JPH06339007A - 画像読み取り装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、原稿の記載内容、原稿色に関
わらず、原稿の傾きを正確に検出し補正可能な画像読み
取り装置を提供することである。 【構成】上記目的を達成するために、原稿の画像を読み
取り、電気信号に変換して記憶する画像読み取り装置に
おいて、上記原稿に一方の面から光を放射する光源と上
記光源と上記原稿を挟んで原稿の反対の面側に位置し、
上記光源が放射する光を受光し明暗の情報を出力する受
光手段と上記受光手段が出力する情報から原稿の傾きを
検出する傾き検出手段と上記検出した傾きに応じて、読
み取った画像データを回転処理する傾き補正手段を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は原稿から画像を読み取る
画像読み取り装置、特に読み取った画像データの傾き検
出に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に原稿の画像を画像読み取り装置で
読み取る場合、原稿を人手でセットするか或いは自動原
稿供給装置により自動的に原稿をセットする二通りがあ
る。どちらの場合においても画像読み取り装置にたいし
て原稿が傾いてセットされ、画像が傾いて入力された
り、場合によっては原稿の一部が読み取った範囲から出
てしまい入力されないことがある。

【０００３】従来、上記問題を解決するために、特開昭
６３−１８０１８０号公報に記載されているように、読
み取った画像中の文字列等の記載情報から画像の方向性
を検出して、画像の読み取り方向と画像の傾きを検出す
る方法、或いは読み取った画像から原稿の端を検出して
傾きを求める方法があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の画像の傾き
検出方法において、読み取った原稿の記載情報から原稿
の傾きを検出する方法では、原稿に記載されている情報
が原稿自体の方向と関連していることを前提にして傾き
の検出を行う。即ち、原稿に記載されている情報が原稿
の一辺と平行に並んでいる文字列や表、図形等の場合は
正確な傾きを検出し易いが、原稿自体の方向と顕著な関
連がない図形が記載されている場合には正確な傾きの検
出は困難である。

【０００５】また、従来の画像読み取り装置では原稿の
端を明確に読み取ることは困難である。通常、画像を読
み取る際の原稿の背景に相当する部分は白色が用いられ
ているが、原稿の多くは白地であるため、原稿の端を明
確に検出するのは困難である。原稿の端を検出すること
を考えると、原稿の背景部分を黒色等にすれば良いが、
原稿が黒地等の濃い色の場合には、やはり原稿の端を明
確に検出できず、また原稿が薄い場合には、読み取る画
像に影響が出るなどの問題がある。

【０００６】本発明の目的は上記のような問題点を解決
し、原稿の記載内容、原稿色に関わらず、原稿の傾きを
正確に検出し補正可能な画像読み取り装置を提供するこ
とである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、原稿の画像を読み取り、電気信号に変換して記憶す
る画像読み取り装置において、上記原稿に一方の面から
光を放射する光源と上記光源と上記原稿を挟んで原稿の
反対の面側に位置し、上記光源が放射する光を受光し明
暗の情報を出力する受光手段と上記受光手段が出力する
情報から原稿の傾きを検出する傾き検出手段と上記検出
した傾きに応じて、読み取った画像データを回転処理す
る傾き補正手段を設けた。

【０００８】

【作用】上記画像読み取り装置において、上記光源が放
射した光を上記受光手段で受光することにより、上記光
源と上記受光手段の間に原稿がある場合には検出する光
が弱く、原稿がない場合には検出する光が強くなる。し
たがって、上記受光手段の出力信号をもとに原稿の端を
検出することが可能で、原稿の端を検出することによっ
て容易に読み取った原稿の傾きを検出できる。上記検出
した傾きに応じて上記傾き補正手段において、読み取っ
た画像データを回転することで傾きを補正できる。上記
方式により、原稿の記載内容、原稿色に関わらず、原稿
の傾きを検出し、補正することが可能になる。

【０００９】

【実施例】本発明の画像読み取り装置を電子ファイリン
グ装置に用いた場合を例に説明する。図２は電子ファイ
リング装置の全体構成図である。同図において、２０１
は装置全体を制御する中央演算処理装置（ＣＰＵ）、２
０２はＣＰＵ２０１を駆動するためのプログラム及び画
像データ等のデータを保持するメモリ、２０３は表示装
置を制御する表示制御部、２０４は表示装置、２０５は
原稿から画像を読み取る画像読み取り装置、２０６は画
像データ等の光ディスクへの書き込み或いは光ディスク
から読み出しを行う光ディスク装置、２０７は画像等を
印刷するプリンタである。

【００１０】上記ファイリング装置において、画像読み
取り装置２０５を用いて原稿から読み取った画像データ
はメモリ２０２に保持する。更に必要に応じ、上記画像
データを表示する場合にはメモリ２０２に記憶した上記
画像データを表示制御部２０３に伝送し、印刷する場合
にはプリンタ２０７に伝送する。また、画像読み取り装
置２０５で読み取った画像データを光ディスクに書き込
む場合は、ＣＰＵ２０１が圧縮処理してから光ディスク
装置２０６に書き込む。光ディスクに書き込んである画
像データを読み出す場合には、光ディスク装置２０６を
通して圧縮してある画像データを読み出し、ＣＰＵ２０
１が伸長処理をしてメモリ２０２に保持する。さらに、
必要に応じ、表示制御部２０３或いはプリンタ２０７に
伝送する。

【００１１】図１は上記画像読み取り装置の構成図であ
る。同図において１０１は原稿の画像を読み取るための
ラインセンサ、１０２は読み取った画像を保持するメモ
リ、１０３は傾き検出用のラインセンサ、１０４はライ
ンセンサ１０３の情報から原稿の傾きを検出する傾き検
出部、１０５は傾き検出部１０４が検出した傾きに応じ
てメモリ１０２に保持してある画像データの傾きを補正
する傾き補正部である。

【００１２】画像読み取り用ラインセンサ１０１と傾き
検出用ラインセンサ１０３は図３に示すような位置関係
にある。同図は原稿の面の法線方向及び原稿の移動方向
と垂直な方向から見た図である。同図おいて１０１は画
像読み取り用ラインセンサ、１０３は傾き検出用ライン
センサ、３０１は画像読み取り及び傾き検出の両方に用
いる光源、３０２は画像を読み取る原稿で、読み取る面
が下になっている。

【００１３】図には記していないが原稿搬送用のローラ
によって原稿は矢印方向に移動する構造になっており、
原稿の移動によって画像読み取り用ラインセンサ１０
１、傾き検出用ラインセンサ１０３が原稿を走査でき
る。光源３０１は原稿３０２の画像を読み取る面に光を
放射し、反射した光を画像読み取り用ラインセンサ１０
１で受光することにより画像を読み取とる。

【００１４】画像読み取り用ラインセンサ１０１で読み
取った画像データはメモリ１０２に保持する。

【００１５】また、光源３０１が放射した光は光源３０
１と傾き検出用ラインセンサ１０３の間に原稿３０２が
ある位置では原稿３０２に遮られ、ラインセンサ１０３
が検出する光は微弱になるが、原稿のない位置では、光
源３０１が放射した光が直接ラインセンサ１０３に届く
ため、検出する光は強くなる。

【００１６】傾き検出部１０４では傾き検出用ラインセ
ンサ１０３で受光した光の強弱の情報から原稿１０４の
端の位置を検出し、更に上記端の位置の時間的変化から
原稿３０２の搬送方向に対する傾きを検出する。

【００１７】傾き補正部１０５では傾き検出部１０４で
検出した傾き角に応じて、メモリ１０２に保持してある
画像データを回転処理する。傾き検出用ラインセンサ１
０３による傾き検出は画像読み取り用ラインセンサ１０
１で画像を読み取るのと同時に行われるため、読み取っ
た画像の傾きは確実に検出され補正が可能である。

【００１８】図４は画像読み取りの例を示したものであ
る。図４（ａ）の原稿が画像読み取り用ラインセンサ１
０１によって図４（ｂ）のように角度ａだけ傾いて画像
を読み取られた場合、傾き検出用ラインセンサ１０３は
図４（ｃ）に示すような情報を受け取るため、容易に傾
き角を検出して図４（ｂ）の読み取った画像を補正でき
る。

【００１９】上記第一の実施例では図３に示したよう
に、一つの光源を画像読み取りと傾き検出で共用した場
合を示したが、図５に示すように画像読み取り用のライ
ンセンサと傾き検出用のラインセンサを共用する方法も
考えられる。同図において５０１は画像読み取りと傾き
検出共用のラインセンサ、５０２は画像読み取り用の光
源、５０３は傾き検出用の光源である。

【００２０】上記構成において画像を読み取る場合には
画像読み取り用光源５０２のみを点灯し、原稿３０２の
画像をラインセンサ５０１で読み込む。また、傾き検出
を行う場合には傾き検出用光源５０３のみを点灯し、ラ
インセンサ５０１で光源５０３とラインセンサ５０１の
間に原稿３０２がある位置とない位置を検出する。

【００２１】上記例ではいずれも画像読み取り用セン
サ、傾き検出用センサ、光源の位置を固定し原稿を移動
する方式を示したが、原稿の位置を固定し、画像読み取
り用センサ、傾き検出用センサ、或いは光源を移動する
方式も考えられる。

【００２２】上記例では傾きを検出して補正を行ってい
たが、傾き角が大きくなると画像読み取り範囲から原稿
がはみ出す部分があり回転処理による傾き補正を行って
も一部を入力出来ないことがある。そこで、一定角度以
上の傾きを検出した場合には補正を行うだけでなく使用
者に警告を与える必要がある。

【００２３】図６は図１に示した画像読み取り装置の構
成図に警告発生部６０１を設けたものである。同図にお
いて傾き検出用ラインセンサ１０３から得られた情報に
よって傾き検出部１０４で検出した傾き角とあらかじめ
設定してある角度とを、警告発生部６０１において比較
し、傾き角が設定値よりも大きい場合には使用者に警告
を発生するように信号を発生する。

【００２４】傾きが設定値よりも大きい場合の使用者へ
の警告方法としては、表示画面に警告文或いは警告マー
ク等を表示する方法、ブザー等の音声を発生する方法、
装置に警告用の発光ダイオード等の発光手段を設けてお
き発光手段を点灯或いは点滅させる方法等が考えられ
る。

【００２５】また、自動原稿供給装置等を用い自動的に
複数の原稿の画像読み取りを行っている場合、警告発生
部６０１が一定以上の傾きを検出した際に、次の原稿の
読み取りには移らず画像読み取りを中止する方式と、設
定値以上の傾きが検出された原稿を記憶して、画像読み
取りの最中或いは全ての原稿を読み取った後に使用者に
通知する方法、或いは、設定値以上の傾きが検出された
原稿を他の原稿と分離してストックする方法等が考えら
れる。

【００２６】上記第一の実施例では本発明の画像読み取
り装置を電子ファイリング装置に採用した場合について
述べたが、次に複写機、文字認識装置に採用した場合の
説明を行う。

【００２７】図７は複写機の全体構成図である。同図に
おいて、７０１は装置全体を制御するＣＰＵ、７０２は
ＣＰＵ７０１を駆動するプログラム及びデータを保持す
るメモリ、２０５は原稿の画像を読み取る画像読み取り
装置、７０３は画像を印刷するプリンタである。

【００２８】上記構成において、原稿の複写を行う場
合、画像読み取り装置２０５で読み取った画像データを
メモリ７０２に伝送する。この際、上記実施例同様に読
み取り装置２０５において傾き補正を行うことにより画
像を傾いて読み込んだ場合の影響を以後の処理において
取り除くことが出来る。メモリ７０２に保持した画像デ
ータをＣＰＵ７０１によって必要に応じ加工し、プリン
タ７０４で印刷する。

【００２９】図８は文字認識装置の全体構成図である。
同図において、８０１は装置全体を制御するＣＰＵ、８
０２はＣＰＵ８０１を駆動するプログラム及びデータを
保持するメモリ、２０５は原稿の画像を読み取る画像読
み取り装置、８０３は他の装置と信号のやり取りを行う
インタフェースである。

【００３０】上記文字認識装置においても同様に、画像
読み取り装置２０５で傾きを補正した画像データをメモ
リ８０２に伝送し保持する。ＣＰＵ８０１によってメモ
リ８０２に保持した画像データを解析してインタフェー
ス８０３を通して他の装置に伝送する。画像読み取り装
置２０５において傾きを補正することにより、文字認識
の認識率も補正しない場合と比較して改善すると考えら
れる。

【００３１】

【発明の効果】本発明によれば、原稿の記載内容、原稿
色に関わらず原稿の傾きを検出して画像を補正する画像
読み取り装置を提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像読み取り装置の構成図である。

【図２】本発明の一実施例の電子ファイリング装置の構
成図である。

【図３】本発明の画像読み取り装置の構成図である。

【図４】本発明の傾き検出の説明図である。

【図５】本発明の画像読み取り装置の構成図である。

【図６】本発明の画像読み取り装置の構成図である。

【図７】本発明の一実施例の複写機の構成図である。

【図８】本発明の一実施例の文字認識装置の構成図であ
る。

【符号の説明】

１０１、１０３、５０１…ラインセンサ、 １０４…傾き検出部、 １０５…傾き補正部、 ３０１、５０２、５０３…光源、 ２０１、７０１、８０１…ＣＰＵ、 １０２、２０２、７０２、８０２…メモリ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 佳弘 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所マイクロエレクトロニクス 機器開発研究所内

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】原稿の画像を読み取り、電気信号に変換し
   て記憶する画像読み取り装置において、上記原稿に一方
   の面から光を放射する光源と上記光源と上記原稿を挟ん
   で原稿の反対の面側に位置し、上記光源が放射する光を
   受光し明暗の情報を出力する受光手段と上記受光手段が
   出力する情報から原稿の傾きを検出する傾き検出手段と
   上記検出した傾きに応じて、読み取った画像データを回
   転処理する傾き補正手段を設けたことを特徴とする画像
   読み取り装置。
2. 【請求項２】請求項１記載の画像読み取り装置におい
   て、上記光源を上記原稿の画像を読み取る側に設け、画
   像を読み取る受光手段のための光源と共用することを特
   徴とす画像読み取り装置。
3. 【請求項３】請求項１記載の画像読み取り装置におい
   て、上記受光手段を上記原稿の画像を読み取る側に設
   け、画像を読み取る受光手段と共用することを特徴とす
   る画像読み取り装置。
4. 【請求項４】請求項１、２又は３記載の画像読み取り装
   置において、上記傾き検出手段が一定角度以上の傾きを
   検出した場合には、使用者に警告する警告手段を設けた
   ことを特徴とする画像読み取り装置。
5. 【請求項５】請求項１、２、３、又は４記載の画像読み
   取り装置を用いたことを特徴とする電子ファイリング装
   置。
6. 【請求項６】請求項１、２、３、又は４記載の画像読み
   取り装置を用いたことを特徴とする複写機。
7. 【請求項７】請求項１、２、３、又は４記載の画像読み
   取り装置を用いたことを特徴とする文字認識装置。