JPH0665022A - 歯科用充填組成物 - Google Patents

歯科用充填組成物

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JPH0665022A
JPH0665022A JP3227385A JP22738591A JPH0665022A JP H0665022 A JPH0665022 A JP H0665022A JP 3227385 A JP3227385 A JP 3227385A JP 22738591 A JP22738591 A JP 22738591A JP H0665022 A JPH0665022 A JP H0665022A
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spherical
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Hiroyuki Sasaki
裕之 佐々木
Tetsuro Ota
哲朗 太田
Eiji Hattori
英次 服部
Michihiro Ikeda
道弘 池田
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Kanebo Ltd
Mitsubishi Kasei Corp
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Kanebo Ltd
Mitsubishi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ペーストの操作性が良く、硬化物の透明性及
び機械的強度が良好であり、かつ硬化物の表面の光沢平
滑性が優れ吸水率が小さな歯科用充填組成物を提供す
る。 【構成】 無機質充填材は粒子径0.01〜30μmの
範囲にある球形状の無機酸化物(たとえばアルコキシシ
ランの加水分解重合によって合成された球状シリカ)
で、平均粒子径が異なる少なくとも2つの群からなり、
当該群の1つとして平均粒子径1〜30μmの範囲にあ
る球形状の無機酸化物を含み、かつ平均粒子径が互いに
近接した2つの群において平均粒子径の比が2以上であ
り、また当該2つの群の全重量のうち50%以上を平均
粒子径の大きい群が占めている球形状無機酸化物混合物
であり、当該無機質充填剤と重合可能な単量体とよりな
る歯科用充填組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は歯科用充填組成物に関す
るものであり、より詳しくは、ペーストの操作性が良
く、硬化物の透明性及び機械的強度が良好であり、かつ
硬化物の表面の光沢平滑性が優れ吸水率が小さな歯科用
充填組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、重合可能な単量体と無機質充
填材を構成要素とする歯科用充填組成物は、歯牙欠損部
の修復や補綴、人口歯冠その他の用途に使用されてい
る。無機質充填材としては、天然又は合成シリカが夫々
単独あるいは組み合わせて使用されることが多い。充填
材の含有量が多いほど重合硬化後の組成物の強度が大き
く、熱膨張率も歯質に近くなり好ましいが、通常、破砕
法により粒度を調節したものは重合可能な単量体中に分
散混合させたとき、得られるペーストの粘度が非常に上
がり、このためシリカの配合量を増やせずせいぜい50
〜60重量%程度しか配合できなかった。また、破砕法
による充填材は硬化後において仕上がり研磨処理をして
も研磨面の平滑性に劣りざらつくという問題もあった。
【0003】そこで、最近、破砕法による充填材に変え
て球形のシリカを充填材として用いることが行われてい
る(特公平1−57082、特開昭58−152804
等)。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、これ
らの場合も、充填量が80重量%を越えることができ
ず、硬化後の曲げ強度も大なるもので900kg/cm
2 であった。この点を改良すべく、超微粒子シリカと破
砕ガラスとのハイブリッドが提案された(特開昭63−
88110)。しかし、この場合も強度の点では若干改
善されたものの、硬化物の表面の平滑性が劣るものであ
った。また、充填材中の微小粒子の割合を増やすと表面
平滑性は改善されるが、吸水率も増大するという問題が
あり、未だにバランスのとれた歯科用充填組成物が得ら
れていなかった。
【0005】
【問題点を解決するための手段】そこで、本発明者等は
かかる問題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の平均
粒子径を組み合わせた球形状の無機酸化物混合物を充填
材とし、これを特定配合割合で用いることにより、かか
る問題点が解消することを見出し本発明に到達した。す
なわち、本発明の目的はペーストの操作性が良く、硬化
物の透明性及び機械的強度が良好であり、かつ硬化物の
表面の光沢平滑性が優れた歯科用充填組成物を提供する
ことにある。
【0006】そして、その目的は重合可能な単量体と無
機質充填材からなる歯科用充填組成物であって、当該無
機質充填材が粒子径0.01〜30μmの範囲にある球
形状の無機酸化物で、平均粒子径が異なる少なくとも2
つの群からなり、当該群として平均粒子径1〜30μm
の範囲にある球形状の無機酸化物を含み、かつ平均粒子
径が互いに近接した2つの群において平均粒子径の比が
2以上であり、また当該2つの群の全重量のうち50%
以上を平均粒子径の大きい群が占めている球形状無機酸
化物であり、且つ、前記2つの群の無機酸化物粒子を予
め乾式混合したことを特徴とする球形状無機酸化物混合
物を含む歯科用充填組成物により容易に達成される。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
重合可能な単量体としては、歯科用充填組成物に使用さ
れるものであれば、特に限定されるものではなく、種々
のものが用いられるが、好ましくは重合可能なビニルモ
ノマーを用いるのがよい。ビニルモノマーとして最も代
表的なものはアクリル基及び/又はメタクリル基を有す
る重合可能なビニルモノマーが挙げられる。具体的には
例えばα−シアノアクリル酸、(メタ)アクリル酸、ウ
レタン(メタ)アクリル酸、クロトン酸桂皮酸、ソルビ
ン酸、マレイン酸、イタコン酸などの1価又は2価アル
コールとのエステル類さらに、N−イソブチルアクリル
アミドのような(メタ)アクリルアミド類、酢酸ビニル
などのようなカルボン酸のビニルエステル類、ブチルビ
ニルエーテルのようなビニルエーテル類、N−ビニルピ
ロリドンのようなモノ−N−ビニル化合物、スチレン誘
導体などが挙げられるが特に下記のような一官能性、多
官能性の(メタ)アクリル酸エステル類およびウレタン
(メタ)アクリル酸エステル類が好適である。 (i) 一官能性 (メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−も
しくはi−プロピル、(メタ)アクリル酸n−、i−も
しくはt−ブチル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートなど。 (ii)二官能性 一般式
【0008】
【化1】
【0009】〔ここでnは、3〜20の整数、Rは水素
またはメチル基を表わす〕で示される化合物。例えば、
プロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオー
ル、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオー
ル、エイコサンジオールなどのジ(メタ)アクリレート
類、一般式が
【0010】
【化2】
【0011】〔ここでnは1〜14の整数、Rは水素ま
たはメチル基を表わす。〕で示される化合物。例えば、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコール、ドデカエ
チレングリコール、テトラデカエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、テトラ
デカプロピレングリコールなどのジ(メタ)アクリレー
ト類の他、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2,
2′−ビス〔p−(γ−メタクリロキシ−β−ヒドロキ
シプロポキシ)フェニルプロパン(Bis−GMA)、
ビスフェノールAジメタクリレート、ネオペンチルグリ
コールジ(メタ)アクリレート、2,2′−ジ(4−メ
タクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン(1分子
中にエトキシ基2〜10)、1,2−ビス(3−メタク
リロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ブタンなど。 (iii )三官能性以上 トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなど。 (iv)ウレタン(メタ)アクリレート系 ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート単量体2
モルとジイソシアネート1モルの反応生成物、両末端N
COのウレタンプレポリマーとヒドロキシル基を有する
(メタ)アクリレート単量体の反応生成物などが挙げら
れ、かかる反応生成物の構造は、次式に示すものが挙げ
られる。
【0012】
【化3】
【0013】〔ここでR1 は水素またはメチル基、R2
はアルキレン基、R3 は有機残基である。〕これらのビ
ニルモノマーは必要に応じて単独で或いは混合して使用
すればよい。また、本発明では必要に応じて重合開始剤
を用いてもよく、使用する重合開始剤としては特に限定
されるものではなく公知のものが使用される。重合手段
としては光エネルギーによるもの、過酸化物と保進剤に
よるもの等を用いることができる。
【0014】本発明の歯科用充填組成物の他の成分は無
機質充填材である。本発明で使用する無機質充填材は粒
子径0.01〜30μm、好ましくは0.01〜10μ
m、より好ましくは0.01〜5μmの範囲にある球形
状の無機酸化物である。上記粒子径の範囲にある無機酸
化物であれば特に限定されず、このような粒子を用いる
ことによって、光沢平滑性に優れた歯科用充填剤を得る
ことができる。一般に好適に使用される前記範囲の無機
酸化物としては、非晶質シリカや周期律表第I族、同第
II族、同第III 族および同第IV族からなる群から選ばれ
た少なくとも1種の金属成分と珪素成分とを主な構成成
分とする無機酸化物、あるいはアルミナ、チタニア、ジ
ルコニア等である。歯科用充填剤として好ましい透明
性、滑沢性を与える為には組成物の各組成間の屈折率の
差があまり大きくないことが望ましい。また原料の入手
容易性、球形粒子の製造の容易性等から総合的に判断し
て、非晶質シリカ、特にアルコキシシランの加水分解重
合によって合成された球状シリカが好適である。更にこ
れらの球状シリカを用いる場合は乾燥後500℃以上で
焼成したものを用いるのがよい。又、場合によっては、
より組成間の屈折率の差を下げ透明度を上げたり、より
比重の大きい成分を加えX線に造影しやすくする、等の
種々の理由から、シリカと他の金属成分の混合酸化物も
適宜選択することができる。
【0015】本発明で用いる無機質充填材は平均粒子径
が異なる少なくとも2つの群からなる混合物であること
が必要である。この混合物は同種又は異なる種類のもの
であってもよく、平均粒子径が異なる群は必ずしも2つ
の群だけでなく、3つあるいはそれ以上の群になってい
てもよい。しかしながら、本発明では、かかる群におい
て平均粒子径が1〜30μm、好ましくは1〜10μm
より好ましくは1〜5μmの範囲にある球形状の無機酸
化物からなる群を少くとも一つ必ず含むことが必須であ
る。そして他の群は、他の条件、特に粒径差に関する条
件を満足する限り、平均粒子径が1〜30μmの範囲に
あってもその他の範囲にあっても良いが、例えば0.0
1〜1μm未満の範囲にある群であることが好ましい。
【0016】また、上記無機質充填材の平均粒子径の分
布は平均粒子径が互いに近接した2つの群において平均
粒子径の比が2以上、好ましくは3〜100であること
が必要である。ここで平均粒子径が互いに近接した2つ
の群とは、例えば平均粒子径が0.3μm、0.7μm
及び1.5μmの3つの粒子群からなる無機質充填材の
場合には、平均粒子径が0.3μmと0.7μmの2つ
の群及び平均粒子径が0.7μmと1.5μmの2つの
群をそれぞれ平均粒子径が互いに近接した2つの群とい
う。勿論、無機質充填材が異なる平均粒子径を有する群
が2つからなる場合にはそれら2つの群を平均粒子径が
互いに近接した2つの群という。また本発明では、平均
粒子径が互いに近接した2つの群において、平均粒子径
の大きい群の方が、この2つの群の全重量の50%以上
を占めていることが必要である。好ましくは60〜80
%を占めていることが望ましい。この様な範囲に配合す
ることにより、より小さい粒子が大粒子間のすき間には
いり込むことができ充填率を向上させることができる。
【0017】なお、各粒子群の粒径分布については一般
的には比較的狭い方が好ましく、通常標準偏差値で2以
下、より好ましくは1.5以下、最も好ましくは1.2
以下のものが選択される。また、群どうしの粒径比が相
当に大きい場合つまり2つの粒子群の主部分の粒径に相
当の大小差がある場合は各粒子群の粒径分布は比較的広
くとも大粒子間の間隙に小粒子が充分に充填され、問題
となる空隙を生ぜしめないことも有り得る。従って各粒
子群の粒径分布は粒子径比を勘案しつつ各場合に応じ好
適なものを選択すればよい。
【0018】また、必要な大きさの粒子を作る方法は種
々のものが知られておりたね晶を段階的に生長させる生
長法を用いて大粒子を生長させることもできるし、また
適切な条件を選択することにより希望の大きさの粒子を
得ることができる。本発明で使用する無機質充填材に
は、表面処理をして用いることが単量体成分との分散性
向上の点で望ましい。無機質充填材としてシリカを用い
た場合、表面処理剤としてはγ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルアセトキシシランおよびビニルトリ(メトキシエト
キシ)シラン等の有機ケイ素化合物が用いられ、シラン
化は、通常の方法により行われる。
【0019】本発明の歯科用充填組成物を調製する際
は、前記無機質充填材が通常充填組成物全体に対して5
0〜90体積%、好ましくは70〜90体積%、さらに
好ましくは80〜90体積%の範囲で配合される。そし
て、前記無機質充填材と重合可能な単量体とを分散混合
する。無機質充填材の充填量があまり少なすぎると充填
組成物自体の粘度が低く、歯科用として加工する場合に
不都合であり、一方、あまり多すぎると充填組成物が粘
土状を維持することができなくなる。
【0020】本発明では上述の2つの群の無機酸化物粒
子を重合可能な単量体と混合する前に予め、乾式状態で
混合することが重要である。乾式の混合の場合、工業的
に操作性が良好である上、粒子のより好ましい均一混合
を行なうことができる。乾式混合の方法としては、通
常、気流型混合機及び流動化型混合機が挙げられるが、
この他、V型混合機、リボン型混合機、スクリュー型混
合機又は円板回転型混合機などでもよい。
【0021】これらの中でも特に、気流中で両粒子を混
合する方法が望ましい。また、気流中での混合方式とし
ては、例えば、ジェットミル型、エアブレンダー型又は
ジェット・オー・マイザー型が好適である。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り下記の実施例に
限定されるものではない。尚、以下の実施例および比較
例においては、無機質充填材としてシリカ粒子を用い下
記〔1〕の方法でシリカ粒子の表面処理並びに重合可能
な単量体を調製した後、〔2〕の方法で試験片を作成し
各物性の測定を行った。 〔1〕 シリカ粒子の表面処理 処理はシリカ粒子に対して、γ−methacrylo
xypropyl trimethoxysilane
(信越化学社製)を4wt%添加し、水−エタノール溶
媒中で、混合攪拌した後80℃で2時間更に105℃で
5時間熱風乾燥機内で乾燥、シラン処理充填材を調製し
た。
【0023】 重合可能な単量体の調製 Dimethacryloxyethyl trime
thylhexamethylene di−uret
hane(VDMA:新中村化学社製)とTri−et
hylene glycol dimethacryl
ate(TEGDMA:新中村化学社製)を70:30
(wt%)の比で配合したモノマーに光増感剤としてC
amp horoquinone(Aldrich社
製)0.5wt%、還元剤としてN,N−dimeth
ylaminoethymethacrylate(東
京化成社製)0.5wt%を添加し、レジンモノマーを
調製した。
【0024】〔2〕物性の試験方法及び測定方法 1.試験片の作製 1)圧縮強さ 充填組成物を内径3mm、高さ6mmの穴を有するステ
ンレス製金属の穴に充填し、上下両面をガラス板で圧
接、可視光線照射器エコノライト(ヨシダ社製)にて下
両面より各々40秒光照射を行った。金型より離型し試
験片とした。
【0025】2)曲げ強さ 充填組成物を、厚さ2mm、幅2mm、長さ25mmの
ステンレス製金型の穴に充填し、ガラス板で圧接後、技
工用光重合器ライトエース(ヨシダ製)にて、厚さ方
向、上下両面より、各々120秒光照射を行った。金型
より離型し試験片とした。
【0026】3)硬さ 充填組成物を内径20mm、高さ2mmの穴を有するス
テンレス製金型の穴に充填し、上下両面をガラス板で圧
接後、2)と同様の重合方式により、試験片を作製、更
に、ガラス圧接面を、1500番のSic研磨紙にて研
磨し、測定面とした。
【0027】4)吸水性 充填組成物を、厚さ3mm、幅15mm、長さ20mm
のステンレス製金型の穴に充填、上下両面をガラス板で
圧接、2)と同様の重合方式により試験片を作製、更に
各面を240番のSic研磨紙にて研磨した。圧縮強
さ、曲げ強さ、硬さ、試験片は、作製後ただちに37℃
水中へ24時間浸漬後、試験を行った。また、吸水性試
験片は、作製後37℃大気中に、重量が恒量値に達する
まで保管した。
【0028】5)表面滑沢性 充填組成材0.2gを光照射20秒にて硬化させた後、
光照射面をホワイトポイント(松風社製)にて研磨、肉
眼観察にて判定した。
【0029】2.試験方法 1)圧縮強さ インストロン万能試験機(MODEL 4206)を用
い、クロスヘッドスピード2mm/minで行った。
【0030】2)曲げ強さ インストロン万能試験機(MODEL 4206)を用
い、クロスヘッドスピード0.5mm/minで行っ
た。
【0031】3)硬さ ヌープ硬度計(明石製作所製MVK−E)を用い、荷重
50kg、荷重保持時間20秒間の条件下で行った。
【0032】4)吸水性 37℃で大気中に保管、重量が恒量値(m1 )に達した
時点より、37℃水中に浸漬、24時間後の重量
(m2 )を測定、下記式より吸水性を算出した。 (m2 −m1 )/試験片表面積
【0033】(実施例1)Si(OC2 5 4 (試薬
特級)93.0gをエチルアルコール(試薬特級)67
0.7gに溶解したA液と28重量%NH4 OH水溶液
223.6g、蒸留水173.9gを同じくエチルアル
コール1999.5gに溶解したB液を混合攪拌し、2
0℃で1時間反応させた。該溶液から遠心分離機を用い
て固形分を分離したのち、乾燥解砕して1050℃で1
時間焼成したのち、再び解砕してシリカ粒子を得た。該
シリカ粒子の査型電子顕微鏡写真を画像解析した結果、
平均粒径0.3μm、標準偏差1.05の真球粒子であ
った。
【0034】次に、28重量%NH4 OH水溶液18.
8gと蒸留水1500.0gの混合溶液にCH3 Si
(OC2 5 3 を225.0g添加し、20℃で1時
間撹拌したのち、50℃まで加熱して、さらに1時間撹
拌した。該溶液から遠心分離機を用いて固形分を分離し
たのち、乾燥解砕して1100℃で1時間焼成したの
ち、再び解砕してシリカ粒子を得た。該シリカ粒子の査
型電子顕微鏡写真を画像解析した結果、平均粒径1.5
μm、標準偏差1.08の真球粒子であった。
【0035】次に、上記の様にして得た0.3μmのシ
リカ粒子6.8kgと1.5μmのシリカ粒子2.6k
gとをジェットミル型混合機(セイシン企業(株)製、
シングルトラックジェットミルSTJ−200型)を用
いて、1.5μm粒子2.6kg/Hr、0.3μm粒
子1.0kg/Hrのフィード速度で空気圧7.5kg
/cm2 、空気供給量3.4m3 /minの条件下、混
合処理を行なった。
【0036】該混合シリカ粒子を前記〔1〕の表面処理
にて処理した後、これを表−1に示す充填率となるよう
に前記〔1〕で調製した単量体と石川式撹拌擂損機
((株)石川工場製)を用いて混合処理したのち、試験
片を作製して測定を行なった。
【0037】(実施例2)実施例1で混合、補集した
0.3μmのシリカ粒子と1.5μmのシリカ粒子の混
合粒子を3.6kg/Hrのフィード速度で、実施例1と
同様の条件下、再度混合処理を行い、以下実施例1と同
様に測定を行なった。
【0038】(実施例3)実施例2で行なった混合処理
を更にもう一度繰り返した他は、実施例2と同様の操作
を行なった。
【0039】(比較例1)実施例1において、シリカ粒
子を予め混合することなく、別々に表面処理を行ない、
これを直接、単量体と混合したところ、得られた充填組
成物はもろく試験片を作成することができなかった。
【0040】(比較例2)比較例1において、シリカ粒
子の充填率を充填組成物の試験片作成が可能な最大量
(77%)として、その他は同様の操作を行なった場合
の結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、本発明で特定した無機
質充填材を重合可能な単量体に配合した歯科用充填組成
物では大粒子間の間隙に小粒子が効率よく充填されるた
め、ペーストの状態で高度に流動性を保ったまま無機質
充填材の充填量を増大させることができ且つ粘着性が低
く欠損部への充填などの作業性に優れ、硬化後は表面の
光沢平滑性が優れ低吸水性であり、更には機械的強度が
高く、従来品と比較し物性のバランスのよい歯科用充填
組成物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 英次 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 池田 道弘 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化成株式会社黒崎工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合可能な単量体と無機質充填材からな
    る歯科用充填組成物であって、当該無機質充填材が粒子
    径0.01〜30μmの範囲にある球形状の無機酸化物
    で、平均粒子径が異なる少なくとも2つの群からなり、
    当該群の1つとして平均粒子径1〜30μmの範囲にあ
    る球形状の無機酸化物を含み、かつ平均粒子径が互いに
    近接した2つの群において平均粒子径の比が2以上であ
    り、また当該2つの群の全重量のうち50%以上を平均
    粒子径の大きい群が占めている球形状無機酸化物混合物
    であり、且つ、前記2つの群の無機酸化物粒子は予め乾
    式状態で混合されたものであることを特徴とする歯科用
    充填組成物。
  2. 【請求項2】 無機酸化物粒子の乾式状態での混合方式
    が気流中での混合である請求項1記載の歯科用充填組成
    物。
  3. 【請求項3】 無機質充填材がアルコキシシランの加水
    分解重合によって合成された球状シリカであることを特
    徴とする請求項1の歯科用充填組成物。
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