JPH06289935A - ディジィタルサーボ制御装置 - Google Patents

ディジィタルサーボ制御装置

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JPH06289935A
JPH06289935A JP9858393A JP9858393A JPH06289935A JP H06289935 A JPH06289935 A JP H06289935A JP 9858393 A JP9858393 A JP 9858393A JP 9858393 A JP9858393 A JP 9858393A JP H06289935 A JPH06289935 A JP H06289935A
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JP
Japan
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current
value
target
feedback loop
torque
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Application number
JP9858393A
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English (en)
Inventor
Takao Yoneda
孝夫 米田
Toshio Takano
寿男 高野
Yuji Oba
裕司 大場
Shingo Kamiya
新吾 神谷
Norihisa Sugiura
功久 杉浦
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディジィタルサーボ制御において、外乱によ
るサーボモータの速度変動を抑制すること。 【構成】現制御周期における、角度検出手段により検出
された回転角と、回転角の予測値と、回転角速度の予測
値と、外乱トルクの予測値と、指令された目標トルク関
連値とから、ディジィタルサーボ制御系に対する同一次
元オブザーバによる演算により、次の制御周期における
外乱トルクを予測し(300-302) 、その予測された外乱ト
ルクを、次の制御周期における目標トルク関連値に加算
補正する(304-306) 。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は交流サーボモータをディ
ジィタル制御するためのディジィタルサーボ制御装置に
関し、特に、外乱トルクによる影響を排除してトルク変
動を防止したものに関する。
【0002】
【従来技術】従来、ディジィタルサーボ制御装置は、位
置フィードバックループ、速度フィードバックループ、
電流フィードバックループを有している。そして、速度
フィードバックループにおいては、速度偏差の比例・積
分演算により目標電流を演算している。通常、積分時定
数を出来るだけ小さく設定して、即ち、積分項を大きく
することで、外乱による影響を補償している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】又、近年では、ディジ
ィタルサーボ制御装置をロボット装置に使用することが
行われている。ロボット装置の場合には、積分時定数を
短く設定した場合には、ロボットが高速動作する場合
に、ロボット先端に大きな低周波振動を誘起する。これ
を防止するために、積分時定数を長く設定することにな
るが、外乱に弱いサーボ系となり、速度変動が大きくな
る。
【0004】本発明は上記課題を解決するために成され
たものであり、その目的は、ディジィタルサーボ制御に
おいて、外乱によるサーボモータの速度変動を抑制する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の発明の構成は、各フィードバックループに対する目標
値をディジィタル量で与えるサーボ送りにおける障害物
検出装置において、現制御周期における、角度検出手段
により検出された回転角と、回転角の予測値と、回転角
速度の予測値と、外乱トルクの予測値と、指令された目
標トルク関連値とから、ディジィタルサーボ制御系に対
する同一次元オブザーバによる演算により、次の制御周
期における外乱トルクを予測し、次の制御周期における
予測された外乱トルクを、次の制御周期における目標ト
ルク関連値に加算補正するようにしたことを特徴とす
る。
【0006】
【作用】現制御周期における、角度検出手段により検出
された回転角と、回転角の予測値と、回転角速度の予測
値と、外乱トルクの予測値と、指令された目標トルク関
連値とから、ディジィタルサーボ制御系に対する同一次
元オブザーバによる演算により、次の制御周期における
外乱トルクが予測される。そして、次の制御周期におけ
る予測された外乱トルクは、次の制御周期における目標
トルク関連値に加算補正される。
【0007】従って、次の制御周期において発生が予測
される外乱トルクの分だけ、目標トルク関連値が加算補
正された上で、その補正された目標トルク関連値が電流
フィードバックループに対する目標電流となる。
【0008】
【発明の効果】本発明は、上記の如く、ディジィタルサ
ーボ制御系に対する同一次元オブザーバを用いた予測演
算により、次の制御周期に発生する外乱トルクを予測し
た上で、目標トルク関連値が加算補正され、その補正値
に基づいて電流フィードバックループの電流が制御され
る。従って、外乱トルクが大きくなると予測される場合
には、目標トルク関連値が大きく補正され、外乱トルク
が小さくなると予測される場合には、目標トルク関連値
が小さく補正されることになり、サーボモータに外乱ト
ルクが加わっても、速度変動が抑制される。
【0009】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。図1は本発明に係るディジィタルサーボ制御装
置の構成を示したブロックダイヤグラムである。ディジ
ィタルサーボ制御装置10は主として、CPU11、R
OM12、RAM13、ディジィタルシグナルプロセッ
サ(以下「DSP」という)14、共通RAM17,C
PU23、A/D変換器15a,15b,ROM20,
RAM24及び現在値カウンタ16から構成されてい
る。CPU11にはインタフェース19を介してキーボ
ード21及びCRT表示装置22が接続されている。
【0010】DSP14は位置及び速度制御用の演算を
行い、DSP14の出力は電流制御用のCPU23に入
力され、CPU23の出力はインバータ25に入力さ
れ、そのインバータ25はCPU23の出力信号に応じ
てサーボモータ31を駆動する。サーボモータ31には
同期モータが用いられ、インバータ25のPWM電圧制
御によりサーボモータ31の負荷電流が制御され、その
結果、出力トルクが制御される。
【0011】サーボモータ31のu 相及びv 相の負荷電
流はカレントトランスフォーマCT32a,32bによ
り検出され、増幅器18a,18bにより増幅される。
その増幅器18a,18bの出力は、A/D変換器15
a,15bに入力され、所定の周期でサンプリングさ
れ、ディジィタル値に変換される。そのサンプリングさ
れた値は、瞬時負荷電流のフィードバック値として、C
PU23に入力する。又、サーボモータ31にはパルス
エンコーダ33が接続され、その現在位置(現在回転
角)が検出される。パルスエンコーダ33の出力は波形
成形・方向判別回路34を介して現在値カウンタ16に
接続されている。
【0012】波形成形・方向判別回路34を介して現在
値カウンタ16に入力されるパルスエンコーダ33から
の出力信号は現在値カウンタ16の値を加減させる。D
SP14により、現在値カウンタ16の値は現在位置フ
ィードバック値として読み込まれ、DSP14により、
CPU11から出力された目標値(目標回転角)と比較
され位置偏差(角度偏差)が算出される。そして、DS
P14により、その位置偏差に基づいて速度目標値(回
転角速度目標値)が算出される。
【0013】又、DSP14に入力された現在位置フィ
ードバック値は微分され、速度フィードバック値が算出
される。DSP14により、位置偏差に応じて決定され
る速度目標値と速度フィードバック値とが比較され速度
偏差(回転角速度偏差)が算出され、その速度偏差に基
づいて電流目標値が算出される。
【0014】一方、CT32a,32bにて検出された
負荷電流は、増幅器18a,18b及びA/D変換器1
5a,15bを介してCPU23に入力する。そして、
後で詳しく説明するように、電流制御周期において検出
された回転角、回転角の予測値、回転角速度の予測値、
外乱トルクの予測値、指令された目標トルク関連値に基
づいて、次の電流制御周期における外乱トルクが予測演
算される。その予測された外乱トルクの分だけ次の電流
制御周期において指令される目標トルク関連値が加算補
正される。目標トルク関連値としては、最も具体的に
は、目標電流である。
【0015】そして、CPU23により、電流目標値と
電流フィードバック値と比較され、電流偏差が算出され
る。その時の瞬時電流偏差と瞬時電流偏差の累積値と電
流目標値とに基づいて、即ち、比例積分演算により、そ
の電流制御時刻における瞬時電流指令値が演算される。
その瞬時電流指令値は高周波数の三角波と比較され、イ
ンバータ25の各相のトランジスタのオンオフを制御す
る電圧制御PWM信号が生成される。
【0016】その電圧制御PWM信号は、インバータ2
5に出力され、そのインバータ25の各相のトランジス
タがそれぞれ駆動される。このインバータ25のスイッ
チングにより、各相の負荷電流は電流目標値に制御され
ることになる。尚、サーボモータ31の位置決めは、C
PU11により、現在値カンウタ16の出力値が位置の
目標値に等しくなったと判定された時に完了される。
又、A/D変換器15a,15bによってサンプリング
されたu 相,v相の負荷電流値は、CPU23によりdq変
換される。
【0017】本実施例のディジィタルサーボ制御装置
は、上述したように、位置、速度及び電流の3つのフィ
ードバックループにより構成されている。より下位のフ
ィードバックループ程、より高い応答性が要求され、例
えば、最下位の電流フィードバックループは 100μs 、
速度フィードバックループはその数倍、位置フィードバ
ックループは更にその数倍の時間間隔で同期をとってデ
ータのサンプリングが実行され、それぞれのフィードバ
ックループの処理が実行される。
【0018】次に、本実施例装置の作動について説明す
る。図2はROM12に記憶されたCPU11によって
実行されるプログラムを示したフローチャートである。
このプログラムが実行される前の状態では、サーボモー
タ31は停止状態にある。
【0019】ステップ200において、RAM13から
1ブロックの移動指令データが読み込まれ、ステップ2
02において、RAM13のフラグ領域における加減速
フラグがオンとされる。次に、ステップ204において
サーボモータ31を停止状態から指令された定速度まで
に加速するための加速領域における補間目標位置(補間
目標回転角)が演算され、その補間目標位置は時々刻々
共通RAM17に出力されそこに記憶される。
【0020】次に、加速が終了すると、ステップ206
において加減速フラグがオフとされ、次のステップ20
8においてRAM13のフラグ領域における定速フラグ
がオンとされる。次に、ステップ210において定速領
域における補間目標位置が演算され、その補間目標位置
は時々刻々共通RAM17に出力されそこに記憶され
る。
【0021】次に、ステップ212において1ブロック
の移動指令データに指令目標位置で一旦停止する指令が
含まれているか否かが判定される。停止指令が付与され
ていない場合にはステップ214において、次のブロッ
クの移動指令データが入力され、ステップ210で定速
領域における補間目標位置が演算される。ステップ21
0、214の繰り返しにより、定速で目標位置を順次更
新させ、補間目標位置を順次出力させることができる。
【0022】ステップ212において移動指令データに
一旦停止指令が含まれていると判定された場合には、ス
テップ216において加減速フラグがオンされ、次のス
テップ218において定速フラグがオフされる。そし
て、ステップ220において減速領域の補間目標位置が
順次演算され、その補間目標位置は時々刻々共通RAM
17に出力され、そこに記憶される。
【0023】次に、減速補間が完了した後は、ステップ
222においてサーボロック状態であることを示すため
にRAM13のフラグ領域におけるサーボロックフラグ
がオンとされる。そして、ステップ224において同一
の目標位置が時々刻々共通RAM17に出力され、その
目標位置はそこに記憶される。その結果、サーボモータ
31はサーボロック状態、即ち、通電状態で同一位置に
保持される。
【0024】移動指令データにより指令された時間だけ
の一旦停止が完了した後は、ステップ200に戻り、次
のブロックの移動指令データが読み込まれ、上述のステ
ップと同様にサーボモータの位置制御が行われる。この
ようにして、サーボモータの位置が指令される。
【0025】次に、DSP14はROM20に記憶され
た図3のプログラムを実行し、CPU23はROM23
に記憶された図4に示すプログラムを実行して、サーボ
モータ31の位置、速度、トルク制御を行う。図3、図
4のプログラムは、DSP14及びCPU23によっ
て、所定の最小周期毎に繰り返し実行される。
【0026】ステップ100では、現実行サイクルが位
置偏差演算タイミングか否かが判定され、位置偏差演算
タンミングであればステップ102に移行し、共通RA
MからCPU11によりその時刻で指令された目標位置
θ(i)(補間目標回転角) が入力され記憶される。又、過
去一定時間内の目標位置は共通RAM17に保存されて
いる。
【0027】次に、ステップ104において現在値カウ
ンタ16に保持された現在位置(電気角)θa(i)が読み
込まれる。次に、ステップ106において、現時刻(i)
の目標位置θ(i) と現在位置θa(i)との位置偏差Δθ
(i) が演算される。次に、ステップ108において目標
速度V(i) が位置偏差ΔP(i) に比例した値、即ち、次
式により演算される。
【数1】V(i) =k・ΔP(i)
【0028】以上の位置のフィードバック制御は、図7
の信号S1で示したタイミングで実行される。
【0029】次に、ステップ110において、現実行サ
イクルが速度偏差演算タイミングか否かが判定される。
速度偏差演算タンミングであればステップ112に移行
し、現在値カウンタ16に保持された現在位置θa(n)が
読み込まれる。次にステップ114に移行して、現時刻
(n) における現在速度Va(n)(現在回転角速度)が演算
される。現在速度Va(n)は、前回の速度偏差演算タイミ
ング時に読み込まれた現在位置θa(n-1)と、今回入力さ
れた現在位置θa(n)と、速度制御周期Dとに基づいて次
式によって演算される。
【0030】
【数2】Va(n)=(θa(n)- θa(n-1)) /D
【0031】次に、ステップ116において、ステップ
108で演算された目標速度V(i)(目標回転角速度)
と現在速度Va(n)との偏差、即ち、速度偏差ΔV(n) が
演算される。又、速度偏差ΔV(n) の累積値(積分)S
がS=S+ΔV(n) により演算される。
【0032】次に、ステップ118においてステップ1
16で演算された速度偏差ΔV(n)及び速度偏差の積分
Sと、共通RAM17に設定されている比例利得Kp
び目標速度V(i) に対応して設定されている積分時間T
i とを用いて、目標電流のq軸成分(有効電流でサーボ
モータのトクルに比例する)Iq(n)が次式により演算さ
れる。尚、目標電流のd軸成分(無効電流)は0であ
る。
【0033】
【数3】Iq(n)=Kp(ΔV(i)+S/Ti )
【0034】次に、ステップ119において、同一次元
オブザーバにより第n制御周期における外乱トルクTL
(n)'が演算される。同一次元オブザーバによる予測演算
は、図6に示すプログラムに従って実行される。予測演
算を行うに先立ち、サーボモータ31及びパルスエンコ
ーダ33は図8のようにモデル化できる。即ち、外乱ト
ルクTL , 目標電流Iq,サーボモータ31の慣性モーメ
ントJm , 負荷の慣性モーメントJL , 回転角速度ω及
び回転角θの間には次の関係が成り立つ。
【0035】
【数4】Ktn・Iq −TL =(Jm +JL)S2 θ ただし、Ktnはトルク定数である。上記の式を基に図8
を作成し、状態方程式を算出すると、
【0036】
【数5】 ただし、J=Jm +JL この式を離散化し、同一次元オ
ブザーバを構成した式(下記数7式)によって予測演算
は行われるのである。図6のステップ300において、
前回、即ち、第n−1制御周期における誤差が次式で演
算される。
【0037】
【数6】e(n-1)=θ(n-1)'−θa(n-1) 但し、e(n-1) 、θ(n-1)'、θa(n-1)は、それぞれ、第
n−1制御周期における誤差、回転角の予測演算値、回
転角の実測値である。ここで、θ(n-1)'の初期値θ(1)'
は特定する必要はないが、通常は実測値θa(1)と同一と
する。
【0038】次に、ステップ302において、上記数5
式を離散化して求めた数6式により、 第n−1制御周
期における目標電流Iq(n-1)と、回転角の予測値θ(n-
1)'、その時間微分である回転角速度の予測値ω(n-
1)'、外乱トルクの予測値TL (n-1)'及び誤差e(n-1)
とから、第n制御周期における回転角の予測値θ(n)'、
その時間微分である回転角速度の予測値ω(n)'、外乱ト
ルクの予測値TL (n)'が演算される。
【0039】
【数7】
【0040】但し、tは第n−1制御周期と第n制御周
期との間の時間間隔、 Jはサーボモータのロータの慣性
モーメント Jm と負荷の慣性モーメント JL との和、 K
tnはトルク定数である。
【0041】次に、ステップ304において、第n制御
周期における速度フィードバックループの出力する目標
電流Iq(n)が外乱トルクの予測値TL (n)'に相当する電
流分TL (n)'/Ktnだけ加算補正され、補正目標電流Iq
(n)* が演算される。そして、ステップ306で補正目
標電流Iq(n)* が電流フィードバックループにおける電
流の制御目標となる。このように、DSP14は速度制
御周期で繰り返し速度制御を実行する。この速度フィー
ドバック制御は、図7の信号S2で示したタイミングで実
行される。
【0042】電流制御用CPU23は、図4に示すプロ
グラムを実行する。ステップ120において、現実行サ
イクルが電流偏差演算タイミングか否かが判定される。
電流偏差演算タイミングであれば、ステップ122に移
行する。ステップ122以下は電流フィードバック制御
であり、この制御は、図7の信号S3に示したタイミング
で実行される。ステップ122では、電流制御期間の先
頭から測定した電流検出時刻Δt1 、電流制御期間の先
頭から測定した負荷電流の制御時刻Δt2 と現在速度V
a(n)とを用いて、その時刻に対応した電気角である電流
検出時電気角θ1 と制御時電気角θ2 が補間演算され
る。
【0043】
【数8】θ1 =θa(n)+Va(n)・Δt1
【数9】θ2 =θa(n)+Va(n)・Δt2
【0044】この時刻Δt1 ,Δt2 と電気角θ1 , θ
2 とは図7に示したように対応している。次にステップ
124に移行して、u相、v相の負荷電流の現在値、即
ち、現在電流Iu,Iv がA/D変換器15a,15bか
ら読み込まれる。次に、ステップ126において、その
現在電流Iu,Iv はdq変換されて、d軸成分Iadとq軸
成分Iaqとが次式によって演算される。
【0045】
【数10】Iad=21/2 {lusin(θ1+2π/3)-Ivsinθ1
【数11】Iaq=21/2 {Iucos(θ1+2π/3)-Ivcosθ1
【0046】尚、dq座標系は、良く知られたように、d
軸は励磁磁場と同相にとられ、q軸は励磁磁場と電気角
で90°の位相差にとられた座標系である。d軸成分は無
効成分をq軸成分は有効成分を表す。次に、ステップ1
28において、ステップ306で演算された補正目標電
流Iq(n)* 、目標電流Id(n)* =0と、ステップ126
で求められた現在電流のd軸成分Iad、q軸成分Iaqと
の偏差、即ち、d軸成分偏差、q軸成分偏差が求められ
る。そして、そのd軸成分偏差、q軸成分偏差に基づい
て、比例・積分演算により指令電流のd軸成分Id
(j)# 、q軸成分Iq(j)# が演算される。
【0047】次に、ステップ130において、次式によ
り、指令電流のd軸成分、q軸成分Id(j)# , Iq(j)#
を逆dq変換して、各相電流指令値Iu(j)# , Iv(j)# ,
Iw(j)# が演算される。
【数12】Iu(j)# =(2/3)1/2 ・{Id(j)#cosθ2 −I
q(j)#sinθ2
【数13】Iv(j)#=(2/3)1/2・{Id(j)#cos(θ2+2π/
3)−Iq(j)#sin(θ2+2π/3)} 尚、Iw(j)# は、Iw(j)# =-( Iu(j)# + Iv(j)# ) に
よって演算される。
【0048】次に、ステップ132,134において、
各相電流指令値Iu(j)# , Iv(j)#, Iw(j)# と高周波
数の三角波とのレベル関係を利用して、即ち、平均電圧
法を用いて、1つの制御周期内における一連のPWM信
号が生成される。一連のPWM信号は、各相の電圧印加
状態を示した電圧ベクトルで表すことができる。回転磁
界ベクトルは、この電圧ベクトルの積分として表され
る。従って、各電圧ベクトル×継続時間の和によって回
転磁界ベクトルの先端の軌跡が描かれる。回転磁界を角
度2π/n毎に円周上の点に最短経路で位置決めするた
めには、1制御周期毎に、隣接する2つの電圧ベクトル
と零ベクトルV0 の3つのベクトルでインバータ25が
制御される必要がある。この3つの電圧ベクトルの組合
せと回転磁界の位相とは一意的に対応する。回転磁界の
位相と電圧ベクトルの組合せの対応表(零ベクトルV0
は必ず組合せの1要素となるので、2つの電圧ベクトル
の組だけで良い)が、予めROM24に記憶されてい
る。
【0049】ステップ132では、制御時電気角θ
2 (回転磁界の位相) から、ROM24におけるテーブ
ルを検索してその時の電圧ベクトルの組合せを求める。
ステップ134では、各電圧ベクトルの継続時間t1,
2,3 が演算される。例えば、その電圧ベクトルの組合
せが、Vn =(1,1,0), V1 =(1,0,0), V2 =(0,0,0)とな
ったとして、各電圧ベクトルの継続時間t1,2,3
演算される。その演算方法は、本実施例では、良く知ら
れた平均電圧法が用いられている。
【0050】即ち、各相電流指令値Iu(j)# , Iv
(j)# , Iw(j)# のうち、絶対値の大きい2つを大きい
順にI1 * , I2 * とするとき、継続時間t1,2,3 は次
式で求められる。
【数14】t1 =|2I2 *+I1 *|・T/Vdc
【数15】t2 =|I1 *−I2 *|・T/Vdc
【数16】t3 =T−(t1+2 ) 但し、Tは周期、Vdcは印加直流電圧である。
【0051】次に、ステップ136において、1組の電
圧ベクトルによるPWM信号が、継続時間t1,2,3
だけ出力される。例えば、V6 =(1,1,0),V1 =(1,0,
0),V0 =(0,0,0)の順に、継続時間t1,2,3 だけ出
力される。又、換言すれば、U相はt1 +t2 だけ電圧
が印加され、V 相はt1 だけ電圧が印加され、W 相には
その制御期間、電圧は印加されない。
【0052】DSP14及びCPU23の各実行サイク
ルは、最小の制御周期で実行されており、その整数倍n
1 で電流フィードバックループが制御され、その整数倍
2で速度フィードバックループが制御され、その整数
倍n3 で位置フィードバックループが制御されるよう
に、ステップ100,110,120で判定の基準とな
る回数が設定されている。但し、n1 <n2 ≦n3 であ
る。上記のサイクルが繰り返し実行されることで、図7
に示したタイミングで、位置、速度、電流のフィードバ
ック制御が行われる。但し、図7に示したタイミングは
CPU11によるプログラム実行時からの計時によって
検出される。
【0053】上記のようなサーボ制御により、停止、加
速、定速度、減速、停止による位置決め動作が実行され
る。上記の位置、速度、電流のフィードバックループを
伝達関数で表示すると、図5に示すようになる。即ち、
速度フィードバックループにおいて、速度偏差の比例・
積分演算の結果、得られる目標電流Iq(n) が同一次元オ
ブザーバにより予測演算された外乱トルクTL (n)'に対
応した補正電流値TL(n)'/Ktnだけ加算補正される。
尚、上記実施例では、同一次元オブザーバによる演算に
おいて、指令された目標電流Iq(n) には、ローパスフィ
ルタAにより高周波成分が除去された目標電流Iqが用い
られている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な一実施例に係るディジィタル
サーボ制御装置の構成を示したブロックダイヤグラム。
【図2】同実施例装置のCPU11によって処理される
目標位置の指令手順を示したフローチャート。
【図3】同実施例装置で使用されているDSPによる処
理手順を示したフローチャート。
【図4】同実施例装置で使用されているDSPによる処
理手順を示したフローチャート。
【図5】同実施例装置で使用されている位置、速度、電
流のフィードバックループにおける伝達関数を示したブ
ロック図。
【図6】同一次元オブザーバにより外乱トルクを予測す
る手順を示したフローチャート。
【図7】位置、速度、電流フィードバック制御のタイミ
ングを示したタイミングチャート。
【図8】制御系の伝達関数を示したブロック図。
【符号の説明】
10…ディジィタルサーボ制御装置 11…CPU 12…ROM 13…RAM 14…DSP(ディジィタルシグナルプロセッサ)(目
標トルク関連値指令手段、角度検出手段、速度検出手
段、外乱トルク予測手段、目標トルク関連値補正手段) 15a,15b…A/D変換器 16…現在値カウンタ(角度検出手段) 17…共通RAM 20…ROM(目標トルク関連値指令手段、角度検出手
段、速度検出手段、外乱トルク予測手段、目標トルク関
連値補正手段) 25…インバータ 31…サーボモータ 32a,32b…カレントトランスフォーマ(CT) 33…パルスエンコーダ ステップ110〜118…目標トルク関連値指令手段 ステップ104…角度検出手段 ステップ112、114…速度検出手段 ステップ300〜302…外乱トルク予測手段 ステップ304…目標トルク関連値補正手段
フロントページの続き (72)発明者 神谷 新吾 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 杉浦 功久 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位置フィードバックループ、速度フィード
    バックループ、電流フィードバックループを有し、各フ
    ィードバックループに対する目標値をディジィタル量で
    与えるディジィタルサーボ制御装置において、 前記速度フィードバックループから速度偏差に応じて出
    力され、前記電流フィードバックループに対して、順
    次、目標トルク関連値を指令する目標トルク関連値指令
    手段と、 各サンプリング時刻における前記サーボモータの回転角
    を検出する角度検出手段と、 現制御周期における、前記角度検出手段により検出され
    た前記回転角と、回転角の予測値と、回転角速度の予測
    値と、外乱トルクの予測値と、指令された前記目標トル
    ク関連値とから、ディジィタルサーボ制御系に対する同
    一次元オブザーバによる演算により、次の制御周期にお
    ける外乱トルクを予測する外乱トルク予測手段と、 次の制御周期における予測された外乱トルクを、次の制
    御周期における目標トルク関連値に加算補正する目標ト
    ルク関連値補正手段とを有するディジィタルサーボ制御
    装置。
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JP2010205102A (ja) * 2009-03-05 2010-09-16 Murata Machinery Ltd 走行車の走行制御システムと制御方法
JP2011059839A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Murata Machinery Ltd 移動体システム

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