JPH0635980B2 - 体液成分の測定方法 - Google Patents

体液成分の測定方法

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JPH0635980B2
JPH0635980B2 JP60122196A JP12219685A JPH0635980B2 JP H0635980 B2 JPH0635980 B2 JP H0635980B2 JP 60122196 A JP60122196 A JP 60122196A JP 12219685 A JP12219685 A JP 12219685A JP H0635980 B2 JPH0635980 B2 JP H0635980B2
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antigen
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達也 古佐小
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、抗原または抗体のような体液成分の測定方
法に関するものである。
従来の技術 体液中に含まれる抗原または抗体の濃度を測定するため
に、凝集反応(間接凝集反応)が多く用いられている。
この凝集反応は、一般に担体としてラテックスを用いる
ところからラテックス凝集反応とも呼ばれる。
この凝集反応は第4図(A)に示すような反応機構で起
こる。すなわち、抗体を付着(吸着等)させたラテック
ス(感作ラテックス)のような担体を抗原と混合する
と、抗原抗体反応により抗原が担体上の抗体と結合す
る。さらに、この結合した抗原に別の担体上のまだ抗原
と結合していない抗体が結合して2つの担体が凝集す
る。この反応を順次くり返して2個凝集,3個凝集等の
粒度分布をもった粒子群が得られる。
反応後、粒子が分散した試料液をシースフローセルに導
き、レーザ等の光を照射し粒子からの散乱光を検出すれ
ば、未凝集,2個凝集,3個凝集…と分離した粒度分布
が得られる。この粒度分布における各凝集粒子の個数か
ら次式によって凝集率をもとめる。
(式中、Piはi個凝集粒子の個数、Wiはi個凝集粒子に
付加する重み係数、Pjはj個凝集粒子の個数、Wjはj個
凝集粒子に付加する重み係数である) この凝集率から抗原濃度を知るために、検量線が利用さ
れる。この検量線は、抗原濃度と凝集率との関係を示す
ものであって、既知濃度の抗原を用いて一定時間凝集反
応を行わせ、これから凝集率を求めて得られるものであ
る。第5図に検量線の一例を示す。同図から、抗原濃度
が比較的低い状態では、担体量(すなわち、抗体量)を
一定にしておけば、抗原量の増加に伴ない凝集率が漸次
増加するのがわかる。しかし、抗原濃度がある濃度以上
では凝集率が減少するという現象が生じる。この現象
は、第4図(B)に示すように、担体に付着した抗体の
すべてに抗原が結合して凝集が抑制されることに起因す
る。この場合、第5図に示す検量線のピーク値を境にし
て低濃度側が抗体過剰領域Aとなり、高濃度側が抗原過
剰領域B(プロゾーン)となる。抗体濃度を測定する場
合も、抗原を付着した担体を用いて同様の反応が行なわ
れる。
発明が解決しようとする問題点 第5図において、凝集率がa以上となると、ピーク値を
除き、測定凝集率から抗体過剰領域Aおよび抗原過剰領
域Bのそれぞれについて抗原濃度が得られることになり
(たとえば凝集率aでは2つの濃度c,c′が存在す
る)、抗原濃度が定まらないという問題があった。
このため、従来は体液試料を希釈して再測定を行ってい
た。しかしながら、この方法では、別に希釈装置が必要
であり、また再測定のために処理検体数が減少せざるを
えなかった。
問題点を解決するための手段 この発明は叙上の問題点を排除すべく完成されたもので
ある。
すなわち、この発明の体液成分の測定方法は、体液中に
含まれる抗原(または抗体)と反応する抗体(または抗
原)を付着した担体を体液試料と混合して凝集反応を起
こさせる工程と、反応後その混合液に含まれる粒子を整
列させて流す工程と、整列して流れる担体を個々に計測
して担体の凝集率を求める工程と、あらかじめ抗原(ま
たは抗体)の濃度と凝集率との関係を示す検量線を作成
する工程と、前記体液試料を測定して得られた凝集率か
ら前記検量線を用いて体液中に含まれる抗原(または抗
体)の濃度を測定する工程とを含む体液成分の測定方法
において、 前記検量線を、凝集反応の反応時間TおよびTにつ
いてそれぞれ抗原過剰域および抗体過剰域を含む全域に
わたって作成するとともに、体液試料について反応時間
およびTにおける各凝集率を求め、これらの凝集
率に基づいて前記検量線から得た濃度値のうち両反応時
間に共通する濃度値を抗原(または抗体)濃度とするこ
とを特徴とするものである。
作用 この発明によれば、凝集反応の反応時間TおよびT
についてそれぞれ抗原過剰領域および抗体過剰領域の全
域にわたる検量線を求めるので、反応時間Tで測定し
た1つの凝集率に対して2つの抗原(または抗体)濃度
が存在する場合、これら2つの濃度にそれぞれ対応する
他の反応時間Tでの凝集率は相互に異なっているの
で、反応時間Tの凝集率を測定することにより、求め
る試料の濃度を簡単に決定することができる。
すなわち、この発明は、反応時間が異なれば濃度に対す
る凝集率の変化曲線も異なり、必ず一定の曲線にはなら
ないという知見に基づいている。
第1図は反応時間TおよびT(ただしT<T
における2つの検量線を示すグラフである。同図から抗
原濃度を検定する方法を説明する。試料の凝集率が時間
でaであるとすると、抗原濃度はcまたはc
のいずれかである。そして、反応時間Tでの試料の凝
集率がaであると、検量線からこれらの反応時間にお
ける共通する濃度値cが求める試料の抗原濃度とな
る。一方、反応時間Tでの試料の凝集率がaである
と、試料の抗原濃度はcとなる。
実際の濃度決定にあたっては、反応時間Tよりも再現
性,感度ともにすぐれる反応時間Tで濃度決定を行う
のが好ましい。そして、抗原過剰領域内に試料濃度があ
って濃度が一義的に定まらない場合は前述したように2
つの検量線から濃度決定を行うのである。
実施例 つぎにα−フェトプロテイン(抗原)(以下、AFPと
いう)の濃度測定方法について説明する。
あらかじめ濃度を調整した標準AFP溶液25μlと緩
衝液200μlを試験管にとり、これに抗AFP抗体ラ
テックス試薬25μlを加え、40℃に保ちながら攪拌
し凝集反応を行った。反応開始から適当な時間に反応液
をシースフローセルに送り、液中の粒子を列状に順番に
通過させた。これに半導体レーザを照射し粒子からの散
乱光を電気信号に変換し、この信号を増幅して粒子を大
きさ別に区分し計数した。増幅信号の大きさは粒子の大
きさ(凝集粒子)に対応しており、信号の大きさ別の計
数結果から凝集率を算出した。
第2図はAFP濃度が1,10,10,10,10
,10,9×10ng/mのものについて反応
開始から300秒までの凝集率の時間変化を測定したも
のである。第2図において、AFP濃度が10ng/
mと10ng/mの凝集率変化曲線に着目する
と、時間270秒で2つの曲線は互いに交わっており、
同じ凝集率を有する2つの濃度が存在することになる。
したがって、270秒における1回だけの測定では、試
料の濃度が2つのうちいずれであるのか判断することが
できない。しかしながら、この2つの濃度は凝集率の時
間変化がまったく異なっているため、270秒より前
(あるいは後)の時間で少なくとももう1点だけ凝集率
を測定しておけば、2つの濃度の与える凝集率に差があ
るため、いずれの濃度であるか容易に判断することがで
きる。
第3図は第2図に示す凝集率とAFP濃度との関係から
時間20秒および300秒での検量線を示すものであ
る。第3図から明らかなように、ほとんどの凝集率に対
して検量線が漸次上昇している抗体過剰領域の濃度と検
量線が漸次下降している抗原過剰領域の濃度とが存在す
る。
このため、反応時間300秒での1回だけの測定では、
2つの抗原濃度のうちどちらが正しい濃度であるのか決
定できないが、同じ試料を20秒で測定した場合は30
0秒での2つの濃度にそれぞれ対応する凝集率が異なる
ため、試料濃度が300秒で測定した2つの濃度のうち
いずれであるかを容易に判断することができるのであ
る。
なお、以上の説明では主としてAFPといった抗原の濃
度測定方法について説明したが、他の抗原や抗体の濃度
測定の場合も同様にして測定可能である。
発明の効果 この発明によれば、抗原過剰領域および抗体過剰領域の
全域にわたって凝集反応の反応時間の異なる2つの検量
線を求めるので、1つの反応時間Tで測定した凝集率
に対して2つの抗原(または抗体)濃度が存在する場
合、これら2つの濃度にそれぞれ対応する他の反応時間
での凝集率は相互に異なっているので、反応時間T
の凝集率を測定することにより、求める試料の濃度を
簡単に決定することができる。その結果、(A)抗体過
剰領域(または抗原過剰領域)から抗原過剰領域(また
は抗体過剰領域)までを含む非常に広い範囲での濃度決
定が可能となる。(B)従来のように再測定のための希
釈装置を必要とせず、システムが簡単になる。(C)再
測定の必要がなくなるので、検体液処理数が向上する。
(D)たとえば、2つの波長による散乱光強度を測定す
ることにより検量線を求める方法では、波長ごとの測定
系が必要であり、また波長が変化することによる測定誤
差が発生しやすく、さらに2波長の一方は短波長にする
可能性が大きいがヘモグロビンなどの蛍光を発する物質
が含まれると測定精度が低下するといった欠点があるの
に対して、この発明では担体の散乱光強度を個々に計測
することとしても波長は1つでよいためこれらの欠点が
ないなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明における検量線を示すグラフ、第2図
はこの発明の実施例における凝集率の時間変化を示すグ
ラフ、第3図はこの実施例における検量線のグラフ、第
4図(A)および(B)はいずれも凝集反応の機構を示
す説明図、第5図はある反応時間での検量線を示すグラ
フである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】体液中に含まれる抗原(または抗体)と反
    応する抗体(または抗原)を付着した担体を体液試料と
    混合して凝集反応を起こさせる工程と、反応後その混合
    液に含まれる粒子を整列させて流す工程と、整列して流
    れる担体を個々に計測して担体の凝集率を求める工程
    と、あらかじめ抗原(または抗体)の濃度と凝集率との
    関係を示す検量線を作成する工程と、前記体液試料を測
    定して得られた凝集率から前記検量線を用いて体液中に
    含まれる抗原(または抗体)の濃度を測定する工程とを
    含む体液成分の測定方法において、 前記検量線を、凝集反応の反応時間TおよびTにつ
    いてそれぞれ抗原過剰域および抗体過剰域を含む全域に
    わたって作成するとともに、体液試料について反応時間
    およびTにおける各凝集率を求め、これらの凝集
    率に基づいて前記検量線から得た濃度値のうち両反応時
    間に共通する濃度値を抗原(または抗体)濃度とするこ
    とを特徴とする体液成分の測定方法。
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