JPH0629641U - 解袋機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速回転する解袋軸に設けたブレードにビニ
ルなどが巻き付かなくする。 【構成】 解袋室１の上部に投入口３、下部に排出口４
を設ける。解袋室１内には多角形のブレード２１を有す
る解袋軸５と鉤形解袋刃２３を外周に設けたブレード２
２を有する解袋軸６を配置する。両軸５、６を投入口３
に向って互に内回りとし、軸５を軸６より高速回転とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はビニルなどの袋に入った袋入り一般廃棄物等の袋を破って内容物と 袋を分離処理する解袋機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の解袋機は、ベルトコンベヤによってビニル袋などの袋入りの一般廃棄物 を移動させながらコンベヤ上方の刃により袋を破り、内部の廃棄物を排出させる ようになっている。 また、回転する円筒体内に袋入り廃棄物を投入し、円筒体の内周に設けた刃物 により袋を破るようにしたものもある。

【０００３】 さらに、上部に被処理物の投入口を有し、下部に処理物の排出口を有する解袋 室内に、解袋刃を外周にそれぞれ有する一対の解袋軸を平行に配置し、両軸は投 入口に向って相互に内回りとするとともに、一方の解袋軸の回転速度を他方の解 袋軸のそれより速くしたものもある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記の従来技術のうち、コンベヤを利用する方式のものは設置に要する面積が 大きくなり、処理後の袋の除去が問題となる。 また、回転円筒方式のものは袋から排出された廃棄物中の瓶などの割れものが 相互に落下衝突して破損するという問題がある。

【０００５】 さらに、解袋刃が回転する方式のものは破られたビニルなどの袋類が高速回転 側の解袋軸に設けた解袋刃に巻き付く。

【０００６】 これを防ぐために高速回転側の解袋刃を先細の巻き付き難い形状にしたり、ス クレーパを設けたりしても、ビニルなどの柔軟で延び易いものは必ず高速側の解 袋刃に巻き付くという問題があった。

【０００７】 この考案の課題は上記のような従来の解袋機の問題点を解決するため、高速側 の解袋軸に設けたブレードの形状を多角形にした解袋機を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、この考案は上部に被処理物の投入口を有し、下 部に処理物の排出口を有する解袋室内に、一対の解袋軸を平行に配置し、一方の 解袋軸には多角形の複数のブレードを固定し、他方の解袋軸には、複数の鉤形解 袋刃を外周に有する複数のブレードを固定し、両解袋軸を投入口に向って相互に 内回りとするとともに、上記一方の解袋軸の回転速度を他方の解袋軸のそれより 速く回転させる駆動手段を設けた構成としたものである。

【０００９】

【作用】

この考案は、上記の構成であり、投入口に投入されたごみ入りのビニル袋など は、一対の解袋軸の各ブレード間に噛み込まれ、回転速度の差によりビニルや段 ボールが高速側のブレードの外周の角により切り裂かれ、袋内に入っていたガラ スビンや鉄缶、アルミ缶などとともに排出口から排出されてつぎの選別機に向か う。

【００１０】 上記の作用において、高速側のブレードは多角形であるため、破られたビニル などの袋は巻き付くことなく速やかに排出される。

【００１１】

【実施例】

図１ないし図３において、１は周囲を側壁２により囲んだ解袋室であり、その 上側に投入口３を設け、また、解袋室１の下端には排出口４を設ける。 ５は解袋室１の前寄りに設けた解袋軸、６は解袋室１の後寄りに設けた解袋軸 であって、何れも大径中空状のもので、この各軸の両端は小径となって図２のよ うに側壁２の外側に設けた軸受により支承されている。

【００１２】 上記軸５、６の端部にスプロケット１０、１１を固定し、フレーム７上に設け たモータと減速機からなる駆動手段１２、１３の出力軸に固定したスプロケット １４、１５と上記スプロケット１０、１１に無端伝動チェン１６、１７をかけて 解袋軸５、６を図１、図２の矢印方向へ駆動するが、軸５は軸６より高速度で回 転するように駆動手段１２、１３の回転数を設定する。

【００１３】 各軸５、６の外周にはそれぞれ複数のブレード２１、２２を固定するが、ブレ ード２１は多角形、ブレード２２の外周には多数の鉤形の解袋刃２３が設けてあ る。

【００１４】 上記の解袋刃２３にはナイフエッジ２４を設けるが、このエッジ２４は、ブレ ード２２の回転方向と反対の側へ向くように設けられている。 また、ブレード２１の外周とブレード２２の鉤形解袋刃は図２、図３のように 相手ブレード２１、２２の間に入り込むように配置してある。なお、必要に応じ てブレード２２間にはスクレーパ２５を配置する場合もある。

【００１５】 つぎに、この実施例の作用を説明すれば、鉄缶、アルミ缶、ビンなどを入れた ビニル袋あるいは段ボールなどの処理物を投入口３へ投入すると処理物は図１、 図２の矢印方向に回転している解袋軸５、６のブレード２１、２２間に噛み込ま れる。

【００１６】 上記のように処理物がブレード２１、２２間に噛み込まれるとビニル袋や段ボ ールは回転の遅い解袋軸６のブレード２２の鉤形刃により排出口に送られながら 保持され、ブレード２２より周速の速い解袋軸５のブレード２１の外周の角によ り切り裂かれ、ここでビニル袋や段ボールの解袋が行なわれて、中味の缶類やビ ン類が排出される。 こうして解袋軸５、６のブレード２１、２２間を通過した缶やビン類は破られ た袋と共に排出口４から排出される。

【００１７】

【効果】

この考案は上記の構成によりごみ入りビニル袋やビン類やカン類あるいは段ボ ールなどの比重の軽いものと重いものの混在したものをそのまま投入することに より袋は解袋されて中味が排出され、段ボールなども解袋される。その過程でビ ニルのような柔軟で延び易いものが高速回転のブレードに巻き付こうとするが、 このブレードは多角形でその角は全て鈍角であるため、ビニル袋などは巻付くこ とができず、速やかに出口へと排出されるので、ビニル類の巻き付きにより解袋 機の運転に支障を来すようなことがなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の正面図

【図２】同上の拡大縦断正面図

【図３】同じく解袋室の上部側壁を外した拡大平面図

【符号の説明】

１ 解袋室 ３ 投入口 ４ 排出口 ５ 解袋軸 ６ 解袋軸 ２１ ブレード ２２ ブレード ２３ 鉤形解袋刃

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部に被処理物の投入口を有し、下部に
   処理物の排出口を有する解袋室内に、一対の解袋軸を平
   行に配置し、一方の解袋軸には多角形の複数のブレード
   を固定し、他方の解袋軸には、複数の鉤形解袋刃を外周
   に有する複数のブレードを固定し、両解袋軸を投入口に
   向って相互に内回りとするとともに、上記の一方の解袋
   軸の回転速度を他方の解袋軸のそれより速く回転させる
   駆動手段を設けた解袋機。