JPH06264362A - 吸水性ポリエステル仮撚糸を用いた織編物の製造法 - Google Patents

吸水性ポリエステル仮撚糸を用いた織編物の製造法

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JPH06264362A
JPH06264362A JP4114891A JP11489192A JPH06264362A JP H06264362 A JPH06264362 A JP H06264362A JP 4114891 A JP4114891 A JP 4114891A JP 11489192 A JP11489192 A JP 11489192A JP H06264362 A JPH06264362 A JP H06264362A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 綿的風合であって、ほぼ恒久的な優れた吸水
性を示すポリエステル仮撚糸を用いた織編物の製造法を
提供する。 【構成】 ポリエチレンテレフタレートを95重量%以
上含有する実質的にポリエチレンテレフタレートからな
るポリエステル(A成分)とアルカリ減量速度がA成分
より高い改質ポリエステル(B成分)からなるサイドバ
イサイド型複合中空断面糸であり、ウスターU%(中周
期)が1%以下であり、糸斑波長の30cm以下である頻
度が45%以上であるマルチフィラメント糸を仮撚加工
し、織編物とし、減量率3%以上45%以下でアルカリ
減量処理する吸水性ポリエステル仮撚糸を用いた織編物
の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は綿的風合であって、ほぼ
恒久的な優れた吸水性を示すポリエステル編織物用仮撚
糸の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は種々の優れた性質を
有し広い用途で使用されている。しかしながら、疎水性
であるがため吸水性、吸湿性が要求される用途では使用
が著しく制限されている。係る課題の解決のため吸水性
を付与する方法として次に示す方法が知られている。 (1)単繊維断面を特殊化し単繊維間の毛細管現象を利
用する方法。 (2)親水化物を配合した繊維とする方法。 (3)単繊維断面を中空とし繊維表面から中空部に達す
る微細孔を形成する方法。
【0003】
【発明が解決する課題】
(1)は例えば単繊維断面をL字型とする提案であるが
繊維の集合状態が性能に大きく影響し不安定である。 (2)は例えばポリオキシアルキレングリコールを配合
する提案であるが糸強伸度や染色堅牢度や耐熱性を低下
させる。 (3)は中空部に水、汗が閉じ込められ速乾性が失われ
る。 等の問題があった。本発明は係る問題を解決したほぼ恒
久的な優れた吸水性を示すポリエステル仮撚糸を用いた
織編物の製造法を提供するものである。
【0004】
【発明が解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、ポリエチレンテレフタレートを95重量%以上含
有する実質的にポリエチレンテレフタレートからなるポ
リエステル(A成分)とアルカリ減量速度がA成分より
高い改質ポリエステル(B成分)からなるサイドバイサ
イド型複合中空断面糸であり、ウスターU%(中周期)
が1%以下であり、糸斑波長の30cm以下である頻度が
45%以上であるマルチフィラメント糸を仮撚加工し、
織編物とし、減量率3%以上45%以下でアルカリ減量
処理することを特徴とする吸水性ポリエステル仮撚糸を
用いた織編物の製造法である。
【0005】本発明に用いる供給糸の特性の第1の特徴
は、潜在吸水性性を有するポリエチレンテレフタレート
であることであり、好ましくは、ポリエチレンテレフタ
レートを95重量%以上含有する実質的にポリエチレン
テレフタレートからなるポリエステル成分Aと平均分子
量5000以上のポリアルキレングリコールを0.1〜
10重量%と下記一般式[1]で示される有機スルフォ
ン酸金属塩を0.05〜5重量%含有する、主たる繰り
返し単位がエチレンテレフタレートであるポリエステル
成分Bとからなるサイドバイサイド型複合中空断面糸
(以下、特定ポリマー成分複合中空糸と記す)によっ
て、適正な潜在吸水性性を有するポリエチレンテレフタ
レートとすることができる。 R−SO3 M [1] (式中、Rは炭素数3〜30のアルキル基、Mはアルカ
リ金属を示す)
【0006】特定ポリマー成分複合中空糸である理由は
後に詳述するアルカリ減量後の糸条の強伸度の低下を極
力防止するためである。即ちアルカリ減量速度が速い成
分Bが比較的選択的にアルカリを消費するため成分Aは
元来の強伸度からの低下を極力小さくすることが可能で
ある。
【0007】中空断面糸である理由は中空断面糸により
構成されたテキスタイルの風合は綿に近似していること
である。このことは本発明を工業化する際、極めて重要
な要素である。即ち綿製品が広く普及していることは消
費者が綿の風合を好むことを意味し、本発明を工業化す
るうえで、本発明の吸水性機能と同程度重要な感性を表
現することが出来るからである。この際の中空率、即ち
見掛の繊維断面積における中空部の断面積の割合は10
%〜30%であれば充分に目的を達成する。
【0008】供給糸の特性の第2の特徴は、単繊維の直
径が大きい部分(シック部)が高頻度で存在し、かつ偏
在しないマルチフィラメント糸にある。係る特性とし
て、(1)シック部の存在頻度を表す指標としては糸斑
波長の30cm以下である頻度が45%以上、好ましくは
65%以上であること、(2)シック部が偏在しないこ
とを表わす指標としてはウスターU%(中周期)が1%
以下であること、を同時に満足することが必要である。
【0009】糸斑波長と頻度の関係は図1に示す如く、
計測器工業(株)製KET802型糸斑試験器取り扱い
説明書記載の測定法に準じ、Mat.speed:20
0m/分、Range:+/−12.5%、Mode:
Normalで測定したスペクトログラムの全面積をS
0 とし波長30cm以下のスペクトログラムの面積をS1
としたとき(S1 /S0 )×100%(以下、K値と記
す)で表わしたものである。ウスターU%(中周期)は
計測器工業(株)製KET802型糸斑試験器取り扱い
説明書記載の測定法に準じ、Mat.speed:15
m/分、Range:±12.5%、Mode:Har
f inartで測定された値である。
【0010】なお、シック部の存在しない通常の延伸糸
は数メートル以上の波長の糸斑が存在してもメートル未
満の波長の糸斑の存在はほとんど認められないのでS1
は主としてシック部の存在による効果と考えられる。通
常の延伸糸のK値は高々30%であり、特定な延伸条件
下でシック部を生成したときにK≧45%となる。この
様なK値を有した原糸は単繊維間のシック部の存在が偏
在する場合もあるが(例えば特公昭63−17933号
公報)、この場合はウスターU%(中周期)が1%を越
えるものとなる。言い替えれば、本発明に用いる供給糸
はおおむね原糸の任意の横断面でシック部が存在し、任
意の横断面を構成する単繊維面積の和のバラツキ(太さ
斑)が極めて小さいものである。
【0011】この様な性格を有した原糸は成分Aと成分
Bとを例えば図2に示すサイドバイサイド型複合中空紡
糸口金を用い中空率が10〜30%となるように紡糸し
た未延伸糸を一対のローラ間で該未延伸糸の結晶化温度
以下ガラス転移点温度以上の熱ローラに未延伸糸を数回
巻き付け、延伸後の残留破断伸度が70〜90%となる
倍率で延伸することで得られる。
【0012】このように得られた原糸1は図3の如く、
フィードローラ2、第1ヒータ3、スピンドル4、第1
デリベリーローラ5、第2ヒータ6、第2デリベリーロ
ーラ7、ワインダー8で構成された仮撚装置にて仮撚糸
9,10とされる。この際、重要なことは原糸の持つ中
空構造を出来るだけ保つことである。このことによって
本発明の感性要素である綿的風合が保たれる。断面変形
が大きくなると、粗硬な風合となり好ましくない。断面
変形に最も影響を与える第1ヒータ3の適正温度は17
0℃以下、好ましくは150℃以下であれば断面変形は
実質的に生じない。
【0013】また、仮撚加工時の延伸倍率は加撚張力を
約0.12g/dとする1.08±0.02倍が適正で
あり、原糸の残留破断伸度の大きさから想像される延伸
倍率に比して小さいものとなる。これは前記した通り、
本発明に用いる供給糸は単繊維間のシック部が偏在する
ことなく、おおむね原糸の任意の横断面でシック部が存
在し[言い替えれば、単繊維直径が細い部分(シン部)
も偏在することなく、おおむね原糸の任意の横断面でシ
ン部が存在する]、任意の横断面を構成する単繊維面積
の和のバラツキ(太さ斑)が極めて小さいものであるこ
とを反映しているからである。
【0014】仮撚時のシック部の挙動はシック部がシン
部に比して高伸度であることから加撚応力により引き伸
ばされ、第1ヒータ3にて熱固定され、解撚され、仮撚
糸9となる。または、必要に応じ第2ヒータ6にてスタ
ビライズされ仮撚糸10となる。得られた仮撚糸は第4
図にモデル的に示す如く、仮撚糸9,10の周囲にタル
ミ11、ループ12が多数存在した形状となる。この仮
撚糸を筒編地とし分散染料で沸水下で染色すると該タル
ミ、ループは濃染する。
【0015】係る性格を持った仮撚糸は通常の高次加工
の手法で織編物とされ、精練、熱固定され、吸水性を付
与するためアルカリ減量処理される。
【0016】この際の熱固定はアルカリ減量処理、染色
時の皺の発生を防止すること、および染色時に仮撚糸の
捲縮率が低下することによる染色仕上げ反の包水率(着
用時の衣料の吸汗量の指標を測定すると考えられるラロ
ーズ法吸水製測定装置TL01、東洋紡エンジニアリン
グ(株)製で測定される)の低下を防止するため仮撚時
の第1ヒータ温度以下仮撚糸の収縮熱応力((株)東洋
ボールドウイン製熱応力測定機で測定)が発現する温度
+50℃以上とすることが好ましい。ちなみに、特定ポ
リマー複合中空糸の場合(第1ヒータ温度が150℃)
には収縮熱応力の発現は略60℃であった。
【0017】アルカリ減量処理は一般に実施されている
手法を用い、減量率を3%以上45%以下とすることで
充分な吸水性が得られる。本発明の特徴はアルカリ減量
率が極めて低い水準(5%近傍)であっても充分な吸水
性が得られることである。一般にアルカリ減量で単繊維
は損傷を受け、織編物の引裂強力等の物理的性能が低下
するが、本発明はこの点でも有利である。
【0018】この理由は前記した繊維内部構造が粗であ
るタルミ11、ループ12が多数存在した仮撚糸の構造
にあると考えられる。即ち仮撚糸の周辺に存在する繊維
内部構造が粗であるタルミ、ループ(シック部に相当)
はアルカリ減量がシン部に比して進行しやすく、とりわ
け成分Bは減量が進行しやすく、アルカリ浴中のアルカ
リを短時間に消費し、後記する如くのメカニズムで吸水
効果を産み出す。一方、減量速度の遅いシック部は減量
の進行が低減され、前記した物理的性能の低下が著しく
防止される。従って、高い吸水性を持ち、かつ物理的性
能低下が防止された織編物が得られる。また吸水性能の
高い単繊維が仮撚糸の周辺に存在する糸構造も高い吸水
性が得られる大きな要因と考えられる。
【0019】さらに、アルカリ減量挙動と吸水性の関係
につき詳細に説明すれば、第5図にモデル的に記す如
く、成分Bが減量率が5%近傍では繊維軸にほぼ沿って
筋状の溝13が生成し、10%近傍〜30%近傍では溝
13に加え、部分的に孔14が中空部に貫通し、45%
近傍では溝13、部分的な孔14に加え、溶解欠如する
部分15が見受けられ、50%近傍を越えると欠如部1
5が著しく多く認められる。
【0020】また成分Aは減量率が5%近傍では外観上
は全く変化がなく、10〜30%近傍では通常のアルカ
リ減量品に見られる楕円状の減量痕が認められ、45%
近傍では部分的に繊維軸にほぼ直角に亀裂16が生成
し、さらに45%近傍を越えると、著しく成長した亀裂
16が多数認められる。
【0021】なお、これらは減量後の編地を分散染料で
沸水下で染色後、編地面に突出した濃染単繊維をサンプ
リングし走査型電顕にて観察した結果である。減量処理
をしない場合には吸水性は認められず、減量率が3%以
上45%以下で極めて効果的な吸水性を示すことから、
筋状の溝13の生成による毛細管現象が吸水性の向上に
対し支配的であると考えられる。一方、編地の破裂強力
はアルカリ減量率が45%近傍までは緩やかに低下し、
45%近傍を越えると急激に低下する。従って工業的に
は、品質管理面からアルカリ減量率は45%以下に保つ
ことが必要である。
【0022】以下、実施例につき説明する。
【実施例】
[実施例1]酸化チタンを0.5重量%含む固有粘度
〔η〕=0.65のポリエチレンテレフタレートを成分
Aとし、分子量20000のポリエチレングリコール3
モル%とアルキルスルフォン酸ナトリューム4モル%を
含むポリエステルを成分Bとし第2図のイに示す外形3
mm、スリット幅0.1mmの紡糸孔を30個有するサイド
バイサイド型複合中空紡糸口金を用いて、紡糸温度29
0℃、巻き取り速度1800m/分とし、中空率20
%、繊度160d、の未延伸糸を得た。この未延伸糸の
ティラトメトリー法で測定したガラス転移温度は70
℃、走査型熱量計で測定した結晶化温度は127℃であ
った。この未延伸糸を延伸倍率1.550倍、熱ローラ
表面温度110℃、糸速550m/分で延伸した。得ら
れた原糸は繊度104d、破断伸度84%、ウスターU
%(中周期)0.85%、K値65%であった。この原
糸を供給糸とし三菱重工製仮撚機LS6型で次記条件に
て仮撚加工した。第1デリベリー周速100m/分、加
撚数2800T/m、第1ヒータ温度150℃、第2ヒ
ータ温度 室温、延伸倍率1.08倍。この仮撚糸を筒
編地とし、精練し、乾熱120℃にて2分熱処理し、浴
比1対50の沸水下でカセイソーダ濃度を5g/l〜3
0g/lに変更し、各減量率の試料を得た。この試料に
つきJIS−L1018A法にて水滴消失時間及び破裂
強力を測定した結果は表1の如くであった。この結果は
減量率が3%〜45%の範囲で極めて効果的な吸水性が
得られること、減量率が45%を越えると吸水性及び破
裂強力が急激に低下することを示している。
【0023】
【表1】
【0024】[比較例1]熱ローラの表面温度を65℃
とした他は実施例1と同一条件にて原糸を得た。この原
糸は繊度105d、破断伸度87%、ウスターU%(中
周期)1.54%、K値75%であった。仮撚条件は延
伸倍率を1.15倍とした他は実施例1と同一条件とし
た。引き続き、実施例1と同一編成条件にて編地とし、
減量率を変更し、水滴消失時間を測定した。結果を表2
に示すが測定値に大幅なバラツキがあるものとなった。
この理由は本比較例の原糸がシック部が偏在した構造で
あることに起因すると推測される。
【0025】
【表2】
【0026】[実施例2]実施例1の原糸を村田機械製
ダブルツイスター#302にて、スピンドル回転数60
00rpmで撚数200T/m−Zとし、減量前密度を
経糸96本/インチ、緯糸74本/インチの平織物を得
た。この織物につき減量率を変更し水滴消失時間及び引
裂強力を測定した。結果を表3に示すが、減量率が5%
〜45%の範囲で極めて効果的な吸水性を示し、46%
を越えると吸水性及び破裂強力が急激に低下した。
【0027】
【表3】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、本来疎水性であるポリ
エステル織編物にほぼ恒久的な優れた吸水性を付与出
来、その用途分野や衣料の実用シーズン性が大幅に改善
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原糸を糸斑測定機で測定した結果の1
例を示す原糸特性図である。
【図2】本発明のサイドバイサイド複合中空糸を得る紡
糸ノズル口金の断面図である。
【図3】本発明の原糸を仮撚加工する装置の横断面図で
ある。
【図4】本発明によって得られる仮撚糸の1例を示す構
造図である。
【図5】本発明のアルカリ減量後の単繊維表面状態の典
型例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 原糸 2 フィードローラ 3 第1ヒータ 4 スピンドル 5 第1デリベリーローラ 6 第2ヒータ 7 第2デリベリーローラ 8 ワインダー 9,10 仮撚糸 11 ループ 12 タルミ 13 筋状の溝 14 中空部へ貫通した孔 15 中空部の欠如 16 亀裂
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は綿的風合であって、ほぼ
恒久的な優れた吸水性を示すポリエステル織編物用仮撚
糸の製造法に関する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】本発明に用いる供給糸の特性の第1の特徴
は、潜在吸水性性を有するポリエチレンテレフタレート
であることであり、好ましくは、ポリエチレンテレフタ
レートを95重量%以上含有する実質的にポリエチレン
テレフタレートからなるポリエステル成分Aと平均分子
量5000以上のポリアルキレングリコールを0.1〜
10重量%と下記一般式[1]で示される有機スルフォ
ン酸金属塩を0.05〜5重量%含有する、主たる繰り
返し単位がエチレンテレフタレートであるポリエステル
成分Bとからなるサイドバイサイド型複合中空断面糸
(以下、特定ポリマー成分複合中空糸と記す)によっ
て、適正な潜在吸水性能を有するポリエチレンテレフタ
レートとすることができる。 R−SO3 M [1] (式中、Rは炭素数3〜30のアルキル基、Mはアルカ
リ金属を示す)
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】以下、実施例につき説明する。
【実施例】 [実施例1]酸化チタンを0.5重量%含む固有粘度
〔η〕=0.65のポリエチレンテレフタレートを成分
Aとし、分子量20000のポリエチレングリコール3
モル%とアルキルスルフォン酸ナトリューム4モル%を
含むポリエステルを成分Bとし第2図のイに示す外形3
mm、スリット幅0.1mmの紡糸孔を30個有するサイド
バイサイド型複合中空紡糸口金を用いて、紡糸温度29
0℃、巻き取り速度1800m/分とし、中空率20
%、繊度160d、の未延伸糸を得た。この未延伸糸の
ティラトメトリー法で測定したガラス転移温度は70
℃、走査型熱量計で測定した結晶化温度は127℃であ
った。この未延伸糸を延伸倍率1.550倍、熱ローラ
表面温度110℃、糸速550m/分で延伸した。得ら
れた原糸は繊度104d、破断伸度84%、ウスターU
%(中周期)0.85%、K値65%であった。この原
糸を供給糸とし三菱重工製仮撚機LS6型で次記条件に
て仮撚加工した。第1デリベリー周速100m/分、加
撚数2800T/m、第1ヒータ温度150℃、第2ヒ
ータ温度 室温、延伸倍率1.08倍。この仮撚糸を筒
編地とし、精練し、乾熱120℃にて2分熱処理し、浴
比1対50の沸水下でカセイソーダ濃度を5g/l〜3
0g/lに変更し、各減量率の試料を得た。この試料に
つきJIS−L1096A法にて水滴消失時間及び破裂
強力を測定した結果は表1の如くであった。この結果は
減量率が3%〜45%の範囲で極めて効果的な吸水性が
得られること、減量率が45%を越えると吸水性及び破
裂強力が急激に低下することを示している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D03D 15/00 D 7199−3B B 7199−3B // D06M 101:32

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレートを95重量
    %以上含有する実質的にポリエチレンテレフタレートか
    らなるポリエステル(A成分)とアルカリ減量速度がA
    成分より高い改質ポリエステル(B成分)からなるサイ
    ドバイサイド型複合中空断面糸であり、ウスターU%
    (中周期)が1%以下であり、糸斑波長の30cm以下で
    ある頻度が45%以上であるマルチフィラメント糸を仮
    撚加工し、織編物とし、減量率3%以上45%以下でア
    ルカリ減量処理することを特徴とする吸水性ポリエステ
    ル仮撚糸を用いた織編物の製造法。
  2. 【請求項2】 A成分としてポリエチレンテレフタレー
    トを95重量%以上含有する実質的にポリエチレンテレ
    フタレートからなるポリエステルを用い、B成分として
    平均分子量5000以上のポリアルキレングリコールを
    0.1〜10重量%と下記一般式[1]で示される有機
    スルフォン酸金属塩を0.05〜5重量%含有する、主
    たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートである改質
    ポリエステルを用いる請求項1記載の吸水性ポリエステ
    ル仮撚糸を用いた織編物の製造法。 R−SO3 M [1] (式中、Rは炭素数3〜30のアルキル基、Mはアルカ
    リ金属を示す)
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