JPH06338639A - ジョセフソン素子の製造方法 - Google Patents

ジョセフソン素子の製造方法

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JPH06338639A
JPH06338639A JP5128753A JP12875393A JPH06338639A JP H06338639 A JPH06338639 A JP H06338639A JP 5128753 A JP5128753 A JP 5128753A JP 12875393 A JP12875393 A JP 12875393A JP H06338639 A JPH06338639 A JP H06338639A
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JP
Japan
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thin film
metal oxide
oxide superconducting
superconducting thin
hydrogen ions
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JP5128753A
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English (en)
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Akira Enohara
晃 榎原
Kentaro Setsune
謙太郎 瀬恒
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属酸化物超伝導薄膜の超伝導特性を部分的
に制御することにより、ジョセフソン接合を形成する。 【構成】 MgO、LaAlO3 等の誘電体基板1の上
に、金属酸化物超伝導薄膜2を形成する。金属酸化物超
伝導薄膜2としてYBa2 Cu3 x 系やBi 2 Sr2
Ca2 Cu3 x 系の超伝導材料を用いれば、高周波ス
パッタリング法、レーザーアブレーション法などによっ
て高品質な薄膜を容易に形成することができる。以上の
ようにして金属酸化物超伝導薄膜2を形成し、微小な間
隙部3によって2つに分離された端子部4、4に水素イ
オンを照射した後、金属酸化物超伝導薄膜2に酸化処理
を施す。水素イオンの照射は、カウフマン型イオン源を
用い、イオン加速電圧;1kV、イオン電流密度;10
-4A/cm2 程度で、真空中において約20分間行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超伝導素子、特に接合
部を有する金属酸化物超伝導薄膜を用いたジョセフソン
素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超伝導体としては、鉛(Pb)も
しくはニオブ(Nb)等の金属超伝導体、窒化ニオブ
(NbN)、ニオブ3ゲルマニウム(Nb3 Ge)もし
くはシェブレル(PbMo6.4 8 )などの金属化合
物、又は金属酸化物のBPBO(Ba−Pb−Bi−
O)に限られていた。また、最近、BKBO(Ba−K
−Bi−O)の金属酸化物も超伝導体であることが発見
された。これらの超伝導体において、その超伝導臨界温
度(Tc )は、合金系では最高でもNb3 Geの23.
6ケルビンであり、BPBO、BKBO等の金属酸化物
でも30ケルビン程度であり、超伝導装置として動作さ
せるためには、冷却材として高価で取扱いの難しい液体
ヘリウム(沸点4.2ケルビン)を用いなくてはならな
かった。これに対し、近年発見されたCuを含む酸化物
超伝導体の中にはTc が100ケルビンを超えるものも
あり、これらの超伝導体は安価で取扱いの容易な小型冷
凍機で冷却するだけで超伝導状態に遷移する。代表的な
物質としては、Y−Ba−Cu−O系、Bi−Sr−C
a−Cu−O系、Ti−Ba−Ca−Cu−O系の材料
が知られており、超伝導臨界温度(Tc )はそれぞれ約
92ケルビン、115ケルビン、125ケルビンであ
る。このCuを含む酸化物超伝導体を用いれば、冷却材
として安価で取扱いの容易な小型冷凍機によって動作可
能な超伝導装置を作製することが可能となり、応用範囲
の拡大を図ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような超伝導材
料を用いて有効なデバイスを作製するためには、ジョセ
フソン接合の形成が不可欠である。そして、ジョセフソ
ン接合を用いれば、高周波ミキサーや高周波検波器、超
高感度磁気センサー、その他高性能な機能素子を実現す
ることが可能となる。
【0004】ところで、ジョセフソン接合を形成するに
当たって、超伝導体のコヒーレンス長程度のサイズの接
合部分を形成する必要がある。しかし、近年発見された
金属酸化物超伝導体のコヒーレンス長は数nm程度と非
常に短く、ジョセフソン接合を形成するには非常に微細
な接合部分を形成する必要がある。このため、従来の金
属系超伝導体に用いられてきた方法をそのまま適用する
ことは困難であり、ジョセフソン接合を形成する新たな
方法が要望されている。
【0005】本発明は、前記従来技術の課題を解決する
ため、制御性良く簡単にジョセフソン接合を形成するこ
とのできる金属酸化物超伝導体を用いたジョセフソン素
子の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るジョセフソン素子の第1の製造方法
は、基板上に金属酸化物超伝導薄膜を形成し、前記金属
酸化物超伝導薄膜上の微小な間隙部で分離された2つの
端子部に選択的に水素イオンを照射し、前記金属酸化物
超伝導薄膜に酸化処理を施すことを特徴とする。
【0007】また、本発明に係るジョセフソン素子の第
2の製造方法は、表面に段差部分と、前記段差部分によ
って分離された2つの平面部分とを有する基板上に、前
記段差部分及び前記2つの平面部分を含む領域に金属酸
化物超伝導薄膜を形成し、前記2つの平面部分上の金属
酸化物超伝導薄膜を端子部とし、前記段差部分上の金属
酸化物超伝導薄膜を接合部とするジョセフソン素子の製
造方法であって、少なくとも前記接合部に水素イオンを
照射し、前記金属酸化物超伝導薄膜に酸化処理を施すこ
とを特徴とする。
【0008】また、前記本発明の第1又は第2の製造方
法の構成においては、金属酸化物超伝導薄膜としてA−
B−Cu−O複合化合物を用いるのが好ましい。但し、
AはSc、Y、La及びLa系列元素(原子番号57、
59〜60、62〜71)から選ばれる少なくとも1種
の元素、Bは6a族元素から選ばれる少なくとも1種の
元素であり、A、B元素とCu元素の濃度比は前記(数
1)によって表記される。
【0009】また、前記本発明の第1又は第2の製造方
法の構成においては、金属酸化物超伝導薄膜としてBi
−Sr−Ca−Cu−OもしくはTl−Ba−Ca−C
u−O複合化合物を用いるのが好ましい。
【0010】
【作用】前記本発明の第1又は第2の製造方法によれ
ば、均一に薄膜化した金属酸化物超伝導薄膜を用い、水
素イオンの照射と酸化処理を基本とするプロセスによっ
てジョセフソン接合を形成することができる。水素イオ
ンの照射による金属酸化物超伝導薄膜の処理は制御性が
良く、しかも簡単であるため、従来行われてきた積層構
造を利用して作製する方法に比べ、極めて簡単なプロセ
スで再現性良くジョセフソン素子を作製することができ
る。また、基本的に平面構造によってジョセフソン接合
が形成されるので、他の電子デバイスや他の材料との集
積化の際などに特に有効である。
【0011】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。 (実施例1)図1(a)は本発明に係るジョセフソン素
子の製造方法を示す平面図、図1(b)はその要部断面
図である。
【0012】図1に示すように、例えばMgO、LaA
lO3 等の誘電体基板1の上に、金属酸化物超伝導薄膜
2を形成する。金属酸化物超伝導薄膜2としてYBa2
Cu 3 x 系やBi2 Sr2 Ca2 Cu3 x 系の超伝
導材料を用いれば、高周波スパッタリング法、レーザー
アブレーション法などによって高品質な薄膜を容易に形
成することができる。
【0013】以上のようにして金属酸化物超伝導薄膜2
を形成し、微小な間隙部3によって2つに分離された端
子部4、4(図1(a)の斜線部分)に水素イオンを照
射した後、金属酸化物超伝導薄膜2に酸化処理を施す。
水素イオンの照射は、例えば、カウフマン型イオン源を
用い、イオン加速電圧;1kV、イオン電流密度;10
-4A/cm2 程度で、真空中において約20分間行えば
効果が生じる。尚、図1(a)のように必要な部分(斜
線部分)のみに水素イオンを照射するには、金属酸化物
超伝導薄膜2の上にメタルマスク等を置くか、又はパタ
ーン化されたエポキシ系等の紫外線フォトレジストやP
MMA、CMS等の電子ビームレジストなどを用いれば
よい。但し、水素イオンは材料を透過する割合が大きい
ため、レジストの厚さは十分厚くするのが好ましい。ま
た、水素イオンによる集束イオンビームを用いれば、マ
スク等を用いなくても、図1(a)のパターン部分(斜
線部分)に水素イオンを選択的に照射することができ
る。この方法は、非常に高精度に照射することができ最
も有効性が高いが、装置が非常に大がかりとなり高価で
ある。
【0014】酸化処理の方法として最も簡便で確実な方
法は、酸素中でアニール処理を施す方法である。例え
ば、Bi2 Sr2 Ca2 Cu3 x 系の材料を用いる場
合には、850℃前後の温度でアニール処理を施せばよ
く、他の材料を用いる場合であっても、多少の差はある
ものの、それに近い温度でアニール処理を施せばよい。
また、照射後の試料を酸素プラズマ中に置くことによっ
ても酸化処理を実現することができる。
【0015】以上のようにして金属酸化物超伝導薄膜2
に水素イオンを照射した後、酸化処理を施すことによっ
て、その超伝導特性を制御することができる。図2は、
この効果を明らかにするための実験結果の一例である。
この実験においては、MgO単結晶基板を約650℃に
加熱し、高周波マグネトロンスパッタリング法によって
膜厚250nmのBi2 Sr2 Ca2 Cu3 x 薄膜を
堆積させたものを用いた。そして、このBi2 Sr2
2 Cu3 x 薄膜に水素イオンを照射した後、酸化処
理を施したものの臨界電流密度の温度変化を示したもの
が図2である。ここで、水素イオンの照射は、イオン加
速電圧;1kV、イオン電流密度;8×10-5A/cm
2 で、真空中において1500秒間行った。その後、8
55℃の温度で5時間にわたって酸素アニールを施し
た。図2において、Aは水素イオンを照射した後に酸化
処理を施した試料の特性を示し、B(比較例)は水素イ
オンを照射せずに酸化処理のみを施した試料の特性を示
す。図2から明らかなように、Aにおいては、超伝導特
性を示す一つの指標である臨界電流密度が約1桁上昇し
ている。この原因は、水素イオンの照射及び酸化処理に
よって材料中のイオン、特に酸素イオンの結合状態が変
化し、材料中にピンニングセンターが導入され、また、
材料の結晶性が向上したことによるものと考えられる。
尚、本発明者等は、図2に示したような超伝導特性の向
上の程度は、イオン照射の条件及び酸化処理の条件を調
節することにより、極めて再現性良く制御できることを
見い出した。これにより、金属酸化物超伝導薄膜に部分
的に水素イオンを照射すれば、部分的に超伝導特性を生
じさせたり、部分的に超伝導特性を消失させることも可
能である。
【0016】図1に示すような本発明の方法で作製した
素子においては、金属酸化物超伝導薄膜2の形成条件や
水素イオンの照射条件、又は酸化処理の条件を適当に設
定することにより、水素イオンを照射した端子部4の領
域だけが超伝導特性を示し、照射しなかった他の部分は
超伝導特性を有しないか又は超伝導特性の劣った状態に
することができる。このことは、金属酸化物超伝導薄膜
2の疑似的なパターン化を行ったことになる。このた
め、超伝導状態にある2つの端子部4、4が、超伝導特
性を有しないか又は超伝導特性の劣った間隙部3を介し
て互い非常に接近した状態となる。従って、間隙部3の
幅を十分小さくすれば、2つの端子部4、4は間隙部3
を介して互いに弱く結合することとなり、間隙部3の両
端ではジョセフソン接合特性を示すことになる。実際、
本発明者等は、2つの端子部4、4に引き出し電極を接
続し、2つの端子部4、4間の電流電圧特性を測定した
結果、ジョセフソン特性を示すことを確認した。さら
に、本発明のジョセフソン素子の製造方法においては、
水素イオンの照射条件や酸化処理の条件を変えることに
よって間隙部3での結合状態を変化させることができる
ことから、このような条件を調節することにより、所望
のジョセフソン接合を制御性良く、しかも再現性良く作
製することが可能となる。
【0017】(実施例2)図3(a)は本発明に係るジ
ョセフソン素子の製造方法の他の実施例を示す平面図、
図2(b)はその要部断面図である。
【0018】図3に示すように、例えばMgO、LaA
lO3 等の誘電体基板5を用い、その表面に部分的にエ
ッチング等を施すことにより、段差部分6によって2つ
の平面部分7、7が分離されるように表面加工を行う。
そして、この表面上に金属酸化物超伝導薄膜8を形成す
る。金属酸化物超伝導薄膜8としてYBa2 Cu3 x
系やBi2 Sr2 Ca2 Cu3 x 系の超伝導材料を用
いれば、高周波スパッタリング法、レーザーアブレーシ
ョン法などによって高品質な薄膜を容易に形成すること
ができる。
【0019】以上のようにして金属酸化物超伝導薄膜8
を形成した後、例えば、紫外線フォトレジストを用いた
フォトリソグラフィーとイオンビームエッチングとを組
み合わせて、2つの端子部9、9が段差部分6で接続さ
れるような形状にパターン化する(図3(a)の斜線部
分)。このように段差部分6を介して形成した金属酸化
物超伝導薄膜8においては、段差部分6の上に堆積した
部分は、段差部分6の基板表面が傾斜しているために他
の部分に比べて膜厚が薄くなる。また、特に基板5が単
結晶の場合には、段差部分6の基板表面での原子の並び
が不規則となるため、その上に形成された金属酸化物超
伝導薄膜8の結晶性は、平面部分7、7に形成された金
属酸化物超伝導薄膜8の結晶性よりも劣る。このため、
超伝導状態にある2つの端子部9、9が、超伝導特性を
有しないか又は超伝導特性の劣った接合部10を介して
互い非常に接近した状態となる。
【0020】しかし、接合部10にジョセフソン効果を
発揮させるためには、段差部分6の幅をコヒーレンス長
程度に十分狭くするか、又は段差部分6の幅がある程度
広いときには、接合部10の超伝導特性を精度良く制御
しなければならない。金属酸化物超伝導薄膜8のコヒー
レンス長は通常数nm程度であるから、段差部分6をコ
ヒーレンス長程度の幅で形成することは実際上非常に困
難である。従って、ジョセフソン素子を作製するに当た
っては、段差部分6の上の接合部10の超伝導特性を精
度良く制御する必要がある。
【0021】そこで、図3に示す素子構造を作製した後
に、金属酸化物超伝導薄膜8の表面に水素イオンを照射
すると共に、金属酸化物超伝導薄膜8に酸化処理を施し
た。水素イオン照射及び酸化処理の方法は実施例1に記
載したものと同様である。また、水素イオン照射及び酸
化処理の条件は、実施例1と多少の差異はあるが、基本
的には同程度で有効である。この処理によって、接合部
10を含む金属酸化物超伝導薄膜8の超伝導特性が向上
するが、照射条件又は酸化処理の条件を変えることによ
り、その特性を精度良く制御することが可能となる。従
って、所望のジョセフソン特性を制御性良く、しかも再
現性良く実現することができる。
【0022】尚、水素イオンは、少なくとも接合部10
に照射すればよく、必ずしも端子部9、9を含めた金属
酸化物超伝導薄膜8の全面に照射する必要はない。ま
た、本実施例2においては、端子部9、9をパターン化
した場合について説明したが、必ずしもこのようにパタ
ーン化して端子部9を形成する必要はなく、金属酸化物
超伝導薄膜8を形成する際に基板5の表面にメタルマス
クなどを置いて薄膜を形成してもよい。また、全くパタ
ーン化せずに、平面部分7、7の全体を端子部9、9と
して、作製プロセスの簡略化を図ることもできる。但
し、接合部10の横方向の幅が非常に大きくなるので、
所望のジョセフソン効果を得るためには、水素イオンの
照射条件や酸化処理の条件をより精度良く設定する必要
がある。
【0023】また、上記実施例1、2においては、金属
酸化物超伝導体としてYBa2 Cu 3 x 系やBi2
2 Ca2 Cu3 x 系の材料を例に挙げて説明した
が、必ずしもこれらの材料に限定されるものではなく、
金属酸化物超伝導薄膜としては、A−B−Cu−O複合
化合物であれば同様に有効である。但し、AはSc、
Y、La及びLa系列元素(原子番号57、59〜6
0、62〜71)から選ばれる少なくとも1種の元素、
BはBa、Srなどの6a族元素から選ばれる少なくと
も1種の元素である。また、A、B元素とCu元素の濃
度比としては、前記(数1)で示す範囲内にあれば、多
少の超伝導特性の差はあるものの、基本的には本発明に
おいて有効である。また、金属酸化物超伝導薄膜として
Bi−Sr−Ca−Cu−O又はTl−Ba−Ca−C
u−O複合化合物を用いても、同様に有効である。これ
らの超伝導材料の中には、超伝導臨界温度(Tc )が1
00ケルビンを超えるものも含まれており、実用上も有
効性が高い。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るジョ
セフソン素子の第1又は第2の製造方法によれば、均一
に薄膜化した金属酸化物超伝導薄膜を用い、水素イオン
の照射と酸化処理を基本とするプロセスによってジョセ
フソン接合を形成することができる。水素イオンの照射
による金属酸化物超伝導薄膜の処理は制御性が良く、し
かも簡単であるため、従来行われてきた積層構造を利用
して作製する方法に比べ、極めて簡単なプロセスでジョ
セフソン素子を作製することができる。また、基本的に
平面構造によってジョセフソン接合が形成されるので、
他の電子デバイスや他の材料との集積化の際などに特に
有効である。また、本発明のジョセフソン素子の製造方
法はSQUID(磁界検出素子)や高周波ミキサー等の
各種の超伝導デバイスの製造に応用することができる。
特に、この種の金属酸化物超伝導体の超伝導臨界温度
(Tc )が室温になる可能性もあるため、実用の範囲が
広く本発明の工業的価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係るジョセフソン素子の製造
方法の一実施例を示す平面図、(b)はその要部断面図
である。
【図2】同じ金属酸化物超伝導薄膜に対して、水素イオ
ンの照射を行った場合(A)と、行わなかった場合
(B)の臨界電流密度の温度変化を示す図である。
【図3】(a)は本発明に係るジョセフソン素子の製造
方法の他の実施例を示す平面図、(b)はその要部断面
図である。
【符号の説明】
1、5 基板 2、8 金属酸化物超伝導薄膜 3 間隙部 4、9 端子部 6 段差部分 7 平面部分 10 接合部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に金属酸化物超伝導薄膜を形成
    し、前記金属酸化物超伝導薄膜上の微小な間隙部で分離
    された2つの端子部に選択的に水素イオンを照射し、前
    記金属酸化物超伝導薄膜に酸化処理を施すジョセフソン
    素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 表面に段差部分と、前記段差部分によっ
    て分離された2つの平面部分とを有する基板上に、前記
    段差部分及び前記2つの平面部分を含む領域に金属酸化
    物超伝導薄膜を形成し、前記2つの平面部分上の金属酸
    化物超伝導薄膜を端子部とし、前記段差部分上の金属酸
    化物超伝導薄膜を接合部とするジョセフソン素子の製造
    方法であって、少なくとも前記接合部に水素イオンを照
    射し、前記金属酸化物超伝導薄膜に酸化処理を施すこと
    を特徴とするジョセフソン素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 金属酸化物超伝導薄膜としてA−B−C
    u−O複合化合物を用いる請求項1又は2に記載のジョ
    セフソン素子の製造方法。但し、AはSc、Y、La及
    びLa系列元素(原子番号57、59〜60、62〜7
    1)から選ばれる少なくとも1種の元素、Bは6a族元
    素から選ばれる少なくとも1種の元素であり、A、B元
    素とCu元素の濃度比は下記(数1)によって表記され
    る。 【数1】
  4. 【請求項4】 金属酸化物超伝導薄膜としてBi−Sr
    −Ca−Cu−OもしくはTl−Ba−Ca−Cu−O
    複合化合物を用いる請求項1又は2に記載のジョセフソ
    ン素子の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2717253C1 (ru) * 2019-09-18 2020-03-19 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт физики твердого тела Российской академии наук (ИФТТ РАН) Сверхпроводящая цепь с участком слабой связи

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2717253C1 (ru) * 2019-09-18 2020-03-19 Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт физики твердого тела Российской академии наук (ИФТТ РАН) Сверхпроводящая цепь с участком слабой связи

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