JPH0653980A - オーダワイヤ信号伝送方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オーダワイヤによる複数局間での同時通話が
行えるリングシステムにおいて、伝送路障害時にも自動
的に複数局間での同時通話を行えるようにする。 【構成】 双方向２組の伝送路で接続してリング内を構
成する１〜４の局があり、各局では上流（下流）からの
オーダワイヤには自局のオーダワイヤ信号を合成し下流
（上流）に伝送し、ただし信号がリングを構成しないよ
うに任意の１局にて切断し、複数局間での同時通話を実
現している。障害時には、障害対向局間で切替要求を行
うオーバヘッドのモニタにより切断オーダワイヤ信号の
パスを接続すると同時に、障害検出局がオーダワイヤ信
号の終端局となる。 【効果】 伝送路障害時にも自動的にオーダワイヤを用
いた複数局間での同時通話を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、オーダワイヤ信号伝送
方式に関し、特に、同期網リングシステムにおける伝送
路障害時のオーダワイヤ信号伝送方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、双方向２組の伝送路で各局を接続
していたリングシステムでは、１組を現用系、他方を予
備系として用い、現用系の障害時には伝送路を予備系に
切り替えて信号を救済し、現用系、予備系双方障害時に
は現用系受信信号は予備系伝送路に送信し予備系受信信
号は現用系伝送路に送信することにより信号を救済する
プロテクション方式が採用されている。

【０００３】この場合、伝送路切替制御は常時伝送路切
替制御用オーバヘッドを用いてリング内で通信を行うこ
とにより行っている。障害発生時には障害点の両端の局
において障害を検出すると同時に主信号のオーバヘッド
を用いて対向局と通信を行い伝送路切替を行っている。

【０００４】オーダワイヤ信号については、各局で上流
現用系、予備系伝送路から受信したオーダワイヤ信号の
うち現用系を選択し、自局の信号を合成して現用系、予
備系伝送路に送出すると同時に、下流からのオーダワイ
ヤ信号についても同様に上流に送出する。

【０００５】更にリングシステムにおいては、特にリン
グ状に伝送路を接続することから自局から送信した信号
がリング内全局を一周して再度自局に戻ってこないよう
に任意の１局でオーダワイヤの信号のリング状態を切断
し、以上の構成をとることにより複数局間で同時に音声
通話が可能となっている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のオーダワイヤ伝送方式では、現用系伝送路のみの障
害時には受信側で予備系選択に切り替えることにより音
声通話が可能であるが、現用系、予備系両系障害時に
は、元々オーダワイヤ信号がリング構成にならないよう
に任意の局で切断しているうえに、障害点でもオーダワ
イヤ信号が断となってしまい、リングを構成する局はオ
ーダワイヤ信号については２分されてしまうために、互
いにオーダワイヤによる通信が不可能となる場合があ
る。

【０００７】これを防ぐために、障害時には元々オーダ
ワイヤ信号を切断していた局でオーダワイヤ信号を接続
する必要がある。この接続は手動で行っており人手を必
要とし、更にその局は障害とは関係のない局であった場
合等に障害に気づかず接続が行われず分離した局間のオ
ーダワイヤによる通信が不可能となる場合があるという
課題があった。

【０００８】本発明は従来の上記実情に鑑みてなされた
ものであり、従って本発明の目的は、従来の技術に内在
する上記課題を解決することを可能とした新規なオーダ
ワイヤ信号伝送方式を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るオーダワイヤ信号伝送方式は、伝送路
障害時には障害検出局にてオーダワイヤ信号を終端する
手段と、元々オーダワイヤ信号を切断していた局では伝
送路障害時に対向局間で伝送路切替を行うための通信が
オーバヘッドにより行われた場合にはそのオーバヘッド
を常時モニタしていることにより伝送路切替要求の通信
が行われた場合には切断していたオーダワイヤ信号を接
続する手段とを備えて構成される。

【００１０】

【実施例】次に本発明に係るオーダワイヤ伝送方式によ
るオーダワイヤ信号の伝送の一実施例を図面を参照しな
がら具体的に説明する。

【００１１】図１は本発明の一実施例を示し、（ａ）は
正常時のオーダワイヤ信号の流れ図、（ｂ）は局３と局
４の間で障害が発生した場合のオーダワイヤ信号の流れ
図である。

【００１２】図１において、参照符号１〜４はリングを
構成する局を示し、各局間は互いに双方向２組の伝送路
で接続されてリングを構成し、外側２本は現用系伝送
路、内側２本は予備系伝送路である。尚、参照符号７は
信号を合成する信号合成手段である。

【００１３】正常時（ａ）の場合には、局３では局２か
らの現用系伝送路を通ってきたオーダワイヤ信号を選択
し、信号合成手段７により自局の信号を合成して局４に
現用系、予備系双方に伝送すると同時に、局４からの信
号にも自局の信号を信号合成手段７により合成して局２
へ伝送する。局３自身には局２、４からの信号を合成し
て出力する。局４についても同様である。

【００１４】局１では自局からの送信信号が局４→局３
→局２を経由して自局に戻るのを防ぐために、局４から
の信号を受付けず、逆に局４へ自局からの信号も伝送し
ないように出力を停止し切断している。

【００１５】以上の手段により任意の複数局間にてオー
ダワイヤによる通話が可能である。

【００１６】今（ｂ）に示すように局２、局３間にて現
用系、予備系双方の伝送路障害が発生した場合には、局
２からは局１、局４を経由して切替要求が５に示した方
向にオーバヘッドにより転送され、また同時に局３から
局４、局１を経由して６に示した方向に局２に切替要求
が転送され、主信号は伝送路の切替により救済される。

【００１７】この時障害検出局２、局３では信号の伝送
は行われないために、自動的にオーダワイヤ信号のリン
グが切断され、従ってこれを利用して障害検出局にてオ
ーダワイヤ信号の終端を行う。

【００１８】元々オーダワイヤ信号がリング状態となる
のを防ぐために信号の切断を行っていた局１では、上述
したオーバヘッド伝送路フレームのオーバヘッドを用い
た切替要求の通信をモニタし、障害が発生したことを知
ることができ、この時に切断していた信号を接続する。

【００１９】このようにして正常時に局１、局４の間で
唯一切断されていたオーダワイヤ信号の切断点が障害点
である局３、局４に移動した形となるだけでオーダワイ
ヤ信号の伝送については正常時と替わりなく、任意の複
数局間でのオーダワイヤによる同時通話が可能となる。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によるオー
ダワイヤ伝送方式により、伝送路障害時に障害とは無関
係の局において人手を必要とせず自動的に全局にて複数
局間の同時通話が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）、（ｂ）は本発明の一実施例を示し、本
発明によるオーダワイヤ伝送方式による正常時、障害時
のオーダワイヤ信号切断点の移動とオーダワイヤ信号の
流れを示す図である。

【符号の説明】

１〜４…リングを構成する局１〜４ ５…オーバヘッドによる切替要求転送方向（時計廻り・
・・局４→局３） ６…オーバヘッドによる切替要求転送方向（反時計廻り
・・・局３→局４） ７…信号合成手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ３局以上から構成され、各局は互いに反
   対方向に信号を伝送する２本の伝送路が２組、計４本の
   伝送路により接続され、１組を現用系、残りの１組を予
   備系とするリングシステムにおいて、前記リングシステ
   ム内の任意の１局にてオーダワイヤ信号のリング接続を
   切断して終端する手段と、前記リングシステムを構成す
   る各局において自局のオーダワイヤ信号を各方向の受信
   オーダワイヤ信号に合成した後に双方向へ送出する手段
   と、局間にて前記現用系、予備系双方の伝送路に障害が
   発生した場合には障害検出局にてオーダワイヤ信号のリ
   ング接続を切断する手段と、オーバヘッドを用いた通信
   により前記正常時にはオーダワイヤ信号のリング接続を
   防ぐために切断して終端していた点を接続する手段とを
   有することを特徴としたオーダワイヤ信号伝送方式。