JP2525488B2 - 高導電性ポリピロ―ル成形体 - Google Patents

高導電性ポリピロ―ル成形体

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JP2525488B2 JP1272770A JP27277089A JP2525488B2 JP 2525488 B2 JP2525488 B2 JP 2525488B2 JP 1272770 A JP1272770 A JP 1272770A JP 27277089 A JP27277089 A JP 27277089A JP 2525488 B2 JP2525488 B2 JP 2525488B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、導電性有機材料用の高導電性ポリピロール
成形体に関するものである。
<従来の技術> 複素五員環化合物は、電解酸化重合により容易に導電
性高分子フイルムを与えるものとして最近特に注目を集
めている。電解重合時に同時にドーピングが起こり、高
い電導度を示す重合体フイルムが得られる。また、その
安定性も良好である。これら重合体は電気化学的にドー
パント量を出し入れすることが可能であり、広い範囲で
導電性をコントロールすることが出来る。従ってこれら
の性質を利用して、各種センサー,電池,エレクトロク
ロミック材料,電子デバイス,配線材料などに用いられ
る。また、極低温で金属的性質を示すことによりジョセ
フソン素子などの接合素子に用いられる。
電解酸化重合で得られるポリピロールは電導度と機械
的強度に優れている。
しかしながら導電材料として用いる場合は、電導度に
ついては未だ十分なレベルとは言いがたい。先に、低温
でピロールを電解重合し、得られたポリピロールを延伸
配向処理することにより著しく導電性が向上することを
見いだした。
一般的にポリピロールは熱活性型なので、その電導度
の温度依存性を示す電気伝導の見かけの活性化エネルギ
ーは正を示す。すなわち、電導度は温度の低下と共に降
下する。この場合高い電導度を得る目的からすれば、低
温域での電導度の低下の少ないものが望ましい。或いは
これとは逆に温度の低下と共に電導度が上昇するものが
望ましい。
<発明を解決しようとする課題> 本発明はかかる現状に鑑み成されたもので、導電性材
料として優れた特性を発揮する高導電性ポリピロール成
形体、就中フイルムを得ることを目的とするものであ
る。
<課題を解決するための手段> 本発明は、PF6 -存在下に0℃以下の温度での電解重合
により得られ、かつPF6 -を対イオンとして含有するポリ
ピロールからなり、温度が100K以下、好ましくは50K以
下に冷却されている高導電性ポリピロール成形体であ
る。かかる成形体は100K以下、好ましくは50K以下の温
度領域において電導度の温度依存性が金属的性質を示
す、結果として電導度反転温度を有することを特徴とす
る高導電性ポリピロール成形体となり、そしてかかるポ
リピロール成形体は、また、電気伝導の見かけの活性化
エネルギーが10meV以下であることを特徴とする。
ここで電導度反転温度とは、温度の低下に伴い降下す
る電導度が再び上昇する温度をいう。
以下、本発明の具体的内容について、詳細に説明す
る。以下、“成形体”を代表して“フイルム”で説明す
る。
本発明のポリピロールフイルムはピロールおよび/ま
たはその誘導体を必要に応じて水を含む有機溶剤を溶媒
として、電解質存在下に定電位電解重合することにより
陽極板上に析出させることにより得られる。この方法に
よると反応系に共存する陰イオンがドーパントとして取
り込まれるため、新たに電子受容性化合物をドーピング
しなくても高い導電性を発現する。
本発明において用いられるピロールおよびその誘導体
は、純度の高いものが好ましく、使用前蒸留精製して用
いるのが望ましい。ピロールの誘導体としては、ピロー
ル環のN位の置換体、ピロール環のβ位のモノ置換体、
β,γ位2置換体等が用いられ、具体的な例としてはピ
ロール、N−メチルピロール、N−エチルピロールなど
のN−アルキルピロール、N−フェニルピロール、3−
メチルピロールなどの3−アルキルピロール、3,4−ジ
メチルピロールなどの3,4−ジアルキルピロールなどが
挙げられる。
ピロールまたはその誘導体は溶媒に対して0.0001モル
/リットル(M)〜1M、好ましくは0.001M〜0.5Mで用い
られて重合が行なわれる。
対イオンとして導入されるための電解質としては、ヘ
キサフルオロフォスフェートの無機酸のテトラアルキル
アンモニウム塩,アルカリ金属塩などが挙げられる。具
体的には、ヘキサフルオロフォスフェートのテトラメチ
ルアンモニウム塩,テトラエチルアンモニウム塩,テト
ラプロピルアンモニウム塩,テトラブチルアンモニウム
塩,更にリチウム塩,ナトリウム塩,カリウム塩等が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
電解質は溶媒に対して0.0001M〜1M、好ましくは0.001
M〜0.5Mが用いられる。
重合溶媒である有機溶媒としては、アセトニトリル,
ベンゾニトリル,ニトロベンゼン,テトラヒドロフラ
ン,ニトロメタン,プロピレンカーボネート,エチレン
カーボネート,スルホラン,ジメトキシエタン等の前記
電解質を溶解し易いものが好ましいが、必ずしもこれに
限定されない。
所望により使用される水の役割は電解質の効果を上
げ、ポリピロールの析出する形態を良好にするものであ
る。この使用量は使用する電解質の種類により異なり、
電解質溶液中での水の濃度は0.1Mから5M、好ましくは0.
3Mから3Mである。
反応に用いられる陽極材料は該電極反応において欠
損,変質の伴わないものであれば汎用のもので良く、特
に限定されるものではないが、白金,金,銅,ニッケル
等の金属、またはこれらに類した導電性材料や炭素電極
等が用いられる。また、陰極の電極面積は陽極のそれよ
りも大きい方が一般的に生成するポリピロールの析出の
状態が良好である。陰極の陽極表面積に対する比率は1.
1倍以上が用いられるが、好ましくは1.5倍以上、更に好
ましくは2倍以上、特に好ましくは3倍以上である。
重合方法は定電圧電解法または定電圧電解法が用いら
れる。定電位電解法では重合電位は、銀/塩化銀(Ag/A
gCl)参照電極に対して、0.7ボルト以上が用いられる。
好適には0.8〜1.2ボルトが、特に好ましくは0.9〜1.1ボ
ルトが用いられる。定電流電解法では0.01mA/cm2〜3mA/
cm2が用いられ、好適には0.05mA/cm2〜1mA/cm2が用いら
れる。
重合温度は0℃(273K)以下が用いられ、−20℃(25
3K)以下が好適に採用される。しかしながら、電解液の
融点以上で行なわれなければならない。
重合反応時間は、所望とする膜厚のフイルムが生成す
るために通電量と通電時間の関係から適宜選ばれる。
<発明の効果> 本発明の100K以下に冷却されている高導電性ポリピロ
ール成形体は、100K以下に電導度反転温度を示すことか
ら、広い温度範囲において高い電導度を保持するという
優れた性能を有する。したがって、特に低温域で使用で
き、種々の用途に用いることができる。
<実施例> 以下、実施例により本発明を詳述する。但し、本発明
はこれに限定されない。電導度は銀ペーストを用いた四
端子法により測定した。
[実施例1,比較例1〜4] 500mlのセパラブルフラスコに陽極として表面研摩し
たガラス状カーボン板(東海カーボン製GC−20)、陰極
として白金ホイルを用いて、蒸留したてのプロピレンカ
ーボネート400ml、水4mlの混合溶液、テトラメチルアン
モニウムヘキサフルオロホスフェート5.26g(0.024モ
ル)(実施例1)を入れ、窒素ガスを導入し脱酸素を行
なった。その後ピロール1.61g(0.024モル)を入れた。
−30℃に冷却し窒素気流下、Ag/AgCl電極に対して1.0V
で24時間(通電量420クローン)電解酸化重合を行なっ
た。重合終了後生成した30μmのフイルムを陽極板から
剥離し、アセトニトリルで洗浄し、乾燥した。
次いで、上記実施例の電解質の代わりにテトラエチル
アンモニウムトリフロロメタンスルフォネート6.70g
(0.024モル)(比較例1),テトラエチルアンモニウ
ムパークロレート5.52g(0.024モル)(比較例2),テ
トラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート5.21g
(0.024モル)(比較例3),テトラエチルアンモニウ
ムトシレート7.22g(0.024モル)(比較例4)を夫々用
いた他はすべて上記実施例と同様にピロールの重合を行
なった。
これらポリピロールフイルムの電導度の温度依存性を
図1、室温の電導度、250K〜200Kでのアレニウスプロッ
トによる電気伝導の見掛けの活性化エネルギー(ΔE)
及び電導度の温度依存性より求めた、温度の低下に伴い
降下する電導度が再び上昇する温度(電導度反転温度)
を表1に示す。
図1,表1より本発明の対イオンがヘキサフルオロフォ
スフェートのポリピロールのみ電導度の反転温度(20
K)が認められ、かつまたΔE10と良好な結果を示し
た。
[実施例2〜4,比較例5] 実施例1で、重合温度が−30℃の代わりに夫々、−40
℃(233K)(実施例2),−20℃(253K)(実施例
3),0℃(273K)(実施例4),20℃(293K)(比較例
5)の他は、実施例1と同様にピロールの重合を行なっ
た。その結果を図2,表2に示す。
図2,表2より本発明の重合温度−40℃(233K),−20
℃(253K),0℃(273K)で夫々重合したポリピロールの
場合は、電導度の反転温度(20K)のあることが認め
られ、かつまたΔE10meVと良好な結果を示した。
【図面の簡単な説明】
図1は対イオンの種類,図2は重合温度をかえて得られ
たポリピロールフイルムの電導度の温度依存性を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】PF6 -存在下に0℃以下の温度での電解重合
    により得られ、かつPF6 -を対イオンとして含有するポリ
    ピロールからなり、温度が100K以下に冷却されているこ
    とを特徴とする高導電性ポリピロール成形体。
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