JPH0629274B2 - 酸化エチレンからアルデヒド系不純物を分離する方法 - Google Patents

酸化エチレンからアルデヒド系不純物を分離する方法

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JPH0629274B2
JPH0629274B2 JP63324764A JP32476488A JPH0629274B2 JP H0629274 B2 JPH0629274 B2 JP H0629274B2 JP 63324764 A JP63324764 A JP 63324764A JP 32476488 A JP32476488 A JP 32476488A JP H0629274 B2 JPH0629274 B2 JP H0629274B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、アルデヒド、すなわち、ホルムアルデヒドお
よびアセトアルデヒドを不純物として含む不純な酸化エ
チレンから酸化エチレンを単離する方法に関するもので
ある。
従来の技術 上記不純物を含んだ酸化エチレンは、主として分子状酸
素を用いてエチレンを気相触媒酸化する酸化エチレンの
製造プロセスによって得られ、または生じる。
公知のように、エチレンの触媒酸化領域から回収される
気体混合物からの酸化エチレンの単離は通常、以下のよ
うな複数の段階で行われる: (a)この気体混合物を水と接触させて酸化エチレンの水
溶液を得るための水を用いた吸収段階:上記水溶液は一
般に、約2〜3重量%の酸化エチレンと、アルデヒド系
不純物と、溶解した状態の気体状化合物(通常はC
)とを含んでいる; (b)段階(a)で得られた酸化エチレンの希釈水溶液に水蒸
気を送って、酸化エチレンの他にCOと、アルデヒド
系不純物すなわちホルムアルデヒドとアセトアルデヒド
とを含む気体混合物を得る脱着段階段階:大抵の場合、
この気体混合物中の酸化エチレンの濃度は30〜60重量%
である; (c)段階(b)で得られた気体混合物に存在する酸化エチレ
ンを水と接触させて、酸化エチレンと、COと、アル
デヒド系不純物とを含む酸化エチレンの水溶液を再形成
するための再吸収段階:大抵の場合、この水溶液中の酸
化エチレンの濃度は約5〜25重量%である; (d)段階(c)で得られた酸化エチレン水溶液を蒸留して、
水をほとんど含まない酸化エチレンと、酸化エチレンを
ほとんど含まない水の流れを得る蒸留段階。
上記の方法で、(d)段階を経て得られる酸化エチレン
は、アルデヒド系不純物、すなわちホルムアルデヒドと
アセトアルデヒドの含有率が高過ぎるため、工業的に要
求される品質を達成することができない。
アメリカ合衆国特許第4,134,797号で提案されている酸
化エチレン中のアルデヒド系不純物の含有率を低くする
方法では、この方法で採用されたカラムの底部から酸化
エチレンを実質的に含まない水相が抜き出されるように
なっている。この方法では、上記水相から酸化エチレン
を除去、浄化するために、ストリッピング用流体として
の水蒸気を上記塔中に導入している。酸化エチレンは塔
の3つの異なる高さから同時に回収される。すなわち、
ホルムアルデヒドを豊富に含む酸化エチレン流と、アセ
トアルデヒドを豊富に含む流れと、約0.01%〜0.035%
のアルデヒド不純物を含む酸化エチレン流とが回収され
る。この最後の流れは非常に複雑な蒸留プロセスを経て
しか得られず、しかも、この特許に記載された実施例に
よると、この最後の流れの比率は未精製酸化エチレンの
約25〜40%にすぎない。
発明が解決しようとする課題 本発明方法は、不純物であるホルムアルデヒドとアセト
アルデヒドの他に、少量であれ、多量であれ水を含んだ
酸化エチレンから、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒ
ドを分離するのに適している。
本発明方法は、酸化エチレンを精製された状態でほぼ全
量回収することが可能であり、しかも、単純な一回の蒸
留段階しか含まない。
本発明方法は、ホルムアルデヒドの分離の他にアセトア
ルデヒドの分離に適しているが、ホルムアルデヒドとア
セトアルデヒドの両方を同時に分離することができる点
で特に有利である。
本発明方法を用いることによって、例えば、下記の出発
材料から、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドとが同
時に分離された酸化エチレンを得ることができる: (1)公知方法の例えば上記(d)段階から得られた不純な酸
化エチレン流、または、上記のアメリカ合衆国特許第4,
134,797号に記載の不純な酸化エチレン流、または、こ
れらのエチレン流に必要に応じて水を加えたもの、 (2)上記(b)段階で得られた酸化エチレン流、特に、例え
ば、段階(b)において脱着塔の頂上で回収された気体流
をヨーロッパ特許出願第139,601号に記載のものと同様
に、直列に配列した2つまたは3つの熱交換器器中で段
階的に凝縮した場合の最後の交換器から得られる液体
流。
酸化エチレン製造プロセスの中の触媒酸化領域から回収
された気体流からの酸化エチレン単離過程を、(a)の吸
収段階と、上記塔頂気体流の段階的な縮合を含む(b)の
脱着段階と、本発明に従うホルムアルデヒドとアセトア
ルデヒドからの酸化エチレンの分離行程とで構成するこ
とは、その単純性と経済性から非常に興味深いものであ
る。
従って、本発明の第1の目的は、不純物としてアルデヒ
ドを含有する不純な酸化エチレンからホルムアルデヒド
とアセトアルデヒドを分離する方法を提供することにあ
る。
本発明の第2の目的は、上記のような酸化エチレン製造
プロセスを提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明は、不純物としてホルムアルデヒドとアセトアル
デヒドとを含有する不純な酸化エチレンから、還流を伴
う蒸留塔中での蒸留により、酸化エチレンから上記アル
デヒド類を除去する方法において、蒸留塔の底部で回収
される液体流が当初の不純な酸化エチレン中に存在した
全ての水と、この水の0.15〜3倍の重量の酸化エチレン
と、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドとを含み、ア
ルデヒド類が分離除去された酸化エチレンが塔頂から回
収される条件下で蒸留を行うことを特徴とする方法を提
供する。
作用 以上のように定義される本発明方法は、約75重量%以下
の水を含む酸化エチレンに対して上記分離を実施するの
に適用することができるが、実用上は、この水の比率が
約20%、特に、10%以下の場合が最も有利である。な
お、水の含有率をこのような値にするのは容易であるこ
とに留意されたい。また、蒸留塔の運転を容易にするた
めに、不純酸化エチレン中の水の含有率を約0.5重量%
以下にするのは望ましくない。
本発明の分離方法の利点は、当初の不純な酸化エチレン
中に存在していた酸化エチレンのほんの一部しか蒸留塔
の底部から抜き出される液体流中に含まれないようにす
ることができるという点にある。この液体流中の酸化エ
チレンの重量は、大抵の場合、水の重量の0.3〜1.5倍で
あるのが望ましい。
不純な酸化エチレン中の酸化エチレンに対するアルデヒ
ド系不純物、すなわちホルムアルデヒドとアセトアルデ
ヒドの重量は、かなり広い範囲、例えば、アメリカ合衆
国特許第4,134,797号に記載されたような範囲で選択す
ることができる。実際にはほとんどの場合、不純な酸化
エチレンは存在する酸化エチレンに対して、約0.005〜
0.2重量%のアルデヒドを含んでいるが、ホルムアルデ
ヒドとアセトアルデヒド間の関係は、本発明では重要で
はない。
特殊な場合として、欧州特許出願第139,601号を引用し
て既に説明したような段階的凝縮によって得られる酸化
エチレン出発材料に対して上記の方法を適用して、酸化
エチレンからアルデヒド系不純物を分離する場合があ
る。この場合の不純な酸化エチレンは、少なくとも約95
重量%、一般には97重量%以上の酸化エチレンと、一般
には、約0.005〜0.05%のアルデヒド系不純物を含有し
ている。
主にCOから成る通常気体状の化合物が不純な酸化エ
チレン中に溶解している場合には、蒸留前に、例えば、
脱ガスまたは単に圧力下で不純な酸化エチレンを加熱し
てストリッピングする等の公知の方法で、不純な酸化エ
チレンからこれらの化合物を除去するのが望ましい。
本発明の方法による酸化エチレンからのアルデヒド系不
純物の分離は、通常の蒸留塔で実施するこのような蒸留
塔としては、例えば、約50、あるいは状況に応じて例え
ば約30〜60の数の理論段を有する蒸留塔を使用すること
ができる。この蒸留塔は、大抵の場合、約2.5〜5バー
ルの平均絶対圧下で運転され、望ましい条件では、塔の
底部での一般に約40〜60℃の温度下でのこの領域での酸
化エチレン/水比が所望の値に維持されるようにする。
不純な酸化エチレンは、望ましくは塔頂から数えて全体
理論段数の1/2から3/4に位置する位置から塔中に導入す
る。この塔中への必要な熱エネルギの供給は、例えば、
水蒸気をリボイラに供給するか、あるいは、(b)で述べ
た脱着塔の頂上から得られる気体流等の酸化エチレン製
造プロセス中の適当な流れをリボイラに供給して、底部
をリボイルすることにより行うことができる。アルデヒ
ド系不純物を分離して得られた酸化エチレンは、塔頂上
で気体流として回収した後、凝縮される。この凝縮物の
一部は還流液として塔頂に戻され、残りの還流されない
部分が生成物としての酸化エチレン流となる。
還流酸化エチレン/生成物酸化エチレンの比は比較的広
い範囲で選択できる。一般に、この比は1/1から9/1であ
り、最も一般的には、1.5/1〜6/1である。
上記酸化エチレン生成物に含有される不純物は、大抵の
場合0.002重量%以下の水の他に、通常は約0.0025重量
%以下、多くの場合、0.0015重量%以下のアルデヒド系
不純物すなわちホルムアルデヒドとアセトアルデヒドの
みである。
グリコール等の酸化エチレンの転化物質の生産には、本
発明方法による上記の含有量は無視できる程度のもので
ある。本発明方法では、蒸留塔の底部から回収される液
体流を、例えば、酸化エチレンをグリコールに転化する
公知の方法で、グリコールに転換し、次にグリコールか
らアルデヒド系不純物を分離して、これら不純物を生成
回路から排出するといった処理を施してもよい。
以下、添付図面を参照して説明する。
第1図は、酸素を用いたエチレンの気相触媒酸化による
酸化エチレン製造プロセスに適用可能な本発明方法の非
常に簡単な酸化エチレン単離方法を模式的に示してい
る。
第1図において、2は段階(a)の吸収塔を表し、6は段
階(b)の脱着塔を表している。これらの塔は公知の条件
下で運転される。一方、11は本発明を実施するためのア
ルデヒド不純物から酸化エチレンを分離するための塔で
ある。
エチレンの触媒酸化領域から来る気体流1は、加圧下で
運転されている多数の理論段または気体−液体接触装置
を備えた吸収塔2の中に低い位置の所から入って、高い
位置から塔2に入った主として水から成る吸収流体3と
向流で接触する。塔2の頂上から出る気体流4は、若干
量の酸化エチレンと、エチレンと、酸素と、COと、
不活性ガスとを含有している。公知のように、この気体
流は、そのCO含有量を減らした後にエチレンの酸化
段階に再循環される。塔2の底部から回収される水溶液
5は、多くの場合、約2〜3重量%濃度の酸化エチレン
と、大部分はCOである溶解気体と、アルデヒド不純
物とを含有している。
この水溶液流5は、塔6に高い位置から入り、この水溶
液5中に含有される酸化エチレンは水蒸気によってスト
リッピングされて、大抵の場合には、約30〜60重量%の
酸化エチレンと、水と、アルデヒド系不純物とを含有す
る気体流7が得られる。上記水溶液流5を、例えばヨー
ロッパ特許出願第149,585号に従って処理した場合に
は、この気体流7に溶解気体を一切含まないようにする
ことができるが、アルデヒド不純物は含まれる。塔6の
底部から回収される水の流れ8は冷却されて、主として
吸収流3として用いられる。
気体流7は、2つまたは3つの熱交換体9において段階
的に凝縮される。
上記の塔6と熱交換体9の構造と運転方法は、ヨーロッ
パ特許出願第139,601号に記載されている。
最後の熱交換体から出た液体流10を、必要であれば、例
えば前記のような脱ガス等の公知の方法で処理して、残
っている溶解状態の気体を、除去することもできる。既
に述べたように、この液体流10の一般に約95重量%、大
抵の場合には、少なくとも97重量%は酸化エチレンであ
り、水とアルデヒド系不純物の比率は0.2%以下、大抵
の場合には0.005〜0.005%である。
次いで、この液体流10は蒸留塔11に入る。この蒸留塔11
を既に述べた構造とし、且つ上記の運転方法に従って運
転することによって、酸化エチレンからアルデヒド系不
純物を分離する。
この蒸留塔11の底部から出る液体流12は、本発明の定義
に対応する重量比の酸化エチレンと水とを含有してい
る。
蒸留塔11の頂上から回収される気体流13は、本発明方法
で分離され、生成した酸化エチレンから成る。この気体
流13は14中で凝縮されて、蒸留塔11の上部から導入され
る還流液体15となり、その一部は酸化エチレン生成物の
流れ16となる。
以下、従来の技術と比較しながら本発明の実施例を更に
詳しく説明するが、これらの実施例は説明のためのもの
であり、本発明を何ら制限するものではない。
実施例において、1000kg以上の重量は近似のキログラム
値で示してある。また、説明には添付図面の参照符号も
用いてある。
実施例1 第1図に簡略化して図示した酸化エチレンの単離プロセ
スを含む、酸素を用いたエチレンの気相触媒酸化により
酸化エチレン製造方法において、吸収塔2の底部で得ら
れた酸化エチレンの希釈水溶液に、ヨーロッパ特許出願
第149,585号に記載した方法を適用することによって、
この希釈水溶液には溶解気体は含まれないようにした。
次いで、塔6中で酸化エチレンを脱着させ、これにより
得られた気体流を、ヨーロッパ特許出願第139,601号に
従って、3つの熱交換器で段階的に凝縮させる。
塔6の頂上から回収された気体流は、アルデヒド系不純
物を含有し、主に酸化エチレンと水とで構成されてい
る。
必要であれば、3つの交換器の最後の交換器から出た液
体流を公知の方法に従い図示していない脱ガス塔中で加
熱することによって、これに溶解している可能性のある
気体を除去する。この脱ガス塔の上方位置から入る液体
流は、温度が63℃で、絶対圧力が5.6バールである。流
量は5755kg/時で底部より回収される流体は、不純な酸
化エチレンで、97.4重量%の酸化エチレンと、2.6重量
%の水と、0.0085重量%のアセトアルデヒドと0.0025%
のホルムアルデヒドに分けられるアルデヒド不純物の未
訂正値0.011%を含み、その他の生成物は一切存在しな
い。
この不純な酸化エチレンは、50の理論段を有する塔11中
に、頂上より数えて30番目の段から入れる。この塔11は
平均絶対圧2.7バールで運転される。この塔11の底部に
は、公知の方法で蒸気と液体の間の間接熱交換により熱
エネルギを供給してリボイラを行う。塔の底部における
液体の温度は42℃である。塔の底部から回収される液体
流の流量は290kg/時である。この液体流は、51.5重量
%の水と、48.3重量%の酸化エチレンを含んでおり、グ
リコール製造プラントへと運ばれる。
塔11の頂上からは、温度35.4℃で、約0.0005重量%以下
のホルデアルデヒドを含んだ約0.0015〜0.0020重量%と
いう極くわずかのアルデヒド系不純物しか含まない酸化
エチレンから成る気体流が回収される。この流れに含ま
れる微量の水はここでは無視してある。
上記の気体流の凝縮により生成した液体の一部は、塔11
の上方位置で還流により塔に戻され、残りの部分は流量
5465kg/時で、酸化エチレン生成物として回収される。
この場合の還流酸化エチレ/生成物酸化エチレンの重量
比は1.5/1であった。
実施例2(比較例) 本明細書の冒頭に定義した各段階(a)、(b)、(c)および
(d)を含む、酸素を用いた気相触媒酸化領域で生成した
気体流から酸化エチレンを単離するための本発明の方法
において、段階(d)で得られた酸化エチレン流は、微量
の水の他に、0.01%のアルデヒド系不純物を含有してい
た。
この流れを、流量5700kg/時で実施例1と同じ平均絶対
圧と還流条件で塔11中で蒸留した。主として酸化エチレ
ンから成る液体流が温度40℃の塔11の底部から流量143k
g/時で回収した。この塔の底部から回収した酸化エチ
レンの毎時の流量は実施例1とほぼ同じであった。
酸化エチレン生成物の流れは、5557kg/時の流量であ
た。これは、もちろんほぼ無水の酸化エチレンから成る
が、0.0045重量%、すなわち実施例1で生成した酸化エ
チレンの約2.5〜3倍の量のアルデヒド不純物を含有し
ていた。
不純酸化エチレンに初め存在していたホルムアルデヒド
のほぼ全量が生成した酸化エチレン中に再び現われたこ
とになる。
実施例3 実施例1の操作を繰返して、59.9重量%の酸化エチレン
と39.9重量%の水とを含む液体流を、温度40℃の塔11の
底部から抜き出した。
5381kg/時の流量で生成した酸化エチレンは、0.0005%
以下のホルムアルデヒドを含む0.0015%以下のアルデヒ
ド系不純物を含有していた。
実施例4 実施例1の手順に従うが、塔11の底部から、温度44℃
で、40重量%の酸化エチレンと、59.8重量%の水とを含
む250kg/時の液体流を回収した。流量5505kg/時で生
成された酸化エチレンは、最大でも0.0005%のホルムア
ルデヒドしか含まない平均0.0022%のアルデヒド系不純
物しか含有していなかった。
実施例5 94.8重量%の酸化エチレン、5.2重量%の水、および0.0
11重量%のアルデヒド系不純物、すなわちホルムアルデ
ヒドとアセトアルデヒドを含有する不純な酸化エチレン
5755kg/時を実施例1と同様に塔11で蒸留したが、塔11
の底部から回収される流れは、流量600Kg/時であり、5
0重量%の水と50重量%の酸化エチレンから構成されて
いる。
生成した酸化エチレンは0.0015重量%以下のアルデヒド
系不純物しか含有せず、その1/3はホルムアルデヒドで
あった。
前記と同じ条件下で0.011%のアルデヒドを含有する
が、約0.001%のホルムアルデヒドしか含まない不純な
酸化エチレンを蒸留したところ、ホルムアルデヒドがほ
ぼ完全になくなり、0.0010%以下のアルデヒド系不純物
を含有する酸化エチレン生成物が得られた。
実施例6 酸化エチレンの他に、1.2重量%の水と、アセトアルデ
ヒド0.026%およびホルムアルデヒド0.002%に分けられ
る0.028重量%のアルデヒド系不純物を含有する不純な
酸化エチレンを用意する。
これを実施例1の塔11中に8102kg/時の流量で導入し、
平均絶対圧4.25バールで蒸留する。44.5%の水と54.5%
の酸化エチレンを含む液体流を塔の底部から58℃で220k
g/時で回収する。
50℃の塔頂から流量51233kg/時で回収される気体流
は、上記の全ての実施例同様、ほとんど無水の酸化エチ
レンから成り、0.0015%以下のアルデヒド系不純物しか
含んでいなかった。
この気体流の凝縮して、酸化エチレン生成物を7882kg/
時で回収した。還流酸化エチレン/酸化エチレン生成物
の比は5.5/1であった。
実施例7(比較例) 実施例6の操作を繰返した。しかし、この実施例11で
は、不純な酸化エチレン中に存在していた全ての水が塔
11の底部から回収される液体中に含まれるようにした
が、塔11の底部から回収される液体中の酸化エチレン/
水の重量比が20となるように、塔11を運転した。この実
施例では生成した酸化エチレンが0.005重量%のアルデ
ヒド系不純物を含有し、その1/2はホルムアルデヒドで
あった。このことは当初の不純な酸化エチレン中に存在
していたホルムアルデヒドのほぼ全量が生成物中に残っ
ていることを意味している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、酸素を用いたエチレンの気相触媒酸化による
酸化エチレン製造プロセスに、本発明の非常に簡単な酸
化エチレンの単離方法を適用した場合の模式図である。 (主な参照番号) 2……吸収塔、6……脱着塔、 9……熱交換器、11……蒸留塔、 14……凝縮器、15……還流液体、 16……生成物の流れ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不純物としてホルムアルデヒドとアセトア
    ルデヒドとを含有する不純な酸化エチレンから、還流を
    伴う蒸留塔中での蒸留により、酸化エチレンから上記ア
    ルデヒド類を除去する方法において、 蒸留塔の底部で回収される液体流が当初の不純な酸化エ
    チレン中に存在した実質的に全ての水と、この水の0.15
    〜3倍の重量の酸化エチレンと、ホルムアルデヒドとア
    セトアルデヒドとを含み、不純物であるアルデヒド類が
    分離除去された酸化エチレンが塔頂から回収される条件
    下で蒸留を行うことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】蒸留塔の底部で回収される液体流中の水に
    対する酸化エチレンの重量比が0.3〜1.5である請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】不純な酸化エチレン中のアルデヒド類の量
    が酸化エチレンに対して0.005〜0.02重量%である請求
    項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】不純な酸化エチレンが80重量%以上の量の
    酸化エチレンを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】不純な酸化エチレンが0.5重量%以上の量
    の水を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】蒸留塔を2.5〜5バールの平均絶対圧下で
    運転する請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】蒸留塔の底部の温度を40〜60℃にする請求
    項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】蒸留塔の理論段が30〜60である請求項1〜
    7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】不純な酸化エチレンを塔頂から数えて全理
    論段数の1/2〜3/4の箇所の位置から塔中に導入する請求
    項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】不純アルデヒド類を分離した酸化エチレ
    ンの凝縮物を、非還流酸化エチレンに対する還流酸化エ
    チレンの重量比を1〜9にして、還流する請求項9に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】非還流酸化エチレンに対する還流酸化エ
    チレンの重量比を1.5〜6にする請求項10に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 (a)エチレンを酸素で気相触媒酸化して得られる気体流
    を主として水から成る流れと接触させて、酸化エチレン
    の希釈水溶液を得る水への吸収段階と、 (b)段階(a)で得られた酸化エチレンの希釈水溶液を平均
    絶対圧1.5〜6バールで運転される塔中で水蒸気を用い
    てストリッピングして、この塔底部で酸化エチレンをほ
    とんど含まない水の流れを回収し、塔頂部で酸化エチレ
    ンから成る気体流を回収し、この気体流を、平均絶対圧
    1.5〜6バールで運転される直列に並んだ2つまたは3
    つの熱交換器中で、最後の熱交換器の冷却源の温度を5
    ℃と運転圧力下での純粋な酸化エチレンの凝縮温度より
    5℃低い最高温度との間にして、段階的に凝縮する脱着
    段階と、 (c)段階(b)の最後の熱交換器から回収された液体流の蒸
    留段階と、 で構成されるエチレンを酸素で気相触媒酸化して得られ
    る気体流から不純アルデヒド類を分離する酸化エチレン
    の単離方法において、 段階(c)での蒸留を、還流を伴う蒸留塔中で、蒸留塔の
    底部で回収される液体流が当初の不純な酸化エチレン中
    に存在した実質的に全ての水とこの水の0.15〜3倍の重
    量の酸化エチレンとホルムアルデヒドとアセトアルデヒ
    ドとを含み且つアルデヒド類が分離除去された酸化エチ
    レンが塔頂から回収される条件下で、行うことを特徴と
    する方法。
  13. 【請求項13】不純な酸化エチレンが95重量%以上の酸
    化エチレンと、0.005〜0.05重量%のホルムアルデヒド
    およびアセトアルデヒドとからなる不純物とを含有する
    請求項12に記載の方法。
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