JP3992772B2 - メタクリレート樹脂ブレンド - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、改良された耐溶剤クレーズ性(solvent craze resistance)を有するメタクリレート樹脂ブレンド組成物に関する。更に詳細には、本発明のメタクリレート樹脂ブレンド樹脂組成物は、ブレンド組成物の望ましいアクリル樹脂の性質、例えば耐候性、成形性およびメルトカレンダー性、外観、耐衝撃性および機械的特性を保持しながら、簡単にかつ経済的に新しい方法で達成される改良された耐溶剤クレーズ性を有している。
【0002】
メタクリレート樹脂は、前述の望ましい「アクリル樹脂の性質」を有するシート、成形部品、および物品を製造するのに広く使用されている。しかし、一般的に、アクリル重合体、特にメタクリレート樹脂は、有機溶剤例えばアルコール類、ガソリン、ペイント用シンナー、および表面洗浄用液体と接触したときに、外観および物理的性質が劣化する。溶剤による表面劣化に対する抵抗性、いわゆる「耐溶剤クレーズ性」または「耐クレーズ性」を改良することは、当業界における重要な研究の主題であった。少なくとも50重量%のメチルメタクリレートから誘導されたメタクリレート樹脂、すなわち重合体および共重合体は、商業的に広く使用されており、一般的にセル(cell)または連続キャスティング法(continuous casting processes)によって造られたそれらの樹脂は、それらの極めて高分子量〔典型的には、100万ダルトンを超える〕のために、優れた耐溶剤クレーズ性を有している。セルまたはキャストでメタクリレート樹脂を製造することは高コストである上に、これらの物質は、成形物品にすることが難しい。従って、キャストまたはセルのシートの優れた耐クレーズ性を達成しながら、良好な物理的性質を保持している良好なシートの形成能および成形性を有しているメタクリレート樹脂を造る技術が求められていた。
【0003】
米国特許第5,324,781号には、ある種のタイプの多層重合体粒子を有するメタクリルベースの樹脂であって、その混合物が改良された耐溶剤性を有するものが開示されている。あいにく米国特許第5,324,781号の重合体粒子は、ブレンドに耐クレーズ性を与えるのに少なくとも2層(すなわち、コア/シェルタイプ)を必要としている。更に詳細には、前記粒子は、非常に高い粘度平均分子量のメタクリレート内部層およびより低い分子量を有するメタクリレート外部層を必要としている。それ故、これらを必要とする粒子は、比較的複雑であり、かつ高コストの製造工程を有する。
【0004】
本発明によって取り組まれた問題は、公知の方法よりも簡単で、より低コストの方法によって、メタクリレート樹脂に改良された耐クレーズ性を提供することである。本発明者は、特定された組成、分子量および粒径を有する重合体の単層だけから造られた粒子が、そのように定義された単層重合体(SLP:single layer polymer)粒子およびメタクリレートマトリックス樹脂を含有するブレンドに、改良された耐クレーズ性を与えることを見出した。50〜500ナノメータ(nm)のSLPの粒子サイズが本発明のブレンド組成物には有効であり、かつかかる粒子サイズは好ましくは乳化重合によって達成される。本発明のブレンドは、他の重合体(例えば、少なくとも2層を必要とする「他の重合体」)を組み入れた既知ブレンドと均等な、または既知ブレンドよりも良好な、耐クレーズ性を有し、そしてメタクリレートマトリックス樹脂単独の耐クレーズ性を少なくとも2倍、好ましくは5倍改良する。
【0005】
従って、本発明により、
(a) メチルメタクリレート少なくとも50重量%、および任意的にC1−C8アルキルアクリレート、C2−C4アルキルメタクリレート、スチレン、およびアクリロニトリルから成る群から選ばれた少なくとも1種のモノエチレン性不飽和単量体単位50重量%以下を含む単量体単位から誘導され、かつ少なくとも85,000ダルトン(daltons)の重量平均分子量を有するメタクリレートマトリックス樹脂50〜99重量%;および
(b) メチルメタクリレート少なくとも50重量%、および任意的にC1−C8アルキルアクリレート、C2−C4アルキルメタクリレート、スチレン、およびアクリロニトリルから成る群から選ばれた少なくとも1種のモノエチレン性不飽和単量体単位50重量%以下、を含む単量体単位から誘導された単層重合体粒子であって、前記単層重合体は前記メタクリレートマトリックス樹脂の重量平均分子量の少なくとも120%の重量平均分子量を有し、そして前記単層重合体粒子は50〜500ナノメーターの直径を有する、前記単層重合体粒子1〜50重量%、
を含む、メタクリレート樹脂ブレンド組成物が提供される。
【0006】
例えば、本発明のメタクリレートブレンド組成物から造られた物品およびシートにより例証されているように、本発明のメタクリレートブレンド組成物は、前記SLPが存在していないブレンドのメタクリレートマトリックス樹脂を用いて造られた物品またはシートの耐溶剤クレーズ性の、少なくとも2倍、好ましくは5倍、そして更に好ましくは10倍改良された耐溶剤クレーズ性を有している。それ故、このように改良された耐クレーズ性により、本発明のブレンドから造られた物品およびシートと接触する溶剤、例えば有機溶剤、洗浄用清浄剤(detergent)および洗浄剤(cleaner)、および関連液体に対してより大きな耐溶剤性が提供される。
【0007】
発明の詳細
用語「単層重合体(SLP)」は、後述されるように1つだけの「層(layer)」または「段階(stage)」から成る重合体を意味する。好ましくは、SLPは、乳化重合によって造られ、本明細書によって定義された組成を有している。また、懸濁重合法および連続重合法を使用してSLPを造ってもよい。しかし、本発明のSLPは、層を「被覆する」ための追加の工程も必要でないし、また単層に1層またはそれ以上の追加の層または「段階」(この用語は、多層の重合体の製造において普通に用いられる用語であり、「段階」は下層上の別な層または追加の重合体の被覆を意味する)を加える必要もないし、またSLP上に追加の「層」を供するように、SLPの存在下において他の単量体または混合物をさらに反応させまたは重合させることも必要としない。
【0008】
本明細書において使用される用語「分子量」は、特にことわりがなければ重量平均分子量(Mw)を意味する。分子量は、Mwおよび数平均分子量Mnの両方ともポリ(MMA)の検量線標準を使用する公知のゲル透過クロマトグラフィー法(GPC)によって測定される。ブレンドの樹脂(または重合体)組成物を定義するのに使用された用語「MMA少なくとも50%、を含む単量体単位から誘導され」は、少なくとも50%のMMAを含有する単量体混合物が、MMAおよび存在する他の不飽和単量体の炭素−炭素二重結合において公知の遊離基重合法によって重合され、定義されたような樹脂(または重合体)を生成することを意味する。用語〔ダルトン(daltons)〕は、原子質量単位(atomicmass unit)を意味する。
【0009】
本発明のブレンドを造るのに使用される単層重合体または共重合体の粒子は、比較的高分子量、すなわちメタクリル系マトリックス樹脂のMwよりも少なくとも20%大きい重量平均分子量を有している。好ましくは、SLPのMwは、メタクリル系マトリックス樹脂のMwより50%以上大きく、そして更に好ましくは100%またはそれ以上大きい。絶対値としては、効果的なSLPのための典型的なMwの範囲は、105,000〜2,000,000ダルトン、好ましくは120,000〜1,000,000ダルトン、そして更に好ましくは170,000〜800,000ダルトンである。
【0010】
SLP粒子の製造は、好ましくは、本明細書に記載されているように、公知の技術を使用し、かつ一段だけを有する乳化重合によって行われる。この方法による一段重合の生成物は、分散された単層重合体粒子を含有する水性組成物であって、それから粒子の直径によって測定されるような特定のサイズのSLP粒子が、ブレンドするのに使用するために公来の手段によって単離されるラテックスを包含する。別法として、SLPラテックスは、本発明のブレンドの他の成分を含有する他のラテックスと直接ブレンドし、次いで公来の手段、例えばスプレードライまたは凝集によって単離してもよい。
【0011】
SLPの組成およびメタクリレートマトリックス樹脂は、50〜100%のMMAから誘導された重合体または共重合体を含む。特に、スチレンと共重合された50〜75%のMMAを含むものは、射出成形用途に有用であることが見出されているが、ほとんどのブレンドは75%よりも多いMMAを有しており、そして好ましいブレンドは、少なくとも85重量%のMMAから誘導されたメタクリレートマトリックス樹脂およびSLP組成物を有している。ブレンド組成物のガラス転移温度(Tg)は、典型的には50℃〜120℃の範囲であり、85%よりも多いMMAを有する好ましい組成物は、典型的には、少なくとも85℃のTgを有している。18個以下の炭素原子を含有するアルキル基を有するアクリル系アルキルエステルまたはメタクリル系アルキルエステル〔(メタ)アクリル系アルキルエステル〕を本発明のSLPに導入してもよいが、しかしそれらのコスト、性能、および利用性のため、好ましいのは、8個以下の炭素原子を含有するアルキル基を有する(メタ)アクリル系アルキルエステルである。SLPおよびメタクリレートマトリックス樹脂の両方の更に好ましい組成物は、少なくとも90重量%のMMA並びにメチルアクリレート、エチルアクリレート、およびブチルアクリレート、ブチルメタクリレートから選ばれた少なくとも1種のアルキルアクリレートまたはアルキルメタクリレートから誘導される。
【0012】
更に、本発明のブレンドは、メタクリル系マトリックス樹脂、単層の粒子、および1種またはそれ以上のアクリル系多層重合体の粒子を含んでいてもよい。なお、ブレンドの中に含有される後者の粒子により、後述するように、例えば耐衝撃性またはブレンドの他の性質が改良される。
【0013】
本発明のブレンドは、典型的には、マトリックス樹脂のぺレットと粉末形態(典型的には、SLP乳化重合体をスプレードライすることにより得られる)のSLPとを混合することにより、マトリックス樹脂のペレットとSLPのペレットとを混合することにより、マトリックス樹脂のペレットとSLPの粉末および粉末形態のアクリル系多層重合体とを混合することにより、または耐衝撃性を改良したマトリックス樹脂のペレットとSLPの粉末またはペレットとを混合することにより造られる。用語「ペレット」は、溶融押し出しし、溶融押し出しされたストランドを切断し、そして冷却することにより得られる重合体の形態であり、その結果得られたペレットは、典型的には、数mmの直径があり、そして数cm以下の長さがある。前述した混合物の加工、例えばメルトブレンディングによる加工は、典型的には、一軸スクリューまたは二軸スクリューの押し出し機中において、150℃〜300℃の範囲の温度において行われる。また、所望のブレンド組成物は、粉末としてSLP粒子をマトリックス樹脂組成物を構成する単量体混合物の中に分散させ、得られた単量体/SLP粒子の混合物を、塊状重合または懸濁重合により重合して造ることもできる。多層重合体の変性(すなわち、改良された耐衝撃性)組成物の場合においては、SLPの乳化重合体ラテックスおよび例えばアクリル系多層耐衝撃性改良剤の乳化重合体ラテックスを混合し、得られた混合物をスプレードライまたは凝集することにより単離し、次いでマトリックス重合体とブレンドしてもよい。別法として、3成分(マトリックス樹脂、SLP、およびアクリル系多層重合体例えば耐衝撃性改良剤重合体)のすべての乳化重合体ラテックスを乳化形態でブレンドし、そしてブレンドされた乳化重合体を、公知の方法によって単離してもよい。次いで、その結果得られた粉末は、典型的には、公知のメルトブレンディング法により加工され、又はその後の取り扱い(例えば、成形または溶融カレンダリングしてシートを造る、または射出成形により成形物品を造る)のために、ペレットに押し出すことにより加工される。
【0014】
本発明はまた、メチルメタクリレート少なくとも50重量%、および任意的にC1−C8アルキルアクリレート、C2−C4アルキルメタクリレート、スチレン、およびアクリロニトリルから成る群から選ばれた少なくとも1種のモノエチレン性不飽和単量体単位50重量%以下、の単量体単位から誘導され、かつ少なくとも85,000ダルトンの重量平均分子量を有するメタクリレートマトリックス樹脂の耐溶剤クレーズ性を改良する方法が提供される。
【0015】
この方法には次の工程が包含される:
(a) 前記のメタクリレートマトリックス樹脂に、メチルメタクリレート少なくとも50重量%、および任意的にC1−C8アルキルアクリレート、C2−C4アルキルメタクリレート、スチレン、およびアクリロニトリルから成る群から選ばれた少なくとも1種のモノエチレン性不飽和単量体単位50重量%以下を含む単量体単位から誘導された単層重合体粒子を添加し;前記SLP粒子はメタクリレートマトリックス樹脂およびSLP粒子の合計重量に基づいて1〜50重量%の量において添加され、そして前記SLPは前記メタクリレートマトリックス樹脂の重量平均分子量の少なくとも120%の重量平均分子量を有し、そして前記SLP粒子は50〜500ナノメーターの直径を有する;そして
(b) 添加されたSLP粒子を含有するメタクリレートマトリックス樹脂をメルトブレンドしてSLP粒子およびマトリックス樹脂のブレンドであって、メタクリレートマトリックス樹脂の耐溶剤クレーズ性の少なくとも2倍の耐溶剤クレーズ性を有する前記ブレンドを生成する。(耐溶剤クレーズ性は、「同じようにして測定される」。すなわち、耐溶剤クレーズ性の試験は、同一の条件下でブレンドおよびメタクリレートマトリックス樹脂の両方について行いそして測定する。)
【0016】
前述したように、本発明のメタクリレートマトリックス樹脂は、メチルメタクリレート(MMA)の50%またはそれ以上、および例えば1種またはそれ以上の低級アルキル(すなわち、C1−C8アルキル)アクリレートの0〜50%を重合して得られる共重合体を含んでいる。C1−C8アルキルには、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、へキシル、オクチル、およびそれらの異性体が包含される。より高級のアルキル(メタ)アクリルエステル、すなわちC18までのアルキル基を有する(メタ)アクリルエステルをMMAの共単量体として使用してもよい。好ましいアルキル(メタ)アクリレートは、メチルアクリレート(MA)、エチルアクリレート(EA)、およびブチルアクリレート(BA)及びブチルメタクリレートである。更に好ましいものは、少なくとも90重量%のMMAとEAおよび/またはBA共単量体を含む共重合体マトリックス樹脂である。アクリレート共単量体については、EAが最も好ましい。それ故、大いに好ましいメタクリレートマトリックス樹脂は、例えば、90〜96%のMMAおよび4〜10%のEAから誘導された共重合体である。
【0017】
単層の重合体は、前述したメタクリレートマトリックス樹脂の組成および好ましい範囲と同じ組成および好ましい範囲を有している。組成を正確に合わせることは、本発明のブレンドにおける改良された耐クレーズ性を達成させるのに必要なことではない。しかし、透明なブレンド、すなわち可視光線に対して透明性を有するブレンドは、既知方法によって、屈折率が合った成分から造られる。透明性を必要としないブレンドは、屈折率が合った成分を必要としない。定義したようなSLPを定義したようなメタクリレートマトリックス樹脂の中に単に加えることにより、前述した耐クレーズ性が改良されることは、本発明の驚くべき発見の1つである。50〜500nmの範囲における粒子サイズは、SLPの一部が溶融加工の間にメタクリレートマトリックス樹脂と十分に相互作用することを確実にしている。また、粒子サイズの異なるSLPの混合物をブレンドを作る際に使用してもよい。ある組成においては、より大きな粒子サイズのものも、ある程度耐クレーズ性を改良するが、50〜500nm粒子サイズの臨界範囲のものが、本発明のブレンドにおいて耐クレーズ性が少なくとも倍増されることを実質的に保証する。
【0018】
マトリックス重合体のMwは少なくとも85,000ダルトンであるが、好ましくは85,000〜220,000ダルトンであり、更に好ましくは85,000〜160,000ダルトンの範囲である。メタクリレートマトリックス樹脂重合体の分子量が増加すると、その他のすべては同じであるが、マトリックス重合体及びマトリックス重合体がその1部として含まれるブレンド組成物の溶融粘度は増加し、それ故、メルトフローインデックスは減少する。また、分子量の増加は、ブレンドの耐クレーズ性を改良する傾向にある。好ましいMw範囲内のマトリックス重合体は、本発明のブレンドから製造される成形物品について機械的性質および流動性の優れた組み合わせを達成させる。特に射出成形加工においてそれらの組み合わせを達成させる。高度に好ましいメタクリレートマトリックス樹脂は、85,000〜120,000ダルトンの範囲内であり、この範囲におけるマトリックス樹脂のための好ましく有効なSLPのMwは、105,000〜1,000,000ダルトンの範囲のMwを有している。
【0019】
一般的に、メタクリレートマトリックス樹脂は重合体またはランダム共重合体であり、単量体の混合物の遊離基触媒による塊状重合により、例えば連続的に流れる撹拌されたタンク式反応器の中において、有機過酸化物を用いて、約50%転化率で有利に造られる。重合体−単量体の混合物を、残留単量体を除去し、他の添加剤を加えることができる、脱蔵用二軸スクリュー押出し機(devolatilizing twin−screw extruder)にポンプを用いて入れる。この重合を行うための技術は文献に記載されており、当業者に知られている。また、マトリックス樹脂重合体は、バルクキャスティング(bulk casting)、乳化または懸濁重合によって造ることもできる。その結果得られた重合体またはランダム共重合体は、スプレードライにより、または凝集により、洗浄および公知の乾燥方法により単離することができる。
【0020】
前述のアクリル系多層耐衝撃性改良剤樹脂は、主として、本発明のブレンドの物理的性質例えば靭性および/または耐衝撃性を向上させる作用がある。本発明の組成物に有用なタイプの改良剤樹脂の製造、ブレンディングおよび用途はよく知られている。本発明の実施に使用するための改良剤の好ましいタイプは、例えば米国特許第3,793,402号に記載されている。この米国特許第3,793,402号に記載されているように、改良剤樹脂は多層重合体粒子を含んでいる。一般的に言えば、そのような樹脂は、1つまたはそれ以上の前もって生成された重合体段階または層の存在下において、単量体の混合物を乳化重合することによって造られる。更に詳細には、そのような樹脂は、水性分散液またはエマルジョン中の単量体から造られ、そしてそれらの方法においては逐次仕込まれる単量体仕込み物が、先の単量体仕込み物の重合によって予め造られたラテックスの上にまたはその存在下において重合され、新しい段階または層が形成される。各段階または層の重合体生成物は、単独重合体または共重合体を含むことができる。このタイプの重合においては、次の層の重合体は、前の層の重合体に結合し、そして前の層の重合体と密接に結合して、「多層」(または「多段階」)の重合体を提供する。多層粒子はそれらが形成されたラテックスから、スプレードライにより、または凝集および乾燥により回収することができる。スプレードライは、「乾燥助剤」、例えば本明細書に記載されたメタクリレートマトリックス樹脂と同じかまたは異なるアクリレートベースの樹脂の存在において有利に行うことができる。乾燥助剤の樹脂は、組成物およびそれから造られた物品の化学的、物理的、または美的な性質に悪影響を与えてはならない。好ましい乾燥助剤樹脂は、例えば、MMAおよび(C1−C4)アルキルアクリレートのランダム共重合体を含み、そして典型的には、90〜約99.9重量%のMMAを含有している。
【0021】
米国特許第3,793,402号の耐衝撃性改良重合体および米国特許第5,324,781号の2層重合体との対比において、本発明の単層重合体は、簡単にかつ低コストで造られ、そしてそれらが含まれるブレンドの、溶剤および薬品による耐クレーズ性を驚異的かつ有意に増加する。特別な理論によって縛られるものではないが、SLP粒子は、メルトブレンディングの間に、均質な連続したメタクリレートマトリックス樹脂の中に均一に分散されると考えられる。粒子は、それらの粒子の性質をブレンドの中で保持しながら、粒子の高分子量鎖のいくらかは粒子にすぐ近接しているマトリックス重合体を補助する。補助する鎖は、マトリックス重合体が溶剤の存在下においてクリープとして知られる現象を受ける傾向を減少させる。クレーズの発生および伝播の両方の速度は、これらの状況のもとで遅くなる。単層の重合体粒子は、それらの粒子が、マトリックスの中に粒子を分散させるのを助けるために低分子量の外層を含まないしまた必要でないという驚異的な効果を与える。この概念は、マトリックス重合体の分子量よりも高い(少なくとも20%によって)分子量を有する単層重合体の粒子の比較的少量(すなわち、得られるブレンドの50%未満)の添加により低ひずみ速度の挙動が影響される、すべてのタイプのマトリックス重合体に適用することができる。
【0022】
マトリックス樹脂、もし存在するならばアクリル系多層耐衝撃性改良剤樹脂、およびSLP粒子の割合については、一般的に、耐衝撃性改良剤樹脂の含量が増加するにつれて衝撃強度は増加するが、引っ張り強度および硬度は減少し、そして単層の粒子の含量が増加するにつれて耐クレーズ性は、増加する。マトリックス樹脂は、ブレンド組成物の50〜99重量%を構成し、耐衝撃性改良剤樹脂は0〜約50重量%を構成し、そして単層の重合体粒子1〜50重量%を構成する。ブレンドに多層改良剤樹脂が存在しないならば、マトリックス樹脂およびSLP粒子の好ましい範囲は、それぞれ60〜98重量%および2〜40重量%であり、更に好ましい範囲は、それぞれ、80〜95重量%および5〜20重量%である。マトリックス樹脂およびSLPのこれら前者の好ましい比の中で、もしアクリル系多層改良剤樹脂が使用されるならば、60−98/2−40ブレンドの中でその使用量は、マトリックス/SLPブレンドの重量に基づいて100部につき5〜45部(pph)であり、80−95マトリックス重合体/5−20SLPブレンドの更に好ましい比が使用されるときは、改良剤を使用する更に好ましいレベルは、マトリックス/SLPブレンドの重量に基づいて10〜40pphである。
【0023】
本発明の組成物に使用してもよい任意成分には、例えば、着色剤濃厚物たとえば染料および顔料、滑剤、UV安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、加熱撓み温度改良剤、帯電防止剤、物理的または化学的発泡剤、核剤、つや消し剤、難燃剤、および加工助剤が包含される。普通、そのような任意成分の全量は、一般的に組成物重量の約5重量%を超えない。更に、充填剤、例えば木材繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ガラスビーズ、および鉱物、例えば炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム等を、任意的に、本発明の組成物に含有させてもよい。そのような任意の充填剤の全量は、一般的に、組成物重量の約20重量%を超えない。
【0024】
本発明のブレンドは、成形、例えば押し出し、溶融カレンダー、射出成形することができ、また、従来の装置を使用して、シートまたはフィルムまたは成形物品を造ることもできる。ブレンド組成物からそのように成形することができる有用な物品としては、多くの用途があり、例えば、シートおよび成形された製品、例えば屋外標識;窓に取り付けるための透明、着色または不透明シート;自動車用途、例えば窓ガラスおよび尾灯;器具、例えば船および移動住宅のための窓および仕切り;浴室の設備、例えば浴槽、スパ(spas)、蛇口用取っ手およびそれらと類似の設備;台所用器具、例えば電子レンジのドアおよび冷蔵庫の棚;人間および動物用の医療器具、例えば培養器および檻が包含される。そのような成形物品は、マトリックス樹脂またはマトリックス/アクリル系多層添加剤だけから造られた類似の成形物品をしのぐ改良された耐溶剤クレーズ性を示す。
【0025】
実施例
全般 性質の測定
耐溶剤性
耐溶剤クレーズ性は、アイゾット棒を既知の曲率を有する治具でクランプして測定した。以下の実施例のために選択された曲率は、アイゾッド棒の外面に、示されたような既知の一定のひずみを与えた。一枚の濾紙を棒上の中心に置き、試験用溶剤を用いて濡らしたままにした。アイゾッド棒の表面上に最初のクレーズが現れるまでに経過した時間を記録した。この測定を数回(5回まで)繰り返し、それらの時間を平均した。
【0026】
ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)
重量平均分子量(Mw)は、既知のMwのPMMAに基づいた検量線を使用してGPCにより算定した。Mvとの相関関係は求められなかったが、GPC計量およびマーク−ホーウィンクの式(Mark−Houwink equation)から換算することは可能であった。
【0027】
粒子サイズ
粒子サイズは、動的光散乱によって測定し、そして検量標準に基づいて2%以内で平均粒子直径の評価値を与えた。ブレンド内においては、SLPの粒子サイズは、ブレンドから造られた1部の表面上または横断面における走査電子顕微鏡(SEM)または電界放出SEM(field emission SEM)のいずれかによって測定した。
【0028】
Tg
ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計法(differential scanning calorimetry)によって測定した。これは3℃以内の正確度を有すると認められる。また、Tgは、既知の共重合体組成物に基づいてフローリーフォックス式を使用して5℃以内で算定が可能であった。
【0029】
略字
既に定義されていない略字には次のものが包含される:
ブチルメタクリレート(BMA);比較例(comp);実施例(Ex.);重量(wt.);グラム(g);パーセント(%);秒(sec);ナノメータ(nm);より多い/未満(>/<).用語「SLP」および「SLP添加剤」は同義語であり、両方とも単層の重合体を述べている。特にことわりがなければ、すべてのパーセントは重量%である。
【0030】
実施例1
改良された耐溶剤クレーズ性を有するメタクリレート樹脂ブレンドの製造
A.メタクリレート樹脂の製造:
MMAの96.0重量%およびEAの4.0重量%からなる単量体混合物から、連続塊状重合法によりメタクリレート樹脂を造り、次いでペレットに押し出した。この樹脂の重量平均分子量は111,000であった。
【0031】
B.単層重合体の構造:
標準のエマルジョン手順を使用してSLP粒子を造った。この手順においては、最初にヒール重合体(heel polymer)を造り、次いでこのヒールに同じ単量体組成物を少しずつ加えた。すなわち、冷却器を備えた5Lのガラス製反応器に、脱イオン水1298.7gと、炭酸ナトリウム0.53gを仕込み、この混合物を窒素をスパージしながら180rpmの撹拌下に82℃に加熱した。1時間後、MMA166.1g、EA6.9g、ジ−t−ドデシルジスルフィド0.025g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.52g、および脱イオン水57.15gの乳化混合物のヒール仕込み物を、過硫酸ナトリウム0.21gと共に反応器に加えた。発熱が完了後、反応器の温度を87℃に調節し、そして過硫酸ナトリウム0.16gを脱イオン水45.0gと共に反応器に仕込んだ。3.0時間の間に、ヒールと同じ単量体組成物の乳化混合物を反応器に徐々に加えた。この仕込み物は、MMA1494.72g、EA62.3g、ジ−t−ドデシルジスルフィド0.225g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4.68g、および脱イオン水367.72gを含有していた。同じ時間をかけて、過硫酸ナトリウム0.66gを脱イオン水180.0gと共に反応器に供給した。供給終了後、反応器を30分間冷却した。単層重合体粒子をスプレードライにより単離した。これの特性は、平均粒子サイズは278nmであり、そしてMwは>600,000であった。
【0032】
C.AおよびBのブレンドの製造:
最初に、ブレンドの重量に基づいて、実施例1BのSLP粒子の15重量%と実施例1Aのメタクリレート樹脂の85重量%とをドライブレンディングすることにより、メタクリル系樹脂ブレンド組成物を造った。次いで、この乾燥混合物を、2.5cmベント式−軸スクリュー押出し機中で230℃〜260℃において溶融配合し、射出成形用のブレンドのペレットを造った。これらブレンドペレットから260℃においてアイゾット棒を成形した。
【0033】
耐溶剤クレーズ性は、この85/15//メタクリル系樹脂/単層メタクリル系重合体ブレンドのアイゾット棒上で、0.5%ひずみにおいて、前述のようにして測定した。耐クレーズ性は、2種の溶剤、イソプロパノール/水(70/30重量)およびガソリンを用いて別々に測定した。クレーズ発生までの時間は以下の通りであった。:イソプロパノール/水、692秒;ガソリン、211秒。単層重合体が存在しない実施例1Aからのメタクリル系樹脂は、クレーズ発生までの時間は、それぞれ、56秒および21秒だけであった。
【0034】
実施例2
耐クレーズ性ブレンドの製造
耐溶剤性配合物のブレンドを、実施例1Aおよび1Bからの物質を表1に示された比においてドライブレンディングすることに造り、それぞれ、実施例2A(95/5)および2B(90/10)を調製した。これらブレンドを溶融配合し、そして評価するために実施例1Cに記載された方法と同じようにしてアイゾット棒を造った〔なお、実施例1C、および単層重合体が存在しない実施例1Aのメタクリル系樹脂(比較例)は、表1に含まれている〕。
【0035】
表1のデータは、5重量%(実施例2A)および10重量%(実施例2B)のSLPが存在するブレンドにおける、はっきりと改良された耐クレーズ性(少なくとも2倍)を示しており、そして15重量%のSLPを有する実施例1Cにおいては優れた耐クレーズ性の改良(ここでは10倍)を示している。
【0036】
【表1】
Figure 0003992772
【0037】
実施例3
改良された耐クレーズ性を有するメタクリレート樹脂ブレンドのための有効な単層重合体添加剤の製造
A.MMA;Mw875,000の単層重合体の製造:
実施例1Bに記載した装置に、同量の水および炭酸ナトリウムを予め仕込んだ。この溶液を加熱し、窒素をスパージし、撹拌し、そして次の仕込み物を使用して実施例1Bに記載したのと同じようにして反応を行った:ヒール仕込み物、MMA173.0g、ジ−t−ドデシルジスルフィド0.025g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.52g、および脱イオン水57.15g、および過硫酸ナトリウム0.21gの乳化混合物。発熱のあとに、3.0時間の間に、ヒールと同じ単量体組成物の乳化混合物を供給した:MMA1557.0g、ジ−t−ドデシルジスルフィド0.225g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4.68g、および脱イオン水367.72g。同じ時間をかけて脱イオン水180.0g中の過硫酸ナトリウム0.66gを反応器に供給した。供給完了後、反応器を30分間冷却した。添加剤をスプレードライにより単離した。その添加剤は、平均粒子サイズ291nmおよびMw875,000ダルトンを有していた。
【0038】
B.MMA;Mw312,000の単層重合体添加剤の製造:
脱イオン水の最初の仕込みは1297gであり、最初の単量体エマルジョンはn−ドデシルメルカプタン0.173gを含んでおり、そして徐々に添加した単量体エマルジョンはn−ドデシルメルカプタン1.557gを含んでいる以外は、実施例3Aの方法と同様の方法により、SLPを造った。添加剤をスプレードライにより単離した。その添加剤は、平均粒子サイズ293nmおよびMw312,000を有していた。
【0039】
C.MMA;Mw88,400の単層重合体の製造:
脱イオン水の最初の仕込みは1284.85gであり、最初の単量体エマルジョンはn−ドデシルメルカプタン1.384gを含んでおり、そして徐々に添加した単量体エマルジョンはn−ドデシルメルカプタン12.46gを含んでいる以外は、実施例3Aの方法と同様の方法により、SLPを造った。添加剤をスプレードライにより単離した。その添加剤は、平均粒子サイズ296nmおよびMw88,400を有していた。
【0040】
D.MMA;Mw35,400の単層重合体の製造:
脱イオン水の最初の仕込みは1260.63gであり、最初の単量体エマルジョンはn−ドデシルメルカプタン3.81gを含んでおり、そして徐々に添加した単量体エマルジョンはn−ドデシルメルカプタン34.25gを含んでいる以外は、実施例3Aの方法と同様の方法により、SLPを造った。添加剤をスプレードライにより単離した。その添加剤は、平均粒子サイズ283nmおよびMw35,400を有していた。
【0041】
実施例4
耐クレーズ性メタクリレート樹脂ブレンドのための成分の製造
A.マトリックス重合体エマルジョン:
MMA/EA//96.0/4.0そしてMw=110,000の共重合体を、過硫酸ナトリウム開始剤、n−ドデシルメルカプタン連鎖移動剤、安定剤としてのt−ドデシルジスルフィド、および乳化剤としてのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いる乳化重合により造った。その結果得られたメタクリレートマトリックス樹脂のエマルジョンを、後述の実施例4Cのブレンドを造るのに直接使用した。
【0042】
B.耐衝撃性改良剤エマルジョン:
次の重量比を有する3段重合体を、オウエンス(Owens)(米国特許第3,793,402号)の方法により造った:
第一段階:MMA/EA/アリルメタクリレート(ALMA)=33.5/1.4/0.07;
第二段階:ブチルアクリレート/スチレン/ALMA=36.3/7.9/0.9;
第三段階:MMA/EA=19.2/0.8
この乳化重合は、過硫酸カリウムで開始され、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウムで安定にされた。この耐衝撃性改良剤エマルジョンは、次の実施例4Cにおいて直接ブレンディングするために造った。
【0043】
C.耐衝撃性改良剤ブレンド:
耐衝撃性改良剤4Bのエマルジョン(固体基準で84部)を、マトリックス重合体4Aのエマルジョンの10部およびラウリル硫酸ナトリウム乳化剤および過硫酸ナトリウム開始剤を用いた公知の乳化重合法によって造られた高分子量(Mw>1,000,000)のメチルメタクリレート/エチルアクリレート共重合体の6部とブレンドした。その得られたこれらの3エマルジョン成分のブレンドをスプレードライして、実施例4Dのブレンド中に耐衝撃性改良剤ブレンドとして使用するためのさらさらした粉末を造った。
【0044】
D.耐溶剤クレーズ性ブレンド:
表2に示された比において実施例1A、3、および4からの物質をドライブレンディングすることにより、耐溶剤クレーズ性を有する配合物を造った。ブレンドを溶融配合し、ペレット化し、そして実施例1Cに記載したようにアイゾット棒に成形した。これらの工程により、SLP15重量%を有する実施例4D−1〜4D−4を提供した。SLPのMwは、D−1〜D−4において35Kか875Kに増大する。イソプロパノールに対する耐溶剤クレーズ性は、アイゾット棒上において1.5%ひずみで測定した。マトリックス樹脂実施例1Aおよび耐衝撃性改良剤ブレンド4Cだけに基づいた比較例(4D)が含まれており、そして比較例4DにはSLPは含まれていない。
【0045】
表2に要約されたブレンドおよび試験結果は、単層重合体添加剤が、100,000以下の分子量(比較例4D−1および4D−2)を有するSLPを用いた場合においてさえも耐溶剤性を増加することを例証している。しかし、耐クレーズ性は、SLPのMwがマトリックス重合体のMwよりも20%多い場合には、少なくとも2倍しか改良しない。例証されているように、SLPのMwがより高くなるほど、ブレンドの耐クレーズ性はもっとよく改良される。例えば、実施例4D−4においては、30倍よりも大きな改良が達成されている。SLPを含まない比較例4Dは、効果的なSLPの存在において達成された耐クレーズ性に比較して、劣った耐クレーズ性(29秒)を示している。
【0046】
【表2】
Figure 0003992772
【0047】
実施例5
耐クレーズ性メタクリレート樹脂ブレンドのための成分の製造
A.メタクリレート樹脂の製造:
MMA96.0重量%およびEA4.0重量%から成る単量体混合物から、連続塊状重合法によりメタクリレート樹脂を造り、次いで押出してペレットにした。樹脂の重量平均分子量は111,000であった。
【0048】
B.単層重合体添加剤の製造:
実施例1Bに記載されているようにして、実施例1Bの製造を繰り返した。同様にして粒子を単離した。その粒子は、Mw655,000および粒子サイズ269nmを有していた。
【0049】
C.単層重合体添加剤の製造:
脱イオン水の最初の仕込みは1297gであり、最初の単量体エマルジョンはn−ドデシルメルカプタン(DDM)0.173gを含んでおり、そして徐々に添加した単量体エマルジョンはDDM1.557gを含んでいる以外は、実施例1Bの方法と類似方法により、SLPを造った。同様にして粒子を単離した。その粒子は、Mw259,000および粒子サイズ284nmを有していた。
【0050】
D.単層重合体添加剤の製造:
脱イオン水の最初の仕込みは918.16gであり、最初の単量体エマルジョンはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4.33gおよび脱イオン水91.4gを含んであり、そして徐々に添加した単量体エマルジョンはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム38.93gおよび脱イオン水642.57gを含んでいる以外は、実施例1Bの方法と類似方法により、SLP添加剤を造った。同様にして粒子を単離した。その粒子は、Mw581,000および粒子サイズ135nmを有していた。
【0051】
E.単層重合体添加剤の製造:
脱イオン水の最初の仕込みは916.43gであり、最初の単量体エマルジョンはn−ドデシルメルカプタン0.173g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4.33gおよび脱イオン水91.4gを含んでおり、そして徐々に添加したエマルジョンはn−ドデシルメルカプタン1.557g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム38.93gおよび脱イオン水642.57gを含んでいる以外は、実施例1Bと類似の方法により、重合体添加剤を造った。同様にして粒子を単離した。その粒子は、Mw243,000および粒子サイズ154nmを有していた。
【0052】
実施例6
耐クレーズ性メタクリレートブレンドの製造
一連の耐クレーズ性配合物を、実施例5からの物質を表3に示された比においてドライブレンディングすることによって造った。これらのブレンドを、2.5cmベント式一軸スクリュー押出し機中で230℃〜260℃において溶融配合し、射出形成用のペレットを造った。前記ペレットから260℃においてこれら実施例のアイゾット棒を成形し、実施例サンプル(6A−6E)を形成した。これら実施例のひずみ試験は、前述のように、70/30イソプロパノール/水(重量%)を用いて1.0%のひずみにおいて行った。
【0053】
【表3】
Figure 0003992772
【0054】
表3に要約されたデータは、4種の添加剤(5B−5E)の全ては、実施例5Aによって定義されたメタクリレートマトリックス重合体に耐溶剤クレーズ性を与えたことを示す。このシリーズにおいては、より高分子量の添加剤がより低分子量の添加剤より更に有効であることが例証されており、そしてより小さい粒子サイズの添加剤が高分子量物(6Bおよび6D)においてはより有効であり、SLPを含有していない比較例の10倍より大きいクレーズ発生までの時間をもたらした。
【0055】
実施例7
耐クレーズ性メタクリレート樹脂ブレンドのための樹脂の製造
A.60MMA/40BMAメタクリレート樹脂の製造:
MMA60.0重量%およびBMA40.0重量%から成る単量体混合物から、連続塊状重合法によりメタクリレート樹脂を造り、次いで押出してペレットにした。樹脂のMwは162,000であった。
【0056】
B.80MMA/20BMAメタクリレート樹脂の製造:
MMA80.0重量%およびBMA20.0重量%から成る単量体混合物から、連続塊状重合法により追加のメタクリレート樹脂を造り、次いで押出してペレットにした。樹脂の重量平均分子量は163,000であった。
【0057】
実施例8
耐クレーズ性メタクリレートブレンドの製造
耐クレーズ性の試験のための一連の配合物を、実施例7からの樹脂を表4に示された比において、実施例5DのSLPとドライブレンディングすることによって造った。これらのブレンドを、2.5cmベント式一軸スクリュー押出し機中で230℃〜260℃において溶融配合し、射出成形用のペレットを造った。前記ペレットから260℃においてアイゾット棒を成形し、実施例8A−8Dを形成した。これらの実施例についてのひずみ試験は、前述のように、70/30イソプロパノール/水を用いて1.0%のひずみにおいて行った。
【0058】
【表4】
Figure 0003992772
【0059】
これらのデータは、添加されたSLPは、高レベルの共単量体(ここでは、それぞれ、BMA40%および20%)を含有するメタクリレート樹脂の耐クレーズ性を改良するのに効果を有することを示している。例えば、実施例5DのSLP粒子とのブレンドにより、7A樹脂は、7B樹脂(2倍より少ない)よりもより多く(約3倍)改良されたことを例証している。
【0060】
実施例9
耐クレーズ性メタクリレート樹脂ブレンド試験用の樹脂の製造
A.メタクリレート樹脂の製造:
MMA96.0重量%およびEA4.0重量%から成る単量体混合物から、連続塊状重合法によりメタクリレート樹脂を造り、次いで押し出してペレットにした。樹脂のMwは110,000であった。
【0061】
B.メタクリレート樹脂の製造:
MMA97.0重量%およびEA3.0重量%から成る単量体混合物から、連続塊状重合法によりメタクリレートを造り、次いで押し出してペレットにした。樹脂のMwは198,000であった。この物質の「粒子」(ペレット)サイズは約2.0mmであった。
【0062】
比較例9
耐クレーズ性用のメタクリレートブレンドの製造
500nmを越える粒子サイズのSLPタイプの成分を有する樹脂のブレンドの耐クレーズ性を試験するために、実施例9Bの樹脂15.0重量%を実施例9Aのマトリックス樹脂85.0重量%とドライブレンディングすることにより、1組の配合物を造った。ブレンドを、2.5cmベント式−軸スクリュー押し出し機中で230℃〜260℃において溶融配合し、射出成型用のペレットを造った。実施例9Aおよびこのブレンドのアイゾッド棒を260℃において成形し、比較例9Aおよび9Bを形成した。これらの比較例についてのひずみ試験は、前述のように、70/30イソプロパノール/水(重量)を用いて1.0%のひずみ度おいて行った。これらの結果を表5に示した。
【0063】
【表5】
Figure 0003992772
【0064】
これらの結果は、より高い分子量の添加剤の粒子サイズが500nmより有意に大きいときに、いくらかの耐クレーズ性の改良がなされているが、しかし耐クレーズ性は、樹脂9Bの組成に類似する組成を有し、500nm未満の直径の粒子サイズを有するSLP粒子(例えば、実施例1Cおよび4D−3)を用いて達成された耐クレーズ性より遥かに少ないことを示している。
【0065】
実施例10
耐クレーズ性メタクリレート樹脂ブレンドのための成分の製造
A.単層重合体の製造:
ヒール仕込みがMMA103.8gおよびBMA69.2gを含んでおり、そして徐々に添加した乳化単量体混合物がMMA934.2gおよびBMA622.8gを含んでいる以外は、実施例1Bの方法と類似の方法により、60MMA/40BMAのSLPを造った。実施例1Bの粒子のように、同様に粒子を単離した。それらの粒子はMw694,000および粒子サイズ269nmを有していた。
【0066】
B.単層重合体の製造
ヒール仕込みがMMA138.4gおよびBMA34.6gを含んでおり、そして徐々に添加した乳化単量体混合物がMMA1245.6gおよびBMA311.4gを含んでいる以外は、実施例10Aの方法と同じ方法により、80MMA/20BMAのSLPを造った。同様に粒子を単離した。それらの粒子はMw649,000および粒子サイズ274nmを有していた。
【0067】
実施例11
耐クレーズ性メタクリレートブレンドの製造
実施例10からの物質および実施例7Aおよび7BのMMA/BMA共重合体を表6に示された比においてドライブレンディングすることによって、一連の耐クレーズ性配合物を造った。これらのブレンドを、2.5cmベント式スクリュー押し出し機中で230℃〜260℃において溶融配合し、射出成型用のペレットを造った。前記ペレットから260℃においてこれらの実施例のアイゾッド棒を成形し、実施例11A−11Dを形成した。これらの実施例についてのひずみ試験は、前述のように、70/30イソプロパノール/水(重量)を用いて1.0%のひずみにおいて行った。
【0068】
【表6】
Figure 0003992772
【0069】
これらのデータは、60/40//MMA/BMAマトリックス(7A)は、80/20//MMA/BMAマトリックス樹脂(7B)よりも、耐クレーズ性がより大きく改良されたことを例証している。マトリックス樹脂と同じ共重合体組成のSLPの添加による効果は明らかであり、高BMA含量のため一般的に劣った耐溶剤クレーズ性を示すメタクリレート樹脂組成物とのブレンドにおいてさえ改良効果を示す。メタクリレートマトリックス樹脂とSLP粒子の存在は、それぞれメタクリレートマトリックス樹脂だけの耐クレーズ性に対し、11Dブレンドにいては殆ど2倍の改良および実施例11Bのブレンドにおいては10倍以上の改良を示した。

Claims (10)

  1. (a) メチルメタクリレート少なくとも50重量%、および任意的にC1−C8アルキルアクリレート、C2−C4アルキルメタクリレート、スチレン、およびアクリロニトリルから成る群から選ばれた少なくとも1種のモノエチレン性不飽和単量体単位50重量%以下、を含む単量体単位から誘導され、かつ少なくとも85,000ダルトンの重量平均分子量を有するメタクリレートマトリックス樹脂50〜99重量%;および
    (b) メチルメタクリレート少なくとも50重量%、および任意的にC1−C8アルキルアクリレート、C2−C4アルキルメタクリレート、スチレン、およびアクリロニトリルから成る群から選ばれた少なくとも1種のモノエチレン性不飽和単量体単位50重量%以下、を含む単量体単位から誘導された単層重合体粒子であって、前記単層重合体は前記メタクリレートマトリックス樹脂の重量平均分子量の少なくとも120%の重量平均分子量を有し、そして前記単層重合体粒子は50〜500ナノメーターの直径を有する、前記単層重合体粒子1〜50重量%、
    を含む、メタクリレート樹脂ブレンド組成物。
  2. メタクリレートマトリックス樹脂が、85,000〜120,000ダルトンの重量平均分子量を有し、そして単層重合体が、105,000〜1,000,000ダルトンの重量平均分子量を有する、請求項1に記載のメタクリレート樹脂ブレンド組成物。
  3. 単層重合体およびメタクリレートマトリックス樹脂が、独立に、少なくとも85重量%のメチルメタクリレートから誘導される、請求項1に記載のメタクリレート樹脂ブレンド組成物。
  4. 単層重合体およびメタクリレートマトリックス樹脂が、独立に、少なくとも90重量%のメチルメタクリレートから誘導され、そして
    1−C8アルキルアクリレートが、メチルアクリレート、エチルアクリレート、およびブチルアクリレートから選ばれ、そしてC2−C4アルキルメタクリレートがブチルメタクリレートである、請求項1に記載のメタクリレート樹脂ブレンド組成物。
  5. メタクリレートマトリックス樹脂の少なくとも2倍の耐溶剤クレーズ抵抗値を有する請求項1に記載のメタクリレート樹脂ブレンド組成物。
  6. 請求項1のメタクリレート樹脂ブレンド組成物を含む、成形物品。
  7. アクリル系多層重合体の粒子を更に含んでいる、請求項1に記載のメタクリレート樹脂ブレンド組成物。
  8. アクリル系多層重合体粒子が、メタクリレート樹脂ブレンドに基づいて100部につき10〜40部含まれており、メタクリレート樹脂ブレンドが、80〜95%のメタクリレートマトリックス樹脂および5〜20%の単層重合体を含む、請求項7に記載のメタクリレート樹脂ブレンド組成物。
  9. 請求項7のメタクリレート樹脂ブレンド組成物を含む、成形物品。
  10. (a) メチルメタクリレート少なくとも50重量%、および任意的にC1−C8アルキルアクリレート、C2−C4アルキルメタクリレート、スチレン、およびアクリロニトリルから成る群から選ばれた少なくとも1種のモノエチレン性不飽和単量体単位の50重量%以下、の単量体単位から誘導され、かつ少なくとも85,000ダルトンの重量平均分子量を有するメタクリレートマトリックス樹脂に、メチルメタクリレート少なくとも50重量%、および任意的にC1−C8アルキルアクリレート、C2−C4アルキルメタクリレート、スチレン、およびアクリロニトリルから成る群から選ばれた少なくとも1種のモノエチレン性不飽和単量体単位の50重量%以下、を含む単量体単位から誘導された単層重合体粒子を添加し;前記単層重合体粒子は前記メタクリレートマトリックス樹脂および前記単層重合体粒子の合計重量に基づいて1〜50重量%の量において添加され、そして前記単層重合体は前記メタクリレートマトリックス樹脂の重量平均分子量の少なくとも120%の重量平均分子量を有し、そして前記粒子は50〜500ナノメーターの直径を有しており;そして
    (b) 添加されたSLP粒子を含有するメタクリレートマトリックス樹脂をメルトブレンドしてSLP粒子およびマトリックス樹脂のブレンドを生成し、前記ブレンドはメタクリレートマトリックス樹脂の耐溶剤クレーズ抵抗値の少なくとも2倍の抵抗値を有している、
    の工程を含む、メタクリレートマトリックス樹脂の耐溶剤クレーズ性の改良方法。
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