JP3245759B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤およびそれを用いての処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤およびそれを用いての処理方法

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JP3245759B2 JP00320294A JP320294A JP3245759B2 JP 3245759 B2 JP3245759 B2 JP 3245759B2 JP 00320294 A JP00320294 A JP 00320294A JP 320294 A JP320294 A JP 320294A JP 3245759 B2 JP3245759 B2 JP 3245759B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀カラー写
真感光材料用処理剤およびそれを用いての処理方法に関
するものであり、詳しくは地球環境の保全に適し且つ経
時保存性に優れた固体発色現像剤、およびそれを用いて
のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法に関する
ものである。
【0002】
【発明の背景】ハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色
現像処理においては、露光されたハロゲン化銀が還元さ
れて銀になると同時に、酸化された芳香族第1級アミン
現像主薬はカプラーと反応して色素を形成する。この過
程で、ハロゲン化銀の還元によって生じたハロゲンイオ
ンが現像液中に溶出、蓄積する。一方、発色現像主薬は
消費され、あるいは写真感光材料によって持ち出され、
成分濃度が低下していく。このため、多量のハロゲン化
銀写真感光材料を自動現像機等を用いて連続処理する処
理方法においては、成分濃度の変化による現像仕上がり
特性の変化を避けるために、発色現像液成分の濃度を一
定範囲内に保つための手段が必要となる。かかる手段と
して通常は不足成分を補い、不用な増加成分を希釈する
ための補充液を補充する方法がとられている。この補充
液の補充により必然的に多量の使用済み廃液(オーバー
フロー液)が生じ、廃棄されるために、経済上および公
害上大きな問題となっている。
【0003】それ故に前記オーバーフロー液を減少させ
るために、オーバーフロー液に再生剤を加え再び補充液
として用いる方法や、濃厚液を少量補充する方法などが
提案され実用化されている。このうち、オーバーフロー
液を再生する方式は、ストックタンク等のスペースが必
要な上、現像所にとっては作業が煩雑である欠点を有す
る。特に近年増加してきた店頭処理(いわゆるミニラ
ボ)等の小規模現像所への導入は困難である。これに対
し、濃厚少量補充方法は省スペースで特別な装置も必要
でないことから、ミニラボ等の小規模現像所には極めて
適した方法といえる。しかしながら、この方法もいくつ
かの欠点を有している。
【0004】すなわち、濃厚な補充液をつくる際、発色
現像主薬の溶解度が低いために、低補充化には一定の限
度があった。さらに従来の発色現像剤は、必要成分を水
に溶解した水溶液の状態で供給しているため、構成成分
が相互に化学反応を起こすのを防ぐ目的で、複数のパー
トに分けて供給する必要があった。補充液を調製する際
にはパート剤を順次添加して溶解する作業が必要であ
り、一度調製した補充液は除々に化学反応を起こし劣化
するため、長期にわたる保存ができなかった。特に低補
充化を図ると、補充液中の成分濃度を高くする必要があ
り、好ましくない化学反応が促進されるばかりか、補充
液の消費が少ないことで保存期間が長くなり、補充液の
劣化による写真処理性能の変動を引き起こす危険があっ
た。
【0005】また、別なる問題点として、従来の処理剤
は水溶液をプラスチックボトル等で供給しているため、
輸送コストが高くなるばかりか保管のために広いスペー
スがとられるなど不都合な点があった。さらに使用後の
空のプラスチックボトルの廃棄が深刻な問題となってお
り、欧米地域ではプラスチックのリサイクルや使用禁
止、または分解性プラスチックの使用の義務化など法規
制の動きが活発となってきているのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題点に対し
て、処理剤を固体化して補充することが考えられる。こ
れに関連して、特開平2-109042号には発色現像剤の顆粒
化が、また特開昭51-61837号に処理剤の錠剤化が開示さ
れている。しかしながらこれらの方法を用いて低補充化
を達成しようとした場合に新たな問題が発生した。すな
わち、低補充化にあたっては、消費される発色現像主薬
とこれを中和し高pHを維持するアルカリ剤をこれまで
以上に添加する必要がある。さらに、近年処理時間の短
縮化の要求が高まっており、迅速処理のためにも、発色
現像主薬の高濃度化と高pH化が必要となってきてい
る。ところが、従来アルカリ剤として使用されてきた炭
酸カリウムは、低補充や、迅速処理でpHを維持するに
は不十分であり、水酸化カリウム等の強アルカリが必要
となった。しかし、水酸化カリウムは潮解性が極めて高
く、固体処理現像剤の製造に特殊な乾燥条件を必要とす
ること、製品を防湿包装した場合でも開封後直ちに使い
切る必要があるなど不都合な点があることが判明した。
さらに、定着剤や安定化剤の固形化に際しても、同様に
潮解性の高いアルカリ剤は、不都合であることが判明し
た。
【0007】さらに別の問題点として炭酸カリウムを主
成分とする顆粒状や錠剤状の固体処理剤を作成した時、
得られる固体処理剤の強度が充分ではなく例えば錠剤の
場合、硬度が不足し、輸送中の落下衝撃や振動等によっ
て割られたり欠けたりすることがあった。
【0008】したがって本発明の目的は、以下の特徴を
有するハロゲン化銀カラー写真感光材料用処理剤、およ
びこれを用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理
方法を提供することにある。
【0009】第1に廃液量が減少し、かつプラスチック
ボトル用素材の使用量削減により地球環境の保全に適す
る 第2に処理剤が経時保存性に優れ、又特に固体処理剤の
取扱い性(流動性や強度)に優れる 第3に連続処理に際して、迅速かつ安全な写真性能を維
持できる
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の問題
点を解決すべく鋭意研究した結果、以下の構成のいずれ
かにより上記目的が達成されることを見いだした。
【0011】水酸化リチウムを含有することを特徴と
するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
【0012】前記固体処理剤が顆粒もしくは錠剤であ
ることを特徴とする前記記載のハロゲン化銀カラー写
真感光材料用固体処理剤。
【0013】前記固体処理剤が造粒物を圧縮成形して
得られる錠剤であることを特徴とする前記または記
載のハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
【0014】前記固体処理剤がパラフェニレンジアミ
ン系発色現像主薬を含有する発色現像剤であることを特
徴とする前記〜記載のハロゲン化銀カラー写真感光
材料用固体処理剤。
【0015】前記発色現像剤が下記一般式〔A〕で示
される化合物を含有することを特徴とする前記〜記
載のハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
【0016】
【化2】
【0017】〔式中、Lはアルキレン基を表し、Aはカ
ルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、ホスフィン酸残
基、ヒドロキシ基、アミノ基、アンモニオ基、カルバモ
イル基またはスルファモイル基を表し、Rは水素原子ま
たはアルキル基を表す。〕 前記発色現像剤が少なくとも水酸化リチウムを含有す
る顆粒、およびパラフェニレンジアミン系発色現像主薬
を含有する顆粒の混合物であることを特徴とする前記
〜記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理
剤。
【0018】前記発色現像剤が少なくとも水酸化リチ
ウムを含有する顆粒、パラフェニレンジアミン系発色現
像主薬を含有する顆粒、および前記一般式〔A〕で示さ
れる化合物を含有する顆粒を含有する顆粒混合物である
ことを特徴とする前記〜記載のハロゲン化銀カラー
写真感光材料固体処理剤。
【0019】前記固体処理剤が前記造粒物混合物を打
錠して得られる錠剤であることを特徴とする前記また
は記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理
剤。
【0020】ハロゲン化銀カラー写真感光材料を連続
処理する際に、前記〜記載の固体処理剤を用いるこ
とを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理
方法。
【0021】以下、本発明について詳しく説明する。
【0022】本発明でいう水酸化リチウムは、無水物で
あっても水和物であってもよい。
【0023】本発明でいう顆粒とは、粉末に造粒加工を
加えたもので、粒径50〜5000μmの粒状物を意味する。
【0024】顆粒化のための造粒方法は、転動造粒、押
し出し造粒、圧縮造粒、解砕造粒、撹拌造粒、流動層造
粒、噴霧乾燥造粒等の公知の方法を用いることができ
る。得られた造粒物の平均粒径は100〜2000μmのものを
用いることが好ましく、より好ましくは150〜1000μmで
ある。平均粒径が100μmより小さかったり、あるいは20
00μmより大きい場合には、上記の造粒物を混合し、加
圧圧縮する際、成分の不均一化、いわゆる偏析が起こり
好ましくない。
【0025】さらに粒度分布は造粒物粒子の60%以上が
±100〜150μmの偏差内にあるものが好ましい。
【0026】本発明でいう錠剤とは、粉末を一定の形状
に圧縮成形したもの、または一度造粒した後一定の形状
に圧縮成形したものを意味する。
【0027】上記固体処理剤の中でも錠剤が本発明の効
果をより顕著に発揮する上で好ましく用いられる。
【0028】好ましい錠剤の製造法としては粉末状の固
体処理剤を造粒した後、打錠工程を行い形成する方法で
ある。単に固体処理剤成分を混合し打錠工程により形成
された固体処理剤より溶解性や保存性が改良され、結果
として写真性能も安定になるという利点がある。
【0029】次に得られた造粒物を加圧圧縮する際に
は、公知の圧縮機、例えば油圧プレス機、単発式打錠
機、ロータリー式打錠機、ブリケッティングマシンを用
いることができる。加圧圧縮されて得られる固体処理剤
は任意の形状を取ることが可能であるが、生産性、取い
扱い性の観点から円筒型、いわゆる錠剤が好ましい。
【0030】さらに好ましくは造粒時、各成分ごと例え
ばアルカリ剤、還元剤、酸化剤、保恒剤などを分別造粒
することによって更に上記効果が顕著になる。特に発色
現像主薬は、アルカリ剤と分別造粒することが好まし
い。
【0031】上記の固体処理剤の嵩密度は、その溶解性
の観点と、本発明の目的の効果の点から固体処理剤が錠
剤である場合1.0g/cm3〜2.5g/cm3が好ましく、1.0
g/cm3より大きいと得られる固体物の強度の点で、2.5
g/cm3より小さいと得られる固体物の溶解性の点で好
ましい。固体処理剤が顆粒または粉末である場合、嵩密
度は0.40〜0.95g/cm3のものが好ましい。
【0032】本発明の固体発色現像剤を用いて、ハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料を連続処理する際には、感光
材料1m2あたりの補充量は150ml以下が好ましく、100ml
以下が特に好ましい。ここで言う補充量は、固体発色現
像剤と溶解水をそれぞれ別々に補充した場合の水供給量
(補水量)も含むものとする。また、発色現像処理に要
する時間が30秒以下であると本発明の効果がより顕著に
発現される。
【0033】次に一般式〔A〕で示される化合物につい
て説明する。
【0034】式中、Lは炭素数1〜10の直鎖または分岐
鎖の置換してもよいアルキレン基を表わし、炭素数1〜
5が好ましい。具体的には、メチレン、エチレン、トリ
メチレン、またはプロピレンが好ましい例として挙げら
れる。置換基としては、カルボキシ基、スルホ基、ホス
ホノ基、ホスフィン酸残基、ヒドロキシ基、またはアル
キル置換してもよいアンモニオ基を表わし、カルボキシ
基、スルホ基、ホスホノ基、またはヒドロキシ基が好ま
しい例として挙げられる。Aはカルボキシ基、スルホ
基、ホスホノ基、ホスフィン酸残基、ヒドロキシ基、ア
ルキル置換してもよいアミノ基、アルキル(好ましくは
炭素数1〜5)置換してもよいアンモニオ基、アルキル
(好ましくは炭素数1〜5)置換してもよいカルバモイ
ル基、またはアルキル(好ましくは炭素数1〜5)置換
してもよいスルファモイル基を表わし、カルボキシ基、
スルホ基、ヒドロキシ基、ホスホノ基、またはアルキル
置換してもよいカルバモイル基が好ましい例として挙げ
られる。-L-Aの例としては、カルボキシメチル基、カル
ボキシエチル基、カルボキシプロピル基、スルホエチル
基、スルホプロピル基、スルホブチル基、ホスホノメチ
ル基、ホスホノエチル基、またはヒドロキシエチル基が
好ましい例として挙げられることができ、カルボキシメ
チル基、カルボキシエチル基、スルホエチル基、スルホ
プロピル基、ホスホノメチル基、またはホスホノエチル
基が特に好ましい例として挙げることができる。Rは水
素原子、炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖の置換しても
よいアルキル基を表わし、炭素数1〜5が好ましい。置
換基としては、カルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、
スルフィン酸残基、ヒドロキシ基、アルキル置換しても
よいアミノ基、アルキル置換してもよいアンモニオ基、
アルキル置換してもよいカルバモイル基、アルキル置換
してもよいスルファモイル基、置換してもよいアルキル
スルホニル基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルア
ミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルコキシカル
ボニル基、アリールスルホニル基、ニトロ基、シアノ基
またはハロゲン原子を表わす。置換基は二つ以上あって
もよい。Rとして水素原子、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カ
ルボキシプロピル基、スルホエチル基、スルホプロピル
基、スルホブチル基、ホスホノメチル基、ホスホノエチ
ル基、またはヒドロキシエチル基が好ましい例として挙
げることができ、水素原子、カルボキシメチル基、カル
ボキシエチル基、スルホエチル基、スルホプロピル基、
ホスホノメチル基、またはホスホノエチル基が特に好ま
しい例として挙げることができる。LとRが連結して環
を形成してもよい。
【0035】次に一般式〔A〕で表わされる化合物のう
ち、その代表的な化合物例を示すが、本発明はこれらの
化合物に限定されるものではない。
【0036】
【化3】
【0037】
【化4】
【0038】
【化5】
【0039】
【化6】
【0040】
【化7】
【0041】
【化8】
【0042】
【化9】
【0043】
【化10】
【0044】
【化11】
【0045】これらの化合物のうち特に好ましいのは
(2),(7),(14),(38),(39),(40),
(55)である。これらの化合物は、アルカリ金属塩、ア
ンモニウム塩の形で添加することもできる。
【0046】一般式〔A〕で表わされる化合物は、市販
されているヒドロキシルアミン類をアルキル化反応(求
核置換反応、付加反応、マンニッヒ反応)することによ
り合成することができる。西ドイツ特許1,159,634号公
報「インオルガニカ・ケミカ・アクタ」(Inorganica C
himica Acta),93,(1984)101-108、などの合成法に
準じて合成できる。
【0047】本発明の固体処理剤は、ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料の処理に必要な各成分のうち反応しやす
い化合物同士を別々に固体剤として複数パートであって
も、各成分の全てを1種類の固体剤中に含んだ1パート
からなるものであってもよいが、取扱い操作および作業
効率上1パートであることが好ましい。この際に、相互
に化学反応を起こしやすい化合物同士は、両者に不活性
な別なる化合物もしくはフィルム等で仕切った層状の形
態とすることもできる。
【0048】本発明の固体発色現像剤が1パートからな
る場合は、含有する水酸化リチウムとして無水物を用い
ることが好ましい。特に、固体発色現像剤中に炭酸カリ
ウムのごとき潮解性物質、アミノポリカルボン酸やパラ
フェニレンジアミン系発色現像主薬の塩のごとき酸性物
質を含有する場合には、共存させるアルカリ剤として無
水水酸化リチウムを用いると、吸湿や内部反応が妨げ、
本発明の効果がより顕著に発現される。
【0049】本発明の固体発色現像剤には、芳香族スル
ホン酸またはその塩を含有することが固体処理剤内での
内部化学反応を防止する点で好ましい。
【0050】本発明でいう芳香族スルホン酸またはその
塩とは、芳香族性を示す不飽和共役環にスルホン酸また
はその塩が直接結合している化合物を示す。スルホン酸
基またはスルホン酸塩は、1つでも複数であってもよ
い。芳香族性を示す環は、ヘテロ原子を含んでもよく、
また任意の置換基を有していてもよい。1つの化合物で
芳香族性を示す環を複数有していてもよく、ポリマーで
あってもよい。スルホン酸塩としてはリチウム、ナトリ
ウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩が
挙げられる。
【0051】本発明で好ましく用いられる芳香族スルホ
ン酸またはその塩としては、下記一般式〔1〕または
〔2〕で示される化合物が挙げられる。
【0052】
【化12】
【0053】〔式中、A〜Fは、そのうちの少なくとも
1つがスルホン酸基またはスルホン酸塩であり、残りは
水素原子、ハロゲン原子、飽和あるいは不飽和のアルキ
ル基のいずれかを表す。〕
【0054】
【化13】
【0055】〔式中、G〜Nは、そのうちの少なくとも
1つがスルホン酸基またはスルホン酸塩であり、残りは
水素原子、ハロゲン原子、飽和あるいは不飽和のアルキ
ル基のいずれかを表す。〕 一般式〔1〕または〔2〕において、A〜FまたはG〜
Nを表す飽和あるいは不飽和のアルキル基としては炭素
数が1〜10であることが好ましい。炭素鎖は直鎖であっ
ても側鎖を持つものであってもよい。
【0056】一般式〔1〕または〔2〕で示される化合
物の具体例を挙げるが、これらに限定されない。なお例
示化合物はすべてナトリウム塩で示したが、その一部又
は全部がスルホン酸又は他の塩であってもよい。
【0057】
【化14】
【0058】
【化15】
【0059】これらの化合物のうち特に好ましいのは
(1−2),(1−14),(2−6),(2−8)であ
る。これらの化合物は、アルカリ金属塩、特にナトリウ
ム塩として添加することが好ましい。
【0060】同様に、固体発色現像剤の内部化学反応を
抑制する効果のある化合物としてポリエチレングリコー
ルを含有することが好ましい。本発明に用いられるポリ
エチレングリコールとしては、平均分子量が300〜50,00
0が好ましく、特に2,000〜20,000が好ましい。液体状の
ポリエチレングリコールは、固体処理剤の造粒時に添加
することが好ましい。これらの化合物は、前記の芳香族
スルホン酸またはその塩と併用して用いることにより本
発明の効果がより顕著に発現される。
【0061】本発明に係る固体発色現像剤に用いられる
発色現像主剤にはパラフェニレンジアミン系発色現像主
薬を含有することが好ましい。本発明に好ましく用いら
れる発色現像主薬の具体的例示化合物としては、特開平
4-86741号7〜9頁に記載されている(C−1)〜(C
−16)、特開昭61-289350号29〜31頁に記載されている
(1)〜(8)、および特開平3-246543号6〜9頁に記
載されている(1)〜(26)が挙げられ、特に好ましく
は、特開平4-86741号に記載されている(C−1),
(C−3)、特開昭61-289350号に記載されている例示
化合物(2)および特開平3-246543号に記載されている
例示化合物(1)か挙げられる。
【0062】本発明の発色現像剤及び現像剤には、トリ
アジニルスチルベン系蛍光増白剤を含有させることが本
発明の目的の効果の点から好ましい。係る蛍光増白剤と
しては下記一般式〔E〕で示される化合物が好ましい。
【0063】
【化16】
【0064】上式において、X1,X2,Y1及びY2は各
々、ヒドロキシル基、塩素又は臭素等のハロゲン原子、
アルキル基、アリール基、
【0065】
【化17】
【0066】又はOR25を表す。ここでR21及びR22は各
々、水素原子、アルキル基(置換体を含む)又はアリー
ル基(置換体を含む)を、R23及びR24はアルキレン基
(置換体を含む)を、R25は水素原子、アルキル基(置
換体を含む)又はアリール基(置換体を含む)を表し、
Mはカチオンを表す。
【0067】なお一般式〔E〕の各基、又はそれらの置
換基の詳細については、特開平4-118649号の16頁左下第
9行〜17頁右上第11行の記載と同義であり、具体的化合
物も同号65〜67頁に記載のE−1〜E−45を挙げること
ができる。中でも特に好ましく用いられるのは、E−
4,E−24,E−34,E−35,E−36,E−37,E−41
である。これらの化合物の添加量は発色現像液1L当た
り0.2〜10gの範囲であることが好ましく、更に好まし
くは0.4〜5gである。
【0068】更に、現像主薬と共に補助現像剤を使用す
ることもできる。これらの補助現像剤としては、例えば
N-メチル-p-アミノフェノールヘキサルフェート(メト
ール)、フェニドン、N,N-ジエチル-p-アミノフェノー
ル塩酸塩、 N,N,N′,N′-テトラメチル-p-フェニレンジ
アミン塩酸塩等が知られており、その添加量としては通
常0.01〜1.0g/Lが好ましい。
【0069】更に又、その他ステイン防止剤、スラッジ
防止剤、重層効果促進剤等、各種添加剤を用いることが
できる。
【0070】又、発色現像剤及び黒白現像剤には、特開
平4-118649号19頁右上第8行〜20頁に記載の下記一般式
〔K〕で示されるキレート剤及びその例示化合物K−1
〜K−22が添加されることが、本発明の目的を効果的に
達成する観点から好ましい。
【0071】
【化18】
【0072】式中、Eはアルキレン基、シクロアルキレ
ン基、フェニレン基(いずれも置換基を有してもよ
い)、−R5OR5−、−R5OR5OR5−又は−R5ZR5−を表し、
1〜R5はアルキレン基(置換体を含む)を表す。Zは
=N−R5−A5又は=N-A5を表し、A1〜A5は水素原子、ヒ
ドロキシ基、−CO2M基又は−PO3(M)2基を表す。Mは水
素原子又はアルカリ金属原子である。
【0073】これらキレート剤の中でも、K−2,K−
9,K−12,K−13,K−17,K−19が好ましく用いら
れ、特にK−2及びK−9を発色現像液に添加する際に
本発明の効果をより発揮する。
【0074】これらキレート剤の添加量は、発色現像剤
1L当たり0.1〜20gの範囲が好ましく、より好ましく
は0.2〜8gである。
【0075】更に又、発色現像剤にはアニオン、カチオ
ン、両性、ノニオンの各界面活性剤を含有させることが
できる。
【0076】発色現像剤を固形化する場合、アルカリ
剤、発色剤及び還元剤全てを固形処理剤化し、かつ錠剤
の場合には少なくとも4パート剤以内、最も好ましくは
1剤にすることが、本発明に用いられる固形処理剤の好
ましい実施態様である。又2パート剤以上に分けて固形
処理剤化した場合は、これら複数の錠剤や顆粒が同一包
装されていることが好ましい。
【0077】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0078】実施例1 以下の操作に従ってアルカリ剤造粒物試料及び錠剤試料
を作成した。
【0079】チノパールSFP(チバガイギー社製)12
0.0g、亜硫酸ナトリウム16.0g、炭酸カリウム1400
g、臭化カリウム1.4g、ジエチレントリアミン五酢酸
五ナトリウム100g、表1記載のアルカリ剤を市販のバ
ンタムミル中で平均粒径10μmになるまで粉砕する。こ
の微粉末を市販の撹拌造粒機を用いて100mlの水を添加
することにより造粒した。次に得られた造粒物を流動層
乾燥機で60℃で1時間乾燥し、造粒物の水分をほぼ完全
に除去し、造粒物試料1−1〜1−10を得た。これら試
料の平均粒径はJIS規格のふるいを用いたふるい分け
法により測定したところ、いずれも150〜1500μmの範囲
にあった。
【0080】なお、上記操作において、アルカリ剤の粉
砕時に相対湿度55%で操作を行ったところ、水酸化カリ
ウム及びナトリウムは潮解が著しかったため以後は相対
湿度40%RH以下で操作を行った。本発明のアルカリにつ
いては実質的に問題はなかった。
【0081】次に上記操作で作成した造粒物のうち半分
を菊水製作所製タフプレストコレクト1527HUを改造し
た打錠機により1錠当たりの充填量を5.0gにして圧縮
打錠を行い、直径17mmの錠剤試料1−11〜1−20(各々
100個のカラーペーパー用発色現像補充用アルカリ剤錠
剤)を作成した。
【0082】これらの試料を用いて、以下の評価を行っ
た。
【0083】(潮解性評価)試料5.0g(錠剤の場合は
1個)をサンプルビンに入れ、栓を閉めずに開口状態の
まま、温度30℃相対湿度40%の恒温恒湿庫内に保存し
た。試料は各実験水準に対して3個ずつ用意し、潮解
(形状がくずれるか水分が付着する)に至る様子を観察
した。
【0084】評価基準を以下に示す。
【0085】×× 保存を開始した当日(6時間以内)
に潮解した × 保存を開始した翌日に潮解した △ 保存を開始して3日以内に潮解した ○ 保存を開始して1週間以内に潮解した ◎ 保存を開始して1週間以上形状を保っていた。
【0086】(造粒物の流動性の測定)試料5.0gを高
密度ポリエチレン製の袋(10cm×10cm)に入れて、ヒー
トシールにより密閉し、温度60℃相対湿度40%の恒温庫
内に4週間保存した。保存後の各試料の安息角を測定し
た。この安息角は45度以下であると流動性に優れること
を表す。
【0087】(錠剤の強度の測定)錠剤試料各10ケをス
ピードチェッカー(岡田精工(株)製)を用いて硬度を測
定し、その平均値を強度とした。
【0088】以上の結果を表1に示す。なお表中のLiOH
は、ことわりのない限り、無水水酸化リチウムを表すも
のとする。
【0089】
【表1】
【0090】上記表1より本発明のアルカリ剤は潮解性
に優れているばかりでなく、長期間保存した場合、流動
性が悪化せず、又錠剤の強度も優れていることがわか
る。
【0091】実施例2 以下の操作に従ってカラーペーパー用固体発色現像剤を
作成した。
【0092】1)カラーペーパー用発色現像剤補充用錠
剤 操作(A) 現像主薬のCD−3[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-
〔β-(メタンスルホンアミド)エチル〕アニリン硫酸塩]
1200gを空気ジェット微粉砕機中で平均粒径10μmにな
るまで粉砕する。この微粉末を市販の流動層噴霧造粒機
中で室温にて約5分間、30mlの水を噴霧することにより
造粒した後、造粒物を60℃で8分間乾燥する。次に造粒
物を真空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほ
ぼ完全に除去する。
【0093】操作(B) 表2,3記載の化合物1200gを操作(A)と同様、粉
砕、造粒する。水の噴霧量を10mlとし、造粒後、50℃で
10分間乾燥する。次に造粒物を真空中で40℃にて2時間
乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0094】操作(C) チノパールSFP(チバガイギー社製)300g、亜硫酸
ナトリウム400g、炭酸カリウム3500g、臭化カリウム
3.0g、ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム250
g、表2記載のアルカリ剤を(A)と同様粉砕した後、
市販の混合機で均一に混合する。次に(A)と同様にし
て、水の噴霧量を150mlにして造粒を行う。造粒後、造
粒物を真空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分を
ほぼ完全に除去する。
【0095】操作(D) 上記操作(A)〜(C)で調製した造粒物を25℃、相対
湿度40%以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間
均一に混合し、造粒物試料を得た。
【0096】操作(E) 上記操作(D)で作成した造粒物試料のうち半分を菊水
製作所製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠
機により1錠当たりの充填量を10.0gにして圧縮打錠を
行い、直径30mmの錠剤試料(80個のカラーペーパー用発
色現像補充用錠剤)を作成した。
【0097】また、これとは別に、操作(C)でp-トル
エンスルホン酸ナトリウム150gとポリエチレングリコ
ール(平均分子量10,000)80gとを更に添加した造粒物
を作成し、操作(D)および操作(E)と同様にして、
造粒物試料と錠剤試料を作成した。
【0098】これらの試料を用いて、以下の評価を行っ
た。
【0099】(潮解性評価)試料10.0g(錠剤の場合は
1個)をサンプルビンに入れ、栓を閉めずに開口状態の
まま、温度30℃相対湿度40%の恒温庫内に保存した。試
料は各実験水準に対して3個ずつ用意し、潮解(形状が
くずれるか水分が付着する)に至る様子を観察した。
【0100】評価基準を以下に示す。
【0101】×× 保存を開始した当日(6時間以内)
に潮解した × 保存を開始した翌日に潮解した △ 保存を開始して3日以内に潮解した ○ 保存を開始して1週間以内に潮解した ◎ 保存を開始して1週間以上形状を保っていた。
【0102】(主薬残存率の測定)試料10.0g(錠剤の
場合は1個)を高密度ポリエチレン製の袋(10cm×10c
m)に入れて、ヒートシールにより密閉し、温度50℃、4
0%RHの恒温恒湿庫内に3週間保存した。保存後の試料
を一定量の水に溶解し、溶液中の発色現像主薬の濃度を
測定することにより、主薬の残存率を求めた。
【0103】又、造粒物の流動性、錠剤強度の測定は実
施例1と同様に行った。
【0104】以上の結果を表2,3に示す。なお表中の
LiOHは、ことわりのない限り、無水水酸化リチウムを表
すものとする。
【0105】
【表2】
【0106】
【表3】
【0107】表2,3より、アルカリ剤として水酸化リ
チウムを用いた場合に潮解性が低く、かつ、発色現像主
薬の残存率も高いことがわかる。さらに顆粒剤の場合、
保存後の流動性が悪化せず、又、錠剤の場合は強度が向
上する。また、一般式〔A〕で示される化合物を用いた
場合には、さらに良好な結果が得られた。芳香族スルホ
ン酸塩としてp-トルエンスルホン酸ナトリウム、および
ポリエチレングリコールとしてPEG6000を添加した場合
には特に良好な結果が認められた。
【0108】錠剤と、造粒混合物を比較すると錠剤の場
合に本発明の効果がより顕著に発揮されていることがわ
かる。また、調薬の作業性や微粉末の飛散の観点から
も、錠剤が、好ましい形態である。
【0109】実施例3 実施例2の操作(A),(B),(C)と同様に作成し
た各造粒物をそれぞれ個別に操作(E)の方法で打錠
し、パート別の錠剤3種を作成した。なお添加剤は、例
示化合物(7)のジナトリウム塩、アルカリ剤は表4記
載の化合物(0.94mol/kg)を用い、それぞれのパート
の錠剤重量は、(A)0.45g,(B)0.45g,(C)1.
60gとした。
【0110】また、実施例2と同様の(A),(B),
(C)混合の1パート錠剤も作成した。
【0111】これらの試料について実施例2と同様に、
潮解性評価と、主薬残存率の測定を行った。パート別の
錠剤は、3種を同一のサンプルビンおよびポリエチレン
の袋の中に混入して保存評価した。結果を表4に示す。
【0112】
【表4】
【0113】表4で示されるように、固体発色現像剤
は、1パート化するよりも、発色現像主薬とアルカリ剤
を別にした複数パート構成とする方が、潮解性や、主薬
の酸化を防止する点では好ましいが、取扱い操作の観点
から1パート化する際には、無水水酸化リチウムや水酸
化リチュウム一水塩を用いることにより劣化を抑制する
ことができる。
【0114】実施例4 以下の操作に従ってカラーペーパー用処理錠剤を作成し
た。
【0115】1)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤 操作(A) 現像主薬のCD−3[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-
〔β-(メタンスルホンアミド)エチル〕アニリン硫酸塩]
1200gを市販のバンダムミル中で平均粒径10μmになる
まで粉砕する。この微粉末を市販の撹拌造粒機中で室温
にて約7分間、50mlの水を添加することより造粒した
後、造粒物を流動層乾燥機で40℃に2時間乾燥して造粒
物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調製
した造粒物にポリエチレングリコール6000を150gを25
℃で40%RH(相対湿度)以下に調湿された部屋で混合機
を用いて10分間均一に混合する。次にN-ミリストイルア
ラニンナトリウム4gを添加し、3分間混合した後、得
られた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト
1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を表
5記載のように変化させて圧縮打錠を行い、各々1000個
の(直径10mm)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤A剤
を作成した。
【0116】操作(B) ジスルホエチルヒドロキシルアミン二ナトリウム塩1200
gを操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の添加量は
60mlとし、造粒後、50℃で30分間乾燥して造粒物の水分
をほぼ完全に除去する。このようにして、調製した造粒
物にN-ミリストイルアラニンナトリウム4gを添加し、
25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて3
分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1
錠当たりの充填量を1.0gにして圧縮打錠を行い、1000
個の(直径10mm)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤B
剤を作成した。
【0117】操作(C) チノパールSFP(チバガイギー社製)300g、亜硫酸
ナトリウム37g、臭化カリウム3g、ジエチレントリア
ミン五酢酸五ナトリウム250g、p-トルエンスルホン酸
ナトリウム2800g、表5記載のアルカリ剤、マンニトー
ル106gを操作(A)と同様粉砕した後、市販の混合機
で均一に混合する。次に操作(A)と同様にして、水の
添加量を150mlにして造粒を行う。造粒後、造粒物を60
℃で30分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去す
る。このようにして、調製した造粒物にN-ミリストイル
アラニンナトリウム4gを添加し、25℃、40%RH以下に
調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に
得られた混合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレク
ト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量を
3.2gにして圧縮打錠を行い、1000個の(直径20mm)カラ
ーペーパー用発色現像補充用錠剤C剤を作成した。
【0118】操作(D) 炭酸カリウム3500gを操作(A)と同様、粉砕、造粒す
る。水の添加量は150mlとし、造粒後、700℃で30分間乾
燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0119】このようにして、調製した造粒物にポリエ
チレングリコール6000を150gを25℃、40%RH以下に調
湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に混合する。
次にN-ミリストイルアラニンナトリウム4gを添加し、
3分間混合した後、得られた混合物を菊水製作所(株)製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機により1
錠当たりの充填量を3.0gにして圧縮打錠を行い、1000
個の(直径20mm)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤D
剤を作成した。
【0120】2)カラーペーパー用漂白定着補充用錠剤 操作(E) エチレンジアミン4酢酸第2鉄アンモニウム1水塩1250
g、エチレンジアミン四酢酸25g、マレイン酸250g、
パインフロー(松谷化学製のマルトデキストリン)46g
を操作(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。水の添加
量は80mlとし、造粒後、60℃で2時間乾燥にして造粒物
の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、調製し
た造粒物にN-ラウロイルサルコシンナトリウム20gを添
加し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用
いて3分間混合する。次に得られた混合物を菊水製作所
(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機に
より1錠当たりの充填量を4.3gにして圧縮打錠を行
い、340個の(直径20mm)カラーペーパー用漂白定着補充
錠剤A剤を作成した。
【0121】操作(F) チオ硫酸アンモニウム1640g、亜硫酸ナトリウム750
g、臭化カリウム40g、p-トルエンスルフィン酸50g、
パインフロー55gを操作(C)と同様、粉砕、混合し造
粒する。水の噴霧量は100mlとし、造粒後、60℃で120分
間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このよ
うにして、調製した造粒物にN-ラウロイルサルコシンナ
トリウム20gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された
部屋で混合機を用いて3分間混合する。次に得られた混
合物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを
改造した打錠機により1錠当たりの充填量を3.35gにし
て圧縮打錠を行い、720個の(直径20mm)カラーペーパー
用漂白定着補充用錠剤B剤を作成した。
【0122】3)カラーペーパー用安定補充用錠剤 操作(G) 炭酸ナトリウム・1水塩10g、1-ヒドロキシエタン-1,1
-ジスルホン酸三ナトリウム200g、チノパールSFP15
0g、亜硫酸ナトリウム300g、硫酸亜鉛7水塩200g、
エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム150g、硫酸アン
モニウム200g、o-フェニルフェノール10g、パインフ
ロー25gを操作(C)と同様、粉砕、混合し造粒する。
水の添加量は60mlとし、造粒後、70℃で60分間乾燥して
造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このようにして、
調製した造粒物にN-ラウロイルサルコンシンナトリウム
10gを添加し、25℃、40%RH以下に調湿された部屋で混
合機を用いて3分間混合する。次に得られた混合物を菊
水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した
打錠機により1錠当たりの充填量を3.14gにして圧縮打
錠を行い、360個の(直径20mm)カラーペーパー用安定補
充用錠剤を作成した。
【0123】〔カラーペーパー処理工程〕次に本発明の
自動機を使用した感光材料の処理方法に付いて以下に説
明する。
【0124】コニカカラーペーパータイプQAプロセッ
サーCL-PP-718に錠剤供給機能、液面検出機能、水供給
機能等を改造によって配備し、以下の処理実験を行っ
た。なお錠剤供給機能、液面検出機能、水供給機能等は
特開平5-119454号の図3,図5に示す装置を用いた。図
の詳細な説明は同公報の21頁〔0157〕〜22頁〔0165〕及
び23頁〔0169〕〜24頁〔0179〕に記載されている。下記
に自現機の標準処理条件を示す。
【0125】 処理工程 温度 時間 発色現像 39±0.3℃ 22秒 漂白定着 35±1.0℃ 22秒 安定−1 33±3.0℃ 20秒 安定−2 33±3.0℃ 20秒 安定−3 33±3.0℃ 20秒 乾燥 72±5.0℃ 40秒 安定剤は3槽目(安定−3)に補充され、順次2槽(安
定−2)、1槽(安定−1)にオーバーフロー液が流れ
込むカスケード方式となっている。
【0126】自現機処理液の準備は下記の方法にて行っ
た。
【0127】発色現像タンク液(23.0l) 自現機発色現像タンクに35℃の温水18lを入れ、作成し
たカラーペーパー用発色現像補充用錠剤A〜D剤を各々
177個投入、溶解した。次にスターター成分として別に
錠剤化しておいた下記処方のスターターを23個投入、溶
解後タンク標線まで温水を加えてタンク液を完成した。
【0128】 カラーペーパー用発色現像スターター(1l当たり) 塩化カリウム 表5記載 炭酸水素カリウム 4.8g 炭酸カリウム 2.1g 漂白定着液(23.0l) 自現機漂白定着タンクに35℃の温水15lを入れ、作成し
たカラーペーパー用漂白定着補充用錠剤をA剤:852
個、B剤:1704個投入、溶解した。溶解後タンク票線ま
で温水を加えタンク液を完成した。
【0129】安定液(1〜3槽目各々15l) 自現機安定タンク1槽目、2槽目、3槽目に35℃の温水
を各々12l入れ、作成したカラーペーパー用安定補充用
錠剤を60個ずつ投入、溶解した。次にタンク票線まで温
水を加えタンク液を完成した。
【0130】次に自現機温調中に実施例で作成した各補
充用錠剤を自現機に付与した補充用錠剤供給装置に各々
20個セットした。これらの補充用錠剤はカラーペーパー
が1m2処理されると発色現像補充用錠剤のA〜D剤:各
々1個、漂白定着補充用錠剤のA剤:1個、B剤2個、
安定補充用錠剤:1個が投入され、同時に温水供給装置
から補充温水が発色現像槽には表3記載の量、漂白定着
槽には42ml、安定槽には247ml供給されるようにセット
した。
【0131】コニカ(株)製コニカカラーQAペーパータ
イプA5をテスト用感光材料として使用した。感光材料
を常法に従って像様露光後、前記の処理工程でランニン
グ処理を行った。ランニング処理は発色現像タンク槽の
容量の2倍量が補充される(2R)まで連続的に行っ
た。なお、1日当たり処理量は0.05Rで行った。
【0132】ランニングのスタート時及び終了時にウェ
ッジ露光した感光材料を処理し、濃度測定を行った。青
色光(Blue)、緑色光(Green)及び赤色光(Red)の最
高発色濃度(Dmax)をそれぞれ読み取った。また、自現
機の補充用錠剤供給装置にセットされた各々20個の錠剤
のうち、発色現像補充用錠剤C剤が消費されるまでの間
に錠剤の形状が変化する様子を観察した。結果を表5に
示す。
【0133】
【表5】
【0134】表5の結果から発色現像槽への補水量が感
材1m2当たり150ml以下の場合に錠剤の形状変化および
処理安定性の点で本発明の効果が顕著であり、さらに10
0ml以下の場合によりおおきな効果が得られることがわ
かる。
【0135】実施例5 実施例4と同様の方法で各錠剤を作成し、ランニング処
理を行った。ただし、発色現像工程の時間を表6に記載
のごとく変化させ、これに伴い発色現像補充用錠剤A剤
の充填量と、C剤中のアルカリ剤を表6記載のごとく変
化させた。
【0136】さらに、A剤中の発色現像主薬、B剤中の
保恒剤を表6のごとく変化させた。なお、発色現像槽へ
の補水量は感材1m2当たり81mlとし、ランニングスター
ト時にスターターとして、塩化カリウムを7.0g添加し
た。
【0137】評価方法は、実施例4と同様に、ランニン
グスタート時と終了時の最高発色濃度および錠剤の形状
変化を観測した。結果を表6及び表7に示す。
【0138】
【表6】
【0139】
【表7】
【0140】表6及び表7より、発色現像工程の処理時
間が30秒以下のときに、処理安定性および錠剤の形状変
化の点で本発明の効果がより顕著に発現されていること
がわかる。また一般式〔A〕で示される化合物を用いた
場合に処理安定性がより向上した。さらに、発色現像主
薬として4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(3-ヒドロキシ
プロピル)アニリン硫酸塩を用いることにより、CD−
3の場合より、若干処理安定性が向上した。
【0141】実施例6 以下の操作に従ってカラーネガフィルム用処理錠剤を作
成した。
【0142】1)カラーネガ用発色現像補充用錠剤 操作(1) 炭酸カリウム3750.0g、亜硫酸ナトリウム580.0g、ジ
エチレントリアミン5酢酸5ナトリウム240.0g、p-ト
ルエンスルホン酸ナトリウム500.0g、アルカリ剤(表
8記載)を市販のバンダムミル中で平均粒径10μmにな
るまで粉砕する。この微粉末にPEG6000 500.0g及び
マンニット800.0gを市販の撹拌造粒機中で室温にて約
7分間、160mlの水を添加することにより造粒した後、
造粒物を市販の流動層乾燥機を用いて70℃で120分間乾
燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0143】操作(2) 硫酸ヒドロキシルアミン360.0g、臭化カリウム40.0
g、ピロカテコール-3,5-ジスルホン酸ジナトリウム20.
0g、を操作(1)と同様に粉砕した後、パインフロー
(松谷化学製)20.0gを加え混合、造粒する。水の添加
量は3.5mlとし、造粒後、60℃で60分間乾燥し、造粒物
の水分をほぼ完全に除去する。
【0144】操作(3) 現像主薬のCD−4〔4-アミノ-3-メチル-N-エチル-β-
(ヒドロキシ)エチルアニリン硫酸塩〕650.0gを、操
作(1)と同様粉砕後、室温にて約7分間、10mlの水を
添加することにより造粒した後、造粒物を流動層乾燥機
で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除
去する。
【0145】操作(4) 前記操作(1)〜(3)で調製した顆粒を室温にて市販
のクロスロータリー式混合機を用いて10分間混合し、さ
らにN-ミリストイルアラニンナトリウム40.0gを添加
し、3分間混合する。この様にして得られた混合造粒物
をロータリー打錠機(菊水製作所(株)、クリーンプレス
コレクトH18)で、連続打錠を行い、直径25mm、重量1
0.0gのカラーネガフィルム用発色現像補充用錠剤600個
を得た。
【0146】以上の操作で得られた錠剤試料6−1〜6
−10について、実施例2と同様の評価を行った。結果を
表8に示す。
【0147】
【表8】
【0148】上記表8から明らかな様に本発明の錠剤は
潮解しにくいだけでなく硬度も向上し優れた錠剤である
ことがわかる。
【0149】実施例7 以下の操作に従ってカラーネガフィルム用処理錠剤を作
成した。
【0150】1)カラーネガ用発色現像補充用錠剤 操作(1) 現像主薬のCD−4〔4-アミノ-3-メチル-N-エチル-β-
(ヒドロキシ)エチルアニリン硫酸塩〕660gを、市販の
バンダムミル中で平均粒径10μmになるまで粉砕する。
この微粉末を市販の撹拌造粒機中で室温にて約7分間、
50mlの水を添加することより造粒した後、造粒物を流動
層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ
完全に除去する。
【0151】操作(2) 硫酸ヒドロキシルアミン360gとパインフロー(松谷化
学製)20gを操作(1)と同様に粉砕した後、混合、造
粒する。水の添加量は35mlとし、造粒後、60℃で30分間
乾燥し、造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0152】操作(3) ジエチレントリアミン五酢酸200g、1-ヒドロキシエタ
ン-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム150g、亜硫酸カリウ
ム728g、炭酸カリウム3750g、無水水酸化リチウム30
g、臭化ナトリウム37gとマンニット220gを(1)と
同様に粉砕、混合し、水の添加量を200mlにして造粒を
行う。造粒後、造粒物を70℃で60分間乾燥して造粒物の
水分をほぼ完全に除去する。
【0153】操作(4) 上記操作(1)〜(3)で得られた造粒物を25℃、40%
RH以下に調湿された部屋で市販のクロスロータリー式混
合機を用いて10分間混合する。次に造粒混合物にN-ミリ
ストイルアラニンナトリウム20gを添加し、さらに3分
間混合する。この様にして得られた混合物を実施例6と
同様な方法で打錠機を用い1錠あたりの充填量を9.5g
にして圧縮打錠を行い、1200個の(直径30mm)カラーネガ
用発色現像補充用錠剤を作成した。
【0154】2)カラーネガ用漂白補充用錠剤 操作(4) 1,3-プロパンジアミン4酢酸第2鉄アンモニウム1水塩
1900g、1,3-プロパンジアミン4酢酸200g、パインフ
ロー170gを操作(1)と同様に粉砕、混合し、水の添
加量を80mlにして造粒を行う。造粒後、造粒物を60℃で
120分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0155】操作(5) コハク酸500g、臭化カリウム460gとパインフロー100
gを操作(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の添
加量は17mlとし、造粒後、70℃で120分間乾燥して造粒
物の水分をほぼ完全に除去する。
【0156】操作(6) 臭化カリウム400g、炭酸水素カリウム880gとマンニッ
ト80gを操作(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水
の添加量は13mlとし、造粒後、60℃で120分間乾燥して
造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0157】操作(7) 上記操作(4)〜(6)で調製した造粒物を25℃、40%
RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一に
混合する。次にこの混合造粒物にN-ラウロイルサルコシ
ンナトリウム30gを添加し、3分間混合する。次に混合
物を菊水製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを
改造した打錠機により1錠当たりの充填量を10.0gにし
て圧縮打錠を行い、400個の(直径30mm)カラーネガ用漂
白補充用錠剤を作成した。
【0158】3)カラーネガ用定着補充用錠剤 操作(8) チオ硫酸アンモニウム2500g、亜硫酸ナトリウム150
g、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム塩20gとパイ
ンフロー(松谷化学製)65gを操作(1)と同様、粉
砕、混合、造粒する。水の添加量は50mlとし、造粒後、
60℃で120分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去
する。
【0159】操作(9) 上記操作(8)で調製した造粒物とN-ラウロイルサルコ
シンナトリウム13gを25℃、40%RH以下に調湿された部
屋で混合機を用いて3分間混合する。次に混合物を菊水
製作所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造した
打錠機により1錠当たりの充填量を9.3gにして圧縮打
錠を行い、280個の(直径30mm)カラーネガ用定着補充用
錠剤を作成した。
【0160】4)カラーネガ用安定補充用錠剤 操作(10) m-ヒドロキシベンズアルデヒド1500g、ラウリル硫酸ナ
トリウム200g、エチレンジアミン4酢酸ジナトリウム6
00g、表9記載のアルカリ剤とパインフロー100gを操
作(1)と同様、粉砕、混合、造粒する。水の添加量は
100mlとし、造粒後、造粒物を50℃にて2時間乾燥して
造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0161】操作(11) 上記操作(10)で調製した造粒物を25℃、40%RH以下に
調湿された部屋で菊水製作所(株)製タフプレストコレ
クト1527HUを改造した打錠機により1錠当たりの充填量
を9.0gにして圧縮打錠を行い、300個の(直径30mm)カラ
ーネガ用安定補充用錠剤を作成した。
【0162】以上の操作をくり返し、以下の実験に必要
な個数を錠剤を作成した。
【0163】〔カラーネガ処理工程〕次に本発明の自現
機を使用した感光材料の処理方法に付いて以下に説明す
る。コニカカラーネガフィルムプロセッサーCL−KP
−50QAに錠剤供給機能、液面検出機能、温水供給機能
等を改造によって配備し、以下の処理実験を行った。下
記に自現機の標準処理条件を示す。
【0164】 処理工程 温度 時間 発色現像 38±0.3℃ 3分15秒 漂 白 38±1.0℃ 45秒 定着−1 38±1.0℃ 45秒 定着−2 38±1.0℃ 45秒 安定−1 38±3.0℃ 20秒 安定−2 38±3.0℃ 20秒 安定−3 38±3.0℃ 20秒 乾 燥 60 ℃ 60秒 安定剤は3槽目(安定−3)に補充され、順次2槽(安
定−2)、1槽(安定−1)に、又、定着剤は2槽目
(定着−2)に補充され、1槽(定着−1)にオーバー
フロー液が流れ込むカスケード方式となっている。
【0165】自現機処理液の準備は下記の方法にて行っ
た。
【0166】発色現像タンク液(21.0l) 自現機発色現像タンクに35℃の温水15lを入れ、作成し
たカラーネガフィルム用発色現像補充用錠剤を103個投
入、溶解した。次にスターター成分として別に錠剤化し
ておいた下記処方のスターターを21個投入、溶解後タン
ク標線まで温水を加えタンク液を完成した。
【0167】 カラーネガ用発色現像スターター(1l当たり) 臭化ナトリウム 0.8g 沃化ナトリウム 2.0mg 炭酸水素ナトリウム 3.0g 炭酸カリウム 0.5g 漂白液(5.0l) 自現機漂白タンクに35℃の温水3.0lを入れ、実施例と
同様にして作成したカラーネガフィルム用漂白補充用錠
剤を165個投入、溶解した。次にスターター成分として
別に錠剤化しておいた下記処方のスターターを5個投
入、溶解後タンク漂線まで温水を加えタンク液を完成し
た。
【0168】 カラーネガ用漂白スターター(1l当たり) 臭化カリウム 10.0g 炭酸水素ナトリウム 1.5g 炭酸カリウム 3.5g 定着液(1槽目4.5l、2槽目4.5l) 自現機定着タンク1槽目、2槽目に35℃の温水を各々3.
0l入れ、作成したカラーネガフィルム用定着補充用錠
剤を136個ずつ投入、溶解した。次にカラー漂線まで温
水を加えタンク液を完成した。
【0169】安定液(1〜3槽目各々3.2l) 自現機安定タンク1槽目、2槽目、3槽目に35℃の温水
を各々3.0l入れ、作成したカラーネガフィルム用安定
補充用錠剤を1個ずつ投入、溶解した。次にタンク漂線
まで温水を加えタンク液を完成した。
【0170】次に自現機温調中に作成した各補充用錠剤
を自現機に付与した補充用錠剤供給装置に各々20個セッ
トした。これらの補充用錠剤は135サイズ24枚撮りフィ
ルムが、8本処理されると発色現像補充用錠剤は1個、
漂白補充用錠剤は4個、定着補充用錠剤は8個、安定補
充用錠剤は0.09個が各々投入され、同時に温水供給装置
から補充温水が発色現像槽には154.4ml、漂白槽には27.
2ml、定着槽には204.8ml、安定槽には320ml供給される
ようにセットした。
【0171】コニカ製カラーネガフィルムコニカカラー
スーパーDD100を像様露光後前記処理工程にしたがっ
て処理した。処理後のフィルムの裏面汚れの状況を評価
した。また、安定補充用錠剤の潮解性を実施例1と同様
の方法で評価した。結果を表9に示す。
【0172】
【表9】
【0173】裏面汚れの評価基準;× 白っぽいむらが
発生した △ わずかにむらが発生した ○ 汚れはほとんど発生しなかった 潮解性の評価基準 ;実施例1と同じ 表9より、本発明のアルカリ剤を用いた場合には、処理
後のフィルムの裏面汚れが少なく、潮解性も改善されて
るいことがわかる。特に水酸化リチウムを用いた場合に
効果が顕著である。
【0174】実施例8 実施例4と同様の方法で各錠剤を作成し、発色現像補充
用錠剤については、A,B,C,D剤を各々1錠ずつ、
計4錠を1分包とし、連続20分包分をピールオープン包
材を使用し、四方シール方式で分包した。また漂白定着
補充用錠剤については、A剤を1錠、B剤を2錠分ずつ
計3錠を1分包とし、連続20分包分を上記発色現像補充
用錠剤と同様に分包した。
【0175】さらに、安定補充用錠剤については、各1
錠ずつを1分包とし、前記と同様に分包した。
【0176】ピールオープン包材としては、シーラント
フィルムとしてトーセロCMPSO11Cを使用し、無延伸ポリ
プロピレンフィルム/延伸ポリプロピレンフィルムの無
延伸ポリプロピレンフィルム面でラミネートし、作成し
た。
【0177】作成したピールオープンフィルムと、無延
伸ポリプロピレン/延伸ポリプロピレンフィルムをヒー
トシールし、上記錠剤を分包した。
【0178】ランニング実験を表5のNo.3−12と同じ
条件で行った。ただし、錠剤の供給方法を以下に記載す
る装置に変更し、錠剤が投入される直前に包材が開封さ
れるようにした。
【0179】水供給手段等については、実施例4同様、
特開平5-119454号記載のものに準じて行った。
【0180】図5は本発明の固体処理剤供給装置140の
1例を示す斜視図であり、包装体に入った固体処理剤の
包装体をはがすことによって固体処理剤を処理槽に投入
するものである(尚、固体処理剤の包装形態の一例を図
1〜4に示す)。
【0181】固体処理剤を四方シールで包装した収納包
材の先端部をローラ141を介して固定手段である巻き取
り軸142にセットし、感光材料が処理されると処理量情
報検出手段によって検知し、ある一定量に達した時に処
理剤供給制御手段により信号が送られ処理剤供給手段で
もある巻き取り軸142のモーターを動かすことで、固体
処理剤の入った包装体をある一定の長さだけ移動させ、
必要数の固体処理剤を投入する。包装体を移動させる方
法は包装体に予め設けられたノッチを検出する方法、印
刷柄の検出、包装体の処理剤検出等どんな方法でも良い
が要は必要数の固体処理剤を精度よく検出し、ローラ14
1や巻き取り軸142によって移動させるものである。ロー
ラ141は包装体を固定する、位置決めするなどの目的で
設置しており、2つの巻き取り軸により剥離され、固体
処理剤が投入される。
【0182】図6(a),(b)は連続包装体603の二
分割カット方式を表わす。
【0183】感光材料が処理されると処理量情報検出手
段によって検知し、ある一定量に達したときに処理剤供
給手段により信号が送られ搬送ローラ502が回転すると
同時にセラミック製又はステンレス製の丸刃301が回転
し、連続包装体603の下部を二分割カットし固体処理剤1
0を投入する。この二分割する際に包装体603はサクショ
ンガイド202にサクションにて両サイドに広げられ内部
の固体処理剤10が落下し易くなっている。固体処理剤10
がない空の包装体603は次の固体処理剤10の投入の時搬
送ローラ401で移動し包装体収納箱101へ廃棄される。
【0184】いずれの処理剤供給方法も、実施例4にお
ける表5No.3−12と同様に良好な写真性能が得られ、
さらに錠剤状固体処理剤の保存性や取り扱い性の点でよ
り有利であることがわかった。
【0185】これらの処理剤供給手段は、錠剤のみなら
ず粉末状あるいは顆粒状の固形処理剤にも応用できる。
【0186】
【発明の効果】本発明によれば、以下の特徴を有するハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料用処理剤、およびこれを
用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法を提
供することができる。
【0187】第1に廃液量が減少し、かつプラスチック
ボトル用素材の使用量削減により地球環境の保全に適す
る 第2に処理剤が経時保存性に優れ、又特に固体処理剤の
取扱い性(流動性や強度)に優れる 第3に連続処理に際して、迅速かつ安全な写真性能を維
持できる
【図面の簡単な説明】
【図1】シール包装の具体例を示す平面図。
【図2】スティック包装の具体例を示す図。
【図3】PTP(Pressure Through Package)包装の具体
例を示す図。
【図4】一括包装の具体例を示す図。
【図5】ピールオープン方式による供給装置を示す斜視
図。
【図6】連続包装体の二分割カット方式による供給装置
を示す図。
【符号の説明】
10 固体処理剤 101 包装体収納箱 140 固体処理剤供給装置 141 ローラ 142 巻き取り軸 202 サクションガイド 301 丸刃 401 搬送ローラ 502 搬送ローラ 603 連続包装体

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化リチウムを含有することを特徴と
    するハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
  2. 【請求項2】 前記固体処理剤が顆粒もしくは錠剤であ
    ることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀カラー
    写真感光材料用固体処理剤。
  3. 【請求項3】 前記固体処理剤が造粒物を圧縮成形して
    得られる錠剤であることを特徴とする請求項1または2
    記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。
  4. 【請求項4】 前記固体処理剤がパラフェニレンジアミ
    ン系発色現像主薬を含有する発色現像剤であることを特
    徴とする請求項1〜3記載のハロゲン化銀カラー写真感
    光材料用固体処理剤。
  5. 【請求項5】 前記発色現像剤が下記一般式〔A〕で示
    される化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4
    記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処理剤。 【化1】 〔式中、Lはアルキレン基を表し、Aはカルボキシ基、
    スルホ基、ホスホノ基、ホスフィン酸残基、ヒドロキシ
    基、アミノ基、アンモニオ基、カルバモイル基またはス
    ルファモイル基を表し、Rは水素原子またはアルキル基
    を表す。〕
  6. 【請求項6】 前記発色現像剤が少なくとも水酸化リチ
    ウムを含有する顆粒、およびパラフェニレンジアミン系
    発色現像主薬を含有する顆粒の混合物であることを特徴
    とする請求項1〜5記載のハロゲン化銀カラー写真感光
    材料用固体処理剤。
  7. 【請求項7】 前記発色現像剤が少なくとも水酸化リチ
    ウムを含有する顆粒、パラフェニレンジアミン系発色現
    像主薬を含有する顆粒、および前記一般式〔A〕で示さ
    れる化合物を含有する顆粒を含有する顆粒混合物である
    ことを特徴とする請求項1〜6記載のハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料用固体処理剤。
  8. 【請求項8】 前記固体処理剤が前記造粒物混合物を打
    錠して得られる錠剤であることを特徴とする請求項6ま
    たは7記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料用固体処
    理剤。
  9. 【請求項9】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料を連続
    処理する際に、請求項1〜8記載の固体処理剤を用いる
    ことを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処
    理方法。
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