JPH06312655A - 自動ブレーキ装置の制御方法 - Google Patents

自動ブレーキ装置の制御方法

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JPH06312655A
JPH06312655A JP10280893A JP10280893A JPH06312655A JP H06312655 A JPH06312655 A JP H06312655A JP 10280893 A JP10280893 A JP 10280893A JP 10280893 A JP10280893 A JP 10280893A JP H06312655 A JPH06312655 A JP H06312655A
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pressure
brake
solenoid valve
accumulator
automatic brake
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JP10280893A
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Kazuhiro Fukamachi
和弘 深町
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アキュムレータを備えた自動ブレーキ装置に
おいて、加減圧制御の液圧勾配を一定化して制御性等を
向上する。 【構成】 車両のブレーキ配管15に、減圧ソレノイド
弁30、加圧源34として常に高いアキュムレータ圧を
蓄圧するアキュムレータ29、加圧ソレノイド弁32等
を有する自動ブレーキ油圧ユニット21が設けられ、自
動ブレーキ制御ユニット60により加圧ソレノイド弁3
2をデューティ信号で開いて加圧制御され、減圧ソレノ
イド弁30をデューティ信号で開いて減圧制御される。
そしてアキュムレータ圧やブレーキ油温が低くてオイル
が流れにくいほど補正量を大きく算出し、この補正量に
より少なくとも加圧デューティ比を増大補正して、加圧
制御の液圧勾配を一定化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両の運転
支援システム(ADA)に使用されて自動的にブレーキ
作動する自動ブレーキ装置の制御方法に関し、詳しく
は、液圧勾配の一定化補正に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の安全性を飛躍的に向上する
対策として、エアバック等の衝突被害軽減技術に対し
て、衝突しないための技術、即ち操作系を安全側に自動
的に制御して衝突を回避する総合的な運転支援システム
(ADA・Active Drive Assistsystem)が開発されて
いる。このADAシステムは、車両の前後に装着したカ
メラにより道路状況、他の車両、障害物等の外部環境を
三次元的に認識する制御ユニットと、ブレーキ、スロッ
トル及びステアリングの操作系を自動的に適正に操作す
る各種装置とを有して、自律走行可能に構成される。そ
してADAシステムが目指す機能として、不安全な運転
操作の場合の衝突防止機能、居眠り等の場合に安全車間
距離等を保つように運転操作を代行する自動走行機能が
考えられている。
【0003】そこでADAシステムの自動ブレーキ装置
は、衝突等を回避するため車両を確実に減速又は停止す
る機能が要求される。ここで最大減速度の1Gを得るに
は、例えば100kg/cm2 のブレーキ圧を迅速に発生す
る必要がある。このためブレーキ油圧制御系は、加圧源
が圧力損失を考慮して例えば150〜180kg/cm2
高圧を蓄圧するアキュムレータを有し、衝突の危険が予
測される場合に、アキュムレータ圧を直ちにホイールシ
リンダに導入して応答良く加圧制動することが可能に構
成される。またアキュムレータ圧を電気的に加圧制御し
たり、または高いブレーキ圧を電気的に減圧制御する手
段として、ON−OFF式の加圧ソレノイド弁と減圧ソ
レノイド弁を使用して制御する方法が提案されている。
【0004】ここでアキュムレータ圧は上述のように所
定の範囲に保持されているので、上限圧と下限圧の場合
ではホイールシリンダとの圧力差が変化する。またブレ
ーキオイルの粘性は温度等の影響で変化するため、ソレ
ノイド弁を同一のデューティ信号により作動しても液圧
勾配が変動する。即ち、アキュムレータ圧が低いとき、
低温時のオイル粘性が高い場合は、液圧勾配が緩やかに
なって加圧遅れ等を生じる。このためアキュムレータ圧
やオイル粘性の高低に対して液圧勾配の変動を補償する
ことが要求される。
【0005】従来、この種のアキュムレータ等の加圧源
を有する場合の圧力制御は、アキュムレータ圧が圧力ス
イッチ等によるモータポンプ作動で、上限圧と下限圧の
所定の範囲に保持される。そして緩増圧や急増圧等のモ
ードに応じて予め設定されているデューティ比でソレノ
イド弁を作動するように構成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来技術
のものにあっては、圧力スイッチでアキュムレータ圧を
設定する構成であるから、アキュムレータ圧を広い範囲
に適正に設定したり、アキュムレータ圧の設定を補正す
ることができない。アキュムレータ圧やオイル粘性の変
動等が考慮されていないため、アキュムレータ圧の使用
状態やオイルの温度変化により液圧勾配が変動して、常
に最適に加減圧制御することができない等の問題があ
る。
【0007】本発明は、このような点に鑑み、アキュム
レータを備えた自動ブレーキ装置において、加減圧制御
の液圧勾配を一定化して制御性等を向上することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、車両のブレーキ配管のマスターシリンダとホ
イールシリンダの間に減圧ソレノイド弁が設けられ、加
圧源としてモータポンプ駆動により常に所定の下限圧と
上限圧の範囲のアキュムレータ圧を蓄圧するアキュムレ
ータを有し、このアキュムレータが加圧ソレノイド弁を
介してホイールシリンダに連通され、自動ブレーキ制御
ユニットが自動ブレーキモードの場合に衝突の危険を予
測すると、減圧ソレノイド弁に閉信号を出力すると共に
加圧ソレノイド弁にデューティ信号を出力し、衝突の危
険がなくなると、加圧ソレノイド弁に閉信号を出力する
と共に減圧ソレノイド弁にデューティ信号を出力する自
動ブレーキ装置において、アキュムレータ圧やブレーキ
油温が低いほど補正量を大きく算出し、この補正量によ
り少なくとも加圧デューティ比を増大補正することを特
徴とする。
【0009】
【作用】上記方法による本発明では、車両走行時の自動
ブレーキモードの場合に、自動ブレーキ制御ユニットで
自車と先行車等との関係が電気的に判断される。そこで
衝突の危険が予測されると、加圧ソレノイド弁がデュー
ティ信号で開くことで、アキュムレータ圧がホイールシ
リンダに導入しブレーキ圧を迅速に上昇するように加圧
制御され、車両が自動的に制動して衝突回避される。ま
た衝突の危険がなくなると、減圧ソレノイド弁がデュー
ティ信号で開くことで、ホイールシリンダのブレーキ圧
を低下するように減圧制御してブレーキ解除される。
【0010】またアキュムレータ圧が低く変化したり、
ブレーキ油温によりオイル粘性が高く変化してオイルが
流れにくい場合には、加圧デューティ比が補正量により
増大補正されることで、アキュムレータ圧によるオイル
の流れが同一になる。そこで加圧制御の液圧勾配が一定
化した加圧特性になって、常に安定且つ良好に自動ブレ
ーキ作動することが可能になる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図3において、車両の駆動系とブレーキ油圧制御
系の概略について説明する。先ず、車両は左右の前輪1
L,1Rと後輪2L,2Rを有しており、駆動系として
エンジン3がクラッチ4、変速機5、プロペラ軸6、デ
ィファレンシャル装置7、車軸8を介して例えば左右の
後輪2L,2Rに伝動構成される。エンジン3のスロッ
トル弁10にはスロットル制御ユニット12を有するア
クチュエータ11が設けられ、トラクション制御、クル
ーズ制御、自動ブレーキ制御等の際にスロットル制御す
るようになっている。
【0012】またブレーキ油圧制御系について説明する
と、ブレーキペダル13を有するマスターシリンダ14
から対角2系統のブレーキ配管15として、P系ブレー
キ管路16により右前輪1Rと左後輪2Lのホイールシ
リンダ17に連通され、S系ブレーキ管路18により左
前輪1Lと右後輪2Rのホイールシリンダ17に連通さ
れる。そこでこのP系とS系のブレーキ管路16,18
の途中に、自動ブレーキ装置20の自動ブレーキ油圧ユ
ニット21が設けられ、自動ブレーキ制御ユニット60
の信号により自動ブレーキ作動するように制御される。
尚、ABS装置が装着される場合は、ABS油圧ユニッ
トが自動ブレーキ油圧ユニットの下流側に直列的に連通
され、自動ブレーキ作動時の車輪ロックも防止すること
が可能になっている。
【0013】図2において、自動ブレーキ油圧ユニット
21について説明する。対角2系統のブレーキ配管15
のP系ブレーキ管路16について説明すると、このP系
ブレーキ管路16に減圧ソレノイド弁30とリリーフ弁
31が設けられる。また加圧源34として、マスターシ
リンダ14のオイルリザーバ22からの管路23がオイ
ルポンプ24に、モータ25の駆動で油圧を生じるよう
に連通する。このオイルポンプ24の吐出側管路26
は、チェック弁27を介してリリーフ弁28に連通し、
アキュムレータ29に蓄圧可能に連通し、更に加圧ソレ
ノイド弁32を介してP系ブレーキ管路16に連通す
る。S系ブレーキ管路18にも同様に減圧ソレノイド弁
40とリリーフ弁41が設けられ、管路26から分岐す
る管路44が加圧ソレノイド弁42を有してS系ブレー
キ管路18に連通する。
【0014】管路26にはアキュムレータ圧Paを検出
する油圧センサ37が設けられ、下限圧でモータ25を
駆動し、上限圧でモータ25を停止するように制御され
る。このモータ制御によりオイルポンプ24を作動して
アキュムレータ29に常に上限圧と下限圧の範囲の高圧
を蓄圧し、このアキュムレータ圧Paによりブレーキ圧
Pbを応答良く加圧することが可能になっている。また
管路16にはペダル圧を検出する油圧センサ36とP系
ブレーキ圧を検出する油圧センサ33が、管路18には
S系ブレーキ圧を検出する油圧センサ43が設けられて
いる。
【0015】減圧ソレノイド弁30,40はノーマルオ
ープンであり、デューティ信号のOFFで開いて通常の
ブレーキ作用を可能にすると共に、自動ブレーキ作動時
に減圧して、ONにより閉じる。加圧ソレノイド弁3
2,42はノーマルクローズであり、デューティ信号の
OFFで閉じ、ONにより開いて自動ブレーキ作動時に
加圧するものである。
【0016】図1において、自動ブレーキ制御ユニット
60について説明する。先ず、車両の前後に配置されて
道路状況、障害物を認識し、更に距離画像を得るCCD
カメラ50、車速を検出する車速センサ51、自動ブレ
ーキ選択スイッチ52、ブレーキ操作の状態を検出する
ブレーキスイッチ53を有する。これらセンサとスイッ
チの信号、及び油圧センサ33,43の実際のブレーキ
圧Pbの信号は自動ブレーキ制御ユニット60に入力し
て、電気的に処理される。
【0017】自動ブレーキ制御ユニット60は、CCD
カメラ50、自動ブレーキ選択スイッチ52、車速セン
サ51の信号が入力する追突予測部61を有する。そし
て選択スイッチ52がONする自動ブレーキモードでの
車両走行の場合に、CCDカメラ50の情報と車速Vに
基づき、例えば自車と先行車との車間距離と相対速度を
演算して、追突の危険の有無を予測する。そして追突の
危険を予測すると、アラーム55に接近警報信号を出力
する。またスロットル開度センサ54と追突予測の信号
は、スロットル閉判定部62に入力して追突予測時にス
ロットル開度が設定値以上の場合は、スロットル制御ユ
ニット12にスロットル閉信号を出力する。
【0018】追突予測の信号は必要減速度算出部63に
入力して、車間距離や相対速度から安全車間距離に保っ
て追突回避するための必要減速度Gを算出する。この必
要減速度Gとブレーキスイッチ53の信号は目標ブレー
キ圧設定部64に入力して、ブレーキスイッチOFFの
場合に必要減速度Gに応じた目標ブレーキ圧Ptを設定
する。目標ブレーキ圧Ptと油圧センサ33,43の実
際のブレーキ圧Pbは偏差算出部65に入力して、両者
の偏差±ΔPを求める。この偏差±ΔPは不感帯判定部
66に入力して不感帯±αと比較し、偏差±ΔPが不感
帯±α内の場合はON/OFF出力部67により加圧ソ
レノイド弁32,42にOFF信号を、減圧ソレノイド
弁30,40にON信号を出力して所定のブレーキ圧に
保持制御する。
【0019】また偏差±ΔPが不感帯±α外の場合は、
その偏差±ΔPが制御量演算部68に入力して、正負の
符号により加圧または減圧を判断し、且つ例えばPD制
御により偏差±ΔPに応じた制御量Cを定める。加圧の
場合は、ON/OFF出力部67により減圧ソレノイド
弁30,40にON信号を出力する。そして制御量Cは
デューティ比決定部69に入力して所定の加圧デューテ
ィ比Duに変換し、このデューティ信号を出力部70に
より所定の時間間隔で加圧ソレノイド弁32,42に出
力する。減圧の場合は、ON/OFF出力部67により
加圧ソレノイド弁32,42にOFF信号を出力する。
そして制御量Cは、デューティ比決定部71に入力して
所定の減圧デューティ比Ddに変換し、このデューティ
信号を出力部72により所定の時間間隔で減圧ソレノイ
ド弁30,40に出力してブレーキ圧制御するように構
成される。
【0020】上述の制御系において、アキュムレータ圧
やオイル粘性が変化する場合の補償対策について説明す
る。先ず、アキュムレータ圧Paを検出する油圧センサ
37とブレーキ油温Tbを検出する油温センサ56を有
し、これらのアキュムレータ圧Paとブレーキ油温Tb
が自動ブレーキ制御ユニット60の補正量算出部73に
入力して補正量Drを算出する。ここでアキュムレータ
圧Paが上限圧付近の高い状態で、更にエンジン等によ
りブレーキ油温Tbが熱せられてオイル粘性の低い場合
にオイルが最も流れ易くなり、この場合に最短ON時間
の基準値Doとする。またアキュムレータ圧Paが下限
圧付近の低い場合や、冬期のエンジン始動直後のように
ブレーキ油温Tbが低い場合は、オイルが流れにくくな
るため、この場合は基準値Doより長めに補正すれば良
い。
【0021】そこでアキュムレータ圧Paに対する補正
係数Kpとブレーキ油温Tbに対する補正係数Ktを設
定して、図4のようなマップを定める。そして補正量D
rを以下のように算出する。 Dr=Do+Kp+Kt (Kp,Kt>0,Kp<K
t) この補正量Drはデューティ比決定部69に入力して、
制御量Cに対するデューティ比Dcと補正量Drを加算
する。そして加圧デューティ比Duを、 Du=Dc+Dr により算出して補正する。また減圧制御ではブレーキ油
温Tbに対する補正係数Ktだけになって、補正量Dr
を、 Dr=Do+Kt により算出する。この補正量Drはデューティ比決定部
71に入力して、減圧デューティ比Ddを、 Dd=Dc+Dr により算出して補正するように構成される。
【0022】次に、この実施例の作用について説明す
る。先ず、エンジン運転時に、ブレーキ制御系では減圧
ソレノイド弁30,40がOFFで開き、マスターシリ
ンダ14が前後輪1L,2L,・・のホイールシリンダ
17に連通する。このため車両の停止または走行時に、
通常にブレーキペダル13を操作することで、ホイール
シリンダ17にブレーキ圧Pbを発生して制動すること
が可能になる。また加圧ソレノイド弁32,42はOF
Fで閉じて、加圧源34がホイールシリンダ17から遮
断される。この加圧源34では油圧センサ37によるモ
ータ制御でポンプ24を作動して、アキュムレータ29
に常に高いアキュムレータ圧Paが蓄圧されている。
【0023】車両走行時にドライバが自動ブレーキ選択
スイッチ52をONすると、自動ブレーキモードにな
る。そこで自動ブレーキ制御ユニット60では、CCD
カメラ50の情報と車速により自車と先行車や障害物と
の車間距離と相対速度が検出され、これらが設定値以下
になって追突の危険を予測すると、アラーム55により
接近警報される。このときドライバにより正常にブレー
キ操作されてブレーキスイッチ53がONすると、自動
ブレーキモードが解除される。
【0024】一方、ブレーキ操作されない場合は、先行
車との車間距離や相対速度に基づく必要減速度Gに応じ
て目標ブレーキ圧Ptが高く設定され、この目標ブレー
キ圧Ptと実際のブレーキ系のブレーキ圧Pbとの偏差
ΔPが算出され、且つ加圧判断される。そこで図5のよ
うに減圧ソレノイド弁30,40が直ちにONにより閉
じ、ホイールシリンダ17がマスターシリンダ14から
遮断される。このとき偏差ΔPに応じた制御量Cが演算
され、制御量Cに対応するデューティ比Dcが設定され
る。また図4のマップによりアキュムレータ圧Paとブ
レーキ油温Tbに対する基準値Do、補正係数Kp,K
tから補正量Drが算出され、この補正量Drに対応し
たデューティ比Drが設定される。そして両デューティ
比Dc,Drを加算して加圧デューティ比Duが設定さ
れ、このデューティ信号が加圧ソレノイド弁32,42
に出力して同図のようにパルス的にONして開く。そこ
で加圧源34のアキュムレータ圧Paがホイールシリン
ダ17に導入して迅速に加圧され、このためブレーキ圧
Pbは図6のように目標ブレーキ圧Ptに対して応答良
く追従して階段状の特性で上昇するようにフィードバッ
ク制御される。
【0025】ここでアキュムレータ圧Paとブレーキ油
温Tbが共に高くてオイルが最も流れ易い場合は、補正
量Drが最短ON時間の基準値Doのみになり、加圧デ
ューティ比Duが最小に補正される。またアキュムレー
タ圧Paやブレーキ油温Tbの低下によりオイルが流れ
にくくなると、補正係数KpまたはKtにより加圧デュ
ーティ比Duが増大補正され、アキュムレータ圧Paと
ブレーキ油温Tbが共に低い場合は両補正係数KpとK
tにより加圧デューティ比Duが最も増大してオイル流
量を増すように補正される。このためアキュムレータ圧
Paやオイル粘性が変化する場合もアキュムレータ圧P
aによるオイルの流れが同一になって、加圧制御の際の
液圧勾配mが一定化した加圧特性になる。
【0026】そして目標ブレーキ圧Ptとブレーキ圧P
bが略等しくなって両者の偏差ΔPが不感帯±αに入る
と、図6のように加圧ソレノイド弁32,42もOFF
で閉じる。このためホイールシリンダ17のブレーキ圧
Pbは封じ込めにより一定に保持され、且つ多少ブレー
キ圧Pbが変動しても不感帯±αによりブレーキ圧フィ
ードバック制御を制限して乗り心地が良好に保持され
る。以上の加圧制御と保持制御により前後輪1L,2
L,・・は自動ブレーキ作動され、これにより車両は必
要減速度Gと等しく減速または停止して、先行車に対す
る追突が未然に回避される。
【0027】また自動ブレーキ制御により先行車に対す
る相対距離や相対速度が増して追突の危険がなくなる
と、目標ブレーキ圧Ptが低く設定される。そこでこの
場合は減圧を判断して、図6のように加圧ソレノイド弁
32,42はOFFで閉じた状態に保持される。このと
き目標ブレーキ圧Ptと実際のブレーキ圧Pbとの偏差
−ΔPに応じた制御量Cのデューティ比Dcと、上述と
同様の補正量Drにより減圧デューティ比Ddが設定さ
れ、このデューティ信号が減圧ソレノイド弁30,40
に出力して同図のようにパルス的にOFFして開く。そ
こでホイールシリンダ17のブレーキ圧Pbは徐々にオ
イルリザーバ22に抜け、図6のように階段状の特性で
減圧してブレーキ解除される。そしてこの場合は、ブレ
ーキ油温Tbが低い場合にその補正係数Ktにより減圧
デューティ比Ddが増大補正されるため、ブレーキ圧P
bによるオイルの流れが同一になる。そこで減圧制御の
場合の液圧勾配nも同様に一定化して、常に同一にブレ
ーキ解除される。
【0028】図7において、本発明の他の実施例につい
て説明する。この実施例ではアキュムレータ圧Paがモ
ータ制御ユニット80のモータ制御部81に入力する。
またブレーキ油温Tbが圧力設定部82に入力して、油
温Tbが高い場合は上下限圧のレンジを例えば150〜
180kg/cm2 に設定し、油温Tbが低くてオイルの粘
性が高い場合は上下限圧のレンジを例えば170〜20
0kg/cm2 に増大する。モータ制御部81はアキュムレ
ータ圧Paと上下限圧のレンジを比較し、下限圧より低
下すると作動信号をモータ25に出力して駆動し、上限
圧に達すると停止信号を出力してモータ25を停止する
ように構成される。
【0029】そこでブレーキ油温Tbが低くてオイルが
流れにくい場合は、アキュムレータ圧Paが高く補正さ
れてアキュムレータ29とホイールシリンダ17との圧
力差が大きくなる。このため加圧ソレノイド弁32,4
2の加圧デューティ比Duによりオイルが同一に流れ
て、加圧制御の液圧勾配が同様に一定化した加圧特性に
なる。
【0030】以上、本発明の実施例について説明した
が、これのみに限定されない。
【0031】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によると、
アキュムレータを備えた自動ブレーキ装置において、ア
キュムレータ圧の変化やブレーキ油温によるオイル粘性
の変化に対して加減圧制御のデューティ比を増大補正す
るので、加減圧制御の液圧勾配を一定化することができ
る。このためオイルが流れにくい場合の加圧遅れが改善
され、自動ブレーキ作動遅れが小さくなって制御性、安
定性が向上する。またオイルが流れやすい場合は、デュ
ーティ比を最短に設定できるので、加圧量や減圧量を小
さくしてブレーキ圧を細かく制御することが可能になっ
て乗り心地が向上する。
【0032】本発明の他の実施例によると、ブレーキ油
温によりアキュムレータ圧の上下限圧を増大補正するの
で、ブレーキ油温によるオイル粘性の変化に対して補償
することができ、構造も簡単になる。アキュムレータ圧
はブレーキ油温の低い場合のみ増大するので、油撃の発
生が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動ブレーキ装置の制御方法に適
した電気制御系の実施例を示すブロック図である。
【図2】自動ブレーキ装置の油圧ユニットを示す油圧回
路図である。
【図3】車両の駆動系とブレーキ油圧制御系の概略を示
す図である。
【図4】アキュムレータ圧とブレーキ油温に対する補正
マップを示す図である。
【図5】加圧、保持及び減圧の制御を示す図である。
【図6】ブレーキ圧の特性を示す図である。
【図7】本発明の他の実施例の電気制御系を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】 14 マスターシリンダ 15 ブレーキ配管 17 ホイールシリンダ 20 自動ブレーキ装置 21 自動ブレーキ油圧ユニット 29 アキュムレータ 34 加圧源 30,40 減圧ソレノイド弁 32,42 加圧ソレノイド弁 37 油圧センサ 56 油温センサ 60 自動ブレーキ制御ユニット、 65 偏差算出部 68 制御量演算部 69,71 デューティ比決定部 73 補正量算出部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のブレーキ配管のマスターシリンダ
    とホイールシリンダの間に減圧ソレノイド弁が設けら
    れ、加圧源としてモータポンプ駆動により常に所定の下
    限圧と上限圧の範囲のアキュムレータ圧を蓄圧するアキ
    ュムレータを有し、このアキュムレータが加圧ソレノイ
    ド弁を介してホイールシリンダに連通され、自動ブレー
    キ制御ユニットが自動ブレーキモードの場合に衝突の危
    険を予測すると、減圧ソレノイド弁に閉信号を出力する
    と共に加圧ソレノイド弁にデューティ信号を出力し、衝
    突の危険がなくなると、加圧ソレノイド弁に閉信号を出
    力すると共に減圧ソレノイド弁にデューティ信号を出力
    する自動ブレーキ装置において、アキュムレータ圧やブ
    レーキ油温が低いほど補正量を大きく算出し、この補正
    量により少なくとも加圧デューティ比を増大補正するこ
    とを特徴とする自動ブレーキ装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 補正量はアキュムレータ圧が高くてブレ
    ーキ油温も高い場合の基準値と、アキュムレータ圧とブ
    レーキ油温の低下に応じてそれぞれ設定される補正係数
    とにより算出することを特徴とする請求項1記載の自動
    ブレーキ装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 車両のブレーキ配管のマスターシリンダ
    とホイールシリンダの間に減圧ソレノイド弁が設けら
    れ、加圧源としてモータポンプ駆動により常に所定の下
    限圧と上限圧の範囲のアキュムレータ圧を蓄圧するアキ
    ュムレータを有し、このアキュムレータが加圧ソレノイ
    ド弁を介してホイールシリンダに連通され、自動ブレー
    キ制御ユニットが自動ブレーキモードの場合に衝突の危
    険を予測すると、減圧ソレノイド弁に閉信号を出力する
    と共に加圧ソレノイド弁にデューティ信号を出力し、衝
    突の危険がなくなると、加圧ソレノイド弁に閉信号を出
    力すると共に減圧ソレノイド弁にデューティ信号を出力
    する自動ブレーキ装置において、ブレーキ油温が低いほ
    どアキュムレータ圧の上下限圧を高く設定し、この上下
    限圧と油圧センサで検出されるアキュムレータ圧とによ
    りモータポンプ駆動することを特徴とする自動ブレーキ
    装置の制御方法。
JP10280893A 1993-04-28 1993-04-28 自動ブレーキ装置の制御方法 Pending JPH06312655A (ja)

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