JPH0663651A - パイプ用端部加工方法 - Google Patents

パイプ用端部加工方法

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JPH0663651A
JPH0663651A JP24262292A JP24262292A JPH0663651A JP H0663651 A JPH0663651 A JP H0663651A JP 24262292 A JP24262292 A JP 24262292A JP 24262292 A JP24262292 A JP 24262292A JP H0663651 A JPH0663651 A JP H0663651A
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JP
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pipe
pressing
pressing member
rod
rotary
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JP24262292A
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Isamu Nagasawa
勇 長澤
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KAIDATE SANGYO KK
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KAIDATE SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パイプの長さに無関係に、その端部を外方向
に向けて極く容易に且つ短時間に鍔状に加工することが
できるパイプ用端部加工方法を提供すること。 【構成】 パイプ1の端部外周に加工しろ設定部材2
A,2Bを装備する第1の工程と、パイプ1の端部開口
面に対向して回転自在に装備された棒状回転押圧部材1
1を備えた押圧用回転体10をその先端部がパイプ1の
内部に向かうように傾けて配設し,押圧用回転体10の
先端部側面をパイプ1の端縁に内側から当接せしめる第
2の工程と、この第2の工程に相前後して,押圧用回転
体1をそのパイプ端部に対する傾きを維持つつパイプ1
の中心軸を中心としてその全体をパイプ端縁に沿って回
転させると共に,当該押圧用回転体10を介して、パイ
プ1の中心軸に沿った方向の外力を当該パイプ1の端縁
に印加せしめる第3の工程とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パイプ用端部加工方法
に係り、とくに、ステンレス鋼等の比較的硬質の金属か
らなるパイプの端部外周を外側に向けて展延加工するの
に好適なパイプ用端部加工方法に関する。
【0002】
【背景技術】パイプの端末加工は、ビルの冷暖房設備や
上下水道の充実に伴って、工場での作業或いは建設現場
における作業で日常的に、行われている。一方、ビルの
冷暖房設備(空調設備)に使用されるステンレス製等の
パイプは、冷暖房機器への接続やパイプ同士の連結の際
に連結用のクランプ等を取り付ける必要から、パイプ端
末に鍔状のフランジ部を形成することが必要とされ、又
その需要が増大している。従来、この種のパイプ端末加
工は、予め、工場生産により比較的短めのパイプの端末
にフランジを形成したり、或いは、現場にて比較的大型
の専用のパイプ端末加工機を用いて通常のパイプの端末
にフランジを直接形成することがなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の工場生産によるフランジ付きの短いパイプを使用
する場合にあっては、現場でこのフランジ付きの短いパ
イプを通常のパイプに接合するための溶接作業が必要と
なり、面倒で手間が掛かるという不都合があった。ま
た、上記従来例の専用のパイプ端末加工機を使用する場
合にあっては、この種の加工機は、原理的には二段もし
くは三段のプレス加工技術によるものが殆どであり、必
然的に装置全体が大掛かりとなり、又プレス加工である
ことから加工時間が多くなり生産性が悪く、これがた
め、工賃の高騰を招くという不都合があった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに、硬質のパイプの端部外周をパイプの
長さに無関係に極く容易に且つ短時間に外方向に向けて
展延加工し得るパイプ用端部加工方法を提供すること
を、その目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、被加工部材
たるパイプの端部外周に加工しろ設定用の加工しろ設定
部材を装備する第1の工程と、前記被加工部材たるパイ
プの端部開口面に対向して回転自在に装備された棒状回
転押圧部材を備えた押圧用回転体をその先端部が前記パ
イプの内部に向かうように所定の傾きをもって配設する
と共に,前記押圧用回転体の先端部側面を前記パイプの
端縁に内側から当接せしめる第2の工程と、この第2の
工程に相前後して,前記押圧用回転体をそのパイプ端部
に対する傾きを維持つつ前記パイプの中心軸を中心とし
てその全体をパイプ端縁に沿って回転させると共に,当
該押圧用回転体を介して、前記パイプの中心軸に沿った
方向の外力を当該パイプの端縁に印加せしめる第3の工
程とを備えている、等の構成を採っている。これによっ
て前述した目的を達成しようとするものである。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図6に基
づいて説明する。
【0007】この図1乃至図6に示す実施例において、
符号1は被加工部材たるステンレス製のパイプを示す。
また、符号2A,2Bは端部に鍔部3A,3Bを備えた
加工しろ設定部材を示し、符号20は加工しろ設定部材
2A,2Bを介して被加工部材たるステンレス製のパイ
プ1の一端(図1における右端)を挟持するチャック機
構を示す。そして、被加工部材たるステンレス製のパイ
プ1は、チャック機構20及び前述した加工しろ設定部
材2A,2Bを介してその一端部がパイプ固定支持機構
30により保持されるようになっている。
【0008】また、この図1乃至図6に示す実施例で
は、パイプ1の一端(図1における右端)側にてその内
側端縁に所定角度αをもって当接する棒状回転押圧部材
11を備えた押圧用回転体10と、この押圧用回転体1
0を回転自在に保持する回転体支持ケース15と、この
回転体支持ケース15を固定保持すると共にパイプ1に
対する棒状回転押圧部材11の傾きを維持しつつパイプ
1の中心軸を回転中心として当該回転体支持ケース15
全体をパイプ1の端縁に沿って回転させる回転体回転保
持機構40とを備えている。
【0009】さらに、回転体回転保持機構40と回転体
支持ケース15との間には、当該回転体支持ケース15
の回転半径の大きさを可変設定する回転半径設定機構5
0が装備されている。また、回転体回転保持機構40を
介して押圧用回転体10をパイプ1の中心軸に沿った方
向に適当な押圧力をもって逐次加圧移動せしめる保持機
構押圧移動手段60が装備されている。
【0010】押圧用回転体10の棒状回転押圧部材11
は、本実施例では、回転軸を同一とすると共に回転体支
持ケース15に回転自在に支持され且つ回転断面が湾状
にもしくはスカート状に形成された他の回転押圧部材1
2の回転中心線上に植設されている。この棒状回転押圧
部材11と他の回転押圧部材12とにより、前述した押
圧用回転体10が形成されている。
【0011】ここで、チャック機構20としては、原理
的には旋盤におけるチャック機構と同一のものが使用さ
れている。即ち、このチャック機構20は、円盤状の回
転本体5の図1における右端面に当該回転本体5の中心
軸を基準として等間隔に且つ放射状に配置されるととも
に半径方向に沿ってスライド可能な3つのチャック部材
4と、このチャック部材4のスライド位置を固定するた
めの固定ねじ4Aを含んで構成されている。ここで、こ
れらのチャック部材4は、図示しない傘歯車機構を介し
て相互に同期を取りながら同一量だけスライドするよう
になっている。
【0012】符号30はパイプ固定支持機構を示す。こ
のパイプ固定支持機構30は、ベース8と、このベース
8に支持された筒体6と、この筒体6により支持される
前述したチャック機構20とを含んで構成されている。
これをさらに詳述すると、筒体6は、その一端(図1に
おける右端)に前述したチャック機構20の動作を案内
し支持する本体鍔部5が設けられている。また、この筒
体6の左端側には、パイプ1を挟持するための図示しな
い別のチャック機構が設けられている。
【0013】加工しろ設定部材2A,2Bは、図4に示
すように形成され、パイプ1の一端側に装着され加工し
ろKを設定する機能と、後述するように外周に向けて押
し広げられたパイプ1の端縁部の展延部をパイプ1の中
心軸に直交する方向に案内するガイド機能とを有してい
る。即ち、この加工しろ設定部材2A,2Bは、図4
(A)乃至図4(B)に示すように円筒状部材を素材と
し,且つその一端部に鍔部3A,3Bを形成してなるも
のを,その中心軸に沿って二分割して形成されている。
ここで、加工しろ設定部材2A,2Bの素材としては、
その内径が前述したパイプ1の外径と同一か又はやや大
きめのものが使用されている。
【0014】そして、この加工しろ設定部材2A,2B
がパイプ1の端部に装備された場合、図4(A)の内径
側の右端縁が前述した加工しろKを設定し、鍔部3A,
3Bが、加工されたパイプ1端縁部の外周方向への曲折
方向をパイプ1の中心軸に直交する方向に案内するガイ
ド機能を発揮するようになっている。また、鍔部3A,
3Bの図4(A)の左端面をパイプ装着時にチャック部
材4の右端面にそれぞれ当接せしめることにより、容易
に当該一組の加工しろ設定部材2A,2B相互の位置合
わせが出来るようになっている。
【0015】押圧用回転体10は、前述したように被加
工部材たるパイプ1が、筒体6及びチャック機構20に
より固定されたのち、該パイプ1の端部加工を行なうた
めのものである。即ち、この押圧用回転体10として
は、図5に示すように、比較的硬質の金属で形成された
円錐棒状の第1の押圧部としての棒状回転押圧部材11
と、この第1の押圧部である棒状回転押圧部材11がそ
の一端面の中心部に植設されるとともに,当該端面が球
面状(又は湾状もしくはスカート状でもよい)に形成さ
れた第2の押圧部としての他の回転押圧部材12とから
成る段付き形状のものが使用されている。ここで、棒状
回転押圧部材11は、回転するパイプ1の端面を押圧し
て円錐状に押し広げる役割を有し、他の回転押圧部材1
2は、前記棒状回転押圧部材11によって押し広げられ
たパイプ1の端部を加工しろ設定部材2A,2Bの鍔部
3A,3Bに向けて押圧加工する役割を有する。
【0016】このようにパイプ1の端部加工機能を有す
る棒状回転押圧部材11及び他の回転押圧部材12は、
図5に示すように回転軸13の一端部に装着され、その
回転中心を同一として回転軸13と一体化されて回転組
立体14を成している。この回転組立体14の回転軸1
3は、その棒状回転押圧部材11側がラジアルベアリン
グ13Aを介して,またその反対側(図5の右端部)が
スラストベアリング13Bを介して,それぞれ回転体支
持ケース15に回転自在に支持されている。このため、
本実施例では、押圧用回転体10が回転するパイプ1に
圧接された際に、当該押圧用回転体10(回転組立体1
4)がパイプ1の回転に従動して回転するようになって
いる。
【0017】回転体回転保持機構40は、図1乃至図3
に示すように、回転体支持ケース15及び回転半径設定
機構50を一端部に固定装備すると共にこれらを一体的
に高速回転せしめる回転支軸41と、この回転支軸41
を回転自在に保持する支軸保持体42と、回転支軸41
に外部からの回転力を伝達するプーリ43とを備えてい
る。符号41Aは、回転支軸41の端部に固着された回
転支持板を示す。そして、回転支軸41の図2における
左端部に、回転支持板41Aを介して回転半径設定機構
50が装備されている。
【0018】この回転半径設定機構50は、回転支軸4
1の直径上に配設され回転体支持ケース15を支持する
と共に所定位置に移送するねじ部51と、このねじ部5
1に螺合して移送される回転位置設定部材52と、ねじ
部51の両端部を回転自在に保持すると共に当該ねじ部
51を回転支軸41上に装着する支軸板53,54と、
この支軸板53,54の相互間にねじ部51に沿って平
行に配置されて回転支軸41の回転力を前述した回転位
置設定部材52を介して回転体支持ケース15に伝達す
る一対の回転力伝達部材55とにより構成されている。
符号51Aは、ねじ部51を回転せしめて回転位置設定
部材52の固定位置を設定する設定位置調整部を示す。
更に、回転位置設定部材52の図1における左端部に、
回転体支持ケース15を装備した固定用円盤が固定装備
されている。このため、ねじ部51の設定位置調整部5
1Aを介して、回転位置設定部材52の固定位置を適当
に移動させ、これによって回転体支持ケース15を被加
工パイプの直径に合わせてその加工箇所に自由に移動せ
しめ固定させることが可能となっている。
【0019】また、保持機構押圧移動手段60は、支軸
保持体42が被加工部材たるパイプ1の中心軸に沿った
方向に往復移動するのを案内すると共に当該支軸保持体
42を支持する凹状ガイド枠体61と、この凹状ガイド
枠体部61の凹部に配設定されて前述した支軸保持体4
2に往復移動力を付勢するねじ機構62とを備えた構成
となっている。このため、ねじ機構62を作動させるこ
とにより支軸保持体42をパイプ1の中心軸に沿った方
向に往復移動させることが可能となる。
【0020】次に、上記のように構成された実施例の動
作及び被加工部材たるパイプ1の端部の加工方法につい
て説明する(図6参照)。
【0021】先ず、被加工部材たるパイプ1の端部外周
の先端部に、鍔部を備えた加工しろ設定用の加工しろ設
定部材2A,2Bが装備される(第1の工程)。同時に
被加工部材たるパイプ1の端部開口面に対向して回転自
在に装備された棒状回転押圧部材11を備えた押圧用回
転体10をその先端部がパイプ1の内部に向かうように
所定の傾きをもって配設され,且つ棒状回転押圧部材1
1の先端部側面を前記パイプの端縁に内側から当接せし
める(第2の工程)。次に、この第2の工程に相前後し
て,棒状回転押圧部材11をそのパイプ端部に対する傾
きを維持つつパイプ1の中心軸を中心としてその全体を
パイプ端縁に沿って回転させると共に,当該棒状回転押
圧部材11を介してパイプ1の中心軸に沿った方向の外
力を当該パイプ1の端縁に印加せしめる(第3の工
程)。パイプ端部を断面Y字状に加工する場合の工程は
この第1乃至第3の工程でひとまず完了する。
【0022】続いて、棒状回転押圧部材11によってす
り鉢状に押し広げられたパイプ1の端部は、前述したよ
うに棒状回転押圧部材と同一の回転手法を備えた他の回
転押圧部材12により加工しろ設定部材2A,2Bの鍔
部3A,3Bに向けて押圧し展延加工される(第4の工
程)。この第1乃至第4の各工程を経て、パイプ1の端
部は外部にむけて展延加工される。
【0023】次に、上記各工程を可能ならしめる装置の
具体的動作について説明する。
【0024】被加工部材たるパイプ1の端部外周に、加
工しろKを定める加工しろ設定部材2A,2Bを装備
し、続いて、この加工しろ設定部材2A,2Bと共に被
加工部材としてのパイプ1を筒体6内に配設し、その一
端部を図1乃至図3に示すようにチャック機構20を構
成するの三つのチャック部材4で固定する。次に、定位
置調整部51Aを介して回転半径設定機構50を作動さ
せ、回転位置設定部材52を介して回転体支持ケース1
5を移動させて押圧用回転体10の棒状回転押圧部材1
1を図6(A)に示すようにパイプ1の端部外周の加圧
加工位置に設定する。この場合、棒状回転押圧部材11
の傾斜角度αは、本実施例では予め(例えばα=30°
に)設定されている。この加圧加工位置の設定に相前後
して、回転体回転保持機構40を作*させ、また保持機
構押圧移動手段60を作動させ押圧用回転体10を図6
(A)に示す矢印A方向に移動させ、パイプ1の端部の
加工を開始させる。この場合、押圧用回転体10は、パ
イプ1の回転力に付勢されて従動回転し、パイプ1の端
部との摩擦力により転がり接触の状態で押圧加工が継続
される。
【0025】次に、パイプ1の端部が図6(B)に示す
状態に加工されると、本実施例ではひとまず回転体回転
保持機構40の回転動作を停止させ、回転半径設定機構
50により押圧用回転体10を図6(B)の矢印B方向
に移送し当該押圧用回転体10の他の回転押圧部材12
部分を図6(C)に示す加工前の位置に設定する。そし
て再び回転体回転保持機構40および保持機構押圧移動
手段60を作動させて図6(C)に示す状態に押圧加工
がなされる。この場合も、他の回転押圧部材12部分
は、パイプ1の回転力に付勢されて従動回転し、パイプ
1の端部との摩擦力により転がり接触の状態で押圧加工
が継続される。図6(B)において、βは棒状回転押圧
部材11の回転面がパイプ1の一端側の内側端縁に当接
する角度を示す。このβの大きさに応じてパイプ1の一
端側の端部が所定の広がりをもって外周側に向けて延展
加工されるようになっている。
【0026】回転体回転保持機構40の回転数は、本実
施例では、3000RPMに設定されているが、これに
ついてはパイプ1の肉圧や直径等により適宜かえられる
ようになっている。この場合、僅かな押圧力をA方向に
印加することにより、瞬時(数秒)の内に、図6(A)
に示す状態,即ちパイプ1の端部が該パイプ1の回転中
心線Lに対して例えばβ=約45°の傾きのすり鉢状開
口部が形成され、続いて他の回転押圧部材12部分によ
り、図6(C)に示す加工が迅速におこなわれる。即
ち、加工しろ設定部材2A,2Bの鍔部3A,3Bと他
の回転押圧部材12部分の加圧部Pとによる加圧エネル
ギと,回転状態下にあるパイプ1の回転エネルギとが相
伴って、瞬時の内に、パイプ1の端部が外周方向に向け
て平坦に加工される。この場合、加工されたパイプ1の
端部は加工しろ設定部材2A,2Bの鍔部3A,3Bに
案内されて該パイプ1の中心軸に直交する方向に展延さ
れる。
【0027】以上説明したように、本実施例によると、
被加工部材たるパイプ1を固定した状態で当該パイプ1
に当接される押圧用回転体10を該パイプ1の周囲に回
転させながら押圧加工するようにしたことから、従来の
プレス方式によるパイプ端末加工機に比べ装置全体を著
しく小型化することが可能となり、また、加工開始に際
しては単に回転体回転保持機構40を保持機構押圧移動
手段60によりパイプ1側に移動させるだけで当該押圧
用回転体10が所定の押圧力でパイプ1に押圧されるこ
とから操作が単純となり、パイプ1を回転させる必要が
全くないことからパイプ1のいかなる長さのものにも極
く容易に対応することができるという利点がある。更に
は、パイプ1端部の加工量(加工しろ)を設定する加工
しろ設定部材2A,2Bを使用することから、パイプ1
端部の加工量を任意に設定することができるという利点
がある。
【0028】ここで、上記実施例では、押圧用回転体1
0が一箇所に装備された場合を例示したが、押圧用回転
体10については例えば図7に示すように複数組み込ん
だものを使用してもよい。更に、本実施例では、押圧用
回転体10として棒状回転押圧部材11と他の回転押圧
部材12とを一体化したもの即ち段付き形状のものを使
用する場合を例示したが、押圧用回転体10としては、
必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、別々
に形成して別々に装備したものを使用してよい。また、
この押圧用回転体10における棒状回転押圧部材11,
他の回転押圧部材12の加圧面の形状として、上記実施
例では、それぞれ、円錐棒状,球面状とした場合を例示
したが、前述した如く棒状回転押圧部材11の形状とし
て図8に示す円錐棒状のものをを使用してもよく、ま
た、他の回転押圧部材12の加圧面Pの形状として図9
に示すように全体がなだらかな直線状に変化するスカー
ト状のものを使用してもよい。
【0029】また、上記実施例においては、加工しろ設
定部材として、鍔部3A,3Bを備えたものを使用した
場合の例を開示したが、単にY字状の開口部を加工設定
するのであれば、図10(A),図10(B)に示す鍔
部を有しない加工しろ設定部材2C,2Dを使用するよ
うにしてもよい。更にまた、上記各実施例では、加工し
ろ設定部材がチャック機構20と独立して且つ二つ設け
られた場合を例示したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、加工しろ設定部材を、例えば、鍔付きの円
筒状の素材を3分割して形成し、それぞれを各チャック
部材4に一体化することにより、加工しろ設定部材とチ
ャック機構20との一体化は可能であり、かかる場合に
は、加工しろ設定部材のパイプ1への装着がいっそう容
易になるという利点がある。
【0030】更に、上記実施例では、押圧用回転体10
のパイプ中心軸に対する取付角度が固定された場合を開
示したが、本発明は必ずしもこれに限定するものではな
い。この際、押圧用回転体10を取り替え可能な構造と
すると尚一層便利である。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成され機能す
るので、これによれば、被加工部材たるパイプを回転さ
せることが無いことから、いかなる長さのパイプに対し
ても、その端部を外方向に向けて鍔状に加工することが
可能となり、押圧用回転体の転がり接触とその部分にお
ける回転押圧力を利用していることから、加工面が滑ら
かとなり、また押圧用回転体の回転押圧エネルギーを利
用していることからパイプ端部の外側に向かう展延加工
を瞬時の内に行うことが可能となり、したがって当該加
工の生産性を著しく向上させることができるという従来
にない優れたパイプ用端部加工方法を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一部省略した構成図で
ある。
【図2】図1における押圧用回転体用の回転駆動部分の
一例を示す一部断面した正面図である。
【図3】図2に示す実施例の回転体回転保持機構及び保
持機構移動手段部分の左側面図である。
【図4】図2に開示した加工しろ設定部材の一例を示す
もので、図4(A)はその加工しろ設定部材の断面図、
図4(B)は図4(A)の右側面図である。
【図5】図2における押圧用回転体及びこれを組込んだ
回転体支持ケース部分を示す一部断面した正面図であ
る。
【図6】図1に示す実施例の動作を示す説明図で、図6
(A)は押圧用回転体の棒状回転押圧部材とパイプ端と
の関係を示す説明図、図6(B)は押圧用回転体の棒状
回転押圧部材によるパイプ端の加工状況を示す説明図、
図6(C)は押圧用回転体の他の回転押圧部材による加
工状況を示す説明図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す概略構成図である。
【図8】押圧用回転体の他の形状の例を示す説明図であ
る。
【図9】押圧用回転体のその他の形状の例を示す説明図
である。
【図10】加工しろ設定部材の他の例を示すもので、図
10(A)はその加工しろ設定部材の断面図、図10
(B)は図10(A)の右側面図である。
【符号の説明】
1 被加工部材としてのパイプ 2A,2B,2C,2D 加工しろ設定部材 10 押圧用回転体 11 第1の押圧部としての棒状回転押圧部材 12 第2の押圧部としての他の回転押圧部材 15 回転体支持ケース 20 チャック機構 30 パイプ固定支持機構 40 回転体回転保持機構 50 回転半径設定機構 60 保持機構押圧移動手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工部材たるパイプの端部外周に加工し
    ろ設定用の加工しろ設定部材を装備する第1の工程と、
    前記被加工部材たるパイプの端部開口面に対向して回転
    自在に装備された棒状回転押圧部材を備えた押圧用回転
    体をその先端部が前記パイプの内部に向かうように所定
    の傾きをもって配設すると共に,前記押圧用回転体の先
    端部側面を前記パイプの端縁に内側から当接せしめる第
    2の工程と、この第2の工程に相前後して,前記押圧用
    回転体をそのパイプ端部に対する傾きを維持つつ前記パ
    イプの中心軸を中心としてその全体をパイプ端縁に沿っ
    て回転させると共に,当該押圧用回転体を介して、前記
    パイプの中心軸に沿った方向の外力を当該パイプの端縁
    に印加せしめる第3の工程とを備えていることを特徴と
    したパイプ用端部加工方法。
  2. 【請求項2】前記押圧用回転体として複数の押圧用回転
    体を等間隔に配設して使用することを特徴とした請求項
    1記載のパイプ用端部加工方法。
  3. 【請求項3】被加工部材たるパイプの端部外周に先端部
    に鍔部を備えた加工しろ設定用の加工しろ設定部材を装
    備するための第1の工程と、前記被加工部材たるパイプ
    の端部開口面に対向して回転自在に装備された棒状回転
    押圧部材を備えた押圧用回転体をその先端部が前記パイ
    プの内部に向かうように所定の傾きをもって配設すると
    共に,前記棒状回転押圧部材の先端部側面を前記パイプ
    の端縁に内側から当接せしめる第2の工程と、この第2
    の工程に相前後して,前記棒状回転押圧部材のをそのパ
    イプ端部に対する傾きを維持つつ前記パイプの中心軸を
    中心としてその全体をパイプ端縁に沿って回転させると
    共に,当該棒状回転押圧部材を介して前記パイプの中心
    軸に沿った方向の外力を当該パイプの端縁に印加せしめ
    る第3の工程と、前記棒状回転押圧部材によってすり鉢
    状に押し広げられた前記パイプの端部を前記棒状回転押
    圧部材と同一の回転手法を備えた他の回転押圧部材によ
    り前記加工しろ設定部材の鍔部に向けて押圧し延展加工
    する第4の工程とを備えていることを特徴としたパイプ
    用端部加工方法。
  4. 【請求項4】前記棒状回転押圧部材および他の回転押圧
    部材として、当該他の回転押圧部材の外端面中央に同軸
    に前記棒状回転押圧部材が植設され一体化された形態の
    ものを使用することを特徴とする請求項3記載のパイプ
    用端部加工方法。
  5. 【請求項5】前記棒状回転押圧部材および他の回転押圧
    部材として、それぞれ別々に形成されたものを別々に装
    備し使用することを特徴とした請求項4記載のパイプ用
    端部加工方法。
  6. 【請求項6】前記棒状回転押圧部材および他の回転押圧
    部材がそれぞれ従動回転体であることを特徴とした請求
    項1,2,3,4又は5記載のパイプ用端部加工方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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