JPH06229904A - 粒子分析方法及び粒子分析装置 - Google Patents

粒子分析方法及び粒子分析装置

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JPH06229904A
JPH06229904A JP5014762A JP1476293A JPH06229904A JP H06229904 A JPH06229904 A JP H06229904A JP 5014762 A JP5014762 A JP 5014762A JP 1476293 A JP1476293 A JP 1476293A JP H06229904 A JPH06229904 A JP H06229904A
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particle
particles
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JP5014762A
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Masaaki Hanawa
塙  雅明
Hideyuki Horiuchi
秀之 堀内
Hidenori Asai
英規 浅井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】粒子検出光学系及び画像撮像光学系を備えた粒
子分析装置及びその分析方法において、各光学系やサン
プル液流れの調整が容易に行えるようにする。 【構成】装置調整時において、レ−ザ光源15から発す
るレーザ光をフロ−セル100中のサンプル液に照射
し、サンプル液中の粒子による散乱光の静止画像を撮像
しモニター11上に表示させる。そして、モニター11
上に設けられた十字線によってレーザ光の焦点位置及び
集束位置、並びにサンプル液流れ110の位置の調整を
行う。また、この静止画像を解析して検出光の散乱光強
度分布や顕微鏡対物レンズ5の合焦点情報等の光学情報
を得、これに基づいて顕微鏡対物レンズ5の焦点位置の
調整を自動的に行う。この顕微鏡対物レンズ5の焦点位
置の調整はモニター11上に表示させた光学情報をもと
に手動で行ってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流れているサンプル液
中に懸濁した粒子の画像を撮像し、粒子を分析する粒子
分析方法及び粒子分析装置に係わり、特に血液中や尿中
の細胞や粒子を分析するのに適した粒子分析方法及び粒
子分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、血液や尿等のサンプル液中の細胞
や粒子の分類及び分析は、スライドガラス上に標本を作
成し顕微鏡で観察することにより行われてきた。サンプ
ル液が尿の場合には、含まれる粒子の濃度が薄いため、
サンプル液を予め遠心分離器で遠心分離してから観察し
ていた。
【0003】しかし、この方法では、遠心分離の工程に
おいて有形成分が破壊されたり、濃縮精度にばらつきが
生じることがあった。また、この方法では標本作成に時
間がかかり、また顕微鏡ステージを機械的に移動させな
がら粒子を見つけ、顕微鏡視野において粒子を適当な画
像取り込み領域へ移動させる作業が必要であり、そのた
めに分類や分析のために長時間を要したり、機械的機構
が複雑になるという問題点があった。
【0004】これに対し、上記のような塗沫標本を作成
せず、被検粒子をサンプル液体中に懸濁させたまま連続
的にフローセルと呼ばれるガラス等で形成された流路中
に流し、流れているサンプル液中の粒子の静止画像を撮
像し、個々の粒子の静止画像から粒子を分類及び分析す
る技術が知られている。以下、これについて説明する。
【0005】まず、特開平3―105235号公報に記
載の技術においては、フラットシースフロー方式を応用
した顕微鏡検査方法、即ちサンプル液をフローセルの上
部から下部へと流れの幅が広くなるように偏平に流し、
ストロボ光(パルス光)による静止画像を撮像し、その
静止画像を用いて粒子を分析する方法が示されている。
【0006】特に、サンプル液が尿の場合、含まれる粒
子の種類が多くかつ大きさ様々であり、例えば、赤血球
や白血球で10μm程度、上皮細胞で数10μm程度、
円柱で100〜200μm程度である。このようなサン
プル液(尿)に含まれる粒子を同一倍率で分析すること
は不可能であり、測定中に倍率を切り換える必要がある
が、上記公報に記載の方法によれば、倍率切り換えの機
構、及びその倍率切り換えに伴いサンプル液流れの厚み
や光源の光量を変化させる構成を有しているので、尿の
ような多種の粒子を含むサンプル液の分析が可能であ
る。
【0007】ところが、上記方法を利用する場合、必要
な体積の試料を分析するために非常に多くの枚数の画像
を分析しなければならず、場合によっては画像の枚数が
数千から1万数千枚程度必要となる。このような多数枚
の画像を得て画像処理するには非常に長い時間を要する
ため、一定時間に分析できる検体数が少なく能率が良く
ないという欠点があった。さらに、処理時間を短縮する
ために、処理する画像の枚数を減らすと、分析できる粒
子の数が減り、高精度な分析が行えない。また、試料の
濃度が薄い場合には粒子を撮像せずに見逃してしまう可
能性も高くなる。
【0008】このような問題点を解決するものとして特
開昭63−94156号公報に記載の技術が知られてい
る。この技術においては、画像取り込み領域よりも上流
位置に、静止画像撮像用の光学系とは別の粒子検出光学
系を設け、そして、予め粒子検出光学系において粒子に
よるレーザ光(検出光)の散乱光を検出することで粒子
の通過を検出し、その粒子が画像取り込み領域に丁度達
した時にCCDカメラで撮像されるように、粒子の検出
時よりある所定の遅延時間後にフラッシュランプ(パル
ス光)を点灯させる。この方法では、フラッシュランプ
が、粒子検出光学系により粒子の通過が検出された時だ
け発光し、そのタイミングに合わせて静止画像を撮像す
るので、効率的に粒子の静止画像を撮像することができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開昭6
3−94156号公報に記載の技術においては次のよう
な問題点がある。
【0010】(1)上記従来技術に開示された装置にお
いては各光学系やサンプル液流れ位置の調整に関しては
詳細に示されていない。実際、粒子検出光学系に関する
調整としては、レーザ光(検出光)のビームウエストの
調整、レーザ光の照射位置の設定、コンデンサレンズの
調整があり、また画像撮像光学系に関する調整として
は、対物レンズの焦点調整、フラッシュランプ光源の調
整、コンデンサレンズの調整があり、さらにフローセル
中のサンプル液流れに関する調整としては、サンプル液
流れの幅やその位置の調整等があり、さらにこれらの各
調整は相互に関連したものである。このように調整箇所
が非常に多いため、装置を組み立てたり使用する際の調
整には非常に時間がかかる。また、調整には経験も必要
となり、経験の少ない装置使用者には容易に調整できな
いという問題点がある。
【0011】(2)装置の使用中に上記各光学系やサン
プル液流れの調整ずれが生じた場合、ずれの箇所やその
程度を判断することが難しい。このためその調整に時間
がかかり、結果として調整のための分析動作の中断時間
が長くなるという問題点がある。
【0012】本発明の目的は、粒子検出光学系及び画像
撮像光学系を備えた粒子分析装置において、各光学系や
サンプル液流れの調整が容易に行える粒子分析方法及び
粒子分析装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、粒子を懸濁させたサンプル液をフ
ローセルに流し、検出光源より発する検出光を前記フロ
ーセルに照射し、前記検出光の散乱光により前記粒子が
静止画像取り込み領域を通過することを検出し、その検
出に基づいてパルス光源より発せられるパルス光束を前
記フローセルに照射し、前記フローセルに照射されたパ
ルス光束を集光レンズにより集光し、このパルス光束に
基づく前記フローセル中の通過粒子の画像を撮像装置に
より取り込み、得られた静止画像を画像処理し該サンプ
ル液中の粒子の分析を行う粒子分析方法において、前記
通過粒子の画像の撮像を行わない装置調整時に、前記検
出光の散乱光を前記集光レンズにより集光して前記撮像
装置により取り込み、その散乱光像を表示装置上に表示
させ、前記散乱光像に基づいて前記検出光の焦点位置及
び照射位置、並びに前記サンプル液の流れの位置の調整
を行うことを特徴とする粒子分析方法が提供される。
【0014】ここで好ましくは、前記表示装置上に十字
線を設け、この十字線を用いて前記検出光の照射位置及
び前記サンプル液の流れの位置の調整を行う。
【0015】また、好ましくは、前記撮像装置により取
り込んだ前記検出光の散乱光の静止画像を撮像し、これ
に基づいて前記検出光の散乱光強度分布及び前記対物レ
ンズの合焦点情報等の光学情報を得る。
【0016】また、好ましくは、前記表示装置上に前記
静止画像及び前記光学情報を表示させ、この静止画像及
び光学情報により、前記検出光の焦点位置及び照射位
置、前記対物レンズの焦点位置、並びに前記サンプル液
の流れの位置の調整を行う。
【0017】また、好ましくは、前記通過粒子の画像の
撮像を行わない装置調整時には、前記散乱光像が前記静
止画像取り込み領域内に入るように前記静止画像取り込
み領域を移動または拡張させ、前記通過粒子の画像の撮
像を行う通常使用時には、前記散乱光像が前記静止画像
取り込み領域上流側の近接した位置に来るように前記静
止画像取り込み領域を移動または縮小させる。
【0018】また、好ましくは、前記通過粒子の画像の
撮像を行わない装置調整時には、前記パルス光源を発光
させない。
【0019】また、好ましくは、前記通過粒子の画像の
撮像を行わない装置調整時には、粒径の揃った粒子を含
むサンプル液を前記フローセルに流す。
【0020】また、前記検出光源は、好ましくは可視光
レーザを発するレーザ光源である。
【0021】また、上記目的を達成するため、本発明に
よれば、粒子を懸濁させたサンプル液が供給されるフロ
ーセルと、前記フローセル中の静止画像取り込み領域に
検出光を照射しその散乱光により前記粒子が通過するこ
とを検出する粒子検出光学系と、前記粒子検出光学系に
よる検出に基づいてパルス光束を前記フローセルに照射
するパルス光源、及び前記フローセルからの光束を集光
する集光レンズを有し、前記フローセルからの光束に基
づく通過粒子の静止画像を取り込む画像撮像光学系と、
得られた静止画像を画像処理し該サンプル液中の粒子の
分析を行う画像処理手段とを備える粒子分析装置におい
て、前記検出光の散乱光像を表示する表示装置を備える
ことを特徴とする粒子分析装置が提供される。
【0022】ここで、前記表示装置は、好ましくは前記
検出光の調整を行うための十字線を有する。
【0023】また、好ましくは、前記通過粒子の画像の
撮像を行わない装置調整時に、前記散乱光像の静止画像
に基づいて前記検出光の散乱光強度分布、並びに前記対
物レンズの合焦点情報等の光学情報を得る光学情報手段
をさらに備え、前記表示装置は前記静止画像及び得られ
た前記光学情報をも表示する。また、得られた前記光学
情報をもとに前記対物レンズの焦点の調整を自動的に行
う調整手段をさらに備える。
【0024】
【作用】上記のように構成された本発明においては、ま
ず、通過粒子の画像の撮像を行わない装置調整時に、検
出光源より発せられた検出光がフローセル中を流れるサ
ンプル液に照射され、サンプル液中の粒子により散乱さ
れた検出光の散乱光が集光レンズで集光され、これが撮
像装置に取り込まれる。取り込まれた散乱光像は表示装
置上に表示され、この散乱光像に基づき、検出光の焦点
位置及び照射位置、並びにサンプル液の流れの位置の調
整が行われる。また、検出光の焦点位置の調整によりそ
の光束断面の寸法が調整される。
【0025】以上の調整が済んだ後に通常の粒子検出及
び粒子画像の撮像が行われる。即ち、サンプル液中を被
検粒子が通過したことが静止画像取り込み領域に来る前
に検出光の散乱光により検出され、この検出に基づいて
該粒子が丁度静止画像取り込み領域に来た時にパルス光
源よりパルス光束がフローセル上に照射され、この光束
が集光レンズにより集光され、この光束に基づく画像が
撮像装置により取り込まれて静止画像が撮像される。そ
して、得られた静止画像が画像処理され該サンプルの分
析が行われる。
【0026】また、前述の検出光の照射位置、並びにサ
ンプル液の流れの位置の検出光の調整の際には、表示装
置上に設けられた十字線が用いられる。例えば、十字線
の交差位置をもとにサンプル液の流れの中心位置を調整
し、散乱光像の中心を十字線の交差位置に合わせること
により、サンプル液の流れの中心線上にと散乱光像の中
心を位置させることができる。この場合、検出光の光強
度が一番強い場所が散乱光像の中心であるのでこれと十
字線の交差位置とが重なるようにすればよい。
【0027】また、撮像装置により取り込んだ検出光の
散乱光の静止画像を撮像することにより、この静止画像
を解析して検出光の散乱光強度分布及び対物レンズの合
焦点情報等の光学情報を得ることが可能となる。また、
表示装置上に静止画像及び上記光学情報を表示すること
により、表示された光学情報を見ながらこれをもとにし
て検出光の焦点位置及び照射位置、対物レンズ焦点位
置、さらにはサンプル液の流れの位置の調整を行うこと
が可能となる。また、検出光の焦点位置の調整によりそ
の光束断面の寸法が調整される。
【0028】また、装置調整時には、検出光による散乱
光像が静止画像取り込み領域内に入るように静止画像取
り込み領域を移動または拡張させることにより、表示装
置上に散乱光の静止画像を表示することが可能となる。
一方、通過粒子の画像の撮像を行う通常使用時には、静
止画像取り込み領域外に散乱光像が位置するように静止
画像取り込み領域を移動または縮小させることにより、
検出光による散乱光像が撮像すべき通過粒子の画像を乱
さないようにすることができ、しかも散乱光像を静止画
像取り込み領域の上流側に近接させることにより、被検
粒子が通過したことが静止画像取り込み領域に来る前に
検出される。
【0029】さらに、通常の粒子検出及び粒子画像の撮
像が行われている時に何らかの原因で検出光の焦点位置
(つまり光束断面の寸法)や照射位置、対物レンズの位
置、サンプル液流れの位置等の条件がずれた場合には、
再び前述のように表示装置上の散乱光像や静止画像をも
とにして調整をやり直せばよく、容易に条件のずれを修
正することが可能である。
【0030】また、装置調整時にパルス光源を発光させ
ないことにより、検出光による散乱光像を乱すことなく
適切な調整が行える。また、この時、粒径の揃った粒子
を含むサンプル液をフローセルに流すことにより、一様
な強度で十分な散乱光像が得られる。さらに、検出光源
より発する検出光を可視光レーザとすることにより、こ
の可視光レーザによる散乱光像を撮像装置の撮像面に形
成させても装置に与える悪影響は少なく、また安全であ
る。
【0031】また、検出光の散乱光強度分布及び対物レ
ンズの合焦点情報等の光学情報は、先述のようにして得
られた検出光の散乱光の静止画像を光学情報手段におい
て解析することより得られる。さらに、調整手段で、得
られた光学情報を基づいて対物レンズの焦点の調整が自
動的に行われる。
【0032】
【実施例】本発明による粒子分析方法及び粒子分析装置
の一実施例について、図1から図7を参照しながら説明
する。まず、図1に示す全体構成図により本実施例の粒
子分析装置の構成を説明する。図1に示すように、本実
施例の粒子分析装置は、粒子を懸濁させたサンプル液が
供給されるフローセル100、画像撮像光学系101、
画像処理手段102、及び粒子検出光学系103を備え
る。
【0033】画像撮像光学系101は顕微鏡としての機
能を持ち、パルス光源であるフラッシュランプ1、フラ
ッシュランプ1を点灯させるフラッシュランプ駆動回路
1a、フラッシュランプ1からのパルス光束を平行にす
るフィールドレンズ2、フィールドレンズ2からの平行
なパルス光束10をサンプル液流れ110に集束させる
顕微鏡コンデンサレンズ3、フローセル100内のサン
プル液流れ110に照射されたパルス光束を集光し結像
位置6に結像させる顕微鏡対物レンズ5、投影レンズ7
を介して投影した結像位置6の像を取り込み電気信号に
変換する撮像装置であるTVカメラ8を有する。
【0034】画像処理手段102は、TVカメラ8で取
り込まれた画像情報のうち静止画像取り込み領域に属す
る画像の電気信号を記憶する画像メモリ24、画像メモ
リ24からの信号に基づき画像処理を行い粒子数や粒子
の分類等の分析を行う画像処理回路25を有する。
【0035】粒子検出光学系103は、検出光源である
レーザ光源15、レーザ光源15から発する検出光とし
てのレーザ光を平行なレーザ光束14にするコリメータ
レンズ16、コリメータレンズ16からのレーザ光束の
1方向のみ集束させるシリンドリカルレンズ17、シリ
ンドリカルレンズ17からの光束を反射させる反射鏡1
8、顕微鏡コンデンサレンズ3とフローセル100の間
に設けられ反射鏡19からのレーザ光束をフローセル1
00内のサンプル液流れ110上に導く反射鏡19、粒
子による上記レーザ光束の散乱光を集光する顕微鏡対物
レンズ5、顕微鏡対物レンズ5で集光された散乱光を反
射させるハーフミラー20、ハーフミラー20からの散
乱光を絞り21を介して受光しその強度に基づく電気信
号を出力する粒子検出手段としての光検出器22、光検
出器22からの電気信号に基づいてフラッシュランプ駆
動回路1aを制御するフラッシュランプ点灯制御回路2
3を有する。尚、顕微鏡対物レンズ5は画像撮像光学系
101と共用される。また、レーザ光源15から発する
検出光としてのレーザ光は可視光レーザである。
【0036】また、本実施例の粒子分析装置は、上記の
構成に加え、画像メモリ24からの信号に基づきレーザ
光の焦点情報及び散乱光強度分布、並びに顕微鏡対物レ
ンズの合焦点情報等の光学情報を得る光学情報回路2
6、光学情報回路26で得られた光学情報をもとに自動
的にレーザ光の焦点及び顕微鏡対物レンズ5の焦点調整
を行う調整手段である自動焦点制御回路27、画像メモ
リ24からの信号に基づく静止画像及び光学情報回路2
6で得られた光学情報を表示する表示装置としてのモニ
ター11を備える。また、後述する装置調整時におい
て、モニター11は、上記静止画像以外の画像、即ちT
Vカメラ8に取り込まれた画像情報のうち静止画像取り
込み領域以外の画像も表示する。勿論、静止画像取り込
み領域以外の画像は静止画像ではない。
【0037】また、図2に示すように、フローセル10
0においては、サンプル送液口40からサンプル液41
が供給され、サンプル送液口40に連通するノズル42
の先端からサンプル液が送り出されると同時に、ノズル
42の横方向に位置するシース液送液口43からシース
液44が供給され、サンプル液がシース液に包まれる流
れを形成する。そしてサンプル液流れ110は画像撮像
光学系101の光軸(顕微鏡光軸)9に対して垂直方向
に偏平な断面形状を有する安定した定常流(シースフロ
ー)となり、フローセル100の中心を廃液口45へ向
かって送られる。
【0038】図1に戻り、上記構成を有する粒子分析装
置の通常の粒子検出及び粒子の静止画像撮像の動作を説
明する。レーザ光源15は常時連続的に発振しており、
常にサンプル中の粒子が検出領域を通過するのを観測し
ている。レーザ光源15からのレーザ光束は、コリメー
タレンズ16で平行なレーザ光束14に変換され、シリ
ンドリカルレンズ17で光束の1方向のみ集束させる。
このシリンドリカルレンズ17による集束に関しては後
述する。このレーザ光束は反射鏡18および反射鏡19
で反射されフローセル100内のサンプル液流れ110
上に照射される。通常の粒子の静止画像の撮像を行う場
合には、この照射位置はシリンドリカルレンズ17によ
ってレーザ光束が集束する粒子検出位置であり、サンプ
ル液流れ110上の静止画像取り込み領域の上流側の近
接した位置である。
【0039】測定対象である粒子が上記レーザ光束を横
切ると、レーザ光束は散乱され、この散乱光は画像撮像
光学系101において共用される顕微鏡対物レンズ5で
集光され、ハーフミラー20で反射され、絞り21でサ
ンプル液流れ110上の観測領域が制限されて、光検出
器22ににおいて受光されその強度に基づく電気信号に
変換される。
【0040】光検出器22からの電気信号はフラッシュ
ランプ点灯制御回路23に入力され、ここでこの電気信
号が所定の信号レベル以上有るかどうかが判断され、所
定の信号レベル以上有れば画像処理対象の粒子が通過し
たものとみなされて検出信号がフラッシュランプ駆動回
路1aに送られる。この検出信号は、粒子がTVカメラ
8の静止画像取り込み領域の所定の位置に丁度達した時
にフラッシュランプ1が発光し撮像が行われるように、
粒子検出位置と静止画像取り込み領域との距離及びサン
プル液の流速で決まる所定の遅延時間の後にフラッシュ
ランプ駆動回路1aに送られる。但し、この遅延時間
は、粒子検出位置と静止画像取り込み領域との距離がわ
ずかであるために非常に短い時間であり、粒子の検出や
分析精度がサンプル液の流速や粒子濃度の影響を受ける
ことはない。
【0041】検出信号がフラッシュランプ駆動回路1a
に送られると、フラッシュランプ駆動回路1aはフラッ
シュランプ1を発光させる。フラッシュランプ1より発
せられたパルス光は顕微鏡光軸9上を進み、フィールド
レンズ2で平行光となり顕微鏡コンデンサレンズ3によ
り集束されてフローセル100内のサンプル液流れ11
0上に照射される。
【0042】フローセル100内のサンプル液流れ11
0に照射されたパルス光束は顕微鏡対物レンズ5で集光
され、結像位置6に像を結像する。この結像位置6の像
は投影レンズ7によりTVカメラ8の撮像面上に取り込
まれる。このTVカメラ8としては、残像の少ないCC
Dカメラ等が一般に用いられる。
【0043】TVカメラ8では、取り込まれた画像情報
のうち静止静止画像取り込み領域に属する画像情報が電
気信号(ビデオ出力信号)に変換される。これで粒子の
静止画像を撮像したことになる。そして、この電気信号
に基づくデータが画像処理回路27の制御のもとに画像
メモリ24に記憶される。画像メモリ24に記憶された
データは画像処理回路25で画像処理が行われ、粒子数
や粒子の分類等の分析処理がその後に実施される。
【0044】次に、フローセル4における静止画像取り
込み領域と粒子検出位置との関係及び粒子検出用のレー
ザ光束の集束条件に関し、図2及び図3により説明す
る。図3は図2のIII方向からの矢視図である。図3
において、サンプル液流れ110は流れの中心50に沿
って幅aの範囲53の領域を紙面上左側から右側に流
れ、矩形の静止画像取り込み領域52を横切る。粒子の
静止画像をボケずに撮像するためには、顕微鏡光軸9方
向のサンプル液流れ110の厚さを顕微鏡対物レンズ5
の焦点深度内に抑え十分薄くすることが必要である。即
ち、先にも述べたように顕微鏡光軸9に対して垂直方向
に薄い偏平な断面形状とすることが必要であり、これを
実現するためには、例えば特公昭54−8312号公報
等で知られている粒子整列方法を使用すればよい。
【0045】また、粒子検出用のレーザ光束は極めて細
長い形状に集束され、その集束位置(粒子検出位置)5
1は静止画像取り込み領域52よりわずかに流れの上流
側であって、好ましくは静止画像取り込み領域52に極
力近づけられる。集束位置51におけるレーザ光束は、
サンプル液流れ110に垂直な方向の寸法(以下、長径
という)bが範囲53の幅aよりも十分長く、サンプル
液流れ110の方向の寸法(以下、短径という)cが極
めて短い断面形状をしている。このように、通常の粒子
画像の撮像を行う場合において、静止画像取り込み領域
52の外側でかつ上流側の近接した位置にレ−ザ光の集
束位置51、即ち散乱光像を配置することにより、レー
ザ光の散乱光像が撮像すべき通過粒子の画像を乱さない
ようにすることができ、しかも被検粒子が通過したこと
を静止画像取り込み領域52に粒子が来る前に検出する
ことができる。
【0046】レーザ光源15から発せられコリメータレ
ンズ16で一旦平行にされた時点でのレーザ光束14
(図2参照)の断面形状は楕円形をしており、中心部分
の光強度の13.5%の強度の範囲をビーム寸法と定義する
と、一般的には長軸方向の寸法が3〜4mm、短軸方向の
寸法が1.5〜2mmである。静止画像取り込み領域52の
大きさはサンプル液中の粒径分布や測定システムから決
められるものであるが、例えば1辺250μmの画像を得
ようとすると、サンプル液流れ110の範囲53の周辺
部分においても散乱光強度が減少せず十分な強度が得ら
れるようにするためには、集束位置51のレーザ光束の
長径bは1〜1.5mm以上必要である。そこで、コリメー
タレンズ16を出たレーザ光束14の短軸方向が寸法1.
5〜2mmであることにより、この寸法がそのままレーザ
光束の長径bとして使える。
【0047】一方、粒子検出位置において微小な粒子を
十分な散乱強度で検出を行うためには、集束位置51の
レーザ光束の短径cは数10μm以下にしなければならな
い。シリンドリカルレンズ17(図2参照)はこのため
に使用されるものであって、コリメータレンズ16を出
たレーザ光束14の長軸方向の寸法のみを数10μm以下
に集束させる。シリンドリカルレンズ17の焦点距離
は、必要とする集束位置51のレーザ光束の短径cの寸
法に基づいて決められる。
【0048】次に、上記通常の静止画像の撮像に先立っ
て行われる装置調整の際の動作を説明する。装置調整の
際には、フラッシュランプ制御回路23及びフラッシュ
ランプ駆動回路1aの作動を停止し、フラッシュランプ
1を発光させない。レーザ光源15を出てフローセル1
00内のサンプル液流れ110上に照射されたレーザ光
は、粒子によって散乱され、顕微鏡対物レンズ5で集光
され、TVカメラ8の撮像面上に取り込まれる。そし
て、通常の静止画像の撮像動作と同様に、TVカメラ8
に取り込まれた画像情報のうち静止画像取り込み領域に
属する画像情報が電気信号に変換され、一旦画像メモリ
24に記憶された後、モニター11上に静止画像として
表示される。また、上記静止画像以外の画像、即ちTV
カメラ8に取り込まれた画像情報のうち静止画像取り込
み領域以外の画像もモニター11上に表示される。従っ
て、モニター11上の静止画像取り込み領域内には静止
画像が、その外側には上記領域外の画像がそのまま表示
されることになる。この時、検出光が可視光レーザであ
ることにより、その散乱光像を撮像装置の撮像面に形成
させても装置に与える悪影響は少なく、また安全であ
る。
【0049】例えば、TVカメラ8の全画像取り込み領
域11aを1023×738μm、静止画像取り込み範囲52
を一片250μmの正方形とし、その中心から450μm上流
にレーザ光の集束位置51を定めると図4のような配置
となる。また、図4に示すように、モニター11上に十
字線60を設ける。この十字線60はTVカメラ8の全
画像取り込み領域11aにおいてよりサンプル液流れ1
10の上流側に偏った位置に設けられ、その大きさは全
画像取り込み領域11aと静止画像取り込み領域52の
大きさの関係から定められる。そして、その中心位置を
レ−ザ光の集束位置51に合わせることにより、レーザ
光の照射位置を調整する。この時、サンプル液の流速を
例えば200mm/sとすると、パルスランプ1の発光タイミ
ングは、フラッシュランプ点灯制御回路23において粒
子検出による電気信号を得てから2.25ms後となる。
【0050】図4の配置は通常の粒子画像の撮像を行う
ための配置であるが、装置調整時には、図5に示すよう
にレ−ザ光の集束位置51、即ち散乱光像が静止画像取
り込み領域52内に入るように静止画像取り込み領域5
2を移動させる。これにより、表示装置11上に散乱光
の静止画像を表示することができる。尚、図5は、図4
の寸法条件のもとでは、静止画像取り込み領域52をサ
ンプル液流れ110の上流に400μm程度移動させた状
態を示している。また、静止画像取り込み領域52を移
動させる代わりに、レ−ザ光の集束位置51が含まれる
ように静止画像取り込み領域52を拡張してもよい。図
4及び図5では十字線60の中心位置とレ−ザ光の集束
位置51とが一致した正しい配置となっているが、一般
には何らかの原因で両者は一致しない。
【0051】以下、この十字線60の中心位置とレ−ザ
光の集束位置51との調整について図6により説明す
る。尚、図6では、簡単のため静止画像取り込み領域5
2を省略している。 散乱光の静止画像61が図6
(a)のように表示された場合、その中心位置はサンプ
ル液流れ110の下流側にずれている。そこで、散乱光
の静止画像61の中心、即ち静止画像の光強度の一番強
い場所を十字線60の中心に一致させる。この際には、
モニタ−11を見ながらオペレータが反射鏡18,19
の角度や位置の調整を行う。一方、散乱光の静止画像6
1が図4(b)のように表示された場合、その中心位置
だけでなくサンプル液流れ110の中心位置にもずれが
ある。そこで、上記散乱光の静止画像61の位置調整と
共にサンプル液流れ110の中心位置調整も行う。この
際には、モニタ−11を見ながらオペレータがサンプル
送液口40の位置を顕微鏡光軸9に対して移動させ、サ
ンプル液流れ110の中心が十字線60の流れ方向の軸
位置と一致するように調整する。また、サンプル液流れ
110の幅の調整も同時に行うことができる。
【0052】また、散乱光像の寸法の調整はレーザ光の
焦点位置を調整しビームウエストの位置を移動させるこ
とにより行うことができる。即ち、散乱光の静止画像6
1の寸法が最小となるようにコリメータレンズ16及び
シリンドリカルレンズ17を顕微鏡光軸方向に移動させ
焦点位置の調整を行う。さらに、散乱光の静止画像61
が回転している場合には、シリンドリカルレンズ17を
回転させ、レ−ザ光を回転させる。以上の調整は、反射
鏡18及び19、コリメータレンズ16及びシリンドリ
カルレンズ17、サンプル送液口40等に調整用のつま
みを設けることにより、このつまみで調整することがで
きる。
【0053】以上のようにして調整された散乱光の静止
画像61は、十字線60の流れ方向の軸に対しほぼ対称
となり、それ以後はこの散乱光の静止画像61を見るこ
とにより、レ−ザ光の集束位置51やレーザ光の焦点位
置、さらにサンプル液流れ13の位置ずれの判断ができ
る。尚、通常は、モニター11上に表示される散乱光の
静止画像61は1フレーム(1ショット)分の画像とす
るが、散乱光強度が弱い場合には、数フレーム分の画像
を加算して表示してもよい。
【0054】次に、図5の静止画像取り込み領域52内
の静止画像より得られる光学情報による顕微鏡対物レン
ズ5の焦点位置の調整について説明する。まず、図5の
状態において、レーザ光の静止画像より散乱光強度分布
を得る。これは、図1の画像メモリ24に記憶された散
乱光の静止画像のデータが光学情報回路26に入力し、
この光学情報回路26において、散乱光の静止画像の中
心の流れ方向1ライン分の出力データより散乱光強度を
取り出すことにより行われる。このように散乱光の静止
画像の中心の流れ方向の散乱光強度を取り出すのは、レ
ーザ光の中心の光強度が一番強いからである。
【0055】このようにして得られた散乱光強度分布の
例を図7に示す。顕微鏡対物レンズ5の焦点位置が正し
い位置である場合には散乱光強度分布は図7(a)のよ
うになり、十分大きな光強度が得られる。しかし、図7
(b)や(c)のように光強度が小さくなると顕微鏡対
物レンズ5の焦点位置にずれがあることになる。そこで
この散乱光強度分布をもとにして自動焦点制御回路27
によって自動的に顕微鏡対物レンズ5を動かしてその焦
点位置のずれの方向を知り、調整を行う。即ち、顕微鏡
対物レンズ5を顕微鏡光軸9(図1参照)の方向に図示
しない移動手段により微小距離移動させ、移動前の散乱
光強度と移動後の散乱光強度とを比較し、移動前の方が
強い場合はその移動方向とは逆方向に移動させて散乱光
強度を比較し、移動後の方が強い場合はその移動方向に
更に移動させて散乱光強度を比較する。この操作を繰り
返すことにより顕微鏡対物レンズ5のずれの方向を知る
ことができ、合焦点情報が得られる。このようにして、
光学情報に基づき顕微鏡対物レンズ5の焦点位置の調整
を自動的に行う。
【0056】また、モニター11の画面上に上記のよう
にして得られた顕微鏡対物レンズ5のずれの方向やレー
ザ光の散乱光強度分布を表示させる。例えば、光の進む
方向を前方向とした時、図5のように顕微鏡光軸9に対
し前方向にずれていれば+、後方向にずれていれば−を
表示させ、同時に図7ような散乱光強度分布のイメージ
を表示させる。この表示はオペレータにとって装置調整
の参考になる他、顕微鏡対物レンズ5の焦点位置を手動
で調整する場合に役立つ。
【0057】また、上記のような自動焦点制御回路27
による自動的調整を行わない場合には、オペレータがモ
ニター11の画面上の表示を見ながら顕微鏡対物レンズ
5の焦点位置の調整を行う。その場合はマイクロメータ
付きの調整つまみ等の移動用手段を顕微鏡対物レンズ5
に設けておき、この移動手段により行う。これにより手
動によってもスムーズに調整が行える。
【0058】装置の調整が完了すると、静止画像取り込
み領域52を図4のようにもとの位置の戻し、通常の粒
子検出及び粒子画像の撮像が行われる。また、装置調整
時に静止画像取り込み領域52を拡張した時にはもとの
大きさに縮小する。
【0059】さらに、通常の粒子検出及び粒子画像の撮
像が行われている時に何らかの原因でレーザ光の焦点位
置(つまりビーム断面の寸法)や集束位置51、顕微鏡
対物レンズ5の位置、サンプル液流れ110の位置等の
条件がずれた場合には、再び前述のように表示装置上の
散乱光像や静止画像をもとにして調整をやり直せばよ
く、容易に条件のずれを修正することが可能である。
【0060】また、通常の粒子検出においては、サンプ
ル液中の粒子濃度が薄い場合が多く粒子の粒径にもばら
つきがあるため、その散乱光像はレーザ光束の一部が明
るい像や、全体は明るいがむらのある散乱光像となるこ
とが多い。従って、装置調整中においては、粒径の揃っ
た粒子を含む適当な濃度のサンプル液を流すことによ
り、一様な強度で十分な散乱光像が得られる。さらに、
散乱光強度の最も強い位置や散乱のパターンから調整ず
れの箇所やずれの程度を判断することも可能であり、調
整がスムーズに行え、調整にともなう分析中断の時間も
短縮される。
【0061】以上のようの本実施例によれば、装置調整
時にレーザ光の散乱光の静止画像を撮像し、モニター1
1に表示させるので、レーザ光の焦点位置及び集束位
置、並びにサンプル液流れ110の位置の調整を十字線
60を用いて容易に行うことができる。また、この静止
画像を解析して検出光の散乱光強度分布や顕微鏡対物レ
ンズ5の合焦点情報等の光学情報を得ることができ、こ
の光学情報に基づいて自動的に顕微鏡対物レンズ5の焦
点位置の調整を行うことができる。さらに、モニター1
1上に上記光学情報を表示させるので、これをもとにし
て顕微鏡対物レンズ5の焦点位置の調整を手動で行うこ
とができる。
【0062】また、通常の粒子検出及び粒子画像の撮像
が行われている時に何らかの原因でレーザ光の焦点位置
や集束位置51、顕微鏡対物レンズ5の位置、サンプル
液流れ110の位置等の条件がずれた場合には、再び前
述のように表示装置上の散乱光像や静止画像をもとにし
て調整をやり直せばよく、容易に条件のずれを修正する
ことが可能である。
【0063】また、装置調整中に粒径の揃った粒子を含
むサンプル液をフローセル100に流すことにより、一
様な強度で十分な散乱光像が得られる。
【0064】また、レーザ光源15より発する検出光を
可視光レーザとすることにより、この可視光レーザによ
る散乱光像をTVカメラ8の撮像面に形成させても与え
る悪影響は少なく、また安全である。
【0065】尚、レーザ光の焦点位置(つまりビーム断
面の寸法)及び集束位置51、サンプル液の流れ110
の位置の調整は、散乱光の静止画像を用いなくても行う
ことができる。この場合、静止画像取り込み領域52を
移動または拡張する前に、モニター11上の散乱光像を
見ながら、オペレータが手動で調整を行う。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、散乱光像を表示装置上
に表示するので、この散乱光像に基づいて検出光の焦点
位置及び照射位置、並びにサンプル液の流れの位置の調
整を行うことができる。
【0067】また、散乱光の静止画像を撮像するので、
これを解析して検出光の散乱光強度分布及び対物レンズ
の合焦点情報等の光学情報を得ることができる。また、
この光学情報をもとに自動的に対物レンズ焦点位置の調
整を行うことができる。さらに、表示装置上に静止画像
及び上記光学情報を表示するので、この表示をもとにし
て手動で検出光の焦点位置及び照射位置、対物レンズ焦
点位置、さらにはサンプル液の流れの位置の調整を行う
ことができる。
【0068】また、通常の粒子検出及び粒子画像の撮像
が行われている時に装置にずれが生じた場合にも容易に
そのずれを修正することができる。
【0069】また、装置調整時に粒径の揃った粒子を含
むサンプル液をフローセルに流すので一様な強度で十分
な散乱光像が得られる。
【0070】また、検出光源より発する検出光を可視光
レーザとするので、装置に与える悪影響を少なくするこ
とができ、また安全である。
【0071】従って、本発明によれば、粒子検出系を備
えた粒子分析装置においてその複雑な光学系の構成を変
えることなく、容易に光学系の調整を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による粒子分析装置の一実施例を示す全
体構成図である。
【図2】図1のフローセル近傍の拡大図である。
【図3】図2のIII方向からの矢視図であり、フロー
セルにおける画像取り込み領域と粒子検出位置との関係
を示す図である。
【図4】図1のモニター11上に表示される画像を示す
図である。
【図5】図4の状態から静止画像取り込み領域をサンプ
ル流れの上流側に移動させた状態を示す図である。
【図6】図4及び図5の十字線による調整について説明
する図であって、(a)はレ−ザ光の集束位置の調整を
説明する図であり、(b)はレ−ザ光の集束位置とサン
プル液流れの位置の調整を説明する図である。
【図7】サンプル液流れ方向の散乱光強度分布を示す図
であって、(a)は十分大きな光強度が得られた場合を
示し、(b)及び(c)は光強度が小さい場合を示す。
【符号の説明】
1 フラッシュランプ(パルス光源) 1a フラッシュランプ駆動回路 5 顕微鏡対物レンズ 8 TVカメラ(撮像装置) 9 顕微鏡光軸(画像撮像光学系101の光軸) 11 モニター(表示装置) 11a TVカメラの全画像取り込み領域 14 レーザ光束 15 レ−ザ光源 16 コリメ−タレンズ 17 シリンドリカルレンズ 18,19 反射鏡 20 ハーフミラー 22 光検出器 23 フラッシュランプ制御回路 24 画像メモリ 25 画像処理回路 26 光学情報回路 27 自動焦点制御回路(調整手段) 40 サンプル送液口 41 サンプル液 50 流れの中心 51 レ−ザ光束の集束位置 52 静止画像取り込み領域 60 十字線 61 散乱光の静止画像 100 フロ−セル 110 サンプル液流れ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子を懸濁させたサンプル液をフローセ
    ルに流し、検出光源より発する検出光を前記フローセル
    に照射し、前記検出光の散乱光により前記粒子が静止画
    像取り込み領域を通過することを検出し、その検出に基
    づいてパルス光源より発せられるパルス光束を前記フロ
    ーセルに照射し、前記フローセルに照射されたパルス光
    束を集光レンズにより集光し、このパルス光束に基づく
    前記フローセル中の通過粒子の画像を撮像装置により取
    り込み、得られた静止画像を画像処理し該サンプル液中
    の粒子の分析を行う粒子分析方法において、 前記通過粒子の画像の撮像を行わない装置調整時に、前
    記検出光の散乱光を前記集光レンズにより集光して前記
    撮像装置により取り込み、その散乱光像を表示装置上に
    表示させ、前記散乱光像に基づいて前記検出光の焦点位
    置及び照射位置、並びに前記サンプル液の流れの位置の
    調整を行うことを特徴とする粒子分析方法。
  2. 【請求項2】 前記表示装置上に十字線を設け、この十
    字線を用いて前記検出光の照射位置及び前記サンプル液
    の流れの位置の調整を行うことを特徴とする請求項1記
    載の粒子分析方法。
  3. 【請求項3】 前記撮像装置により取り込んだ前記検出
    光の散乱光の静止画像を撮像し、これに基づいて前記検
    出光の散乱光強度分布及び前記対物レンズの合焦点情報
    等の光学情報を得ることを特徴とする請求項1記載の粒
    子分析方法。
  4. 【請求項4】 前記表示装置上に前記静止画像及び前記
    光学情報を表示させ、この静止画像及び光学情報によ
    り、前記検出光の焦点位置及び照射位置、前記対物レン
    ズの焦点位置、並びに前記サンプル液の流れの位置の調
    整を行うことを特徴とする請求項3記載の粒子分析方
    法。
  5. 【請求項5】 前記通過粒子の画像の撮像を行わない装
    置調整時には、前記散乱光像が前記静止画像取り込み領
    域内に入るように前記静止画像取り込み領域を移動さ
    せ、前記通過粒子の画像の撮像を行う通常使用時には、
    前記散乱光像が前記静止画像取り込み領域上流側の近接
    した位置に来るように前記静止画像取り込み領域を移動
    させることを特徴とする請求項3または4記載の粒子分
    析方法。
  6. 【請求項6】 前記通過粒子の画像の撮像を行わない装
    置調整時には、前記散乱光像が前記静止画像取り込み領
    域内に入るように前記静止画像取り込み領域を拡張さ
    せ、前記通過粒子の画像の撮像を行う通常使用時には、
    前記散乱光像が前記静止画像取り込み領域上流側の近接
    した位置に来るように前記静止画像取り込み領域を縮小
    させることを特徴とする請求項3または4記載の粒子分
    析方法。
  7. 【請求項7】 前記通過粒子の画像の撮像を行わない装
    置調整時には、前記パルス光源を発光させないことを特
    徴とする請求項1から6のうちいずれか1項記載の粒子
    分析方法。
  8. 【請求項8】 前記通過粒子の画像の撮像を行わない装
    置調整時には、粒径の揃った粒子を含むサンプル液を前
    記フローセルに流すことを特徴とする請求項1から6の
    うちいずれか1項記載の粒子分析方法。
  9. 【請求項9】 前記検出光源は可視光レーザを発するレ
    ーザ光源であることを特徴とする請求項1から8のうち
    いずれか1項記載の粒子分析方法。
  10. 【請求項10】 粒子を懸濁させたサンプル液が供給さ
    れるフローセルと、前記フローセル中の静止画像取り込
    み領域に検出光を照射しその散乱光により前記粒子が通
    過することを検出する粒子検出光学系と、前記粒子検出
    光学系による検出に基づいてパルス光束を前記フローセ
    ルに照射するパルス光源、及び前記フローセルからの光
    束を集光する集光レンズを有し、前記フローセルからの
    光束に基づく通過粒子の静止画像を取り込む画像撮像光
    学系と、得られた静止画像を画像処理し該サンプル液中
    の粒子の分析を行う画像処理手段とを備える粒子分析装
    置において、前記検出光の散乱光像を表示する表示装置
    を備えることを特徴とする粒子分析装置。
  11. 【請求項11】 前記表示装置は、前記検出光の調整を
    行うための十字線を有することを特徴とする請求項10
    記載の粒子分析装置。
  12. 【請求項12】 前記通過粒子の画像の撮像を行わない
    装置調整時に、前記散乱光像の静止画像に基づいて前記
    検出光の散乱光強度分布、並びに前記対物レンズの合焦
    点情報等の光学情報を得る光学情報手段をさらに備え、
    前記表示装置は前記静止画像及び得られた前記光学情報
    をも表示することを特徴とする請求項10記載の粒子分
    析装置。
  13. 【請求項13】 前記通過粒子の画像の撮像を行わない
    装置調整時に、前記散乱光像の静止画像に基づいて前記
    検出光の散乱光強度分布、並びに前記対物レンズの合焦
    点情報等の光学情報を得る光学情報手段と、得られた前
    記光学情報をもとに前記対物レンズの焦点の調整を自動
    的に行う調整手段とをさらに備えることを特徴とする請
    求項11記載の粒子分析装置。
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