JPH06287548A - 水分散型フッ素系撥水撥油剤組成物の製造法 - Google Patents

水分散型フッ素系撥水撥油剤組成物の製造法

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JPH06287548A
JPH06287548A JP5100491A JP10049193A JPH06287548A JP H06287548 A JPH06287548 A JP H06287548A JP 5100491 A JP5100491 A JP 5100491A JP 10049193 A JP10049193 A JP 10049193A JP H06287548 A JPH06287548 A JP H06287548A
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JP
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water
group
meth
weight
oil
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JP5100491A
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Katsuji Ito
勝治 伊藤
Takashi Kamata
俊 鎌田
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】アニオン性の併用剤を添加した場合の相溶性に
優れ、高い撥水性と分散安定性を有する水分散型フッ素
系撥水撥油剤組成物を製造する。 【構成】ポリフルオロアルキル基含有のα,β−不飽和
単量体とラジカル重合性の不飽和単量体を、ペルオキソ
硫酸塩をラジカル重合開始剤、ポリオキシアルキレンモ
ノアルキルエーテルを乳化剤として乳化重合せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水分散型フッ素系撥水撥
油剤組成物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年衣料の撥水撥油加工が盛んに行わ
れ、種々の水分散型フッ素系撥水撥油剤組成物が提案さ
れている。これらの水分散型フッ素系撥水撥油剤組成物
により撥水撥油加工を行う場合、一般には撥水撥油剤組
成物が単独で用いられることはほとんどなく、多くの場
合帯電防止剤、柔軟剤等の併用剤を添加したものが用い
られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの併用剤の大部
分はアニオン性であるが、従来の水分散型撥水撥油剤組
成物はアニオン性の併用剤を添加した場合、併用剤との
相溶性が充分でなく、また分散安定性、撥水性について
も満足のできるものが得られなかった。
【0004】本発明の目的は、従来技術に認められる上
記課題を解決することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はポリフルオロア
ルキル基(以下Rf基と記す)含有のα,β−不飽和単
量体とラジカル重合性の不飽和単量体(以下コモノマー
と記す)を、ペルオキソ硫酸塩をラジカル重合開始剤、
ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルを乳化剤と
して乳化重合せしめることを特徴とする水分散型フッ素
系撥水撥油剤組成物の製造法である。
【0006】本発明における水分散型フッ素系撥水撥油
剤組成物は、Rf基含有のα,β−不飽和単量体とコモ
ノマーとの共重合体が水に分散してなるものである。
【0007】上記Rf基含有のα,β−不飽和単量体
は、Rf基が重合性の不飽和基に直接あるいは間接的に
結合した構造を有する。
【0008】Rf基としては、通常の場合、炭化水素基
の水素原子がフッ素原子に置換された構造を有するもの
が選定される。該炭化水素基としては直鎖状あるいは分
岐状のアルキル基やアルケニル基が例示され、炭化水素
基の一部の炭素原子がエーテル性酸素原子に置換されて
なる含酸素炭化水素基等であってもよい。
【0009】Rf基の炭素数は通常の場合は4〜20個
である。これらの炭素原子のうちフッ素原子が結合した
炭素原子の数は2個以上、好ましくは4〜18個、特に
好ましくは6〜16個である。
【0010】Rf基は2個以上のフッ素原子を含有する
基であるが、通常の場合は炭素原子に結合した原子の6
0%以上、好ましくは80%以上がフッ素原子である基
がよい。またRf基の炭素原子には、フッ素原子、水素
原子以外のその他の原子が結合していてもよい。その他
の原子としてはハロゲン原子が好ましく、特に塩素原子
が好ましい。
【0011】Rf基が含酸素炭化水素基である場合に
は、オキシフルオロアルキレン部分を含む基が好まし
い。またオキシフルオロアルキレン部分が2個以上連な
った構造を含む基であってもよい。該オキシフルオロア
ルキレン部分としては、オキシフルオロメチレン、オキ
シフルオロプロピレン等が挙げられる。
【0012】Rf基の末端部分の構造としては、トリフ
ルオロメチル基、ジフルオロメチル基、クロロジフルオ
ロメチル基等が挙げられるが、好ましい構造はトリフル
オルメチル基である。
【0013】最も好ましいRf基は、水素原子の全てが
フッ素原子に置換された構造を有するペルフルオロアル
キル基である。ペルフルオロアルキル基は直鎖状の構造
が好ましい。またペルフルオロアルキル基の炭素数は3
個以上、好ましくは4〜16個、さらに好ましくは6〜
12個がよい。
【0014】上記Rf基は、重合性不飽和基に直接ある
いは2価の結合基を介して間接的に結合している。Rf
基含有のα,β−不飽和単量体としては、Rf基と重合
性の不飽和基を有する公知の単量体であれば特に限定さ
れないが、Rf基を含有するアクリレート類あるいはメ
タクリレート類が好ましい。なお、以下の説明において
アクリレートとメタクリレートを総称して(メタ)アク
リレートと記し両者の意味を表す。(メタ)アクリルア
ミド等においても同様である。
【0015】好適なRf基含有の(メタ)アクリレート
類は、化1で表すことができる。ただし、化1におい
て、R1 は水素あるいはメチル基、Aは2価の結合基、
Rf ’は炭素数4〜16のペルフルオロアルキル基、を
表す。
【0016】
【化1】CH2 =CR1 COO−A−Rf’
【0017】化1の−A−としては、−R2 −、−R2
N(R3 )SO2 −、−R2 N(R3 )CO−等が挙げ
られる。ここでR2 はアルキレン基を表し、炭素数が1
〜6個、好ましくは1〜3個のアルキレン基がよい。ま
たアルキレン基に水酸基、−OCOCH3 等が結合した
構造であってもよい。R3 はアルキル基を表し、炭素数
4以下のアルキル基が好ましい。Rf’は直鎖状あるい
分岐状のいずれの構造であってもよい。
【0018】Rf基含有の(メタ)アクリレートの例を
化2に記すが、これらの例に限定されない。なお化2の
Rf ’は上記のとおりである。
【0019】
【化2】CH2 =CR1 COOCH2 Rf’、 CH2 =CR1 COOC24 Rf’、 CH2 =CR1 COOC36 Rf’、 CH2 =CR1 COOC24 N(CH3 )SO2
f’、 CH2 =CR1 COOC24 N(C25 )SO2
f’、 CH2 =CR1 COOCH2 CH(OH)CH2
f’、 CH2 =CR1 COOCH(OCOCH3 )CH2
f’。
【0020】上記Rf基含有の(メタ)アクリレート類
は1種あるいは2種以上を含ませることができる。2種
以上を用いる場合には、Rf基の炭素数が異なる(メ
タ)アクリレート類を含ませる場合が好ましい。
【0021】本発明におけるコモノマ−としては、公知
のラジカル重合性の不飽和基を有する単量体であれば特
に限定されることなく種々のものが挙げられる。
【0022】例えば(メタ)アクリレート類、ビニル
類、オレフィン類、(メタ)アクリロニトリル類、(メ
タ)アクリルアミド類、不飽和カルボン酸エステル類が
挙げられる。さらに(メタ)アクリレート類としてはア
ミノ基、エポキシ基、水酸基等の官能基を有する(メ
タ)アクリレート類、長鎖炭化水素基を有する(メタ)
アクリレート類等も挙げられる。長鎖炭化水素基は炭素
数が8個以上の炭化水素基であり、好ましくは2−エチ
ルヘキシル基やステアリル基等がよい。
【0023】以下に、コモノマーの例を挙げるが、これ
らの例に限定されない。
【0024】(メタ)アクリレート、エチレンジ(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ポリオキシプロピレンジオールモノあるいはジ(メ
タ)アクリレート、オルガノポリシロキサン残基を有す
る(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、アジリジニル(メタ)アクリレート、3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル。
【0025】塩化ビニル、酢酸ビニル、フッ化ビニル、
ビニルアルキルケトン、ハロゲン化アルキルビニルエー
テル、エチレン、スチレン、α−メチルスチレン、ブタ
ジエン、イソプレン、クロロプレン、(メタ)アクリロ
ニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリル
アミド。
【0026】これらのコモノマーのうち、(メタ)アク
リレート類、(メタ)アクリルアミド類、ビニル類を用
いる場合が好ましい。
【0027】上記コモノマーは1種あるいは2種以上を
使用することができる。官能基が結合した構造を有する
コモノマーを使用する場合には、コモノマーの一部とし
て含ませることが好ましく、全モノマー100重量部に
対して1〜10重量部、好ましくは2〜5重量部程度を
含ませる場合が好ましい。
【0028】Rf基含有のα,β−不飽和単量体とコモ
ノマーの共重合においては、Rf基含有のα,β−不飽
和単量体の割合が40重量%以上、特に50〜80重量
%で共重合する場合が好ましい。またコモノマーの60
重量%以上は(メタ)アクリレート類あるいは(メタ)
アクリルアミド類であることが好ましい。
【0029】本発明において上記Rf基含有のα,β−
不飽和単量体とコモノマーの共重合は乳化重合法で実施
する。本発明においては、特定の重合開始剤および特定
の乳化剤を含ませて乳化重合を実施することが重要であ
る。
【0030】重合開始剤としてはペルオキソ硫酸塩が用
いられる。ペルオキソ硫酸塩にはペルオキソ一硫酸塩、
ペルオキソ二硫酸塩の両者が含まれるが、ペルオキソ一
硫酸塩は不安定なため、通常の場合は比較的安定なペル
オキソ二硫酸塩が用いられる。ペルオキソ二硫酸塩は一
般式M228 で表すことができる。これらのうちM
がKあるいはNH4 である、ペルオキソ硫酸アンモニウ
ム、ペルオキソ硫酸カリウム等が好ましい。
【0031】ペルオキソ硫酸塩の使用量は特に限定され
ないが、少なすぎると安定な乳化分散系が得られず、多
すぎると充分な撥水撥油性能が得られないため、通常は
全モノマー100重量部に対して0.01〜3重量部、
特には0.1〜1重量部を使用することが好ましい。
【0032】乳化剤としては、ポリオキシアルキレンモ
ノアルキルエーテルが用られる。ポリオキシアルキレン
モノアルキルエーテルは、脂肪族アルコールの水酸基に
アルキレンオキシドが2個以上連なったポリオキシアル
キレン部分がエーテル結合して、末端部分が水酸基であ
る構造を有する。
【0033】脂肪族アルコールは炭素数が8個以上の高
級脂肪族アルコールが好ましく、炭素数が10〜18個
のものが特に好ましい。
【0034】高級脂肪族アルコールとしては高級脂肪族
2級アルコールが好ましい。化3に高級脂肪族2級アル
コールの具体例を示すが、これらに限定されない。高級
脂肪族2級アルコールは、1種あるいは2種以上を用い
ることができる。
【0035】
【化3】sec-C1123OH、sec-C1225OH、sec-C
1327OH、sec-C1429OH、sec-C1531OH、se
c-C1633OH、sec-C1735OH、sec-C1837
H。
【0036】アルキレンオキシドとしては、炭素数が1
〜4個のアルキレンオキシドが挙げられる。これらのう
ちエチレンオキシド、プロピレンオキシドが好ましく、
特にエチレンオキシドが好ましい。
【0037】アルキレンオキシドは1種または2種以上
を付加させることができるが、1種を付加させる場合が
好ましい。アルキレンオキシドの1種を付加させる場合
はエチレンオキシドが好ましい。2種以上を付加させる
場合にはエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの組
み合わせが好ましい。この場合、2種以上のアルキレン
オキシドを、ランダム状にあるいはブロック状に付加さ
せることができる。
【0038】高級脂肪族アルコールに対するアルキレン
オキシドの付加量は、高級脂肪族アルコール1モルあた
りアルキレンオキシドが6〜30モルである場合が好ま
しい。特にエチレンオキシドのみを付加させる場合は、
高級脂肪族アルコール1モルに対しエチレンオキシド6
〜20モルを付加させる場合が好ましい。
【0039】これらのポリオキシアルキレンモノアルキ
ルエーテルのうち、特に生分解性の高い高級脂肪族2級
アルコールのアルキレンオキシド付加物が好ましい。特
に好ましくは高級脂肪族2級アルコール1モルに対しア
ルキレンオキシドが6〜30モル付加したものがよい。
【0040】本発明において、ポリオキシアルキレンモ
ノアルキルエーテルに他の乳化剤を併用することもでき
る。他の乳化剤を併用する場合においても、生分解性の
高いノニオン系の乳化剤を選定することが好ましい。
【0041】上記乳化剤の量は、Rf基含有のα,β−
不飽和単量体とコモノマーの共重合体を安定に乳化分散
させることができる有効量であれば特に限定されない。
通常の場合は、Rf基含有のα,β−不飽和単量体とコ
モノマーの全モノマー100重量部に対して20重量部
以下、好ましくは0.1〜5重量部を用いる。
【0042】乳化重合の媒体としては、水あるいは水溶
性有機溶剤を1種あるいは2種以上含ませたものが選定
され得る。水溶性有機溶剤を含ませることにより、組成
物の分散安定性をより高めることができる。水溶性有機
溶剤としては、アセトン、ジプロピレングルコールモノ
メチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコー
ル、メチルアルコール等が挙げられる。水溶性有機溶剤
を配合する場合は全モノマー100重量部あたり5〜1
00重量部、好ましくは10〜70重量部を用いるのが
よい。
【0043】本発明のRf基含有のα,β−不飽和単量
体とコモノマーの共重合体の平均粒子径は、0.2μm
以下、特に0.02〜1.5μmであることが分散安定
性の面で好ましい。
【0044】本発明の水分散型フッ素系撥水撥油剤組成
物においては、Rf基含有のα,β−不飽和単量体とコ
モノマーとの共重合体の濃度が50重量%以下となるよ
うに水等を用いて調整される。しかしこの割合は用途、
目的、処理法により適宜変更し得るものである。通常の
場合は使用時に水等でさらに10〜100倍に希釈して
使用される。例えば、本発明の組成物を繊維織物、繊維
編物に適用する場合には、前記共重合体の割合が通常
0.2〜2重量%程度となるように調整して使用され
る。
【0045】本発明の水分散型フッ素系撥水撥油剤組成
物は被処理物の種類や調整形態等に応じて任意の方法で
適用され得る。例えば、浸漬塗布法等のような被覆加工
の既知の方法により、被処理物の表面に付着させ乾燥す
る方法が採用できる。また、必要ならば適当な架橋剤を
添加して、キュアリングを行ってもよい。
【0046】さらに本発明の水分散型フッ素系撥水撥油
剤組成物は、他の撥水剤や撥油剤あるいは防虫剤、難燃
剤、帯電防止剤、染料安定剤、防シワ剤等の添加剤を適
宜含有させることができる。
【0047】本発明の水分散型フッ素系撥水撥油剤組成
物で処理され得る被処理物は、特に限定なく種々の例が
挙げられる。例えば、繊維製品、ガラス、紙、木、皮
革、毛皮、石綿、レンガ、セメント、金属および金属酸
化物、窯業製品、プラスチック等であるが、これらの例
に限られるものではない。
【0048】特に本発明の水分散型フッ素系撥水撥油剤
組成物は繊維製品の処理に適している。繊維製品として
は、種々の繊維の編織物や不織布等が挙げられる。繊維
としては、綿、麻、羊毛、絹等の動植物性天然繊維、ポ
リアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ
アクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等
の種々の合成繊維、レーヨン、アセテート等の半合成繊
維、ガラス繊維、炭素繊維、アスベスト繊維等の無機繊
維あるいはこれらの混合繊維が挙げられる。
【0049】
【実施例】以下に本発明を実施例および比較例を挙げて
さらに具体的に説明するが、この説明が本発明を限定す
るものではない。なお、実施例および比較例の説明で用
いた略号の意味を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】[実施例1]熱電対式温度計と電流式撹拌
機を装着した、ガラス製オートクレーブ(内容積1リッ
トル)中に、120g(60重量部)のFA、76g
(36重量部)のStA、8g(4重量部)のHEA、
3g(1.5重量部)の乳化剤A、120g(60重量
部)のアセトン、350g(175重量部)の水、およ
び1g(0.5重量部)のペルオキソ硫酸カリウムを加
え、撹拌しながら約20分間窒素置換を行った後、60
℃に昇温して重合を開始させた。60℃で15時間保温
撹拌した後冷却し、不揮発成分濃度(以下固形分濃度と
記す)31重量%のエマルションを得た。同様の条件で
数回実施した場合のガスクロマトグラフィーによる共重
合反応の転化率は99.0〜99.8%(FAに対し
て)であった。また、全モノマーに対する安定乳化エマ
ルションの収率は95〜99%であった。
【0052】[実施例2〜4、比較例1〜5]実施例1
と同様の方法でモノマー、乳化剤、および重合開始剤を
変更し乳化重合を行った。用いたモノマー、乳化剤、お
よび重合開始剤を表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】[撥水性の評価方法]実施例および比較例
で得られたエマルションを水で希釈して固形分濃度1.
5重量%に調整し、撥水性能の試験を行った。試験はナ
イロンタフタ布について行い、希釈した乳化重合エマル
ションに試験布を浸漬し、2本のゴムローラーの間で試
験布をしぼって、ウエットピックアップを30重量%と
した。次いで、110℃で90秒間乾燥し、さらに17
0℃で60秒間熱処理し試験に供した。撥水性はJIS
L1092のスプレー法によって試験した結果を、表
3に示す撥水性ナンバーで表した。
【0055】
【表3】
【0056】[粒子径の評価方法]粒子径は電子顕微鏡
観察により測定した共重合体の平均粒子径(単位:μ
m)を示す。
【0057】[機械的安定性の評価方法]実施例および
比較例で得られたエマルションをpH6の水道水で希釈
し、固形分濃度を0.5重量%に調整し、これをホモミ
キサーで2500rpmで10分間撹拌し、発生したス
カムをポリエステル黒ドスキン布で濾過した。スカムが
全くないものを5とし、スカム発生が著しいものを1と
して5段階評価した。
【0058】[アニオン併用性の評価方法]実施例およ
び比較例で得られたエマルションを、アニオン性油剤を
2wt%含有する水道水を用いて、機械的安定性の場合
と同様の手順により希釈、撹拌、濾過した。得られた希
釈乳濁液を100cm3 のガラスビンに入れ、45℃で
3か月保存した後に、外観を目視して沈降物の有無を観
察した結果で表した。結果を表4にまとめて示す。
【0059】
【表4】
【0060】
【発明の効果】本発明方法により、アニオン性の併用剤
との相溶性や撥水性に優れた水分散型フッ素系撥水撥油
剤組成物を製造することができる。また本発明により製
造された水分散型フッ素系撥水撥油剤組成物は、優れた
機械的安定性および分散安定性を有する。本発明の水分
散型フッ素系撥水撥油剤組成物においては、生分解性の
高い乳化剤を用いているため環境汚染に対しても影響が
少ない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 13/17 15/277

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフルオロアルキル基含有のα,β−不
    飽和単量体とラジカル重合性の不飽和単量体を、ペルオ
    キソ硫酸塩をラジカル重合開始剤、ポリオキシアルキレ
    ンモノアルキルエーテルを乳化剤として乳化重合せしめ
    ることを特徴とする水分散型フッ素系撥水撥油剤組成物
    の製造法。
  2. 【請求項2】ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテ
    ルが、高級脂肪族2級アルコールにアルキレンオキシド
    が付加してなるものである請求項1の製造法。
  3. 【請求項3】ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテ
    ルが、高級脂肪族2級アルコール1モルにアルキレンオ
    キシドが6〜30モル付加してなるものである請求項1
    の製造法。
JP5100491A 1993-04-02 1993-04-02 水分散型フッ素系撥水撥油剤組成物の製造法 Pending JPH06287548A (ja)

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