JPH06289938A - サーボ送りにおける障害物検出装置 - Google Patents

サーボ送りにおける障害物検出装置

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JPH06289938A
JPH06289938A JP5098586A JP9858693A JPH06289938A JP H06289938 A JPH06289938 A JP H06289938A JP 5098586 A JP5098586 A JP 5098586A JP 9858693 A JP9858693 A JP 9858693A JP H06289938 A JPH06289938 A JP H06289938A
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current
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feedback loop
disturbance torque
target
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JP5098586A
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English (en)
Inventor
Takao Yoneda
孝夫 米田
Toshio Takano
寿男 高野
Yuji Oba
裕司 大場
Shingo Kamiya
新吾 神谷
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】早期に障害物への衝突を検出することで、物体
の破損を防止すること。 【構成】現制御周期における、角度検出手段により検出
された回転角と、回転角の予測値と、回転角速度の予測
値と、外乱トルクの予測値と、指令された目標電流とか
ら、ディジィタルサーボ制御系に対する同一次元オブザ
ーバによる演算により(302) 、次の制御周期における外
乱トルクを予測し、その予測された外乱トルクを所定値
と比較して、外乱トルクが所定値以上となった時に、サ
ーボモータによる移動物体が障害物に衝突したと判定す
る(306-308) 。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は交流サーボモータをディ
ジィタル制御するためのディジィタルサーボ制御装置に
関し、特に、障害物への衝突を検出する装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、ディジィタルサーボ制御装置は、位
置フィードバックループ、速度フィードバックループ、
電流フィードバックループを有している。このディジィ
タルサーボ制御装置は、ロボットのアーム駆動軸やNC
工作機械等の送り軸の回転制御に用いられている。この
ような装置において、作業者の意図に反して移動体が障
害物に衝突したような場合には、直ちに、衝突を検出し
てサーボモータの回転を停止させることが必要である。
この障害物への衝突検出のために、サーボモータの負荷
電流を検出して、その負荷電流が所定値を越えた時に障
害物への衝突と判定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、サーボモ
ータの負荷電流の検出のための検出用ヘッド、増幅器等
の設備が必要となる。又、サーボモータの回転が障害物
によって強制的に停止されることにより、現実に負荷電
流が増大して、その結果、初めて、障害物への衝突と検
出されることから検出の時間遅れが生じる。その結果、
ロボットアーム、NC工作機械の工具、テーブル、障害
物等を破損する恐れがある。
【0004】本発明は上記課題を解決するために成され
たものであり、その目的は、サーボ送りにおいて、特別
な設備なしに、早期に障害物への衝突を検出すること
で、物体の破損を防止することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の発明の構成は、各フィードバックループに対する目標
値をディジィタル量で与えるサーボ送りにおける障害物
検出装置において、現制御周期における、角度検出手段
により検出された回転角と、回転角の予測値と、回転角
速度の予測値と、外乱トルクの予測値と、指令された目
標電流とから、ディジィタルサーボ制御系に対する同一
次元オブザーバによる演算により、次の制御周期におけ
る外乱トルクを予測し、その予測された外乱トルクを所
定値と比較して、外乱トルクが所定値以上となった時
に、サーボモータによる移動物体が障害物に衝突したと
判定することを特徴とする。
【0006】
【作用】現制御周期における、角度検出手段により検出
された回転角と、回転角の予測値と、回転角速度の予測
値と、外乱トルクの予測値と、指令された目標電流とか
ら、ディジィタルサーボ制御系に対する同一次元オブザ
ーバによる演算により、次の制御周期における外乱トル
クが予測される。そして、次の制御周期における予測さ
れた外乱トルクは、所定値と比較され、外乱トルクが所
定値以上となった時に、サーボモータによる移動物体が
障害物に衝突したと判定される。
【0007】従って、サーボモータの負荷電流が現実に
増大する前に、外乱トルクの増大が早期に検出される。
【0008】
【発明の効果】本発明は、上記の如く、ディジィタルサ
ーボ制御系に対する同一次元オブザーバを用いた予測演
算により、次の制御周期に発生する外乱トルクを予測
し、その大きさを判定することで、検出ヘッド等の特別
な設備を必要とすることなく障害物へ衝突したか否かを
判定することができる。よって、障害物への衝突が早期
に検出され、移動体や障害物の破損を防止することがで
きる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。図1は本発明に係るディジィタルサーボ制御装
置の構成を示したブロックダイヤグラムである。ディジ
ィタルサーボ制御装置10は主として、CPU11、R
OM12、RAM13、ディジィタルシグナルプロセッ
サ(以下「DSP」という)14、共通RAM17,C
PU23、A/D変換器15a,15b,ROM20,
RAM24及び現在値カウンタ16から構成されてい
る。CPU11にはインタフェース19を介してキーボ
ード21及びCRT表示装置22が接続されている。
【0010】DSP14は位置及び速度制御用の演算を
行い、DSP14の出力は電流制御用のCPU23に入
力し、CPU23の出力はインバータ25に入力されて
いる。そのインバータ25はCPU23の出力信号に応
じてサーボモータ31を駆動する。サーボモータ31に
は同期モータが用いられ、インバータ25のPWM電圧
制御によりサーボモータ31の負荷電流が制御され、そ
の結果、出力トルクが制御される。
【0011】サーボモータ31のu 相及びv 相の負荷電
流はCT32a,32bにより検出され、増幅器18
a,18bにより増幅される。その増幅器18a,18
bの出力は、A/D変換器15a,15bに入力され、
所定の周期でサンプリングされ、ディジィタル値に変換
される。そのサンプリングされた値は、瞬時負荷電流の
フィードバック値として、CPU23に入力する。又、
サーボモータ31にはパルスエンコーダ33が接続さ
れ、その現在位置(現在回転角)が検出される。パルス
エンコーダ33の出力は波形成形・方向判別回路34を
介して現在値カウンタ16に接続されている。
【0012】波形成形・方向判別回路34を介して現在
値カウンタ16に入力されるパルスエンコーダ33から
の出力信号は現在値カウンタ16の値を加減させる。D
SP14により、現在値カウンタ16の値は現在位置フ
ィードバック値として読み込まれ、DSP14により、
CPU11から出力された目標値(目標回転角)と比較
され位置偏差(角度偏差)が算出される。そして、DS
P14により、その位置偏差に基づいて速度目標値(回
転角速度目標値)が算出される。
【0013】又、DSP14に入力された現在位置フィ
ードバック値は微分され、速度フィードバック値が算出
される。DSP14により、位置偏差に応じて決定され
る速度目標値と速度フィードバック値とが比較され速度
偏差が算出され、その速度偏差に基づいて電流目標値が
算出される。
【0014】一方、CT32a,32bにて検出された
負荷電流は、増幅器18a,18b及びA/D変換器1
5a,15bを介してCPU23に入力する。そして、
後で詳しく説明するように、電流制御周期において検出
された回転角及び回転角速度、及び電流制御周期におい
て指令された目標トルク関連値に基づいて、次の電流制
御周期における外乱トルクが予測演算される。目標トル
ク関連値としては、最も具体的には、目標電流である。
【0015】そして、CPU23により、電流目標値と
予測演算された電流フィードバック値と比較され、電流
偏差が算出される。その時の瞬時電流偏差と瞬時電流偏
差の累積値と電流目標値とに基づいて、即ち、比例積分
演算により、その電流制御時刻における瞬時電流指令値
が演算される。その瞬時電流指令値は高周波数の三角波
と比較され、インバータ25の各相のトランジスタのオ
ンオフを制御する電圧制御PWM信号が生成される。
【0016】その電圧制御PWM信号は、インバータ2
5に出力され、そのインバータ25の各相のトランジス
タがそれぞれ駆動される。このインバータ25のスイッ
チングにより、各相の負荷電流は電流目標値に制御され
ることになる。尚、サーボモータ31の位置決めは、C
PU11により、現在値カンウタ16の出力値が位置の
目標値に等しくなったと判定された時に完了される。
又、A/D変換器15a,15bによってサンプリング
されたu 相,v相の負荷電流値は、CPU23によりdq変
換される。
【0017】本実施例のディジィタルサーボ制御装置
は、上述したように、位置、速度及び電流の3つのフィ
ードバックループにより構成されている。より下位のフ
ィードバックループ程、より高い応答性が要求され、例
えば、最下位の電流フィードバックループは 100μs 、
速度フィードバックループはその数倍、位置フィードバ
ックループは更にその数倍の時間間隔で同期をとってデ
ータのサンプリングが実行され、それぞれのフィードバ
ックループの処理が実行される。
【0018】次に、本実施例装置の作動について説明す
る。図2はROM12に記憶されたCPU11によって
実行されるプログラムを示したフローチャートである。
このプログラムが実行される前の状態では、サーボモー
タ31は停止状態にある。
【0019】ステップ200において、RAM13から
1ブロックの移動指令データが読み込まれ、ステップ2
02において、RAM13のフラグ領域における加減速
フラグがオンとされる。次に、ステップ204において
サーボモータ31を停止状態から指令された定速度まで
に加速するための加速領域における補間目標位置(補間
目標回転角)が演算され、その補間目標位置は時々刻々
共通RAM17に出力されそこに記憶される。
【0020】次に、加速が終了すると、ステップ206
において加減速フラグがオフとされ、次のステップ20
8においてRAM13のフラグ領域における定速フラグ
がオンとされる。次に、ステップ210において定速領
域における補間目標位置が演算され、その補間目標位置
は時々刻々共通RAM17に出力されそこに記憶され
る。
【0021】次に、ステップ212において1ブロック
の移動指令データに指令目標位置で一旦停止する指令が
含まれているか否かが判定される。停止指令が付与され
ていない場合にはステップ214において、次のブロッ
クの移動指令データが入力され、ステップ210で定速
領域における補間目標位置が演算される。ステップ21
0、214の繰り返しにより、定速で目標位置を順次更
新させ、補間目標位置を順次出力させることができる。
【0022】ステップ212において移動指令データに
一旦停止指令が含まれていると判定された場合には、ス
テップ216において加減速フラグがオンされ、次のス
テップ218において定速フラグがオフされる。そし
て、ステップ220において減速領域の補間目標位置が
順次演算され、その補間目標位置は時々刻々共通RAM
17に出力され、そこに記憶される。
【0023】次に、減速補間が完了した後は、ステップ
222においてサーボロック状態であることを示すため
にRAM13のフラグ領域におけるサーボロックフラグ
がオンとされる。そして、ステップ224において同一
の目標位置が時々刻々共通RAM17に出力され、その
目標位置はそこに記憶される。その結果、サーボモータ
31はサーボロック状態、即ち、通電状態で同一位置に
保持される。
【0024】移動指令データにより指令された時間だけ
の一旦停止が完了した後は、ステップ200に戻り、次
のブロックの移動指令データが読み込まれ、上述のステ
ップと同様にサーボモータの位置制御が行われる。この
ようにして、サーボモータの位置が指令される。
【0025】次に、DSP14はROM20に記憶され
た図3のプログラムを実行し、CPU23はROM23
に記憶された図4に示すプログラムを実行して、サーボ
モータ31の位置、速度、トルク制御を行う。図3、図
4のプログラムは、DSP14及びCPU23によっ
て、所定の最小周期毎に繰り返し実行される。
【0026】ステップ100では、現実行サイクルが位
置偏差演算タイミングか否かが判定され、位置偏差演算
タンミングであればステップ102に移行し、共通RA
MからCPU11によりその時刻で指令された目標位置
θ(i)(補間目標角度) が入力され記憶される。又、過去
一定時間内の目標位置は共通RAM17に保存されてい
る。
【0027】次に、ステップ104において現在値カウ
ンタ16に保持された現在位置(電気角)θa(i)が読み
込まれる。次に、ステップ106において、現時刻(i)
の目標位置θ(i) と現在位置θa(i)との位置偏差Δθ
(i) が演算される。次に、ステップ108において目標
速度V(i) が位置偏差ΔP(i) に比例した値、即ち、次
式により演算される。
【数1】V(i) =k・ΔP(i)
【0028】以上の位置のフィードバック制御は、図7
の信号S1で示したタイミングで実行される。
【0029】次に、ステップ110において、現実行サ
イクルが速度偏差演算タイミングか否かが判定される。
速度偏差演算タンミングであればステップ112に移行
し、現在値カウンタ16に保持された現在位置θa(n)が
読み込まれる。次にステップ114に移行して、現時刻
(n) における現在速度Va(n)が演算される。現在速度V
a(n)は、前回の速度偏差演算タイミング時に読み込まれ
た現在位置θa(n-1)と、今回入力された現在位置θa(n)
と、速度制御周期Dとに基づいて次式によって演算され
る。
【数2】Va(n)=(θa(n)- θa(n-1)) /D
【0030】次に、ステップ116において、ステップ
108で演算された目標速度V(i)と現在速度Va(n)と
の偏差、即ち、速度偏差ΔV(n) が演算される。又、速
度偏差ΔV(n) の累積値(積分)SがS=S+ΔV(n)
により演算される。次に、ステップ118においてステ
ップ116で演算された速度偏差ΔV(n)及び速度偏差
の積分Sと、共通RAM17に設定されている比例利得
p 及び目標速度V(i) に対応して設定されている積分
時間Ti とを用いて、目標電流のq軸成分(有効電流で
サーボモータのトクルに比例する)Iq(n)が次式により
演算される。尚、目標電流のd軸成分(無効電流)は0
である。
【数3】Iq(n)=Kp(ΔV(i)+S/Ti )
【0031】次に、ステップ119において、同一次元
オブザーバにより第n制御周期における外乱トルクTL
(n)'が演算される。同一次元オブザーバによる予測演算
は、図6に示すプログラムに従って実行される。予測演
算を行うに先立ち、サーボモータ31及びパルスエンコ
ーダ33は図8のようにモデル化できる。即ち、外乱ト
ルクTL , 目標電流Iq,サーボモータ31の慣性モーメ
ントJm , 負荷の慣性モーメントJL , 回転角速度ω及
び回転角θの間には次の関係が成り立つ。
【数4】Ktn・Iq −TL =(Jm +JL ) S2 θ ただし、Ktnはトルク定数である。上記した式を基に図
8を作成し、状態方程式を導出すると、
【数5】 ただし、J=Jm +JL この式を離散化し、同一次元オブザーバを構成した式
(下記数7式)によって予測演算は行われるのである。
図6のステップ300において、前回、即ち、第n−1
制御周期における誤差が次式で演算される。
【数6】e(n-1)=θ(n-1)'−θa(n-1) 但し、e(n-1) 、θ(n-1)'、θa(n-1)は、それぞれ、第
n−1制御周期における位置(回転角)の予測誤差、位
置(回転角)の予測演算値、回転角の実測値である。こ
こで、θ(n-1)'の初期値θ(1)'は特定する必要はない
が、通常は実測値θa(1)を用いる。
【0032】次に、ステップ302において、上記数5
式を離散化した数7式により、第n−1制御周期におけ
る目標電流Iq(n-1)と、回転角の予測値θ(n-1)'、その
時間微分である回転角速度の予測値ω(n-1)'、外乱トル
クの予測値TL (n-1)'及び誤差e(n-1) とから、第n制
御周期における回転角の予測値θ(n)'、その時間微分で
ある回転角速度の予測値ω(n)'、外乱トルクの予測値T
L (n)'が演算される。
【0033】
【数7】
【0034】但し、tは第n−1制御周期と第n制御周
期との間の時間間隔、 Jはサーボモータのロータの慣性
モーメント Jm と負荷の慣性モーメント JL との和、 K
tnはトルク定数である。
【0035】次に、ステップ304において、外乱トル
クの予測値TL (n)'に対応する換算電流IL (n) がTL
(n)'/Ktnにより演算される。次に、ステップ306にお
いて、換算電流IL (n) が所定値Ith以上か否かが判定
される。換算電流IL (n) が所定値Ith以上の場合に
は、外乱トルクの予測値TL (n)'が 所定値K tn×Ith
以上であることを意味しており、サーボモータ31によ
って移動される物体が固定障害物に衝突したと判定され
る。よって、この場合には、ステップ308において、
サーボロックフラグがオンとされ、直ちに、所定のサー
ボロック状態の指令がCPU23及びCPU11に出力
される。即ち、ステップ308において、目標電流Iq
(n)=0、目標速度V(i) =0、目標位置θ(i) =一定
の指令が電流フィードバックループ、速度フィードバッ
クループ、位置フィードバックループに対して与えられ
る。一方、換算電流IL (n) が所定値Ithより小さい場
合には、障害物への衝突ではないので、ステップ118
において演算された目標電流Iq(n)、Id(n)が、電流フ
ィードバックループにおける電流の制御目標となる。こ
のように、DSP14は速度制御周期で繰り返し速度制
御を実行する。この速度フィードバック制御は、図7の
信号S2で示したタイミングで実行される。
【0036】電流制御用CPU23は、図4に示すプロ
グラムを実行する。ステップ120において、現実行サ
イクルが電流偏差演算タイミングか否かが判定される。
電流偏差演算タイミングであれば、ステップ122に移
行する。ステップ122以下は電流フィードバック制御
であり、この制御は、図7の信号S3に示したタイミング
で実行される。ステップ122では、電流制御期間の先
頭から測定した電流検出時刻Δt1 、電流制御期間の先
頭から測定した負荷電流の制御時刻Δt2 と現在速度V
a(n)とを用いて、その時刻に対応した電気角である電流
検出時電気角θ1 と制御時電気角θ2 が補間演算され
る。
【0037】
【数8】θ1 =θa(n)+Va(n)・Δt1
【数9】θ2 =θa(n)+Va(n)・Δt2
【0038】この時刻Δt1 ,Δt2 と電気角θ1 , θ
2 とは図7に示したように対応している。次にステップ
124に移行して、u相、v相の負荷電流の現在値、即
ち、現在電流Iu,Iv がA/D変換器15a,15bか
ら読み込まれる。次に、ステップ126において、その
現在電流Iu,Iv はdq変換されて、d軸成分Iadとq軸
成分Iaqとが次式によって演算される。
【数10】Iad=21/2 {lusin(θ1+2π/3)-Ivsinθ1
【数11】Iaq=21/2 {Iucos(θ1+2π/3)-Ivcosθ1
【0039】尚、dq座標系は、良く知られたように、d
軸は励磁磁場と同相にとられ、q軸は励磁磁場と電気角
で90°の位相差にとられた座標系である。d軸成分は無
効成分をq軸成分は有効成分を表す。次に、ステップ1
28において、ステップ118で演算された目標電流I
q(n)、目標電流Id(n)=0と、ステップ126で求めら
れた現在電流のd軸成分Iad、q軸成分Iaqとの偏差、
即ち、d軸成分偏差、q軸成分偏差が求められる。そし
て、そのd軸成分偏差、q軸成分偏差に基づいて、比例
・積分演算により指令電流のd軸成分Id(j)# 、q軸成
分Iq(j)# が演算される。
【0040】次に、ステップ130において、次式によ
り、指令電流のd軸成分、q軸成分Id(j)# , Iq(j)#
を逆dq変換して、各相電流指令値Iu(j)# , Iv(j)# ,
Iw(j)# が演算される。
【数12】Iu(j)# =(2/3)1/2 ・{Id(j)#cosθ2 −I
q(j)#sinθ2
【数13】Iv(j)#=(2/3)1/2・{Id(j)#cos(θ2+2π/
3)−Iq(j)#sin(θ2+2π/3)} 尚、Iw(j)# は、Iw(j)# =-( Iu(j)# + Iv(j)# ) に
よって演算される。
【0041】次に、ステップ132,134において、
各相電流指令値Iu(j)# , Iv(j)#, Iw(j)# と高周波
数の三角波とのレベル関係を利用して、即ち、平均電圧
法を用いて、1つの制御周期内における一連のPWM信
号が生成される。一連のPWM信号は、各相の電圧印加
状態を示した電圧ベクトルで表すことができる。回転磁
界ベクトルは、この電圧ベクトルの積分として表され
る。従って、各電圧ベクトル×継続時間の和によって回
転磁界ベクトルの先端の軌跡が描かれる。回転磁界を角
度2π/n毎に円周上の点に最短経路で位置決めするた
めには、1制御周期毎に、隣接する2つの電圧ベクトル
と零ベクトルV0 の3つのベクトルでインバータ25が
制御される必要がある。この3つの電圧ベクトルの組合
せと回転磁界の位相とは一意的に対応する。回転磁界の
位相と電圧ベクトルの組合せの対応表(零ベクトルV0
は必ず組合せの1要素となるので、2つの電圧ベクトル
の組だけで良い)が、予めROM24に記憶されてい
る。
【0042】ステップ132では、制御時電気角θ
2 (回転磁界の位相) から、ROM24におけるテーブ
ルを検索してその時の電圧ベクトルの組合せを求める。
ステップ134では、各電圧ベクトルの継続時間t1,
2,3 が演算される。例えば、その電圧ベクトルの組合
せが、Vn =(1,1,0), V1 =(1,0,0), V2 =(0,0,0)とな
ったとして、各電圧ベクトルの継続時間t1,2,3
演算される。その演算方法は、本実施例では、良く知ら
れた平均電圧法が用いられている。
【0043】即ち、各相電流指令値Iu(j)# , Iv
(j)# , Iw(j)# のうち、絶対値の大きい2つを大きい
順にI1 *, I2 *とするとき、継続時間t1,2,3 は次式
で求められる。
【数14】t1 =|2I2 *+I1 *|・T/Vdc
【数15】t2 =|I1 *−I2 *|・T/Vdc
【数16】t3 =T−(t1+2 ) 但し、Tは周期、Vdcは印加直流電圧である。
【0044】次に、ステップ136において、1組の電
圧ベクトルによるPWM信号が、継続時間t1,2,3
だけ出力される。例えば、V6 =(1,1,0),V1 =(1,0,
0),V0 =(0,0,0)の順に、継続時間t1,2,3 だけ出
力される。又、換言すれば、U相はt1 +t2 だけ電圧
が印加され、V 相はt1 だけ電圧が印加され、W 相には
その制御期間、電圧は印加されない。
【0045】DSP14及びCPU23の各実行サイク
ルは、最小の制御周期で実行されており、その整数倍n
1 で電流フィードバックループが制御され、その整数倍
2で速度フィードバックループが制御され、その整数
倍n3 で位置フィードバックループが制御されるよう
に、ステップ100,110,120で判定の基準とな
る回数が設定されている。但し、n1 <n2 ≦n3 であ
る。上記のサイクルが繰り返し実行されることで、図7
に示したタイミングで、位置、速度、電流のフィードバ
ック制御が行われる。但し、図7に示したタイミングは
CPU11によるプログラム実行時からの計時によって
検出される。
【0046】上記のようなサーボ制御により、停止、加
速、定速度、減速、停止による位置決め動作が実行され
る。上記の位置、速度、電流のフィードバックループを
伝達関数で表示すると、図5に示すようになる。即ち、
速度フィードバックループにおいて、速度偏差の比例・
積分演算の結果得られる目標電流Iq(n) が電流フィード
バックループに対する目標電流となる。それと共に、目
標電流Iq(n-1) は、回転角θ(n-1) と共に、同一次元オ
ブザーバに対する入力変数となる。そして、同一次元オ
ブザーバにより予測演算された外乱トルクTL (n)'に基
づいて、サーボモータ33により移動される移動体の障
害物への衝突か否かが判定される。尚、上記実施例で
は、同一次元オブザーバによる演算において、指令され
た目標電流Iq(n) には、ローパスフィルタAにより高周
波成分が除去された目標電流Iqが用いられている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な一実施例に係るディジィタル
サーボ制御装置の構成を示したブロックダイヤグラム。
【図2】同実施例装置のCPU11によって処理される
目標位置の指令手順を示したフローチャート。
【図3】同実施例装置で使用されているDSPによる処
理手順を示したフローチャート。
【図4】同実施例装置で使用されているDSPによる処
理手順を示したフローチャート。
【図5】同実施例装置で使用されている位置、速度、電
流のフィードバックループにおける伝達関数を示したブ
ロック図。
【図6】同一次元オブザーバにより外乱トルクを予測
し、障害物衝突検出を判定する手順を示したフローチャ
ート。
【図7】位置、速度、電流フィードバック制御のタイミ
ングを示したタイミングチャート。
【図8】制御系の伝達関数を示したブロック図。
【符号の説明】
10…ディジィタルサーボ制御装置 11…CPU 12…ROM 13…RAM 14…DSP(ディジィタルシグナルプロセッサ)(角
度検出手段、外乱トルク予測手段、衝突判定手段) 15a,15b…A/D変換器 16…現在値カウンタ(角度検出手段) 17…共通RAM 20…ROM(角度検出手段、外乱トルク予測手段、衝
突判定手段) 25…インバータ 31…サーボモータ 32a,32b…カレントトランスフォーマ(CT) 33…パルスエンコーダ ステップ104…角度検出手段 ステップ300〜304…外乱トルク予測手段 ステップ306〜308…衝突判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 新吾 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位置フィードバックループ、速度フィード
    バックループ、電流フィードバックループを有し、各フ
    ィードバックループに対する目標値をディジィタル量で
    与えるサーボ送りにおける障害物検出装置において、 前記速度フィードバックループから速度偏差に応じて出
    力され、前記電流フィードバックループに対して、順
    次、目標電流を指令する目標電流指令手段と、 各サンプリング時刻における前記サーボモータの回転角
    を検出する角度検出手段と、 現制御周期における、前記角度検出手段により検出され
    た前記回転角と、回転角の予測値と、回転角速度の予測
    値と、外乱トルクの予測値と、指令された前記目標電流
    とから、ディジィタルサーボ制御系に対する同一次元オ
    ブザーバによる演算により、次の制御周期における外乱
    トルクを予測する外乱トルク予測手段と、 次の制御周期における予測された外乱トルクを所定値と
    比較して、外乱トルクが所定値以上となった時に、サー
    ボモータによる移動物体が障害物に衝突したと判定する
    衝突判定手段とを有するサーボ送りにおける障害物検出
    装置。
JP5098586A 1993-03-31 1993-03-31 サーボ送りにおける障害物検出装置 Pending JPH06289938A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09305235A (ja) * 1996-05-10 1997-11-28 Nec Corp サーボモータの位置制御方法および制御装置
JPH11146684A (ja) * 1997-11-07 1999-05-28 Daikin Ind Ltd 同期モータの回転子回転位置検出方法およびその装置
CN109067276A (zh) * 2018-07-27 2018-12-21 湖南大学 一种永磁同步电机高动态鲁棒预测电流控制方法
US11305422B2 (en) * 2016-03-29 2022-04-19 Sony Corporation Control apparatus and control method

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