JPH0671440B2 - 乾式コレステロ−ル分析要素 - Google Patents

乾式コレステロ−ル分析要素

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JPH0671440B2
JPH0671440B2 JP11763687A JP11763687A JPH0671440B2 JP H0671440 B2 JPH0671440 B2 JP H0671440B2 JP 11763687 A JP11763687 A JP 11763687A JP 11763687 A JP11763687 A JP 11763687A JP H0671440 B2 JPH0671440 B2 JP H0671440B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は血液等の体液中のコレステロール、特に蛋白結
合コレステロールを含む総コレステロールの分析に適す
る乾式分析要素に関する。
[従来の技術] コレステロールエステルを加水分解するために、コレス
テロールエステラーゼ等の酵素を利用する方法はよく知
られている。しかしこの方法の場合に、酵素以外に蛋白
質−コレステロールエステルの結合を破壊しコレステロ
ールエステルを解離させる手段を必要とすることもよく
知られている。
米国特許3 869 349号で、リパーゼとともにプロテアー
ゼを用いることが知られている。また米国特許3 925 16
4号では,コレステロールエステラーゼとともにポリエ
チレングリコールアルキルエーテルのような界面活性剤
を用いることが知られている。また、米国特許4 275 15
1号、同4 274 152号には、エチレングリコール単位が20
未満のポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテ
ル(アルキルフェノキシポリエトキシエタノール)が有
用なことが記載されている。
しかし多孔性液体展開層(以下、多孔性展開層又は展開
層という)を有する乾式分析要素に、エチレングリコー
ル単位が20未満のポリエチレングリコールアルキルフェ
ニルエーテルを酵素とともに展開層に含有させたとき、
この界面活性剤は一定時間内の液体展開面積が大き過ぎ
て、比色分析の感度が低下したり、液体展開の定量性
(供給液量と展開面積の比例性)が充分でなかったり、
塗布液の展開層に対する濡れ特性が不充分であったりす
る欠点があった。また、展開層と支持体との間にある吸
水性、試薬層、光遮蔽層、接着層等の親水性バインダー
からなる層にこの界面活性剤を含有させたとき、ある層
と次に塗布される層の塗布液の濡れが不充分で、塗布が
不均一になることがしばしばあった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、一定時間内の液体展開面積が適当で、
蛋白結合コレステロールを含めた総コレステロールに対
する比色分析の感度が高い乾式コレステロール分析要素
の提供にある。
本発明の他の目的は、展開層における液体展開の定量性
(供給液量と展開面積の比例性)が充分で、塗布液の均
一な塗布が可能な乾式コレステロール分析要素の提供に
ある。
[発明の構成] 本発明の上記目的は、少なくとも一つの水透過性層と多
孔性液体展開層を液体接触しうる状態で有する乾式分析
要素であって、前記展開層にコレステロールエステル加
水分解活性(コレステロールエステルヒドラーゼ活性)
を有する酵素を含み、前記展開層又は前記の少なくとも
一つの水透過性層にアルキルフェノキシポリグリシドー
ルを含む乾式分析要素によって達成された。
[発明の構成の詳細な説明] 本発明に用いるコレステロールエステル加水分解活性を
有する酵素は、リパーゼまたはコレステロールエステラ
ーゼのいずれでもよい。リパーゼは、植物(例えば小麦
胚)を起源とするもの、動物臓器(例えば膵臓)を起源
とするもの微生物(例えばカンジダ ルゴサ)を起源と
するものいずれでもよい。特にChromobaterium viscosu
mから得られたものが有用である。
コレステロールエステラーゼは動物臓器を起源とするも
の、微生物を起源とするもの、いずれでもよいが、微生
物を起源とするものが好ましい。例えば、米国特許3 92
5 164号に記載されたものを用いることができる(カン
ジタルゴサ、アクチノミセス属、ストレプトミセス属、
ペニシリウム属等)。
本発明に用いるアルキルフェノキシポリグリシドール
は、アルキル基が炭素数4ないし20のものが好ましい。
アルキル基はベンゼン環に2以上置換していてもよい
(ジアルキルフェノキシポリグリシドール等)。ベンゼ
ン環はアルキル基以外の置換基、例えばアルコキシ基、
ハロゲン原子などを有してもよい。分子中のグリシドー
ル単位は7ないし20の範囲が適当であるが、塗布特性、
展開特性等、目的によってグリシドール単位の数は選択
される。アルキルフェノキシポリグリシドールはコレス
テロールエステル加水分解活性を有する酵素とともに多
孔性展開層に含有させることが好ましい。
コレステロールを検出定量するためには、公知の反応の
検出試薬組成物を利用できる。公知の検出反応として次
の2種類がある。
コレステロールをコレステロールオキシダーゼの酵素
活性によって酸化し、生成した過酸化水素またはコレス
テノンを公知の発色(呈色)反応又はコレステノンの蛍
光により検出定量する。
コレステロールデヒドロゲナーゼの酵素活性による脱
水素反応で、生成したコレステノンを公知の反応により
検出定量するか、脱水素反応に共役してNAD又はNADPの
還元により生ずるNADH又はNADPHを、直接光学的に検出
定量するか、又はさらに化学反応を介して生成する有色
物質を光学的に検出定量する。
コレステロールオキシダーゼにより生成した過酸化水
素を検出する発色試薬組成物は [A]色原体とカプラーを含み、ペルオキシダーゼの存
在下に過酸化水素により色原体とカプラーが酸化カプリ
ングしキノンイミン染料を形成して発色する組成物、ま
たは [B]ロイコ色素又は自己酸化発色性色原体でペルオキ
シダーゼの存在下に過酸化水素に酸化されて色素になり
発色する化合物である。
色原体としては、Ann. Clin. Biochem.,,24〜27((1
969)に記載の4−アミノアンチピリン(別名4−アミ
ノフェナゾン、すなわち1−フェニル−2,3−ジメチル
−4−アミノ−3−ピラリン−5−オン)、特開昭59−
54962等に記載の1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−
2,3−ジメチル−4−アミノ−3−ピロゾリン−5−オ
ン、1−(3,5−1(3,5−ジクロロフェニル)−2,3−
ジメチル−4−アミノ−3−ピラゾリン−5−オン等の
トリ置換−4−アミノ−3−ピラゾリン−5−オン、特
公昭55−25840号に記載の1−フェニル−2,3−ジメチル
−4−ジメチルアミノ−3−ピラゾリン−5−オン等の
4−アミノアンチピリン類似体を用いることができる。
これらの化合物のうちでは、4−アミノアンチピリン、
1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−2,3−ジメチル−
4−アミノ−3−ピラゾリン−5−オン、1−(3,5−
ジクロロフェニル)−2,3−ジメチル−4−アミノピラ
ゾリン−5−オン等が好ましい。
カプラーとしては、Ann. Clin. Biochem.,,24〜27(1
969)、特公昭55−25840、特公昭58−45599、特公昭58
−1628、特開昭55−164356号、特開昭56−124398、特開
昭56−155852等に記載のフェノール、2−ヒドロキシ−
1−ベンゼンスルンホン酸、4−ヒドロキシ−1−ベン
ゼンスルホン酸、3,5−ジクロロ−2−ヒドロキシ−1
−ベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−メトキシ
−1−ベンゼンスルホン酸等のフェノールスルホン酸
(アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩を含む);1−ナ
フトール、2−ナフトール;1,7−ジヒドロキシナフタレ
ン等のジヒドロキシナフタレン;1−ヒドロキシ−2−ナ
フタレンスルホン酸、1−ヒドロキシ−4−ナフタレン
スルホン酸等のナフトールスルホン酸(アルカリ金属
塩,アルカリ土類金属塩を含む);その他のフェノール
又はナフトール誘導体がある。これらの化合物のうちで
は、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1−ヒドロキシ−
2−ナフタレンスルホン酸(Na塩,K塩,Li塩を含む)、
3,5−ジクロロ−2−ヒドロキシ−1−ベンゼンスルホ
ン酸(Na塩,K塩,Li塩を含む)が好ましい。
ロイコ色素として、特公昭57−5519に記載の2−(4−
ヒドロキシ−3,5−ジメトキシフェニル)−4,5−ビス
[4−(ジメチルアミノ)フェニル]イミダゾール等の
トリアリールイミダゾールロイコ色素、特開昭59−1933
52に記載の2−(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフ
ェニル)−4−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−
5−フェネチルイミダゾール等のジアリールイミダゾー
ルロイコ色素、特開昭61−4960に記載の2−(2−フェ
ニル−3−インドリル)−4,5−ジ[4−(ジメチルア
ミノ)フェニル]イミダゾール等のジアリールインドリ
ルイミダゾールロイコ色素、特開昭61−229868に記載の
2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシフェニル)−
3−アセチル−4,5−ビス[4−(ジメチルアミノ)フ
ェニル]イミダゾール等のトリアリールモノアシルイミ
ダゾールロイコ色素、2−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ
メトキシフェニル)−3−メチル−4,5−ビス[4−
(ジエチルアミノ)フェニル]イミダゾール等のトリア
リールモノアルキルイミダゾールロイコ色素等がある。
NADHまたはNADPHを定量する方法として、電子伝達剤
の存在下に電子受容性の色素前駆体から可視域に吸収ス
ペクトルを有するフォルマザン色素を形成させる比色分
析法が、特開昭49−11395号等で知られている。この反
応系を用いれば、可視域の分光測光によりNADHまたはNA
DPHの定量ができる。
電子伝達剤としては、ジアホラーゼ(EC 1.6.4.3)、
N−メチルフェナゾニウム、メトスルフェート等を用い
ることができる。
フォルマザン色素前駆体としては、INTすなわち2−
(p−ヨードフェニル)−3−(p−ニトロフェニル)
−5−フェニルテトラゾリウムクロリド、BTすなわち3,
3′−(3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフェニレン)ビ
ス[2,5−ジフェニルテトラゾリウムクロリド]、3,3′
−(4,4′−ビフェニレン)ビス[2,5−ジフェニルテト
ラゾリウムクロリド]等を用いることもできるが、ニト
ロテトラゾリウムブルー(NTB又はNBT)すなわち3,3′
−(3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジフェニレン)ビス
[2−(p−ニトロフェニル)−5−フェニロテトラゾ
リウムクロリド]が好ましい。
本発明においてはデオキシコール酸又はデオキシコール
酸の塩をコレステロールエステヒドロラーゼ活性を有す
る酵素が含有される層又はその層と液体接触しうる層
(隣接層等)に含有させることができる。デオキシコー
ル酸の塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム
塩等を用いることができる。デオキシコール酸のかわり
にコール酸、リトコール酸、ケノデオキシコール酸、タ
ウロコール酸、グリコール酸、タウロデオキシコール
酸、グリコデオキシコール酸及びこれらのナトリウム
塩、リチウム塩等のいずれか1種又は2種以上の組合わ
せを用いることができる。
本発明の要素に用いられる試薬組成物の各成分の要素中
の含有量(要素1m2当たり被覆量)は次のとおりであ
る。
コレステロールエステラーゼ:約500IU〜約5万IU、 好ましくは約1000IU〜約3万IU リパーゼ:約5000IU〜約30万IU、好ましくは 1万IU〜20万IU アルキルフェノキシポリグリシドール: 約200mg〜約10g、好ましくは約500mg〜約5.0g コレステロールオキシダーゼ:約1000IU〜約3万IU、 好ましくは約1500IU〜約2万IU ペルオキシダーゼ:約1000IU〜約10万、 好ましくは約2000IU〜約6万IU 色原体又はロイコ色素:約0.5ミリモル〜約10ミリモ
ル、 好ましくは約1ミリモル〜約5ミリモル カプラー:約2.5ミリモル〜約50ミリモル、好ましくは 約5ミリモル〜約25ミリモル デオキシコール酸又はその塩:約200mg〜約10g、 好ましくは約500mg〜約5.0g (デオキシコール酸のかわりに用いられる酸又は塩の場
合も同量) コレステロールデヒドロゲナーゼ: 約200IU〜約3万IU、好ましくは約300IU〜約2万IU NADまたはNADP:約10mg〜約50g、 好ましくは約30mg〜約20g 電子伝達剤:約1mg〜約1000mg、好ましくは 約5mg〜約500mg ジアホラーゼの場合約500IU〜約2万IU、 好ましくは約700IU〜約1万IU フォルマザン色素前駆体:約5mg〜約10g、 好ましくは約25mg〜約5g 本発明は公知の多種の乾式分析要素に適用することがで
きる。特に検出試薬系と被検液がいずれも透過し得る固
体担体を含む要素に適用することができる。要素は光透
過性水不透過性の支持体上に、多孔***体展開層のほか
に下塗り層、吸水層、接着層、発色(又は呈色)試薬
層、反応試薬層、光遮蔽層、過層、及び公知のその他
の層を有する多層構造であってもよい。このような分析
要素として、米国特許第3 992 158号、特開昭55−16435
6号及び特開昭60−222769号等明細書に記載のものがあ
る。
支持体を用いる場合、本発明の乾式分析要素の実用的に
採りうる構成は (1)支持体上に多孔性液体展開層を有するもの。支持
体と展開層の間に吸水層を有するものが好ましい。
(2)支持体上に試薬層、展開層をこの順に有するも
の。支持体と試薬層の間に吸水層を有してもよい。
(3)支持体上に第二試薬層、第一試薬層、展開層をこ
の順に有するもの。支持体と第二試薬層の間に吸水層を
有してもよい。
(4)支持体上に試薬層、光遮蔽層、展開層をこの順に
有するもの。支持体と試薬層の間に吸水層を有してもよ
い。
(5)支持体上に第二試薬層、光遮蔽層、第一試薬層、
展開層をこの順に有するもの。支持体と第二試薬層の間
に吸水層を有してもよい。
上記(1)ないし(5)において吸水層と試薬層又は展
開層の間、試薬層と液体展開層の間、第二試薬層と第一
試薬層の間、又は光遮蔽層と試薬層もしくは展開層の間
に、過層を設けてもよい。
本発明の多層分析要素には、光透過性水不透過性支持体
の上に(場合によっては下塗層等の他の層を介して)吸
水層を設けることができる。本発明の乾式分析要素に備
えられる吸水層は親水性結合剤よりなる層、すなわち水
を吸収して膨潤する親水性ポリマーを層形成成分とする
層であることが好ましい。
吸水層に用いることができる親水性ポリマーは、水吸収
時の膨潤率が30℃で約1.5から約20、好ましくは約2.5か
ら約15の範囲の天然または合成親水性ポリマーである。
そのような親水性ポリマーの例としては、ゼラチン
(例、アルカリ処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、脱イオ
ンゼラチン等)、ゼラチン誘導体(例、フタル化ゼラチ
ン化)、アガロース、ポリアクリルアミド、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン等をあげることがで
きる。
吸水層の乾燥時の厚さは約1μmから約100μmの範
囲、好ましくは約3μmから約30μmの範囲である。さ
らに吸水層には、必要に応じて界面活性剤(カチオン
性、両性、又はノニオン性)やpH緩衝剤を含有させるこ
とができる。
吸水層には、吸水層が検出層を兼ねる場合、光遮蔽性
(反射性又は光吸収性)微粒子を必要に応じて含有させ
ることができる。
吸水層、光遮蔽層、過層、試薬層等の層の上には、展
開層を接着し積層するための接着層を設けてもよい。接
着層は水で湿潤しているとき、又は水を含んで膨潤した
ときに展開層を接着することができるような親水性ポリ
マーからなることが好ましい。接着層に用いることがで
きる親水性ポリマーの例としては、吸水層に用いられる
と同様な親水性ポリマーがあげられる。これらのうちで
はゼラチン、ゼラチン誘導体、ポリアクリルアミド等が
好ましい。接着層の乾燥膜厚は一般に約0.5μmから約2
0μm、好ましくは約1μmから約10μmの範囲であ
る。なお、接着層は試薬層と展開層の間の他に、他の層
間の接着力を向上させるため所望の2層の間に設けても
よい。接着層は親水性ポリマーと、必要によって加えら
れる界面活性剤等を含む水溶液を公知の方法で、試薬層
等の上に塗布する方法などにより設けることができる。
光遮蔽層は、親水性ポリマーをバインダーとして、光反
射性微粒子が分散されている水浸透性の層であることが
好ましい。光反射性微粒子は、試薬層(又は吸水層)に
生じた検出可能な変化(色変化、発色等)を光透過性を
有する支持体側から反射測光する際に、展開層に点着供
給された水性液体の色、特に試料が全血である場合のヘ
モグロビンと赤色等を遮蔽するとともに光反射層または
背景層としても機能する。光反射性を有する微粒子の例
としては、二酸化チタン微粒子、硫酸バリウム微粒子が
好ましい。必要に応じて展開層中にも上記のごとき光遮
蔽性微粒子を含有させてもよい。
多孔性液体展開層は、液体計量作用を有する展開層であ
ることが好ましい。液体計量作用を有するとは、その表
面に点着供給された液体試料を、その中に含有している
成分を実質的に偏在させることなく、横方向(層の平面
に沿う方向)に単位面積当りほぼ一定量の割合で広げ下
側の層に液体試料を供給する作用を有することである。
展開層のマトリックスを構成する材料としては、紙、
不織布、織物生地(例、ブロード、ポプリン等の平織
等)、編物生地(例、トリコット編、ダブルトリコット
編、ミラニーズ編等)、ガラス繊維紙、メンブランヘ
イルター(ブラッシュンポリマー層)、あるいはポリマ
ーミクロビーズ等からなる三次元格子状構造物等を用い
ることができる。これらのうちでは、織物生地および編
物生地に代表される繊維質層を用いることが好ましい。
これらの詳細については特開昭55−164356号、特開昭57
−66359号及び特開昭60−222769号を参照すればよい。
本発明の乾式分析要素に用いることができる織物布生地
又は編物布生地は水洗等の脱脂処理による少なくとも
糸、織物あるいは編物の製造時に付着した油脂類が実質
的に除去されていることが好ましい。
展開層、発色試薬層、反応試薬層又は吸水層には液体試
料を適用して分析操作を実施する時の要素内のpHを約4.
5から約9.0の範囲内の適宜な値に維持しうる公知のpH緩
衝剤から適宜に選択して含有させることができる。用い
うる緩衝剤としては、日本化学会編「化学便覧 基礎
編」(東京、丸善株式会社、1966年発行)1312〜1320
頁、R.M.C.Dawson et al 編「Data for Biochemical R
esearch」第2版(Oxford at the Clarendon Press、19
69年発行)476〜508頁、「Biochemistry」第5巻467〜4
77頁(1966年)、「Analytical Biochemistry」第104巻
300〜310(1980年)等に記載のpH緩衝剤がある。
本発明の多層分析要素は前述の諸特許明細書に記載の公
知の方法により調製することができる。
本発明の多層分析要素は一辺約15mmから約30mmの正方形
またはほぼ同サイズの円形等の小片に裁断し,特公昭57
−28331,実開昭56−142454,特開昭57−63452,実開昭58
−32350,特表昭58−501144等に記載のスライド枠に収め
て化学分析スライドとして用いることが,製造,包装,
輸送,保存,測定操作等諸種の観点で好ましい。使用目
的によっては,長いテープ状でカセットまたはマガジン
に収めて用いること,または小片を開口のあるカードに
貼付または収めて用いることができる。
本発明の多層分析要素は前述の諸特許明細書等に記載の
操作により液体試料中のアナライトであるコレステロー
ルの定量分析を実施できる。すなわち約5μLから約30
μL、好ましくは8μLから15μLの範囲の全血、血
漿、血清、尿等の水性液体試料滴を展開層に点着し、1
分から10分の範囲で、約20℃から約40℃の範囲の実質的
に一定の温度で、好ましくは37℃近傍の実質的に一定の
温度でインクベーションし、要素内の発色又は変色を可
視光又は紫外光の吸収極大波長またはその近傍の波長の
光を用いて光透過性支持体側から反射測光し、予め作成
した検量線を用いて比色測定法の原理により液体試料中
の総コレステロール含有量を求めることができる。ある
いは、要素内の蛍光の強度を測光し、予め作成した検量
線を用いて液体試料中の総コレステロール含有量を求め
ることができる。点着する液体試料の量、インクベーシ
ョン時間及び温度を一定にするとによりアナライトの定
量分析を高精度で実施できる。測定操作は特開昭60−12
5543、特開昭60−220862、特開昭61−294367、特開昭58
−161867等に記載の化学分析装置により極めて容易な操
作で高精度の定量分析を実施できる。
[実施例1] ゼラチン下塗が設けられている厚さ180μmのポリエチ
レンテレフタレート(PET)無色透明平滑フィルム(支
持体)の上に下記の組成の発色層形成用水溶液を乾燥膜
厚が15μmになるよう塗布し、乾燥して発色層を設け
た。
発色層形成用水溶液の成分 アルカリ処理ゼラチン 12g ノニフフェノキシポリグリシドール(グリシドール単位
平均10含有) 0.3g NAD 0.8g ジアホラーゼ 2800IU NTB(*) 0.2g 水 98ml *3,3′−(3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフェニレ
ン)ビス[2−(p−ニトロフェニル)−5−フェニル
−2H−テトラゾリウム クロリド] 次に発色層の上に、下記の組成の光遮蔽層形成用水溶液
を乾燥膜厚が7μmになるよう塗布し、乾燥して光遮蔽
層を設けた。
光遮蔽層形成用水溶液 アルカリ処理ゼラチン 14g ルチル型酸化チタン 70g 水 100ml 光遮蔽層の上に、下記の組成のゼラチン水溶液を乾燥膜
厚が2μmになるよう塗布し、乾燥して接着層を設け
た。
接着層形成用水溶液 アリカリ処理ゼラチン 4g ノニルフェノキシポリエトキシエタノール(オキシエチ
レン単位平均10含有) 0.1g 水 90g 接着層の上に約30g/m2の割合で水を全面にほぼ一様に供
給して湿潤させた後、ク放電により親水化したDET紡績
糸製トリコット編物布生地(糸の太さ50デニール相当、
布の厚さ平均250μm)を軽く圧力をかけながらラミネ
ートし、乾燥して接着させて布展開層を設けた。
布展開層の上に、下記組成のコレステロール分析用試薬
組成物の水懸濁液を200ml/m2の割合でほぼ均一に塗布
し、乾燥させてコレステロール定量用一体型多層分析要
素を調製した。
エタノール 500ml ポリビニルピロリドン(平均分子量36万)(10%エタノ
ール溶液) 18g 2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパジオール 11g ノニルフェニルキシポリエトキシエタノール(オキシエ
チレン単位平均40含有) 6g ノニルフェノキシポリグリシドール(グリシドール単位
平均10含有) 3g デオキシコール酸ナトリウム 7g 上記エタノール溶液に下記酵素液を添加し、懸濁させ
た。
リパーゼ(*) 15000IU コレステロールデヒドロゲナーゼ 5000IU 水 5ml * Chromobacterium viscosumから産生えられたコレス
テロール定量用一体型多層分析要素を15mm×15mmの正方
形に裁断し、プラスチック製マウントに収めて、コレス
テロール定量用分析スライドを完成した。
コレステロール濃度の異なる人血漿10μlを分析スライ
ドの展開層に点着し、37℃で6分インクベーションした
後、中心波長600nmの可視光でPET支持体側から反射光学
濃度を測定した。その結果を第1表に示す。
[実施例2] 実施例1と同様のPETフィルムの上に下記組成の水溶液
で乾燥膜厚が15μmになるように塗布、乾燥し発色層を
設けた。
アルカリ処理ゼラチン 12g ノニルフェノキシポリグリシドール(グリシドール単位
平均10含有) 0.1g ジアホラーゼ 3000U NTB 0.35g ビス(ビニルスルホニルメチルカルボニルアミノ)メタ
ン 0.12g 水 105g 次に下記組成の水懸濁液で乾燥膜厚が7μmになるよう
に塗布、乾燥して光遮蔽層を設けた。
アルカリ処理ゼラチン 7g ルチル型酸化チタン 35g 水 50ml 次にコレステロールデヒドロゲナーゼを含む接着層を下
記処方で乾燥膜厚4μmになるように塗布、乾燥して設
けた。
コレステロールデヒドロゲナーゼ 39000U NAD 0.9g アルカリ処理ゼラチン 20g ノニルフェノキシポリグリシドール(グリシドール単位
平均10含有) 0.2g 水 220g 接着層の上に30g/m2の割合で湿し水を供給湿潤させた
後、実施例1と同様のPET紡績糸製編物布生地を且く圧
着しつつラミネート接着して布展開層を設けた。
次にこの布展開層の上に、下記組成のコレステロール分
瀬用試薬組成物の水懸濁液を200ml/m2の割合でほぼ均一
に塗布し、乾燥させてコレステロール定量用一体型多層
分析要素を調製した。
エタノール 500ml ポリビニルピロリドン(平均分子量36万)(10%エタノ
ール溶液) 18g 2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール 11g デオキシコール酸ナトリウム 7g ノニルフェノキシポリエトキシエタノール(オキシエチ
レン単位平均40含有) 6g ノニルフェノキシポリグリシドール(グリシドール単位
平均10含有) 3g 上記エタノール溶液に下記酵素液を添加した。
リパーイーゼ(*) 15000U 水 3g * Chromobacterium viscosumから産生 えられた要素を実施例1と同様にしてコレステロール定
量用化学分析スライドを完成した。次に実施例1と同様
の方法で検量線を作成した結果第2表の値を得た。
[実施例3] リパーゼ15000IUのかわりにコレステロールエステラー
ゼ12000IUを用いたほかは実施例2と同様にして、実施
例2と同様の結果がえられた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一つの水透過性層と多孔性液体
    展開層を液体接触しうる状態で有する乾式分析要素であ
    って、前記展開層にコレステロールエステル加水分解活
    性を有する酵素を含み、前記展開層又は前記の少なくと
    も一つの水透過性層にアルキルフェノキシポリグリシド
    ールを含む乾式分析要素。
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