JPH0627418A - 偏光方向無依存型光アイソレータ - Google Patents

偏光方向無依存型光アイソレータ

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Publication number
JPH0627418A
JPH0627418A JP18339692A JP18339692A JPH0627418A JP H0627418 A JPH0627418 A JP H0627418A JP 18339692 A JP18339692 A JP 18339692A JP 18339692 A JP18339692 A JP 18339692A JP H0627418 A JPH0627418 A JP H0627418A
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JP
Japan
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polarized light
linearly polarized
polarization
magneto
optical
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Application number
JP18339692A
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English (en)
Inventor
Yuichi Yamada
裕一 山田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻
り光を除去できる、高信頼性で組立が容易な偏光方向無
依存型光アイソレータを提供する。 【構成】 入射光30を2つの直線偏光31,32に分
離する第1の偏光分離素子18と、第1の直線偏光31
を45°回転させる第1の磁気光学素子14と、第2の
偏光分離素子19と、第1の直線偏光34を逆方向に4
5°回転させる第2の磁気光学素子15と、分離された
2つの直線偏光を光軸24上に再合成させる第3の偏光
分離素子20がこの順序で第1の光路24上に、また第
2の直線偏光37を45°回転させる第3の磁気光学素
子16と、第4の偏光分離素子21と、第2の直線偏光
39を逆方向に45°回転させる第4の磁気光学素子1
7がこの順序で第2の光路25上に配置された構成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体レーザを用いた光
通信、光計測及び光記録等において反射戻り光の除去に
使用される偏光方向無依存型光アイソレータに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザを光通信等の光信号伝送系
の光源として用いる場合、半導体レーザからの出射光の
一部が、伝送路あるいは伝送用光学部品の各接続部で反
射し、この反射戻り光が半導体レーザの発振特性の不安
定化や雑音増加を引き起こす原因となる。この反射戻り
光が半導体レーザに帰還するのを防止するために、一般
に光アイソレータが使用されている。
【0003】以下に従来の光アイソレータの原理につい
て説明する。図10(a),(b)は、従来の光アイソ
レータの動作原理を示す図であり、(a)は順方向伝搬
時の偏光方向の変化を表わす説明図、(b)は逆方向伝
搬時の偏光方向の変化を表わす説明図である。
【0004】図10において、1は偏光子、2は磁気光
学素子、3は検光子であり、この順序に光軸4上に配置
され、磁気光学素子2には飽和磁界5が印加されてい
る。
【0005】以上のように構成された光アイソレータに
ついて、以下その動作について説明する。
【0006】まず図10(a)に示すように、順方向に
進行してきた順方向入射光6は、偏光子1を通過して直
線偏光7となる。続いてこの直線偏光7は、飽和磁界5
中のファラデー効果を持つ磁気光学素子2を通過する際
に、その偏光方向は45°回転されて直線偏光8とな
る。従ってこの直線偏光8は、光の通過できる方向を偏
光子1と45°の角度に配置した検光子3を通過でき
る。
【0007】逆に図10(b)に示すように、逆方向に
進行してきた逆方向入射光10は、検光子3を通過して
直線偏光11となる。続いてこの直線偏光11は、飽和
磁界5中の磁気光学素子2を通過する際に、ファラデー
効果の持つ非相反性により、その偏光方向はさらに45
°回転されて直線偏光12となる。従ってこの直線偏光
12は、偏光子1の光の通過できる方向と直交するため
に、この偏光子1を通過できなくなる。
【0008】以上のような原理で、光アイソレータを用
いることによって、反射戻り光が半導体レーザに帰還す
るのを防止することができる。なお、偏光子1、検光子
3等を総称して偏光分離素子と言う。
【0009】また磁気光学素子2としては、YIG(イ
ットリウム・鉄・ガーネット)、RIG(希土類・鉄・
ガーネット)、BiRIG(ビスマス置換希土類・鉄・
ガーネット)等ガーネット構造の単結晶が一般的に用い
られ、磁気光学素子2による偏光方向の回転角θは次式
のように表すことができる。
【0010】θ=VHL………(1) この(1)式で、Vはヴェルデ定数、Hは飽和磁界5の
強さ、Lは磁気光学素子2の厚さである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の構成では、信号光として無偏光光を用いる場
合、偏光子1を通過できる直線偏光成分以外の光成分は
偏光子1によって反射され、光強度が減衰してしまうと
いうものであった。そこで無偏光光に使用できる光アイ
ソレータとして、偏光分離素子の代わりに複屈折素子を
用いた構成の光アイソレータ(特公昭60−49297
号公報)があるが、レンズや複屈折素子の形状に制限が
大きく、製造上の困難性が大きいという課題を有してい
た。
【0012】また、複屈折素子の厚さを薄くするために
複屈折素子をテーパ状にするという提案(特公昭61−
58809号公報)があるが、光学系がさらに複雑にな
り、その調整のためさらに組立に時間がかかるという課
題があった。
【0013】本発明はこのような課題を解決するもの
で、無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を
除去でき、しかも高信頼性で組立が容易な偏光方向無依
存型光アイソレータを提供することを目的とするもので
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の偏光方向無依存型光アイソレータは、第1
に、入射光を直交する2つの直線偏光に分離する第1の
偏光分離素子と、第1の直線偏光の偏光方向を45°回
転させる第1の磁気光学素子と、45°回転された第1
の直線偏光を通過させる方向に配置した第2の偏光分離
素子と、第2の偏光分離素子を通過した第1の直線偏光
の偏光方向を第1の磁気光学素子と逆方向に45°回転
させる第2の磁気光学素子と、第2の磁気光学素子を通
過した第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第3
の偏光分離素子とをこの順序で光軸である第1の光路上
に配置し、かつ第1の偏光分離素子から分離された第2
の直線偏光の偏光方向を45°回転させる第3の磁気光
学素子と、45°回転された第2の直線偏光を通過させ
る方向に配置した第4の偏光分離素子と、第4の偏光分
離素子を通過した第2の直線偏光の偏光方向を第3の磁
気光学素子と逆方向に45°回転させる第4の磁気光学
素子とをこの順序で第2の光路上に配置し、さらに4つ
の磁気光学素子に磁界を印加するための磁気回路構成素
子とを具備し、第2の直線偏光が、その偏光方向が第1
の直線偏光の偏光方向と直交するように第3の偏光分離
素子でほぼ光軸上に反射され、第1の直線偏光と第2の
直線偏光とが合成された出射光となる構成としたもので
ある。
【0015】また、第2の手段として、入射光を直交す
る2つの直線偏光に分離する第1の偏光分離素子と、第
1の直線偏光の偏光方向を45°または135°回転さ
せる第1の磁気光学素子と、45°または135°回転
された第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第2
の偏光分離素子と、第2の偏光分離素子を通過した第1
の直線偏光の偏光方向を第1の磁気光学素子と同方向に
135°または45°回転させる第2の磁気光学素子
と、第2の磁気光学素子を通過した第1の直線偏光を通
過させる方向に配置した第3の偏光分離素子とをこの順
序で光軸である第1の光路上に配置し、かつ第1の偏光
分離素子から分離された第2の直線偏光の偏光方向を4
5°または135°回転させる第3の磁気光学素子と、
45°または135°回転された第2の直線偏光を通過
させる方向に配置した第4の偏光分離素子と、第4の偏
光分離素子を通過した第2の直線偏光の偏光方向を第3
の磁気光学素子と同方向に135°または45°回転さ
せる第4の磁気光学素子とをこの順序で第2の光路上に
配置し、さらに4つの磁気光学素子に磁界を印加するた
めの磁気回路構成素子とを具備し、第2の直線偏光が、
その偏光方向が第1の直線偏光の偏光方向と直交するよ
うに第3の偏光分離素子でほぼ光軸上に反射され、第1
の直線偏光と第2の直線偏光とが合成された出射光とな
る構成としたものである。
【0016】また、第3の手段として、入射光を直交す
る2つの直線偏光に分離する第1の偏光分離素子と、第
1の直線偏光の偏光方向を45°回転させる第1の磁気
光学素子と、45°回転された第1の直線偏光を通過さ
せる方向に配置した第2の偏光分離素子と、第2の偏光
分離素子を通過した第1の直線偏光の偏光方向を第1の
磁気光学素子と同方向に45°回転させる第2の磁気光
学素子と、第2の磁気光学素子を通過した第1の直線偏
光を通過させる方向に配置した第3の偏光分離素子とを
この順序で光軸である第1の光路上に配置し、かつ第1
の偏光分離素子から分離された第2の直線偏光の偏光方
向を45°回転させる第3の磁気光学素子と、45°回
転された第2の直線偏光を通過させる方向に配置した第
4の偏光分離素子と、第4の偏光分離素子を通過した第
2の直線偏光の偏光方向を第3の磁気光学素子と同方向
に45°回転させる第4の磁気光学素子とをこの順序で
第2の光路上に配置し、さらに4つの磁気光学素子に磁
界を印加するための磁気回路構成素子と、第1の偏光分
離素子と第3の偏光分離素子の間である第1及び第2の
光路上のいずれかの位置に直線偏光を90°回転させる
2分の1波長板とを具備し、第2の直線偏光が、その偏
光方向が第1の直線偏光の偏光方向と直交するように第
3の偏光分離素子でほぼ光軸上に反射され、第1の直線
偏光と第2の直線偏光とが合成された出射光となる構成
としたものである。
【0017】
【作用】この構成によって、無偏光入射光は第1の偏光
分離素子によって直交する2つの直線偏光に分離され、
それぞれが2段に構成された磁気光学素子を通過する際
に偏光方向の回転を受けた後、互いの偏光方向が直交す
るように再合成されるので、無偏光光を減衰させずに伝
送し、かつ反射戻り光を除去することができ、高信頼性
で組立が容易な偏光方向無依存型光アイソレータを提供
することができる。
【0018】
【実施例】 (実施例1)以下、本発明の第1の実施例について図面
を参照しながら説明する。
【0019】図1及び図2は、本発明による偏光方向無
依存型光アイソレータの第1の実施例を示す構成図であ
り、図1は順方向伝搬時の偏光方向の変化を表わし、図
2は逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わすものであ
る。
【0020】図1及び図2において、14,15,1
6,17は第1〜第4の磁気光学素子、18,19,2
0,21は第1〜第4の偏光分離素子、22,23は第
1,第2の全反射鏡である。第1の偏光分離素子18、
第1の磁気光学素子14、第2の偏光分離素子19、第
2の磁気光学素子15、第3の偏光分離素子20は、こ
の順序で光軸である第1の光路24上に配置され、第1
の全反射鏡22、第3の磁気光学素子16、第4の偏光
分離素子21、第4の磁気光学素子17、第2の全反射
鏡23は、この順序で第2の光路25上に配置されてお
り、第1〜第4の磁気光学素子14,15,16,17
にはそれぞれ飽和磁界26,27,28,29が印加さ
れている。
【0021】以上のように構成された偏光方向無依存型
光アイソレータについて、以下その動作について説明す
る。
【0022】まず順方向の場合、図1に示すように順方
向に進行してきた無偏光入射光30は、第1の偏光分離
素子18で光軸に沿って直進する第1の直線偏光31
と、直角方向に反射される第2の直線偏光32に分離さ
れる。第1の直線偏光31は、飽和磁界26が印加され
た第1の磁気光学素子14を通過する際に、その偏光方
向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へ45°回
転されて直線偏光33となる。従ってこの直線偏光33
は、直線偏光の通過できる方向を第1の偏光分離素子1
8に対して45°の角度に配置した第2の偏光分離素子
19を通過できる。
【0023】続いて第2の偏光分離素子19を通過した
直線偏光34は、飽和磁界27が印加された第2の磁気
光学素子15を通過する際に、その偏光方向は光源(図
示せず)に向かって時計方向へ45°回転されて直線偏
光35となる。従ってこの直線偏光35は、直線偏光の
通過できる方向を第2の偏光分離素子19に対して45
°の角度に配置した第3の偏光分離素子20を通過する
ことができ、直線偏光36となる。
【0024】一方第2の直線偏光32は、第1の全反射
鏡22で直角方向に反射されて直線偏光37となり、飽
和磁界28が印加された第3の磁気光学素子16を通過
する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって
反時計方向へ45°回転されて直線偏光38となる。従
ってこの直線偏光38は、直線偏光の通過できる方向を
第1の偏光分離素子18に対して45°の角度に配置し
た第4の偏光分離素子21を通過できる。
【0025】続いて第4の偏光分離素子21を通過した
直線偏光39は、飽和磁界29が印加された第4の磁気
光学素子17を通過する際に、その偏光方向は光源(図
示せず)に向かって時計方向へ45°回転されて直線偏
光40となる。この直線偏光40は、第2の全反射鏡2
3で直角方向に反射されて直線偏光41となって第3の
偏光分離素子20に導かれる。この直線偏光41の偏光
方向は第3の偏光分離素子20から反射される方向とな
っているため、光軸24の順序方向に反射されて直線偏
光42となる。この直線偏光42の偏光方向は、直線偏
光36の偏光方向と直交しているので、合成されて無偏
光出射光(図示せず)となる。このようにして、無偏光
入射光30は2方向に分離された後、再び合成されて無
偏光出射光となるので光強度を減衰させることなく無偏
光光を通過させることができる。
【0026】しかし入射光が逆方向の場合には、図2に
示すように逆方向に進行してきた無偏光反射戻り光43
は、第3の偏光分離素子20で、光軸24に沿って直進
する第1の直線偏光44と、直角方向に反射される第2
の直線偏光45に分離される。第1の直線偏光44は、
飽和磁界27が印加された第2の磁気光学素子15を通
過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、そ
の偏光方向は光源(図示せず)に向かって時計方向へさ
らに45°回転されて直線偏光46となる。従ってこの
直線偏光46は、第2の偏光分離素子19の直線偏光の
通過できる方向と直交するために、この第2の偏光分離
素子19を通過できなくなる。
【0027】またこの第2の偏光分離素子19を通過す
るわずかな漏れ光47がある場合、漏れ光47は、飽和
磁界26が印加された第1の磁気光学素子14を通過す
る際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏
光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさら
に45°回転されて直線偏光48となる。この直線偏光
48は、第1の偏光分離素子18の直線偏光の通過でき
る方向と直交するために、この第1の偏光分離素子18
を通過できなくなり、光源方向には通過できず、直角方
向に反射されて直線偏光49となる。
【0028】一方第2の直線偏光45は、第2の全反射
鏡23で直角方向に反射されて直線偏光50となり、飽
和磁界29が印加された第4の磁気光学素子17を通過
する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その
偏光方向は光源(図示せず)に向かって時計方向にさら
に45°回転されて直線偏光51となる。従ってこの直
線偏光51は、第4の偏光分離素子21の直線偏光の通
過できる方向と直交するために、この第4の偏光分離素
子21を通過できなくなる。
【0029】またこの第4の偏光分離素子21を通過す
るわずかな漏れ光52がある場合、漏れ光52は、飽和
磁界28が印加された第3の磁気光学素子16を通過す
る際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏
光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさら
に45°回転されて直線偏光53となる。この直線偏光
53は、第1の全反射鏡22で直角方向に反射されて直
線偏光54となって第1の偏光分離素子18に導かれ
る。この直線偏光54の偏光方向は第1の偏光分離素子
18を通過できる方向と一致するため、光源方向には反
射されず、第1の偏光分離素子18を通過して直線偏光
55となる。このようにして、2方向に分離された無偏
光反射戻り光43は、ともに第1の偏光分離素子18か
ら光源方向へ戻ることができなくなる。すなわち、光源
への反射戻り光を遮断することができるものである。
【0030】以上のような原理で本実施例によれば、無
偏光入射光30は第1の偏光分離素子18によって直交
する2つの直線偏光31,32に分離され、それぞれが
2段に構成された第1〜第4の磁気光学素子14,1
5,16,17を通過する際に偏光方向の回転を受けた
後、互いの偏光方向が直交するように再合成されるの
で、無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を
除去できる、高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型
光アイソレータが実現できることとなる。
【0031】なお本実施例では、第1の磁気光学素子1
4と第3の磁気光学素子16による偏光方向の回転方向
は、いずれも光源(図示せず)に向かって反時計方向4
5°として構成したが、一方または両方の回転方向を時
計方向として構成することも可能である。
【0032】また、本実施例では第1〜第4の磁気光学
素子14,15,16,17を同一とした例を示してあ
るが、ヴェルデ定数を変える方法、すなわち材料の種類
や組成を変える方法や、磁界の強さや方向を変える方法
で構成することも可能である。
【0033】また、第1の磁気光学素子14と第3の磁
気光学素子16、第2の磁気光学素子15と第4の磁気
光学素子17をそれぞれ一体化した磁気光学素子とし、
第1の偏光分離素子18と第1の全反射鏡22、第3の
偏光分離素子21と第2の全反射鏡23をそれぞれ一体
化したプリズムとし、磁気回路構成素子を一体化した永
久磁石とすることにより、さらに小型で軽量な構成とす
ることが可能である。
【0034】さらに、この偏光方向無依存型光アイソレ
ータを光増幅器内で使用する際、バンドパスフィルタや
光分岐回路を組み合わせることも容易である。
【0035】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0036】図3は、本発明による偏光方向無依存型光
アイソレータの第2の実施例を示す構成図であり、逆方
向伝搬時の偏光方向の変化を表わすものである。
【0037】図3において、56は第5の偏光分離素子
であり、上記実施例1の図1及び図2中の第1の全反射
鏡22の代わりに配置してある以外は上記実施例1と同
じ構成である。
【0038】以上のように構成された偏光方向無依存型
光アイソレータについて、以下その動作について説明す
る。
【0039】まず順方向の場合は、上記実施例1と同様
にして、光強度を減衰させることなく無偏光光を通過さ
せることができる。
【0040】一方、入射光が逆方向の場合には、図3に
示すように逆方向に進行してきた無偏光反射戻り光43
のうち第1の直線偏光44は上記実施例1と同様に光源
方向には通過できず、直角方向に反射されて直線偏光4
9となる。
【0041】また、第2の直線偏光45も上記実施例1
と同様にして進行し、第3の磁気光学素子16を通過し
て直線偏光53となる。この直線偏光53の偏光方向は
第5の偏光分離素子56を通過できる方向と一致するた
め、光源方向には反射されず、第5の偏光分離素子56
を通過して直線偏光57となる。このようにして、2方
向に分離された無偏光反射戻り光43は、ともに第1の
偏光分離素子18から光源方向へ戻ることができなくな
る。すなわち、光源への反射戻り光を遮断することがで
きる。
【0042】以上のような原理で本実施例によれば、無
偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去で
きる、より高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光
アイソレータが実現できることとなる。
【0043】なお、本実施例による発明を上記実施例1
に付記した内容(磁気光学素子による偏光方向の回転方
向やヴェルデ定数を変える方法など)についても同様に
適応することが可能である。
【0044】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0045】図4及び図5は、本発明による偏光方向無
依存型光アイソレータの第3の実施例を示す構成図であ
り、図4は順方向伝搬時の偏光方向の変化を表わし、図
5は逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わすものであ
る。
【0046】図4及び図5において、58,59,6
0,61は第1〜第4の磁気光学素子、62,63,6
4,65は第1〜第4の偏光分離素子、66,67は第
1,第2の全反射鏡である。第1の偏光分離素子62、
第1の磁気光学素子58、第2の偏光分離素子63、第
2の磁気光学素子59、第3の偏光分離素子64は、こ
の順序で光軸である第1の光路68上に配置され、第1
の全反射鏡66、第3の磁気光学素子60、第4の偏光
分離素子65、第4の磁気光学素子61、第2の全反射
鏡67は、この順序で第2の光路69上に配置されてお
り、第1〜第4の磁気光学素子58,59,60,61
にはそれぞれ飽和磁界70,71,72,73が印加さ
れている。
【0047】以上のように構成された偏光方向無依存型
光アイソレータについて、以下その動作について説明す
る。
【0048】まず順方向の場合には、図4に示すように
順方向に進行してきた無偏光入射光74は、第1の偏光
分離素子62で光軸に沿って直進する第1の直線偏光7
5と、直角方向に反射される第2の直線偏光76に分離
される。第1の直線偏光75は、飽和磁界70が印加さ
れた第1の磁気光学素子58を通過する際に、その偏光
方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へ45°
回転されて直線偏光77となる。従ってこの直線偏光7
7は、直線偏光の通過できる方向を第1の偏光分離素子
62に対して45°の角度に配置した第2の偏光分離素
子63を通過できる。
【0049】続いて第2の偏光分離素子63を通過した
直線偏光78は、飽和磁界71が印加された第2の磁気
光学素子59を通過する際に、その偏光方向は光源(図
示せず)に向かって反時計方向へ135°回転されて直
線偏光79となる。従ってこの直線偏光79は、直線偏
光の通過できる方向を第2の偏光分離素子63に対して
45°の角度に配置した第3の偏光分離素子64を通過
でき、直線偏光80となる。
【0050】一方、第2の直線偏光76は、第1の全反
射鏡66で直角方向に反射されて直線偏光81となり、
飽和磁界72が印加された第3の磁気光学素子60を通
過する際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かっ
て反時計方向へ45°回転されて直線偏光82となる。
従ってこの直線偏光82は、直線偏光の通過できる方向
を第1の偏光分離素子62に対して45°の角度に配置
した第4の偏光分離素子65を通過できる。
【0051】続いて第4の偏光分離素子65を通過した
直線偏光83は、飽和磁界73が印加された第4の磁気
光学素子61を通過する際に、その偏光方向は光源(図
示せず)に向かって反時計方向へ135°回転されて直
線偏光84となる。この直線偏光84は、第2の全反射
鏡67で直角方向に反射されて直線偏光85となって第
3の偏光分離素子64に導かれる。この直線偏光85の
偏光方向は第3の偏光分離素子64から反射される方向
となっているため、光軸68の順方向に反射されて直線
偏光86となる。この直線偏光86の偏光方向は、直線
偏光80の偏光方向と直交しているので、合成されて無
偏光出射光(図示せず)となる。このようにして、無偏
光入射光74は2方向に分離された後、再び合成されて
無偏光出射光となるので光強度を減衰させることなく無
偏光光を通過させることができる。
【0052】しかし入射光が逆方向の場合には、図5に
示すように逆方向に進行してきた無偏光反射戻り光87
は、第3の偏光分離素子64で、光軸に沿って直進する
第1の直線偏光88と、直角方向に反射される第2の直
線偏光89に分離される。第1の直線偏光88は、飽和
磁界71が印加された第2の磁気光学素子59を通過す
る際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏
光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさら
に135°回転されて直線偏光90となる。従ってこの
直線偏光90は、第2の偏光分離素子63の直線偏光の
通過できる方向と直交するために、この第2の偏光分離
素子63を通過できなくなる。
【0053】またこの第2の偏光分離素子63を通過す
るわずかな漏れ光91がある場合、漏れ光91は、飽和
磁界70が印加された第1の磁気光学素子58を通過す
る際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏
光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさら
に45°回転されて直線偏光92となる。この直線偏光
92は、第1の偏光分離素子62の直線偏光の通過でき
る方向と直交するために、この第1の偏光分離素子62
を通過できなくなり、光源方向には通知できず、直角方
向に反射されて直線偏光93となる。
【0054】一方第2の直線偏光89は、第2の全反射
鏡67で直角方向に反射されて直線偏光94となり、飽
和磁界73が印加された第4の磁気光学素子61を通過
する際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その
偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向にさ
らに135°回転されて直線偏光95となる。従ってこ
の直線偏光95は、第4の偏光分離素子65の直線偏光
の通過できる方向と直交するために、この第4の偏光分
離素子65を通過できなくなる。
【0055】またこの第4の偏光分離素子65を通過す
るわずかな漏れ光96がある場合、漏れ光96は、飽和
磁界72が印加された第3の磁気光学素子60を通過す
る際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏
光方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさら
に45°回転されて直線偏光97となる。この直線偏光
97は、第1の全反射鏡66で直角方向に反射されて直
線偏光98となって第1の偏光分離素子62に導かれ
る。この直線偏光98の偏光方向は第1の偏光分離素子
62を通過できる方向と一致するため、光源方向には反
射されず、第1の偏光分離素子62を通過して直線偏光
99となる。このようにして、2方向に分離された無偏
光反射戻り光87は、ともに第1の偏光分離素子62か
ら光源方向へ戻ることができなくなる。すなわち、光源
への反射戻り光を遮断することができる。
【0056】以上のような原理で本実施例によれば、無
偏光入射光74は第1の偏光分離素子62によって直交
する2つの第1,第2の直線偏光75,76に分離さ
れ、それぞれが2段に構成された第1〜第4の磁気光学
素子58,59,60,61を通過する際に偏光方向の
回転を受けた後、互いの偏光方向が直交するように再合
成されるので、無偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反
射戻り光を除去できる、高信頼性で組立が容易な偏光方
向無依存型光アイソレータが実現できることとなる。
【0057】なお本実施例では、第1の磁気光学素子5
8と第3の磁気光学素子60による偏光方向の回転方向
は、いずれも光源(図示せず)に向かって反時計方向4
5°として構成したが、一方または両方の回転方向を時
計方向とすることや、回転角度を135°として構成す
ることも可能である。
【0058】また本実施例では、第1〜第4の磁気光学
素子58,59,60,61の厚さを変えた例を示して
あるが、ヴェルデ定数を変える方法、すなわち材料の種
類や組成を変える方法や、磁界の強さや方向を変える方
法で構成することも可能である。
【0059】また、第1の磁気光学素子58と第3の磁
気光学素子60、第2の磁気光学素子59と第4の磁気
光学素子61をそれぞれ一体化した磁気光学素子とし、
第1の偏光分離素子62と第1の全反射鏡66、第3の
偏光分離素子64と第2の全反射鏡67をそれぞれ一体
化したプリズムとし、磁気回路構成素子を一体化した永
久磁石とすることにより、さらに小型で軽量な構成とす
ることが可能である。
【0060】さらに、この偏光方向無依存型光アイソレ
ータを光増幅器内で使用する際、バンドパスフィルタや
光分岐回路を組み合わせることも容易である。
【0061】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0062】図6は、本発明による偏光方向無依存型光
アイソレータの第4の実施例を示す構成図であり、逆方
向伝搬時の偏光方向の変化を表わすものである。
【0063】図6において、100は第5の偏光分離素
子であり、上記第3の実施例で説明した図4及び図5中
の第1の全反射鏡66の代わりに配置してある以外は上
記実施例3と同じ構成である。
【0064】以上のように構成された偏光方向無依存型
光アイソレータについて、以下その動作について説明す
る。
【0065】まず順方向の場合は、上記実施例3と同様
にして、光強度を減衰させることなく無偏光光を通過さ
せることができる。
【0066】一方、入射光が逆方向の場合には、図6に
示すように逆方向に進行してきた無偏光反射戻り光87
のうち第1の直線偏光88は上記実施例3と同様に光源
方向には通過できず、直角方向に反射されて直線偏光9
3となる。
【0067】また、第2の直線偏光89も上記実施例3
と同様にして進行し、第3の磁気光学素子60を通過し
て直線偏光97となる。この直線偏光97の偏光方向は
第5の偏光分離素子100を通過できる方向と一致する
ため、光源方向には反射されず、第5の偏光分離素子1
00を通過して直線偏光101となる。このようにし
て、2方向に分離された無偏光反射戻り光87は、とも
に第1の偏光分離素子62から光源方向へ戻ることがで
きなくなる。すなわち、光源への反射戻り光を遮断する
ことができる。
【0068】以上のような原理で本実施例によれば、無
偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去で
きる、より高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光
アイソレータが実現できることとなる。
【0069】なお、本実施例による発明を上記実施例3
に付記した内容(磁気光学素子による偏光方向の回転方
向やヴェルデ定数を変える方法など)についても同様に
適応することが可能である。
【0070】(実施例5)以下、本発明の第5の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0071】図7及び図8は、本発明による偏光方向無
依存型光アイソレータの第5の実施例を示す構成図であ
り、図7は順方向伝搬時の偏光方向の変化を表わし、図
8は逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わすものであ
る。
【0072】図7及び図8において、102,103,
104,105は第1〜第4の磁気光学素子、106,
107,108,109は第1〜第4の偏光分離素子、
110,111は第1,第2の2分の1波長板、11
2,113は第1,第2の全反射鏡である。第1の偏光
分離素子106、第1の磁気光学素子102、第2の偏
光分離素子107、第2の磁気光学素子103、第1の
2分の1波長板110、第3の偏光分離素子108は、
この順序で光軸である第1の光路114上に配置され、
第1の全反射鏡112、第3の磁気光学素子104、第
4の偏光分離素子109、第4の磁気光学素子105、
第2の2分の1波長板111、第2の全反射鏡113
は、この順序で第2の光路115上に配置されており、
第1〜第4の磁気光学素子102,103,104,1
05にはそれぞれ飽和磁界116,117,118,1
19が印加されている。
【0073】以上のように構成された偏光方向無依存型
光アイソレータについて、以下その動作について説明す
る。
【0074】まず順方向の場合には、図7に示すように
順方向に進行してきた無偏光入射光120は、第1の偏
光分離素子106で光軸に沿って直進する第1の直線偏
光121と、直角方向に反射される第2の直線偏光12
2に分離される。第1の直線偏光121は、飽和磁界1
16が印加された第1の磁気光学素子102を通過する
際に、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時
計方向へ45°回転されて直線偏光123となる。従っ
てこの直線偏光123は、直線偏光の通過できる方向を
第1の偏光分離素子106に対して45°の角度に配置
した第2の偏光分離素子107を通過できる。
【0075】続いて第2の偏光分離素子107を通過し
た直線偏光124は、飽和磁界117が印加された第2
の磁気光学素子103を通過する際に、その偏光方向は
光源(図示せず)に向かって反時計方向へ45°回転さ
れて直線偏光125となる。さらにこの直線偏光125
は、第1の2分の1波長板110を通過する際に、その
偏光方向は90°回転されて直線偏光126となる。従
ってこの直線偏光126は、直線偏光の通過できる方向
を第2の偏光分離素子107に対して45°の角度に配
置した第3の偏光分離素子108を通過でき、直線偏光
127となる。
【0076】一方、第2の直線偏光122は、第1の全
反射鏡112で直角方向に反射されて直線偏光128と
なり、飽和磁界118が印加された第3の磁気光学素子
104を通過する際に、その偏光方向は光源(図示せ
ず)に向かって反時計方向へ45°回転されて直線偏光
129となる。従ってこの直線偏光129は、直線偏光
の通過できる方向を第1の偏光分離素子106に対して
45°の角度に配置した第4の偏光分離素子109を通
過できる。
【0077】続いて第4の偏光分離素子109を通過し
た直線偏光130は、飽和磁界119が印加された第4
の磁気光学素子105を通過する際に、その偏光方向は
光源(図示せず)に向かって反時計方向へ45°回転さ
れて直線偏光131となる。さらにこの直線偏光131
は、第2の2分の1波長板111を通過する際に、その
偏光方向は90°回転されて直線偏光132となる。こ
の直線偏光132は、第2の全反射鏡113で直角方向
に反射されて直線偏光133となって第3の偏光分離素
子108に導かれる。この直線偏光133の偏光方向は
第3の偏光分離素子108から反射される方向となって
いるため、光軸114の順方向に反射されて直線偏光1
34となる。この直線偏光134の偏光方向は、直線偏
光127の偏光方向と直交しているので、合成されて無
偏光出射光(図示せず)となる。このようにして、無偏
光入射光120は2方向に分離された後、再び合成され
て無偏光出射光となるので光強度を減衰させることなく
無偏光光を通過させることができる。
【0078】しかし入射光が逆方向の場合には、図8に
示すように逆方向に進行してきた無偏光反射戻り光13
5は、第3の偏光分離素子108で、光軸に沿って直進
する第1の直線偏光136と、直角方向に反射される第
2の直線偏光137に分離される。第1の直線偏光13
6は、第1の2分の1波長板110を通過する際に、そ
の偏光方向は90°回転されて直線偏光138となる。
【0079】続いてこの直線偏光138は、飽和磁界1
17が印加された第2の磁気光学素子103を通過する
際に、ファラデー効果の持つ非相反性により、その偏光
方向は光源(図示せず)に向かって反時計方向へさらに
45°回転されて直線偏光139となる。従ってこの直
線偏光139は、第2の偏光分離素子107の直線偏光
の通過できる方向と直交するために、この第2の偏光分
離素子107を通過できなくなる。
【0080】またこの第2の偏光分離素子107を通過
するわずかな漏れ光140がある場合、漏れ光140
は、飽和磁界116が印加された第1の磁気光学素子1
02を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性に
より、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時
計方向へさらに45°回転されて直線偏光141とな
る。この直線偏光141は、第1の偏光分離素子106
の直線偏光の通過できる方向と直交するために、この第
1の偏光分離素子106を通過できなくなり、光源方向
には通過できず、直角方向に反射されて直線偏光142
となる。
【0081】一方第2の直線偏光137は、第2の全反
射鏡113で直角方向に反射されて直線偏光143とな
り、第2の2分の1波長板111を通過する際に、その
偏光方向は90°回転されて直線偏光144となる。続
いてこの直線偏光144は、飽和磁界119が印加され
た第4の磁気光学素子105を通過する際に、ファラデ
ー効果の持つ非相反性により、その偏光方向は光源(図
示せず)に向かって反時計方向にさらに45°回転され
て直線偏光145となる。従ってこの直線偏光145
は、第4の偏光分離素子109の直線偏光の通過できる
方向と直交するために、この第4の偏光分離素子109
を通過できなくなる。
【0082】またこの第4の偏光分離素子109を通過
するわずかな漏れ光146がある場合、漏れ光146
は、飽和磁界118が印加された第3の磁気光学素子1
04を通過する際に、ファラデー効果の持つ非相反性に
より、その偏光方向は光源(図示せず)に向かって反時
計方向へさらに45°回転されて直線偏光147とな
る。この直線偏光147は、第1の全反射鏡112で直
角方向に反射されて直線偏光148となって第1の偏光
分離素子106に導かれる。この直線偏光148の偏光
方向は第1の偏光分離素子106を通過できる方向と一
致するため、光源方向には反射されず、第1の偏光分離
素子106を通過して直線偏光149となる。このよう
にして、2方向に分離された無偏光反射戻り光135
は、ともに第1の偏光分離素子106から光源方向へ戻
ることができなくなる。すなわち、光源への反射戻り光
を遮断することができる。
【0083】以上のような原理で本実施例によれば、無
偏光入射光120は第1の偏光分離素子106によって
直交する2つの第1,第2の直線偏光121,122に
分離され、それぞれが2段に構成された第1〜第4の磁
気光学素子102,103,104,105を通過する
際に偏光方向の回転を受けた後、互いの偏光方向が直交
するように再合成されるので、無偏光光を減衰させずに
伝送し、かつ反射戻り光を除去できる、高信頼性で組立
が容易な偏光方向無依存型光アイソレータが実現できる
こととなる。
【0084】なお本実施例では、第1の2分の1波長板
110は第2の磁気光学素子103と第3の偏光分離素
子108の間に、第2の2分の1波長板111は第4の
磁気光学素子105と第2の全反射鏡113の間に配置
して構成したが、第1の偏光分離素子106と第3の偏
光分離素子108の間の光路上であれば、いずれの位置
に配置して構成することも可能である。
【0085】また本実施例では、第1〜第4の磁気光学
素子102,103,104,105を同一とした例を
示してあるが、ヴェルデ定数を変える方法、すなわち材
料の種類や組成を変える方法や、磁界の強さや方向を変
える方法で構成することも可能である。
【0086】また、第1の磁気光学素子102と第3の
磁気光学素子104、第2の磁気光学素子103と第4
の磁気光学素子105をそれぞれ一体化した磁気光学素
子とし、第1の偏光分離素子106と第1の全反射鏡1
12、第3の偏光分離素子108と第2の全反射鏡11
3をそれぞれ一体化したプリズムとし、磁気回路構成素
子を一体化した永久磁石とすることにより、さらに小型
で軽量な構成とすることが可能である。
【0087】さらに、この偏光方向無依存型光アイソレ
ータを光増幅器内で使用する際、バンドパスフィルタや
光分岐回路を組み合わせることも容易である。
【0088】(実施例6)以下、本発明の第6の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0089】図9は、本発明による偏光方向無依存型光
アイソレータの第6の実施例を示す構成図であり、逆方
向伝搬時の偏光方向の変化を表わすものである。
【0090】図9において、150は第5の偏光分離素
子であり、上記第5の実施例で説明した図7及び図8中
の第1の全反射鏡112の代わりに配置してある以外は
上記実施例5と同じ構成である。
【0091】以上のように構成された偏光方向無依存型
光アイソレータについて、以下その動作について説明す
る。
【0092】まず順方向の場合は、上記実施例5と同様
にして、光強度を減衰させることなく無偏光光を通過さ
せることができる。
【0093】一方、入射光が逆方向の場合には、図9に
示すように逆方向に進行してきた無偏光反射戻り光13
5のうち第1の直線偏光136は上記実施例5と同様に
光源方向には通過できず、直角方向に反射されて直線偏
光142となる。また、第2の直線偏光137も上記実
施例5と同様にして進行し、第3の磁気光学素子104
を通過して直線偏光147となる。この直線偏光147
の偏光方向は第5の偏光分離素子150を通過できる方
向と一致するため、光源方向には反射されず、第5の偏
光分離素子150を通過して直線偏光151となる。こ
のようにして、2方向に分離された無偏光反射戻り光1
35は、ともに第1の偏光分離素子106から光源方向
へ戻ることができなくなる。すなわち、光源への反射戻
り光を遮断することができる。
【0094】以上のような原理で本実施例によれば、無
偏光光を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去で
きる、より高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光
アイソレータが実現できることとなる。
【0095】なお、本実施例による発明を上記実施例5
に付記した内容(磁気光学素子による偏光方向の回転方
向やヴェルデ定数を変える方法など)についても同様に
適応することが可能である。
【0096】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、無偏光入
射光は第1の偏光分離素子によって直交する2つの直線
偏光に分離され、それぞれが2段に構成された磁気光学
素子を通過する際に偏光方向の回転を受けた後、互いの
偏光方向が直交するように再合成されるので、無偏光光
を減衰させずに伝送し、かつ反射戻り光を除去すること
ができる、高信頼性で組立が容易な偏光方向無依存型光
アイソレータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による偏光方向無依存型光アイソレータ
の第1の実施例の構成及び順方向伝搬時の偏光方向の変
化を表わす構成図
【図2】同第1の実施例による逆方向伝搬時の偏光方向
の変化を表わす構成図
【図3】本発明による偏光方向無依存型光アイソレータ
の第2の実施例の構成及び逆方向伝搬時の偏光方向の変
化を表わす構成図
【図4】本発明による偏光方向無依存型光アイソレータ
の第3の実施例の構成及び順方向伝搬時の偏光方向の変
化を表わす構成図
【図5】同第3の実施例による逆方向伝搬時の偏光方向
の変化を表わす構成図
【図6】本発明による偏光方向無依存型光アイソレータ
の第4の実施例の構成及び逆方向伝搬時の偏光方向の変
化を表わす構成図
【図7】本発明による偏光方向無依存型光アイソレータ
の第5の実施例の構成及び順方向伝搬時の偏光方向の変
化を表わす構成図
【図8】同第5の実施例の構成及び逆方向伝搬時の偏光
方向の変化を表わす構成図
【図9】本発明による偏光方向無依存型光アイソレータ
の第6の実施例の構成及び逆方向伝搬時の偏光方向の変
化を表わす構成図
【図10】(a)従来の光アイソレータの構成及び順方
向伝搬時の偏光方向の変化を表わす構成図 (b)同逆方向伝搬時の偏光方向の変化を表わす構成図
【符号の説明】
14,58,102 第1の磁気光学素子 15,59,103 第2の磁気光学素子 16,60,104 第3の磁気光学素子 17,61,105 第4の磁気光学素子 18,62,106 第1の偏光分離素子 19,63,107 第2の偏光分離素子 20,64,108 第3の偏光分離素子 21,65,109 第4の偏光分離素子 22,66,112 第1の全反射鏡 23,67,113 第2の全反射鏡 24,68,114 第1の光路 25,69,115 第2の光路 110 第1の2分の1波長板 111 第2の2分の1波長板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入射光を直交する2つの直線偏光に分離す
    る第1の偏光分離素子と、第1の直線偏光の偏光方向を
    45°回転させる第1の磁気光学素子と、45°回転さ
    れた第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第2の
    偏光分離素子と、第2の偏光分離素子を通過した第1の
    直線偏光の偏光方向を第1の磁気光学素子と逆方向に4
    5°回転させる第2の磁気光学素子と、第2の磁気光学
    素子を通過した第1の直線偏光を通過させる方向に配置
    した第3の偏光分離素子とをこの順序で光軸である第1
    の光路上に配置し、かつ第1の偏光分離素子から分離さ
    れた第2の直線偏光の偏光方向を45°回転させる第3
    の磁気光学素子と、45°回転された第2の直線偏光を
    通過させる方向に配置した第4の偏光分離素子と、第4
    の偏光分離素子を通過した第2の直線偏光の偏光方向を
    第3の磁気光学素子と逆方向に45°回転させる第4の
    磁気光学素子とをこの順序で第2の光路上に配置し、さ
    らに4つの磁気光学素子に磁界を印加するための磁気回
    路構成素子とを具備し、第2の直線偏光が、その偏光方
    向が第1の直線偏光の偏光方向と直交するように第3の
    偏光分離素子でほぼ光軸上に反射され、第1の直線偏光
    と第2の直線偏光とが合成された出射光となるように構
    成された偏光方向無依存型光アイソレータ。
  2. 【請求項2】第1の偏光分離素子と第3の磁気光学素子
    との間の第2の光路上に第5の偏光分離素子を配置し、
    順方向に進行する第2の直線偏光は第3の磁気光学素子
    に導くが、逆方向に進行する第2の直線偏光は第1の偏
    光分離素子に帰還させない構成とした請求項1記載の偏
    光方向無依存型光アイソレータ。
  3. 【請求項3】入射光を直交する2つの直線偏光に分離す
    る第1の偏光分離素子と、第1の直線偏光の偏光方向を
    45°または135°回転させる第1の磁気光学素子
    と、45°または135°回転された第1の直線偏光を
    通過させる方向に配置した第2の偏光分離素子と、第2
    の偏光分離素子を通過した第1の直線偏光の偏光方向を
    第1の磁気光学素子と同方向に135°または45°回
    転させる第2の磁気光学素子と、第2の磁気光学素子を
    通過した第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第
    3の偏光分離素子とをこの順序で光軸である第1の光路
    上に配置し、かつ第1の偏光分離素子から分離された第
    2の直線偏光の偏光方向を45°または135°回転さ
    せる第3の磁気光学素子と、45°または135°回転
    された第2の直線偏光を通過させる方向に配置した第4
    の偏光分離素子と、第4の偏光分離素子を通過した第2
    の直線偏光の偏光方向を第3の磁気光学素子と同方向に
    135°または45°回転させる第4の磁気光学素子と
    をこの順序で第2の光路上に配置し、さらに4つの磁気
    光学素子に磁界を印加するための磁気回路構成素子とを
    具備し、第2の直線偏光が、その偏光方向が第1の直線
    偏光の偏光方向と直交するように第3の偏光分離素子で
    ほぼ光軸上に反射され、第1の直線偏光と第2の直線偏
    光とが合成された出射光となるように構成された偏光方
    向無依存型光アイソレータ。
  4. 【請求項4】第1の偏光分離素子と第3の磁気光学素子
    との間の第2の光路上に第5の偏光分離素子を配置し、
    順方向に進行する第2の直線偏光は第3の磁気光学素子
    に導くが、逆方向に進行する第2の直線偏光は第1の偏
    光分離素子に帰還させない構成とした請求項3記載の偏
    光方向無依存型光アイソレータ。
  5. 【請求項5】入射光を直交する2つの直線偏光に分離す
    る第1の偏光分離素子と、第1の直線偏光の偏光方向を
    45°回転させる第1の磁気光学素子と、45°回転さ
    れた第1の直線偏光を通過させる方向に配置した第2の
    偏光分離素子と、第2の偏光分離素子を通過した第1の
    直線偏光の偏光方向を第1の磁気光学素子と同方向に4
    5°回転させる第2の磁気光学素子と、第2の磁気光学
    素子を通過した第1の直線偏光を通過させる方向に配置
    した第3の偏光分離素子とをこの順序で光軸である第1
    の光路上に配置し、かつ第1の偏光分離素子から分離さ
    れた第2の直線偏光の偏光方向を45°回転させる第3
    の磁気光学素子と、45°回転された第2の直線偏光を
    通過させる方向に配置した第4の偏光分離素子と、第4
    の偏光分離素子を通過した第2の直線偏光の偏光方向を
    第3の磁気光学素子と同方向に45°回転させる第4の
    磁気光学素子とをこの順序で第2の光路上に配置し、さ
    らに4つの磁気光学素子に磁界を印加するための磁気回
    路構成素子と、第1の偏光分離素子と第3の偏光分離素
    子の間である第1及び第2の光路上のいずれかの位置に
    直線偏光を90°回転させる2分の1波長板とを具備
    し、第2の直線偏光が、その偏光方向が第1の直線偏光
    の偏光方向と直交するように第3の偏光分離素子でほぼ
    光軸上に反射され、第1の直線偏光と第2の直線偏光と
    が合成された出射光となるように構成された偏光方向無
    依存型光アイソレータ。
  6. 【請求項6】第1の偏光分離素子と第3の磁気光学素子
    との間の第2の光路上に第5の偏光分離素子を配置し、
    順方向に進行する第2の直線偏光は第3の磁気光学素子
    に導くが、逆方向に進行する第2の直線偏光は第1の偏
    光分離素子に帰還させない構成とした請求項5記載の偏
    光方向無依存型光アイソレータ。
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