JPH0641778A - 金属の電解精錬設備における電着金属の剥離装置 - Google Patents

金属の電解精錬設備における電着金属の剥離装置

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JPH0641778A
JPH0641778A JP4197266A JP19726692A JPH0641778A JP H0641778 A JPH0641778 A JP H0641778A JP 4197266 A JP4197266 A JP 4197266A JP 19726692 A JP19726692 A JP 19726692A JP H0641778 A JPH0641778 A JP H0641778A
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electrodeposited
mother plate
cathode
peeling
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JP4197266A
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Hideomi Saito
英臣 斉藤
Saburo Tanaka
三郎 田中
Hiroyuki Morozumi
裕行 諸角
Akira Yoshioka
明 吉岡
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Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25CPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC PRODUCTION, RECOVERY OR REFINING OF METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25C7/00Constructional parts, or assemblies thereof, of cells; Servicing or operating of cells
    • C25C7/06Operating or servicing
    • C25C7/08Separating of deposited metals from the cathode
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属の電解精錬設備において、陰極母板に電
着した金属の剥離を容易にするとともに、陰極母板の反
復使用を可能にすることを目的とする。 【構成】 金属が電着された陰極母板が挿入される加熱
炉と、この加熱炉に加熱気体を送り込む熱風発生装置と
を備え、前記加熱炉内には、前記陰極母板を吊持する係
止手段と、この係止手段に吊持される陰極母板の下方に
位置するように配置され、前記陰極母板から剥離された
金属を貯溜するポットと、このポットを介して内部に貯
溜された金属を加熱溶解するバーナーとを備えているこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属の電解精錬設備に
用いられて、陰極母板に電着した金属を前記陰極母板か
ら剥離して回収するための剥離装置に係わり、特に、前
記金属が錫、インジウム、鉛、あるいは、銅の電解精錬
設備に用いられて好適な剥離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属の電解精錬においては、電解
精錬を行う金属と同一の金属からなる種板を陰極板と
し、この陰極板に前記金属を電着させて電解精錬を行
い、電解精錬が終了したのちに、この金属を前記種板と
ともに溶解してインゴットに鋳造する方法が採られてい
る。
【0003】しかしながら、このような方法によると、
電解を行う毎に種板を形成する必要があるとともに、こ
の種板を電解槽内に設置しかつ通電を行うために、前記
種板にクロスバーを取り付ける作業が必要となる。そし
て、前記種板は、一つの電解槽に対して、十数枚設置す
ることから前述した作業量は、多大なものとなる。
【0004】このような不具合に対処すべく従来におい
ては、例えば、特公昭59ー43996号や特公昭63
ー42716号に示されるように、ステンレススチール
やチタンによって陰極母板を形成することにより、この
陰極母板に金属を電着させたのちに、この電着した金属
を機械的な方法によって陰極母板から剥離し、剥離後の
陰極母板を繰り返し使用する技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うな繰り返し使用可能な陰極母板を用いた場合、金属が
陰極母板の外周面全面に電着させられることから、陰極
母板と電着金属との密着強度が大きく、電着金属の剥離
の作業が煩雑なものとなる。
【0006】また、電着金属の剥離を容易にするための
一手段として、陰極母板の周縁部をプロテクタと称する
被覆材によって覆うことにより、陰極母板の表裏面のみ
に金属を電着させ、この電着された板状の電着金属を剥
離することが考えられている。
【0007】しかしながら、このような対処方法によっ
ても、つぎのような不具合が残されている。すなわち、
陰極母板の繰り返し使用は可能となったが、この電着し
た金属を機械的な方法によって陰極母板から剥離する際
に、陰極母板が変形あるいは損傷したり、プロテクタが
破損する場合があり、その修理、矯正が必要となる。ま
た、錫、鉛、インジウムのような金属は軟らかく、か
つ、陰極母板との密着強度も大きいため、機械的剥離が
困難であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述した従来
の不具合を有効に解消し得る金属の電解精錬設備におけ
る電着金属の剥離装置を提供せんとするもので、特に、
金属が電着された陰極母板が挿入される加熱炉と、この
加熱炉に加熱気体を送り込む熱風発生装置とを備え、前
記加熱炉内には、前記陰極母板を吊持する係止手段と、
この係止手段に吊持される陰極母板の下方に位置するよ
うに配置され、前記陰極母板から剥離された金属を貯溜
するポットと、このポットを介して内部に貯溜された金
属を加熱溶解するバーナーとを備えていることを特徴と
する。
【0009】そして、前記電着される金属が錫、インジ
ウム、鉛、銅であること、ならびに、前記陰極母板がス
テンレススチールあるいはチタンであることを含むもの
である。
【0010】
【作用】本発明に係わる金属の電解精錬設備における電
着金属の剥離装置は、電解槽において金属が電着された
陰極母板を、加熱炉の係止手段に係合させることによ
り、前記陰極母板を加熱炉内に吊持状態で装填する。こ
れより、熱風発生装置によって前記加熱炉内に加熱気体
を供給して前記電着金属および陰極母板を加熱する。こ
のような加熱により、電着金属と陰極母板との間に熱膨
張差が生じ、両者がその接合面において離反させられ、
あるいは、電着金属が溶解され、下方に位置するポット
内に落下させられる。
【0011】そして、前記ポットがバーナーによって加
熱されていることにより、ポット内に落下させられた金
属が加熱溶解される。この溶解された金属は何等かの手
段により、前記ポットから鋳造設備へ送られる。
【0012】このように本発明の剥離装置によれば、金
属が電着された陰極母板を電解槽から取り出して加熱炉
内に設置し、この加熱炉内に加熱気体を送り込むことに
より容易に電着金属が剥離され、また、剥離された電着
金属はポットに受けとめられて溶解される。そして、電
着金属が剥離された陰極母板は、再度電解槽に戻されて
電解精錬に供され、また、溶解された電着金属は、ポッ
トから適宜後段の諸工程へ送られる。
【0013】したがって、電着金属の剥離作業に際し
て、陰極母板に対する諸作業を施すことなく、電解槽と
加熱炉との間の陰極母板の搬送操作のみで済み、工程が
大幅に簡素化される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。図1中、符号1は、本実施例に係わる
金属の電解精錬設備における電着金属の剥離装置(以
下、単に剥離装置を称す)を示し、前記金属が電着され
た陰極母板Aが挿入される加熱炉2と、この加熱炉2に
加熱気体を送り込む熱風発生装置3とを備え、前記加熱
炉2内には、前記陰極母板Aを吊持する係止手段4と、
この係止手段4に吊持される陰極母板Aの下方に位置す
るように配置され、前記陰極母板Aから剥離された金属
Wを貯溜するポット5と、このポット5を介して内部に
貯溜された金属Wを加熱溶解するバーナー6とを備えた
概略構成となっている。
【0015】ついで、これらの詳細について説明すれ
ば、前記陰極母板Aは、例えば、ステンレススチールあ
るいはチタンによって矩形状に形成され、図4に鎖線で
示すように、その上端部にクロスバー7が一体に取り付
けられることによって構成されている。そして、前記ク
ロスバー7は、従来と同様に、陰極母板Aを電解槽内に
設置する際にその端部が導体と係合させられる。これに
よって、前記陰極母板Aが電解槽に吊持されるととも
に、クロスバー7を介して電力の供給が行われるように
なっている。
【0016】前記加熱炉2は、図3および図4に示すよ
うに、上下方向に連通した2つの区画室を有しており、
上方の区画室が前記陰極母板Aが設置される収納室8と
なされ、また、下方の区画室が剥離された金属Wが貯溜
される貯溜室9となされている。
【0017】前記収納室8の上方には挿入口8aが形成
され、図3に示すように、収納室8の上部外壁にヒンジ
10を介して回動自在に装着された一対の扉11によっ
て開閉可能となされている。前記各ヒンジ10は、前記
収納室8の上部外壁にブラケット12を介して回動自在
に支持されたロッド13と、このロッド13の長さ方向
の2位置と前記扉11の2位置とを連結する一対の連結
プレート14とによって構成されている。
【0018】また、前記各ロッド13の一端部には、図
2および図3に示すように、前記扉11を開閉するため
の駆動機構15がそれぞれ連設されており、これらの駆
動機構15は、前記各ロッド13の一端部に設けられた
スプロケット16と、前記収納室8の外面で、前記ヒン
ジ10の近傍にステー17を介して取り付けられた電動
モータ18と、この電動モータ18の駆動軸と前記スプ
ロケット16とに卷回されて、電動モータ18の動力を
前記ロッド13に伝達するチェーン19とによって構成
され、前記電動モータ18により、前記ロッド13が所
定角度の範囲内で往復回動させられることにより、前記
両扉11が所定の角度で開閉動作させられるようになっ
ている。
【0019】また、前記収納室8の挿入口8a近傍の内
面には、前記係止手段4が設けられている。
【0020】この係止手段4は、図3および図4に示す
ように、平面視で矩形の環状に形成されており、前記収
納室8の内面に水平に突設された複数のステー20によ
って支持されている。
【0021】そして、この係止手段4は、上方へ向けて
漸次広がるように傾斜させられた案内部材21と、この
案内部材21の一対の平行な辺に沿って設けられ、この
案内部材21の内方へ若干量突出して設けられた係止プ
レート22とによって構成されており、これらの係止プ
レート22の間隔が、図4に示すように、前記クロスバ
ー7の長さよりも狭く、かつ、前記陰極母板Aの幅より
も広く設定されている。したがって、これらの係止プレ
ート22間に前記陰極母板Aを挿入すると、前記クロス
バー7の両端部が係止プレート22上に係合させられ、
これらの両係止プレート22によって前記陰極母板Aが
吊持されるようになっている。
【0022】また、前記係止プレート22は、1つの電
解槽にセットされる数の陰極母板Aが、そのまま装着で
きるような長さに設定されている。
【0023】さらに、前記収納室8の側壁で、前記両係
止プレート22側の側壁には、給気口8bと排気口8c
とが形成され、これらの給気口8bおよび排気口8cと
を結んで得られる仮想の気体通路内に、前記係止プレー
ト22によって吊持された多数の陰極母板Aが位置する
ようになされており、これらの給気口8bと排気口8c
とに前記熱風発生装置3が連設されている。
【0024】この熱風発生装置3は、前記給気口8bに
接続された給気ダクト23と、前記排気口8cに接続さ
れた排気ダクト24と、前記給気ダクト23の上流側の
端部に接続されたブロワ25と、このブロワ25の吸気
部に接続されるとともに、前記排気ダクト24の下流側
の端部に接続されたバーナー26とによって構成されて
おり、バーナー26によって加熱された気体(例えば空
気)をブロワ25によって加圧して、図1に矢印で示す
ように、前記給気ダクト23を経て加熱炉2へ送り込む
とともに、この加熱炉2において熱交換を終えた気体
を、前記排気ダクト23を介して前記バーナー26へ戻
す経路で気体の循環を行うようになっている。
【0025】一方、前記貯溜室9には、前記ポット5が
設置され、このポット5は、図3および図4に示すよう
に、両端が閉塞された半円筒形状を有しており、その開
口部を前記収納室8へ向けて設置され、かつ、その長さ
方向が前記収納室8内に挿入される陰極母板Aの配列方
向に沿うように設置されている。これによって、陰極母
板Aから電着金属が剥離させられると、この電着金属が
自重により前記ポット5内に落下するようになされてい
る。
【0026】また、前記貯溜室9は、図3に示すよう
に、収納室8よりも長く形成され、かつ、前記ポット5
も同様に収納室8よりも長く形成されている。そして、
このポット5の一端部が、図3に示すように、前記収納
室8の側壁よりも突出する位置に位置させられており、
この一端部に対向する貯溜室9の上壁部分に、ポット5
内の溶湯等を汲み出すための開口部9aが形成され、さ
らに、この開口部9aが、板状の蓋体27によって開閉
可能に閉塞されている。
【0027】さらに、前記貯溜室9の内部で、前記ポッ
ト5の下方には、空間部Gが形成されており、前記貯溜
室9の側壁には、前記空間部G内の気体を加熱すること
により、前記ポット5を加熱してその内部に落下した金
属を加熱溶解する前記バーナー6が、図3に示すよう
に、貫通して設けられている。
【0028】また、前記貯溜室9の側壁で、前記バーナ
ー6と対向する位置には、前記空間部G内の気体の排出
経路となる煙道28が、図3および図4に示すように、
貫通して設けられている。
【0029】さらに、本実施例では、前記ポット5内の
溶解金属W中に挿入されるとともに、その溶解金属Wの
表層部を、ポット5のその一端部へ向けて、すなわち、
貯溜室9の開口部9a側へ向けて掻き寄せる掻き寄せ板
29と、この掻き寄せ板29の移動をなす駆動機構30
が設けられている。
【0030】詳述すれば、前記貯溜室9の上方には、図
2および図3に示すように、前記ポット5の長さ方向に
間隔をおき、かつ、ポット5の長さ方向と直交する方向
に沿った一対のシャフト31が、図2に示すように、軸
受け部材32を介して回転自在に取り付けられており、
これらのシャフト31には、それぞれ一対のスプロケッ
ト33が取り付けられているとともに、これらのスプロ
ケット33を介して、前記両シャフト31間に、一対の
チェーン34が卷回されている。そして、これらの一対
のチェーン34間に前記掻き寄せ板29の上部各端部が
それぞれ固定されている。
【0031】前記一方のシャフト31の一端部には、図
2に示すように、チェーン35を介して電動モータ36
が連結され、この電動モータ36の正逆転動作により、
前記一対のチェーン34を介して前記掻き寄せ板29が
ポット5の長さ方向ほぼ全長にわたって往復移動させら
れるようになっている。
【0032】また、前記電動モータ36が連結されたシ
ャフト31の他端部と、他方のシャフト31の他端部と
の間には、図2に示すように、同じくチェーン37が卷
回されており、このチェーン37によって、一方のシャ
フト31に加えられる動力が他方のシャフト31へ伝達
されるとともに、両シャフト31が同期して回転させら
れるようになっている。
【0033】そして、本実施例においては、前記シャフ
ト31、軸受け部材32、電動モータ36、および、各
チェーン34・35・37によって前記駆動機構30が
構成されている。
【0034】ついで、このように構成された本実施例の
作用について説明する。まず、駆動機構15を起動する
ことにより、一対の扉11を回動させて、収納室8の挿
入口8aを開放する。
【0035】これより、金属が電着された多数の陰極母
板Aを、クレーン等によって電解槽から取り出して、前
記挿入口8aを介して前記収納室8内に挿入し、各陰極
母板Aのクロスバー7の両端部を係止手段4の両係止プ
レート22上に係合させることより、図3および図4に
示すように、これらの陰極母板Aを収納室8内に設置す
る。
【0036】ついで、前記駆動機構15を再度起動し
て、両扉11を逆方向に回動させることにより、収納室
8の挿入口8aを閉塞したのちに、熱風発生装置3によ
り加熱気体を収納室8内に送り込み、内部の陰極母板A
を加熱する。
【0037】このようにして各陰極母板Aを加熱する
と、例えば、電着金属Wが錫であり、陰極母板Aがステ
ンレススチールである場合には、前者の熱膨張係数が2
3.5×10-6であり、また、後者のそれが9.0×1
-6であることから、加熱温度を調整することにより、
両者の熱膨張差によって電着金属Wが陰極母板Aから容
易に剥離する。
【0038】そして、剥離した電着金属Wは、その自重
によって落下し、下方に位置するポット5内に収納され
る。
【0039】一方、前述した電着金属Wの剥離開始時期
に対応して、バーナー6に点火して前記ポット5を加熱
しておく。これによって、ポット5内に落下した電着金
属Wが、ポット5を介して加熱されることにより溶解さ
れる。
【0040】そして、すべての電着金属Wが剥離される
までに、ポット5内において溶解されている電着金属W
の表面が酸化して、溶湯の表層部分にドロスが浮遊す
る。このドロスの生成を時間的な制御あるいは目視によ
って確認することにより、前記駆動機構30の電動モー
タ36を起動させ、これによって、前記掻き寄せ板29
を貯溜室9の開口部9a側へ向けてゆっくりと移動させ
ることにより、前記ドロスを前記開口部9aの近傍まで
掻き寄せる。
【0041】このようにして掻き寄せられたドロスは、
蓋体27を除去することによって開放された前記開口部
9aから、柄杓や吸引ポンプにより外部へ排出される。
【0042】また、電着金属Wの剥離が完了した陰極母
板Aは、再度前記扉11を回動させることによって開放
された挿入口8aから取り出され、洗浄等の後処理が施
されたのちに、電解工程へ返却される。
【0043】そして、このようにして電着金属Wが剥離
されたのちの陰極母板Aは、変形や損傷がなく、反復使
用に全く支障がないものである。
【0044】一方、前記ポット5内の溶解金属Wは、所
定量に達し時点で、前記開口部9aからポンプ等によっ
て汲み上げられて、後段の鋳造設備等へ送り込まれる。
【0045】[実験例]ここで、陰極母板Aをステンレ
ススチールとし、また、電着金属Wを錫とした場合にお
ける実験例を以下に示す。
【0046】SUS316L製の板を1000mm×1
000mm(電解液中に挿入される部分の面積)×厚さ
3.0mmの形状として、陰極母板Aを形成し、この陰
極母板AにSUS304製のクロスバー7を取り付け
て、この陰極母板Aを19枚、粗錫陽極板を20枚用意
し、これらを電解槽内に、ピッチ110mmで交互に対
向させて配置し、珪弗酸電解液還流量20l/min〜
30l/min、液温36℃、通電電流1450A、通
電時間336hrの条件の元に電解精錬を行った。
【0047】この電解精錬により、陰極母板Aに電着し
た錫の量は、1000kg/1槽であった。
【0048】ついで、これらの陰極母板Aを加熱炉2に
挿入して、330℃の熱風で30分加熱して剥離を行わ
せたところ、電着した錫の総てが剥離した。
【0049】そして、このようにして剥離操作を行った
陰極母板Aを、電解精錬工程に戻して電解精錬に供し、
さらに、前述した剥離操作を行うサイクルを10サイク
ル繰り返し行い、その際の、陰極母板Aの反りを測定し
たところ、最大で4mmに止まった。
【0050】このように、本発明の剥離装置1によれ
ば、陰極母板Aに電着した金属を剥離するに際し、金属
が電着した陰極母板Aを電解槽から加熱炉2に移し替え
る操作のみで済み、かつ、陰極母板Aに機械的な処理を
施す必要がないことから、剥離操作が大幅に簡素化され
るとともに、陰極母板Aの変形や損傷を抑制して、陰極
母板Aの反復使用が可能となり、この点からも、剥離操
作が簡便なものとなり、かつ、製造コストの低減が図ら
れる。
【0051】なお、前記実施例においては、錫の電解精
錬に適用した例について示したが、これに限られること
なく、インジウムや鉛あるいは銅の電解精錬におけるこ
れらの金属の剥離にももちろん適用可能である。但し、
銅の剥離に用いる場合には、陰極母板Aとの熱膨張差に
よる剥離のみであり、銅そのものの溶解は全く起こらな
い、また、加熱装置による加熱温度によっては、前述し
た熱膨張差による剥離と溶解による剥離が同時に発生す
ることもある。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる金
属の電解精錬設備における電着金属の剥離装置は、金属
の電解精錬設備に用いられ、陰極母板の表面に電着した
金属を剥離するための剥離装置であって、前記金属が電
着された陰極母板が挿入される加熱炉と、この加熱炉に
加熱気体を送り込む熱風発生装置とを備え、前記加熱炉
内には、前記陰極母板を吊持する係止手段と、この係止
手段に吊持される陰極母板の下方に位置するように配置
され、前記陰極母板から剥離された金属を貯溜するポッ
トと、このポットを介して内部に貯溜された金属を加熱
溶解するバーナーとを備えていることを特徴とするもの
で、つぎのような優れた効果を奏する。陰極母板に電着
した金属を剥離する際、金属が電着した陰極母板を電解
槽から加熱炉に移し替える操作のみで済み、かつ、陰極
母板に対する機械的な処理ををなくし、剥離操作を大幅
に簡素化することができるとともに、陰極母板の変形や
損傷を抑制して陰極母板の反復使用を可能にし、この点
からも、剥離操作を簡便なもとし、かつ、製造コストの
低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施例を示すもので、加熱炉の詳細
を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施例を示すもので、加熱炉の詳細
を示す縱断面側面図である。
【図4】本発明の一実施例を示すもので、図3のIVー
IV線に沿う矢視断面図である。
【符号の説明】
1 剥離装置 2 加熱炉 3 熱風発生装置 4 係止手段 5 ポット 6 バーナー
フロントページの続き (72)発明者 諸角 裕行 東京都千代田区岩本町1−13−12 梅岡ビ ル 三菱マテリアル株式会社エンジニアリ ングセンター内 (72)発明者 吉岡 明 東京都千代田区大手町一丁目6番1号 三 菱マテリアル株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属の電解精錬設備に用いられ、陰極母
    板の表面に電着した金属を剥離するための剥離装置であ
    って、前記金属が電着された陰極母板が挿入される加熱
    炉と、この加熱炉に加熱気体を送り込む熱風発生装置と
    を備え、前記加熱炉内には、前記陰極母板を吊持する係
    止手段と、この係止手段に吊持される陰極母板の下方に
    位置するように配置され、前記陰極母板から剥離された
    金属を貯溜するポットと、このポットを介して内部に貯
    溜された金属を加熱溶解するバーナーとを備えているこ
    とを特徴とする金属の電解精錬設備における電着金属の
    剥離装置。
  2. 【請求項2】 前記金属が錫であることを特徴とする請
    求項1記載の金属の電解精錬設備における電着金属の剥
    離装置。
  3. 【請求項3】 前記金属がインジウムであることを特徴
    とする請求項1記載の金属の電解精錬設備における電着
    金属の剥離装置。
  4. 【請求項4】 前記金属が鉛であることを特徴とする請
    求項1記載の金属の電解精錬設備における電着金属の剥
    離装置。
  5. 【請求項5】 前記金属が銅であることを特徴とする請
    求項1記載の金属の電解精錬設備における電着金属の剥
    離装置。
  6. 【請求項6】 前記陰極母板がステンレススチールある
    いはチタンによって形成されていることを特徴とする請
    求項1ないし請求項5のいずれかに記載の金属の電解精
    錬設備における電着金属の剥離装置。
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