JPH0623448A - プレス金型の製造方法 - Google Patents

プレス金型の製造方法

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JPH0623448A
JPH0623448A JP21432192A JP21432192A JPH0623448A JP H0623448 A JPH0623448 A JP H0623448A JP 21432192 A JP21432192 A JP 21432192A JP 21432192 A JP21432192 A JP 21432192A JP H0623448 A JPH0623448 A JP H0623448A
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machining
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敬三 田中
Noboru Nishikawa
昇 西川
Yoshitaka Kawase
剛毅 河瀬
Masami Watanabe
正巳 渡辺
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NIKKO YOUZAI KOGYO KK
Honda Motor Co Ltd
Koike Sanso Kogyo Co Ltd
Koike Sanso Kogyo KK
HTK Engineering Co Ltd
Original Assignee
NIKKO YOUZAI KOGYO KK
Honda Motor Co Ltd
Koike Sanso Kogyo Co Ltd
Honda Engineering Co Ltd
Koike Sanso Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 プレス金型1のエッジ刃11を設ける部分に
設けられた面取り部分12に肉盛り材料を溶接肉盛りす
る。次に肉盛り部分13を所定のエッジ部形状に機械加
工した後、該エッジ部11を枠2で囲いその中にドライ
アイス等の冷却剤21を充填してサブゼロ処理を行う。
肉盛り材料としてマルテンサイト変態開始温度が略0℃
から略150℃以下になるものを用い、溶接後の肉盛り
部分の硬度を切削加工可能なHRC45以下に抑えられる
ようにし、加工後サブゼロ処理により硬度を高める。 【効果】 エッジ部を形成する際に、肉盛り溶接後の硬
度を抑さえ機械加工を容易にし、かつ修正加工を必要と
しないサブゼロ処理を施して硬度を高めるので、金型製
造に要する工数を削減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワーク加工用のエッジ
部又は強圧部を有するプレス金型の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プレス金型の内、例えば板状ワークを所
定形状にトリミング加工するトリミング金型の場合に
は、該トリミング金型の所定位置にトリミング加工する
ためのエッジ部であるトリミング刃が設けられている。
このトリミング刃は耐久性等の要請から該金型の他の部
分より硬度が高くなければならない。そこで、金型素材
の所定のエッジ部をトリミング刃の形状に成形した後、
該成形部分をフレームハード等の熱処理により焼き入れ
し硬度を上げトリミング刃としていた。ところが金型の
材料は必ずしもこのような熱処理に適しておらず、フレ
ームハード等の熱処理を施しても所望する硬度が得られ
なかったり焼き割れ等の不具合が生じるおそれがあっ
た。そこで、金型素材のトリミング刃形成部分を削除
し、該削除された部分にJIS Z3251等に示され
る硬化肉盛り用溶接材料を溶接肉盛りし、その後該肉盛
り部分をトリミング刃形状に機械加工しトリミング刃を
形成する方法が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記硬化肉盛り用溶接
材料を溶接肉盛りする方法では、肉盛り後熱処理を施さ
なくても所望の硬度が得られるように該硬化肉盛り用溶
接材料の組成が調節されているので、溶接肉盛りした後
に機械加工、特にフライス加工のような断続切削を伴う
機械加工を施すことが困難であり、そのため研削加工に
よらなければならず加工工数が増加するという問題があ
る。即ち、断続切削が可能な硬度はHRC45までであ
り、上記溶接材料の溶接後の硬度はHRC50以上になる
ため、研削加工を行わざるを得なくなる。尚、溶接肉盛
り後に一旦該肉盛り部分を焼鈍し硬度を下げ機械加工を
行った後に焼き入れし所定の硬度に回復させることも可
能ではあるが、熱処理工程が増加するばかりでなく、熱
処理により金型素材が歪むおそれがあり、そのため焼き
入れ後に研削等の修正加工を行わなければならず工数を
削減することができない。以上の問題は、ベンド金型に
おけるパンチのエッジ部を上記した肉盛り溶接法で形成
する場合や、ドロー金型におけるダイフェースのビード
部やパンチの肩部といったワークを強く加圧する強圧部
を肉盛り溶接法で形成する場合にも生ずる。そこで、本
発明は、プレス金型にワーク加工用のエッジ部又は強圧
部を形成する際に肉盛り溶接後の機械加工が容易で、か
つ修正加工をせずとも所定硬度以上のエッジ部又は強圧
部が得られるプレス金型の製造方法を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ワーク加工用のエッジ部又は強圧部を有す
るプレス金型の製造方法であって、金型素材の該エッジ
部又は強圧部を形成する部分に肉盛り材料を肉盛り溶接
し、この肉盛り部分をエッジ部又は強圧部の所要の形状
に機械加工するものにおいて、前記肉盛り材料として、
溶接後の硬度がHRC45以下となるものを用い、肉盛り
部分の機械加工後にサブゼロ処理を施して肉盛り部分の
硬度を増加させることを特徴とする。
【0005】
【作用】肉盛り溶接した後の肉盛り部分の硬度が切削加
工の限界値であるHRC45以下になり、そのため肉盛り
部分を切削加工で容易に機械加工できるようになる。そ
して、機械加工後にサブゼロ処理により肉盛り部分の硬
度を増加させるが、サブゼロ処理は酸化や歪が発生せ
ず、修正加工は不要になる。尚、マルテンサイト変態開
始温度が略150℃以下となる肉盛り材料を用いれば、
溶接後の硬度をHRC45以下に抑え、サブゼロ処理によ
りHRC45を上回る所要の硬度に増加できる。
【0006】
【実施例】図を参照して、1はトリミング金型であり、
該トリミング金型1のエッジ部にトリミング刃11を形
成する場合について以下に説明する。まず、鋳造により
トリミング金型1の素材を形成し、次いで該素材のトリ
ミング刃11を設ける部分を削除し面取り部分12を設
ける。そして該面取り部分12に肉盛り材料を図1
(b)に示すごとく3重に肉盛り溶接する。肉盛り材料
のマルテンサイト変態開始温度Msが略150℃以下で
あれば、溶接後の肉盛り部分13の組織中のオーステナ
イトの多くはマルテンサイトに変態せずに残留している
のでその硬度はHRC45より低く切削による機械加工を
施すことができる。一方、肉盛り部分13を図1(c)
のごとくトリミング刃11の形状に機械加工しただけで
は該トリミング刃11は十分な硬度を有していないの
で、図1(d)のごとく該トリミング刃11を枠2で囲
いその中にドライアイスや液体窒素といった冷却剤21
を充填して十分に冷却し残留オーステナイトをマルテン
サイトに変態させるサブゼロ処理を行い、該トリミング
刃11の硬度をHRC45より硬くする。
【0007】ところで肉盛り材料の組成は、鉄(Fe)
に対し百分率で炭素(C)を0.5〜1.5、珪素(S
i)0.2〜2.0、マンガン(Mn)0.3〜6.0、
クロム(Cr)0.3〜10.0、コバルト(Co)0.
3〜10.0、その他(モリブデン(Mo)バナジウム
(V))0.2以下とすることが好ましく、この場合下
記の数1により求められるマルテンサイト変態開始温度
Msが略150℃以下になるように各成分の添加量を上
記の範囲内で調整する。
【0008】 Ms=550−350×C−40×Mn−35×V−20×Cr −10×Mo+15×Co+0×Si・・・(数1) 尚、該肉盛り材料への添加量を上記の範囲に設定したの
は以下の理由による。即ち、炭素の場合、マルテンサイ
ト変態開始温度Msを低下させるのに最も有効な元素で
あるので、0.5%以下であれば他のMsを低下させる
元素を多量に添加しなければならず不経済である一方、
1.5%を越えるとMsが低下し過ぎるため他の元素を
添加できず、そのため靭性等の特性が低下するという弊
害が生じる。また珪素は脱酸効果と溶接中における肉盛
り材料の流動性を向上させる元素であるが、0.2%以
下ではその効果が発揮されず、2.0%を越えると溶接
中における肉盛り材料の流れが良すぎて肉を盛り上げる
ことが困難になる。また、マンガンは脱酸効果や靭性増
加効果に優れ、かつ炭素に次いでMsを低下させる効果
が大である元素であるが、0.3%以下であればこれら
効果を発揮することができず、また6.0%を越えると
スケールの発生量が増加し作業性が損なわれる。また、
コバルトは炭化物の析出を遅延させ溶接肉盛り後の硬度
を低下させる効果があるが、0.3%以下であればその
効果が得られず、10.0%を越えるとMsが上昇しす
ぎると共にコバルトは高価な元素であるためコストが高
くなる。また、クロムは炭素との親和性が強く高硬度の
炭化物となって肉盛り部の耐摩耗性を向上させる元素で
あるが、0.3%以下であればその効果が得られず、1
0.0%を越えると硬度が上がりすぎ耐割れ性や靭性が
損なわれる。
【0009】肉盛り材料として組成の異なる種々の試料
を用意し、試験を行った。下記表1に各試料の組成、及
び上記数1により求めた各試料のMsを示す。 上記各試料を肉盛り溶接した後の硬度と、ドライアイス
(温度−76℃)によるサブゼロ処理後の硬度と、液体
窒素(温度−196℃)によるサブゼロ処理後の硬度と
を測定したところ、結果は図2に示す通りになった。
尚、溶接後の硬度は●、ドライアイスによるサブゼロ処
理後の硬度は△、液体窒素によるサブゼロ処理後の硬度
は×で示されている。この試験結果から、溶接後の硬度
を切削加工可能なHRC45以下にするにはMsを略15
0℃以下にする必要があることが分る。また、ドライア
イスによるサブゼロ処理によって硬度をHRC45以上に
するにはMsを略0℃以上にする必要があることが判明
したが、液体窒素によるサブゼロ処理を行えばMsが0
℃を下回っても硬度をHRC45以上に増加できることが
判明した。従って、肉盛り部分の機械加工を容易にして
且つサブゼロ処理により所要の硬度を得るには、肉盛り
材料としてMsが略150℃以下になるものを用いれば
良いことが分る。
【0010】ところで、上記実施例ではトリミング金型
においてトリミング刃を形成する場合について説明した
が、ベンド金型におけるパンチのエッジ部を形成する場
合や、ドロー金型におけるダイフェースのビードやパン
チの肩部といったワークを強く加圧する強圧部を形成す
る場合にも本願発明による方法を適用することができ
る。
【0011】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、プレス金型にワーク加工用のエッジ部や強圧部を形
成する際に肉盛り溶接後の機械加工が容易で、かつ修正
加工をせずとも所定硬度以上のエッジ部や強圧部が得ら
れるので、金型製造に要する工数を削減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による方法の各工程を示す図
【図2】 肉盛り材料の硬度とマルテンサイト変態開始
温度との関係を示す図
【符号の説明】
1 トリミング金型 2 枠 11 トリミング刃 13 肉盛り部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 敬三 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 西川 昇 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 河瀬 剛毅 神奈川県横浜市戸塚区東俣野町1186−16 (72)発明者 渡辺 正巳 大阪府高槻市北大樋町36番地

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワーク加工用のエッジ部又は強圧部を有
    するプレス金型の製造方法であって、金型素材の該エッ
    ジ部又は強圧部を形成する部分に肉盛り材料を肉盛り溶
    接し、この肉盛り部分をエッジ部又は強圧部の所要の形
    状に機械加工するものにおいて、前記肉盛り材料とし
    て、溶接後の硬度がHRC45以下となるものを用い、肉
    盛り部分の機械加工後にサブゼロ処理を施して肉盛り部
    分の硬度を増加させることを特徴とするプレス金型の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記肉盛り材料はマルテンサイト変態開
    始温度が略150℃以下になる材料であることを特徴と
    する請求項1記載のプレス金型の製造方法。
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