JPH0664198B2 - 放射線像変換パネル - Google Patents

放射線像変換パネル

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JPH0664198B2
JPH0664198B2 JP3014720A JP1472091A JPH0664198B2 JP H0664198 B2 JPH0664198 B2 JP H0664198B2 JP 3014720 A JP3014720 A JP 3014720A JP 1472091 A JP1472091 A JP 1472091A JP H0664198 B2 JPH0664198 B2 JP H0664198B2
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哲 荒川
諄二 宮原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射線像変換パネルに関
するものである。さらに詳しくは、本発明は、支持体
と、この支持体上に設けられた結合剤と輝尽性蛍光体と
の組成比が1:1〜1:25(重量比、ただし1:25は含まな
い)の範囲の蛍光体含有樹脂層とから実質的に構成され
ている放射線像変換パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線像を画像として得る方法として、
従来より銀塩感光材料からなる乳剤層を有する放射線写
真フィルムと増感紙とを組合わせた、いわゆる放射線写
真法が利用されている。最近、上記放射線写真法に代る
方法の一つとして、たとえば、米国特許第3,859,527号
明細書および特開昭55−12145号公報などに記載されて
いるような輝尽性蛍光体を用いる放射線像変換方法が注
目されるようになった。この放射線像変換方法は、輝尽
性蛍光体を有する放射線像変換パネル(蓄積性蛍光体シ
ート)を利用するもので、被写体を透過した放射線、あ
るいは被検体から発せられた放射線を該パネルの輝尽性
蛍光体に吸収させ、そののちに輝尽性蛍光体を可視光線
および赤外線から選ばれる電磁波(励起光)で時系列的
に励起することにより、該輝尽性蛍光体中に蓄積されて
いる放射線エネルギーを蛍光(輝尽発光)として放出さ
せ、この蛍光を光電的に読取って電気信号を得、得られ
た電気信号を画像化するものである。
【0003】上記放射線像変換方法によれば、従来の放
射線写真法による場合に比較して、はるかに少ない被曝
線量で情報量の豊富な放射線画像を得ることができると
いう利点がある。従って、この放射線像変換方法は、特
に医療診断を目的とするX線撮影等の直接医療用放射線
撮影において利用価値の非常に高いものである。
【0004】上記の放射線像変換方法に用いる放射線像
変換パネルは、基本構造として、支持体と、その片面に
設けられた蛍光体含有樹脂層とからなるものである。な
お、この蛍光体含有樹脂層の支持体とは反対側の表面
(支持体に面していない側の表面)には一般に、透明な
保護膜が設けられていて、蛍光体含有樹脂層を化学的な
変質あるいは物理的な衝撃から保護している。
【0005】蛍光体含有樹脂層は、輝尽性蛍光体粒子を
分散状態で含有支持する結合剤からなるものである。そ
してこの蛍光体含有樹脂層の支持体上への付設は、一般
に以下に説明するような常圧下での塗布方法を利用して
行なわれている。すなわち、輝尽性蛍光体粒子および結
合剤を適当な溶剤中で混合分散して塗布液を調製し、こ
の塗布液をドクターブレード、ロールコーター、ナイフ
コーターなどの塗布手段を用いて常圧下にて放射線像変
換パネルの支持体上に直接塗布した後、塗膜から溶媒を
除去することによって、あるいは予め塗布液をガラス板
などの仮支持体の上に常圧下にて塗布し、次いで塗膜か
ら溶媒を除去して蛍光体含有樹脂薄膜を形成させ、これ
を仮支持体から剥離して放射線像変換パネルの支持体上
に接合することによって、蛍光体含有樹脂層の支持体上
への付設が行なわれている。
【0006】蛍光体含有樹脂層中の輝尽性蛍光体粒子
は、X線などの放射線を吸収した後、可視光線および赤
外線から選ばれる電磁波の照射を受けると発光(輝尽発
光)を示す性質を有するものである。従って、被写体を
透過した、あるいは被検体から発せられた放射線は、そ
の放射線量に比例して放射線像変換パネルの蛍光体含有
樹脂層に吸収され、放射線像変換パネル上には被写体あ
るいは被検体の放射線像が放射線エネルギーの蓄積像と
して形成される。この蓄積像は、可視光線および赤外線
から選ばれる電磁波(励起光)で励起することにより輝
尽発光(蛍光)として放射させることができ、この輝尽
発光を光電的に読み取って電気信号に変換することによ
り放射線エネルギーの蓄積像を画像化することが可能と
なる。
【0007】上記放射線像変換方法は、上述のように非
常に有利な画像形成方法であるが、この方法に用いられ
る放射線像変換パネルも従来の放射線写真法に用いられ
る増感紙と同様に、感度の高いことおよび画質(鮮鋭
度、粒状性など)の良好な画像を与えるものであること
が望まれる。このうち、画像の鮮鋭度については、被写
体あるいは被検体のより正確でかつ詳細な情報を得ると
いう点から、得られる画像の鮮鋭度の少しでも向上した
放射線像変換パネルの開発が望まれている。
【0008】本発明は、特に鮮鋭度の向上した画像を与
える放射線像変換パネルを提供することをその目的とす
るものである。
【0009】上記の目的は、支持体と、この支持体上に
設けられた結合剤と輝尽性蛍光体との組成比が1:1〜1:2
5(重量比、ただし1:25は含まない)の範囲の蛍光体含
有樹脂層とから実質的に構成されている放射線像変換パ
ネルにおいて、該蛍光体含有樹脂層の空隙率が、通常の
常圧下での塗布方法により形成される当該組成比の蛍光
体含有樹脂層の空隙率の85%以下の値を有することを特
徴とする本発明の放射線像変換パネルにより達成するこ
とができる。
【0010】上記の放射線像変換パネルは、 (1)支持体と、この支持体上に設けられた通常の常圧
下での塗布方法により形成された結合剤と輝尽性蛍光体
との組成比が1:1〜1:25(重量比、ただし1:25は含まな
い)の範囲の蛍光体含有樹脂層とから実質的に構成され
ているシートを圧縮処理することにより、該蛍光体含有
樹脂層の空隙率を圧縮処理以前の空隙率の85%以下とす
ることを特徴とする本発明の放射線像変換パネルの製造
法、あるいは、 (2)通常の常圧下での塗布方法により形成された結合
剤と輝尽性蛍光体との組成比が1:1〜1:25(重量比、た
だし1:25は含まない)の範囲の蛍光体含有樹脂層を圧縮
処理することにより、該蛍光体含有樹脂層の空隙率を圧
縮処理以前の空隙率の85%以下としたのち、該蛍光体含
有樹脂層を支持体上に付設することを特徴とする本発明
の放射線像変換パネルの製造法、 により代表される方法を利用することにより製造するこ
とができる。
【0011】次に、本発明を詳しく説明する。 本発明は、結合剤と輝尽性蛍光体との組成比が1:1〜1:2
5(重量比、ただし1:25は含まない)の範囲にある放射
線像変換パネルの蛍光体含有樹脂層の空隙率を、通常の
常圧下での塗布方法により形成される当該組成比の蛍光
体含有樹脂層の空隙率よりも一定のレベル以下に減少さ
せることにより、放射線像変換パネルの鮮鋭度の顕著な
向上、すなわち、放射線像変換パネルの使用時におい
て、得られた電気信号を画像化した場合に画像の鮮鋭度
の顕著な向上を実現するものである。
【0012】すなわち、通常の常圧下での塗布方法によ
り、支持体上に輝尽性蛍光体と結合剤とからなる蛍光体
含有樹脂層(以下、単に蛍光体層と略す)を形成する際
に、蛍光体層には空気が混入しやすく、このため蛍光体
層中に空隙が生じる傾向がある。この空隙は、特に蛍光
体粒子の回りに生じやすく、さらに、結合剤に対し蛍光
体の含有量が増大するにつれて蛍光体粒子が密になり、
蛍光体粒子間には空隙が多量生じやすくなるとの問題が
ある。
【0013】上記輝尽性蛍光体を用いる放射線像変換方
法においては、被写体を透過した、あるいは被検体から
発せられた放射線が放射線像変換パネルの蛍光体層に入
射すると、蛍光体層に含有されている輝尽性蛍光体の各
粒子は、その放射線のエネルギーを吸収して、蛍光体層
には被写体あるいは被検体の放射線像に相当する放射線
エネルギーの蓄積像が形成される。次に、この放射線像
変換パネルに可視乃至赤外領域の電磁波(励起光)を照
射すると、その照射を受けた蛍光体粒子は近紫外乃至可
視領域の光を瞬時に放射する。この蛍光(輝尽発光)
を、パネルの表面に近接して移動する光電子増倍管など
の光電変換装置に直接入射させて電気信号に変換するこ
とにより目的の放射線エネルギーの蓄積像を画像などの
形態で得ている。一般に、蛍光体層中に含まれる蛍光体
の量が増大すれば発光量が増大し、従って感度が向上す
ることは知られている。一方、鮮鋭度は蛍光体層の厚さ
に依存することも知られている。すなわち、蛍光体層が
厚くなればなるほど、蛍光体層中における励起光の拡散
が顕著になり、照射目標の蛍光体粒子群よりも広い領域
からの出力(蛍光)が記録される結果、その出力信号に
基づいて形成される画像の鮮鋭度は低下することにな
る。従って、蛍光体層を薄くすれば鮮鋭度の向上した画
像が得られることになる。
【0014】本発明者の検討によれば、結合剤と輝尽性
蛍光体との組成比が、1:1〜1:25(重量比、ただし1:25
は含まない)の範囲の蛍光体含有樹脂層とから実質的に
構成されている放射線像変換パネルにおいて、蛍光体層
の空隙率を、通常の常圧下での塗布方法により形成され
る当該組成比の蛍光体含有樹脂層の空隙率の85%以下と
することにより、蛍光体層中の蛍光体の密度を従来の放
射線像変換パネルにおける蛍光体の密度よりも高くし、
その結果として蛍光体層の厚さを薄くすることにより感
度の減少を伴なわずして、画像の鮮鋭度を顕著に向上さ
せることができることが判明した。
【0015】また、本発明の放射線像変換パネルは、従
来の放射線像変換パネルの蛍光体層における輝尽性蛍光
体の密度よりも高密度の蛍光体層を有するものであるか
ら、たとえば、本発明の放射線像変換パネルの蛍光体層
が従来の放射線像変換パネルの蛍光体層と同一の層厚で
あれば、本発明の放射線像変換パネルの蛍光体層の方が
より多く輝尽性蛍光体粒子を含有することができ、従っ
て本発明の放射線像変換パネルによれば、鮮鋭度を低下
させることなく感度の向上が可能となる。すなわち、同
一鮮鋭度の比較において、本発明の放射線像変換パネル
は従来の放射線像変換パネルよりも高感度となる。また
逆に、同一感度の比較において、本発明の放射線像変換
パネルは従来の放射線像変換パネルよりも高鮮鋭度とな
る。
【0016】以上述べたような好ましい特性を持った本
発明の放射線像変換パネルは、たとえば、次に述べるよ
うな方法により製造することができる。
【0017】本発明の放射線像変換パネルにおいて、蛍
光体含有樹脂層は、基本的には輝尽性蛍光体粒子を分散
状態で含有支持する結合剤からなる層である。輝尽性蛍
光体は、先に述べたように放射線を照射した後、励起光
を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であるが、実用的な
面からは波長が450〜800nmの範囲にある励起光によって
輝尽発光を示す蛍光体であることが望ましい。
【0018】本発明の放射線像変換パネルに用いられる
輝尽性蛍光体の例としては、米国特許第3,859,527号明
細書記載のSrS:Ce,Sm、SrS:Eu,Sm、ThO:Er、およびLa
S:Eu,Smなどの組成式で表わされる蛍光体、
【0019】特開昭55−12142号公報に記載ZnS:Cu,Pb、
BaO・xAl:Eu[ただし、0.8≦x≦10]、およびM
IIO・xSiO:A[ただしMIIはMg、Ca、Sr、Zn、Cdまた
はBaであり、AはCe、Tb、Eu、Tm、Pb、Tl、Bi、または
Mnであり、xは、0.5≦x≦2.5である]などの組成式で
表わされる蛍光体、
【0020】特開昭55−12143号公報に記載の(B
al-x-y,Mg,Ca)FX:aEu2+[ただし、XはClおよびBr
のうちの少なくとも一つであり、xおよびyは、0<x
+y≦0.6、かつxy≠0であり、aは、10-6≦a≦5×1
0-2である]の組成式で表わされる蛍光体、
【0021】特開昭55−12144号公報に記載のLnOX:xA
[ただしLnはLa、Y、Gd、およびLuのうちの少なくとも
一つ、XはClおよびBrのうちの少なくとも一つ、AはCe
およびTbのうちの少なくとも一つ、そして、xは、0<
x<0.1である]の組成式で表わされる蛍光体、
【0022】特開昭55−12145号公報記載の(Ba1-x,MII
x)FX:yA[ただし、MIIはMg、Ca、Sr、Zn、およびCdの
うちの少なくとも一つ、XはCl、Br、およびIのうちの
少なくとも一つ、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、N
d、Yb、およびErのうちの少なくとも一つ、そしてx
は、0≦x≦0.6、yは、0≦y≦0.2である]の組成式
で表わされる蛍光体、
【0023】特開昭55−160078号公報に記載のMIIFX・
xA:yLn[ただし、MIIはBa、Ca、sr、Mg、Zn、およびCd
のうちの少なくとも一種、AはBeO、MgO、CaO、SrO、Ba
O、ZnO、Al、Y、La、In、Si
O、TlO、ZrO、GeO、SnO、Nb、Ta
及びThOのうちの少なくとも一種、LnはEu、Tb、C
e、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Sm、およびGdのうち
の少なくとも一種、XはCl、Br、およびIのうちの少な
くとも一種であり、xおよびyはそれぞれ5×10-5≦x
≦0.5、および0<y≦0.2である]の組成式で表わされ
る蛍光体、
【0024】特開昭56−116777号公報に記載の(Ba1-x,
MII x)F・aBaX:yEu,zA[ただし、MIIはベリリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜
鉛、およびカドミウムのうち少なくとも一種、Xは塩
素、臭素、および沃素のうちの少なくとも一種、Aはジ
ルコニウムおよびスカンジウムのうちの少なくとも一種
であり、a、x、y、およびzはそれぞれ0.5≦a≦1.2
5、0≦x≦1、10-6≦y≦2×10-1、および0<z≦1
0-2である]の組成式で表わされる蛍光体、
【0025】特開昭57−23673号公報記載の(Ba1-x,MII
x)F・aBaX:yEu,zB[ただし、MIIはベリリウム、
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛およ
びカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素、臭素
および沃素のうちの少なくとも一種であり、a、x、y
およびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10-6
≦y≦2×10-1及び0<z≦2×10-1である]の組成式
で表わされる蛍光体、
【0026】特開昭57−23675号公報記載の(Ba1-x,MII
x)F・aBaX:yEu,zA[ただし、MIIはベリリウム、
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛およ
びカドミウムのうちの少なくとも一種、Xは塩素、臭
素、および沃素のうちの少なくとも一種、Aは砒素およ
び硅素のうちの少なくとも一種であり、a、x、yおよ
びzはぞれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10-6≦y
≦2×10-1、および0<z≦5×10-1である]の組成式
で表わされる蛍光体、
【0027】特願昭56−167498号明細書記載のMIIIOX:
xCe[ただしMIIIはPr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、
Er、Tm、Yb、およびBiからなる群より選ばれる少なくと
も一種の三価金属であり、XはClおよびBrのうちのいず
れか一方あるいはその両方であり、xは0<x<0.1で
ある]の組成式で表わされる蛍光体、
【0028】特願昭57−89875号明細書記載のBa1-x
x/2x/2FX:yEu2+[ただしMは、Li、Na、K、Rbおよび
Csからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金
属を表わし;Lは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、G
d、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga、In、およびT
lからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属を
表わし;Xは、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少
なくとも一種のハロゲンを表わし;そして、xは10-2
x≦0.5、yは0<y≦0.1である]の組成式で表わされ
る蛍光体、
【0029】特願昭57−137374号明細書に記載のBaFX・
xA:yEu2+[ただし、Xは、Cl、Br、およびIからなる群
より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aは、テ
トラフルオロホウ酸化合物の焼成物であり;そして、x
は10-6≦x≦0.1であり、yは0<y≦0.1である]の組
成式で表わされる蛍光体、
【0030】特願昭57−158048号明細書に記載のBaFX・
xA:yEu2+[ただし、Xは、Cl、Br、およびIからなる群
より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり;Aは、ヘ
キサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロチタン酸、および
ヘキサフルオロジルコニウム酸の一価もしくは二価金属
の塩からなるヘキサフルオロ化合物群より選ばれる少な
くとも一種の化合物の焼成物であり;そして、xは10-6
≦x≦0.1であり、yは0<y≦0.1である]の組成式で
表わされる蛍光体、
【0031】特願昭57−166320号明細書記載のBaFX・xN
aX′:aEu2+[ただし、XおよびX′は、それぞれCl、B
r、およびIのうの少なくとも一種であり、xおよびa
はそれぞれ0<x≦2、および0<a≦0.2である]の
組成式で表わされる蛍光体、
【0032】特願昭57−166696号明細書に記載のMIIFX
・xNaX′:yEu2+:zA[ただし、MIIは、Ba、SrおよびCa
からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類
金属であり;XおよびX′は、それぞれCl、BrおよびIか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであ
り;Aは、V、Cr、Mn、Fe、Co、およびNiより選ばれる少
なくとも一種の遷移金属であり;そして、xは0<x≦
2、yは0<y≦0.2、およびzは0<z≦10-2であ
る]の組成式で表わされる蛍光体、
【0033】特願昭57−184455号明細書に記載のMIIFX
・aMIX′・bM′IIX″・cMIII・xA:yEu2+[た
だし、MIIはBa、Sr、およびCaからなる群より選ばれる
少なくとも一種のアルカリ土類金属であり;MIはLi、N
a、K、Rb、およびCsからなる群より選ばれる少なくと
も一種のアルカリ金属であり;M′IIはBeおよびMgからな
る群より選ばれる少なくとも一種の二価金属であり;M
IIIはAl、Ga、In、およびTlからなる群より選ばれる少
なくとも一種の三価金属であり;Aは金属酸化物であり;X
はCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一
種のハロゲンであり;X′、X″およびXは、F、Cl、
Br、およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種の
ハロゲンであり;そして、aは0≦a≦2、bは0≦b
≦10-2、cは0≦c≦10-2、かつa+b+c≧10-6であ
り;xは0<x≦0.5、yは0<y≦0.2である]の組成式
で表わされる蛍光体、 などを挙げることができる。
【0034】ただし、本発明に用いられる輝尽性蛍光体
は上述の蛍光体に限られるものではなく、放射線を照射
したのちに励起光を照射した場合に、輝尽発光を示す蛍
光体であればいかなるものであってもよい。
【0035】蛍光体層の結合剤の例としては、ゼラチン
等の蛋白質、デキストラン等のポリサッカライド、また
はアラビアゴムのような天然高分子物質;および、ポリ
ビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロー
ス、エチルセルロース、塩化ビニリデン・塩化ビニルコ
ポリマー、ポリメチルメタクリレート、塩化ビニル・酢
酸ビニルコポリマー、ポリウレタン、セルロースアセテ
ートブチレート、ポリビニルアルコール、線状ポリエス
テルなどのような合成高分子物質などにより代表される
結合剤を挙げることができる。このような結合剤のなか
で特に好ましいものは、ニトロセルロース、線状ポリエ
ステル、およびニトロセルロースと線状ポリエステルと
の混合物である。
【0036】蛍光体層は、たとえば、次のような塗布方
法により支持体上に形成することができる。
【0037】まず蛍光体粒子と結合剤とを適当な溶剤に
加え、これを充分に混合して、結合剤溶液中に蛍光体粒
子が均一に分散した塗布液を調製する。
【0038】塗布液調製用の溶剤の例としては、メタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール
などの低級アルコール;メチレンクロライド、エチレン
クロライドなどの塩素原子含有炭化水素;アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケト
ン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの低級脂
肪酸と低級アルコールとのエステル;ジオキサン、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコー
ルモノメチルエーテルなどのエーテル;及び、それらの
混合物を挙げることができる。
【0039】塗布液における結合剤と蛍光体粒子との組
成比は、目的とする放射線像変換パネルの特性、蛍光体
粒子の種類などによって異なるが、1:1乃至1:25(重量
比、ただし1:25は含まない)の範囲から選ばれ、そして
特に1:8乃至1:22(重量比)の範囲から選ぶことが好ま
しい。
【0040】なお、塗布液には、上記塗布液中における
蛍光体粒子の分散性を向上させるための分散剤、また、
形状後の蛍光体層中における結合剤と蛍光体粒子との間
の結合力を向上させるための可塑剤などの種々の添加剤
が混合されていてもよい。そのような目的に用いられる
分散剤の例としては、フタル酸、ステアリン酸、カプロ
ン酸、親油性界面活性剤などを挙げることができる。そ
して可塑剤の例としては、燐酸トリフェニル、燐酸トリ
クレジル、燐酸ジフェニルなどの燐酸エステル;フタル
酸ジエチル、フタル酸ジメトキシエチルなどのフタル酸
エステル;グリコール酸エチルフタリルエチル、グリコ
ール酸ブチルフタリルブチルなどのグリコール酸エステ
ル;そして、トリエチレングリコールとアジピン酸との
ポリエステル、ジエチレングリコールとコハク酸とのポ
リエステルなどのポリエチレングリコールと脂肪族二塩
基酸とのポリエステルなどを挙げることができる。
【0041】上記のようにして調製された蛍光体粒子と
結合剤を含有する塗布液を、次に、支持体の表面に均一
に塗布することにより塗布液の塗膜を形成する。この塗
布操作は、通常の塗布手段、たとえばドクターブレー
ド、ロールコーター、ナイフコーターなどを用いること
により行なうことができる。ついで、形成された塗膜を
徐々に加熱することにより乾燥して、支持体上への蛍光
体層の形成を完了する。蛍光体層の層厚は、目的とする
放射線像変換パネルの特性、蛍光体粒子の種類、結合剤
と蛍光体粒子との混合比などによって異なるが、通常は
20μm〜1mmとする。ただし、この層厚は50乃至500μm
とするのが好ましい。
【0042】なお、蛍光体含有樹脂層は、必ずしも上記
のように支持体上に塗布液を直接塗布して形成する必要
はなく、たとえば、別に、ガラス板、金属板、プラスチ
ックシートなどのシート(仮支持体)上に塗布液を塗布
し乾燥することにより蛍光体層を形成したのち、これ
を、支持体上に押圧するか、あるいは接着剤を用いるな
どして支持体と蛍光体層とを接合してもよい。
【0043】本発明において使用する支持体は、従来の
放射線写真法における増感紙の支持体として用いられて
いる各種の材料から任意に選ぶことができる。そのよう
材料の例としては、セルロースアセテート、ポリエステ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイ
ミド、トリアセテート、ポリカーボネートなどのプラス
チック物質のフィルム、アルミニウム箔、アルミニウム
合金箔などの金属シート、通常の紙、バライタ紙、レジ
ンコート紙、二酸化チタンなどの顔料を含有するピグメ
ント紙、ポリビニルアルコールなどをサイジングした紙
などを挙げることができる。ただし、放射線像変換パネ
ルの情報記録材料としての特性および取扱いなどを考慮
した場合、本発明において特に好ましい支持体の材料は
プラスチックフィルムである。このプラスチックフィル
ムにはカーボンブラックなどの光吸収性物質が練り込ま
れていてもよく、あるいは二酸化チタンなどの光反射性
物質が練り込まれていてもよい。前者は高鮮鋭度タイプ
の放射線像変換パネルに適した支持体であり、後者は高
感度タイプの放射線像変換パネルに適した支持体であ
る。
【0044】公知の放射線像変換パネルにおいて、支持
体と蛍光体層との結合を強化するために、あるいは放射
線像変換パネルとしての感度もしくは画質を向上させる
ために、蛍光体層が設けられる側の支持体表面にゼラチ
ンなどの高分子物質を塗布して接着性付与層としたり、
あるいは二酸化チタンなどの光反射性物質からなる光反
射層、もしくはカーボンブラックなどの光吸収物質から
なる光吸収層を設けることも行なわれている。本発明に
おいて用いられる支持体についても、これらの各種の層
を設けることができ、それらの構成は所望の放射線像変
換パネルの目的、用途などに応じて任意に選択すること
ができる。
【0045】さらに、特願昭57−82431号明細書に記載
されているように、得られる画像の鮮鋭度を向上させる
目的で、支持体の蛍光体層側の表面(支持体の蛍光体層
側の表面に接着性付与層、光反射層、あるいは光吸収層
などが設けられている場合には、その表面を意味する)
に、凹凸が形成されていてもよい。
【0046】上記のようにして支持体上に形成された蛍
光体含有樹脂層の空隙率は、次に示す(I)式により理
論的に求めることができる。
【0047】 (ただし、V:蛍光体層の全体積 Vair:蛍光体層中の空気体積 A:蛍光体の全重量 ρ:蛍光体の密度 ρ:結合剤の密度 ρair:空気の密度 a:蛍光体の重量 b:結合剤の重量)
【0048】(I)式において、ρairは〜0であるか
ら、(I)式は近似的に次の(II)式で表わすことがで
きる。
【0049】 (ただし、V、Vair、A、ρ、ρ、a、およびb
の定義は(I)式と同じである)
【0050】本発明の蛍光体含有樹脂層の空隙率は上記
(II)式により計算して求めた。 一例として、二価のユーロピウム賦活弗化臭化バリウム
蛍光体および結合剤として線状ポリエステルとニトロセ
ルロースとの混合物とからなる蛍光体含有樹脂層の支持
体上への形成は、上記に述べた通常の常圧下での塗布方
法により、そして具体的には例えば次のようにして行な
われる。
【0051】線状ポリエステルとニトロセルロースとの
混合物と二価のユーロピウム賦活弗化臭化バリウム蛍光
体(BaFBr:Eu2+)の粒子とを組成比が1:20(重量比)と
なるようにメチルエチルケトン中でプロペラミキサーを
用いて充分に混合し、粘度が30PS(25℃)の塗布液を調
製する。この塗布液をドクターブレードを用いてポリエ
チレンテレフタレート(支持体)上に均一に塗布した
後、乾燥器内に入れ、器内の温度を25℃から100℃に徐
々に上昇させて塗膜の乾燥を行なうことにより、支持体
上に蛍光体含有樹脂層を形成する。
【0052】このようにして形成された結合剤と蛍光体
との組成比が1:20の蛍光体含有樹脂層の空隙率は24.6%
であった。また、結合剤および蛍光体の使用量を変える
こと以外は上記と同様に処理して形成された結合剤と蛍
光体との組成比が1:10の蛍光体含有樹脂層の空隙率は、
14.4%であった。
【0053】上記の蛍光体含有樹脂層は、通常の常圧下
での塗布方法により形成される蛍光体層の代表的な一例
であり、結合剤、蛍光体粒子、溶剤の種類を変えても、
得られる蛍光体層の空隙率は大きく変化することはな
い。また、(II)式の空隙率の計算において、塗布液に
添加される添加剤は微量であるため無視することができ
る。なお、蛍光体層の空隙率は通常実施されている塗布
操作の範囲内であれば、塗布条件の変化にもあまり影響
を受けない。
【0054】従って、蛍光体含有樹脂層の空隙率を変化
させる最大の因子は、前記の(II)式からも明らかなよ
うに結合剤と蛍光体との組成比[(II)式の定義におけ
るb:a、重量比]である。蛍光体含有樹脂層において結
合剤に対する蛍光体粒子の比率が増大するほど、結合剤
中に分散する蛍光体粒子間の平均距離は短くなりその間
に空隙が生じやすくなる。従って、蛍光体含有樹脂層の
空隙率は蛍光体の量が増えるにつれて増加する傾向にあ
る。
【0055】本発明の放射線像変換パネルの製造法にお
いては、次に、蛍光体層中に混入している空気の一部を
除去などして空隙を減少させる。この空隙の減少は、た
とえば、蛍光体層を圧縮処理することにより行なわれ
る。
【0056】蛍光体層の圧縮処理は、一般に50〜1500kg
/cmの範囲の圧力で、常温〜蛍光体層の融点付近の範
囲の温度で加熱しながら行なわれる。圧縮時間は30秒〜
5分の範囲にあることが好ましい。好ましい圧力は、10
0〜1000kg/cmであり、特に好ましい圧力は300〜700k
g/cmである。そして好ましい温度は、使用する結合
剤などにより異なるが、50〜120℃である。
【0057】本発明の圧縮処理のために使用される圧縮
装置の例としては、カレンダーロール、ホットプレスな
ど一般に知られているものを挙げることができる。たと
えばカレンダーロールによる圧縮処理は、支持体と蛍光
体層からなるシートを、一定の温度に加熱したローラー
間を一定の速度で通過させることにより行なわれる。ま
た、ホットプレスによる圧縮処理は、一定の温度に加熱
した二枚の金属板の間に上記シートを固定した後、両側
から一定時間、一定の圧力をかけることにより行なわれ
る。ただし、本発明に用いられる圧縮装置はこれらのも
のに限られるものではなく、上記のようなシートを加熱
しながら圧縮することのできるものであればいかなるも
のであってもよい。
【0058】なお、たとえば、仮支持体上に形成した蛍
光体含有樹脂薄膜を圧縮処理する場合には、その薄膜を
放射線像変換パネルの支持体上に付設する前に行なうこ
とも可能である。その場合には、蛍光体含有樹脂薄膜単
独、あるいは蛍光体含有樹脂薄膜と仮支持体との複合シ
ートなどの形態にて圧縮処理し、次に、圧縮処理した蛍
光体含有樹脂薄膜を放射線像変換パネルの支持体上に付
設する。
【0059】また、通常の放射線像変換パネルにおいて
は、支持体に接する側とは反対側の蛍光体層の表面に、
蛍光体層を物理的および化学的に保護するための透明な
保護膜が設けられている。このような透明保護膜は、本
発明の放射線像変換パネルについても設置することが好
ましい。
【0060】透明保護膜は、たとえば、酢酸セルロー
ス、ニトロセルロースなどのセルロース誘導体;あるい
はポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、
ポリビニルホルマール、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビ
ニル、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマーなどの合成高
分子物質のような透明な高分子物質を適当な溶媒に溶解
して調製した溶液を蛍光体層の表面に塗布する方法によ
り形成することができる。あるいはポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレン、塩化ビニリデン、ポリアミド
などから別に形成した透明な薄膜を蛍光体層の表面に適
当な接着剤を用いて接着するなどの方法によっても形成
することができる。このようにして形成する透明保護膜
の膜厚は、約3乃至20μmとするのが望ましい。
【0061】以上に記載した方法によって代表される方
法により製造される本発明の放射線像変換パネルの蛍光
体含有樹脂層(結合剤と輝尽性蛍光体との組成比は1:1
〜1:25の範囲、ただし1:25は含まない)の空隙率は、通
常の常圧下での塗布方法により形成される当該組成比の
蛍光体含有樹脂層の空隙率の85%以下とする。
【0062】上記のように放射線像変換パネルにおける
蛍光体含有樹脂の空隙率を減少させることにより蛍光体
層における蛍光体の密度は高くなり、従って蛍光体使用
量が一定である場合蛍光体層は薄くなり、従って、感度
の低下を伴なわずして、得られる画像の鮮鋭度が著しく
向上する。
【0063】次に本発明の実施例および比較例を記載す
る。ただし、これらの各例は本発明を制限するものでは
ない。
【0064】
【実施例】
[実施例1] 線状ポリエステル樹脂と硝化度11.5%のニトロセルロー
スとの混合物(結合剤)と輝尽性の二価のユーロピウム
賦活弗化臭化バリウム蛍光体(BaFBr:Eu2+)の粒子とを
1:20の重量組成比で混合し、メチルエチルケトンを添加
した後プロペラミキサーを用いて充分に撹拌混合して、
蛍光体粒子が均一に分散し、かつ粘度が30PS(25℃)の
塗布液を調製した。次に、二酸化チタンを練り込んだポ
リエチレンテレフタレートシート(支持体、厚み:250μ
m)をガラス板上に水平に置き、この支持体の上に塗布
液をドクターブレードを用いて均一に塗布した。そして
塗布後に、塗膜が形成された支持体を乾燥器に入れ、こ
の乾燥器の内部の温度を25℃から100℃に徐々に上昇さ
せて、塗膜の乾燥を行なった。このようにして、支持体
とこの支持体上に設けられた層厚約300μmの蛍光層と
からなるシートを得た。
【0065】次いで、支持体とその片面に形成された蛍
光体層とからなるシートを、カレンダーロールを用いて
620kg/cmの圧力、および100℃の温度で圧縮した。
【0066】そして、圧縮処理をした蛍光体層の上にポ
リエチレンテレフタレートの透明フィルム(厚み:12μ
m、ポリエステル系接着剤が付与されているもの)を接
着剤層側を下に向けて置いて接着することにより、透明
保護膜を形成し、支持体、蛍光体層、および透明保護膜
から構成された放射線像変換パネルを製造した。
【0067】 [実施例2] 実施例1で製造された支持体とこの支持体上に設けられ
た蛍光体層とからなるシートと同一のシートを420kg/c
mの圧力および100℃の温度で圧縮すること以外は、実
施例1の方法と同様な処理を行うことにより、支持体、
蛍光体層、および透明保護膜から構成された放射線像変
換パネルを製造した。
【0068】 [実施例3] 実施例1で製造された支持体とこの支持体上に設けられ
た蛍光体層とからなるシートと同一のシートを620kg/c
mの圧力および80℃の温度で圧縮すること以外は、実
施例1の方法と同様な処理を行なうことにより、支持
体、蛍光体層、および透明保護膜から構成された放射線
像変換パネルを製造した。
【0069】 [実施例4] 実施例1で製造された支持体とこの支持体上に設けられ
た蛍光体層とからなるシートと同一のシートを420kg/c
mの圧力および80℃の温度で圧縮すること以外は、実
施例1の方法と同様な処理を行なうことにより、支持
体、蛍光体層、および透明保護膜から構成された放射線
像変換パネルを製造した。
【0070】 [比較例1] 実施例1で製造された支持体とこの支持体上に設けられ
た蛍光体層とからなるシートと同一のシートを圧縮しな
いこと以外は実施例1の方法と同様な処理を行なうこと
により、支持体、蛍光体層、および透明保護膜から構成
された放射線像変換パネルを製造した。
【0071】上記のようにして製造した各々の放射線像
変換パネルの蛍光体層の体積および重量の測定値と、使
用した蛍光体の密度(5.1g/cm)および結合剤の密度
(1.258g/cm)とから、(II)式により蛍光体含有樹
脂層の空隙率をそれぞれ計算して求めた。
【0072】各々の蛍光体含有樹脂層について得られた
結果を第1表に示す。
【0073】
【0074】また、上記のようにして製造した各々の放
射線像変換パネルを、次に記載する画像鮮鋭度試験によ
り評価した。すなわち、放射線像変換パネルに、管電圧
80KVpのX線を照射したのち、He−Neレーザー光(632.8
nm)で走査して蛍光体を励起し、蛍光体層から放射され
る輝尽発光を受光して電気信号に変換し、これを画像再
生装置を用い画像として再生して表示装置上に画像を得
た。得られた画像の変調伝達関数(MTF)を測定した。
【0075】得られた結果をまとめて第1図にグラフの
形で示す。
【0076】図1において、Aは実施例1の放射像線変
換パネルにおける空間周波数と鮮鋭度(MTF値)との関
係、そしてBは比較例1の放射線像変換パネルにおける
空間周波数と鮮鋭度(MTF値)との関係をそれぞれ表わ
している。
【0077】また、各々の放射線像変換パネルについ
て、得られた結果(空間周波数2サイクル/mmにおける
MTF値)を第2表に示す。
【0078】
【0079】 [実施例5] 線状ポリエステル樹脂と硝化度11.5%のニトロセルロー
スとの混合物(結合剤)と輝尽性の二価のユーロピウム
賦活弗化臭化バリウム蛍光体(BaFBr:Eu2+)の粒子とを
1:10の重量組成比で混合すること以外は、実施例1の方
法と同様な処理を行なうことにより、支持体、蛍光体
層、および透明保護膜から構成された放射線像変換パネ
ルを製造した。
【0080】 [実施例6] 実施例5で製造された支持体とこの支持体上に設けられ
た蛍光体層とからなるシートと同一のシートを420kg/c
mの圧力および100℃の温度で圧縮すること以外は、実
施例5の方法と同様な処理を行なうことにより、支持
体、蛍光体層、および透明保護膜から構成された放射線
像変換パネルを製造した。
【0081】 [実施例7] 実施例5で製造された支持体とこの支持体上に設けられ
た蛍光体層とからなるシートと同一のシートを620kg/c
mの圧力および80℃の温度で圧縮すること以外は、実
施例5の方法と同様な処理を行なうことにより、支持
体、蛍光体層、および透明保護膜から構成された放射線
像変換パネルを製造した。
【0082】 [実施例8] 実施例5で製造された支持体とこの支持体上に設けられ
た蛍光体層とからなるシートと同一のシートを420kg/c
mの圧力および80℃の温度で圧縮すること以外は、実
施例5の方法と同様な処理を行なうことにより、支持
体、蛍光体層、および透明保護膜から構成された放射線
像変換パネルを製造した。
【0083】 [比較例2] 実施例5で製造された支持体とこの支持体上に設けられ
た蛍光体層とからなるシートと同一のシートを圧縮しな
いこと以外は実施例5の方法と同様な処理を行なうこと
により、支持体、蛍光体層、および透明保護膜から構成
された放射線像変換パネルを製造した。
【0084】上記のようにして製造した各々の放射線像
変換パネルの蛍光体含有樹脂層の空隙率を、前記と同様
の方法によりそれぞれ計算して求めた。
【0085】各々の蛍光体含有樹脂層について得られた
結果を第3表に示す。
【0086】
【0087】また、上記のようにして製造した各々の放
射線像変換パネルを、前記の画像鮮鋭度試験により評価
した。
【0088】各々の放射線像変換パネルについて、得ら
れた結果(空間周波数2サイクル/mmにおけるMTF値)
を第4表に示す。
【0089】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1および比較例1で製造された放射線像
変換パネルを用いて得られた画像の変調伝達関数(MT
F)のグラフである。 図1において、Aは、実施例1の放射線像変換パネル
(本発明の放射線像変換パネル)における空間周波数と
鮮鋭度(MTF値)との関係、そしてBは、比較例1の放
射線像変換パネル(通常の塗布方法により製造された放
射線像変換パネル)における空間周波数と鮮鋭度(MTF
値)との関係をそれぞれ表わしている。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−74175(JP,A) 特開 昭55−12143(JP,A) JOURNAL OF THE ELE CTROCHEMICAL SOCIET Y,VOL.122,NO.8(1975−8) (米)P.1089−1092

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体と、この支持体上に設けられた結合
    剤と輝尽性蛍光体との組成比が1:1〜1:25(重量比、た
    だし1:25は含まない)の範囲の蛍光体含有樹脂層とから
    実質的に構成されている放射線像変換パネルにおいて、
    該蛍光体含有樹脂層の空隙率が、通常の常圧下での塗布
    方法により形成される当該組成比の蛍光体含有樹脂層の
    空隙率の85%以下の値を有することを特徴とする放射線
    像変換パネル。
  2. 【請求項2】上記輝尽性蛍光体が、二価のユーロピウム
    賦活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の放射線像
    変換パネル。
  3. 【請求項3】上記二価のユーロピウム賦活アルカリ土類
    金属弗化ハロゲン化物系蛍光体が、二価のユーロピウム
    賦活弗化臭化バリウム蛍光体であることを特徴とする特
    許請求の範囲第2項記載の放射線像変換パネル。
  4. 【請求項4】上記結合剤が、線状ポリエステルとニトロ
    セルロースとの混合物であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項乃至第3項のいずれかの項記載の放射線像
    変換パネル。
  5. 【請求項5】上記蛍光体含有樹脂層の空隙率の減少が、
    蛍光体含有樹脂層を圧縮処理することによりもたらされ
    たものであることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃
    至第4項のいずれかの項記載の放射線像変換パネル。
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JPS6042837B2 (ja) * 1978-07-12 1985-09-25 化成オプトニクス株式会社 螢光体
JPS6014786B2 (ja) * 1979-11-21 1985-04-16 富士写真フイルム株式会社 螢光体および該螢光体を用いた放射線像変換パネル

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