JP4805564B2 - 生体試料分析装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、血液や尿などの生体試料を分析する装置に関し、特に抗原抗体反応を利用して生体試料に含まれる被測定物質を定量する装置および方法に関する。
生体試料に含まれる被測定物質を定量する方法として、被測定物質と抗原抗体反応しうる物質を用いて測定用試料中の物質を凝集させ、その凝集の度合いに基づいて被測定物質を定量する方法がある。このような方法としては例えば、免疫比濁法、免疫比ろう法およびカウンティングイムノアッセイ(CIA)などが挙げられる。免疫比濁法や免疫比ろう法では、被測定物質に対する抗原又は抗体が用いられる。被測定物質の存在下では、抗原抗体反応を仲立として被測定物質とそれに対応する抗原又は抗体が凝集塊を生じる。そして、その凝集の度合いを光学的に検出する。一方、CIAでは、被測定物質に対する抗原又は抗体を感作した担体粒子が用いられる。被測定物質の存在下では、抗原抗体反応を仲立として担体粒子が凝集塊を生じる。そして、その凝集塊および凝集していない担体粒子を計数することにより凝集の度合いを求める。また、免疫比濁法や免疫比ろう法においても担体粒子を用いることがあり、その場合も担体粒子の凝集の度合いを光学的に検出する。
上記のような方法において、被測定物質の濃度を算出する際には、測定用試料中の物質の凝集の度合いを反映する情報と被測定物質の濃度との関係を示す検量線が用いられる。図14には、担体粒子を用いた免疫比濁法において担体粒子の凝集の度合いを反映する情報が吸光度である場合の検量線の一例を示す。図14において、被測定物質の濃度が低濃度領域の場合、被測定物質の濃度の増加に伴い吸光度は漸次増加する。一方、被測定物質の濃度がある濃度以上の領域(高濃度領域)では、吸光度が減少するという現象(これをプロゾーン現象という)が生じる。このようなプロゾーン現象が起こると、図14で示しているように、1つの吸光度Aから低濃度領域および高濃度領域においてそれぞれ濃度(C1およびC2)が得られ、最終的に被測定物質の濃度が定まらない。これより、被測定物質が定量できる濃度領域が限られてしまう。
検体に含まれる被測定物質の濃度が高濃度であっても、被測定物質を定量できる技術としては特許文献1のような方法がある。この方法では、担体粒子を用いたCIAを測定原理としている。CIAは、まず被測定物質を含む検体と、被測定物質に対応する抗体又は抗原を感作した担体粒子とを混和し、抗原抗体反応を生じさせて担体粒子を凝集させる。そして、所定の反応時間にその凝集を検出して担体粒子の粒度分布を得て、粒度分布から担体粒子の凝集率を解析し、この凝集率に基づいて被測定物質の濃度を算出する。ここで、反応時間とは、抗原抗体反応を生じさせてから凝集を検出するまでの時間のことをいう。
特許文献1の方法では、抗原抗体反応の反応時間T1および反応時間T2について、それぞれ低濃度領域および高濃度領域を含む全域にわたって検量線を作成するとともに、検体について反応時間T1および反応時間T2における各凝集率を求める。そして、反応時間T1における検量線および凝集率から濃度を算出し、さらに、反応時間T2における検量線および凝集率から濃度を算出する。これより、反応時間T1および反応時間T2の濃度を比較し、反応時間T1および反応時間T2で共通する濃度を最終的に被測定物質の濃度とする。
特許文献1に記載されている被測定物質の定量方法を図15を用いて説明する。図15は、反応時間T1および反応時間T2(ただしT1<T2)における検量線を示したものである。図15において、検量線T1は反応時間T1における検量線であり、検量線T2は反応時間T2における検量線である。例えば、反応時間T2における凝集率がBであるとすると、被測定物質の濃度はC1もしくはC2のいずれかである。ここで、反応時間T1における凝集率がA1であると、検量線から各反応時間における共通する濃度値C1が検体の被測定物質の濃度となる。一方、反応時間T1における凝集率がA2であると、検量線から各反応時間における共通する濃度値C2が検体の被測定物質の濃度となる。
しかし、特許文献1の方法において被測定物質の濃度を求めるためには、反応時間T2における凝集率の値が必須となる。ゆえに、特許文献1の方法では、必ず反応時間T1とT2の両方の凝集率を求めなければならない。
特公平06−35980号公報
本発明の解決課題は、被測定物質と抗原抗体反応しうる担体粒子とを混合することにより生じる凝集の凝集度合いに基づいて被測定物質を分析する際に、測定試料中に含まれる被測定物質の濃度が高濃度であっても、被測定物質の分析を効率よく行うことが可能な生体試料分析装置および生体試料分析方法を提供することである。
上記課題に鑑み本発明は、被測定物質を含むと思われる生体試料と、被測定物質に対する抗原または抗体が感作された担体粒子を含む検査試薬とを混合して測定用試料を調製する試料調製機構と、測定用試料から担体粒子の凝集度合いに関する凝集度合情報を収集する測定手段と、凝集度合情報に基づいて、被測定物質の分析を行う制御部と、
表示部と、を備え、前記制御部は、試料調製機構が測定用試料を調製してから第1の時間後に、凝集度合情報を収集するよう測定手段を制御し、収集された凝集度合情報に基づいて被測定物質に関する第1の値を生成し、生成された第1の値と所定の閾値比較し、第1の値が所定の閾値以上の場合、第1の値に基づいて被測定物質の分析を行い、被測定物質の分析結果を前記表示部に表示させ、第1の値が所定の閾値未満の場合、第1の時間から所定時間経過させた第2の時間後に、凝集度合情報を収集するよう測定手段を制御し、収集された情報に基づいて被測定物質に関する第2の値を生成し、生成された第2の値に基づいて被測定物質の分析を行い、被測定物質の分析結果を前記表示部に表示させるように構成されている、生体試料分析装置を提供する。
また本発明は、被測定物質を含むと思われる生体試料と、被測定物質に対する抗原または抗体が感作された担体粒子を含む検査試薬とを混合して測定用試料を調製する第1工程、
測定用試料から被測定物質に関する第1の値を収集する第2工程、収集された第1の値とが所定の閾値を判定し、第1の値が所定の閾値以上の場合、第1の値に基づいて被測定物質の分析を行い、被測定物質の分析結果を表示させる第3工程、第1の値が所定の閾値未満の場合、測定用試料から被測定物質に関する第2の値を収集する第4工程、および第2の値に基づいて被測定物質の分析を行い、被測定物質の分析結果を表示させる第5工程、を含む生体試料分析方法を提供する。

本発明の生体試料分析装置および方法によれば、測定試料中に含まれる被測定物質の濃度が高濃度であっても、被測定物質の分析を効率よく行うことができる。


本発明における生体試料を分析する方法は、抗原抗体反応を利用して血液等の生体試料に含まれる被測定物質を定量する方法である。例えば、免疫比濁法、免疫比ろう法およびカウンティングイムノアッセイ(CIA)などが挙げられる。
本発明における被測定物質と抗原抗体反応しうる物質には、被測定物質が抗体であればその抗体と特異的に抗原抗体反応する抗原が用いられ、被測定物質が抗原であればその抗原と特異的に抗原抗体反応する抗体が用いられる。例えば、測定項目が感染症や心筋梗塞のマーカーであるCRP(C反応性タンパク質)抗原であれば、抗CRP抗体が用いられる。さらに、担体粒子を用いた免疫比濁法、担体粒子を用いた免疫比ろう法およびカウンティングイムノアッセイ(CIA)などにおいては、上記のような被測定物質と抗原抗体反応しうる物質を感作した担体粒子を用いる。例えば、測定項目がCRP抗原であれば、抗CRP抗体が感作された担体粒子が用いられる。
また、担体粒子としては、各方法において一般的に用いられているもの、例えばラテックス粒子、磁性粒子、金属粒子、デンドリマーなどが挙げられる。
本発明における測定用試料中の被測定物質に関する情報としては、抗原抗体反応を利用して生体試料に含まれる被測定物質を定量する方法において一般的に用いられているもの、例えば、免疫比濁法において用いられている透過度および吸光度が挙げられる。また、免疫比ろう法において用いられている散乱光が挙げられる。さらに、所定時間当たりの透過度、吸光度又は散乱光の変化量も挙げられる。また、CIA法で用いられている担体粒子の凝集率が挙げられる。なお、CIA法における凝集率は、「粒子の大きさ情報」(以下、大きさ情報と省略する)に基づいて求めることができる。未凝集の担体粒子(以下、単独粒子と省略する)と複数の担体粒子が凝集して形成された凝集塊(以下、凝集粒子と省略する)とを比較すると、凝集粒子のほうが見かけの大きさが大きい。そのため、大きさ情報を検出することで、単独粒子と凝集粒子とを区別して計数することができ、担体粒子の凝集率を求めることができる。凝集率としては、例えば、単独粒子数(M)および凝集粒子数(P)、MとPの合計である総粒子数(T)に基づいて算出されるP/Tの値を用いることができる。大きさ情報としては、散乱光といった光学的情報が挙げられる。また、光学的情報以外にも、直流電流を流した電極間に粒子を通過させた際に得られる直流抵抗といった電気的情報が挙げられる。
以下、本発明の1つの実施形態における生体試料分析装置1について説明する。この生体試料分析装置1は、CIA法を測定原理とするものである。
(概要)
生体試料分析装置1は、まず血液や尿などの検体に、担体粒子懸濁液および反応緩衝液を混合して測定用試料を調製する。担体粒子懸濁液とは、担体粒子を水や緩衝液など適当な液体に懸濁させたものである。検体中に被測定物質が存在する場合、担体粒子懸濁液を検体に添加すると、抗原抗体反応により担体粒子の凝集が生じる。反応緩衝液は、担体粒子懸濁液と共に検体に添加し、抗原抗体反応を生じさせる環境を整えるためのものである。本例の生体試料分析装置1は、調製した測定用試料にレーザー光を照射し、試料液から発せられた光学的情報を検出し、検出した光学的情報に基づき担体粒子の凝集率を算出する。なお、前記光学的情報は所定の反応時間において検出される。(ここで、反応時間とは、抗原抗体反応を生じさせてから凝集を検出するまでの時間のことをいう。)本例の生体試料分析装置1は、まず反応時間T1において検出した光学的情報に基づき担体粒子の凝集率を算出する。そして、反応時間T1における凝集率の値と所定の閾値とを比較し、反応時間T2(T1<T2)における測定を行うか否かを判断する。反応時間T1における凝集率の値が所定の閾値以上の場合、反応時間T2における測定を行わず、反応時間T1における凝集率と検量線に基づいて検体に含まれる被測定物質を定量する。一方、反応時間T1における凝集率の値が所定の閾値未満の場合、反応時間T1における測定結果の信頼性が低いため、より信頼性の高い測定結果を得られる反応時間T2における測定を行う。この場合は、反応時間T2において光学的情報を検出し、検出した光学的情報に基づいて反応時間T2における凝集率を算出する。そして、反応時間T2における凝集率と検量線に基づいて検体に含まれる被測定物質を定量する。なお、検量線は、凝集率と被測定物質との関係を示すものであり、既知濃度の被測定物質を含む溶液である標準液を測定して作成する。検量線を作成する際は、含まれる被測定物質の濃度が段階的に異なる複数の標準液を用いる。また、本例では光学的情報として前方散乱光を用いる。
(生体試料分析装置1の全体構成)
図1は生体試料分析装置1の外観を示したものである。装置1の最前面には、各種設定入力を行ったり、また測定結果を表示出力するための液晶タッチパネル2、測定用試料調製部カバー3およびスタートスイッチ4が配置されている。図2は生体試料分析装置1の内部構成を示したものである。装置1右側のスペースには装置の動作や分析処理をつかさどる制御部5が配置されている。装置1左下のスペースには、試料液から信号を検出するための測定部6が配置されている。また、残りのスペースには、試料液を調製するための測定用試料調製部7が配置されている。
(測定用試料調製部の構成)
図3は測定用試料調製部7を示す説明図である。測定用試料調製部7は検体セット部8、標準液セット部9、試薬セット部10、反応部11、分注装置12および送液装置13を含む。前記図1の測定用試料調製部カバー3を開けることにより、検体セット部8には、検体の入った検体容器をセットするようになっている。標準液セット部9には、標準液の入った容器をそれぞれセットするようになっている。試薬セット部10には、反応緩衝液の入った容器14や担体粒子懸濁液の入った容器15をそれぞれセットするようになっている。反応部11には、微量試験管がセットされており、そこで検体または標準液に反応緩衝液や担体粒子懸濁液が混合されて測定用試料が調製される。なお、図には示していないが、反応部11は微量試験管の中の溶液を一定の温度に保つための温度調節機構と微量試験管の中の溶液を攪拌するための攪拌機構を備えている。分注装置12はその先端から所定量の液体を吸引・吐出するようになっており、また、図示していない駆動装置によって上下左右前後に移動可能となっている。送液装置13は測定用試料を吸引するための吸引管16と、吸引管16から吸引した測定用試料を図4で示している測定部6へ送液する送液管17と、測定用試料を吸引して測定部6へ送液するためのポンプ18からなる。また、送液装置13は図示していない駆動装置によって上下左右前後に移動可能となっており、吸引管16が反応部11にセットされた微量試験管に挿入され、そして所定の量の測定用試料が吸引される。吸引された測定用試料は送液管17を通って測定部6へ送液される。
(測定部の構成)
図4は測定部6を示す説明図である。測定部6は、シースフローセル19、レーザー光源20、コンデンサレンズ21、集光レンズ22、ピンホール23、フォトダイオード24を設けている。シースフローセル19は、前記図3の測定用試料調製部7で調製された測定用試料を流すためのものである。また、図5に示すようにシースフローセル19は、測定用試料液を細孔部28に向かって上方へ噴射する試料ノズル25と、シース液供給口26と廃液口27を備える。集光レンズ22は、レーザー光を受けた試料中の粒子一個一個から得られる前方散乱光を集光する。フォトダイオード24は前方散乱光を受光し、光電変換し、電気信号として出力する。出力された各信号は制御部5へ送られる。
(制御部の構成)
図6は制御部5の構成、および制御部5と装置各部との関係を示すブロック図である。制御部5は中央演算装置(CPU)やROM・RAM等の記憶装置を有するマイクロコンピューター、測定部6から送られてきた信号を処理する回路などを有する。制御部5は記憶部29、分析部30および動作制御部31としての機能を果たす。記憶部29は、試料中の粒子から得た信号の分析を行う分析プログラムや、装置各部の動作を制御する制御プログラムを記憶している。また、測定部6で検出された信号のデータや、分析プログラムによる処理結果を記憶する。分析部30は、分析プログラムに基づき測定部6で検出された信号を分析して、測定用試料液中に含まれる各粒子に関するデータを生成する。分析部30で生成されたデータは液晶タッチパネル2に出力される。動作制御部31は、記憶部29に記憶されている制御プログラムに基づき装置各部の動作を制御する。
以下生体試料分析装置1の動作について詳しく説明する。まず、操作者が、標準液、検体および測定用試薬を測定用試料調製部7の所定の位置にセットする。標準液には、反応時間T1用の標準液および反応時間T2用の標準液があり、各標準液は含まれる被測定物質の濃度が段階的に異なる複数の溶液からなる。そして、それぞれの標準液は、前記図1の測定用試料調製部カバー3を開けることにより、前記図3の測定用試料調製部7の標準液セット部9にセットできるようになっている。検体は、測定用試料調製部7の検体セット部8にセットできるようになっている。また、測定用試料調製部7の試薬セット部10には、反応緩衝液の入った容器14や担体粒子懸濁液の入った容器15をそれぞれセットできるようになっている。
図7は、制御プログラムによる全体制御の流れを示すフローチャートである。まず、ステップS1(モード設定処理)では、液晶タッチパネル2に条件設定画面が表示される。生体試料分析装置1では、標準液を測定して検量線を作成する検量線モードと検体を測定して検体に含まれる被測定物質を定量する検体モードの2つの測定モードがあり、操作者は測定の目的に応じて各モードを選択できるようになっている。そして、この表示された条件設定画面において、操作者は、前記測定モード、担体粒子懸濁液の添加により抗原抗体反応を生じさせてから凝集を検出するまでの時間(反応時間)および各標準液に含まれる被測定物質の濃度などの各種設定入力を行う。ステップS1にて設定入力が完了すると、入力された条件に従ってステップS2(検量線モード選択の判別)、ステップS3(標準液測定処理)、ステップS4(検量線作成処理)、ステップS5(α(T1)設定処理)、ステップS6(検体モード選択の判別)、ステップS7(検体測定処理)、ステップS8(全検体終了)およびステップS9(出力処理)が順次実行される。
例えば、検量線の作成のみを行う場合は、ステップS1のモード設定処理において検量線モードのみを選択する。この場合、次のステップS2において「検量線モードが設定されている」と判定され、続いてステップS3へ進み、各標準液の測定が順次行われる。ステップS3において全ての検体の測定が終了すると、続いてステップS4に進み、反応時間T1およびT2における検量線がそれぞれ作成される。(以降、反応時間T1における検量線は検量線T1、反応時間T2における検量線は検量線T2と呼ぶ。)ステップS4において検量線が作成されると、続いてステップS5へ進む。ステップS5では、反応時間T1における凝集率の閾値:α(T1)が設定される。前記で示した通り、本例の生体試料分析装置1では、反応時間T1における凝集率の値と所定の閾値とを比較し、反応時間T2(T1<T2)における測定を行うか否かを判断する。そして、ステップS5で設定されるα(T1)はこの所定の閾値に相当する。ステップS5においてα(T1)が設定されると、続いてステップS6へ進む。そして、ステップS6において「検体モードが設定されていない」と判定され、ステップS9へ進み、標準液の凝集率や検量線などのデータが出力される。
一方、既に検量線を作成済みであり、検体の測定のみを行う場合は、ステップS1のモード設定処理において検体モードのみを選択する。この場合、次のステップS2において「検量線モードが設定されていない」と判定され、続いてステップS5へ進み、α(T1)が設定される。ステップS5においてα(T1)が設定されると、続いてステップS6へ進む。そして、ステップS6において「検体モードが設定されている」と判定され、続いてステップS7へ進み、検体の測定が行われる。さらに、ここで複数の検体を測定する場合は、ステップS8において「全検体の測定が終了していない」と判定され、ステップS7が繰り返される。そして、全ての検体の測定が終了すると、続いてステップS9へ進み、検体の測定結果などのデータが出力される。
また、検量線の作成および検体の測定の両方を行う場合には、ステップS1の測定モードにおいて検量線モードおよび検体モードの両方を選択する。この場合、ステップS1、ステップS2、ステップS3、ステップS4を経て検量線が作成され、その後、ステップS5において、α(T1)が設定される。ステップS5においてα(T1)が設定されると、続いてステップS6へ進む。そして、ステップS6において「検体モードが設定されている」と判定され、続いてステップS7、ステップS8を経て検体が測定される。そして、全ての検体の測定が終了すると、続いてステップS9へ進み、検量線や検体の測定結果などのデータが出力される。測定用試料調製部7、測定部6、分析部29は制御プログラムにより制御され、上記ステップS1からS9の一連の動作が自動的に行われる。上記各ステップについて以下に説明する。
ステップS1(モード設定処理)
モード設定処理について図8および図9を用いて説明する。図8は、モード設定処理を行う際に液晶タッチパネル2に表示される画面を示したものである。各画面には各種キーが表示されており、液晶タッチパネル2においてキーが表示されている位置を操作者が指等で触れると、そのキーが選択される。図9は、モード設定処理の流れを示すフローチャートである。フローチャートの各ステップは以下の通りである。
ステップS101:液晶タッチパネル2に図8の(I)に示した画面を表示する。続いてステップS102へ進む。
ステップS102:図8(I)の画面にて、測定モードおよび反応時間の設定入力を受け付ける。(I)の画面の左側上部には、操作者が測定モードを選択するためのキーが配置されている。ここで、「検量線モード」キーが選択されると検量線が作成され、「検体モード」キーが選択されると検体が測定される。また、「検量線モード」キーと「検体モード」キーの両方のキーが選択されると、検量線が作成された後に検体が測定される。さらに、画面の左側下部には、操作者により反応時間T1およびT2が入力される欄が配置されている。また、画面の右側には各欄へ数値を入力する際に用いられるテンキーが配置されている。(I)の画面にて設定入力の受付が完了すると、続いてステップS103へ進む。
ステップS103:(I)の画面には、「確定」キーが表示されており、S103では操作者による「確定」キーの選択を受け付ける。ここで「確定」キーが選択されると、続いてステップS104へ進む。
ステップS104:ステップS102にて「検量線モード」が選択されている場合には、続いてステップS105へ進む。一方、ステップS102にて「検量線モード」が選択されていない場合には、続いてステップS108へ進む。
ステップS105:液晶タッチパネル2に図8の(II)に示した画面を表示する。続いてステップS106へ進む。
ステップS106:(II)の画面にて、検量線の作成に用いる各標準液の濃度や番号など検量線モードに関する設定入力を受け付ける。(II)の画面の左側には、操作者が各標準液の濃度や番号などを入力するための欄が配置されている。また、画面の右側には各欄へ数値を入力する際に用いられるテンキーが配置されている。(II)の画面にて設定入力の受付が完了すると、続いてステップS107へ進む。
ステップS107:(II)の画面には、「確定」キーが表示されており、S107では操作者による「確定」キーの選択を受け付ける。ここで「確定」キーが選択されると、続いてステップS108へ進む。
ステップS108:ステップS102にて「検体モード」が選択されている場合には、続いてステップS109へ進む。一方、ステップS102にて「検体モード」が選択されていない場合にはモード設定処理が完了する。
ステップS109:液晶タッチパネル2に図8の(III)に示した画面を表示する。続いてステップS110へ進む。
ステップS110:(III)の画面にて、検体番号や検体名の入力など検体モードに関する設定入力を受け付ける。(III)の画面の左側には、操作者が各検体の番号や名前などを入力するための欄が配置されている。また、画面の右側には各欄へ数値や文字を入力する際に用いられるテンキーが配置されている。(III)の画面にて設定入力の受付が完了すると、続いてステップS111へ進む。
ステップS111:(III)の画面には、「確定」キーが表示されており、S111では操作者による「確定」キーの選択を受け付ける。ここで「確定」キーが選択されると、モード設定処理が完了する。
ステップS2(検量線モード選択の判別)
ステップS2では、ステップS1のモード設定処理で入力された測定条件に基づいて、検量線モードが選択されているか否かを判別する。ステップS1において「検量線モード」が選択されている場合は、続いてステップS3(標準液測定処理)へ進む。一方、ステップS1において「検量線モード」が選択されていない場合は、続いてステップS5(α(T1)設定処理)へ進む。
ステップS3(標準液測定処理)
ステップS3では、既知濃度の被測定物質を含む標準液の測定が行われる。図10は、標準液測定処理の流れを示すフローチャートである。標準液測定処理では、ステップS301(測定用試料調製処理)、ステップS302(測定処理)およびステップS303(分析処理)が順次実行される。上記ステップS301、S302およびS303について以下に説明する。
ステップS301(測定用試料調製処理)
ステップS301における測定用試料調製部7の動作を、図3を用いて説明する。まず分注装置12が、標準液セット部9にセットされている容器から標準液を吸引し、反応部11にセットされている微量試験管に10μLを分注する。次に分注装置12が試薬セット部10にセットされている容器14から反応緩衝液を吸引し、反応部11にセットされている微量試験管に80μlを分注する。さらに分注装置12が試薬セット部10にセットされている容器15から担体粒子懸濁液を吸引し、反応部11にセットされている微量試験管に10μLを分注する。この担体粒子懸濁液の添加により抗原抗体反応が開始される。反応部11は微量試験管の測定用試料を温度45℃に保ちながら撹拌する。そして、送液装置13は、反応部11の微量試験管中の測定用試料14.5μLを吸引し、測定部6のシースフローセル19に送る。
なお、検量線を作成する際は、含まれる被測定物質の濃度が段階的に異なる複数の標準液を用いる。ゆえに、標準液セット部9には、T1用の標準液およびT2用の標準液がそれぞれ複数セットされている。そして、上記のような手順で、標準液セット部9にセットされている各濃度の標準液から各測定用試料が順次調製される。このようにして標準液から測定用試料が調製されると、次に、以降に説明するステップS302およびステップS303が順次実行される。そして、T1用の標準液から調製された測定用試料については、反応時間T1における凝集率が算出され、T2用の標準液から調製された測定用試料については、反応時間T2における凝集率が算出される。
ステップS302(測定処理)
測定処理における測定部6の動作を、図4と図5を用いて説明する。測定処理では、担体粒子懸濁液が添加され抗原抗体反応が開始した後、送液装置13により反応部11の微量試験管から測定用試料14.5μLが吸引され、測定部6のシースフローセル19に送られる。シースフローセル19に送られた測定用試料は、試料ノズル25からシースフローセル内に吐出される。それと同時にシース液供給口26からシース液がシースフローセル内に吐出される。これによって試料液はシースフローセル内でシース液に包まれ、さらに細孔部28によって細く絞られて流れる。試料液の流れを、粒子径と同程度まで絞り込むことにより、試料液に含まれた粒子を一列に整列させて細孔部に流すことができる。
レーザー光源20から出射されたレーザー光は、コンデンサレンズ21で絞られて、細孔部28を流れる試料流へ照射される。レーザー光を受けた試料中の粒子一個一個から発せられる前方散乱光は、集光レンズ22より集光され、ピンホール23を通過する。ピンホール23を通過した前方散乱光は、フォトダイオード24で受光され、光電変換されて、前方散乱光信号として出力される。出力された各信号は制御部5へ送られ、粒子毎のデータとして記憶部29に記憶される。このようにして、ステップS302では、測定用試料から所定の反応時間における前方散乱光が検出される。ここで、所定の反応時間とは、ステップS1で設定された反応時間T1および反応時間T2のことである。
ステップS303(分析処理)
ステップS302により前方散乱光が検出されると、次に分析部30により分析プログラムに基づいた分析が実行される。ステップS303における分析プログラムの動作について、図11のフローチャートを用いて説明する。フローチャートの各ステップは以下の通りである。
ステップS303−1:試料液から検出された前方散乱光信号のデータを記憶部29から読み出す。続いてステップS303−2へ進む。
ステップS303−2:前記前方散乱光信号のデータに基づき、試料液中の各粒子に対応する前方散乱光強度(Fsc)を算出する。続いてステップS303−3へ進む。
ステップS303−3:担体粒子について、ヒストグラムを作成する。図16は、担体粒子のFscをもとに作成したヒストグラムの一例であり、縦軸に粒子の個数(度数)を、横軸にFscをとったものである。続いてステップS303−4へ進む。
ステップS303−4:ステップS303−3で作成したヒストグラムに基づいて、凝集率を算出する。ここでは、まず、ステップS303−3で作成したヒストグラムに基づいて、単独粒子と凝集粒子を区別する。図16からわかるように、検出された粒子は単独粒子、二個凝集粒子、三個凝集粒子といった担体粒子の大きさの対応する位置に分布する。図中v、w、x、yで示すように、単独粒子よりも大きさの小さい個所、単独粒子と二個凝集粒子の間の個所、二個凝集粒子と三個凝集粒子の間の個所、三個凝集粒子よりも大きさの大きい個所には、実質的に粒子が分布しない。このようなヒストグラムにおいて、単独粒子の大きさに対応する前方散乱光強度および二個凝集粒子の大きさに対応する前方散乱光強度の間に閾値を設定し、前記閾値より小さな範囲に分布する粒子を単独粒子、前記閾値より大きな範囲に分布する粒子を凝集粒子として区別することで単独粒子数(M)および凝集粒子数(P)を計算する。さらに、MとPの合計である総粒子数(T)を求め、P/Tを凝集率として算出する。続いてステップS303−5へ進む。
ステップS303−5:ステップS303−3で作成されたヒストグラム、およびステップS303−4より算出された凝集率のデータを記憶する。
以上がステップS3(標準液測定処理)におけるフローチャートである。このようにして、T1用の標準液、およびT2用の標準液が測定され、各標準液の凝集率が算出される。
ステップS4(検量線作成処理)
ステップS4では、ステップS3より得られた各標準液の凝集率のデータに基づいて検量線が作成される。ステップS4で作成される検量線には、反応時間T1で測定して得られるデータに基づいて作成された検量線T1、および反応時間T2で測定して得られるデータに基づいて作成された検量線T2がある。検量線T1は、ステップS3においてT1用の標準液を測定して得られた凝集率およびステップS1で入力された標準液の被測定物質の濃度に基づいて作成される。検量線T2は、ステップS3においてT2用の標準液を測定して得られた凝集率およびステップS2で入力された標準液の被測定物質の濃度に基づいて作成される。検量線作成処理における分析プログラムの動作について、図12のフローチャートを用いて説明する。フローチャートの各ステップは以下の通りである。
ステップS401:T1用の各標準液に関する被測定物質の濃度、および分析のステップS3で算出されたT1用の各標準液の凝集率のデータを記憶部29から読み出す。続いてステップS402へ進む。
ステップS402:前記の濃度および凝集率に基づき、検量線T1を作成する。続いてステップS403へ進む。
ステップS403:ステップS402で作成された検量線T1を記憶する。続いてステップS404へ進む。
ステップS404:T2用の標準液の被測定物質の濃度、および分析のステップS3で算出されたT2用の標準液の凝集率のデータを記憶部29から読み出す。続いてステップS405へ進む。
ステップS405:前記の濃度および凝集率に基づき、検量線T2を作成する。続いてステップS406へ進む。
ステップS406:ステップS405で作成された検量線T2を記憶する。
以上が検量線作成処理におけるフローチャートである。このようにして、検量線T1および検量線T2が作成される。
ステップS5(α(T1)設定処理)
ステップS5では、反応時間T1における凝集率の値の閾値:α(T1)が設定される。一般に、検量線を用いて濃度を算出する場合、信頼できる値を算出できる濃度範囲は検量線が直線状になっている範囲である。ゆえに、本例では、検量線T1の直線性が保証できる範囲の下限値と検量線T2の直線性が保証できる範囲の上限値に基づき、さらに再現性および正確性などを考慮して求めた値が閾値のデータとして予め装置の記憶部29に記憶させてある。そこで、本ステップにおいて、記憶部29から閾値のデータを自動的に読み出し、その値をα(T1)として設定する。このようにして、α(T1)が設定されると、続いてステップS6(検体モード選択の判別)へ進む。
ステップS6(検体モード選択の判別)
ステップS6では、ステップS1のモード設定処理で入力された測定条件に基づいて、検体モードが選択されているか否かを判別する。ステップS1において「検体モード」が選択されている場合は、続いてステップS7(検体測定処理)へ進む。一方、ステップS1において「検体モード」が選択されていない場合は、続いてステップS9(出力処理)へ進む。
ステップS7(検体測定処理)
検体測定処理では、被測定物質を含むと思われる検体を測定し、測定して得られた凝集率とステップS4で作成された検量線に基づいて検体に含まれる被測定物質の濃度が算出される。図13は、検体測定処理の流れを示すフローチャートである。検体測定処理では、ステップS1のモード設定処理にて入力された条件で、ステップS701(測定用試料調製)、ステップS702(T1測定)、ステップS703(T1分析)、ステップS704(T2測定を行うか否かの判定)、ステップS705(T2測定)、ステップS706(T2分析)およびステップS707(定量)が順次実行される。
ステップS701(測定用試料調製)
測定用試料調製における測定用試料調製部7の動作を、図3を用いて説明する。まず分注装置12が、検体セット部8にセットされている検体容器から検体を吸引し、反応部11にセットされている微量試験管に10μLを分注する。次に分注装置12が試薬セット部10にセットされている容器14から反応緩衝液を吸引し、反応部11にセットされている微量試験管に80μlを分注する。さらに分注装置12が試薬セット部10にセットされている容器15から担体粒子懸濁液を吸引し、反応部11にセットされている微量試験管に10μLを分注する。この担体粒子懸濁液の添加により抗原抗体反応が開始される。反応部11は微量試験管の測定用試料を温度45℃に保ちながら撹拌する。そして、送液装置13は、反応部11の微量試験管中の測定用試料14.5μLを吸引し、測定部6のシースフローセル19に送る。なお、ステップ702(T1測定)用に微量試験管から測定用試料が吸引された場合、その後も反応部11は微量試験管の測定用試料を温度45℃に保ちながら撹拌し続ける。
ステップS702(T1測定)
ステップS702では、S1にて入力された反応時間T1において前方散乱光信号を検出する。仮に、S1にて入力された反応時間T1が20秒であった場合、測定用試料調製部7や測定部6の動作は、抗原抗体反応が開始されてから20秒後に前方散乱光が検出されるように制御プログラムにより制御される。ステップS702における測定部6の動作は、ステップS302(測定処理)と同様であり、前方散乱光信号が検出され、検出された信号は記憶部29で記憶される。
ステップS703(T1分析)
ステップS702により前方散乱光信号が検出されると、次に分析部30により分析プログラムに基づいたT1分析が実行される。ステップS703における分析プログラムの動作は、ステップS303(分析処理)と同様であり、検出された前方散乱光信号に基づいて凝集率Aが算出される。そして、作成されたヒストグラムおよび算出された凝集率Aのデータは記憶部29で記憶される。
ステップS704(T2測定を行うか否かの判定)
ステップS703で算出された凝集率Aと、ステップS5で設定された閾値:α(T1)とを比較する。算出された凝集率Aの値がα(T1)以上の場合、反応時間T1における凝集率Aを用いて被測定物質の濃度を求めることができるため、反応時間T2での測定は不要となる。ゆえに、この場合は、測定用試料調製部7の反応部11の微量試験管における保温および攪拌を終了し、続いてステップS707へ進む。一方、凝集率Aの値がα(T1)未満の場合、反応時間T1における凝集率Aを用いて被測定物質の濃度を求めることができないため、反応時間T2での測定が必要となる。ゆえに、この場合は続いてステップS705へ進む。また、この場合、反応部11における保温および攪拌は、後述の通り反応時間T2まで続けられる。
ステップS705(T2測定)
ステップS704において、凝集率Aの値がα(T1)未満の場合、続いてステップS705が実行される。ステップS705では、S1にて入力された反応時間T2において前方散乱光信号を検出する。仮に、S1にて入力された反応時間T2が15分であった場合、測定用試料調製部7や測定部6の動作は、抗原抗体反応が開始されてから15分後に前方散乱光が検出されるように制御プログラムにより制御される。T2測定における測定部6の動作は、ステップS302(測定処理)と同様であり、前方散乱光信号が検出され、検出された信号は記憶部29で記憶される。
ステップS706(T2分析)
ステップS705により前方散乱光信号が検出されると、次に分析部30により分析プログラムに基づいたT2分析が実行される。ステップS706における分析プログラムの動作は、ステップS303(分析処理)と同様であり、検出された前方散乱光信号に基づいて凝集率Bが算出され、作成されたヒストグラムおよび算出された凝集率Bのデータが記憶部29で記憶される。
ステップS707(定量)
ステップS607では、ステップS4にて予め作成した検量線と、ステップS703もしくはS706で得られた凝集率に基づいて、検体に含まれる被測定物質の濃度が算出される。T2測定およびT2分析が行われていない場合は、反応時間T1における凝集率Aおよび検量線T1に基づいて検体に含まれる被測定物質の濃度が算出される。一方、T2測定およびT2分析が行われている場合は、反応時間T2における凝集率Bおよび検量線T2に基づいて検体に含まれる被測定物質の濃度が算出される。そして、ステップS707で算出された濃度のデータが記憶部29で記憶される。
ステップS8(全検体終了)
複数の検体を測定する場合、ステップS8において「全検体の測定が終了した」と判定されるまでステップS7が繰り返される。そして、全ての検体の測定が終了すると、続いてステップS9へ進む。
ステップS9(出力処理)
ステップS3で記憶された標準液の凝集率のデータ、ステップS4で記憶された検量線のデータ、ステップS7で記憶された検体の凝集率や濃度などのデータを液晶タッチパネル2に出力し、表示する。
以上がこの実施形態における全体制御のフローチャートである。
<測定例1>
上記に説明してきた生体試料分析装置1を用いて検量線を作成する場合の例を示す。なお、本例の測定における反応時間は、T1=20秒、T2=15分と設定した。
本例の測定には、担体粒子懸濁液として抗CRP抗体感作ラテックス試薬を用いた。この試薬は、次のような方法で調製されたものである。まず、抗CRP抗体(マウスモノクローナル抗体、市販品)100μgを含むGTA緩衝液(0.53mg/ml 3,3-ジメチルグルタル酸、0.4mg/ml トリスヒドロキシメチルアミノメタン、0.35mg/ml 2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、pH7.0)450μlに、10%(w/v)ポリスチレンラテックス(市販品)50μlを加えて2時間静置した。これを10000×g、10分間遠心し、沈殿に1%(w/v)牛血清アルブミン(市販品)を含むGTA緩衝液を1ml加えて、超音波処理し、分散させた。この遠心から分散までの工程を数回繰り返し、最後に遠心して上清を捨て、沈殿に220mg/ml グリセリン、0.3%(w/v)牛血清アルブミンを含むGTA緩衝液(pH6.2)1mlを加えて、超音波処理した。これを抗CRP抗体感作ラテックス試薬とした。なお、本実施例における担体粒子のサイズは、粒径0.1〜1.0μmが適当である。そして、本測定例で用いる前記ポリスチレンラテックスの粒径は0.7μmである。
本例の反応緩衝液は、次の通り調製した。1.6mg/ml 3,3-ジメチルグルタル酸、1.1mg/ml 2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、18.18mg/ml トリスヒドロキシメチルアミノメタン、0.5%(w/v)牛血清アルブミン、pH6.7を調製し、反応緩衝液とした。
本例の標準液は、次のような方法で調製した。5%(w/v)牛血清アルブミンを含むPBS溶液(2.4mg/ml トリスヒドロキシメチルアミノメタン、2.4mg/ml 塩化ナトリウム、pH7.5)を調製し、これに濃度が4.05×102、1.215×103、5×103、2×104、6×104、1.8×105、3×105ng/mLになるように精製CRP(市販品)を添加した各溶液をT1用の標準液とし、濃度が5、1.5×10、4.5×10、1.35×102、4.05×102、1.215×103ng/mLになるように精製CRP(市販品)を添加した各溶液をT2用の標準液とした。
図17は前記したT1用およびT2用の標準液を測定して得られた検量線を示したものである。図17のT1は、T1用の標準液を用いて、反応時間20秒における凝集率を測定して得られた検量線である。図17のT2は、T2用の標準液を用いて、反応時間15分における凝集率を測定して得られた検量線である。いずれも、縦軸に凝集率を、横軸にCRPの濃度をとっている。
図17のT1より、検量線T1を用いると、およそ4×102ng/mL〜3×105ng/mLまでの測定範囲にてCRPの定量が可能であることが分かる。一方、図17のT2より、検量線T2を用いると、およそ5ng/mL〜1×103ng/mLまでの測定範囲にてCRPの定量が可能であることが分かる。以上のことから、生体試料分析装置1において、図17の検量線T1および検量線T2の両方を利用することにより、およそ5ng/mLから3×105ng/mLまでの非常に幅広い測定範囲にてCRPの定量が可能であることが分かる。
<測定例2>
次に、上記に説明してきた生体試料分析装置1を用いて、さまざまな反応時間T2における検量線T2を作成した。
本例における各種試薬およびT2用の標準液は、測定例1で用いた試薬およびT2用の標準液と同様のものを用いた。
図18は、各反応時間における検量線T2を示したものである。これら検量線は、反応時間T2を95秒、3.0分、5.0分、10.0分、15.0分とした場合の検量線T2であり、eは95秒、fは3.0分、gは5.0分、hは10.0分、iは15.0分である。
図18において、e、f、g、h、iと反応時間T2が長くなるに従って、単位濃度当たりの凝集率の変化量が大きくなるっている。これより、反応時間T2として設定する時間を長くするほど、凝集率の感度が上昇することが分かる。つまり、操作者が必要とする測定範囲に応じて反応時間T2を設定することにより、必要以上に長時間の反応を行うことなく、効率的に測定することが可能である。
さらに、図18のeの検量線について、およそ10ng/mLから1×103ng/mLまでの濃度範囲においては、CRPの濃度の増加に伴い凝集率が増加していることが分かる。これより、反応時間T2を95秒と短い時間に設定した場合であっても、検量線として用いることが可能であり、その場合、10ng/mL程度の比較的低濃度の検体であってもCRPの定量が可能であることが示された。
<測定例3>
ここでは、上記に説明してきた生体試料分析装置1を用いて、反応時間T1=20秒、T2=95秒と設定した場合の測定結果を示す。また、本例では、凝集率の閾値α(T1)を7%と設定した。これより、反応時間T1の測定で算出された凝集率Aが7%以上であれば、反応時間T1における凝集率Aおよび検量線T1に基づいて、検体に含まれるCRPの濃度が算出される。一方、反応時間T1の測定で算出された凝集率Aが7%未満であれば、反応時間T2における凝集率Bに基づいて、検体に含まれるCRPの濃度が算出される。
本例における各種試薬および標準液は、測定例1で用いた試薬および標準液と同様のものを用いた。また、本例では、検体として様々な濃度のCRPを含む血漿1〜5および血清1〜3を用いた。なお、同じ検体に対し、Dade Behring社製 自動生化学分析装置 Dimension RxLを用いて測定を行い、各検体に含まれるCRPの濃度を求めた。
表1は、生体試料分析装置1を用いて各検体を測定し、得られた結果を示したものである。表1の各項目において、「A(%)」とは反応時間T1における凝集率A(%)の値であり、「B(%)」とは反応時間T2における凝集率B(%)の値である。また、「検量線」とは濃度を算出する際に用いた検量線を示したものであり、用いた検量線が検量線T1の場合はT1、用いた検量線が検量線T2の場合はT2と示した。さらに、「濃度I」とは生体試料分析装置1を用いた測定により得られたCRPの濃度(ng/mL)であり、「濃度II」とはDimension RxLを用いた測定より得られたCRPの濃度(ng/mL)である。
Figure 0004805564
表1より、CRPの濃度が比較的高い検体(血漿3、血漿4、血漿5および血清2、血清3)に関しては、Dimension RxLを用いた測定より予め求めたCRPの濃度と生体試料分析装置1を用いた測定により算出された濃度が近似していることが分かる。一方、CRPの濃度が比較的低い検体(血漿1、血漿2および血清1)に関しては、Dimension RxLを用いた測定よりも、生体試料分析装置1を用いた測定の方がより高感度にCRPの濃度が算出されていることが分かる。
<測定例4>
ここでは、上記に説明してきた生体試料分析装置1を用いて、全血を測定した場合の測定結果を示す。なお、全血には血球成分が含まれている。このため、全血を検体として用いた場合、血清や血漿を用いて測定する場合と同じ量を用いると、血球成分量(血球容積分)を反映して測定値が低値になる。従って、全血を用いて測定する場合には、血球容積分を補正する必要がある。そこで、本例では、特表2004-503779に記載の方法を用いて補正した。具体的には、シスメックス株式会社製 全自動血球分析装置 XE-2100を用いて全血検体を測定し、予め血球数を求めた。そして、以下の式を用いて補正を行った。
C=C0/{1−(B/A)}
(式中、Cは補正して得られた被測定物質の濃度、C0は全血を測定して得られた被測定物質の濃度、Bは全血に含まれる血球数、Aは定数を示す。)なお、定数Aは、血球数とヘマトクリット値との相関関係から実験的に求めることができる。ヘマトクリット値とは、一定量の全血中に存在する赤血球の容積の割合を示したものであり、全血中の血球のほとんどが赤血球で占められていることから、ヘマトクリット値を一定量の全血中に存在する血球の容積の割合として用いることができる。定数Aは、ヘマトクリット値が100%になった(すなわち全血試料の全てが血球成分になった)と仮定したときの血球数の計数値に相当する。B/Aを算出することによって、採取した全血試料中の血球成分の割合を求めることができる。
また、本例では、反応時間T1=20秒、T2=95秒と設定し、閾値α(T1)を7%と設定した。各種試薬および標準液は、測定例1で用いた試薬および標準液と同様のものを用いた。検体は、様々な濃度のCRPを含む全血1〜4、および全血1〜4を遠心分離(8000rpm、5分間)して得た血漿1〜4を用いた。
表2は、生体試料分析装置1を用いて各検体を測定し、得られた結果を示したものである。表2の各項目において、「検量線」とは濃度を算出する際に用いた検量線を示したものであり、用いた検量線が検量線T1の場合はT1、用いた検量線が検量線T2の場合はT2と示した。さらに、「濃度」とは生体試料分析装置1を用いた測定により得られたCRPの濃度(ng/mL)である。
Figure 0004805564
表2の全血1と血漿1、全血2と血漿2、全血3と血漿3、全血4と血漿4でCRPの濃度を比較すると、いずれの場合も、全血のCRPの濃度と血漿のCRPの濃度が近似する結果となった。これより、全血でも測定可能であることが示された。
本実施形態では、異なる反応時間(反応時間T1および反応時間T2)において測定を行っている。反応時間T1および反応時間T2がT1<T2の関係にある場合、一般に、反応時間T1における反応よりも反応時間T2における反応の方が比較的安定である。そのため、比較的反応が安定な反応時間T2における測定の方が、比較的反応が不安定な反応時間T1における測定よりも再現性および感度がすぐれている。ゆえに、反応時間T2における検量線T2は、特に低濃度の被測定物質の濃度を算出する場合に有用である。一方、反応時間T1における測定は、反応時間T2における測定よりもプロゾーン現象の影響を受けにくい。ゆえに、反応時間T1における検量線T1は、特に高濃度の被測定物質の濃度を算出する場合に有用である。
そこで、本実施形態では、反応時間T1での測定結果に関して所定の条件を設け、高濃度の被測定物質の濃度を算出する場合には検量線T1を用いて濃度を算出し、低濃度の被測定物質の濃度を算出する場合には検量線T2を用いて濃度を算出するようになっている。ゆえに、全ての検体について第一の反応時間(反応時間T1)、第二の反応時間(反応時間T2)両方での測定を必要とするのではなく、反応時間T1での測定の結果が所定の条件に該当しない場合のみ、反応時間T2での測定を行えばよい。これより、測定の時間的効率をより向上させることができる。
さらに、本実施形態では、操作者が必要とする測定範囲に応じて反応時間T1および反応時間T2を設定することができる。これにより、必要以上に長時間の測定を行うことなく、効率的に測定をすることができる。
なお、本実施形態では、反応時間T1を20秒と設定し、反応時間T2を15分もしくは95秒と設定しているが、本発明における反応時間T1および反応時間T2はこれに限定されない。本発明における好適な反応時間T1および反応時間T2の時間は、被測定物質によって異なる。ゆえに、本発明では、測定する被測定物質に好適な反応時間T1および反応時間T2の時間を設定すればよい。
次に、本発明の別の実施形態における生体試料分析装置41について説明する。この生体試料分析装置41は、ラテックス粒子を用いた免疫比濁法を測定原理とするものである。
(概要)
生体試料分析装置41は、まず血液や尿などの検体に、担体粒子懸濁液および反応緩衝液を混合して測定用試料を調製する。そして、調製した測定用試料に光を照射し、試料液を通過した透過光を検出し、検出した透過光に基づいて吸光度を求める。図19は、反応時間における吸光度の変化の一例を模式的に示した図である。生体試料分析装置41は、まず反応時間T1aおよびT1a’において吸光度を検出し、検出した各吸光度(a、a’)に基づいて反応時間帯T1における吸光度変化量A(A=a’−a)を算出する。そして、反応時間帯T1における吸光度変化量Aの値と所定の閾値とを比較し、反応時間帯T2における測定を行うか否かを判断する。反応時間帯T1における吸光度変化量Aの値が所定の閾値以上の場合、反応時間帯T2における測定を行わず、反応時間帯T1における吸光度変化量Aに基づいて検体に含まれる被測定物質を定量する。一方、反応時間帯T1における吸光度変化量Aの値が所定の閾値未満の場合、反応時間帯T1における測定結果の信頼性が低いため、より信頼性の高い測定結果を得られる反応時間帯T2における測定を行う。この場合は、反応時間T2bおよびT2b’において吸光度を検出し、検出した各吸光度(b、b’)に基づいて反応時間帯T2における吸光度変化量B(B=b’−b)を算出する。そして、算出された吸光度変化量Bに基づいて検体に含まれる被測定物質を定量する。
(生体試料分析装置41の全体構成)
生体試料分析装置41の外観は図1で示している生体試料分析装置1と同様に液晶タッチパネル、測定用試料調製部カバーおよびスタートスイッチが配置されている。また、生体試料分析装置41の内部構成は図2で示している生体試料分析装置1と同様に制御部、測定部、測定用試料調製部が配置されている。
(測定用試料調製部の構成)
図20は生体試料分析装置41の測定用試料調製部を示す説明図である。測定用試料調製部は、検体セット部42、標準液セット部43、試薬セット部44、反応部45、分注装置46を含む。前記の測定用試料調製部カバーを開けることにより、検体セット部42には、検体の入った検体容器をセットするようになっている。標準液セット部43には、標準液の入った容器をそれぞれセットするようになっている。試薬セット部44には、反応緩衝液の入った容器47や担体粒子懸濁液の入った容器48をそれぞれセットするようになっている。反応部45には、反応セルがセットされており、そこで検体または標準液に反応緩衝液や担体粒子懸濁液が混合されて測定用試料が調製される。なお、図には示していないが、反応部45は反応セルの中の溶液を一定の温度に保つための温度調節機構と反応セルの中の溶液を攪拌するための攪拌機構を備えている。分注装置46はその先端から所定量の液体を吸引・吐出するようになっており、また、図示していない駆動装置によって上下左右前後に移動可能となっている。
(測定部の構成)
図21は測定部を示す説明図である。測定部は、反応セル49、光源50、フィルタ51、フォトダイオード52を設けている。光源50からの光は、フィルタ51によって800nmに分光される。そして、分光された光は、反応セル49中の試料を通過し、透過光となってフォトダイオード52に達する。フォトダイオード52は透過光を受光、光電変換し、電気信号として出力する。出力された各信号は制御部へ送られる。
(制御部の構成)
生体試料分析装置41の制御部の構成は、図6で示している生体試料分析装置1と同様に、中央演算装置(CPU)やROM・RAM等の記憶装置を有するマイクロコンピューター、測定部から送られてきた信号を処理する回路などを有する。制御部は記憶部、分析部および動作制御部としての機能を果たす。記憶部は、試料中の粒子から得た信号の分析を行う分析プログラムや、装置各部の動作を制御する制御プログラムを記憶している。また、測定部で検出された信号のデータや、分析プログラムによる処理結果を記憶する。分析部は、分析プログラムに基づき測定部で検出された信号を分析して、データを生成する。分析部で生成されたデータは液晶タッチパネルに出力される。動作制御部は、記憶部に記憶されている制御プログラムに基づき装置各部の動作を制御する。
以下装置41の動作について詳しく説明する。まず、操作者が、標準液、検体および測定用試薬を測定用試料調製部の所定の位置にセットする。標準液には、反応時間T1用の標準液および反応時間T2用の標準液があり、各標準液は含まれる被測定物質の濃度が段階的に異なる複数の溶液からなる。そして、それぞれの標準液は、前記装置41の測定用試料調製部カバーを開けることにより、前記図20の測定用試料調製部の標準液セット部43にセットできるようになっている。検体は、測定用試料調製部の検体セット部42にセットできるようになっている。また、測定用試料調製部の試薬セット部44には、反応緩衝液の入った容器47や担体粒子懸濁液の入った容器48をそれぞれセットできるようになっている。
図22は、制御プログラムによる全体制御の流れを示すフローチャートである。まず、ステップSS1(モード設定処理)では、液晶タッチパネルに条件設定画面が表示される。生体試料分析装置41では、標準液を測定して検量線を作成する検量線モードと検体を測定して検体に含まれる被測定物質を定量する検体モードの2つの測定モードがあり、操作者は測定の目的に応じて各モードを選択できるようになっている。そして、この表示された条件設定画面において、操作者は、前記測定モード、担体粒子懸濁液の添加により抗原抗体反応を生じさせてから凝集を検出するまでの時間(反応時間)および各標準液に含まれる被測定物質の濃度などの各種設定入力を行う。ステップSS1にて設定入力が完了すると、入力された条件に従ってステップSS2(検量線モード選択の判別)、ステップSS3(標準液測定処理)、ステップSS4(検量線作成処理)、ステップSS5(γ(T1)設定処理)、ステップSS6(検体モード選択の判別)、ステップSS7(検体測定処理)、ステップSS8(全検体終了)およびステップSS9(出力処理)が順次実行される。測定用試料調製部、測定部、分析部は制御プログラムにより制御され、上記ステップSS1からSS9の一連の動作が自動的に行われる。上記各ステップについて以下に説明する。
ステップSS1(モード設定処理)
生体試料分析装置41におけるモード設定処理について図23および図24を用いて説明する。図23は、モード設定処理を行う際に液晶タッチパネルに表示される画面を示したものである。各画面には各種キーが表示されており、液晶タッチパネル2においてキーが表示されている位置を操作者が指等で触れると、そのキーが選択される。図24は、モード設定処理の流れを示すフローチャートである。フローチャートの各ステップは以下の通りである。
ステップSS101:液晶タッチパネルに図23の(I)に示した画面を表示する。続いてステップSS102へ進む。
ステップSS102:図23(I)の画面にて、測定モードおよび反応時間の設定入力を受け付ける。(I)の画面の左側上部には、操作者が測定モードを選択するためのキーが配置されている。ここで、「検量線モード」キーが選択されると検量線が作成され、「検体モード」キーが選択されると検体が測定される。また、「検量線モード」キーと「検体モード」キーの両方のキーが選択されると、検量線が作成された後に検体が測定される。さらに、画面の左側下部には、操作者により反応時間T1およびT2が入力される欄が配置されている。生体試料分析装置41は、反応時間T1aから反応時間T1a’までの反応時間帯T1における吸光度変化量、もしくは反応時間T2bから反応時間T2b’までの反応時間帯T2における吸光度変化量を求める。そのため、反応時間を設定する欄はT1a、T1a’、T2bおよびT2b’の4ヶ所が設けられている。また、画面の右側には各欄へ数値を入力する際に用いられるテンキーが配置されている。(I)の画面にて設定入力の受付が完了すると、続いてステップSS103へ進む。
ステップSS103:(I)の画面には、「確定」キーが表示されており、SS103では操作者による「確定」キーの選択を受け付ける。ここで「確定」キーが選択されると、続いてステップSS104へ進む。
ステップSS104:ステップSS102にて「検量線モード」が選択されている場合には、続いてステップSS105へ進む。一方、「検量線モード」が選択されていない場合には、続いてステップSS108へ進む。
ステップSS105:液晶タッチパネルに図23の(II)に示した画面を表示する。続いてステップSS106へ進む。
ステップSS106:(II)の画面にて、検量線の作成に用いる各標準液の濃度や番号など検量線モードに関する設定入力を受け付ける。(II)の画面の左側には、操作者が各標準液の濃度や番号などを入力するための欄が配置されている。また、画面の右側には各欄へ数値を入力する際に用いられるテンキーが配置されている。(II)の画面にて設定入力の受付が完了すると、続いてステップSS107へ進む。
ステップSS107:(II)の画面には、「確定」キーが表示されており、SS107では操作者による「確定」キーの選択を受け付ける。ここで「確定」キーが選択されると、(II)の画面にて「確定」キーが押されている、続いてステップSS108へ進む。
ステップSS108:ステップSS102にて「検体モード」が選択されている場合には、続いてステップSS109へ進む。一方、ステップSS102にて「検体モード」が選択されていない場合にはモード設定処理が完了する。
ステップSS109:液晶タッチパネルに図23の(III)に示した画面を表示する。続いてステップSS110へ進む。
ステップSS110:(III)の画面にて、検体番号や検体名の入力など検体モードに関する設定入力を受け付ける。(III)の画面の左側には、操作者が各検体の番号や名前などを入力するための欄が配置されている。また、画面の右側には各欄へ数値や文字を入力する際に用いられるテンキーが配置されている。(III)の画面にて設定入力の受付が完了すると、続いてステップSS111へ進む。
ステップSS111:(III)の画面には、「確定」キーが表示されており、SS111では操作者による「確定」キーの選択を受け付ける。ここで「確定」キーが選択されると、モード設定処理が完了する。
ステップSS2(検量線モード選択の判別)
ステップSS2では、ステップSS1のモード設定処理で入力された測定条件に基づいて、検量線モードが選択されているか否かを判別する。ステップSS1において「検量線モード」が選択されている場合は、続いてステップSS3(標準液測定処理)へ進む。一方、ステップSS1において「検量線モード」が選択されていない場合は、続いてステップSS5(γ(T1)設定処理)へ進む。
ステップSS3(標準液測定処理)
ステップSS3では、既知濃度の被測定物質を含む標準液の測定が行われる。図25は、標準液測定処理の流れを示すフローチャートである。標準液測定処理では、ステップSS301(測定用試料調製処理)、ステップSS302(測定処理)およびステップSS303(分析処理)が順次実行される。上記ステップSS301、SS302およびSS303について以下に説明する。
ステップSS301(測定用試料調製処理)
ステップSS301における測定用試料調製部の動作を、図20を用いて説明する。まず分注装置46が、標準液セット部43にセットされている容器から標準液を吸引し、反応部45にセットされている反応セルに15μLを分注する。次に分注装置46が試薬セット部44にセットされている容器47から反応緩衝液を吸引し、反応部45にセットされている反応セルに140μlを分注する。さらに分注装置46が試薬セット部44にセットされている容器48から担体粒子懸濁液を吸引し、反応部45にセットされている反応セルに50μLを分注する。この担体粒子懸濁液の添加により抗原抗体反応が開始される。反応部45は反応セルの測定用試料を温度37℃に保ちながら撹拌する。
なお、検量線を作成する際は、含まれる被測定物質の濃度が段階的に異なる複数の標準液を用いる。ゆえに、標準液セット部43には、T1用の標準液およびT2用の標準液がそれぞれ複数セットされている。そして、上記のような手順で、標準液セット部43にセットされている各濃度の標準液から各測定用試料が順次調製される。このようにして標準液から測定用試料が調製されると、次に、以降に説明するステップSS302およびステップSS303が順次実行される。そして、T1用の標準液から調製された測定用試料については、反応時間T1aおける吸光度aおよび反応時間T1a’における吸光度a’が算出され、さらに算出された各吸光度に基づいて反応時間帯T1における吸光度変化量A(A=a’−a)が算出される。一方、T2用の標準液から調製された測定用試料については、反応時間T2bおける吸光度bおよび反応時間T2b’における吸光度b’が算出され、さらに算出された各吸光度に基づいて反応時間帯T2における吸光度変化量B(B=b’−b)が算出される。
ステップSS302(測定処理)
ステップSS302における測定部の動作を、図21を用いて説明する。ステップSS302では、担体粒子懸濁液が添加され抗原抗体反応が開始した後、所定の反応時間において吸光度を求める。光源50からの光は、フィルタ51によって800nmに分光され、反応セル49に照射される。そして、照射された光は反応セル49中の試料を通過し、透過光となってフォトダイオード52に達する。フォトダイオード52は透過光を受光し、光電変換し、電気信号として出力する。出力された各信号は制御部へ送られる。出力された各信号は制御部へ送られ、データとして記憶部に記憶される。このようにして、ステップSS302では、測定用試料から所定の反応時間における透過光が検出される。ここで、所定の反応時間とは、ステップSS1で設定された反応時間T1a、T1a’、T2bおよびT2b’のことである。
ステップSS303(分析処理)
ステップSS302により透過光が検出されると、次に分析部により分析プログラムに基づいた分析が実行される。ステップSS303における分析プログラムの動作について、図26のフローチャートを用いて説明する。フローチャートの各ステップは以下の通りである。
ステップSS303−1:試料液から検出された透過光光信号のデータを記憶部から読み出す。続いてステップSS303−2へ進む。
ステップSS303−2:透過光光信号のデータに基づき、吸光度を求める。続いてステップSS303−3へ進む。
ステップSS303−3:ステップSS303−2にて算出された吸光度に基づいて、反応時間帯における吸光度変化量を算出する。ここでは、反応時間T1aおける吸光度aおよび反応時間T1a’における吸光度a’に基づいて反応時間帯T1における吸光度変化量Aを算出し、反応時間T2bおける吸光度bおよび反応時間T2b’における吸光度b’に基づいて反応時間帯T2における吸光度変化量Aを算出する。続いてステップSS303−4へ進む。
ステップSS303−4:ステップSS303−2より算出された吸光度のデータおよびステップSS303−3より算出された吸光度変化量のデータを記憶する。
以上がステップSS3(標準液測定処理)におけるフローチャートである。このようにして、T1用の標準液、およびT2用の標準液が測定され、各標準液の吸光度変化量が算出される。
ステップSS4(検量線作成処理)
ステップSS4では、ステップSS3より得られた各標準液の吸光度変化量のデータに基づいて検量線が作成される。ステップSS4で作成される検量線には、反応時間帯T1における吸光度変化量のデータに基づいて作成された検量線T1、および反応時間帯T2における吸光度変化量のデータに基づいて作成された検量線T2がある。検量線T1は、ステップSS3においてT1用の標準液を測定して得られた反応時間帯T1における吸光度変化量およびステップSS1で入力された標準液の被測定物質の濃度に基づいて作成される。検量線T2は、ステップSS3においてT2用の標準液を測定して得られた反応時間帯T2における吸光度変化量およびステップSS1で入力された標準液の被測定物質の濃度に基づいて作成される。検量線作成処理における分析プログラムの動作について、図27のフローチャートを用いて説明する。フローチャートの各ステップは以下の通りである。
ステップSS401:T1用の各標準液に関する被測定物質の濃度、および分析のステップSS3で算出された反応時間帯T1における吸光度変化量のデータを記憶部から読み出す。続いてステップSS402へ進む。
ステップSS402:前記の濃度および吸光度変化量に基づき、検量線T1を作成する。続いてステップSS403へ進む。
ステップSS403:ステップSS402で作成された検量線T1を記憶する。続いてステップSS404へ進む。
ステップSS404:T2用の標準液の被測定物質の濃度、および分析のステップSS3で算出された反応時間T2における吸光度変化量のデータを記憶部から読み出す。続いてステップSS405へ進む。
ステップSS405:前記の濃度および吸光度変化量に基づき、検量線T2を作成する。続いてステップSS406へ進む。
ステップSS406:ステップSS405で作成された検量線T2を記憶する。
以上がステップSS4(検量線作成処理)におけるフローチャートである。このようにして、検量線T1および検量線T2が作成される。
ステップSS5(γ(T1)設定処理)
ステップSS5では、反応時間帯T1における吸光度変化量の値の閾値:γ(T1)が設定される。前記で示した通り、一般に、検量線を用いて濃度を算出する場合、信頼できる値を算出できる濃度範囲は検量線が直線状になっている範囲である。ゆえに、本例では、検量線T1の直線性が保証できる範囲の下限値と検量線T2の直線性が保証できる範囲の上限値に基づき、さらに再現性および正確性などを考慮して求めた値が閾値のデータとして予め装置の記憶部に記憶させてある。そこで、本ステップにおいて、記憶部から閾値のデータを自動的に読み出し、その値をγ(T1)として設定する。このようにして、γ(T1)が設定されると、続いてステップSS6(検体モード選択の判別)へ進む。
ステップSS6(検体モード選択の判別)
ステップSS6では、ステップSS1のモード設定処理で入力された測定条件に基づいて、検体モードが選択されているか否かを判別する。ステップSS1において「検体モード」が選択されている場合は、続いてステップSS7(検体測定処理)へ進む。一方、ステップSS1において「検体モード」が選択されていない場合は、続いてステップSS9(出力処理)へ進む。
ステップSS7(検体測定処理)
ステップSS7では、被測定物質を含むと思われる検体を測定し、測定して得られた吸光度変化量とステップSS4で作成された検量線に基づいて検体に含まれる被測定物質の濃度が算出される。図28は、検体測定処理の流れを示すフローチャートである。検体測定処理では、ステップSS1のモード設定処理にて入力された条件で、ステップSS702(測定用試料調製)、ステップSS702(T1測定)、ステップSS703(T1分析)、ステップSS704(T2測定を行うか否かの判定)、ステップSS705(T2測定)、ステップSS706(T2分析)およびステップSS707(定量)が順次実行される。
ステップSS701(測定用試料調製)
測定用試料調製における測定用試料調製部の動作を、図20を用いて説明する。まず分注装置46が、検体セット部42にセットされている検体容器から検体を吸引し、反応部45にセットされている反応セルに15μLを分注する。次に分注装置46が試薬セット部44にセットされている容器47から反応緩衝液を吸引し、反応部45にセットされている反応セルに10μlを分注する。さらに分注装置46が試薬セット部44にセットされている容器48から担体粒子懸濁液を吸引し、反応部45にセットされている反応セルに50μLを分注する。この担体粒子懸濁液の添加により抗原抗体反応が開始される。反応部45は反応セルの測定用試料を温度37℃に保ちながら撹拌する。
ステップSS702(T1測定)
ステップSS702では、ステップSS1にて入力された反応時間T1aおよびT1a’において透過光信号を検出する。仮に、ステップSS1にて入力された反応時間T1aが10秒および反応時間T1a’が60秒であった場合、測定用試料調製部や測定部の動作は、抗原抗体反応が開始されてから10秒後に反応時間T1aにおける透過光が検出されるように、さらに、抗原抗体反応が開始されてから60秒後に反応時間T1a’における透過光が検出されるように制御プログラムにより制御される。ステップSS702における測定部の動作は、ステップSS302(測定処理)と同様であり、透過光信号が検出され、検出された信号は記憶部で記憶される。
ステップSS703(T1分析)
ステップSS702により透過光信号が検出されると、次に分析部により分析プログラムに基づいたT1分析が実行される。ステップSS703における分析プログラムの動作は、ステップSS303(分析処理)と同様であり、検出された反応時間T1aにおける吸光度aおよび反応時間T1a’における吸光度a’が算出される。そして、各吸光度に基づいて反応時間帯T1における吸光度変化量Aが算出される。算出された吸光度および吸光度変化量Aのデータは記憶部で記憶される。
ステップSS704(T2測定を行うか否かの判定)
ステップSS703で算出された吸光度変化量Aと、ステップSS5で設定された閾値γ(T1)とを比較する。算出された吸光度変化量Aの値がγ(T1)以上の場合、反応時間帯T1における吸光度変化量Aを用いて被測定物質の濃度を求めることができるため、反応時間T2bおよび反応時間T2b’での測定は不要となる。ゆえに、この場合は、測定用試料調製部の反応部45の反応セルにおける保温および攪拌を終了し、続いてステップSS707へ進む。一方、吸光度変化量Aの値がγ(T1)未満の場合、反応時間帯T1における吸光度変化量Aを用いて被測定物質の濃度を求めることができないため、反応時間T2bおよび反応時間T2b’での測定が必要となる。ゆえに、この場合は続いてステップSS705へ進む。また、この場合、反応部45における保温および攪拌は、後述の通り反応時間T2b’まで続けられる。
ステップSS705(T2測定)
ステップSS704において、吸光度変化量Aの値がγ(T1)未満の場合、続いてステップSS705が実行される。ステップSS705では、ステップSS1にて入力された反応時間T2bおよび反応時間T2b’において透過光信号を検出する。仮に、ステップSS1にて入力された反応時間T2bが60秒および反応時間 T2b’が180秒であった場合、測定用試料調製部や測定部の動作は、抗原抗体反応が開始されてから60秒後に反応時間T2bにおける透過光が検出されるように、さらに、抗原抗体反応が開始されてから180秒後に反応時間T2b’における透過光が検出されるように制御プログラムにより制御される。T2測定における測定部の動作は、ステップSS302(測定処理)と同様であり、透過光信号が検出され、検出された信号は記憶部で記憶される。
ステップSS706(T2分析)
ステップSS705により透過光信号が検出されると、次に分析部により分析プログラムに基づいたT2分析が実行される。SS706における分析プログラムの動作は、ステップSS303(分析処理)と同様であり、検出された反応時間T2bにおける吸光度bおよび反応時間 T2b’における吸光度b’が算出される。そして、各吸光度に基づいて反応時間帯T2における吸光度変化量Bが算出される。算出された吸光度および吸光度変化量Bのデータは記憶部で記憶される。
ステップSS707(定量)
ステップSS707では、ステップSS4にて予め作成した検量線と、ステップSS703もしくはステップSS706で得られた吸光度変化量に基づいて、検体に含まれる被測定物質の濃度が算出される。T2測定およびT2分析が行われていない場合には、反応時間帯T1における吸光度変化量Aおよび検量線T1に基づいて検体に含まれる被測定物質の濃度が算出される。一方、T2測定およびT2分析が行われている場合には、反応時間帯T2における吸光度変化量Bおよび検量線T2に基づいて検体に含まれる被測定物質の濃度が算出される。そして、ステップSS707で算出された濃度のデータが記憶部で記憶される。
ステップSS8(全検体終了)
複数の検体を測定する場合、ステップSS8において「全検体の測定が終了した」と判定されるまでステップSS8が繰り返される。そして、全ての検体の測定が終了すると、続いてステップSS9へ進む。
ステップSS9(出力処理)
ステップSS3で記憶された標準液の吸光度変化量のデータ、ステップSS4で記憶された検量線のデータ、ステップSS7で記憶された検体の吸光度変化量や濃度などのデータを液晶タッチパネルに出力し、表示する。
以上がこの実施形態における全体制御のフローチャートである。
<測定例5>
ここでは、上記に説明してきた生体試料分析装置41を用いて、反応時間T1a=10秒、T1a’=60秒、T2b=60秒およびT2b’=180秒と設定した場合の測定結果を示す。また、本例では、吸光度変化量の閾値γ(T1)を0.01と設定した。これより、反応時間帯T1の測定で算出された吸光度変化量Aが0.01以上であれば、反応時間T1における吸光度変化量Aおよび検量線T1に基づいて、検体に含まれるCRPの濃度が算出される。一方、反応時間帯T1の測定で算出された吸光度変化量Aが0.01未満であれば、反応時間帯T2における吸光度変化量Bに基づいて、検体に含まれるCRPの濃度が算出される。
本例の測定には、コバス試薬CRPLX(販売元 ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)を用いた。この試薬は、TRIS緩衝液からなる緩衝液と抗ヒトCRPマウスモノクローナル抗体が感作されたラテックス粒子を含むラテックス試薬から構成される試薬キットである。緩衝液は反応緩衝液として、ラテックス試薬は担体粒子懸濁液として用いた。
本例の標準液は、栄研化学株式会社製 LZテスト用CRP標準血清‘栄研’を用いた。これは、濃度が0、0.5、4、12、22、30mg/dLになるようにCRPを含む各溶液から構成される。このうち、0、0.5、4、12mg/dLの濃度でCRPを含む各溶液をT1用の標準液とし、0、0.5、4、12、22、30mg/dLの濃度でCRPを含む各溶液をT2用の標準液とした。
また、本例では、検体として様々な濃度のCRPを含む血漿1〜16を用いた。
なお、同じ検体について、デンカ生研株式会社製 CRP-ラテックス(II)「生研」X2を測定試薬とし、東芝株式会社製 臨床化学自動分析装置 TBA-80FR NEO2を用いて測定を行い、各検体に含まれるCRPの濃度を求めた。(以降は、TBA-80FR NEO2を用いて行った測定を比較測定と呼ぶ。)比較測定では、反応時間50秒および反応時間158秒における吸光度が測定され、各吸光度に基づいて反応時間50秒から158秒における吸光度変化量が算出され、さらに、この吸光度変化量に基づいて検体に含まれるCRPの濃度が算出される。
表3は、生体試料分析装置41を用いて各検体を測定し、得られた結果を示したものである。表3の各項目において、「A」とは反応時間帯T1における吸光度変化量Aの値であり、「B」とは反応時間帯T2における吸光度変化量Bの値である。また、「検量線」とは濃度を算出する際に用いた検量線を示したものであり、用いた検量線が検量線T1の場合はT1、用いた検量線が検量線T2の場合はT2と示した。さらに、「濃度I」とは生体試料分析装置41を用いた測定よりより得られたCRPの濃度(mg/dL)であり、「濃度II」とは比較測定により得られたCRPの濃度(mg/dL)である。
Figure 0004805564
表3より、いずれの検体に関しても、生体試料分析装置41を用いた測定により算出されたCRPの濃度と比較測定より求めた濃度が近似していることが分かる。なお、生体試料分析装置41において、CRPの濃度が比較的高い検体(血漿8〜16)に関しては、反応時間帯T1における吸光度変化量に基づいてCRPの濃度を算出している。そして、表3より、CRPの濃度が比較的高い検体(血漿8〜16)に関して、生体試料分析装置41を用いた測定により算出されたCRPの濃度と比較測定より求めた濃度が近似していることが分かる。以上のことから、高濃度の検体を測定する場合、生体試料分析装置41は比較測定よりも迅速に濃度を算出することが可能であることが分かる。
<測定例6>
ここでは、上記に説明してきた生体試料分析装置41を用いて、全血を測定した場合の測定結果を示す。
なお、全血をそのまま検体として用いた場合、全血に含まれる血球成分(主に赤血球)の影響を受け、正確な測定結果が得られないおそれがある。そこで、本例では、シスメックス株式会社製の溶血剤であるストマトライザーWHを、シスメックス株式会社製の希釈液であるセルパックで3倍希釈し、それを全血に混合して溶血処理を施したものを検体とした。
さらに、全血を検体として用いた場合、血清や血漿を用いて測定する場合と同じ量を用いると、血球成分量(血球容積分)を反映して測定値が低値になる。従って、全血を用いて測定する場合には、血球容積分を補正する必要がある。そこで、本例では、次のような方法を用いて補正した。具体的には、シスメックス株式会社製 全自動血球分析装置 XE-2100を用いて全血検体を測定して血球数を求め、血球数に基づいてヘマトクリット値を求めた。(ヘマトクリット値とは、一定量の全血中に存在する赤血球の容積の割合を示したものである。)そして、以下の式を用いて補正を行った。
C=C0/{1−(H/100)}
(式中、Cは補正して得られた被測定物質の濃度、C0は全血を測定して得られた被測定物質の濃度、Hはヘマトクリット値(%)を示す。)
本例の測定における反応時間は、T1a=10秒、T1a’=60秒、T2b=60秒およびT2b’=180秒と設定した。各種試薬および標準液は、測定例5で用いた試薬および標準液と同様のものを用いた。また、本例では、様々な濃度のCRPを含む全血1〜11を準備し、それら各20μLに対して前記3倍希釈したストマトライザーWH100μLを混合したものを検体として用いた。さらに、比較対照として本例では、前記全血1〜11を遠心分離(8000rpm、5分間)して得た血漿1〜11を準備し、それら各20μLに対して前記3倍希釈したストマトライザーWH100μLを混合したものを検体として用いた。
表4は、生体試料分析装置41を用いて各検体を測定し、得られた結果を示したものである。表4の各項目において、「検量線」とは濃度を算出する際に用いた検量線を示したものであり、用いた検量線が検量線T1の場合はT1、用いた検量線が検量線T2の場合はT2と示した。さらに、「濃度」とは生体試料分析装置41を用いた測定により得られたCRPの濃度(mg/dL)である。
Figure 0004805564
表4において、同じ番号の全血検体と血漿検体(例えば、、全血1と血漿1、全血2と血漿2、全血3と血漿3)でCRPの濃度をそれぞれ比較すると、いずれの場合も、全血のCRPの濃度と血漿のCRPの濃度が近似する結果となった。これより、全血でも測定可能であることが示された。
本実施形態では、異なる反応時間帯(反応時間帯T1および反応時間帯T2)において測定を行っている。反応時間T1a、T1a’、T2bおよびT2b’が、T1a<T1a’およびT2b<T2b’であり、さらにT1a<T2bおよびT1a’<T2b’の関係にある場合、一般に反応時間帯T1における反応よりも反応時間帯T2における反応の方が比較的安定である。そのため、比較的反応が安定な反応時間帯T2における測定の方が、比較的反応が不安定な反応時間帯T1における測定よりも再現性および感度がすぐれている。ゆえに、反応時間帯T2における検量線T2は、特に低濃度の被測定物質の濃度を算出する場合に有用である。一方、反応時間帯T1における測定は、反応時間帯T2における測定よりもプロゾーン現象の影響を受けにくい。ゆえに、反応時間帯T1における検量線T1は、特に高濃度の被測定物質の濃度を算出する場合に有用である。
そこで、本実施形態では、反応時間帯T1での測定結果に関して所定の条件を設け、高濃度の被測定物質の濃度を算出する場合には検量線T1を用いて濃度を算出し、低濃度の被測定物質の濃度を算出する場合には検量線T2を用いて濃度を算出するようになっている。ゆえに、全ての検体について第一の反応時間帯(反応時間帯T1)、第二の反応時間帯(反応時間帯T2)両方での測定を必要とするのではなく、反応時間帯T1での測定の結果が所定の条件に該当しない場合のみ、反応時間帯T2での測定を行えばよい。これより、測定の時間的効率をより向上させることができる。
さらに、本実施形態では、操作者が必要とする測定範囲に応じて反応時間帯T1および反応時間帯T2を設定することができる。これにより、必要以上に長時間の測定を行うことなく、効率的に測定をすることができる。
また、本実施形態では、反応時間T1a=10秒、T1a’=60秒、T2b=60秒およびT2b’=180秒と設定しているが、本発明における反応時間はこれに限定されない。本発明における好適な反応時間T1a、T1a’、T2bおよびT2b’の時間は、被測定物質によって異なる。ゆえに、本発明では、測定する被測定物質に好適な反応時間T1a、T1a’、T2bおよびT2b’の時間を設定すればよい。
また、本実施形態では、800nmの波長の光を試料に照射して透過光を検出しているが、本発明はこれに限定されず、測定条件や使用する試薬に応じて最適な波長の光を選択し、測定に用いることができる。
なお、上記2つの実施形態では、ヒトから採取した血清、血漿および全血を検体として用いているが、本発明はこれに限定されない。本発明では、上記以外にも、尿などを検体として用いることができる。
また、上記2つの実施形態では、担体粒子として抗CRP抗体が感作されたラテックスを用いているが、これに限定されない。被測定物質に対応する抗体又は抗原が感作された担体粒子であれば用いることができる。また、担体粒子に感作する抗体又は抗原としては、抗原抗体反応を利用して検出可能なものであれば特に限定されない。さらに、担体粒子に抗体又は抗原を感作する方法は、当該分野で公知の方法により行うことができる。例えば、物理吸着法、化学結合法などが挙げられる。
また、上記2つの実施形態では、被測定物質としてCRPが検出されているが、被測定物質はこれに限定されない。担体粒子を用いた免疫測定において検出される被測定物質であれば、被測定物質として検出することができる。例えば、癌胎児性抗原(CEA)、前立腺特異抗原(PSA)、抗HCV抗体、インシュリン、フェリチン(FRN)などを被測定物質としてもよい。
また、上記2つの実施形態では、測定用試料中の被測定物質に関する情報としてCIAにおいて得られる凝集率や免疫比濁法により得られる吸光度変化量を用いているが、本発明の測定用試料中の測定用試料中の被測定物質に関する情報はこれに限定されない。例えば、測定用試料に光を照射して得られる透過度、吸光度や散乱光、あるいはそれらの所定時間当たりの変化量は試料中の物質の凝集の度合いに応じて変化するので、測定用試料中の測定用試料中の被測定物質に関する情報として用いることができる。
また、上記2つの実施形態では、生体試料に含まれる被測定物質を定量する方法として、CIAや担体粒子を用いる免疫比濁法を用いているが、本発明はこれに限定されない。例えば、担体粒子を用いる免疫比ろう法でもよい。さらに、担体粒子を用いない免疫比濁法や担体粒子を用いない免疫比ろう法でもよい。
また、上記の2つの実施形態では、α(T1)やγ(T1)といった閾値のデータを予め装置の記憶部に記憶させておき、閾値を設定する際に前記記憶させておいたデータを自動的に読み出して、その値を閾値として設定しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、検量線のデータなどに基づいて閾値を自動的に設定ようなプログラムを装置に搭載し、閾値を設定する際にそのプログラムを自動的に起動させ、検量線などのデータに基づいて自動的に閾値を算出し、算出した値を閾値として設定するようにしてもよい。
本発明の一実施形態に関する生体試料分析装置の外観を示す図である。 本発明の一実施形態に関する生体試料分析装置の内部構成を示す図である。 本発明の一実施形態に関する生体試料分析装置の測定用試料調製部を示す図である。 本発明の一実施形態に関する生体試料分析装置の測定部を示す図である。 本発明の一実施形態に関する生体試料分析装置のシースフローセル部分を示す図である。 本発明の一実施形態に関する生体試料分析装置の制御部と各装置部との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に関する生体試料分析装置の全体制御のフローを示す図である。 本発明の一実施形態に関する生体試料分析装置が液晶タッチパネルに表示する測定設定画面の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に関するモード設定処理のフローを示す図である。 本発明の一実施形態に関する標準液測定処理のフローを示す図である。 本発明の一実施形態に関する標準液測定処理における分析処理のフローを示す図である。 本発明の一実施形態に関する検量線作成処理のフローを示す図である。 本発明の一実施形態に関する検体測定処理のフローを示す図である。 被測定物質の濃度に対する吸光度の変化を示す模式図である。 検量線の一例を示す図である。 ヒストグラムの一例を示す図である。 本発明の一実施形態の測定例1で得られる検量線を示した図である。 本発明の一実施形態の測定例2で得られる検量線を示した図である。 本発明の別の実施形態に関する反応時間に対する吸光度の変化を示す模式図である。 本発明の別の実施形態に関する生体試料分析装置の測定用試料調製部を示す図である。 本発明の別の実施形態に関する生体試料分析装置の測定部を示す図である。 本発明の別の実施形態に関する生体試料分析装置の全体制御のフローを示す図である。 本発明の別の実施形態に関する生体試料分析装置が液晶タッチパネルに表示する測定設定画面の一例を示す図である。 本発明の別の実施形態に関するモード設定処理のフローを示す図である。 本発明の別の実施形態に関する標準液測定処理のフローを示す図である。 本発明の別の実施形態に関する標準液測定処理における分析処理のフローを示す図である。 本発明の別の実施形態に関する検量線作成処理のフローを示す図である。 本発明の別の実施形態に関する検体測定処理のフローを示す図である。
符号の説明
1 生体試料分析装置
2 液晶タッチパネル
3 測定用試料調製部カバー
4 スタートスイッチ
5 制御部
6 測定部
7 測定用試料調製部
8 検体セット部
9 標準液セット部
10試薬セット部
11反応部
12分注装置
13送液装置
19シースフローセル

Claims (8)

  1. 被測定物質を含むと思われる生体試料と、被測定物質に対する抗原または抗体が感作された担体粒子を含む検査試薬とを混合して測定用試料を調製する試料調製機構と、
    測定用試料から担体粒子の凝集度合いに関する凝集度合情報を収集する測定手段と、
    凝集度合情報に基づいて、被測定物質の分析を行う制御部と、
    表示部と、を備え、
    前記制御部は、試料調製機構が測定用試料を調製してから第1の時間後に、凝集度合情報を収集するよう測定手段を制御し、収集された凝集度合情報に基づいて被測定物質に関する第1の値を生成し、生成された第1の値と所定の閾値を比較し、
    第1の値が所定の閾値以上の場合、第1の値に基づいて被測定物質の分析を行い、被測定物質の分析結果を前記表示部に表示させ、
    第1の値が所定の閾値未満の場合、第1の時間から所定時間経過させた第2の時間後に、凝集度合情報を収集するよう測定手段を制御し、収集された情報に基づいて被測定物質に関する第2の値を生成し、生成された第2の値に基づいて被測定物質の分析を行い、被測定物質の分析結果を前記表示部に表示させるように構成されている、生体試料分析装置。
  2. 前記制御部は第1の検量線を用いて第1の値に基づいて被測定物質の濃度を定量し、第2の検量線を用いて第2の値に基づいて被測定物質の濃度を定量する、請求項1記載の生体試料分析装置。
  3. 被測定物質の濃度と担体粒子の凝集度合いに関する情報との関係を示す検量線を作成する検量線作成手段を備え、検量線作成手段は、被測定物質の濃度と前記第1の値との関係を示す第1の検量線と、被測定物質の濃度と前記第2の値との関係を示す第2の検量線を作成する請求項2記載の生体試料分析装置。
  4. 前記制御部は、試料調製機構が測定用試料を調製してから第1の時間経過時および第1の時間から所定の時間経過時における測定値の変化量から前記第1の値を生成し、
    試料調製機構が測定用試料を調製してから第2の時間経過時および第2の時間から所定の時間経過時における測定値の変化量から前記第2の値を生成する請求項1記載の生体試料分析装置。
  5. 前記制御部は、第1の検量線を用いて第1の値に基づいて被測定物質の濃度を定量し、第2の検量線を用いて第2の値に基づいて被測定物質の濃度を定量する請求項4記載の生体試料分析装置。
  6. 被測定物質の濃度と被測定物質に関する情報との関係を示す検量線を作成する検量線作成手段を備え、検量線作成手段は、被測定物質の濃度と前記第1の値との関係を示す第1の検量線と、被測定物質の濃度と前記第2の値との関係を示す第2の検量線を作成する請求項5記載の生体試料分析装置。
  7. 被測定物質を含むと思われる生体試料と、被測定物質に対する抗原または抗体が感作された担体粒子を含む検査試薬とを混合して測定用試料を調製する試料調製機構と、
    測定用試料を透過する透過光を検出する検出手段、
    検出手段で検出された透過光の検出値に基づいて、被測定物質の分析を行う制御部と、
    表示部と、
    を備え、
    前記制御部は、試料調製機構が測定用試料を調製してから第1の時間経過時の透過光の検出値と第1の時間から所定の時間経過時の透過光の検出値とに基づいて得られる吸光度変化量から第1の値を生成し、生成された第1の値と所定の閾値比較し、
    第1の値が所定の閾値以上の場合、第1の値に基づいて被測定物質の分析を行い、被測定物質の分析結果を前記表示部に表示させ、
    第1の値が所定の閾値未満の場合、第1の時間から所定時間経過させた第2の時間経過時の透過光の検出値と第2の時間から所定時間経過時の透過光の検出値とに基づいて得られる吸光度変化量から第2の値を生成し、生成された第2の値に基づいて被測定物質の分析を行い、被測定物質の分析結果を前記表示部に表示させるように構成されている、生体試料分析装置。
  8. 被測定物質を含むと思われる生体試料と、被測定物質に対する抗原または抗体が感作された担体粒子を含む検査試薬とを混合して測定用試料を調製する第1工程、
    測定用試料から被測定物質に関する第1の値を収集する第2工程、
    収集された第1の値と所定の閾値比較し、第1の値が所定の閾値以上の場合、第1の値に基づいて被測定物質の分析を行い、被測定物質の分析結果を表示させる第3工程、
    第1の値が所定の閾値未満の場合、測定用試料から被測定物質に関する第2の値を収集する第4工程、および
    第2の値に基づいて被測定物質の分析を行い、被測定物質の分析結果を表示させる第5工程、
    を含む生体試料分析方法。
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