JPH06335934A - フランジ部を有する衝撃吸収部材及びその成形方法 - Google Patents

フランジ部を有する衝撃吸収部材及びその成形方法

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JPH06335934A
JPH06335934A JP5127017A JP12701793A JPH06335934A JP H06335934 A JPH06335934 A JP H06335934A JP 5127017 A JP5127017 A JP 5127017A JP 12701793 A JP12701793 A JP 12701793A JP H06335934 A JPH06335934 A JP H06335934A
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absorbing member
flange portion
fiber
shock absorbing
density
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JP5127017A
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Kensuke Oono
野 賢 祐 大
Akihiro Murata
田 明 博 村
Satoru Matoba
場 哲 的
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Nippon Steel Corp
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝突時における高度の衝撃吸収性能を備えた
繊維強化複合材料製のフランジ部を有する衝撃吸収部材
を得る。 【構成】 熱可塑性樹脂と強化用繊維からなる繊維強化
複合材料シートから成形されたフランジ部を有する衝撃
吸収部材であって、該衝撃吸収部材の本体部分の密度を
フランジ部の密度に対して0.50〜0.91の比率と
したことを特徴とするフランジ部を有する衝撃吸収部
材。並びに、繊維強化複合材料シートを第1段階の型締
めによって先ず成形品のフランジ部に相当する部分を加
圧成形し、次いで、第2段階の型締めによって成形品の
本体部分に相当する部分を第1段階における圧力以下に
て加圧成形することにより成形するフランジ部を有する
衝撃吸収部材の成形方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のバンパー、バ
ンパービーム、グローブボックス等、衝突時における高
度の衝撃吸収性能が要求される部材に適した繊維強化複
合材料製のフランジ部を有する衝撃吸収部材及びその成
形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のバンパー、バンパービー
ム、グローブボックス等、衝突時における高度の衝撃吸
収性能が要求される部材用素材の一つとして、熱可塑性
樹脂と強化用繊維からなる繊維強化複合材料シートが用
いられている。このような繊維強化複合材料シートは熱
可塑性樹脂の融点又は軟化点以上の温度に予熱され、一
対の雄雌型の間で比較的高圧下にプレス成形されて、概
ね均一な密度を有する各種の衝撃吸収部材に成形されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようにして成形さ
れた各種の衝撃吸収部材は、軽量性、不錆性等の長所が
あることから、しかも、耐熱性や寸法安定性についても
逐次改良がなされてきて、金属製等の衝撃吸収部材の代
替として広く利用されるようになってきた。しかし、該
衝撃吸収部材は、 外力を受けた時、素材の伸びが小さい。従って、衝
突時に比較的小変位の力が与えられた場合においても破
壊し易いこと。 外力を受けた時、応力集中を生じ易い。例えば、衝
突時に衝撃吸収部材の中央部、或いは、衝撃吸収部材を
車のボディーを固定するためのボルトによる締め付け部
分、すなわち、フランジ部等にて破壊し易い。 等の欠点を有し、それらの点に付いての改良が望まれて
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要]本発明者らは、上記問題点に鑑みて鋭意
研究を重ねた結果、熱可塑性樹脂と強化用繊維からなる
繊維強化複合材料シートを成形して得られる衝撃吸収部
材の密度、特に実際に衝突時の衝撃を吸収する衝撃吸収
部材の本体部分の密度を、理論値より小さくすること、
すなわち、衝撃吸収部材の本体部分を多孔質にすること
により、衝突時の応力集中を起こり難くすることによっ
て、上述の問題点を解決することができるとの知見を得
て、本発明を完成するに至ったものである。すなわち、
本発明のフランジ部を有する衝撃吸収部材は、熱可塑性
樹脂と強化用繊維からなる繊維強化複合材料シートから
成形されたフランジ部を有する衝撃吸収部材であって、
該衝撃吸収部材の本体部分の密度をフランジ部の密度に
対して0.50〜0.91の比率としたことを特徴とす
るものである。また、本発明のもう一方の発明であるフ
ランジ部を有する衝撃吸収部材の成形方法は、熱可塑性
樹脂と強化用繊維からなる繊維強化複合材料シートを熱
可塑性樹脂の融点又は軟化点以上の温度に予熱し、一対
の金型の間に載置した後、該金型の第1段階の型締めに
よって先ず成形品のフランジ部に相当する部分を加圧成
形し、次いで、第2段階の型締めによって成形品の本体
部分に相当する部分を第1段階における圧力以下にて加
圧成形することにより、本体部分の密度をフランジ部の
密度よりも小さくなるように成形することを特徴とする
ものである。
【0005】[発明の具体的説明] [I] フランジ部を有する衝撃吸収部材 (1) 原材料成分 (a) 熱可塑性樹脂 本発明のフランジ部を有する衝撃吸収部材及びその成形
方法において用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ABS樹脂、SAN樹脂、ポリアミド、ポリカーボ
ネート、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキ
シッド、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド等が
挙げられるが、これらの熱可塑性樹脂は2種類又はそれ
以上の混合物として用いることもでき、更に、これらと
熱硬化性樹脂粉粒体等を混合して用いることもできる。
これら熱可塑性樹脂の中でも、ガラス繊維の改良効果
(強度、剛性、耐久性等の向上)という観点から、ポリ
プロピレン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート)等の結晶性樹脂が好
ましく、成形性、物性及び経済性のバランスからポリプ
ロピレンが特に好ましい。
【0006】(b) 強化用繊維 本発明のフランジ部を有する衝撃吸収部材及びその成形
方法において用いられる強化用繊維としては、ガラス繊
維、炭素繊維、金属繊維の他に、無機繊維、有機繊維等
が用いられるが、ガラス繊維が最も一般的である。もち
ろん、ガラス繊維を主体として、カーボン繊維、アラミ
ッド繊維、金属繊維、セラミックス繊維等の強化用繊維
を本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で併用することもで
きる。上記ガラス繊維としては、ガラスチョップドスト
ランドを用いるのが一般的であり、これらチョップドス
トランドの長さは、通常3〜50mm、繊維の径は3〜
25μm程度のものである。このガラスチョップドスト
ランドは用途に応じてアミノシランカップリング剤、エ
ポキシシランカップリング剤などのカップリング剤や、
ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン
等の集束剤等によって表面処理を施したものを用いるこ
とができる。
【0007】(c) 配合剤 上記原料成分の他に、必要に応じて、中和剤、酸化防止
剤、加工安定剤、耐熱性改良剤、耐候性改良剤、帯電防
止剤、難燃剤等の添加剤、或いは、流動性改良剤、耐衝
撃性改良材、ポリマーと強化用繊維界面との改質剤、発
泡剤、架橋剤、フィラー等の改質材、或いは、グンジョ
ウ、カドミウムイエロー、ベンガラ、クロムイエロー、
鉛白、チタン白、カーボンブラック、アンバー等の無機
顔料や、アゾ系、トリフェニルメタン系、キノリン系、
アントラキノン系、フタロシアニン系、その他の有機顔
料等の顔料等を配合することができる。これらの配合剤
は熱可塑性樹脂内に高濃度で含ませた微粒子状マスター
バッチとして用いることもできる。
【0008】(2) 配合割合 本発明のフランジ部を有する衝撃吸収部材を構成する熱
可塑性樹脂と強化用繊維からなる繊維強化複合材料シー
トは、上記熱可塑性樹脂と強化用繊維との配合割合が、
熱可塑性樹脂75〜45重量%に対して強化用繊維25
〜55重量%、好ましくは熱可塑性樹脂70〜50重量
%に対して強化用繊維30〜50重量%、特に好ましく
は熱可塑性樹脂65〜55重量%に対して強化用繊維3
5〜45重量%としたものである。熱可塑性樹脂の配合
割合が上記範囲より大きいと、得られる複合材料の強度
・剛性が不足して、複合材料としての意味が薄れる。ま
た、上記範囲より少ないと得られる複合材料の成形性、
耐衝撃性、外観が不良となる。
【0009】(3) 構 造 本発明のフランジ部を有する衝撃吸収部材の構造は、衝
突時における高度の衝撃吸収性能が要求される部材であ
り、特にフランジ部を有する以外は各種用途に応じて種
々の形状に形成されたものである。具体的には、自動車
のバンパー、バンパービーム、グローブボックス等を挙
げることができる。フランジ部と本体部分の密度比 本発明のフランジ部を有する衝撃吸収部材においては、
フランジ部と本体部分の密度比を特定な値とすることが
重要である。フランジ部を有する衝撃吸収部材の本体部
分の密度をフランジ部の密度を1とすると、0.50〜
0.91、好ましくは0.67〜0.83とする。この
値が上記範囲未満では衝突時の応力集中を避ける効果が
小さく、上記範囲を超えると部材そのものの強度が不足
して衝撃吸収部材としての機能を失う。
【0010】[II] フランジ部を有する衝撃吸収部材の
成形 (1) 繊維強化複合材料シートの製造 (a) シートの成形方法 本発明のフランジ部を有する衝撃吸収部材を製造するた
めに用いられる上記熱可塑性樹脂をベースポリマーと
し、強化用繊維を含有する繊維強化複合材料シート(不
織布状ウェブの製造)の製造方法としては、一般的に、 a) 強化用繊維のマットに溶融状態の熱可塑性樹脂を
含浸させ、加圧・冷却して繊維強化複合材料シートを製
造する方法(ラミネート法) b) 熱可塑性樹脂粉粒体(例えば、粒径0.1〜0.
5mm)と一定長さの強化用繊維(例えば、3〜50m
mの強化用繊維のチョップドストランド)を2軸のリボ
ンブレンダー等の混合機に投入してブレンドすることに
より混合・分散された混合物をウェブ状となし、加熱・
加圧・冷却して繊維強化複合材料シートを製造する方法
(乾式分散法) c) 熱可塑性樹脂粉粒体(例えば、粒径0.1〜0.
5mm)と一定長さの強化用繊維(例えば、3〜50m
mの強化用繊維のチョップドストランド)を水中又は水
泡中で均一に混合・分散させた後、抄造法によりウェブ
状となし、必要に応じて乾燥した後、加熱・加圧・冷却
して繊維強化複合材料シートを製造する方法(湿式分散
法) 等を挙げることができる。
【0011】本発明のフランジ部を有する衝撃吸収部材
及びその成形方法において用いられる繊維強化複合材料
シートは、上記製造方法のいずれにも制約されない方法
で製造することができるが、 a) 強化用繊維の分散が均一になって安定した高品質
の物性が得られること、 b) シートを成形に先だって予熱した際に、シートの
厚み方向の膨脹が大きいこと、 等の観点から、上記乾式又は湿式分散法を採用すること
が好ましく、強化用繊維の分散が極めて均一で、強度・
剛性・寸法特性等の諸物性のバランスが優れている湿式
分散法を用いることが特に好ましい。
【0012】(b) 肉 厚 上記方法によって得られた繊維強化複合材料シートは、
一般に、通常500〜5,000g/m2 の厚みを有す
る。
【0013】(2) フランジ部を有する衝撃吸収部材の
成形 上記繊維強化複合材料シートを予熱し、プレス成形する
ことによって本発明のフランジ部を有する衝撃吸収部材
が成形される。 (a) 成形方法 (i) 1段階型締め法 本発明のフランジ部を有する衝撃吸収部材は、後記2段
階型締めを行なう方法以外にも、図5に示すように、成
形品のフランジ部以外の部分B(本体側壁部),C(本
体底部)の密度が成形品のフランジ部に相当する部分A
の密度よりも小さくなるように予め設計した雌型1と雄
型2との間に予熱した繊維強化複合材料シート3を載置
して、1段階で本発明のフランジ部を有する衝撃吸収部
材の成形品を得る方法もある。しかし、このような1段
階で型締めを行なう方法は、後記2段階で型締めを行な
う方法に比較して、型締めの進行と共に予熱された複合
材料シート3が成形品の中央部に寄り集まり、フランジ
部の密度が十分大きくならなかったり、板厚の変動が大
きくなったりするので、品質の劣る製品となり易い。
【0014】(ii) 2段階型締め法 本発明のフランジ部を有する衝撃吸収部材は、上記1段
階で型締めを行なう方法だけでなく、図2〜4に示すよ
うに、熱可塑性樹脂と強化用繊維からなる繊維強化複合
材料シート3を熱可塑性樹脂の融点又は軟化点以上の温
度に予熱し、これを一対の雄型2・雌型1の両金型の間
に載置した後、先ず第1段階の型締めを行なうことによ
って成形品のフランジ部に相当する部分Aを加圧成形し
た後、次いで、第2段階の型締めを行なうことによって
成形品の本体部分に相当する部分B,Cを上記第1段階
における圧力以下の圧力下に加圧成形することによっ
て、得られる成形品の本体部分B,Cの密度をフランジ
部分Aの密度よりも小さくなるように形成する2段階型
締め成形法によって成形することが好ましい。
【0015】このような2段階型締め成形法について説
明すれば、 フランジ部Aのプレスを行なった後、金型2aとは
別に設けられた金型2bにて本体部分B,Cのプレスを
行なうことにより二段階にてプレスする図2(a),
(b),(c)に示す方法、 雄部金型2がフランジ部Aのプレスを行なう金型部
2aと、本体部分B,Cのプレスを行なう金型部2bと
の二つに分割されていて、該二つに分割された金型2
a,2bをダブル油圧機構によりそれぞれ独立に作動さ
せて二段階にてプレスする図3(a),(b),(c)
に示す方法、 上記の二つに分割された雄金型2の両金型2a,
2bをスプリング機構4によって加圧力に差を設け、プ
レスを実質的に二段階にて行なう図4(a),(b),
(c)に示す方法がある。 これら2段階型締め成形法の中でも及びの方法、特
に方法を採用することが好ましい。
【0016】(b) 成形条件等 繊維強化複合材料シートを予熱した後、一対の雌雄金型
の間に載置し、前記成形方法によってフランジ部を有す
る衝撃吸収部材をプレス成形する。予 熱 予熱の温度は熱可塑性樹脂の融点又は軟化点よりも20
〜60℃、好ましくは30〜50℃程度の高い温度で行
なわれる。成形型上に載置 成形品の外周寸法(L×W)にほぼ等しいか、それより
も大きめの、或いは、それよりも小さめの予熱した繊維
強化複合材料シート1枚又は数枚を、或いは、予熱した
繊維強化複合材料シートをロール状に巻き、寸法が成形
品の外周寸法(L×W)にほぼ等しいか、それよりも大
きめの、或いは、それよりも小さめとなるようにしたも
の1枚又は複数枚を、或いは、それらを組み合わせたも
のを成形型に載置する。金型温度 金型温度は常用されている温度、すなわち、熱可塑性樹
脂の融点又は軟化点よりも20℃低い温度又はそれ以下
の温度とする。
【0017】第1段階の型締め 第1段階の型締めにより、成形品のフランジ部に相当す
る部分Aを、一般に10〜300kgf/cm2 、好ま
しくは15〜250kgf/cm2 の圧力を加えてプレ
ス成形する。この第1段階の型締めにより、成形品の外
周寸法(L×W)が確保され、同時にフランジ部Aの密
度が、成形終了後においてほぼその理論密度に近くとな
るようにする。第2段階の型締め 第2段階の型締めにより、成形品のフランジ部以外の部
分(本体部分)に相当する部分B,Cを、一般に0.1
〜30kgf/cm2 、好ましくは0.5〜10kgf
/cm2 の圧力を加えてプレス成形する。この第2段階
の型締めにより、B,C部の密度が成形終了後において
B,C部の密度/A部の密度=0.50〜0.91とな
るようにする。
【0018】
【実施例】本発明のフランジ部を有する衝撃吸収部材及
びその成形方法をより一層具体的に説明するため、以下
に実施例及び比較例を示すが、本発明はこれら実験例の
方法に限定されるものではない。 実施例1 (1) 繊維強化複合材料シートの製造 水9リットルに界面活性剤を加え、良く攪拌して約27
リットルに泡立てた水泡中に、MFRが135g/10
分のポリプロピレンペレットを機械粉砕した平均粒径約
350μmのポリプロピレンパウダー304g、及び、
繊維径10μm、長さ13mmのガラスチョップドスト
ランド130gを加えて、良く攪拌し、抄紙法により3
10×340×3.5mmtの大きさの繊維強化複合材
料シート3を作成した。
【0019】(2) フランジ部を有する衝撃吸収部材の
成形 この繊維強化複合材料シート3を135×185mmの
大きさに裁断したブランク2枚を、赤外線ヒーターで表
面温度210℃、内部温度200℃となるように予熱
し、これを60℃の温度に保った下金型(雌型)1上に
載置した(図3(a)参照)。第1段階の型締め 次に、60℃の温度に保った上金型(雄型)2のフラン
ジ部Aの成形を行なう金型部2aの凸部と下金型1の凹
部との間で、成形品のフランジ部Aに相当する複合材料
シート3部分に20kgf/cm2 の圧力を5秒間かけ
てフランジ部Aを成形した(図3(b)参照)。第2段階の型締め 次いで、フランジ部Aを加圧状態に保ったまま、60℃
の温度に保った上金型2の凸部2bと下金型1の凹部と
の間で、成形品の本体部分B,Cに相当する複合材料シ
ート3を1kgf/cm2 の圧力下で60秒間プレス成
形して(図2(c)参照)、図1に示す寸法のフランジ
部を有する衝撃吸収部材の試験用成形品を得た。評 価 この得られた成形品の寸法、密度等を測定すると共に、
JIS−K7208に準拠する圧縮試験を行なった。そ
の結果を表1に示す。
【0020】実施例2 第2段階の型締めの圧力を5kgf/cm2 とした以外
は実施例1と全く同様の方法で成形を行ない、得られた
成形品の寸法等の測定結果と圧縮試験結果を表1に示
す。
【0021】実施例3 第2段階の型締めの圧力を20kgf/cm2 とした以
外は実施例1と全く同様の方法で成形を行ない、得られ
た成形品の寸法等の測定結果と圧縮試験結果を表1に示
す。
【0022】実施例4 ポリプロピレンパウダー261g、及び、ガラスチップ
ドストランド112gとして繊維強化複合材料シートを
作成した以外は実施例1と全く同様の方法で成形を行な
い、得られた成形品の寸法等の測定結果と圧縮試験結果
を表1に示す。
【0023】比較例1 第2段階の型締めの圧力を0.05kgf/cm2 とし
た以外は実施例1と全く同様の方法で成形を行ない、得
られた成形品の寸法等の測定結果と圧縮試験を行なった
結果を表1に示す。
【0024】比較例2 第2段階の型締めの圧力を50kgf/cm2 とした以
外は実施例1と全く同様の方法で成形を行ない、得られ
た成形品の寸法等の測定結果と圧縮試験結果を表1に示
す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】このような本発明のフランジ部を有する
衝撃吸収部材は、圧縮試験における破壊時の変位と荷重
が従来の方法によるプレス成形品より著しく向上し、ま
た、吸収エネルギー値も極めて大きいので、自動車のバ
ンパー、バンパービーム、グローブボックス等の、衝撃
時における高度の衝撃吸収性能が要求される衝撃吸収部
材として有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明実施例において成形された成形品
の斜視図を表わす。
【図2】図2は本発明の成形方法の一実施例におけるプ
レス成形状態を示す断面図を表わす。
【図3】図3は本発明の成形方法の他の実施例における
プレス成形状態を示す断面図を表わす。
【図4】図4は本発明の成形方法の更に他の実施例にお
けるプレス成形状態を示す断面図を表わす。
【図5】図5は従来の成形方法におけるプレス成形状態
を示す断面図を表わす。
【符号の説明】
A 成形品のフランジ部に相当する部分 B 成形品の本体側壁部 C 成形品の本体底部 1 雌金型 2 雄金型 2a フランジ部Aのプレスを行なう金型部 2b 本体部分B,Cのプレスを行なう金型部 3 繊維強化複合材料シート 4 スプリング機構
フロントページの続き (72)発明者 的 場 哲 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂と強化用繊維からなる繊維強
    化複合材料シートから成形されたフランジ部を有する衝
    撃吸収部材であって、該衝撃吸収部材の本体部分の密度
    をフランジ部の密度に対して0.50〜0.91の比率
    としたことを特徴とするフランジ部を有する衝撃吸収部
    材。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂と強化用繊維の割合が、熱可
    塑性樹脂75〜45重量%と強化用繊維25〜55重量
    %からなるものである請求項1に記載のフランジ部を有
    する衝撃吸収部材。
  3. 【請求項3】熱可塑性樹脂と強化用繊維からなる繊維強
    化複合材料シートを熱可塑性樹脂の融点又は軟化点以上
    の温度に予熱し、一対の金型の間に載置した後、該金型
    の第1段階の型締めによって先ず成形品のフランジ部に
    相当する部分を加圧成形し、次いで、第2段階の型締め
    によって成形品の本体部分に相当する部分を第1段階に
    おける圧力以下にて加圧成形することにより、本体部分
    の密度をフランジ部の密度よりも小さくなるように成形
    することを特徴とするフランジ部を有する衝撃吸収部材
    の成形方法。
  4. 【請求項4】繊維強化複合材料シートが熱可塑性樹脂7
    5〜45重量%と強化用繊維25〜55重量%からなる
    ものである請求項3に記載のフランジ部を有する衝撃吸
    収部材の成形方法。
  5. 【請求項5】繊維強化複合材料シートが、熱可塑性樹脂
    と強化用繊維とを用いて湿式分散法によって製造された
    ものである請求項3又は4に記載のフランジ部を有する
    衝撃吸収部材の成形方法。
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