JPH0657399A - 金属基材へのセラミックのコーティング方法 - Google Patents

金属基材へのセラミックのコーティング方法

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JPH0657399A
JPH0657399A JP4214422A JP21442292A JPH0657399A JP H0657399 A JPH0657399 A JP H0657399A JP 4214422 A JP4214422 A JP 4214422A JP 21442292 A JP21442292 A JP 21442292A JP H0657399 A JPH0657399 A JP H0657399A
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雅士 高橋
Yoshiyasu Ito
義康 伊藤
Takanari Okamura
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C4/00Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、コーティング材料の割れや
剥離のない耐久性に優れた金属基材のセラミックのコー
ティング方法を得ることにある。 【構成】 本発明の金属基材のセラミックのコーティン
グ方法は、コーティング表面から金属基材までセラミッ
クと金属の混合組成を順次変化させながら形成した後、
加熱処理を施し、セラミックコーティング皮膜表面に圧
縮の残留応力を誘起させることにより、コーティング皮
膜の耐久性を向上させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属基材へのセラミッ
クコーティングにおいて、セラミックと金属の組成比を
順次変化させながら形成した後に、加熱処理を施し、セ
ラミックコーティング皮膜表面に圧縮の残留応力を誘起
させ、皮膜の割れや剥離のない耐久性に優れたセラミッ
クコーティング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、耐熱耐食耐摩耗性などの機能向上
のために、金属基材へのセラミックコーティングがさか
んに行われており、その適用分野も非常に幅広い。とこ
ろが、既存の各種コーティングプロセスを用いて形成し
たセラミック皮膜は、脆いために、使用中に割れや剥離
が生じやすい。そのために、セラミックをコーティング
した効果が十分に生かされていないばかりでなく、運転
中のトラブルの発生原因となる場合も多い。とくに、コ
ーティングした材料が、使用時に高温環境下に晒される
場合は、外部応力に加えて、金属基材とセラミックコー
ティング皮膜の熱膨張の差に起因した熱応力も発生する
ために、条件的には、さらに過酷になる。
【0003】そのために、コーティング材料のように複
数の材料から構成される複合材料においては、構成する
材料の線膨張係数の差に起因した熱応力を低減するため
に、いくつかの試みがなされている。たとえば、特願平
3-59545 号や特願平3-110595号は、いずれも二つの材料
界面での組成を連続的に変化させ、線膨張係数やヤング
率などの物性の急激な変化をなくすことにより、熱応力
を低減しようとしたものである。すなわち、これらは、
いずれも、組成が連続的に変化した材料の製造方法に関
するものである。
【0004】特願平3-59545 号の技術は、気孔率が連続
的に変化した高融点材料を作製した後、その気孔中に低
融点材料を溶浸することにより、二つの材料の傾斜組成
化を達成させるものである。また、特願平3-110595号の
ものは、傾斜組成化が比較的容易に行える焼結法などの
方法を用いて傾斜組成ブロックを作製した後、押出し、
引抜き、圧延などの塑性加工により任意の形状に仕上げ
るもので、主として、大形・長尺寸法の組成が連続的に
変化した部材を対象とした製造方法である。
【0005】一方、セラミックコーティング材料におい
ても、同じ考え方を適用し、基材とセラミックコーティ
ング皮膜の界面での組成を連続的に変化させることで熱
応力の緩和を図るという試みもある。組成を連続的に変
化させるためのコーティングプロセスとしては、プラズ
マ溶射法やPVD法やCVD法が有効であることは知ら
れており、製造条件を制御することでコーティングでき
る(例えば、第4回傾斜機能材料シンポジウム講演集p.
149 、p.119 )。また、熱応力の緩和のためには、組成
変化の最適化を図ることが有効であることも知られてい
る(第4回傾斜機能材料シンポジウム講演集p.19)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、セラミ
ックコーティング皮膜の使用時の熱応力などによる割れ
や剥離の防止のために、従来より、いろいろな試みがな
されている。ところが、これらは、使用時の熱応力を低
減させるという観点からの試みであり、コーティング中
に発生する残留応力については考慮されていない。一
方、一般に、セラミックコーティング時には、その時の
熱履歴により残留応力が発生することが知られている。
当然のことながら、このコーティング時に発生した皮膜
内の残留応力分布が、皮膜の割れや剥離特性に影響を与
えるものと考えられる。したがって、割れや剥離のない
耐久性に優れたコーティング皮膜の形成のためには、コ
ーティング時の残留応力を考慮したコーティング方法や
コーティング条件の確立も重要である。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、セラミックコーティング後に加熱処
理を施すことにより、コーティング皮膜中に圧縮応力を
誘起させ、割れや剥離のない耐久性に優れたコーティン
グ方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のコーティング方
法は、セラミックコーティング皮膜の割れや剥離特性を
向上させるために、コーティング表面から金属基材ま
で、セラミックとFe,Coあるいは、Niを主体とし
た材料との混合組成を順次変化させながらコーティング
皮膜を形成した後、その加熱処理を施し、セラミックコ
ーティング皮膜内に任意の残留応力を誘起させる。
【0009】また、加熱処理により、セラミックコーテ
ィング皮膜に圧縮の残留応力を誘起させるために、コー
ティング材料として基材よりも線膨張係数が小さい材料
を用いる。加熱処理により、セラミックコーティング皮
膜の焼結による皮膜の強度と基材との密着性も向上す
る。
【0010】セラミックスとFe,Coあるいは、Ni
を主体とした材料との混合組成皮膜の形成を、金属元素
が酸化しないように、酸素分圧が10-3Torr以下の雰囲気
下でプラズマ溶射により行う。
【0011】
【作用】コーティングするセラミック材料として、基材
よりも線膨張係数が小さい材料を用いることにより、セ
ラミックコーティング皮膜に圧縮の残留応力を誘起させ
ることができる。さらに、加熱処理温度、コーティング
するセラミック材料の種類、中間層のセラミックスとF
e,Coあるいは、Niを主体とした材料との混合組成
割合およびその分布などを変えることにより、残留応力
の絶対値や分布形状を適宜変えることができる。
【0012】また、セラミック、あるいは、セラミック
と金属の混合組成物をコーティングする際、Pt,Ir
白金族材料やAl2 3 ,Cr2 3 などの安定な不動
態皮膜を形成するAlやCrを含む合金をコーティング
工程を付加することで、セラミック皮膜内の圧縮の残留
応力は残したままで、耐高温酸化性を向上させることが
できる。
【0013】これら、Pt,Ir白金族材料やAl2
3 ,Cr2 3 などの安定な不動態皮膜を形成するAl
やCrを含む合金のコーティングは、メッキ法、気相
法、溶射法により可能である。
【0014】このコーティング方法によるセラミックコ
ーティング材料は、高温腐食環境下で使用するガスター
ビン部品材料として、使用中の割れや剥離の発生を低減
し、耐久性に優れたものとなる。したがって、このコー
ティング方法によるセラミックコーティング材料をガス
タービン部品として適用した場合、ガスタービンの信頼
性や寿命が向上する。また、運転温度も上げられるため
に、エネルギー効率が高められる。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の実施例について、図面を参
照して説明する。
【0016】図1は、表面に圧縮の残留応力を持つセラ
ミックコーティング材料の製造方法の一実施例である。
ここでは、材料としては、基材に、Ni基耐熱合金を、
コーティング材料に、耐熱耐食合金のMCrAlYと耐
熱低熱伝導材料のZrO2 (8%Y2 3 添加)を用い
ている。また、コーティング方法としては、皮膜の生成
速度が早く、しかも、mmオーダーの比較的厚い皮膜が
形成できるプラズマ溶射法を用いている。
【0017】まず、第1の工程1では、基材のNi基耐
熱合金をプラズマ溶射装置を備えたチャンバー内にセッ
トした上で、チャンバーの真空引きおよびArガス置換
を実施する。第2の工程2では、基材とコーティング材
料の密着性を上げるために、溶射する基材面を基材を負
極としたトランスファードアークを実施し、溶射面の洗
浄化と活性化を図る。この時、基材の酸化が起こらない
ように、酸素分圧が10-3Torr以下の雰囲気で実施する。
次に、第3の工程3では、温度が500 から1000℃程度に
予熱した基材上に、耐熱耐食合金のMCrAlY、耐熱
低熱伝導セラミックのZrO2 をプラズマ溶射する。こ
の時、表面のZrO2 の100 %層までMCrAlYとZ
rO2 の溶射粉末の供給割合を変化させながら行い、溶
射したコーティング皮膜の組成を連続的に変化させる。
また、溶射雰囲気は、溶射時の高温加熱の際、MCrA
lYの金属成分が酸化しないように、酸素分圧が10-3To
rr以下の条件で行う。第4の工程4では、コーティング
材料の耐高温酸化性を上げるために、Ptなどの化学的
に安定な材料をメッキ法によりコーティングする。この
メッキは、材料の種類により、プラズマ溶射前、あるい
は、プラズマ溶射後でも良い。そして、最後に、第5の
工程5で、上記のコーティング材料に対して、温度が60
0 から1300℃、常圧以上の圧力の条件で加熱処理を施
し、表面のZrO2 層に圧縮の残留応力を誘起させる。
同時に、焼結によりコーティング皮膜が強化され、ま
た、コーティング材料MCrAlYと基材のNi基耐熱
合金を構成する金属元素の相互拡散によりコーティング
皮膜の密着性が向上する。このように、高圧下での処理
は、とくに、加熱時間を短くするためのものであり、再
結晶による基材の強度低下を軽減するためである。第1
の工程1の基材のチャンバー内へのセットと、第2の工
程2の基材表面の洗浄化や活性化は、従来の技術や装置
を用いることにより可能である。
【0018】第3の工程3のMCrAlYとZrO2
組成が連続的に変化したコーティング皮膜の作製は、複
数の粉末の供給口を設け、そこから供給する二つの溶射
粉末MCrAlYとZrO2 の供給割合を変化させてい
くことにより可能である。すなわち、所定の混合組成の
コーティング皮膜を作製するためには、MCrAlYと
ZrO2 の溶射粉末の供給体積比率Vfとコーティング
皮膜のMCrAlYとZrO2 体積比率Vcには、図2
に示すような関係があるために、この関係を利用すれば
可能である。また、MCrAlYとZrO2 の組成を連
続的に変化させながらコーティングすることにより、厚
い皮膜の形成が可能である。図3に、MCrAlYとZ
rO2 の二層コーティング材料と、MCrAlYとZr
2 の組成を連続的に変化させながら形成したコーティ
ング材料が剥離するまでの限界膜厚を示す。この図か
ら、組成を連続的に変化させながら形成したコーティン
グ材料は、二層コーティング材料に比べ、6〜10倍厚膜
まで剥離が生じにくいのは明らかである。これは、組成
を連続的に変化させながら形成することにより、コーテ
ィング中の引張りの残留応力を低減できるためである。
【0019】第4の工程4のPt,Irなどの白金族や
Al2 3 ,Cr2 3 などの安定な不動態皮膜を形成
するAlやCrを含む合金安定な材料のコーティング
は、従来から行われているメッキ法により可能である。
また、PVD法やCVD法などの気相法、溶射法におい
ても原理的には可能である。ただし、この耐高温酸化性
材料のコーティング層を、MCrAlYとZrO2 の混
合組成層の線膨張係数が同様である部位に形成させれ
ば、ZrO2 層の圧縮の残留応力は残したままで、耐高
温酸化性だけを付加させることができる。
【0020】第5の工程5における加熱処理により、金
属基材とコーティング材料との線膨張係数の差により、
残留応力が誘起できる。図4、図5は、本工程により作
製したコーティング材料の残留応力分布をX線法により
測定したものである。図4はMCrAlYとZrO2
組成を連続的に変化させてコーティング皮膜を形成した
場合であり、図5は二層で形成した場合である。応力の
方向は、皮膜の縦割れの原因となる板厚に対して垂直な
方向のものである。これより、MCrAlYとZrO2
の組成を連続的に変化させてコーティング皮膜を形成し
た場合と二層で形成した場合で、製造時の残留応力特性
が大きく異なるのは明らかである。すなわち、コーティ
ング厚さが同じ場合、MCrAlYとZrO2 の組成を
連続的に変化させてコーティング皮膜を形成すると、コ
ーティング/基材界面での引張りの残留応力を低減で
き、さらに、コーティング皮膜表面に大きな圧縮の残留
応力を誘起できる。また、その圧縮の残留応力は、基材
厚さが同じ場合、コーティング厚さが薄い程、大きくす
ることができる。以下に、このようなセラミックコーテ
ィング方法を用いて得られた材料の効果を示す。
【0021】図6に、各種コーティング材料の熱サイク
ル試験結果を示す。本試験は、赤外線加熱ランプを用い
て、1100℃と20℃の繰り返し試験(各温度で2hours 保
持)を行ったものである。二層コーティング皮膜では、
繰り返し数1回で、MCrAlYとZrO2 の組成を連
続的に変化させてコーティングした皮膜で、加熱処理を
施さないものは、繰り返し数10回で、目視でも明らかに
わかる亀甲状のクラックが認められた。一方、MCrA
lYとZrO2 の組成を連続的に変化させてコーティン
グした皮膜で、加熱処理を施したものは、繰り返し数 1
00回においても、外見的な変化は認められなかった。こ
のことより、本コーティング方法によるセラミックコー
ティング皮膜は、使用時の熱応力による皮膜の割れや剥
離が低減できるのは明らかである。すなわち、セラミッ
クコーティング皮膜の表面に誘起させた圧縮の残留応力
により、高温運転時のセラミックコーティング皮膜の耐
久性が向上する。
【0022】セラミック、あるいは、セラミックと金属
の混合組成物をコーティングする際、線膨張係数が同様
の部位にPt,Irなどの白金族やAl2 3 ,Cr2
3などの安定な不動態皮膜を形成するAlやCrを含
む合金安定な材料をコーティングすることで、セラミッ
クコーティング皮膜内の圧縮の残留応力は保持したまま
耐高温酸化性が向上する。
【0023】加熱処理により、コーティング皮膜の焼結
やコーティング材と基材との元素拡散により、コーティ
ング皮膜の強度が向上し、コーティング材と基材との密
着性も向上する。したがって、コーティング皮膜のエロ
ージョン特性が改善され、また、高温運転時のコーティ
ング皮膜の耐久性が向上する。
【0024】次に、前述の第1の実施例によって得られ
たコーティング材料を、高温酸化雰囲気で運転するガス
タービン部品として適用した場合の他の実施例について
説明する。
【0025】図7は、本コーティング方法によるコーテ
ィング材料を、ガスタービンの高温ガスと接する部位に
適用した場合の熱遮蔽効果について調べたものである。
基材厚さ 2.2mm、冷却ガス温度800 K、基材表面温度 9
73Kとした時の、コーティング材料の厚さに対する運転
ガス温度をプロットしている。これより、ZrO2 とM
CrAlYの混合組成を順次変化させながら形成したコ
ーティング皮膜においては、その厚さが厚くなる程、ほ
ぼ線形関係で熱遮蔽効果が増大するのは明らかである。
【0026】ここで、今回のコーティング方法によるZ
rO2 とMCrAlYの混合組成を順次変化させながら
形成したコーティング皮膜の熱遮蔽効果を、従来のZr
2/MCrAlYの二層コーティング材(☆印)と比
較する。二層コーティング材では、 0.5mm程度でコーテ
ィング時に皮膜の剥離が生じるために、最大の熱遮蔽効
果は、温度落差で約100 Kである。一方、金属材からコ
ーティング表面に向けてのZrO2 とMCrAlYの混
合組成を順次変化させながらのコーティングでは、コー
ティング時の残留応力緩和および中間層の高じん性によ
り、4mm程度の皮膜が形成できる。その結果、コーティ
ング皮膜に約450 Kの熱遮蔽効果を持たせることができ
る。これにより、ガスタービンのガス温度を上げること
や、冷却ガス量を低減することが可能となり、運転の効
率が向上できる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、金属基
材へのセラミックコーティングにおいて、セラミックコ
ーティング皮膜表面に圧縮の残留応力を誘起させること
ができ、割れや剥離のない耐久性に優れたセラミックコ
ーティング材料の創製が可能となる。さらに、この材料
を、ガスタービンの高温燃焼ガスと直接接する部位に応
用すれば、大きな熱遮蔽特性を有するために、ガス温度
の上昇や冷却ガス量の低減などにより、ガスタービンの
効率的な運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すフローチャート
【図2】プラズマ溶射法において溶射粉末の供給体積比
率とコーティング皮膜の体積比率との関係を示す特性図
【図3】プラズマ溶射法において二層コーティング材料
と連続組成変化コーティング材料との限界膜厚の説明図
【図4】連続組成変化コーティング材料を形成した場合
の残留応力分布の特性図
【図5】二層コーティング材料を形成した場合の残留応
力分布の特性図
【図6】各層コーティング材料における熱サイクル試練
結果の説明図
【図7】本発明のコーティングによる金属基材の熱遮断
効果の説明図
【符号の説明】
1 基材のセットステップ 2 基材表面の処理ステップ 3 プラズマ溶射ステップ 4 耐蝕材のメッキステップ 5 加熱処理ステップ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーティング表面から金属基材まで、セ
    ラミックと金属の混合組成を順次変化させながら形成し
    た後、加熱処理を施し、セラミックコーティング皮膜表
    面に圧縮の残留応力を誘起させることにより、コーティ
    ング皮膜の耐久性を向上させることを特徴とした金属基
    材へのセラミックのコーティング方法。
  2. 【請求項2】 加熱処理時に圧縮の残留応力を誘起させ
    るために、金属基材よりも線膨張係数が小さい酸化物セ
    ラミックスを用いることを特徴とした請求項1記載のコ
    ーティング方法。
  3. 【請求項3】 金属基材として、Fe,Coあるいは、
    Niを主体とした耐熱合金を用いることを特徴とした請
    求項1記載のコーティング方法。
  4. 【請求項4】 中間層のセラミックと金属の混合組成物
    の金属成分として、Fe,Coあるいは、Niを主体と
    した耐熱合金を用いることを特徴とした請求項1記載の
    コーティング方法。
  5. 【請求項5】 セラミック、あるいは、セラミックと金
    属の混合組成物の金属基材への形成を、プラズマ溶射法
    を用いて行うことを特徴とした請求項1記載のコーティ
    ング方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のセラミックと金属の混合
    組成皮膜の形成を、金属元素の製造中での酸化が少ない
    ように、酸素分圧が10-3Torr以下の雰囲気下行うことを
    特徴としたコーティング方法。
  7. 【請求項7】 セラミックコーティング皮膜の加熱処理
    において、温度範囲が600 から1300℃で行うことを特徴
    とした請求項1記載のコーティング方法。
  8. 【請求項8】 セラミックコーティング皮膜の加熱処理
    において、常圧以上雰囲気下で、いわゆる、HIP処理
    により行うことを特徴とした請求項7記載のコーティン
    グ方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のコーティング中、あるい
    は、コーティング後に、耐高温酸化性材料皮膜を形成さ
    せる工程を付加し、コーティング材料の耐高温酸化性を
    向上させることを特徴とした金属基材へのセラミックの
    コーティング方法。
  10. 【請求項10】 耐高温酸化性材料として、Pt,Ir
    などの白金族を用いることを特徴とした請求項9記載の
    コーティング方法。
  11. 【請求項11】 耐高温酸化性材料として、Al
    2 3 ,Cr2 3 などの安定な不動態皮膜を形成、A
    lやCrを含む合金を用いることを特徴とした請求項9
    記載のコーティング方法。
  12. 【請求項12】 耐高温酸化性材料皮膜の形成を、メッ
    キ法、気相法、溶射法を用いることを特徴として請求項
    9記載のコーティング方法。
JP4214422A 1992-08-12 1992-08-12 金属基材へのセラミックのコーティング方法 Pending JPH0657399A (ja)

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