JPH0645737B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0645737B2
JPH0645737B2 JP61221464A JP22146486A JPH0645737B2 JP H0645737 B2 JPH0645737 B2 JP H0645737B2 JP 61221464 A JP61221464 A JP 61221464A JP 22146486 A JP22146486 A JP 22146486A JP H0645737 B2 JPH0645737 B2 JP H0645737B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、透明性、耐候性に優れ、成形性に極めて優れ
た耐衝撃性樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
メタクリル樹脂は、その優美な外観と卓越した耐候性の
故に商業的に多量に用いられているが耐衝撃性に劣り、
取扱時に問題となる場合がある。
このため耐衝撃性の向上を計るべくゴム質を導入する方
法が種々提案されている。しかし殆んどの場合メタクリ
ル樹脂の持つ優美な外観及び耐候性が損なわれ実用に供
することは困難である。
たとえば比較的透明性を損なうことなく耐衝撃性を向上
させる方法としては特公昭45−26111号の方法が
知られているが、このものはその構成成分の弾性体がブ
タジエン−アクリル酸ブチル共重合体である為に、製造
初期においては透明性の良好なものが得られるが、屋外
で使用するとすみやかに曇りやひび割れを生じ、透明
性、耐衝撃性が低下する。
また、特公昭54−18298号にはアクリル酸エステ
ルを主成分とするグラフト共重合体をメタクリル樹脂に
ブレンドする方法が提案され、透明性、耐候性、耐衝撃
性にすぐれた樹脂組成物が得られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来種々提案されている耐衝撃性メタクリル樹脂は、成
形材料として射出成形した時は、優れた透明性、耐衝撃
性を示すが、成形性を更に良好にする要望が強く、また
T−ダイ等を用いてフイルム化した場合、薄物が成形で
きなかったり、厚みむらが生じやすい欠点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは以上の事実に鑑み、メタクリル樹脂のもつ
特性、すなわち無色透明性及び耐候性を損うことなく、
優れた成形性を有する樹脂組成物を鋭意検討した結果、
特定の共重合体を配合することで、優れた成形性が得ら
れることを見出し本発明に到達した。
即ち、本発明の要旨とするところは、下記に示される熱
可塑性重合体〔I〕0.1〜20重量部、ゴム含有重合
体〔II〕5〜99.9重量部、熱可塑性重合体〔III〕
0〜94.9重量部からなり、〔I〕,〔II〕,〔II
I〕の合計が100重量部である熱可塑性樹脂組成物に
ある。
〔I〕熱可塑性重合体 メタクリル酸メチル50〜100重量%と、これと共重
合可能な他のビニル単量体の少なくとも1種0〜50重
量%とからなり、重合体の還元粘度(重合体0.1gを
クロロホルム100mlに溶解し、25℃で測定)が0.
2〜1.2/gである熱可塑性重合体。
〔II〕ゴム含有重合体 アクリル酸アルキルエステル50〜99.9重量%、他
の共重合性ビニル系単量体0〜40重量%及び共重合性
の架橋性単量体0.1〜10重量%からなる単量体混合
物を重合して得られる弾性共重合体100重量部の存在
下にメタクリル酸エステル50〜100重量%と、これ
と共重合可能なビニル系単量体0〜50重量%からなる
単量体又はその混合物10〜1000重量部を重合させ
ることにより得られるゴム含有重合体。
〔III〕熱可塑性重合体 炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸エステ
ル50〜100重量%と、これと共重合可能な他のビニ
ル単量体の少なくとも1種0〜50重量%とからなり、
重合体の還元粘度(重合体0.1gをクロロホルム10
0mlに溶解し、25℃で測定)が0.1/g以下である
熱可塑性重合体。
本発明においては、熱可塑性重合体〔I〕が本発明の熱
可塑性樹脂組成物中に0.1重量部未満であると充分な
成形性が得られず、又、熱可塑性重合体〔I〕が20重
量部を越えると樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ却って
成形性が悪くなり好ましくない。
本発明における熱可塑性重合体〔I〕は、メタクリル酸
メチル50〜100重量%と、これと共重合可能な他の
ビニル系単量体0〜50重量%より成り、生成重合体の
還元粘度(重量部0.1gをクロロホルム100mlに溶
解し、25℃で測定)が0.2〜1.2/gである。
本発明に用いられる熱可塑性重合体〔I〕において、メ
タクリル酸メチルと共重合可能なビニル系単量体として
は、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキ
ルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニルシアン化合物
等を使用することができる。
アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭
素数が2〜10個のものが好ましく例えばアクリル酸エ
チル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸
オクチルおよびアクリル酸−2−エチルヘキシル等が挙
げられる。
メタクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の
炭素数が2〜4のものが使用でき、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル
およびメタクリル酸ターシヤリブチル等が挙げられる。
また芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−置換
スチレン、核置換スチレンおよびその誘導体、例えばα
−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニルトルエン等
が挙げられる。
さらにビニルシアン化合物としては、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
重合開始剤としては、通常の過硫酸塩などの無機開始剤
または有機過酸化物、アゾ化合物等を単独で用いるか、
あるいは上記化合物と亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ硫
酸塩、第一金属塩、ナトリウムホルムアルデヒドスルホ
キシレート等とを組み合わせ、レドツクス系開始剤とし
て用いることもできる。開始剤として好ましい過硫酸塩
は過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウム等であり、有機過酸化物としては、t−ブチルハイ
ドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、過酸化
ベンゾイル、過酸化ラウロイル等である。
共重合体の分子量及び分子量分布は、加工性付与効果に
対して重要な因子であり、目的に応じて適当な連鎖移動
剤を使用することができる。
重合は開始剤の分解温度以上の温度にて、通常の乳化重
合条件で行なうことができ、目的に応じて1段又は多段
で重合することができる。
共重合体の回収は、通常塩析あるいは酸析凝固後、過
水洗し粉末状で回収するか、あるいは噴霧乾燥、凍結乾
燥を行ない粉末状で回収することができる。
本発明におけるゴム含有重合体〔II〕は、樹脂組成物に
優れた耐衝撃性及び伸度を付与する作用を有し、アクリ
ル酸アルキルエステルをゴムの主成分として含む多層構
造を有するグラフト共重合体である。
本発明におけるゴム含有重合体〔II〕は、アクリル酸ア
ルキルエステル50〜99.9重量%、他の共重合性ビ
ニル系単量体0〜50重量%及び共重合性の架橋性単量
体0.1〜10重量%からなる単量体又は単量体混合物
を少なくとも1段以上で(共)重合させて弾性体を得、
次いでその弾性体100重量部存在下にメタクリル酸エ
ステル50〜100重量%と、これと共重合可能な他の
ビニル系単量体0〜50重量%とからなる単量体又は単
量体混合物10〜1000重量部を少なくとも1段以上
で重合させることにより得られる。
弾性体中のアクリル酸アルキルエステルが50重量%未
満では、耐衝撃性改良効果が少なく好ましくない。弾性
体中の架橋性単量体が0.1重量%未満では充分な架橋
効果が得られず、又、10重量%を越えると架橋が強す
ぎて弾性体の弾性的性質を損うため耐衝撃性が低下する
ため好ましくない。
ここで用い得るアクリル酸アルキルエステルとしては、
アルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキルエス
テルであり、そのうちアクリル酸ブチル、アクリル酸−
2−エチルヘキシル等が特に好ましい。弾性共重合体を
得るに際しては、50重量%未満の他の共重合性のビニ
ル単量体を共重合させることができる。ここで用いる他
の共重合性のビニル系単量体としては、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル等のメタクリル酸アルキルエステル、スチレン、アク
リロニトリルなどが好ましい。アクリル酸アルキルエス
テルを主成分とする単量体又は単量体混合物を重合する
に際し、この(共)重合体を架橋する必要がある。用い
る架橋剤性単量体としては特に限定する必要はないが、
好ましくはエチレングリコールメタクリレート、エチレ
ングリコールジアクリレート、1,3−ブチレンジメタク
リレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、アク
リル酸アリル、メタクリル酸アリル、フタル酸ジアリ
ル、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレ
ート、ジビニルベンゼン、アリルソルベート、マレイン
酸ジアリル、トリメチロールプロパンアクリレート、ア
リルシンナメート等が挙げられ、これらを単独又は組合
せて用いることができる。
グラフトさせる単量体としては、メタクリル酸エステル
を主成分とする単量体又は単量体混合物をアクリル酸エ
ステルを主成分とする弾性体100重量部に対し10〜
1000重量部少なくとも1段以上で重合することがで
き、好ましい範囲は20重量部〜200重量部である。
グラフトさせる量が10重量部以下では、ゴム含有重合
体が良好な粉体として回収が難しく、又、グラフトさせ
る量が500重量部を越えると、目的とする耐衝撃性が
得られないため共に好ましくない。
ゴム含有重合体〔II〕の割合は、熱可塑性樹脂〔I〕,
〔III〕との合計100重量部に対し5〜99.9重量
部である。ゴム含有重合体〔II〕の割合が5重量部未満
では、耐衝撃性及びフイルム伸度が低下する。
メタクリル酸エステル共重合可能な単量体としては、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸
−2−エチルヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステ
ル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリ
ル酸アルキルエステル類、スチレン及びその誘導体、ア
クリロニトリル、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン
酸、マレイン酸、フマル酸、ビニルトルエンなどが挙げ
られ、好ましくはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル
などのアクリル酸アルキルエステル類が挙げられる。
本発明中のゴム含有重合体〔II〕は、乳化重合法で得る
のが好ましく、熱可塑性重合体〔I〕を得るのに使用し
た触媒、乳化剤、連鎖移動剤と同様のものを使用するこ
とができ、又、熱可塑性重合体〔I〕と同様に粉体で回
収することができる。
本発明における熱可塑性重合体〔III〕は、炭素数1〜
4のアルキル基を有するメタクリル酸エステルを少なく
とも50重量%を含有する単量体を重合して得られる重
合体であり、メタクリル酸メチルが最も好ましい。メタ
クリル酸エステルが50重量%以下であればフイルム・
シート成形時の成形性が悪く、又、得られたフイルムの
透明性も悪化する。
又、還元粘度が0.1/gを越えると流動性が悪化し好
ましくない。該熱可塑性重合体〔II〕の重合方法は特に
限定されるものではなく、通常公知の懸濁重合、乳化重
合法等の各種方法が適用される。
本発明は、こうして得られた熱可塑性重合体〔I〕,
〔III〕及びゴム含有重合体〔II〕からなる樹脂組成物
であり、メタクリル樹脂のもつ本来の性質を損うことな
く、成形加工性に極めて優れた樹脂組成物である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性重合体
〔I〕,〔III〕及びゴム含有重合体〔II〕を溶融混練
することによって得られる。溶融混練に先立って、各々
の所定量を必要に応じて安定剤、滑剤、染料、顔料、充
てん剤等と共にV型ブレンダー、ヘンシエルミキサー等
の粉体(ペレツト)混合機を用いて充分均一に混合され
ていることが必要であり、然る後にバンバリーミキサ
ー、プラフトグラフ、ミキシングロール、スクリュー型
押出機等を用いて160〜280℃で溶融混練される。
かくして得られた本発明の組成物を射出成形機、押出成
形機を用いて成形することにより、透明性、表面光沢、
耐衝撃性のすぐれた成形品を得ることができる。
また本発明の組成物は、T−ダイ法、インフレーション
法、カレンダー法等の溶融押出法を採用することによ
り、すぐれた透明性、耐候性、表面光沢を有するフイル
ム状成形物とすることができる。溶融押出しを行なうに
当っての好ましい温度は180〜260℃である。
本発明の組成物から得られるフイルム状成形物は、その
優れた物性をいかして鋼板、プラスチツクシート、木材
等に接着あるいはラミネートすることにより、それらの
耐候性と装飾的効果を向上させることができる。
以下実施例により本発明を更に詳細に説明する。実施例
中の部は重量部を、%は重量%を表わす。
下記実施例中の全光線透過率、引裂強度、衝撃強度、フ
イルム成膜性は以下の方法で求めた。
全光線透過率;ASTM D1003−61に準拠し、
積分式ヘイズメーターにより測定した。
引裂強度;JIS P−8116に準拠し、切り込み2
mmのエレメンドルフ法により求めた。
衝撃強度;デユポン式落錘試験を行ない、50%破壊高
さを求めた。
フイルム成膜性;フイルム幅方向に10点厚みを測定
し、厚みむらが平均値の20%を越えない範囲で最も薄
くまで成膜できる厚みを求めた。
〔実施例1〜5、比較例1〜3〕 a) 熱可塑性樹脂〔I〕の製造 反応容器に窒素置換したイオン交換水200部を仕込
み、乳化剤オレイン酸カリ1部、過硫酸カリ0.3部を
仕込んだ。続いてメタクリル酸メチル40部、アクリル
酸n−ブチル10部、n−オクチルメチルカプタン0.
005部を仕込み、窒素雰囲気下65℃にて3時間撹拌
し重合を完結させた。引き続いてメタクリル酸メチル4
8部、アクリル酸n−ブチル2部からなる単量体混合物
を2時間に渡り滴下し滴下終了後2時間保持を行ない重
合を完結させた。得られたラテツクスを0.25%硫酸
水溶液に添加し、重合体を酸析後脱水、水洗、乾燥し、
粉体状で重合体を回収した。得られた共重合体の還元粘
度ηsp/Cは0.38/gであった。
b) ゴム含有重合体〔II〕の製造 反応容器に下記のような割合の原料を仕込み、窒素雰囲
気下50℃で4時間撹拌を行ないながら重合を完結さ
せ、弾性体ラテツクスを得た。
アクリル酸ブチル(BA) 77 部 スチレン 22.7部 メタクリル酸アリル 0.3部 ジオクチルスルフオコハク酸ナトリウム 2.0部 脱イオン水 300 部 過硫酸カリ 0.3部 燐酸二ナトリウム12水塩 0.5部 燐酸水素ナトリウム2水塩 0.3部 この弾性体ラテツクス100重量部(固形分として)を
反応容器に取り、撹拌しながら充分窒素置換した後、8
0℃に昇温し、ナトリウムフオルムアルデヒドスルフオ
キシレート0.125部、水2部からなる水溶液を添加
後、温度を80℃に保ちながらメタクリル酸メチル60
部、n−オクチルメルカプタン0.05部、t−ブチル
ハイドロパーオキシド0.125部からなる混合物を2
時間に渡り滴下後2時間保持し重合を完結させた。
得られた共重合体ラテツクスを3%食塩水溶液に添加
し、塩析後脱水、水洗、洗浄を行ない粉体状でゴム含有
重合体〔II〕を得た。
c) 成形品の製造 上記の如くして得られた熱可塑性重合体〔I〕及びゴム
含有重合体〔II〕及び熱可塑性重合体〔III〕であるメ
タクリル酸メチル/アクリル酸メチル共重合体〔メタク
リル酸メチル/アクリル酸メチル=98/2、ηsp/C
=0.06/g〕を表1に示す各種割合でヘンシエルミ
キサーで混合した。次いで40mmφのスクリユー型押出
機(L/D=26)を用いてシリンダー温度200〜2
60℃、ダイ温度250℃で溶融混練しペレツト化し
た。
得られたペレツトを80℃で一昼夜乾燥しT−ダイを用
いてフイルム成形を行なった。得られたフイルムの物性
及び成形性を表1に示す。尚、フイルムの物性はいずれ
も0.1mm厚のものについて測定した。表1より熱可塑
性重合体〔I〕を特定量混合することで、フイルム薄膜
成形性が大幅に向上することがわかる。
〔実施例6〜8、比較例4〕 a) 熱可塑性重合体〔I〕の製造 反応容器に窒素置換したイオン交換水200部を仕込
み、乳化剤としてオレイン酸カリ1.5部、過硫酸カリ
0.3部を仕込んだ。続いてメタクリル酸酸メチル80
部、アクリル酸エチル20部、n−オクチルメルカプタ
ン0.005部を仕込み、窒素雰囲気下65℃にて3時
間撹拌し、重合を完結させた(実施例6)。同様にn−
オクチルメルカプタン量を変更させたものを実施例7,
8及び比較例4として示す。
実施例1と同様のゴム含有重合体〔II〕及び熱可塑性重
合体〔III〕と上記各種熱可塑性重合体〔I〕とを実施
例1と同様の方法でフイルムを得た。得られたフイルム
物性及び成膜性を表2に示す。表2より熱可塑性重合体
〔I〕の還元粘度が0.1/g未満では、フイルム成形
性が悪化することがわかる。
〔実施例9〜12、比較例5〕 a) ゴム含有重合体〔II〕の製造 実施例1−b)と同様にしてアクリル酸エステルを主成
分とする弾性体ラテツクスを得た。この弾性体ラテツク
スにメタクリル酸メチル85%、スチレン14%、アク
リル酸エチル1%からなる単量体混合物をグラフト重合
させるに際し、弾性体ラテツクス100部(固形分とし
て)にグラフトさせる量を変更し、各種ゴム含有重合体
〔II〕を得た。上記ゴム含有重合体〔II〕と実施例1と
同様の熱可塑性重合体〔I〕及び/又は〔III〕とを実
施例1と同様に操作して得られたフイルムの物性及び成
形性を表3に示す。グラフト量が10部未満では、良好
な粉体が得られず、グラフト量が500部を越えるとフ
イルムの耐衝撃性、伸度が低下することがわかる。
〔発明の効果〕 以下詳述したように本発明により、メタクリル酸樹脂の
もつ本来の優れた性質を損うことなく優れた成形加工性
を有する樹脂組成物を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記に示される熱可塑性重合体[I]0.
    1〜20重量部、ゴム含有重合体[II]5〜99.9重
    量部、熱可塑性重合体[III]0〜94.9重量部から
    なり、[I]、[II]、[III]の合計が100重量部
    である熱可塑性樹脂組成物。 [I]熱可塑性重合体 メタクリル酸メチル50〜100重量%と、これと共重
    合可能な他のビニル単量体の少なくとも1種0〜50重
    量%とからなり、重合体の還元粘度(重合体0.1gを
    クロロホルム100mlに溶解し、25℃で測定)が0.
    2〜1.2/gである熱可塑性重合体。 [II]ゴム含有重合体 アクリル酸アクリルエステル50〜99.9重量%、他
    の共重合性ビニル系単量体0〜40重量%及び共重合性
    の架橋性単量体0.1〜10重量%からなる単量体混合
    物を重合して得られる弾性共重合体100重量部の存在
    下にメタクリル酸エステル50〜100重量%と、これ
    と共重合可能なビニル系単量体0〜50重量%からなる
    単量体又はその混合物10〜1000重量部を重合させ
    ることにより得られるゴム含有重合体。 [III]熱可塑性重合体 炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸エステ
    ル50〜100重量%と、これと共重合可能な他のビニ
    ル単量体の少なくとも1種0〜50重量%とからなり、
    重合体の還元粘度(重合体0.1gをクロロホルム10
    0mlに溶解し、25℃で測定)が0.1/g以下であ
    る熱可塑性重合体。
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WO2012165526A1 (ja) 2011-05-31 2012-12-06 三菱レイヨン株式会社 アクリル樹脂組成物、その成形体、製膜方法、及びアクリル樹脂フィルム

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