JPH06138410A - 光アイソレータ - Google Patents

光アイソレータ

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JPH06138410A
JPH06138410A JP29121492A JP29121492A JPH06138410A JP H06138410 A JPH06138410 A JP H06138410A JP 29121492 A JP29121492 A JP 29121492A JP 29121492 A JP29121492 A JP 29121492A JP H06138410 A JPH06138410 A JP H06138410A
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optical
polarization
beam splitter
optical isolator
light
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JP29121492A
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Kazuo Yamada
一穂 山田
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Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1段で40dB程度のアイソレーションが得
られる偏光依存型の光アイソレータを提供すること。 【構成】 偏光ビームスプリッタ13、全反射プリズム
14、ファラデー回転子11、45°旋光板12、偏光
ビームスプリッタ15及び全反射プリズム16を主体と
する偏光無依存光アイソレータであって、4つの偏光ガ
ラス17〜19を付設した光アイソレータ。逆方向の戻
り光(右側から)は偏光ガラス17と18で実質的に阻
止される。偏光ビームスプリッタ13と全反射プリズム
14の間及び偏光ビームスプリッタ15と全反射プリズ
ム16の間に、90゜旋光板を設けるとより効果的であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信、光計測の分野
にて使用される、偏光無依存光アイソレータに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバを用いた大容量の光通信シス
テムに於て、伝送の途中で減衰する光信号を増幅するた
めには、従来は光信号を一度電気信号に変換し、増幅し
た上でもう一度光信号に変換する電気式の増幅器が用い
られてきた。しかし、近年、光信号を電気信号に変換せ
ずに、光信号のままで増幅を行う、光ファイバ増幅器の
開発が進められている。
【0003】光ファイバ増幅器は、Erなどの稀土類元
素を添加した光ファイバに、増幅すべき光信号を導いて
励起用のレーザー光を注入し、元の光信号を増幅する装
置である。大容量の光通信システムに用いられる光ファ
イバ増幅器では、通常、30dB前後の増幅率が得られ
る。光ファイバ増幅器は、従来の電気式の光信号増幅器
に比較して、C/N比が高い等の特長が有り、今後は電
気式の光信号増幅器に置き替わっていくことが期待され
ている。
【0004】光ファイバ増幅器に於ては、その構成上光
アイソレータは必須の要素である。それは、励起用のレ
ーザー光源にもし戻り光が生じると、レーザー光源の発
振が乱されてノイズとなり、それが光ファイバ内部で増
幅されて信号光に干渉するからである。一方、増幅され
た信号光が伝送用の光ファイバに戻り光として入射する
と、長距離の伝送により減衰している信号光と干渉して
光信号の波形を乱すことになるので、やはり光アイソレ
ータが必要となる。つまり、光ファイバ増幅器では、入
射側の光ファイバの接続端と、励起用のレーザー光源の
出射端との合計2箇所に光アイソレータが必要である。
また、少なくとも信号光の入射側の光ファイバ接続端の
光アイソレータは、偏光無依存型であることが求められ
る。なぜなら、一般的に光ファイバ内部の信号光は楕円
偏光となっていると考えられるので、偏光依存型の光ア
イソレータを用いると信号光の大幅な減衰が避けられな
いからである。光ファイバ使用の大容量の光通信システ
ムでは、信号光の伝送ロスを少しでも防ぐため光アイソ
レータの透過の際の減衰量は最小限に抑えねばならず、
従って偏光依存型のアイソレータはこの用途には使用出
来ないものと考えられる。
【0005】以上の記述内容から、偏光無依存型の光ア
イソレータは、光ファイバ増幅器が実用化することでそ
の需要が大きく伸びることが期待されているが、その光
学特性に関し以下に示す問題点を抱えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】偏光無依存型の光アイ
ソレータは、内部構造が偏光依存型の光アイソレータに
較べて複雑であるため、アイソレーションの大きな光ア
イソレータを設計することが困難である。このため偏光
依存型の光アイソレータでは一般に40dB程度のアイ
ソレーションが達成されているにも関わらず、従来の偏
光無依存型の光アイソレータでは1段当り通常30dB
以下のアイソレーションしか得られていなかった。光フ
ァイバ増幅器に用いられる光アイソレータとしてはこの
数値では不十分なので、従来は偏光無依存型の光アイソ
レータを直列に2段に重ねて用いる等の対策を行ってい
た。この場合、2段に重ねて用いるために光アイソレー
タ全体の価格が高価となる上に、透過する光の挿入損失
が1段のみで用いる場合に比較して大幅に増加してしま
う。このため、アイソレーションが偏光依存型のものと
同程度の1段型の光アイソレータの開発が望まれてい
た。当発明は、この問題を解決しうる高アイソレーショ
ンの1段型の偏光無依存光アイソレータの構造を提案す
るものである。
【0007】図6及び図7は上記のガラス製の偏光ビー
ムスプリッタを用いた、単一ではアイソレーションの不
十分な従来の偏光無依存光アイソレータの外観斜視図及
び構成を示す図であり、ファラデー回転子、45°旋光
板12、偏光ビームスプリッタ13、全反射プリズム1
4、偏光ビームスプリッタ15、全反射プリズム16か
ら成っている。また23は光軸、24は外部磁界の向
き、29は全反射面を示している。なお外部磁界を印加
するための永久磁石、外部筐体等の図示は省略してあ
る。
【0008】上記の光アイソレータの振る舞いは、公知
であり且つ後の本願発明の実施例の説明で明らかになる
のでここでは省略して、以下この従来の光無依存型の光
アイソレータのアイソレーションが偏光依存型の場合に
較べ劣っている点を中心にして説明するが、その前に、
この種の光アイソレータのアイソレーションは構成する
光学素子の中で最も消光比の小さい光学素子により上限
が決まるものである事を述べておく。このアイソレーシ
ョン低下の問題は、離された2種の直線偏光の消光比が
必ずしも高くないことに起因している。光軸23に沿っ
てガラス製の偏光ビームスプリッタ13に入射した順方
向の入射光は、この入射光に光路が平行な透過光(Tp
光)と、光路が垂直な反射光(Ts光)の2種の直線偏
光に分離される。Tp光の消光比は一般に30dB〜4
0dBであるが、Ts光の消光比はもっと低く、一般に
20dB〜25dB程度である。光アイソレータを組み
立てる際には更に光学特性が劣化することを考慮する
と、この従来例に示す形状の偏光無依存光アイソレータ
で、30dB以上のアイソレーションを得ることは不可
能である。
【0009】又偏光分離手段としてルチル偏光素子を用
いる場合もあるが、素子自体の偏光分離特性は40dB
〜50dBと充分に高いものの、ルチル偏光素子の偏光
分離方式に問題があり、やはり光アイソレータとしての
光学特性は充分であるとはいえない。これは、ルチル偏
光素子による偏光分離の方式では、入射した光が2種の
互いに平行な直線偏光に分離されてしまうからで、通常
は直線偏光どうしの分離距離を構造上余り大きくとれな
いために、光アイソレータの内部で2種の直線偏光を完
全に分離することが不可能であるためである。
【0010】このように、従来の偏光無依存光アイソレ
ータでは、偏光依存型の光アイソレータと同等のアイソ
レーションを得ることは構造的に無理であり、この為光
ファイバ増幅器等に用いる場合には止むを得ず光アイソ
レータを2段に重ねて使用していた。
【0011】これに対して本発明は、1段で40dB程
度のアイソレーションが得られる偏光依存型の光アイソ
レータを提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】偏光無依存型とは異なっ
て、偏光依存型の光アイソレータでは、偏光素子として
一般に偏光ガラスを用いて40dB程度のアイソレーシ
ョンを得ている。偏光ガラスの消光比は45dB〜50
dBと高く、従ってアイソレーションの値を直接左右す
る光学素子は消光比が45dB程度であるファラデー回
転子である。またこの光学特性値からアイソレーション
が40dB程度の光アイソレータを作製することが充分
に可能であることが判る。このことから、偏光ビームス
プリッタを用いた偏光無依存型の光アイソレータの内部
に偏光ガラスを配置し、光アイソレータ内部を透過する
分離された直線偏光の消光比を途中で改善することによ
って、偏光無依存型の光アイソレータのアイソレーショ
ンを少なくとも40dB以上に改善することが可能であ
ることに想到し、初期の目的を達成することが出来た。
【0013】すなわち本発明によれば、第1の偏光ビー
ムスプリッタ及びこれと対になり該偏光ビームスプリッ
タの横側面に設置された第1の全反射プリズムから成
り、順方向の入射光を2つの平行する直線偏光に分離す
るビーム分離手段と、前記2つの直線偏光の光路上に設
けたファラデー回転子と、同じく45°旋光板と、第2
の偏光ビームスプリッタ及びそれと対になり該偏光ビー
ムスプリッタの横側面に設置された第2の全反射プリズ
ムから成り、前記2つの直線偏光を合成して順方向の出
射光を発するビーム合成手段とを備えた偏光無依存光ア
イソレータに於て、前記2つの直線偏光の各々の光路上
の、前記ビーム分離手段と前記ファラデー回転子の間及
び前記45°旋光板と前記ビーム合成手段の間に、入射
光の分離された2つの直線偏光の減衰量が最小に成るよ
うな偏光方向の偏光ガラスを配設してなることを特徴と
する光アイソレータが得られる。
【0014】また本発明によれば、上記の本発明の光ア
イソレータにおいて、前記第1の偏光ビームスプリッタ
と前記第1の全反射プリズムの間及び前記第2の偏光ビ
ームスプリッタと前記第2の全反射プリズムの間に、第
1の90゜旋光板及び第2の90゜旋光板をそれぞれ装
着し、且つ、前記第1の直線偏光の光路上及び前記第2
の直線偏光の光路上の、前記ビーム分離手段と前記ファ
ラデー回転子の間に配設された2つの偏光ガラスを単一
素子として構成すると共に、且つ前記45°旋光板と前
記ビーム合成手段の間に配設された2つの偏光ガラスを
単一素子として構成したことを特徴とする光アイソレー
タが得られる。
【0015】上記の構成によれば、逆方向からの戻り光
は、前記45°旋光板と前記ビーム合成手段の間に配設
された2つの偏光ガラスで実質的に阻止される。
【0016】
【実施例】図1及び図2は本発明の一実施例である光ア
イソレータの外観斜視図及び内部構成を示す図である。
この2つの図において、図6及び図7に用いたものと同
じ構成要素には同じ番号を付してある。この当実施例で
は、従来例と同じようにファラデー回転子11として磁
性ガーネット膜、45°旋光板12として水晶から成る
光学素子を各1つずつ用い、また2個のガラス製の偏光
ビームスプリッタ13,15と、2個の全反射プリズム
15,16を使用した。ここで本発明で特に使用した4
つの偏光ガラス17〜20は、透過光の非偏光成分を吸
収するタイプの板状ガラスで、「ポーラコア」という商
品名の米国ユーニング社製の光学素子である。その消光
比は、45dB〜50dB程度であり、他の偏光分離素
子に比較して非常に高い値を有している。更に図示はし
ていないが、ファラデー回転子の近傍には永久磁石によ
る磁界印加手段を設けており、図中の磁性ガーネット膜
であるファラデー回転子11は磁気飽和されている。ま
たそのファラデー回転角は45°である。なお、各光学
素子の消光比は、ファラデー回転子11が45dB程
度、45°旋光板12が45dB〜50dBである。一
方ガラス製の偏光ビームスプリッタ13,15は、Tp
光の消光比で30dB〜40dBであり、Ts光の場合
は20dB〜25dBである。さらに全反射プリズム1
4,16では30dB〜40dBとなっている。そして
全体としてこの光アイソレータの消光比は40dB又は
それより大きい値が得られる。
【0017】なお、光アイソレータのアイソレーション
は構成する光学素子の内で最も消光比の小さい光学素子
で決まるので、もしこの光アイソレータが偏光ガラスを
含まないならば、その値は20dBないし25dB又は
それ以下である。
【0018】次に図2に基づいて、以上説明した光アイ
ソレータに、順方向から楕円偏光の透過光が入射した場
合の振舞いについて説明する。順方向からの入射光は、
まず図中の光軸23に沿って入射し、偏光分離プリズム
である偏光ビームスプリッタ13にて紙面に対し垂直な
偏光成分のみが直角な向きに反射され、2種の互いに異
なる偏光成分に分離される。偏光ビームスプリッタ13
をそのまま透過した紙面に対し水平な偏光成分は、偏光
ガラス18、ファラデー回転子11、45°旋光板1
2、偏光ガラス20を順に透過し、最後に偏光分離プリ
ズム15に至り、そこで以前に分離された紙面に対し垂
直な偏光成分と合成されて光アイソレータから出射され
る。一方、偏光分離プリズム13にて直角な方向に分離
された紙面に対し垂直な偏光成分は、次に全反射プリズ
ム14に入射して偏光の向きを保持したまま直角の方向
に全反射し、更に偏光ガラス17、ファラデー回転子1
1、45°旋光板12、偏光ガラス19を順に透過して
全反射プリズム16に達する。ここで再び直角の方向に
全反射し、偏光分離プリズム15に達して、互いに分離
されていた紙面に対し水平な偏光成分と合成されること
となる。この間に光学素子を透過する各々の偏光成分の
偏波面の向きは、本実施例に於いてはファラデー回転子
11を透過する際に進行方向に対して右回りに45°の
ファラデー回転を受け、また45°旋光板12を透過す
る際には左回りに45°回転する様に構成されている。
従って偏光分離プリズム15及び全反射プリズム16に
達した各々の偏光成分の偏波面の向きは、偏光分離プリ
ズム13を出射した際の向きと同一である。
【0019】以上の過程を経てアイソレータを透過する
順方向の透過光の挿入損失は、各光学素子を透過する際
に受ける僅かな損失と、光アイソレータ組立時に発生す
る光学的位置ずれに起因する損失、更には光路内に偏光
ガラスを設置したことによる光学的な損失などが積算さ
れたものである。このうち光学的な損失のみは本発明の
光アイソレータに特有のものである。その概要は、プリ
ズム類を透過した、消光比がそれぞれ20dB〜40d
Bである透過光の偏光成分が、その直後に偏光ガラスを
透過する際に、偏光面に垂直な成分のみが減衰して45
dB程度の直線偏光となることによるもので、この際の
減衰量は計算上約0.02dBである。同様の損失は、
45°旋光板12を透過した直線偏光が再び偏光ガラス
を透過する際にも生じるが、その減衰量は上記の場合よ
りも更に小さく、合計しても挿入損失の大きな要因とは
ならない。従って、当実施例に於ける光アイソレータの
順方向の挿入損失は、従来例の光アイソレータの挿入損
失とほぼ同等(約0.2〜0.3dB)であるといえ
る。
【0020】図3は上述の光アイソレータに、逆方向か
ら同じく楕円偏光の戻り光が入射した場合の振舞いを説
明する図である。逆方向からの戻り光は、同じく図中の
向かって右側から光軸23に沿って入射し、偏光ビーム
スプリッタ15にて紙面に対し垂直な偏光成分のみが直
角な向きに反射され、2種の互いに異なる偏光成分に分
離される。偏光分離プリズム15をそのまま透過した紙
面に対し水平な偏光成分は、偏光ガラス20、45°旋
光板12、ファラデー回転子11を透過し、最後に偏光
ガラス18に達してそこで偏光ガラスにより吸収され
る。一方、偏光ビームスプリッタ15にて直角な方向に
分離された紙面に対し垂直な偏光成分は、次に全反射プ
リズム16に入射して偏光の向きを保持したまま直角の
方向に全反射し、更に偏光ガラス19、45°旋光板1
2、ファラデー回転子11を順に透過して偏光ガラス1
7に達し、そこで同様に吸収される。逆方向からの戻り
光はファラデー回転の向きが左回りとなるので、この間
に光学素子を透過する各々の偏光成分の偏波面の向き
は、45°旋光板12を透過する際にまず信号方向に対
して左回りに45°回転を受け、次にファラデー回転子
11を透過する際にも同じく左回りに45°のファラデ
ー回転を受ける。従って偏光ガラス18及び偏光ガラス
17に達した各々の偏光成分の偏波面の向きは、偏光分
離プリズム15を出射した際の向きに対し垂直であり、
従って上記の各々の偏光ガラスの偏波面の向きとも直交
する。このため偏光ガラス18及び偏光ガラス17によ
って分離された戻り光の各々の偏光成分はいずれも吸収
され、図中で光路上その左側にある偏光ビームスプリッ
タ13,全反射プリズム14に達することはない。
【0021】ここで、実施例の光アイソレータの逆方向
挿入損失は、以下の通りである。偏光ガラス18及び偏
光ガラス17により吸収される戻り光の成分は、各々の
偏光ガラスに到達した分離された戻り光の偏光成分のう
ち、その偏光面に対し垂直な成分のみである。この分離
された戻り光の消光比は、偏光ガラス19及び偏光ガラ
ス18を透過した後には45dB〜50dBであるが、
その後、ファラデー回転子11及び45°旋光板12の
2つの光学素子を透過する際に、ファラデー回転子の消
光比の影響を受けて45dB程度に低下してしまう。従
って、偏光ガラス18及び偏光ガラス17による戻り光
の減衰量は、光アイソレータの組立て誤差等に起因する
減少分を含め、各々40dB〜45dB程度となる。2
つの偏光ガラスを通り抜けたそれぞれの戻り光は、最終
的に偏光ビームスプリッタ13に入射し、そこで合成さ
れて順方向側に出射する。この際の戻り光の減衰量は僅
かであるので、最終的に光アイソレータから出射される
戻り光の強度は、やはり40dB〜45dB程度とな
る。この数値が本発明に於ける光アイソレータのアイソ
レーション値であり、図6及び図7に示した従来例の光
アイソレータの約30dBに較べ、10dB程度向上し
ている。これらのことから、図1のアイソレータは40
dB以上のアイソレーション値を有する1段型の偏光無
依存光アイソレータを構成する。
【0022】図4は本発明の他の実施例の構成を示した
図であり、光アイソレータの順方向の入射光と出射光の
光軸が平行にずれている。この実施例においては、ファ
ラデー回転子11及び45°旋光板12に於ける順方向
の入射光の偏波面の回転の向きが同じであり、この2つ
の光学素子を透過する間に、分離された各々の入射光の
偏光成分の偏波面は、いずれも90°回転されることに
なる。
【0023】図5は本発明の更に他の実施例の構成を示
した図である。この光アイソレータは分離された2種の
透過偏光を同じ偏光ガラスに両方とも通過させることを
特長とするもので、図に示す通り偏光分離プリズム13
と全反射プリズム14の間に90°旋光板21を設置
し、また同様に偏光ビームスプリッタ15と全反射プリ
ズム16との間にも90°旋光板22を設置している。
順方向からの入射光はまず偏光ビームスプリッタ13に
於て偏波面が互いに直交する2種の直線偏光に分離され
るが、そのうち入射光路に対し直角な方向に出射する、
紙面に対し垂直な偏光成分は、次に90°旋光板21に
入射し、そこで偏波面が90°回転する。更に全反射プ
リズム14で反射され、もう1つの分離された偏光成分
と共に偏光ガラス17に入射する。90°旋光板21の
存在のために互いに平行なこの直線偏光の偏波面の向き
は同一となり、従って両者は共に同じ偏光ガラス17を
透過し得る。その後、全反射プリズム16で反射した直
線偏光は、90°旋光板22に於て偏波面が同様に再び
90°回転し、偏光ビームスプリッタ15に於てもう1
つの分離された偏光成分と合成され、光アイソレータか
ら出射される。
【0024】この光アイソレータに逆方向から戻り光が
入射したときには、順方向の入射光の場合と同様に、分
離された直線偏光の偏波面が90°旋光板22にて90
°回転し、最終的に偏光ガラス17に於て、分離されて
いる2種の直線偏光が共に減衰する。この場合も、光ア
イソレータのアイソレーションは、他の実施例の形状の
場合と同じく、40dB以上である。また、当形状の偏
光無依存型光アイソレータの形状面での有利点は、その
構成素子である偏光ガラス17と18を両光路共通に各
1つずつで済むので、組立工程や位置あわせ固定の工程
が他の光アイソレータの実施例の形状に較べて簡略化で
きることである。
【0025】以上、実施例に記した偏光無依存型の3種
の形状の光アイソレータは、何れも1段型で40dB以
上のアイソレーションを有しており、またその挿入損失
も従来の光アイソレータと同程度である。これは、従来
型の光アイソレータでは実現出来なかったものである。
【0026】
【発明の効果】以上記した様に、両直線偏光の光路に複
数の高い消光比を有するガラス偏光子を設置すること
で、40dB以上のアイソレーションを有する1段型の
偏光無依存型の光アイソレータを構成することが可能で
ある。この光アイソレータの実現により、本来40dB
以上のアイソレーションにて充分でありながら、従来止
むなく2段型の偏光無依存型の光アイソレータを使用し
ていた産業分野で、当形状による1段型のアイソレータ
を使用することが可能であり、その分野での大幅なコス
トダウンが実現出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である光アイソレータの外観
を示す斜視図である。外部磁界印加手段は省略してあ
る。
【図2】図1に於ける光アイソレータの分解構成、及び
図の左側から順方向の入射光が光アイソレータ内に入射
し。全て右側に透過する振舞いを示した図である。
【図3】図2において、逆方向の戻り光が光アイソレー
タ内に入射され、すべて光アイソレータ内部にて吸収さ
れる振舞いを示す図である。
【図4】本発明の他の実施例である光アイソレータの分
解構成図である。
【図5】本発明の更に他の実施例である光アイソレータ
の分解構成図である。
【図6】従来の光アイソレータの外観の一例を示す斜視
図である。
【図7】図6の光アイソレータの分解構成図である。
【符号の説明】
11 ファラデー回転子 12 45°旋光板 13 偏光ビームスプリッタ 14 全反射プリズム 15 偏光ビームスプリッタ 16 全反射プリズム 17 偏光ガラス 18 偏光ガラス 19 偏光ガラス 20 偏光ガラス 21 90°旋光板 22 90°旋光板 23 光軸 24 外部磁界の向き

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の偏光ビームスプリッタ及びこれと
    対になり該偏光ビームスプリッタの横側面に設置された
    第1の全反射プリズムから成り、順方向の入射光を2つ
    の平行する直線偏光に分離するビーム分離手段と、前記
    2つの直線偏光の光路上に設けたファラデー回転子と、
    同じく45°旋光板と、第2の偏光ビームスプリッタ及
    びそれと対になり該偏光ビームスプリッタの横側面に設
    置された第2の全反射プリズムから成り、前記2つの直
    線偏光を合成して順方向の出射光を発するビーム合成手
    段とを備えた偏光無依存光アイソレータに於て、 前記2つの直線偏光の各々の光路上の、前記ビーム分離
    手段と前記ファラデー回転子の間及び前記45°旋光板
    と前記ビーム合成手段の間に、入射光の分離した2つの
    直線偏光の減衰量が最小に成るような偏光方向の偏光ガ
    ラスを配設してなることを特徴とする光アイソレータ。
  2. 【請求項2】 前記第1の偏光ビームスプリッタと前記
    第1の全反射プリズムの間及び前記第2の偏光ビームス
    プリッタと前記第2の全反射プリズムの間に、第1の9
    0゜旋光板及び第2の90゜旋光板をそれぞれ装着し、
    且つ、前記第1の直線偏光の光路上及び前記第2の直線
    偏光の光路上の、前記ビーム分離手段と前記ファラデー
    回転子の間に配設された2つの偏光ガラスを単一素子と
    して構成すると共に、前記45°旋光板と前記ビーム合
    成手段の間に配設された2つの偏光ガラスを単一素子と
    して構成することを特徴とする、請求項1記載の光アイ
    ソレータ。
JP29121492A 1992-10-29 1992-10-29 光アイソレータ Pending JPH06138410A (ja)

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