JPH06243059A - ファイル転送の中断・再開方式 - Google Patents

ファイル転送の中断・再開方式

Info

Publication number
JPH06243059A
JPH06243059A JP5030922A JP3092293A JPH06243059A JP H06243059 A JPH06243059 A JP H06243059A JP 5030922 A JP5030922 A JP 5030922A JP 3092293 A JP3092293 A JP 3092293A JP H06243059 A JPH06243059 A JP H06243059A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
error
file transfer
request
waiting
operator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5030922A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Yoshikawa
慶一 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP5030922A priority Critical patent/JPH06243059A/ja
Publication of JPH06243059A publication Critical patent/JPH06243059A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Retry When Errors Occur (AREA)
  • Information Transfer Between Computers (AREA)
  • Computer And Data Communications (AREA)
  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)
  • Communication Control (AREA)
  • Maintenance And Management Of Digital Transmission (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 OSI−FTAMの誤り回復機能を実装した
システムにおいて、自側のオペレータ等によるファイル
転送の一時的中断及び中断したファイル転送の再開始を
可能にすること。 【構成】 オペレータ等によるファイル転送の中断要求
を受けてFTAMで規定する誤りクラス2以上の一時誤
りの発生をシミュレートし、この一時誤りを相手側に通
知し、自側が起動側の場合、オペレータ等によるファイ
ル転送の再開始要求を受けて自側から誤り回復手順を実
行し、自側が応答側の場合、相手側からの誤り回復手順
を実行を受けて相手側との間で折衝したチェックポイン
トからファイル転送を再開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、OSI−FTAM(フ
ァイルの転送,アクセス,管理に関する国際標準)の誤
り回復機能を実装したシステムにおけるファイル転送の
中断・再開方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】異なる機種またはシステムの間でファイ
ルの転送,アクセス,管理を行う機能を実現する国際標
準としてOSI−FTAM(File Transfe
r Access Manegement)が知られて
いる。
【0003】このOSI−FTAMでは、ファイルサー
ビス利用者によるファイル転送の取り消し(キャンセ
ル)機能は規定されているが、ファイルサービス利用者
によるファイル転送の中断及び再開始機能は規定されて
いない。
【0004】その理由は、利用者による一般的なファイ
ル転送の中断及び再開始機能はもともとファイル転送中
に障害が発生した場合の回復手段で、その回復手段に基
づく回復処理を利用者に委ねることを前提にしている
が、FTAMでは障害時の回復を利用者(ファイルサー
ビス利用者)に意識させないようにしているためであ
る。
【0005】FTAMで規定する障害回復のための機能
は誤り回復機能と呼ばれ、そのメカニズムはFTAMの
利用者に異常(誤り)が発生したこを気ずかせずに、誤
り回復プロトコルマシン間のプロトコル交換(誤り誤り
回復手順)によって誤りを訂正し、FTAMの利用者に
途切れることの無いファイルサービスを提供することを
目的としている。
【0006】誤り回復機能が対象とする誤り(障害)
は、データ転送レジームで発生する一時的誤りであり、
誤りクラスとして以下の3つに分類定義されている。
【0007】誤りクラス1:データ転送レジームだけ
が破壊される誤り 誤りクラス2:ファイルオープンレジーム又はファイ
ル選択レジームが破壊される誤り 誤りクラス3:FTAMレジームが破壊される(アソ
シエーションが失われる)誤り ファイルサービス利用者は、アソシエーション確立時に
FQOS(FTAMサービス品質)パラメタで誤り回復
の対象範囲を指定することができる。これによって、そ
の指定された範囲で、かつ接続相手側と折衝した範囲内
で誤り回復が行われる。
【0008】ところで、誤り回復機能は「再開」と「回
復」に大別され、「誤りクラス1」の誤りは再開機能、
「誤りクラス2」と「誤りクラス3」の誤りは回復機能
でそれぞれ扱われる。
【0009】両者の大きな相違点は、前者は対象となる
一時誤りの検出後、直ちにデータ転送を再開するのに対
し、後者は対象となる一時誤りの検出後、任意の遅延時
間を経過してから誤り回復を行う点である。
【0010】上記遅延時間は規定された形式(以下、
「遅延の長さ」と呼ぶ)で診断の推奨遅延パラメタ(パ
ラメタの詳細については実施例の中で説明する)により
相手側に通知できるが、再開機能に係るPDU(F-RESTA
RT)にはこの推奨遅延パラメタが存在せず、またFTA
Mの規格上ローカルに遅延時間を設定することはできな
い。
【0011】一方、回復機能に係るPDU(F-P-ABORT,F
-INITIALIZE,F-RECOVER)には上記推奨遅延パラメタが存
在し、またFTAMの規格でローカルに遅延時間を設定
することもできる。
【0012】なお、FTAMの誤り回復については、日
本工業規格のJIS X 5723−1991(ISO857
1−3:1988)開放型システム間相互接続−ファイルの
転送,アクセス及び管理(FTAM) 第3部ファイル
サービス定義 第1章概要(第3ページから第4ペー
ジ)及び、JIS X 5724−1991(ISO8571
−4:1988)開放型システム間相互接続−ファイルの転
送,アクセス及び管理(FTAM) 第4部ファイルプ
ロトコル仕様 第4章誤り回復プロトコル(第38ページ
から第45ページ)等で規定されているほか、例えば財団
法人日本情報処理開発協会(昭和63年10月)発行「OS
I導入利用ガイド ファイル転送編」(第29ページから
第30ページ,第77ページから第81ページ)などの刊行物
で解説されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、FT
AMではファイルサービス利用者がFQOSパラメタで
指定した範囲内で自動的に回復が行われる誤り回復機能
については規定されている。
【0014】しかし、ファイルサービス利用者によるフ
ァイル転送の中断及び再開始機能は考慮(規定)されて
いないため、次のような問題があった。
【0015】(1) ファイル転送の通常の運用時にお
いて、オペレータや運用者の意思によりファイル転送を
一時的に中断し、ある時間をおいて中断したファイル転
送を再開始すること、さらにこれを繰り返して同一ファ
イルの転送を断続的に行うことができない。
【0016】(2) 自側が起動側の場合で、ファイル
転送中に障害(誤り)が接続相手との間で発生して誤り回
復機能が働き、あらかじめ自側で設定された回復処理の
リトライ間隔時間が短い(又はリトライ回数が小さい)と
きには、障害(誤り)の原因が除去できず、回復処理が
失敗してファイル転送不可となることがある。反対に、
上記リトライ間隔時間が長い場合は、リトライ間隔時間
が経過するまでファイル転送が再開されず、緊急を要す
るときの運用性が悪い。
【0017】上記問題点のうち、特に(1)は近年コン
ピュータシステムで扱うデータ量の大規模化に伴い、フ
ァイル容量が増大し、大容量のファイルをそのまま一個
のファイルとしてオンライン等の高トラヒックな業務に
性能上の影響を与えないように業務の空いている合間に
任意の時間間隔で断続的、かつ継続して転送したいとい
うニーズが高まっている関係で大きな問題となってい
る。
【0018】従来は、この問題に対して大容量のファイ
ルを複数の小容量のファイルに分割して細切れに転送
し、ファイル転送中に障害が発生した場合、あるいはシ
ステムの運用時間内に転送が終了しないため転送を中止
した場合、分割したファイルだけファイルの先頭から再
度転送することでファイル転送に関する運用上の柔軟性
を確保することなどが行われている。
【0019】しかし、ファイルの分割作業が必要にな
り、分割したファイルの管理等のオーバヘッドが大きい
という問題がある。
【0020】本発明の第1の目的は、FTAMで規定す
る誤り回復機能を全く損なうことなく、かつ相互接続性
のあるオペレータ等によるファイル転送の中断・再開を
行うことができるファイル転送の中断・再開方式を提供
することにある。
【0021】本発明の第2の目的は、自側が起動側の場
合に、応答側からのオペレータ等によるファイル転送中
断の通知を受けたとき、応答側から要求されたファイル
転送の再開始までの待ち(遅延)時間を、FTAMで規
定する本来の一時誤り発生時の回復処理で自側が採用し
ている待ち時間決定論理の影響を受けることなく、有効
として待ち合わせをしてからファイル転送の再開を行う
ことができるファイル転送の中断・再開方式を提供する
ことにある。
【0022】本発明の第3の目的は、自側が起動側の場
合に、FTAMで規定する本来の一時誤りの発生による
誤り回復処理がリトライ間隔時間経過待ち状態のときで
も、上記オペレータ等によるファイル転送の中断及び再
開始機能を使用できるファイル転送の中断・再開方式を
提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第1の目的
を達成するため、ネットワークを介して接続された相手
側との間でOSI−FTAMで規定された誤り回復機能
によりファイル転送中の障害を回復する手段を実装した
システムにおいて、ファイル転送中における自側のオペ
レータ等による外部的なファイル転送の中断要求に対
し、FTAMで規定する誤りクラス2以上の一時誤りの
発生をシミュレートしてファイル転送を中断すると共
に、上記一時誤りを相手側に通知した後、自側が起動側
の場合には自側のオペレータ等による外部的なファイル
転送の再開始要求を待ち、その後自側のファイル転送の
再開始要求を受けて自側から誤り回復手順を実行し、自
側が応答側の場合には自側のオペレータ等による外部的
なファイル転送の中断要求時に指定された待ち時間情報
を基に待ちの長さを起動側に上記一時誤りの通知時又は
誤り回復手順の応答時の診断の推奨遅延パラメタに設定
した後、起動側からのファイル転送の再開始を待ち、該
待ちの長さに基づく待ち時間経過後に相手の起動側から
誤り回復手順を実行し、相手側との間で折衝したチェッ
クポイントからファイル転送を再開始することを特徴と
する。
【0024】また、上記第2の目的を達成するため、相
手側との間であらかじめオペレータ等による外部的なフ
ァイル転送の中断要求で使用する診断の詳細パラメタ値
を取り決めておき、自側が起動側の場合でファイル転送
中に応答側から誤りクラス2以上の一時誤りの通知を受
けたとき、該通知の診断の詳細パラメタ値がファイル転
送の中断要求で使用する値に一致するときには該通知の
診断の推奨遅延パラメタで設定された待ちの長さに基づ
く待ち時間を有効として待ち合わせした後、誤り回復手
順を実行し、一致しないときにはFTAMで規定する本
来の誤りクラス2以上の一時誤りの通知を受けたときに
自側で採用している論理に基づいて決定される待ち時間
を有効として待ち合わせした後、誤り回復手順を実行す
ることを特徴とする。
【0025】この場合、上記取決めは「オペレータ等に
よるファイル転送の中断要求」自体を意味する値、ある
いは「ファイル転送の取消し」等の本来別の意味を持つ
値を一時誤りの場合にはオペレータ等によるファイル転
送の中断要求として解釈することでも良い。
【0026】さらに、上記第3の目的を達成するため、
自側が起動側の場合にFTAMで規定する本来の一時誤
りが応答側との間で発生し、自側で設定された誤り回復
処理のリトライ間隔時間の満了待ち状態中に、自側から
オペレータ等による外部的なファイル転送の中断要求を
受けたときには上記リトライ間隔時間の満了待ちを無効
にしてオペレータ等による外部的なファイル転送の再開
始要求待ちとし、自側からオペレータ等による外部的な
ファイル転送の再開始要求を受けたときには、上記リト
ライ間隔時間の満了待ちを無効にして誤り回復手順を即
実行することを特徴とする。
【0027】
【作用】本発明のファイル転送の中断・再開方式におい
ては、 (1) 自側が起動側、応答側であるかを問わず、自側
のオペレータ等によるファイル転送の中断要求を受けて
FTAMで規定する「誤りクラス2」以上の一時誤りの
発生をシミュレートするので、本来の「誤りクラス2以
上」の一時誤りの発生時と同様に、誤り回復機能(誤り
検出)をそのまま使用して自側でファイル転送を中断す
ると共に、相手側に中断要求を通知する(再開までの待
ち(遅延)の長さ指定も含めて)ことができる。
【0028】(2) 自側が起動側の場合、(a)自側
のオペレータ等によるファイル転送の再開始要求を受け
た時点で誤り回復を開始することは、あたかも本来の
「誤りクラス2」以上の一時誤りが発生してその誤り回
復がリトライ間隔時間の満了時点で開始すると見做せ
る。また、(b)相手の応答側からのファイル転送の中
断要求は上記の「誤りクラス2」以上の一時誤りの発生
をシミュレートしたものであるため、その一時誤りの発
生通知時に診断の推奨遅延パラメタで指定された待ち
(遅延)の長さは本来の「誤りクラス2」以上の一時誤
り発生通知時に上記推奨遅延パラメタで指定される遅延
の長さ(=推奨遅延値)と見做せるので、いずれの場合
も誤り回復機能(誤り回復)をそのまま使用してファイ
ル転送の再開始及びファイル転送の再開までの待ち合わ
せができる。
【0029】この結果、誤り回復機能により自側のオペ
レータ等によるファイル転送の中断及び相手側との間で
折衝したチェックポイントからファイル転送の再開を行
うことができる。
【0030】また、自側が起動側の場合に、ファイル転
送中に該応答側から「誤りクラス2」以上の一時誤りの
通知を受けたとき、該通知の診断の詳細パラメタ値が該
応答側との間であらかじめ取り決めたオペレータ等によ
るファイル転送の中断要求で使用する診断の詳細パラメ
タ値に一致するか否か判定し、上記ファイル転送の中断
要求で使用する値に一致するときには該通知の診断の推
奨遅延パラメタで設定された待ち(遅延)の長さに基づ
く待ち(遅延)時間を、反対に一致しないときにはFT
AMで規定する本来の「誤りクラス2」以上の一時誤り
の通知を受けたときに自側で採用している論理に基づい
て決定される待ち時間を、それぞれ有効とするので、両
者を混同せず確実に待ち合わせをしてからファイル転送
を再開(誤り回復を実行)することができる。
【0031】さらに、自側が起動側の場合にFTAMで
規定する本来の一時誤りが該応答側との間で発生し自側
で設定された誤り回復処理のリトライ間隔時間の満了待
ち状態中に、自側からオペレータ等によるファイル転送
の中断要求を受けたときには、上記リトライ間隔時間の
満了待ちを無効にし、オペレータ等によるファイル転送
の再開始要求待ちにするので、その後、ファイル転送の
再開要求による誤り回復処理を行うことができる。
【0032】一方、自側からオペレータ等によるファイ
ル転送の再開要求を受けたときには上記リトライ間隔時
間の満了待ちを無効にし、誤り回復手順を即実行するの
で、上記ファイル転送の再開要求受付後、即時にして該
応答側との間で折衝したチェックポイントからファイル
転送を再開できる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて詳細
に説明する。
【0034】図1は本発明を適用したデータ処理システ
ムの一実施例を示すブロック図である。
【0035】図1において、1は自側データ処理システ
ム(以下、自側と略記)、2はFTAM応用プロセス部
(以下、FTAM−APと略記)、3は応用インタフェ
ース処理部(以下、API処理部と略記)、4はFTA
M実装部、9は下位層インタフェース処理部、10は第
7層のACSE(アソシエーション制御サービス要素)
を含む6層以下の下位層サービス提供実装部、11はコ
ンソール、12はデータファイル、13は通信回線等の
ネットワーク、14は相手側データ処理システム(以
下、相手側と略記)、15と16はそれぞれ相手側のコ
ンソール、データファイルを示している。
【0036】FTAM実装部4は、ファイルサービス利
用者実装部5、FERPM(FTAM誤り回復プロトコ
ルマシン)実装部6、FPM(FTAM基本ファイルプ
ロトコルマシン)実装部7、データ管理システム等のロ
ーカル環境とのインタフェースを持ち、自側のローカル
な障害(誤り)検出や誤り回復中のデータの保持などを
行うFTAMローカル処理部8(以下、ローカル処理部
8と略記)とから成る。
【0037】さらに、FERPM実装部6は、回復処理
部6aと通常処理部6bとから成る。
【0038】この回復処理部6aは相手側14への誤り
通知及び誤り回復手順の実行を司り、通常処理部6bは
チェックポイント制御、ドケット管理、相手側からの誤
り通知の検出等を司る。
【0039】なお、図1において、FTAM実装部4を
構成するファイルサービス利用者実装部5とFERPM
実装部6とFPM実装部7とローカル処理部8、またF
ERPM実装部6を構成する回復処理部6aと通常処理
部6bをそれぞれ分けた構成としているが、ローカル処
理部8をFTAM実装部4を構成する他の実装部に分散
させた実装形態や、回復処理部6aと通常処理部6bを
1つにまとめた実装形態、あるいはFTAM実装部4の
各実装部を1つにまとめた実装形態等であっても何ら問
題ない。
【0040】次に、本発明に関わるFTAMで規定する
診断パラメタについて説明する。
【0041】診断パラメタは1個以上の診断からなり、
各診断は誤り型,誤り識別,誤り検出元,誤り発生元,
推奨遅延,詳細の各サブパラメタ(以下、単にパラメタ
とする)から成る。
【0042】この中で特に深く関わる推奨遅延パラメタ
と詳細パラメタについて説明する。
【0043】まず、推奨遅延パラメタは、基本標準IS
O8571ではオプションであるが、機能標準ISO/IEC
ISP 10607及びこれをベースに開発されたINTAPのFTA
M実装規約(V2.0)では、誤り回復機能単位を実装する
場合にはF-INITIALIZE,F-P-ABORT及びF-RECOVERの各P
DU(後述する)の診断パラメタでサポートしなければ
ない。
【0044】基本標準ISO8571-3(JIS X 5723:第55ペー
ジ)の規定では、推奨遅延は「一時誤りに対する回復を
試みるまでの遅延であり、その値は2のX乗秒の遅延時
間を示す整数Xとする。」となっている。逆にいえば、
遅延時間は2のべき乗でなければならないので、遅延時
間Tから推奨遅延パラメタの値n(これを「遅延の長
さ」と呼ぶことにする)を求める場合,nは必ずしもlo
g2Tと一致しない。このため、数式で表現すると、一般
に、n=f(d),d=log2Tとなる。ここで、f(d)は
変数d(整数とは限らない)に対するn(常に整数)を
決定する関数であり、関数fは例えば、dを小数点以下
切り上げる、dを小数点以下切り下げる、dを小数点以
下四捨五入する、あるいはこれらを変数dの値の範囲で
使いわける、などが考えられる。しかし、この関数fの
特性が何であるかは本発明に全く影響しないため、以降
の説明では単に「関数f(d)」として記述する。
【0045】なお、log2Tの具体的な計算方法(精度を
含めて)も本発明に全く影響しないため、以降の説明で
は単に「d=log2T」として記述する。
【0046】次に、詳細パラメタは基本標準ISO8571で
はオプションあるが、機能標準ISO/IEC ISP 10607及びI
NTAPのFTAM実装規約(V2.0)ではサポート必須であ
る。
【0047】基本標準ISO8571-3(JIS X 5723:第55ペー
ジ)の規定では、詳細パラメタは「誤りの原因を示す自
然言語によるテキストメッセ−ジ。メッセ−ジには、フ
ァイルストア提供者のローカルシステム環境に関して規
格に定めていない概念が含まれてもよい。値は図形文字
列型とする。」となっている。
【0048】次に、図2を基に本発明に係る誤り回復手
順の相手側との側面について、「誤りクラス3」の一時
誤り発生時を例に説明する。
【0049】図2において、最初に起動側で「誤りクラ
ス3」の一時誤りを検出した場合について説明する。
【0050】起動側からの要求で読み出し、又は書き込
み手順の実行中(ファイル転送中)に(100a,100b)、
起動側で「誤りクラス3」の一時誤りを検出したとき、
起動側は応答側へF-P-ABORT要求(動作結果パラメタに’
一時誤り’を設定)を送信し(101a)、自側でローカル
に設定されているリトライ間隔時間(R1)だけ待ち合
わせた後、アソシエーションを再確立するためF-INITIA
LIZE要求を応答側へ送信する(103a)。
【0051】一方、応答側はこのF-INITIALIZE要求を受
信し(103b)、その時点でアソシエーションを再確立す
る用意ができていない場合には、動作結果パラメタに’
一時誤り’、診断の推奨遅延パラメタに遅延の長さβを
設定したF-INITIALIZE応答を起動側へ送信する(104
b)。
【0052】起動側はF-INITIALIZE応答を受信し(104
a)、動作結果パラメタが’一時誤り’であるため、診
断の推奨遅延パラメタで設定された遅延の長さβを基に
2のβ乗(=R2)秒だけ待ち合わせし、再度F-INITIA
LIZE要求を応答側へ送信する(105a)。
【0053】一方、応答側はこのF-INITIALIZE要求を受
信し(105b)、その時点でアソシエーションを再確立す
る用意がまだできていない場合には、上記(104b)の動
作を繰り返す。しかし、アソシエーションの再確立がで
きる場合には、動作結果パラメタに’成功’を設定した
F-INITIALIZE応答を起動側へ送信する(106b)。
【0054】起動側はF-INITIALIZE応答を受信し(106
a)、動作結果パラメタが’成功’であるので、次にオ
ープンレジームを回復するためF-RECOVER要求を応答側
へ送信する(107a)。
【0055】一方、応答側はこのF-RECOVER要求を受信
し(107b)、その時点でオープンレジームを回復する用
意ができていない場合には、動作結果パラメタに’一時
誤り’、診断の推奨遅延パラメタに遅延の長さγを設定
したF-RECOVER応答を起動側へ送信する(108b)。
【0056】起動側はF-RECOVER応答を受信し(108
a)、動作結果パラメタが’一時誤り’であるため、診
断の推奨遅延パラメタで設定された遅延の長さγを基に
2のγ乗(=R3)秒だけ待ち合わせし、再度F-RECOVE
R要求を応答側へ送信する(109a)。
【0057】一方、応答側はこのF-RECOVER要求を受信
し(109b)、その時点でにオープンレジームを回復する
用意が未だできていない場合には、上記(108b)の動作
を繰り返す。
【0058】しかし、オープンレジームの回復ができた
場合には、動作結果パラメタに’成功’を設定したF-RE
COVER応答を起動側へ送信する(110b)。
【0059】起動側はF-RECOVER応答を受信し(110
a)、動作結果パラメタが’成功’であるので、誤り回
復が成功したと判断し、読み出し又は書き込み手順の実
行(ファイル転送)を行う(111a,111b)。この時、デ
ータの転送はF-RECOVERの交換(109a,109b,110a,110
b)で折衝した回復点(チェックポイント)から再開さ
れる。
【0060】次に、応答側で誤りクラス3の一時誤りを
検出した場合について説明する。
【0061】起動側からの要求で読み出し又は書き込み
手順の実行中(ファイル転送中)に(100a,100b)、応
答側で「誤りクラス3」の一時誤りを検出したとき、応
答側は起動側へ動作結果パラメタに’一時誤り’、診断
の推奨遅延パラメタに遅延の長さαを設定したF-P-ABOR
T要求を送信する(102b)。
【0062】起動側はこのF-P-ABORT要求を受信し(102
a)、動作結果パラメタが’一時誤り’であるため、診
断の推奨遅延パラメタで設定された遅延の長さαを基に
2のα乗(=R1)秒だけ待ち合わせ後、アソシエーシ
ョンを再確立するためにF-INITIALIZE要求を応答側へ送
信する(103a)。
【0063】なお、102aで受信したF-P-ABORT要求に診
断の推奨遅延パラメタが存在しない場合には、自側でロ
ーカルに設定されているリトライ間隔時間だけ待ち合わ
せ後、アソシエーションを再確立するためにF-INITIALI
ZE要求を応答側へ送信する(103a)。
【0064】以降のシーケンスは上記の起動側で「誤り
クラス3」の一時誤りを検出した場合と同一のため、説
明を省略する。
【0065】ところで、以上の説明は回復手順の最悪ケ
−スを想定したものであり、応答側の状態によっては単
純化される。例えば、図2において、応答側が(103b)
と(107b)でそれぞれF-INITIALIZE要求,F-RECOVER要
求を受け入れ可能な状態であれば、動作結果パラメタ
に’成功’を設定した応答をそれぞれ送信する(106b,
110b)ことで回復手順実行中のリトライシーケンス(図
2で、破線で囲った部分のシーケンス)が不要となる。
【0066】また、回復手順実行中のリトライシーケン
スを何回まで行うかは規定されておらず、実装に委され
ている。
【0067】図3以降は、FTAMの規格ではFERP
M(誤り回復プロトコルマシン)又はローカル環境で検
出した一時誤り(障害)しか想定されていない誤り回復
手順を、障害時の本来の自動的な回復だけではなく、オ
ペレータ等による通常時及び障害対策時のファイル転送
の中断及び再開始に適用した方式を示す。
【0068】なお、図3以降の図面及びその説明では、
図2で詳細に説明した部分については重複して煩雑にな
ることを避けるため、例えば図2で(105a,105b,106a,1
06b)で示したF-INITIALIZE交換によるアソシエーショ
ンの確立(又は再確立)は「アソシエーションの確立
(又は再確立)」というように簡略して記述、又は省略
している。
【0069】まず、図3は、自側が起動側の場合で自側
からファイル転送の中断及び再開を要求する場合の処理
シーケンス例を示す。
【0070】図3において、自側はFTAM−AP部2
とFTAM実装部4とのインタフェ−スしか記述されて
いないが、図1で示したようにFTAM−AP部2とF
TAM実装部4との間にAPI処理部3が存在し、AP
I処理部3はFTAM−AP部2からの要求を受けてF
TAMのプロトコルに係る要求であれば、FTAM実装
部4に、そうでない場合にはローカル処理部8にそれぞ
れ要求を渡す。
【0071】記述を簡単にするため以降の図においても
API処理部3を省略する。また、図において、FTA
M−AP部2へ要求も省略している。FTAM−AP部
2への要求はコンソール11からオペレ−タ又は時刻起
動等によってなされるが、記述を簡単にするため、以降
の図においても示さず、かつ、全て「オペレータ等によ
る」と略すことにする。
【0072】さて、オペレータ等によるファイル転送の
指示を受けたFTAM−AP部2はFTAM実装部4へ
アソシエーション確立を要求し(200)、FTAM実装
部4は相手側14(応答側)との間でアソシエーション
を確立し(220)、その結果通知をFTAM−AP部2
へアソシエーション確立確認として報告する(201)。
【0073】この報告を受けて、FTAM−AP部2は
次にファイル転送をFTAM実装部4に要求し(20
2)、FTAM実装部4は相手側14との間でファイル
選択/オープンレジームを確立し(221)、読み出し又
は書き込み手順(ファイル転送)を実行する(222)。
【0074】なお、読み出しか書き込みかはオペレータ
等による要求で決まるが、本発明に影響しないため場合
分けせず、以降「読み出し又は書き込み」とする。
【0075】上記読み出し又は書き込み手順(ファイル
転送)を実行中に、オペレータ等によるファイル転送の
中断要求を受けた時、FTAM−AP部2はファイル転
送の中断をローカル処理部8に要求する(203)。
【0076】ローカル処理部8はファイル転送の中断要
求の場合、回復処理部6aでのリトライ間隔時間による
誤り回復処理のタイマ−起動を無効にし(210)、「誤
りクラス3」の一時誤りの発生をシミュレートして「誤
りクラス3」の一時誤りの発生を回復処理部6aへ通知
する(211)。
【0077】回復処理部6aはこの通知を受けて本来の
「誤りクラス3」の一時誤りを検出した場合と全く同様
にF-P-ABORT要求(動作結果パラメに’一時誤り’を設
定)を相手側14に送信し(223)、ローカル処理部8
を介してFTAM−AP部2からのファイル転送の再開
要求を待つ(212)。
【0078】一方、相手側14は上記のF-P-ABORT要求
(223)を受信したとき、FTAMで規定する「誤りク
ラス3」の一時誤りの通知(報告)時の処理を行う。
【0079】さて、上記のファイル転送が中断した状態
で、オペレータ等によるファイル転送の再開要求を受け
た時、FTAM−AP部2はファイル転送の再開をロー
カル処理部8に要求する(204)。
【0080】ローカル処理部8はファイル転送の再開要
求の場合、(210)で無効にした回復処理部6aでのリ
トライ間隔時間による誤り回復処理のタイマ起動を有効
にし(213)、誤り回復手順の即実行を回復処理部6a
へ通知する(214)。
【0081】回復処理部6aはこの通知を受けて、本来
の「誤りクラス3」の一時誤りの回復処理がリトライ間
隔時間の満了で起動された場合と全く同様に、誤り回復
手順すなわちアソシエーションを再確立し(224)、オ
ープンレジームを回復した後(225)、読み出し又は書
き込み手順を実行する(226)。
【0082】以上により、自側が起動側の場合で、自側
からオペレータ等によるファイル転送の中断及び再開が
実現できる。
【0083】なお、上記のオペレータ等によるファイル
転送の中断及び再開は繰り返し何回も要求することがで
きる。
【0084】次に、図4は自側が応答側の場合で、自側
からファイル転送の中断及び再開を要求する場合の処理
シーケンス例を示す。
【0085】図において、相手の起動側から読み出しま
たは書き込み手順を実行中(270)に、オペレータ等に
よるファイル転送の中断要求(再開までの待ち時間情報
の指定あり)を受けた時、FTAM−AP部2は再開ま
での待ち時間情報(現在時刻から再開までの時間又は再
開の時刻など、以下同様)から待ち時間T1を求め、そ
の再開までの待ち時間T1を指定したファイル転送の中
断をローカル処理部8に要求する(250)。
【0086】ローカル処理部8はファイル転送の中断要
求の場合、誤り回復までの遅延(=上記待ち時間T1)
を伴う「誤りクラス3」の一時誤りの発生をシミュレー
トして「誤りクラス3」の一時誤りの発生を回復処理部
6aへ通知する(260)。
【0087】回復処理部6aはこの通知を受けて本来の
「誤りクラス3」の一時誤りを検出した場合と同様に、
遅延時間(=上記待ち時間T1)から遅延の長さα[α
=f(d1),d1=log2T1]を求め、F-P-ABORT要求
(動作結果パラメタに’一時誤り’,推奨遅延パラメタ
に遅延の長さαを設定)を相手側14に送信し(27
1)、相手の起動側からの誤り回復手順の実行を待つ(2
61)。
【0088】一方、相手側14は上記F-P-ABORT要求(2
71)を受信したとき、本来の「誤りクラス3」の一時誤
りの発生(検出)通知時と同様に、診断の推奨遅延パラ
メタで指定された遅延の長さαから遅延時間R1(=2
のα乗秒)を計算し、その遅延時間分待ち合わせた後、
誤り回復手順の実行すなわちアソシエーションを再確立
し(272)、オープンレジームを回復した後(273)、読
み出し又は書き込み手順を実行する(274)。
【0089】以上により、自側が応答側の場合でも、自
側からオペレータ等によるファイル転送の中断(及び再
開)が実現できる。
【0090】なお、上記のオペレータ等によるファイル
転送の中断(及び再開)は繰り返し何回も要求すること
ができる。
【0091】さて、次に図5及び図6は、自側が応答側
でファイル転送の再開までの間にファイル転送の中断を
複数回要求した場合の処理シーケンス例を示す。
【0092】図5において、相手の起動側から読み出し
または書き込み手順を実行中(320)に、オペレータ等
によるファイル転送の中断要求(再開までの待ち時間情
報の指定あり)を受けた時、FTAM−AP部2は再開
までの待ち時間情報から待ち時間T1を求め、その再開
までの待ち時間T1を指定したファイル転送の中断をロ
ーカル処理部8に要求する(300)。
【0093】ローカル処理部8はファイル転送の中断要
求の場合、誤り回復までの遅延(=上記待ち時間T1)
を伴う「誤りクラス3」の一時誤りの発生をシミュレー
トして「誤りクラス3」の一時誤りの発生を回復処理部
6aへ通知する(310)。
【0094】回復処理部6aはこの通知を受けて本来の
「誤りクラス3」の一時誤りを検出した場合と同様に、
遅延時間(=上記待ち時間T1)から遅延の長さα[α
=f(d1),d1=log2T1]を求め、F-P-ABORT要求
(動作結果パラメタに’一時誤り’,推奨遅延パラメタ
に遅延の長さαを設定)を相手側14に送信し(32
1)、相手の起動側からのF-INITIALIZE要求(322)を待
つ。
【0095】ところが、相手の起動側からのF-INITIALI
ZE要求(322)を待つ間に、再びオペレータ等によるフ
ァイル転送の中断要求(再開までの待ち時間情報の指定
あり)を受けた時、FTAM−AP部2は再開までの待
ち時間情報から待ち時間T2を求め、最初の中断要求時
と同様に再開までの待ち時間T2を指定したファイル転
送の中断をローカル処理部8に要求する(301)。
【0096】ローカル処理部8は既にファイル転送の中
断要求を受けて誤り回復処理(待ち状態を含む)中に再
度上記中断要求を受けた場合、上記待ち時間T2を指定
して誤り回復処理のリトライを回復処理部6aへ要求す
る(311)。
【0097】回復処理部6aはこの要求を受けて、本来
の「誤りクラス3」の一時誤り処理時と同様に、アソシ
エーションの再確立済み(動作結果パラメタに’成功’
を指定したF-INITIALIZE応答(327)を送信済み)か否
かチェックし、アソシエーションの再確立済みであれ
ば、次のF-RECOVER交換時に処理する。これについては
図6で説明する。
【0098】一方、アソシエーションの再確立済みでな
い場合(図5の場合)、回復処理部6aは上記F-P-ABOR
T要求(321)送信時から上記誤り回復処理のリトライ要
求受付までの経過時間C1を求め(312)、相手側(起
動側)14からのF-INITIALIZE要求(322)をまだ受信
していなければこれを受信する。
【0099】次に、回復処理部6aはこのF-INITIALIZE
要求(322)に対する応答の送信時、上記経過時間C1
と上記待ち時間T2と上記F-P-ABORT要求(321)送信時
からF-INITIALIZE応答(323)送信直前(現在処理時
点)までの経過時間S1との差分(C1+T2−S1)
=遅延時間を求める(313)。
【0100】この差分が負の値である場合には、回復処
理部6aはローカル処理部8に要求エラ−を報告する。
一方、正の値である場合には更に遅延が必要と判断し、
この差分からアソシエーションの再確立の待ち合わせの
ために、遅延の長さβ[β=f(d2),d2=log2(C
1+T2−S1)]を求め、F-INITIALIZE応答(動作結
果パラメタに’一時誤り’,推奨遅延パラメタに遅延の
長さβを設定)を相手側14に送信し(323)、相手の
起動側からF-INITIALIZE要求(324)を待つ。
【0101】ここで、再び相手の起動側からのF-INITIA
LIZE要求(324)を待つ間にオペレータ等によるファイ
ル転送の中断要求(再開までの待ち時間情報の指定あ
り)を受けた時、上記と同様に、FTAM−AP部2は
再開始までの待ち時間情報から待ち時間T3を求め、再
開までの待ち時間T3を指定したファイル転送の中断を
ローカル処理部8に要求する(302)。
【0102】ローカル処理部8は上記(311)と同様に
上記待ち時間T3を指定して誤り回復処理のリトライを
回復処理部6aへ要求する(314)。
【0103】回復処理部6aはこの要求を受けて、アソ
シエーションの再確立済み(動作結果パラメタに’成
功’を指定したF-INITIALIZE応答(327)を送信済み)
か否かをチェックし、アソシエーションの再確立済みで
あれば、次のF-RECOVER交換時に処理する。
【0104】一方、アソシエーションの再確立済みでな
い場合(図5の場合)、回復処理部6aは上記F-P-ABOR
T要求(321)送信時から上記誤り回復処理のリトライ要
求受付までの経過時間C2を求め(315)、相手側(起
動側)14からのF-INITIALIZE要求(324)をまだ受信
していなければ、これを受信する。
【0105】次に、回復処理部6aはこのF-INITIALIZE
要求(324)に対する応答の送信時、上記経過時間C2
と上記待ち時間T3と上記F-P-ABORT要求(321)送信時
からF-INITIALIZE応答(325)送信直前(現在処理時
点)までの経過時間S2との差分(C2+T3−S2)
=遅延時間を求める(316)。
【0106】この差分が負の値である場合には、回復処
理部6aはローカル処理部8に要求エラ−を報告する。
【0107】一方、正の値である場合には、更に遅延が
必要と判断し、この差分からアソシエーションの再確立
の待ち合わせのために、遅延の長さγ[γ=f(d3),
d3=log2(C2+T3−S2)]を求め、F-INITIALI
ZE応答(動作結果パラメタに’一時誤り’,推奨遅延パ
ラメタに遅延の長さγを設定)を相手側14に送信し
(325)、相手の起動側からF-INITIALIZE要求(326)を
待つ。
【0108】相手側14では、本来の「誤りクラス3」
の一時誤りの発生(検出)通知時と同様にF-INITIALIZE
応答(325)で指定された診断の推奨遅延パラメタの遅
延の長さγから遅延時間(=2のγ乗秒)を計算し、そ
の遅延時間分待ち合わせた後、F-INITIALIZE要求を再度
送信する(326)。
【0109】回復処理部6aはこのF-INITIALIZE要求を
受信し、動作結果パラメタに’成功’を指定したF-INIT
IALIZE応答を相手側14へ送信する(327)。
【0110】相手側14は、アソシエーションの再確立
が成功したと判断して以降の誤り回復手順、すなわちオ
ープンレジームの回復(328)、読み出し又は書き込み
手順の実行(329)を行う。
【0111】なお、図5ではオペレータ等によるファイ
ル転送の中断要求をファイル転送の再開までの間に3回
行った場合について示しているが、回復処理部6aが上
記F-INITIALIZE応答(動作結果パラメタに’一時誤
り’,推奨遅延パラメタに遅延の長さXを設定)を送信
してから次のF-INITIALIZE要求を受信し、その応答を送
信するまでの間であれば、同様にして何回もファイル転
送の中断要求を行うことができ、ファイル転送の再開時
期を変更する(延ばす)ことができる。
【0112】また、図5では同一の待ち合わせ時間(例
えば2のα乗秒)内で1回だけしかファイル転送の中断
要求を行っていないが、複数回できることはもちろんで
ある。ファイル転送の中断要求を複数回行った場合に
は、エラ−とならなかった最後の中断要求が有効とな
る。
【0113】次に、図6は、誤り回復手順の実行中、相
手の起動側からのF-INITIALIZE要求(372)に対し回復処
理部6aがその応答(373)を送信した以降に2回目のオ
ペレータ等によるファイル転送の中断が要求された場合
の処理シーケンス例を示す。
【0114】図において、最初のオペレータ等によるフ
ァイル転送の中断要求時の処理は図5と同様のため説明
を省略する。2回目のオペレータ等によるファイル転送
の中断要求(再開始までの待ち時間情報の指定あり)を
受けた時、FTAM−AP部2は再開始までの待ち時間
情報から待ち時間T2を求め、再開始までの待ち時間T
2を指定したファイル転送の中断をロ−カル処理部8に
要求する(351)。
【0115】ローカル処理部8は既にファイル転送の中
断要求を受けて誤り回復処理(待ち状態を含む)中に再
度上記中断要求を受けた場合、上記待ち時間T2を指定
して誤り回復処理のリトライを回復処理部6aへ要求す
る(360)。
【0116】回復処理部6aはこの要求を受けて、本来
の誤りクラス3の一時誤り処理時と同様に、アソシエー
ションの再確立済み(動作結果パラメタに’成功’を指
定したF-INITIALIZE応答(373)を送信済み)か否かチ
ェックし、アソシエーションの再確立済みであるため、
さらに、オープンレジーム回復済み(動作結果パラメタ
に’成功’を指定したF-RECOVER応答(379)を送信済
み)か否かチェックし、オープンレジーム回復済みであ
れば相手側14に遅延を要求する手段がもはやないた
め、回復処理部6aはローカル処理部8に要求エラーを
報告する。
【0117】一方、オープンレジーム回復済みでない場
合(図6の場合)、上記誤り回復処理のリトライ要求を
F-RECOVER交換時におけるレジ−ム回復の待ち合わせ処
理で対応する。
【0118】即ち、回復処理部6aはF-P-ABORT要求(3
71)送信時から上記誤り回復処理のリトライ要求受付ま
での経過時間C1を求め(361)、相手側(起動側)1
4からのF-RECOVER要求(374)をまだ受信していなけれ
ばこれを受信する。
【0119】次に、回復処理部6aはこのF-RECOVER要
求(374)に対する応答の送信時、上記経過時間C1と
上記待ち時間T2とF-P-ABORT要求(371)送信時からF-
RECOVER応答(375)送信直前(現在処理時点)までの経
過時間S1との差分(C1+T2−S1)=遅延時間を
求める(362)。この差分が負の値である場合には、回
復処理部6aはローカル処理部8に要求エラーを報告す
る。
【0120】一方、正の値である場合には更に遅延が必
要と判断し、この差分からオープンレジーム回復の待ち
合わせのために、遅延の長さβ[β=f(d2),d2=
log2(C1+T2−S1)]を求め、F-RECOVER応答
(動作結果パラメタに’一時誤り’,推奨遅延パラメタ
に遅延の長さβを設定)を相手側14に送信し(37
5)、相手の起動側からF-RECOVER要求(376)を待つ。
【0121】ここで、再び相手の起動側からのF-RECOVE
R要求(376)を待つ間にオペレータ等によるファイル転
送の中断要求(再開始までの待ち時間情報の指定あり)
を受けた時、FTAM−AP部2は再開始までの待ち時
間情報から待ち時間T3を求め、再開始までの待ち時間
T3を指定したファイル転送の中断をローカル処理部8
に要求する(352)。
【0122】ローカル処理部8は上記待ち時間T3を指
定して誤り回復処理のリトライを回復処理部6aへ要求
する(363)。回復処理部6aはこの要求を受けて、上
記の2回目の中断要求による回復処理のリトライ要求時
と同様にオープンレジームの回復済みか否かチェック
し、オープンレジームの回復済みでないため、回復処理
部6aはF-P-ABORT要求(371)送信時から上記誤り回復
処理のリトライ要求受付までの経過時間C2を求め(36
4)、相手側(起動側)14からのF-RECOVER要求(37
6)をまだ受信していなければこれを受信する。
【0123】次に、回復処理部6aはこのF-RECOVER要
求(376)に対する応答の送信時、上記経過時間C2と
上記待ち時間T3とF-P-ABORT要求(371)送信時からF-
RECOVER応答(377)送信直前(現在処理時点)までの経
過時間S2との差分(C2+T3−S2)=遅延時間を
求める(365)。この差分が負の値である場合には、回
復処理部6aはローカル処理部8に要求エラーを報告す
る。
【0124】一方、正の値である場合には更に遅延が必
要と判断して、この差分からオープンレジーム回復の待
ち合わせのために、遅延の長さγ[γ=f(d3),d3
=log2(C2+T3−S2)]を求め、F-RECOVER応答
(動作結果パラメタに’一時誤り’,推奨遅延パラメタ
に遅延の長さγを設定)を相手側14に送信し(37
7)、相手の起動側からF-RECOVER要求(378)を待つ。
【0125】相手側14では、本来の誤りクラス3の一
時誤りの発生(検出)通知時と同様にF-RECOVER応答(3
77)で指定された診断の推奨遅延パラメタの遅延の長さ
γから遅延時間(=2のγ乗秒)を計算してその遅延時
間分待ち合わせた後、F-RECOVER要求を再度送信する(3
78)。
【0126】回復処理部6aはこのF-RECOVER要求を受
信して動作結果パラメタに’成功’を指定したF-RECOVE
R応答を相手側14へ送信する(379)。
【0127】相手側14は、オープンレジームの回復が
成功したと判断して以降の誤り回復手順即ち読み出し又
は書き込み手順の実行(380)を行う。
【0128】なお、図6でも図5と同様に、オペレータ
等によるファイル転送の中断要求をファイル転送の再開
始までの間に3回行った場合について示しているが、回
復処理部6aが上記F-RECOVER応答(動作結果パラメタ
に’一時誤り’,推奨遅延パラメタに遅延の長さXを設
定)を送信してから次のF-RECOVER要求を受信してその
応答を送信するまでの間であれば、同様にして何回もフ
ァイル転送の中断要求を行うことができ、ファイル転送
の再開始時期を変更する(延ばす)ことができる。
【0129】また、図6でも同一の待ち合わせ時間(例
えば2のα乗秒)内で1回だけしかファイル転送の中断
要求を行っていないが、もちろん複数回できる。ファイ
ル転送の中断要求を複数回行った場合には、エラーとな
らなかった最後の中断要求が有効となる。
【0130】以上、図5及び図6の説明により、自側が
応答側の場合、ファイル転送の再開始前(F-RECVER応答
[動作結果’成功’指定]送信前)までであれば、オペ
レータ等によるファイル転送の中断要求で何回もファイ
ル転送の再開始までの待ち時間を変更(但し、待ち時間
を伸ばすことのみ)することができる。
【0131】これにより、FTAMのプロトコル上、誤
り回復手順を自側から実行できないことによるデメリッ
ト(ファイル転送の再開始時期を自側で自由に決定でき
ない)を改善できる。
【0132】次に、図7から図9を用いて、相手側14
から誤りクラス3の一時誤りの通知がなされた場合の処
理について説明する。
【0133】図7は自側が起動側の場合に、相手側(応
答側)14から誤りクラス3の一時誤りの通知を受けた
ときの処理を示す。
【0134】図において、自側の要求で読み出し又は書
き込み手順の実行中に(420)、相手側14からF-P-ABO
RT要求を受信したとき(421)、通常処理部6bはその
動作結果パラメタ値が’一時誤り’であるかチェックし
(410)、’一時誤り’でない場合にはエラー報告をフ
ァイルサ−ビス利用者実装部5更にAPI処理部3を介
してFTAM−AP部2にエラー報告を行い(40
0)、’一時誤り’である場合には回復処理部6aに通
知する。
【0135】回復処理部6aはこの通知を受けて必要な
待ち合わせ(後述)をして(411)、その後、図2で説
明したように誤り回復手順すなわちアソシエーションを
再確立し(422)、オープンレジームを回復した(423)
後、読み出し又は書き込み手順を実行する(424)。
【0136】ここで、上記の待ち合わせ処理(411)に
ついて図8を基に説明する。
【0137】最初に、診断(この場合はF-P-ABORT要求
(421)で指定された診断パラメタである)の推奨遅延
パラメタが指定されているか否かチェックし(ステップ
500)、指定されている場合には次に診断の詳細パラメ
タが指定されているか否かチェックし(ステップ50
1)、指定されている場合には更にその値があらかじめ
相手側14と取り決めたオペレータ等によるファイル転
送の中断要求で使用するパラメタ値に一致するか否かチ
ェックし(ステップ502)、一致する場合には診断の推
奨遅延パラメタで指定された遅延の長さから算出される
時間だけ待ち合わせる(ステップ504)。
【0138】上記(ステップ500)の判定で、推奨遅延
パラメタが指定されていない場合には自側で設定されて
いる回復処理のためのリトライ間隔時間だけ待ち合わせ
る(ステップ505)。
【0139】また、上記(ステップ501)の判定で診断
の詳細パラメタが指定されていない場合、あるいは上記
(ステップ502)の判定で診断の詳細パラメタ値があら
かじめ相手側14と取り決めたオペレータ等によるファ
イル転送の中断要求で使用する値に一致しない場合には
自側で採用している論理によって決定される待ち時間だ
け待ち合わせる(ステップ503)。
【0140】なお、図8において、自側で採用している
論理とは、本来の一時誤り発生(検出)通知の受信時に
診断の推奨遅延パラメタが指定されていた場合の処理方
式であり、これには診断の推奨遅延パラメタで指定され
た遅延の長さから算出される時間を規格通り無条件に有
効とする方式のほかに、例えば、診断の推奨遅延パラメ
タで指定された遅延の長さから算出される時間と自側で
設定されている回復処理のためのリトライ間隔時間とを
比較し、前者が後者よりも小さいときには後者を、反対
に前者が後者よりも大きいときには前者を有効とする方
式、又はこの逆の方式等が考えられる。
【0141】本来の一時誤り(障害)が発生した場合、
相手側が診断の推奨遅延パラメタで指定した遅延の長さ
から算出される時間を無条件に待ち時間とすると、その
時間値が例えば小さくてリトライ(回復処理)が成功し
ないなどの不都合があり得るため、誤り回復機能を実装
したシステムによっては相手側が診断の推奨遅延パラメ
タで指定した遅延の長さを尊重しつつも、ある範囲内で
しか認めないことが行われる。しかし、オペレータ等に
よるファイル転送の中断要求の場合には上記の論理が働
くと、ファイル転送の再開始までの待ち時間が保証され
ないことになる。この問題を避けるために、ステップ50
1、502及び504の各処理は重要な意味を持つ。
【0142】なお、自側が応答側で自側よりオペレータ
等によるファイル転送の中断要求を行う場合について
は、既に図4から図6を基に説明済みであるが、そこで
は相手側(起動側)14がFTAMの規格どおりに一時
誤りの発生(検出)通知時の診断の推奨遅延パラメタで
指定された遅延の長さから算出される時間に基づいて待
ち合わせすることを前提としていた。仮に、相手側(起
動側)14がこの前提に反する場合には、応答側である
自側からオペレータ等によるファイル転送の中断要求に
よりシミュレートした一時誤りの発生通知時の診断の詳
細パラメタに、予め取り決めた上記ファイル転送の中断
要求で使用する値を設定し、一方、相手側(起動側)1
4は上記一時誤りの発生通知の受信時、図8で説明した
待ち合わせ処理を行うようにすればよい。
【0143】次に、図9は自側が応答側の場合に、相手
側(起動側)14から誤りクラス3の一時誤りの通知を
受けたときの処理を示す。
【0144】図において、相手側の要求で読み出し又は
書き込み手順の実行中に(470)、相手の応答側からF-P
-ABORT要求を受信したとき(471)、通常処理部6bは
その動作結果パラメタ値が’一時誤り’であるかチェッ
クし(460)、’一時誤り’でない場合には図7で説明
したのと同様にエラー報告をファイルサ−ビス利用者実
装部5更にAPI処理部3を介してFTAM−AP部2
にエラー報告を行い(450)、’一時誤り’である場合
には回復処理部6aに通知する。
【0145】回復処理部6aはこの通知を受けて相手側
からいつ誤り回復手順が実行されるか前もって分からな
いため、本来の一時誤り発生時と同様に誤り回復手順の
実行を無制限に待つ(461)。
【0146】その後、相手側から誤り回復手順すなわち
アソシエーションの再確立(472)、オープンレジーム
の回復(473)、読み出し又は書き込み手順の実行(47
4)が行われる。
【0147】さて次に、図10と図11を基に、自側が
起動側の場合で本来の誤り回復処理中にオペレータ等に
よるファイル転送の中断または再開始が要求されたとき
の処理について説明する。
【0148】最初に、図10は本来の誤り回復処理中に
オペレータ等によるファイル転送の中断が要求されたと
きの処理を示す。図において、読み出し又は書き込み手
順の実行中に(620)、一時的障害(一時誤り:例えば
網幅輳等による一時的回線障害)が発生し、自側でロー
カル処理部8が下位層インタフェ−ス実装部9を介して
下位層サ−ビス提供実装部10からの障害通知をもとに
アソシエーションの喪失を検出したとき(621)、ロー
カル処理部8は誤りクラス3の一時誤りの発生(検出)
を回復処理部6aへ通知する(610)。
【0149】回復処理部6aはこの通知を受けて回復処
理のため、自側で設定されているリトライ間隔時間の満
了を待つ(611)。このリトライ間隔時間の満了待ち状
態中に、オペレータ等によるファイル転送の中断要求
(600)を受けたとき、ローカル処理部8はリトライ間
隔時間の満了待ち状態を無効にすることを回復処理部6
aに要求する(612)。
【0150】回復処理部6aはこの要求を受けてローカ
ル処理部8から再開始が要求されるまで待つ(613)。
【0151】上記の状態で、次に、オペレータ等による
ファイル転送の再開始が要求されたとき(601)、ロー
カル処理部8は回復処理の再開始(開始)を回復処理部
6aへ要求する(614)。回復処理部6aは、この要求
を受けて待ち状態を解除し(615)、誤り回復手順すな
わちアソシエーションを再確立し(622)、オープンレ
ジームを回復した(623)後、読み出し又は書き込み手
順を実行する(624)。
【0152】以上により、本来の誤り回復処理中にオペ
レータ等によるファイル転送の中断要求でリトライ間隔
時間による回復処理の起動が無効になり、次に、オペレ
ータ等によるファイル転送の再開始要求を受けた時点で
回復処理を起動(実行)することができる。
【0153】次に、図11は本来の誤り回復処理中にオ
ペレータ等によるファイル転送の再開始が要求されたと
きの処理を示す。
【0154】図において、読み出し又は書き込み手順の
実行中に(670)、図10と同様に、一時的障害が発生
し自側でローカル処理部8がアソシエーションの喪失を
検出したとき(671)、ローカル処理部8は誤りクラス
3の一時誤りの発生(検出)を回復処理部6aへ通知す
る(660)。
【0155】回復処理部6aはこの通知を受けて回復処
理のため、自側で設定されているリトライ間隔時間の満
了を待つ(661)。このリトライ間隔時間の満了待ち状
態中に、オペレータ等によるファイル転送の再開始が要
求されたとき(650)、ローカル処理部8は回復処理の
再開始(開始)を回復処理部6aへ要求する(662)。
【0156】回復処理部6aは、この要求を受けて待ち
状態を解除し(663)、直ちに誤り回復手順すなわちア
ソシエーションを再確立し(672)、オープンレジーム
を回復した(673)後、読み出し又は書き込み手順を実
行する(674)。
【0157】以上により、本来の誤り回復処理時、リト
ライ間隔時間の満了による回復処理の開始を待たずにオ
ペレータ等によるファイル転送の再開始要求で即時に回
復処理を実行することができる。
【0158】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、自側からオペレータ等によるファイル転送の中断要
求時に誤りクラス3の一時誤りの発生をシミュレート
し、自側が起動側の場合はオペレータ等によるファイル
転送の再開始要求を受けて自側から誤り回復手順を実行
し、応答側の場合には自側が要求した待ち時間後に相手
の起動側から誤り回復手順を実行することで、自側から
のオペレータ等によるファイル転送の中断及び再開始が
実現できる。
【0159】しかも、オペレータ等によるファイル転送
の中断及び再開始を繰り返し何回でも行うことができ
る。
【0160】従って、オペレータ等の意志で、一個のフ
ァイルを断続的、かつ継続して転送することができる。
【0161】また、本実施例によれば、相手側との間で
オペレータ等によるファイル転送の中断要求時に使用す
る診断の詳細パラメタの値を取り決めておくことで、自
側が起動側の場合、相手側からの上記中断要求(誤りク
ラス3の一時誤りの発生)の通知受信時に、本来の誤り
回復処理で自側が採用している待ち合わせ時間決定論理
の影響を受けることなく、相手側の要求通りに待ち合わ
せてからファイル転送の再開始(誤り回復)を行うこと
ができる。
【0162】さらに、本実施例によれば、自側が起動側
の場合、本来の誤り回復処理中にオペレータ等によるフ
ァイル転送の中断要求あるいはファイル転送の再開始要
求を受けた時点でリトライ間隔時間による回復処理の起
動を無効とし、ファイル転送の再開始要求を受けた時点
で即時に回復処理を起動(実行)することができる。
【0163】なお、上記実施例は本発明の一例として示
したものであり、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0164】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、F
TAMの誤り回復機能を実装したシステム間で、FTA
Mで規定する本来の誤り回復機能を全く損なうことな
く、かつ相互接続性のあるオペレータ等によるファイル
転送の中断及び再開始が実現できる。このため、システ
ムの負荷状況等を見ながらファイル、特に大容量ファイ
ルをそのまま断続的に、かつ継続して転送できるよにな
り、FTAMを使用したファイル転送の運用を弾力的に
行えるという顕著な効果を奏するものである。
【0165】また、自側が起動側の場合に相手の応答側
からのオペレータ等によるファイル転送の中断要求を正
しく認識できるため、その中断要求を本来の一時誤り発
生時の通知と混同することを回避できる。このため、相
手の応答側の要求どうりに待ち合わせした後ファイル転
送の再開始ができるという効果を奏するものである。
【0166】さらに、自側が起動側の場合にはファイル
転送中にFTAMで規定する本来の一時誤り(障害)が
発生したときでも自側のオペレータ等によるファイル転
送の中断及び再開始を行うことができるため、リトライ
間隔時間等によって自動的に実行される誤り回復処理に
左右されずに、障害時の回復を発生した障害の内容に応
じて弾力的に行えるという顕著な効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のFTAMに基づく誤り回復機能を実
装したデータ処理システムの一実施例を示すブロック構
成図である。
【図2】 誤りクラス3の一時誤り発生時の誤り回復手
順の説明図である。
【図3】 自側の起動側よりファイル転送を中断及び再
開始する場合の処理シーケンス例を示すシーケンス図で
ある。
【図4】 自側の応答側よりファイル転送を中断する場
合の処理シーケンス例を示すシーケンス図である。
【図5】 自側の応答側よりファイル転送が再開始され
るまでの間にファイル転送の中断を複数回行う場合の処
理シーケンス例を示すシーケンス図である。
【図6】 自側の応答側よりファイル転送が再開始され
るまでの間にファイル転送の中断を複数回行う場合の処
理シーケンス例を示すシーケンス図である。
【図7】 相手の応答側よりファイル転送の中断を要求
された場合の処理シーケンス例を示すシーケンス図であ
る。
【図8】 相手の応答側より誤りクラス3の一時誤りの
通知を受けた場合に、誤り回復手順実行までの待ち合わ
せ処理の手順例を示すフローチャ−トである。
【図9】 相手の起動側よりファイル転送の中断を要求
された場合の処理シーケンス例を示すシーケンス図であ
る。
【図10】 本来の誤り回復処理待ち時に自側の起動側
より、ファイル転送の中断を要求した場合の処理シーケ
ンス例を示すシーケンス図である。
【図11】 本来の誤り回復処理待ち時に自側の起動側
より、ファイル転送の再開始を要求した場合の処理シー
ケンス例を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
1…自側データ処理システム、2…FTAM応用プロセ
ス部、3…応用インタフェ−ス処理部、4…FTAM実
装部、5…ファイルサ−ビス利用者実装部、6…FER
PM実装部、6a…回復処理部、6b…通常処理部、7
…FPM実装部、8…FTAMローカル処理部、9…下
位層インタフェ−ス処理部、10…下位層サ−ビス提供
実装部、11…コンソール、12…データファイル、1
3…ネットワ−ク、14…相手側データ処理システム、
15…相手側のコンソ−ル、16…相手側のデータファ
イル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06F 15/16 470 R 9190−5L H04L 29/06 29/14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネットワークを介して接続された相手側
    との間でOSI−FTAMで規定された誤り回復機能に
    よりファイル転送中の障害を回復する手段を実装したシ
    ステムにおいて、ファイル転送中における自側のオペレ
    ータ等による外部的なファイル転送の中断要求に対し、
    FTAMで規定する誤りクラス2以上の一時誤りの発生
    をシミュレートしてファイル転送を中断すると共に、上
    記一時誤りを相手側に通知した後、自側が起動側の場合
    には自側のオペレータ等による外部的なファイル転送の
    再開始要求を待ち、その後自側のファイル転送の再開始
    要求を受けて自側から誤り回復手順を実行し、自側が応
    答側の場合には自側のオペレータ等による外部的なファ
    イル転送の中断要求時に指定された待ち時間情報を基に
    待ちの長さを起動側に上記一時誤りの通知時又は誤り回
    復手順の応答時の診断の推奨遅延パラメタに設定した
    後、起動側からのファイル転送の再開始を待ち、該待ち
    の長さに基づく待ち時間経過後に相手の起動側から誤り
    回復手順を実行し、相手側との間で折衝したチェックポ
    イントからファイル転送を再開始することを特徴とする
    ファイル転送の中断・再開方式。
  2. 【請求項2】 相手側との間であらかじめオペレータ等
    による外部的なファイル転送の中断要求で使用する診断
    の詳細パラメタ値を取り決めておき、自側が起動側の場
    合でファイル転送中に応答側から誤りクラス2以上の一
    時誤りの通知を受けたとき、該通知の診断の詳細パラメ
    タ値がファイル転送の中断要求で使用する値に一致する
    ときには該通知の診断の推奨遅延パラメタで設定された
    待ちの長さに基づく待ち時間を有効として待ち合わせし
    た後、誤り回復手順を実行し、一致しないときにはFT
    AMで規定する本来の誤りクラス2以上の一時誤りの通
    知を受けたときに自側で採用している論理に基づいて決
    定される待ち時間を有効として待ち合わせした後、誤り
    回復手順を実行し、応答側との間で折衝したチェックポ
    イントからファイル転送を再開始することを特徴とする
    請求項1記載のファイル転送の中断・再開方式。
  3. 【請求項3】 自側が起動側の場合にFTAMで規定す
    る本来の一時誤りが応答側との間で発生し、自側で設定
    された誤り回復処理のリトライ間隔時間の満了待ち状態
    中に、自側からオペレータ等による外部的なファイル転
    送の中断要求を受けたときには上記リトライ間隔時間の
    満了待ちを無効にしてオペレータ等による外部的なファ
    イル転送の再開始要求待ちとし、自側からオペレータ等
    による外部的なファイル転送の再開始要求を受けたとき
    には、上記リトライ間隔時間の満了待ちを無効にして誤
    り回復手順を即実行し、応答側との間で折衝したチェッ
    クポイントからファイル転送を再開始することを特徴と
    する請求項1又は2記載のファイル転送の中断・再開方
    式。
JP5030922A 1993-02-19 1993-02-19 ファイル転送の中断・再開方式 Pending JPH06243059A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5030922A JPH06243059A (ja) 1993-02-19 1993-02-19 ファイル転送の中断・再開方式

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5030922A JPH06243059A (ja) 1993-02-19 1993-02-19 ファイル転送の中断・再開方式

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06243059A true JPH06243059A (ja) 1994-09-02

Family

ID=12317187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5030922A Pending JPH06243059A (ja) 1993-02-19 1993-02-19 ファイル転送の中断・再開方式

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06243059A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09218816A (ja) * 1996-02-08 1997-08-19 Toshiba Corp ファイル転送方法
JPH11154121A (ja) * 1997-11-21 1999-06-08 Nec Home Electron Ltd 無線データ転送方法及びそのシステム
JP2002149535A (ja) * 2000-08-31 2002-05-24 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ファイル転送システム、装置、方法、及びファイル転送プログラムを記録した記録媒体
JP2009530724A (ja) * 2006-03-17 2009-08-27 華為技術有限公司 動的コンテンツのデリバリを再開する方法、装置、およびシステム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09218816A (ja) * 1996-02-08 1997-08-19 Toshiba Corp ファイル転送方法
JPH11154121A (ja) * 1997-11-21 1999-06-08 Nec Home Electron Ltd 無線データ転送方法及びそのシステム
JP2002149535A (ja) * 2000-08-31 2002-05-24 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ファイル転送システム、装置、方法、及びファイル転送プログラムを記録した記録媒体
JP2009530724A (ja) * 2006-03-17 2009-08-27 華為技術有限公司 動的コンテンツのデリバリを再開する方法、装置、およびシステム
JP4859976B2 (ja) * 2006-03-17 2012-01-25 華為技術有限公司 動的コンテンツのデリバリを再開する方法、装置、およびシステム
US8412793B2 (en) 2006-03-17 2013-04-02 Huawei Technologies Co., Ltd. Method, device and system for delivery resume of dynamic content

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6868442B1 (en) Methods and apparatus for processing administrative requests of a distributed network application executing in a clustered computing environment
US6438707B1 (en) Fault tolerant computer system
US7434094B2 (en) Remote copy processing method, program, and system
US7783794B2 (en) Remote USB access method
EP0701209B1 (en) Apparatus and method for software rejuvenation
JPH06243059A (ja) ファイル転送の中断・再開方式
US5894547A (en) Virtual route synchronization
JP2004523812A (ja) 効率的なタイマ管理システム
JP2003345638A (ja) 記憶制御装置の制御方法及び記憶制御装置及びプログラム
JP2776442B2 (ja) 複合コンピュータシステム
JP3025732B2 (ja) 多重化コンピュータシステムの制御方式
JP2003006018A (ja) 処理要求復旧方式及び処理要求復旧方法及びクライアント装置及びサーバ装置
JP2000194524A (ja) 印刷ジョブの割り込みシステム及びその割り込み方法
CN111324632A (zh) 利用客户端侧高速缓存的透明数据库会话恢复
JP4193754B2 (ja) データ二重化方法とプログラム
JPH09190359A (ja) アプリケーション共有システム及び該システム制御方法及び情報処理装置及びその方法
JP2002163122A (ja) 通信処理方法ならびに通信処理プログラムが記録される記録媒体
JP2002149517A (ja) ネットワークデバイス制御方法
KR100595089B1 (ko) 금융 단말기 원격 관리 장치 및 방법
JP2000112807A (ja) ローカルデータベース遅延更新システム及びローカルデータベース遅延更新方法
JP2526776B2 (ja) 遠隔手続き呼出し装置
JPH09319684A (ja) ヘルスチェック装置
JP2571003B2 (ja) データ集信装置
JPH11167528A (ja) データ処理システムのタイムアウト制御方法
JP2003050753A (ja) 自動復旧Webサーバー運用システム