JPH0653792B2 - 高分子電荷移動錯体の製造法 - Google Patents
高分子電荷移動錯体の製造法Info
- Publication number
- JPH0653792B2 JPH0653792B2 JP59028935A JP2893584A JPH0653792B2 JP H0653792 B2 JPH0653792 B2 JP H0653792B2 JP 59028935 A JP59028935 A JP 59028935A JP 2893584 A JP2893584 A JP 2893584A JP H0653792 B2 JPH0653792 B2 JP H0653792B2
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- JP
- Japan
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- charge transfer
- transfer complex
- polymer charge
- film
- supporting electrolyte
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- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
- Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子デバイスの分野に利用される高分子電荷
移動錯体の製造法に関する。
移動錯体の製造法に関する。
従来例の構成とその問題点 従来、電解酸化重合法による高分子電荷移動錯体の製法
に関しては、多くの報告がある。たとえば、G.Tourillo
n らは、10-2Mのチオフェンと10-1MのN(Bu)4BF4
を含むアセトニトリル溶液中で、電解酸化重合により、
10〜20Scm-1の電気伝導度を持つポリチェニレンを
得ている(G.Tourillon et.al.,J.Phys.Chem.,87,2289(1
983))。
に関しては、多くの報告がある。たとえば、G.Tourillo
n らは、10-2Mのチオフェンと10-1MのN(Bu)4BF4
を含むアセトニトリル溶液中で、電解酸化重合により、
10〜20Scm-1の電気伝導度を持つポリチェニレンを
得ている(G.Tourillon et.al.,J.Phys.Chem.,87,2289(1
983))。
しかしながら、これらの報告では、いずれも支持電解質
濃度と合成した高分子電荷移動錯体の電気伝導度や成膜
性との関係については、ほとんど記述されていない。そ
のため、成膜性の良い、物性の安定した高分子電荷移動
錯体が得られない。このことが、大きな問題である。
濃度と合成した高分子電荷移動錯体の電気伝導度や成膜
性との関係については、ほとんど記述されていない。そ
のため、成膜性の良い、物性の安定した高分子電荷移動
錯体が得られない。このことが、大きな問題である。
発明の目的 本発明は、成膜性の良い、物性の安定した高分子電荷移
動錯体の製造方法を提供することを目的とする。
動錯体の製造方法を提供することを目的とする。
発明の構成 本発明の高分子電荷移動錯体の製造方法は、支持電解質
濃度が0.001M〜0.1Mのもとで、以下に述べる
電解酸化物質を電解酸化重合することからなり、この濃
度範囲では、電解酸化重合が、電極面で均一に進行する
ので、成膜性の良い、物性の安定した高分子電荷移動錯
体が得られる。
濃度が0.001M〜0.1Mのもとで、以下に述べる
電解酸化物質を電解酸化重合することからなり、この濃
度範囲では、電解酸化重合が、電極面で均一に進行する
ので、成膜性の良い、物性の安定した高分子電荷移動錯
体が得られる。
支持電解質濃度が0.1Mより高くなると、電解酸化重
合反応が急激に進行して、電極上に粒状の重合物がで
き、成膜性の良い高分子電荷移動錯体ができない。
合反応が急激に進行して、電極上に粒状の重合物がで
き、成膜性の良い高分子電荷移動錯体ができない。
一方、支持電解質濃度が、0.001Mより低い場合、
成膜性の良いフィルムができない。これは、電解液の抵
抗が高くなり、電流が流れにくくなって、電解酸化重合
が起こりにくくなるためである。
成膜性の良いフィルムができない。これは、電解液の抵
抗が高くなり、電流が流れにくくなって、電解酸化重合
が起こりにくくなるためである。
支持電解質の濃度が0.002〜0.02Mの場合、特
に成膜性が良く、物性の安定した高分子電荷移動錯体が
得られる。
に成膜性が良く、物性の安定した高分子電荷移動錯体が
得られる。
実施例の説明 本発明の高分子電荷移動錯体の製造方法は、支持電解質
として、パーハロゲノボレートイオン,パーハロゲネー
トイオン,SbF6やPF6,AsF6等のフッ化物イオンあるい
は、サルフェートイオン等を含む塩の存在下、アセトニ
トリル,ニトロベンゼン,ベンゾニトリル,硫酸ジメチ
ル等の溶媒中で電解酸化物質を電解酸化する。
として、パーハロゲノボレートイオン,パーハロゲネー
トイオン,SbF6やPF6,AsF6等のフッ化物イオンあるい
は、サルフェートイオン等を含む塩の存在下、アセトニ
トリル,ニトロベンゼン,ベンゾニトリル,硫酸ジメチ
ル等の溶媒中で電解酸化物質を電解酸化する。
電解酸化物質として、3−メチルチオフェン、ピロー
ル、フェノール、インドールから選ばれた化合物があげ
られる。
ル、フェノール、インドールから選ばれた化合物があげ
られる。
以下具体例を説明する。
実施例1 3−メチルチオフェン6gと支持電解質として過塩素酸
テトラn−ブチルアンモニウム0.103g(0.00
1M)とをニトロベンゼン300mlに溶解し反応溶液と
した。電極は、陽極としてITOガラス電極を、陰極とし
て白金板を用い、陽極電流密度2mA/cm2で30分間電解
酸化し陽極上に重合体フィルムを調製した。その後、メ
タノールで洗浄し、一昼夜真空乾燥して、黒緑色のポリ
チェニレンフィルムを得た。
テトラn−ブチルアンモニウム0.103g(0.00
1M)とをニトロベンゼン300mlに溶解し反応溶液と
した。電極は、陽極としてITOガラス電極を、陰極とし
て白金板を用い、陽極電流密度2mA/cm2で30分間電解
酸化し陽極上に重合体フィルムを調製した。その後、メ
タノールで洗浄し、一昼夜真空乾燥して、黒緑色のポリ
チェニレンフィルムを得た。
実施例2 過塩素酸テトラn−ブチルアンモニウムを0.205
(0.002M)にして、実施例1と同じ反応を行っ
た。
(0.002M)にして、実施例1と同じ反応を行っ
た。
実施例3 過塩素酸テトラn−ブチルアンモニウムを2.05g
(0.02M)にして、実施例1と同じ反応を行った。
(0.02M)にして、実施例1と同じ反応を行った。
実施例4 過塩素酸テトラn−ブチルアンモニウムを10.3g
(0.1M)にして、実施例1と同じ反応を行った。
(0.1M)にして、実施例1と同じ反応を行った。
比較列1 過塩素酸テトラn−ブチルアンモニウムを0.0513
g(0.0005M)にして、実施例1と同じ反応を行
った。
g(0.0005M)にして、実施例1と同じ反応を行
った。
比較例2 過塩素酸テトラn−ブチルアンモニウムを103g
(1.0M)にして、実施例1と同じ反応を行った。
(1.0M)にして、実施例1と同じ反応を行った。
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた高分子電荷移
動錯体フィルムの成膜性と電気伝導度の測定結果を表に
示す。
動錯体フィルムの成膜性と電気伝導度の測定結果を表に
示す。
電気伝導度は、大きさ1×5cmの試料に銀塗料電極を設
け4端子法により測定した。電気伝導度の値は、5枚の
試料の最大と最小の値である。
け4端子法により測定した。電気伝導度の値は、5枚の
試料の最大と最小の値である。
表に示したように、支持電解質濃度が0.001〜0.
1Mで、電解酸化重合した高分子電荷移動錯体フィルム
は、成膜性も良く、また、電気伝導度も80〜120S
cm-1と安定した値を示した。これに対して、支持電解質
濃度が前記の範囲より低いか、高い場合には、高分子電
荷移動錯体フィルムの成膜性は悪く、電気伝導度の値も
5〜105Scm-1と大きくばらついた。
1Mで、電解酸化重合した高分子電荷移動錯体フィルム
は、成膜性も良く、また、電気伝導度も80〜120S
cm-1と安定した値を示した。これに対して、支持電解質
濃度が前記の範囲より低いか、高い場合には、高分子電
荷移動錯体フィルムの成膜性は悪く、電気伝導度の値も
5〜105Scm-1と大きくばらついた。
実施例1〜4において、3−メチルチオフェンの代わり
にピロール,フェノール,インドールを用いても同様の
結果が得られた。
にピロール,フェノール,インドールを用いても同様の
結果が得られた。
ピロールの場合、支持電解質(テトラn−ブチルアンモ
ニウムフルオロボレート)0.001M〜0.1Mの濃
度で、5〜30Scm-1(25℃)の成膜性の良いポリピ
ロールフィルムが得られた。
ニウムフルオロボレート)0.001M〜0.1Mの濃
度で、5〜30Scm-1(25℃)の成膜性の良いポリピ
ロールフィルムが得られた。
フェノール,インドールの場合、テトラn−ブチルアン
モニウムフルオロボレート0.001M〜0.1Mの濃
度で、それぞれ、電気伝導度が1×10-2〜3×10-2
Scm-1(25℃),5×10-2〜9×10-2Scm-1(2
5℃)の成膜性の良い高分子電解移動錯体フィルムが得
られた。
モニウムフルオロボレート0.001M〜0.1Mの濃
度で、それぞれ、電気伝導度が1×10-2〜3×10-2
Scm-1(25℃),5×10-2〜9×10-2Scm-1(2
5℃)の成膜性の良い高分子電解移動錯体フィルムが得
られた。
発明の効果 以上のように本発明によれば、成膜性の良い、物性の安
定した高分子電荷移動錯体を得ることができる。
定した高分子電荷移動錯体を得ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 保阪 富治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 下間 亘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−149628(JP,A) 特開 昭60−88037(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】3−メチルチオフェンを、パーハロゲノボ
レートイオン、パーハロゲネートイオン、SbF6、P
F6、AsF6のフッ化物イオン、あるいはサルフェート
イオンから選ばれた電解質を支持電解質とし、前記支持
電解質濃度が0.001〜0.1Mの条件で電解酸化す
る高分子電荷移動錯体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59028935A JPH0653792B2 (ja) | 1984-02-17 | 1984-02-17 | 高分子電荷移動錯体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59028935A JPH0653792B2 (ja) | 1984-02-17 | 1984-02-17 | 高分子電荷移動錯体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60173015A JPS60173015A (ja) | 1985-09-06 |
JPH0653792B2 true JPH0653792B2 (ja) | 1994-07-20 |
Family
ID=12262255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59028935A Expired - Lifetime JPH0653792B2 (ja) | 1984-02-17 | 1984-02-17 | 高分子電荷移動錯体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0653792B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0236131B2 (ja) * | 1983-10-21 | 1990-08-15 | Kogyo Gijutsuin | Haikoshitadodenseihoripirooruseikeibutsu |
JPS60149628A (ja) * | 1984-01-17 | 1985-08-07 | Toray Ind Inc | 電解酸化重合方法 |
-
1984
- 1984-02-17 JP JP59028935A patent/JPH0653792B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60173015A (ja) | 1985-09-06 |
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