JPH0635151A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料用固形漂白処理剤およびその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料用固形漂白処理剤およびその処理方法

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JPH0635151A
JPH0635151A JP21344692A JP21344692A JPH0635151A JP H0635151 A JPH0635151 A JP H0635151A JP 21344692 A JP21344692 A JP 21344692A JP 21344692 A JP21344692 A JP 21344692A JP H0635151 A JPH0635151 A JP H0635151A
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JP
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ammonium
tank
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JP21344692A
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Inventor
Hiroshi Yamashita
博 山下
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】溶解性、保存性及び漂白性能に優れた固形漂白
処理剤の提供及び地球環境の保全と労働安全衛生に適し
た処理技術の提供を目的とする。 【構成】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料用固形
漂白処理剤は、少なくとも特定の漂白主剤を一種と、特
定の有機酸を少なくとも一種含有することを特徴とし、
またこの錠剤は1パ−トからなり、錠剤中の全カチオン
に対するアンモニウムイオンの比率が50モル%以下で
あり、さらに炭酸塩を含有することを特徴とする。また
本発明に係る本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料の処理方法は使用する写真感光材料を発色現像後、
漂白処理するに際し、前記の固形漂白処理剤を用いるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀カラ−写
真感光材料用処理剤及び処理方法に関するものであり、
詳しくは溶解性、漂白性能に優れたハロゲン化銀カラ−
写真感光材料用固形漂白処理剤および地球環境、労働安
全衛生に適したハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理
方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理
は、基本的には発色現像と脱銀の2工程からなり、脱銀
は漂白と定着工程または漂白定着工程からなっている。
この他には付加的な処理工程としてリンス処理、安定処
理などが加えられる。
【0003】露光されたハロゲン化銀は、発色現像工程
において還元されて銀になると同時に、酸化された芳香
族第1級アミン現像主薬はカプラーと反応して色素を形
成する。脱銀工程においては、発色現像工程で還元され
た銀を酸化し、銀イオンとして処理液中に溶出させる。
【0004】漂白液では、感光材料を連続処理するに従
って前槽の発色現像液が持ち込まれる、などして処理液
が疲労してくる。このため、通常の自動現像機による連
続処理の場合には処理性能を一定に維持するための補充
液を補充する方法が採られている。この補充液の補充に
より必然的に多量のオーバーフローが生じ、廃棄される
ために、経済上及び公害上大きな問題となっている。そ
れゆえに前記オーバーフローを減少させるために、オー
バーフロー液に再生剤を加え再び補充液として用いる方
法や、濃厚液を少量補充する方法などが提案され実用化
されている。
【0005】このうち、オーバーフロー液を再生する方
法は、ストックタンク等のスペースが必要なうえ、現像
所にとっては煩雑である欠点を有する。特に近年増加し
てきた店頭処理(いわゆるミニラボ)等の小規模現像所
への導入は困難である。これに対し、濃厚低補充法は省
スペースで特別な装置も必要でないことから、ミニラボ
等の小規模現像所には極めて適した方法といえる。しか
しながら、この方法もいくつかの欠点を有している。
【0006】即ち、濃厚な補充液をつくる際、漂白剤の
溶解度が低いために、少量の溶解水に溶かした場合に漂
白成分の析出が起こり、一定の処理性能が得られないば
かりか、循環ラインに設けられたフィルターが目詰まり
したり、補充ポンプの損傷を引き起こす問題がある。
【0007】更に、従来の補充方式では、補充液をプラ
スチックボトル等で供給しているため、使用後のプラス
チックボトルの廃棄が深刻な問題となっている。欧米地
域ではプラスチックのリサイクルや使用禁止、又は分解
性プラスチックの使用の義務化など法規制の動きが活発
となってきているのが実情である。
【0008】これらの問題に対して、特開平3−397
39号には漂白剤の顆粒化技術が開示されている。しか
しながら、経時保存によりケーキング(塊化)して溶解
性が悪化したり、溶解時に微粉が舞い上がり作業者が吸
い込んだりする可能性が高く、健康への影響が懸念され
る欠点を有している。
【0009】そこで、乾燥状態のもつ利点を活かす処理
剤の好ましい形状として錠剤化が特開昭51−6183
7号に提案されている。錠剤は本来、顆粒等に比較して
溶解性が劣る欠点を有しているが、この技術には、錠剤
の水への溶解性を高める目的で膨張崩壊性水性コロイド
を含有させる方法が開示されている。しかしながら、こ
れらの高分子重合コロイドは、今日行われている迅速処
理条件では、漂白性能の低下を招くことが判明した。従
って、溶解性に優れ、かつ迅速な漂白性能を有する固形
処理剤は、従来の技術では実現が困難であった。
【0010】更に別なる問題点として、前記従来の固形
漂白処理剤は湿気に対して極めて弱く、長期間保存する
ためには、ビニール、プラスチックあるいはアルミ箔等
で湿気を遮断して密封する必要があり、このような際に
は依然として、使用後の包装材料の廃棄問題が解決され
ないばかりか、製造、包装工程に特殊な空調設備が必要
である等の欠点を有している。
【0011】
【発明の目的】従って、本発明の目的は、第一に溶解性
及び保存性に優れた固形漂白処理剤を提供することであ
り、第2に漂白性能に優れた固形漂白処理剤の提供にあ
る。第3に地球環境の保全に適した処理技術の提供にあ
る。さらに第4に労働安全衛生に適した処理技術の提供
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記一般式
[A−I]、[A−II]、[A−III]、[A−I
V]、[A−V]または[A−VI]で示される化合物
の第2鉄錯塩のうち少なくとも1種と、下記一般式(I
I)または(III)で示される化合物の少なくとも1
種を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真
感光材料用固形漂白処理剤によって達成されることを見
出した。
【0013】
【化10】一般式[A−I] [式中、A1〜A4は各々同一でも異なってもよく、水素
原子、ヒドロキシ基、−COOM、−PO
(M、−CHCOOM、−CHOH又は
低級アルキル基を表す。ただし、A1〜A4の少なくとも
1つは−COOM、−PO(M、−CHCO
OMである。M、M、Mは各々、水素原子、アン
モニウム基、アルカリ金属又は有機アンモニウム基を表
す。]
【0014】
【化11】一般式[A−II] [式中、A11〜A14は各々同一でも異なってもよ
く、−CHOH、−COOM又は−PO(M
を表す。M、M、は各々、水素原子、アンモニウ
ム基、アルカリ金属又は有機アンモニウム基を表す。X
は炭素数2〜6のアルキレン基又は−(B1O)n−B2
−を表す。nは1〜8の整数を表わし、またB1及びB2
は各々同一でも異なってもよく、炭素数1〜5のアルキ
レン基を表わす。]
【0015】
【化12】一般式[A−III] [式中、A21〜A24は各々同一でも異なってもよ
く、−CHOH、−COOM又は−PO(M
を表す。M、Mは各々、水素原子、アンモニウム
基、アルカリ金属又は有機アンモニウム基を表す。X1
は炭素数2〜6の直鎖または分岐のアルキレン基、環を
形成する飽和または不飽和の有機基、または−(B
11O)n5−B12−を表す。n5は1〜8の整数を表わ
し、またB11及びB12は各々同一でも異なってもよく、
炭素数1〜5のアルキレン基を表わす。n1〜n4は1以
上の整数を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよ
い。]
【0016】
【化13】一般式[A−IV] [式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、置換されても
よいアルキル基またはアリール基を表す。Lは
【0017】
【化14】 のいずれかを表し、Y1〜Y3は、それぞれアルキレン基
またはアリーレン基を表し、X2及びX3はそれぞれ酸素
原子または硫黄原子を表し、R3〜R7はそれぞれ水素原
子、アルキル基、アリール基を表す。]
【0018】
【化15】一般式[A−V] [式中、R1〜R3はそれぞれ水素原子、置換されてもよ
いアルキル基またはアリール基を表す。Lは一般式[A
−IV]のLと同義である。Wは二価の連結基を表
す。]
【0019】
【化16】一般式[A−VI] [式中、R1〜R3、R6〜R9はそれぞれ水素原子、置換
されてもよいアルキル基またはアリール基を表し、
4、R5はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、シアノ
基、ニトロ基、アシル基、スルファモイル基、カルバモ
イル基、アルコキシカルボニル基、アリルオキシカルボ
ニル基、スルホニル基、スルフィニル基、置換しても良
いアルキル基またはアリール基を表し、R4とR5が共同
して5員環または6員環を形成していてもよい。Aはカ
ルボキシ基、ホスホノ基、スルホ基、ヒドロキシ基また
は、これらのアルキル金属塩もしくはアンモニウム塩を
表す。Yはアルキレン基またはアリーレン基を表し、置
換基を有していてもよい。tとuはそれぞれ0または1
を表す。] 一般式(II) X2−A2−COOM2 [式中、X2はハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ
基、メトキシ基、−COOM2または−SO32を表
す。A2は飽和または不飽和の環を形成してもよいアル
キレン基またはアリーレン基を表し、置換基を有してい
てもよい。M2 は水素原子、アンモニウム基、アルカ
リ金属または有機アンモニウム基を表す。] 一般式(III) NH2−A3−SO33 [式中、A3は飽和または不飽和の環を形成してもよい
アルキレン基またはアリーレン基を表し、置換基を有し
ていてもよい。M3は水素原子、アンモニウム基、アル
カリ金属または有機アンモニウム基を表す。] 本発明においては前記固形漂白処理剤は、1パ−トから
なる錠剤であることが好ましい。また、前記固形漂白処
理剤中の全カチオンに対するアンモニウムイオンの比率
が50モル%以下であることが好ましく、より好ましく
は20モル%以下である。さらに、前記固形漂白処理剤
は炭酸塩を含有することが好ましい。
【0020】また上記目的を達成する本発明に係るハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法はハロゲン化銀
カラー写真感光材料を発色現像後、漂白または漂白定着
処理するに際し、前記の固形漂白処理剤を用いることを
特徴とする。
【0021】以下、本発明について詳細に説明する。始
めに一般式[A−I]で表される化合物について説明す
る。一般式[A−I]で示される化合物の具体例を以下
に示すが、これらに限定されない。
【0022】
【化20】
【0023】
【化21】 上記一般式[A−I]で示される化合物は特開昭63−
267750号、同63−267751号、特開平2−
115172号、同2−295954号明細書等に記載
の一般的な合成法で合成できる。
【0024】これらのうち、本発明に好ましく用いられ
るのは、例示化合物[A−I−1]、[A−I−2]、
[A−I−13]、[A−I−15]である。次に一般
式[A−II]で示される化合物について説明する。
【0025】前記一般式[A−II]において、Xを表
すアルキレン基としては、エチレン、プロピレン、ブチ
レン等の基が挙げられる。Xを表す−(B1O)n−B2
において、B1及びB2で表されるアルキレン基としては
メチレン、エチレン、トリメチレン等が挙げられる。こ
れらのアルキレン基は置換基として、メチル基、エチル
基等の低級アルキル基、ヒドロキシ基等を有していても
よい。
【0026】以下に前記一般式[A−II]で示される
化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されない。
【0027】
【化25】
【0028】
【化26】 前記一般式[A−II]で示される化合物は一般に知ら
れる方法で合成することができる。
【0029】これらの中でも特に好ましい化合物は[A
−II−1]、[A−II−3]、[A−II−14]
である。
【0030】以下一般式[A−III]で示される化合
物について説明する。
【0031】前記一般式[A−III]において、X1
を表す−(B11 )n5−B12において、B11及びB12
で表されるアルキレン基としてはメチレン、エチレン、
トリメチレン等が挙げられる。これらのアルキレン基は
置換基として、メチル基、エチル基等の低級アルキル
基、ヒドロキシ基等を有していてもよい。
【0032】以下に前記一般式[A−III]で示され
る化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されない。
【0033】
【化30】
【0034】
【化31】
【0035】
【化32】
【0036】
【化33】
【0037】
【化34】
【0038】
【化35】
【0039】
【化36】 上記の[A−III−16]、[A−III−17]、
[A−III−18]、[A−III−19]、[A−
III−20]はトランス体、シス体の両方を含むもの
とする。
【0040】具体例の中で、特に好ましい化合物は[A
−III−1]、[A−III−2]、[A−III−
6]、[A−III−35]、[A−III−36]、
[A−III−37]、[A−III−38]である。
【0041】以下、一般式[A−IV]で示される化合
物について説明する。
【0042】前記一般式[A−IV]において、R1
2で表されるアルキル基としては、炭素数1ないし1
0の直鎖状、分岐状及び環状のものが挙げられ、特にメ
チル基、エチル基が好ましい。R1、R2で表されるアリ
ール基としては、フェニル基が好ましい。R1、R2がア
ルキル基またはアリール基の際には、置換基を有してい
てもよい。R1、R2の置換基としては、例えばアルキル
基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アル
コキシ基、アリール基、置換アミノ基、アシルアミノ
基、スルホニルアミノ基、ウレイド基、ウレタン基、ア
リールオキシ基、スルファモイル基、カルバモイル基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニル基、スル
フィニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、
スルホ基、カルボキシ基、ホスホノ基、アルコキシカル
ボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、ア
シルオキシ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、
ニトロ基等が挙げられるが、好ましくは、
【0043】
【化40】 で表される置換基である。ここでRa,Rb,Rc,R
d及びReは水素原子、アルキル基またはアリール基を
表す。
【0044】前記一般式[A−IV]において、Y1
3で表されるアルキレン基としては、メチレン基、エ
チレン基、プロピレン基等が挙げられ、またアリーレン
基としては、フェニレン基が挙げられる。これらY1
3で表されるアルキレン基、アリーレン基は置換基を
有していてもよい。置換基としては例えばR1、R2の置
換基としてあげたものが適用できるが、好ましくは、 −OH −COOH −CH2COOM −CH2OH −CONH2 −CH2CONH2 −CONHCH3 である(Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニウム基
を表す)。
【0045】一般式[A−IV]で示される化合物のう
ち、好ましいのは下記一般式[B−I]または[B−I
I]で示される化合物である。
【0046】
【化41】一般式[B−I] [式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、アルキル基、
またはアリール基を表し、L1及びL2はそれぞれアルキ
レン基またはアリーレン基を表し、Mは水素原子、アル
カリ金属、アンモニウム基又は有機アンモニウム基を表
す。]
【0047】
【化42】一般式[B−II] [式中、R1〜R4はそれぞれ一般式[B−I]のR1
2と同義であり、L1〜L3及びMも一般式[B−I]
のそれらと同義である。] 以下に前記一般式[A−IV]で示される化合物の具体
例を挙げるがこれらに限定されない。
【0048】
【化43】
【0049】
【化44】
【0050】
【化45】
【0051】
【化46】 これらの中で特に好ましい化合物は、[A−IV−
1]、[A−IV−8]、[A−IV−13]、[A−
IV−19]、[A−IV−20]、[A−IV−2
1]、[A−IV−22]である。
【0052】以下、一般式[A−V]で示される化合物
について説明する。
【0053】前記一般式[A−V]においてR1〜R3
表されるアルキル基、アリール基としては、一般式[A
−IV]のR1、R2と同様の基が挙げられ、これらの置
換基についても同様である。前記一般式[A−V]にお
いて、Y1〜Y3で表されるアルキレン基、アリーレン基
としては、一般式[A−IV]のY1〜Y3と同様の基が
挙げられ、これらの置換基についても同様である。
【0054】前記一般式[A−V]において、Wで表さ
れる二価の連結基としては、好ましくは、単素数2ない
し8のアルキレン基(シクロヘキシレン基等を含む)、
炭素数6ないし10のアリーレン基、
【0055】
【化50】 (B1,B2はアルキレン基またはアリーレン基を表し、
nは1〜3を表す。)、
【0056】
【化51】 (Zは水素原子、無置換または−COOM、−SO
3M、−OHで置換されたアルキル基、アリール基を表
し、Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニウム基を表
す)が挙げられ、これらの組み合わせでもよい。
【0057】一般式[A−V]で示される化合物のう
ち、好ましいのは下記一般式[B−III]または[B
−IV]で示される化合物である。
【0058】
【化52】一般式[B−III] [式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、アルキル基ま
たはアリール基を表し、L1〜L4はそれぞれアルキレン
基またはアリーレン基を表し、M1、M2はそれぞれ水素
原子、アルカリ金属、アンモニウム基又は有機アンモニ
ウム基を表す。]
【0059】
【化53】一般式[B−IV] [式中、R1〜R4はそれぞれ一般式[B−III]のR
1、R2と同義であり、L1〜L4及びM1、M2も一般式
[B−IIII]のそれらと同義である。] 以下に前記一般式[A−V]で示される化合物の具体例
を挙げるがこれらに限定されない。
【0060】
【化54】
【0061】
【化55】
【0062】
【化56】
【0063】
【化57】
【0064】
【化58】 特に一般式[A−I]、[A−II]および[A−II
I]で示される化合物の鉄塩を含有する場合に効果が顕
著である。
【0065】これらの中で特に好ましい化合物は、[A
−V−1]、[A−V−4]、[A−V−6]、[A−
V−13]、[A−V−16]、[A−V−20]、
[A−V−23]、[A−V−26]、[A−V−2
7]、[A−V−29]、[A−V−30]、[A−V
−33]である。
【0066】次に一般式[A−VI]で示される化合物
について説明する。
【0067】以下、一般式[A−VI]で表される化合
物の具体例を示すが、これらに限定されない。
【0068】
【化60】
【0069】
【化61】
【0070】
【化62】 これらの化合物の中で、特に好ましいのは[A−VI−
1]、[A−VI−3]、[A−VI−4]、[A−V
I−16]である。
【0071】前記一般式[A−I]〜[A−VI]の化
合物の添加量は0.01〜1mol/処理液1リットル
が好ましく、より好ましくは、0.05〜0.6mol
/処理液1リットルの範囲である。
【0072】次に一般式(II)および(III)で表
される化合物の具体例を示すが、これらに限定されな
い。
【0073】
【化65】
【0074】
【化66】
【0075】
【化67】 これらのうち、本発明に好ましく用いられるのは、例示
化合物(II−3)、(II−5)、(II−6)、
(II−10)、(II−11)、(II−12)、
(II−16)、(II−17)、(II−18)、
(II−19)、(III−4)であり、特に(II−
5)、(II−6)、(II−16)が好ましい。これ
ら一般式(II)および(III)で表される化合物
は、本発明に係わる漂白剤を所望のpHに維持するため
に2種以上を併用して使用することも好ましい態様の1
つである。上記化合物は酸、ナトリウム塩、カリウム塩
で用いられ、好ましくはカリウム塩である。
【0076】前記一般式[II]、[III]の化合物
の添加量は0.05〜1mol/処理液1リットルが好
ましく、より好ましくは、0.1〜0.6mol/処理
液1リットルの範囲である。
【0077】本発明の漂白処理剤は、本発明の効果の点
から実質的に酢酸および酢酸塩を含有しないことが好ま
しい。
【0078】本発明の漂白処理剤には、前記一般式[A
−I]、[A−II]、[A−III]、[A−I
V]、[A−V]および[A−VI]で表される化合物
の第2鉄錯塩以外に、含有する鉄に対して過剰のキレ−
ト剤を含有せしめることができる。この場合、フリ−の
キレ−ト剤は、前記一般式[A−I]、[A−II]、
[A−III]、[A−IV]、[A−V]および[A
−VI]で表される化合物であることが好ましいが、一
般に知られている別のキレ−ト剤であってもよい。
【0079】本発明の漂白処理剤には、上記以外に臭化
アンモニウム、臭化カリウム、臭化ナトリウムのごとき
ハロゲン化物、硝酸アンモニウム、硝酸カリウム等の硝
酸塩、各種の蛍光増白剤、消泡剤あるいは界面活性剤を
含有させることができる。
【0080】本発明の固形漂白処理剤は、ハロゲン化銀
カラ−写真感光材料の漂白処理に必要な各成分をすべて
1種類の錠剤中に含んだ、1パ−トからなるものである
ことが取扱い操作上好ましい。この際に、各成分のうち
反応しやすい化合物同士を両者に不活性なる化合物もし
くはフィルム等で仕切った層状の形態とすることもでき
る。
【0081】本発明においては、固形漂白処理剤中の全
カチオンに対するアンモニウムイオンの比率が50モル
%以下であることが、固形処理剤の経時保存および処理
液として溶解した際の臭気の点で好ましく、より好まし
くは20モル%以下である。
【0082】また、本発明の固形漂白処理剤は炭酸塩を
含有することにより溶解性をさらに高めることができ
る。本発明に係わる固形漂白処理剤をあらかじめ造粒し
て作製する際には、一般式(II)および(III)で
表される化合物と炭酸塩とは別々に造粒することが好ま
しい。
【0083】本発明に係わる処理方法に用いられる発色
現像剤にはパラフェニレンジアミン系発色現像主薬を含
有することが好ましい。本発明に好ましく用いられる発
色現像主薬の具体的例示化合物としては、特願平2−2
03169号26〜31頁に記載されている(C−1)
〜(C−16)、特開昭61−289350号29〜3
1頁に記載されている(1)〜(8)、および特開平3
−246543号5〜9頁に記載されている(1)〜
(26)が挙げられ、特に好ましくは、特願平2−20
3169号に記載されている(C−1),(C−3),
特開昭61−289350号に記載されている例示化合
物(2)および特開平3−246543号に記載されて
いる例示化合物(1)が挙げられる。
【0084】本発明に係わる発色現像剤には、保恒剤と
してヒドロキシルアミン誘導体、ヒドラジン誘導体また
は還元糖類を含有させることができる。また、亜硫酸ナ
トリウム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウムのごと
き亜硫酸塩を併用するとより好ましい。このほか、公知
のキレ−ト剤、蛍光増白剤、界面活性剤、ハロゲン化物
を含有させることができる。
【0085】本発明に係わる定着剤には、定着主剤とし
てチオ硫酸塩、チオシアン酸塩が好ましく用いられ、両
者を併用することもできる。定着剤には、公知のpH緩
衝剤、キレ−ト剤、亜硫酸塩および亜硫酸放出化合物を
含有させることができる。
【0086】また、環境適性の点から、漂白剤中の全カ
チオンに対するアンモニウムイオンの比率は50%以下
が好ましく、より好ましくは20%以下である。
【0087】本発明に係わる安定剤には、ホルムアルデ
ヒドを含有させることもできるが、これに代えてヘキサ
メチレンテトラミンのごときアルデヒドアミン縮合物、
N−メチロ−ル化合物、ヒドロキシベンズアルデヒドお
よびその誘導体、ホルムアルデヒド放出化合物等を含有
させることが好ましい。このほか、公知のキレ−ト剤、
界面活性剤、蛍光増白剤、防ばい剤を含有することがで
きる。
【0088】これら、発色現像剤、定着剤、安定剤は、
本発明の漂白剤と同様に固形処理剤として自現機に補充
されることが好ましく、錠剤であることにより本発明の
効果がいっそう顕著となる。
【0089】本発明において、ハロゲン化銀カラ−写真
感光材料を像様露光後、自動現像機を用いて連続処理す
る際の処理槽への補充方法としては、本発明の固形処理
剤をタンク液と接触する部位に設置された溶解部に添加
して溶解し補充することが好ましい。すなわち、本発明
に好ましく用いられる自現機としては、ハロゲン化銀カ
ラ−写真感光材料を処理する処理槽(メインタンク)と
固形処理剤を溶解する溶解部(サブタンク)とからな
り、前記処理槽と前記溶解部が連通しており、循環手段
を有することにより互いの液が処理槽と溶解部の間を循
環する形態のものである。前記溶解部内には、供給され
た固形処理剤を積極的に溶解する溶解装置を有すること
が好ましい。さらに前記溶解部内には、供給された固形
処理剤に混入している不純物、不溶物または未溶解物が
処理槽に流入しないような濾過手段を有することが好ま
しい。
【0090】また、固形処理剤を溶解部に投入する際、
最低蒸発分の水補給をすることが本発明を実施する上で
好ましい態様である。すなわち、ある一定の温度にある
処理液タンクは常に蒸発を伴い、水が補給されなければ
液面が低下し、濃厚化していき、そのために写真性能の
劣化や成分の析出等の問題が起こる。従ってタンク液面
を保つための最低限の水補給が必要となる。さらに、水
補給は蒸発分以外に、感光材料による液の持ち出しや感
光材料から溶出し処理液中に蓄積する老廃物の希釈を考
慮し補水を行う必要がある。ただし、あまり補水量が多
い場合には、廃液量が多くなるなど本発明の効果にとっ
て好ましくない。
【0091】さらに自現機には、ハロゲン化銀カラ−写
真感光材料の処理量を検出する手段を有し、処理量に応
じて固形処理剤を前記溶解部へ自動供給する装置と前記
水補給を行う補水装置を有することが好ましい。
【0092】本発明の固形漂白処理剤および処理方法に
より、従来手作業で行われていた溶解作業を実質的にな
くすことが可能であり、作業中にパ−ツ剤が飛散して作
業者が吸入したり、手や衣服、周辺機器を汚染すること
がない。また、プラスチックボトルを使用しなくてすむ
という環境適合性のある処理剤の供給が可能となる。し
かも自現機の半分位を占めている補充タンクや補充送液
用ポンプ類をなくすことさえ可能であって、機器の大幅
なコンパクト化が計れる。
【0093】本発明でいう固形処理剤とは、錠剤、顆粒
剤、粉末のみならず、前記錠剤、顆粒剤及び粉末をアル
カリ可溶性フィルムや水溶性フィルムのような、可溶性
フィルムで包装または被覆されたものも含む。
【0094】本発明でいう粉剤とは、微粒結晶の集合体
のことをいう。本発明でいう顆粒とは、粉末に造粒工程
を加えたもので、粒径50〜5000μmの粒状物を意
味する。
【0095】本発明でいう錠剤とは、粉末を一定の形状
に圧縮成形したもの、または一度造粒した後一定の形状
に圧縮成形したものを意味する。
【0096】上記固形処理剤の中でも錠剤が本発明の効
果をより顕著に発揮する上で好ましく用いられる。
【0097】写真処理剤を固形化するには、濃厚液また
は微粉ないし粒状写真処理剤と水溶性結着剤を混練し成
形化するか、仮成形した写真処理剤の表面に水溶性結着
剤を噴霧したりすることで被覆層を形成する等、任意の
手段が採用できる(特願平2−135887号、同2−
203165号、同2−203166号、同2−203
167号、同2−203168号、同2−300409
号参照)。
【0098】好ましい錠剤の製造法としては粉末状の固
形処理剤を造粒した後、打錠工程を行い形成する方法で
ある。単に固形処理剤成分を混合し打錠工程により形成
された固形処理剤より溶解性や保存性が改良され、結果
として写真性能も安定になるという利点がある。
【0099】錠剤形成のための造粒方法は、転動造粒、
押し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、撹拌造粒、流動層
造粒、噴霧乾燥造粒等公知の方法を用いることができ
る。得られた造粒物の平均粒径は100〜800μmの
ものを用いることが好ましく、より好ましくは200〜
750μmである。平均粒径が100μmより小さかっ
たり、あるいは800μmより大きい場合には、上記の
造粒物を混合し、加圧圧縮する際、成分の不均一化、い
わゆる偏析が起こり好ましくない。
【0100】さらに粒度分布は造粒物粒子の60%以上
が±100〜150μmの偏差内にあるものが好まし
い。
【0101】次に得られた造粒物を加圧圧縮する際に
は、公知の圧縮機、例えば油圧プレス機、単発式打錠
機、ロータリー式打錠機、ブリケッティングマシンを用
いることができる。加圧圧縮されて得られる固形処理剤
は任意の形状を取ることが可能であるが、生産性、取り
扱い性の観点から円筒型、いわゆる錠剤が好ましい。
【0102】更に好ましくは造粒時、各成分ごと例えば
アルカリ剤、還元剤、漂白剤、保恒剤などを分別造粒す
ることによって更に上記効果が顕著になる。
【0103】錠剤処理剤の製造方法は、例えば、特開昭
51−61837号、同54−155038号、同52
−88025号、英国特許1213808号等の明細書
に記載される一般的な方法で製造でき、更に顆粒処理剤
は、例えば、特開平2−109042号、同2−109
043号、同3−39735号、及び同3−39739
号等の明細書に記載される一般的な方法で製造できる。
更にまた粉末処理剤は、例えば特開昭54−13333
2号、英国特許725892号、同729862号及び
ドイツ特許3733861号等の明細書に記載されるが
如き一般的な方法で製造できる。
【0104】上記の固形処理剤の嵩密度は、その溶解性
の観点と、本発明の目的の効果の点から固形処理剤が錠
剤である場合1.0g/cm3〜2.5g/cm3が好ま
しく1.0g/cm3より大きいと得られる固形物の強
度の点で2.5g/cm3より小さいと得られる固形物
の溶解性の点で好ましい。固形物処理剤が顆粒または粉
末である場合、嵩密度は0.40〜0.95g/cm3
のものが好ましい。
【0105】
【実施例】
実施例1 次の操作に従ってカラーネガ漂泊補充用錠剤を作製し
た。 操作(1) 第1表記載の一般式[A−I]〜[A−VI]で表わさ
れる化合物の第2鉄カリウム塩0.30mol、第1表
記載の一般式(II)または(III)で表わされる有
機酸60gを空気ジェット微粉砕機中で平均粒径10μ
mになるまで粉砕する。この微粉末を市販の流動層噴霧
造粒機中で室温にて約6分間、2.5mlの水を噴霧す
ることにより造粒した後、造粒物を65℃で7分間乾燥
する。次に造粒物を真空中で40℃にて2時間乾燥して
造粒物の水分をほぼ完全に除去する。 操作(2) 臭化カリウム40g、炭酸カリウム約30g、を操作
(1)と同様に粉砕、造粒する。水の噴霧量は0.5m
lとし、造粒後、65℃で5分間乾燥する。次に造粒物
を真空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほ
ぼ完全に除去する。なお炭酸カリウムは、作製した錠剤
を水に溶解した時のpHが約4になるように、操作
(1)で添加する有機酸に応じて量を増減した。 操作(3) 上記操作(1)、(2)で造粒した造粒物を25℃で4
0%RH以下に調湿された部屋で混合機にて10分間均
一に混合する。次に、混合物を菊水製作所社製タフプレ
スコレクト1527HUを改造した固形処理打錠機によ
り直径3cmにして圧縮打錠を行い、混合物の均等分配
により、50個のカラーネガ漂白補充用錠剤を作成し
た。
【0106】ビーカーに1000mlの水を用意し、3
5℃に温度調節した。マグネティックスターラーで撹拌
しながら、前記操作で得られた錠剤試料を各々5個ずつ
投入し、その溶解性を評価した。また、各錠剤試料を2
個ずつ解放状態で、30℃、湿度50%で2週間保存し
た。保存後の錠剤の外観を目視により観察した。更に、
各錠剤試料を5個ずつポリエチレンの袋に入れて密閉し
た後、65℃、湿度35%で2週間保存した。保存後の
錠剤の強度を評価した。結果を表1に示す。
【0107】尚、表1中の溶解性の評価基準は以下の通
りである。
【0108】◎:10分以内で完全に溶解した ○:15分以内で完全に溶解した △:20分以内で完全に溶解した ×:完全に溶解するまで20分以上要した 表1の保存後の試料の外観の評価基準は以下の通りであ
る。
【0109】○:保存前と外観上の変化は認められなか
った △:錠剤が湿気で膨潤したが、錠剤の形状は保っていた ×:吸湿により、ほとんど錠剤の形状を保っていなかっ
た 表1の保存後の試料の強度の評価基準は以下の通りであ
る。
【0110】○:1mの高さから木板上に落下させても
全ての錠剤が破損しなかった △:1mの高さから木板上に落下させたところいくつか
の錠剤が破損した ×:1mの高さから木板上に落下させたところ全ての錠
剤が破損した
【0111】
【表1A】
【0112】
【表1B】
【0113】表1A、Bより、本発明の錠剤は溶解性、
保存性に優れていることがわかる。更に別なる効果とし
て、保存後の摩損に対しても強いことが認められる。
【0114】特に一般式[A−I]、[A−II]およ
び[A−III]で示される化合物の鉄塩を含有する場
合に効果が顕著である。 実施例2 次の操作に従ってカラーネガ漂泊補充用錠剤を作製し
た。
【0115】操作(1) 第1表記載の一般式[A−III]で表わされる化合物
の第2鉄塩漂白剤0.3mol、コハク酸(例示化合物
II−6)30g、マレイン酸(例示化合物II−5)
35g、を空気ジェット微粉砕機中で平均粒径10μm
になるまで粉砕する。この微粉末を市販の流動層噴霧造
粒機中で室温にて約6分間、2.5mlの水を噴霧する
ことにより造粒した後、造粒物を65℃で7分間乾燥す
る。次に造粒物を真空中で40℃にて2時間乾燥して造
粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0116】操作(2) 臭化カリウム40g、炭酸水素カリウム50g、を操作
(1)と同様に粉砕、造粒する。水の噴霧量は0.5m
lとし、造粒後、65℃で5分間乾燥する。次に造粒物
を真空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほ
ぼ完全に除去する。
【0117】操作(3) 上記操作(1)及び(2)で造粒した造粒物を25℃で
40%RH以下に調湿された部屋で混合機にて10分間
均一に混合する。次に、混合物を菊水製作所社製タフプ
レスコレクト1527HUを改造した固形処理打錠機に
より直径3cmにして圧縮打錠を行い、混合物の均等分
配により、50個のカラーネガ漂白補充用錠剤を作成し
た。
【0118】同様の操作で、エチレンジアミン四酢酸第
2鉄カリウム1水塩[A−III−35]又は1,3−
プロパンジアミン四酢酸第2鉄カリウム1水塩[A−I
II−36]、炭酸水素カリウム、臭素カリウムを順次
等モルの、エチレンジアミン四酢酸第2鉄アンモニウム
2水塩又は1,3−プロパンジアミン四酢酸第2鉄アン
モニウム1水塩、炭酸水素アンモニウム、臭化アンモニ
ウムに変更して、表2記載のごとく錠剤中の全カチオン
に対するアンモニウムイオンの比率を調整し、錠剤を作
製した。
【0119】ビーカーに1000mlの水を用意し、2
5℃に温度調節した。マグネティックスターラーで撹拌
しながら、前記操作で得られた錠剤試料を各々5個ずつ
投入し、その溶解性を評価した。また、各錠剤試料を2
個ずつ解放状態で、30℃湿度50%で2週間保存し
た。保存後の外観を目視により観察した。評価基準は実
施例1と同様である。
【0120】
【表2】
【0121】表2より、アンモニウムイオンの比率が5
0モル%以下の場合、溶解性に特に優れていることがわ
かる。さらにこの効果は、アンモニウムイオンの比率が
20モル%以下の場合より顕著であり、かつ保存性も特
に良好であることがわかる。
【0122】実施例3 (試料3−1)1,3−プロパンジアミン四酢酸第2鉄
カリウム1水塩[A−III−36]120g、マレイ
ン酸カリウム(II−11)66g,臭化カリウム40
gを実施例1の操作(1)と同様に粉砕、造粒する。水
の噴霧量は3.0mlとし、造粒後、65℃で7分間乾
燥する。
【0123】(試料3−2)1,3−プロパンジアミン
四酢酸第2鉄カリウム1水塩[A−III−36]12
0g、マレイン酸(II−5)40g、臭化カリウム4
0g、炭酸カリウム50gを混合後に実施例1の操作
(1)と同様に粉砕、造粒する。水の噴霧量は3.0m
lとし、造粒後、65℃で7分間乾燥する。
【0124】(試料3−3)1,3−プロパンジアミン
四酢酸第2鉄カリウム1水塩[A−III−36]12
0g、マレイン酸(II−5)40gを実施例1の操作
(1)と同様に粉砕、造粒する。水の噴霧量は2.5m
lとし、造粒後、65℃で7分間乾燥する。別に臭化カ
リウム40g、炭酸カリウム50gを同様に粉砕、造粒
する。水の噴霧量は0.5mlとし、造粒後、65℃で
5分間乾燥する。
【0125】上記操作で造粒した造粒物を各々実施例1
の操作(3)記載の方法で均一混合打錠し、50個のカ
ラーネガ漂白補充用錠剤を作成した。
【0126】ビーカーに1000mlの水を用意し、2
5℃に温度調節した。マグネティックスターラーで撹拌
しながら、前記操作で得られた錠剤試料を各々5個ずつ
投入し、その溶解性を評価した。その結果を表3に示
す。評価基準は実施例1と同様である。
【0127】
【表3】 表3より、炭酸塩を含有させることにより錠剤の溶解性
が向上することがわかる。更に、一般式(II)及び
(III)で表わされる有機酸と炭酸塩を別々に造粒し
た後、混合すると溶解性が更に向上することがわかる。 実施例4 以下の操作に従ってカラーネガフィルム用処理錠剤を作
成した。 1)カラーネガ用発色現像補充用錠剤 操作(1) 現像主薬のCD−4〔4−アミノ3−メチル−N−エチ
ル−β−(ヒドロキシ)エチルアニリン硫酸塩〕60g
を空気ジェット微粉砕機中で平均粒径10μmになるま
で粉砕する。この微粉末を市販の流動層噴霧造粒機中で
室温にて約7分間、5.0mlの水を噴霧することによ
り造粒後、造粒物を63℃で8分間乾燥する。次に造粒
物を真空中で40℃にて2時間乾燥して水分をほぼ完全
に除去する。
【0128】操作(2) 硫酸ヒドロキシルアミン60gを操作(1)と同様、粉
砕し、水の噴霧量を2.6mlとし、造粒を行う。造粒
後、造粒物を65℃で7分間乾燥する。次に造粒物を真
空中で40℃にて2時間乾燥して水分をほぼ完全に除去
する。
【0129】操作(3) 1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸2ナトリ
ウム58g、亜硫酸ナトリウム70g、炭酸カリウム6
18g、炭酸水素ナトリウム30g、臭化ナトリウム6
g、ジエチレントリアミン5酢酸40gを操作(1)と
同様、粉砕した後、市販の混合機で均一に混合する。次
に操作(1)と同様にして、水の噴霧量を200mlと
し、造粒を行う。造粒後、造粒物を65℃で15分間乾
燥する。次に造粒物を真空中で40℃にて2時間乾燥し
て水分をほぼ完全に除去する。
【0130】操作(4) 上記操作(1)〜(3)で調整した造粒物を25℃で4
0%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分
間均一に混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプレ
ストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠
当りの充填量を5.0gにして圧縮打錠を行い、160
個のカラーネガ用発色現像補充用錠剤を作成した。 2)カラーネガ用漂白補充用錠剤 操作(5) 1,3−プロパンジアミン4酢酸第2鉄カリウム1水塩
[A−III−36]237g、表4記載の一般式(I
I)、(III)で示される有機酸及び1,3−プロパ
ンジアミン4酢酸10gを操作(1)と同様、粉砕、造
粒する。水の噴霧量を5.0mlとし、造粒後、造粒物
を60℃で7分間乾燥する。次に造粒物を真空中で40
℃にて2時間乾燥して水分をほぼ完全に除去する。
【0131】操作(6) 臭化カリウム60g、炭酸カリウム60gを操作(1)
と同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量を1.0mlと
し、造粒後、造粒物を70℃で3分間乾燥する。次に造
粒物を真空中で40℃にて120分間乾燥して水分をほ
ぼ完全に除去する。なお、炭酸カリウムは作成した錠剤
を水に溶解した時のpHが一定になるよう操作(5)で
添加する有機酸に応じて量を増減した。
【0132】操作(7) 上記操作(5)、(6)で調整した造粒物を25℃で4
0%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分
間均一に混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプレ
ストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠
当りの充填量を6.0gにして圧縮打錠を行い、80個
のカラーネガ用漂白補充用錠剤を作成した。 3)カラーネガ用定着補充用錠剤 操作(8) チオ硫酸カリウム950g、チオシアン酸ナトリウム2
020g、亜硫酸ナトリウム120g、炭酸カリウム1
50g、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム塩10g
を操作(1)と同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量は3
0.0mlとし、造粒後、65℃で60分間乾燥する。
次に造粒物を真空中で40℃にて480分間乾燥して水
分をほぼ完全に除去する。
【0133】操作(9) 上記操作(8)で調整した造粒物を25℃で40%RH
以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に
混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプレストコレ
クト1527HUを改造した打錠機により1錠当りの充
填量を13.0gにして圧縮打錠を行い、200個のカ
ラーネガ用定着補充用錠剤を作成した。 4)カラーネガ用安定補充用錠剤 操作(10) m−ヒドロキシベンズアルデヒド200g、エマルゲン
985;10g、炭酸カリウム45gを操作(1)と同
様、粉砕、造粒する。水の噴霧量を3.0mlとし、造
粒後、造粒物を真空中で30℃にて8時間乾燥して水分
をほぼ完全に除去する。
【0134】操作(11) 上記操作(10)で調整した造粒物を25℃で40%R
H以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一
に混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプレストコ
レクト1527HUを改造した打錠機により1錠当りの
充填量を0.2gにして圧縮打錠を行い、1060個の
カラーネガ用安定補充用錠剤を作成した。
【0135】以上の操作を繰り返すことにより、以下の
ランニング実験に必要な数の各処理用錠剤を作成した。
【0136】次に本発明において自現機を使用した感光
材料の処理方法について説明する。コニカカラーネガフ
ィルムプロセッサーCL−KP−50QAに以下の錠剤
供給機能、液面検出機能、水供給機能を改造によって配
備した。
【0137】図1は本発明に係る自現機の一例を示す概
略平面図であり、カラーネガティブフィルムの処理装置
の制御機構を簡単に表わしたものである。
【0138】カラーネガティブフィルムが感光材料挿入
部13より搬入され、感光材料面積検出センサー7を通
過し、一定量の面積が検出されると、固形写真処理剤補
給装置8と補水タンク10及び補水供給手段12が制御
部11の信号を受けて作動し、固形写真処理剤と調液用
補給水が各処理槽1・2・3・5にそれぞれ必要量補給
される。
【0139】又、自現機を数時間温調しておくと、各処
理槽1〜5内の処理液の蒸発が起こり、一定液面以下に
なると、液面検出センサー9が働き、制御部11の信号
を受けて補水タンク10及び補水供給手段12を作動さ
せ、液面検出センサー9の上限検出機構が働く迄、補給
水が補給される。尚、補給水補給管15によって供給さ
れる補給水である水洗温水14は調液用補給水及び蒸発
補正用補給水共に温調されていることが好ましい。尚ま
た、各処理槽1〜5は、1は発色現像槽、2は漂白槽、
3は定着槽、4・4は水洗槽、5は安定槽を夫々表す。
さらに6は乾燥部である。
【0140】図2に、固形写真処理剤として錠剤状に固
形化されたものを用いた場合の固形写真処理剤補給装置
8の一例を概略説明図として示す。
【0141】感光材料面積検出センサー7の信号を受け
て、制御部11が働き、固形固形写真処理剤補給カム2
2が作動すると、固形固形写真処理剤押し爪23がカー
トリッジ25に収納された固形状の固形写真処理剤24
を各処理槽1・2・3・5の固形写真処理剤溶解部であ
るサブタンク20内の濾過装置21の内部に1個ないし
数個補給する。
【0142】補給された固形状の固形写真処理剤24は
徐々に溶解し、循環ポンプ18によりメイン処理タンク
16中に供給される。
【0143】尚、循環ポンプ18によりメイン処理タン
ク16とサブタンク20とを循環する処理液17の循環
流の全部又は大部分をサブタンク20内の濾過装置21
を直接通過するように構成すれば、固形写真処理剤24
の溶解性がより高まることとなる。
【0144】同図において、19は温調ヒーター、26
はカートリッジ25内の固形写真処理剤24を押圧保持
するための押しバネ、27は各処理槽1・2・3・5の
メイン処理タンク16とサブタンク20とを連絡する連
通管、28はオーバーフロー口である。
【0145】又、自現機温調中又は停止中に処理槽1〜
5の処理液17が蒸発により液面低下を起こした場合
は、液面検出センサー9が低下した液面を検知し、信号
を制御部11に伝達し、補水供給手段12を作動させ、
正規の液面レベルまで、蒸発補正用補給水を補給する。
正規の液面に達すると、液面検出センサー9が正規の液
面を検知し、信号を制御部11に伝達し、補水供給手段
12の作動を停止させる。下表に自現機の標準処理条件
を示す。
【0146】
【外1】 定着剤は2槽目に補充され、1槽目にオーバーフロー液
が流れ込み安定剤は3槽目に補充され、順次2槽、1槽
にオーバーフロー液が流れ込むカスケード方式となって
いる。
【0147】自現機処理液の準備は下記の方法にて行っ
た。 発色現像タンク液(21.0リットル) 自現機発色現像タンクに35℃の温水15リットルを入
れ、作成したカラーネガフィルム用発色現像補充用錠剤
を399個投入し、溶解した。次に、スターター成分と
して別に錠剤化しておいた下記処方のスターターを21
個投入し完全溶解後、タンク標線迄温水を加えタンク液
を完成した。
【0148】 カラーネガ発色現像スターター 臭化ナトリウム 0.8g 沃化ナトリウム 2.0mg 炭酸水素ナトリウム 3.0g 炭酸カリウム 0.5g
【0149】 漂白液(5.0リットル) 自現機漂白タンクに35℃の温水3.0リットルを入
れ、作成したカラーネガフィルム用漂白補充用錠剤を3
50個投入し溶解した。次にスターター成分として別に
錠剤化しておいた下記処方のスターター10個を投入し
完全溶解後、タンク標線迄温水を加えタンク液を完成し
た。
【0150】 カラーネガ用漂白スターター 臭化カリウム 10g 炭酸水素ナトリウム 1.5g 炭酸カリウム 3.5g
【0151】 定着液(1槽目4.5リットル、2槽
目4.5リットル) 定着タンク1槽目、2槽目に35℃の温水を3.0リッ
トルづつ入れ、作成したカラーネガフィルム用定着補充
用錠剤を112個づつ投入し溶解した。次にタンク標線
迄温水を加えタンク液を完成した。
【0152】 安定液(1〜3槽共3.2リットル) 自現機安定タンク1槽目、2槽目、3槽目に各々35℃
の温水3.0リットルづつ入れ、作成したカラーネガフ
ィルム用安定補充用錠剤を40個づつ投入し溶解した。
次に標線迄温水を加えタンク液を完成した。
【0153】なお、オーバーフロー液貯留槽には発色現
像液と同じ組成のものを1リットル配備し、オーバーフ
ロー液が1リットル以上たまると貯留槽サイドよりオー
バーフローして廃液回収タンクに導入される機構とし
た。
【0154】自現機温調中に前述の操作で作成した各補
充用錠剤を自現機に付与した補充用錠剤供給装置に各々
20個セットした。この補充用錠剤は135サイズ24
枚撮りフィルムが2本処理されるとオーバーフロー貯留
槽に1個ずつ投入され、同時に温水供給装置から補充温
水が発色現像槽には40ml、漂白槽には10ml、定
着槽には40ml安定槽には80ml供給されるように
セットした。
【0155】カラーネガフィルムDD−100(コニカ
(株)製)をテスト用感光材料とした。
【0156】感光材料試料を常法に従ってウェッジ露光
後、前記の処理工程に従ってランニング処理を行った。
ただし、ランニング処理は、漂白タンク層の容量の2倍
量が補充されるまで(2R)連続的に行った。
【0157】処理後の各写真感光材料について、螢光X
線分析により、最高発色濃度部の残留銀量を測定した。
また、処理後の試料は濃度測定を行い、青色光(Blu
e)と緑色光(Green)のDmin値をそれぞれ読
み取った。さらに、処理済の試料を半分に切断し、一方
を下記の処理液処方で再処理した。処理液温度は35℃
とし6分30秒間浸漬した。 (再処理液)エチレンジアミン四酢酸第2鉄アンモニウ
ム1水塩100g水を加えて1.0リットルとしアンモ
ニア水でpH6.0に調整した。
【0158】再処理した試料のDmax部赤色光(Re
d)を測定し、再処理前のDmax濃度との差を復色不
良(ΔDmax)とした。 復色不良(ΔDmax)=(再処理前のDmax)−
(再処理後のDmax) 以上の結果を表4に示す。
【0159】
【表4】 表4より、本発明の漂白剤を用いた処理方法では、漂白
カブリも少なく良好な漂白性能を示すことがわかる。
【0160】実施例5 実施例4の漂白主剤である1,3−プロパンジアミノ四
酢酸第2鉄カリウム[A−III−36]を[A−I−
2]、[A−II−1]、[A−II−3]に代えて同
様のランニング実験を行ったところ残留銀量が2〜3割
程度増加したほかは良好な処理性能を示した。
【0161】また、[A−IV−8]、[A−V−1
3]、[A−VI−4]に代えたところ、残留銀量と復
色性がさらに若干劣化したがほぼ良好な処理性であっ
た。
【0162】実施例6 実施例4と同じ写真感光材料を用い、処理条件を下記の
ごとく変更して、同様のランニング実験を行った。
【0163】
【外2】 漂白剤は漂白槽に定着剤は定着槽に補充され、両槽のオ
ーバーフロー液が漂白定着槽に流れ込む方式とした。ま
た安定剤は3槽目に補充され、順次2槽、1槽にオーバ
ーフロー液が流れ込むカスケード方式となっている。
【0164】実施例4の実験水準No.4−5、4−
8、4−9について、同様の評価を行ったところ、いず
れも、表4と同様に良好な結果を得た。
【0165】実施例7 以下の操作に従ってカラーぺーパー用処理錠剤を作成し
た。
【0166】1)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤 操作(A) 発色現像主薬であるCD−3[4−アミノ−3−メチル
−N−エチル−N−〔β−(メタンスルホンアミド)エ
チル〕アニリン硫酸塩]100gを空気ジェット微粉砕
機中で平均粒径10mμになるまで粉砕する。この微粉
末を市販の流動層噴霧造粒機中で室温にて約5分間、
4.5mlの水を噴霧することにより造粒した後、造粒
物を65℃で8分間乾燥する。次に造粒物を真空中で4
0℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去
する。
【0167】操作(B) ジエチルヒドロキシルアミン・シュウ酸塩185gを操
作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量は3.0
mlとし、造粒後、50℃で10分間乾燥する。次に造
粒物を真空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。
【0168】操作(C) チノパールSFP(チバガイギー社製)30.0g、亜
硫酸ナトリウム3.7g、炭酸カリウム500g、臭化
カリウム0.3g、ジエチレントリアミン5酢酸25
g、p−トルエンスルホン酸ナトリウム100g、水酸
化カリウム200gを操作(A)と同様粉砕した後、市
販の混合機で均一に混合する。次に操作(A)と同様に
して、水の噴霧量を200mlにして造粒を行なう。造
粒後、造粒物を65℃で15分間乾燥し、次に造粒物を
真空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ
完全に除去する。
【0169】操作(D) 上記操作(A)〜(C)で調整した造粒物を25℃、で
40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10
分間均一に混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプ
レストコレクト1527HUを改造した打錠機により、
1錠当たりの充填量を5.86gにして圧縮打錠を行
い、150個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤を
作成した。
【0170】2)カラーペーパー用安定補充用錠剤 操作(H) 炭酸カリウム10g、1−ヒドロキシエタン−1,1−
ジホスホン酸ナトリウム200gを操作(A)と同様、
粉砕、造粒する。水の噴霧量は1.0mlとし、造粒
後、70℃で3分間乾燥する。次に造粒物を真空中で4
0℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去
する。
【0171】操作(I) チノパールSFP150g、亜硫酸ナトリウム300
g、硫酸亜鉛7水塩20g、エチレンジアミン4酢酸1
50gを操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の噴霧
量は10.0mlとし、造粒後、65℃で5分間乾燥す
る。次に造粒物を真空中で40℃にて8時間乾燥して造
粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0172】操作(J) 上記操作(H)、(I)で調整した造粒物を25℃、で
40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10
分間均一に混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプ
レストコレクト1527HUを改造した打錠機により、
1錠当たりの充填量を0.66gにして圧縮打錠を行
い、1000個のカラーペーパー用安定補充用錠剤を作
成した。
【0173】次にコニカカラーペーパータイプQAプロ
セッサーCL−PP−718に錠剤供給機能、液面検出
機能、温水供給機能などを改造によって配備し、以下の
処理実験を行った。下表に自現機の標準処理条件を示
す。
【0174】
【外3】 安定剤は2槽目に補充され、順次槽、定着層にオーバー
フロー液が流れ込むカスケード方式となっている。
【0175】自現機処理液の準備は下記の方法にて行っ
た。 発色現像タンク液(23.0l) 自現機発色現像タンクに35℃の温水18lを入れ、作
成したカラーペーパー用発色現像補充用錠剤を314個
投入、溶解した。次にスターター成分として別に錠剤化
しておいた下記処方のスターターを23個投入、溶解後
タンク標線まで温水を加えタンク液を完成した。
【0176】カラーペーパー用発色現像スターター 塩化カリウム 4.0g 炭酸水素カリウム 4.8g 炭酸カリウム 2.1g
【0177】 漂白液(15.0リットル) 自現機漂白タンクに35℃の温水10.0リットルを入
れ、実施例4で作成したカラーネガフィルム用漂白補充
用錠剤を700個投入し溶解した。次に実施例4で作成
した漂白スターター用錠剤20個を投入し完全溶解後、
タンク標線迄温水を加えタンク液を完成した。
【0178】 定着液(15.0リットル) 自現機定着タンクに35℃の温水を10.0リットルづ
つ入れ、実施例4で作成したカラーネガフィルム用定着
補充用錠剤を120個投入し溶解した。次にタンク標線
迄温水を加えタンク液を完成した。
【0179】 安定液(1、2槽共1.5リットル) 自現機安定タンク1槽目、2槽目に各々35℃の温水1
2.0リットルづつ入れ、作成したカラーペーパー用安
定補充用錠剤を60個づつ投入し溶解した。次に標線迄
温水を加えタンク液を完成した。
【0180】次に各補充用錠剤を自現機に付与した補充
用錠剤供給装置に各々20個セットした。この補充用錠
剤はカラーペーパーが3200cm2処理されると1個
ずつ投入され、同時に温水供給装置から補充温水が発色
現像槽には40ml、漂白槽には10ml、定着槽には
40ml安定槽には80ml供給されるようにセットし
た。
【0181】特願平3−47516号実施例に記載され
た方法で作成した、カラーペーパーを常法に従ってウェ
ッジ露光後、前記の処理工程に従ってランニング処理を
行った。ただし、ランニング処理は、漂白タンク層の容
量の2倍量が補充されるまで(2R)連続的に行った。
【0182】処理後の各写真感光材料について実施例4
と同様の方法により、残留銀量、復色性、漂白カブリの
評価を行った。結果を表7に示す。
【0183】
【表7】 表7より本発明の漂白剤を用いた処理方法では漂白カブ
リも少なく、良好な漂白性能を示すことがわかる。
【0184】
【発明の効果】本発明によれば、第一に溶解性及び保存
性に優れた固形漂白処理剤を提供することであり、第2
に漂白性能に優た固形漂白処理剤の提供にある。第3に
地球環境の保全に適した処理技術の提供にある。さらに
第4に労働安全衛生に適した処理技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能な自現機の一例を示す概略平
面図である。
【図2】固形化された補充処理剤の補給部の一例を示す
概略説明図である。
【符号の説明】
1 発色現像槽 2 漂白槽 3 定着槽 4 水洗槽 5 安定槽 6 乾燥部 7 感光材料面積検出センサー 8 固形写真処理剤補給装置 9 液面検出センサー 10 補水タンク 11 制御部 12 補充水供給装置 13 感光材料挿入部 14 水洗温水 15 水補給管 16 処理タンク 17 処理液 18 循環ポンプ 19 温調ヒーター 20 サブタンク 21 濾過フィルター 22 カム 23 固形写真処理剤押し爪 24 固形補充剤 25 カートリッジ 26 固形補充剤押しバネ 28 オーバーフロー口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[A−I]、[A−II]、
    [A−III]、[A−IV]、[A−V]または[A
    −VI]で示される化合物の第2鉄錯塩のうち少なくと
    も1種と、下記一般式(II)または(III)で示さ
    れる化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とす
    るハロゲン化銀カラ−写真感光材料用固形漂白処理剤。 【化1】一般式[A−I] [式中、A1〜A4は各々同一でも異なってもよく、水素
    原子、ヒドロキシ基、−COOM、−PO
    (M、−CHCOOM、−CHOH又は
    低級アルキル基を表す。ただし、A1〜A4の少なくとも
    1つは−COOM、−PO(M、−CHCO
    OMである。M、M、Mは各々、水素原子、アン
    モニウム基、アルカリ金属又は有機アンモニウム基を表
    す。] 【化2】一般式[A−II] [式中、A11〜A14は各々同一でも異なってもよ
    く、−CHOH、−COOM又は−PO(M
    を表す。M、M、は各々、水素原子、アンモニウ
    ム基、アルカリ金属又は有機アンモニウム基を表す。X
    は炭素数2〜6のアルキレン基又は−(B1O)n−B2
    −を表す。nは1〜8の整数を表わし、またB1及びB2
    は各々同一でも異なってもよく、炭素数1〜5のアルキ
    レン基を表す。] 【化3】一般式[A−III] [式中、A21〜A24は各々同一でも異なってもよ
    く、−CHOH、−COOM又は−PO(M
    を表す。M、Mは各々、水素原子、アンモニウム
    基、アルカリ金属又は有機アンモニウム基を表す。X1
    は炭素数2〜6の直鎖または分岐のアルキレン基、環を
    形成する飽和または不飽和の有機基、または−(B
    11O)n5−B12−を表す。n5は1〜8の整数を表わ
    し、またB11及びB12は各々同一でも異なってもよく、
    炭素数1〜5のアルキレン基を表わす。n1〜n4は1以
    上の整数を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよ
    い。] 【化4】一般式[A−IV] [式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、置換されても
    よいアルキル基またはアリール基を表す。Lは 【化5】 のいずれかを表し、Y1〜Y3は、それぞれアルキレン基
    またはアリーレン基を表し、X2及びX3はそれぞれ酸素
    原子または硫黄原子を表し、R3〜R7はそれぞれ水素原
    子、アルキル基、アリール基を表す。] 【化6】一般式[A−V] [式中、R1〜R3はそれぞれ水素原子、置換されてもよ
    いアルキル基またはアリール基を表す。Lは一般式[A
    −IV]のLと同義である。Wは二価の連結基を表
    す。] 【化7】一般式[A−VI] [式中、R1〜R3、R6〜R9はそれぞれ水素原子、置換
    されてもよいアルキル基またはアリール基を表し、
    4、R5はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、シアノ
    基、ニトロ基、アシル基、スルファモイル基、カルバモ
    イル基、アルコキシカルボニル基、アリルオキシカルボ
    ニル基、スルホニル基、スルフィニル基、置換しても良
    いアルキル基またはアリール基を表し、R4とR5が共同
    して5員環または6員環を形成していてもよい。Aはカ
    ルボキシ基、ホスホノ基、スルホ基、ヒドロキシ基また
    は、これらのアルキル金属塩もしくはアンモニウム塩を
    表す。Yはアルキレン基またはアリーレン基を表し、置
    換基を有していてもよい。tとuはそれぞれ0または1
    を表す。] 一般式(II) X2−A2−COOM2 [式中、X2はハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ
    基、メトキシ基、−COOM2または−SO32を表
    す。A2は飽和または不飽和の環を形成してもよいアル
    キレン基またはアリーレン基を表し、置換基を有してい
    てもよい。M2 は水素原子、アンモニウム基、アルカ
    リ金属または有機アンモニウム基を表す。] 一般式(III) NH2−A3−SO33 [式中、A3は飽和または不飽和の環を形成してもよい
    アルキレン基またはアリーレン基を表し、置換基を有し
    ていてもよい。M3は水素原子、アンモニウム基、アル
    カリ金属または有機アンモニウム基を表す。]
  2. 【請求項2】前記固形漂白処理剤が1パ−トからなる錠
    剤であることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀
    カラ−写真感光材料用固形漂白処理剤。
  3. 【請求項3】前記固形漂白処理剤中の全カチオンに対す
    るアンモニウムイオンの比率が50モル%以下であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のハロゲン化銀カ
    ラ−写真感光材料用固形漂白処理剤。
  4. 【請求項4】前記固形漂白処理剤中の全カチオンに対す
    るアンモニウムイオンの比率が20モル%以下であるこ
    とを特徴とする請求項3記載のハロゲン化銀カラ−写真
    感光材料用の固形漂白処理剤。
  5. 【請求項5】前記固形漂白処理剤が炭酸塩を含有するこ
    とを特徴とする請求項1、2、3または4記載のハロゲ
    ン化銀カラ−写真感光材料用固形漂白処理剤。
  6. 【請求項6】ハロゲン化銀カラ−写真感光材料を発色現
    像後、漂白処理するに際し、請求項1〜5記載の固形漂
    白処理剤を用いることを特徴とするハロゲン化銀カラ−
    写真感光材料用の処理方法。
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