JP2002062251A - フロー式粒子画像解析方法及び装置 - Google Patents

フロー式粒子画像解析方法及び装置

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JP2002062251A
JP2002062251A JP2000250615A JP2000250615A JP2002062251A JP 2002062251 A JP2002062251 A JP 2002062251A JP 2000250615 A JP2000250615 A JP 2000250615A JP 2000250615 A JP2000250615 A JP 2000250615A JP 2002062251 A JP2002062251 A JP 2002062251A
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particles
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Hideyuki Horiuchi
秀之 堀内
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Hitachi Ltd
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  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】フローセル中のサンプルの実際の流れ形状を観
察することが可能なフロー式粒子画像解析装置を実現す
る。 【解決手段】画像撮像手段101の焦点位置を基準とし
た位置と、サンルプル流れにおけるサイズの揃った標準
粒子のレベル分散Cvとの関係に基づいて、サンプル流
れの傾き等の流れ形状を検出する。標準粒子をフローセ
ル100に流しレーザ光束14により粒子の通過を検出
し、それに基づいてフラッシュランプ1を発光して粒子
の静止画像をTVカメラ8で撮像し画像処理する。粒子
画像の特徴パラメータにおいて顕微鏡光軸方向のサンプ
ル流れ形状を流れ形状抽出部53にて推定する。また、
粒子画像のレベル分散情報と粒子観測位置情報の2次元
散布図を表示部50にて表示して、サンプル流れの形
状、傾きおよびサンプル流れ厚さ等の情報を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロー式粒子画像
解析方法およびフロー式粒子画像解析装置に係り、流れ
ている液体中に懸濁した静止粒子画像を撮像し、粒子解
析する粒子画像解析に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の粒子画像解析においては、血液中
の細胞や尿中の細胞や粒子を分類解析するには、スライ
ドガラス上に標本を作成し顕微鏡にて観察することで行
われてきた。なお、尿を分類解析する場合には、尿中の
粒子濃度が薄いため、サンプルを予め遠心分離器で遠心
濃縮してから観察している。
【0003】これらの観察、検査の作業を自動化する方
法または装置としては、血液などのサンプル試料をスラ
イドガラス上に塗沫した後、顕微鏡にセットし、顕微鏡
ステージを自動的に走査させる。そして、粒子の存在す
る位置で顕微鏡ステージを止めて静止粒子画像を撮影
し、画像処理技術による特徴抽出およびパターン認識手
法を用い、サンプル試料中にある粒子の分類・解析等を
行っている。
【0004】しかし、上記手法では標本作成に時間がか
かること、さらに顕微鏡ステージを機械的に移動しなが
ら粒子を見つけ、粒子を適当な画像取り込み領域へ移動
させる作業が必要である。そのため、解析に時間を要し
たり、機械機構部が複雑になるという欠点がある。
【0005】上記のような塗沫標本を作成しない粒子画
像解析方法または粒子画像解析装置としては、サンプル
試料を液体中に懸濁させた状態にてフローセル中に流
し、光学的に解析するフローサイトメータ法が知られて
いる。
【0006】このフローサイトメータによる方法は、サ
ンプル中の各粒子からの蛍光強度や散乱光強度を観測す
るもので、毎秒数千個の処理能力を備えている。
【0007】しかし、粒子の形態学的特徴を反映する特
徴量を観測することはむずかしく、従来、顕微鏡下で行
われていた形態学的特徴で粒子を分類することができな
い。
【0008】連続的に流れているサンプル試料中の静止
粒子画像を撮像し、それぞれの静止粒子画像から粒子を
分類、解析する試みとしては、特表昭57−50099
5号公報、特開昭63−94156号公報、特開平4−
72544号公報等に記載の技術が知られている。
【0009】上記特表昭57−500995号公報に記
載の技術では、サンプル試料を特別な形状の流路に通し
て幅広の撮像領域中に流し、フラッシュランプによる静
止粒子画像を撮影し、その画像を用いて粒子解析する方
法が示されている。
【0010】この方法は、顕微鏡を用いてサンプル粒子
の拡大画像をCCDカメラ上に投影するとき、パルス光
源である上記フラッシュランプが上記CCDカメラの動
作に同期して周期的に発光される。
【0011】パルス光源の発光時間は十分短いので、粒
子が連続的に流れていても静止画像を得ることができ、
CCDカメラでは、毎秒30枚の静止画像を撮影するこ
とができる。
【0012】また、上記特開昭63−94156号公報
記載の技術は、静止粒子画像撮像系とは別にサンプル流
れ中の粒子画像撮影領域より上流に粒子検出系を設け、
予め粒子検出系で粒子通過を知り、その粒子が粒子画像
撮像領域に達したとき適当なタイミングでパルス光源で
あるフラッシュランプを点灯させる方法である。
【0013】この方法においては、上記パルス光源の発
光を周期的に行わず、粒子の通過を検出した場合にだ
け、タイミングを合わせて静止粒子画像を撮像すること
ができるので、効率的に静止粒子画像が集められ、濃度
の小さいサンプル試料の場合でも粒子の存在しない無意
味な画像を撮像・画像処理することはない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の粒子
画像解析装置においては、一般的に、連続的に流れてい
るサンプル粒子の静止画像を解析して、サンプル中の複
数種類の粒子数や分類を効率よく行うためには、上述し
た公知例で行われているように、サンプル流れの形状を
次に述べるような形にする必要がある。
【0015】撮像領域全域にわたって焦点の合った粒子
画像を得るためには、サンプル流れが顕微鏡対物レンズ
の焦点深度相当の厚さ以内にあり、サンプル幅も撮像領
域に相当する広がりを持つことが必要である。よって、
サンプル流れ形状は、顕微鏡光軸方向に厚さが非常に薄
い偏平な流れにしなければならない。
【0016】通常、シースフロー技術、すなわち、サン
プル液を外側のシース流れで包み込むようにして、特殊
形状のフローセルに流すことで、このような偏平な流れ
を作っている。具体的には、上記特表昭57−5009
95号公報記載の技術、または、特開平6−28155
8号公報記載等の方法を使う。
【0017】しかし、従来の技術においては、上述した
偏平流れを作る方法は示されているが、実際のサンプル
流れが所定の形状をしているかの確認は行われていない
ことが多い。装置によっては、粒子画像を撮像する段階
では、サンプル流れが光軸に対して傾いていたり、サン
プルの流れ形状が設定値より厚くなっている場合があ
る。
【0018】このような問題が存在する場合、粒子画像
は粒子の流れ位置によって焦点が合っていないことにな
り、画像処理を行う段階で、正しい粒子特徴パラメータ
を得ることができず、パターン認識処理で粒子画像の正
しい分類・識別処理が出来ない問題が生じる。
【0019】また、サンプル流れのチェックや、フロー
セルを装置に組立て調節する段階でも、サンプル流れの
状態や調整状態を逐一確認しながら調整するツールが必
要である。
【0020】以上の事項をより具体的に説明する。フロ
ーセル中のサンプル流れについての概略を図2を使って
説明する。図2の一番外側(太線)は、フローセルの内
側形状を表している。このフローセル内側にシース液が
上流から流入し、途中で流れの断面が縮小され偏平なシ
ース流れに変換されフローセルから排出される。シース
液の中心に測定対象であるサンプル粒子を懸濁したサン
プル液が流れている。
【0021】図2には示されていないが、サンプル液と
シース液とは、それぞれ別な配管系を通って、フローセ
ル内部に供給されているものとする。
【0022】シース液が縮流されるまではサンプル形状
は変化しないが、途中から縮流されるに従いサンプル流
れ形状が変化する。図2では、一方向だけが縮流される
場合が示されている。縮流の割合が10:1であれば、
元のサンプル流れは1/10になって粒子画像取り込み
位置を通過する。
【0023】このような特殊形状のフローセルにサンプ
ル液を流すことによって、非常に偏平な流れを作り出す
ことが出来る。粒子画像処理を行うには、サンプル流れ
の厚さを顕微鏡対物レンズの焦点深度に相当する大きさ
にする必要があり、実際にはサンプル流れの厚さ(顕微
鏡光軸方向)を数μm〜10数μm程度に保つことが要
求される。
【0024】ところが、サンプル液をフローセル内に押
し出すノズルの形状やセッティング条件、ノズルのセン
タリング等の条件、さらに、ノズル周辺に発生した気泡
やシース液の流れの不安定さによる影響によって、粒子
画像取り込み位置でのサンプル流れの形状が目的として
いる形状にならないことがある。
【0025】代表的な不具合としては、サンプル流れの
厚さが目的とした値より大きくなってしまう場合、サン
プル流れが顕微鏡光軸に対し垂直でなく傾きを生じる場
合、サンプル流れの位置が粒子画像取り込み位置からず
れてしまう場合等がある。
【0026】また、シース液の流速に変動があると、粒
子検出系を別に有する粒子画像装置では、フラッシュラ
ンプ点灯タイミングを一定にしている関係で、画像取り
込み位置が所定位置に来ない問題も生じることがある。
【0027】本発明の目的は、フローセル中のサンプル
の実際の流れ形状を観察することが可能なフロー式粒子
画像解析方法及びフロー式粒子画像解析装置を実現する
ことである。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成される。
【0029】(1)粒子を懸濁した液体サンプルをフロ
ーセル中に流し、このフローセル中の撮像領域を通過す
る粒子の静止画像を粒子撮像系により撮像する撮像段階
と、画像解析により上記静止画像中の粒子の形態学的分
類を行う解析段階とを有するフロー式粒子画像解析方法
において、サイズの揃った標準粒子を測定サンプルとし
て使用する段階と、上記測定サンプルを用いて測定され
た粒子画像からサンプル流れの光軸位置情報を表す粒子
画像特徴パラメータを抽出する段階と、測定された複数
の粒子データから上記粒子画像特徴パラメータを使って
サンプル流れの形状情報を得る段階とを備える。
【0030】(2)好ましくは、上記(1)において、
さらに、測定粒子のサンプル流れ位置情報を粒子画像か
ら得る段階を備える。
【0031】(3)また、好ましくは、上記(1)又は
(2)において、測定された粒子画像からサンプル流れ
の光軸方向位置情報を表す粒子画像特徴パラメータを抽
出する段階において、粒子画像特徴量として粒子画像の
レベル分散情報を使用する。
【0032】(4)また、好ましくは、上記(3)にお
いて、上記粒子画像のレベル分散Cvとして、Riを粒子画
像の各絵素の信号レベルとし、Nを粒子画像の全絵素数
とし、RiをR1からRNまで変化させるとしたとき、式(Cv
=(ΣRi2)/N - (ΣRi)2/N2)を用いて、上記レベル分散C
vを演算する。
【0033】(5)また、好ましくは、上記(1)から
(4)において、上記サイズの揃った標準粒子として、
屈折率が一様な球形粒子を使用する。
【0034】(6)また、好ましくは、上記(5)にお
いて、上記標準粒子としてポリエチレンまたはポリスチ
レンを成分とする透明微小球形粒子を使用する。
【0035】(7)また、好ましくは、上記(3)又は
(4)において、粒子画像の特徴量として粒子画像の赤
画像のレベル分散情報を使用する。
【0036】(8)また、好ましくは、上記(2)にお
いて、サンプル流れ位置情報として、撮像された1フレ
ーム画像中のサンプル流れの幅方向の位置を使用する。
【0037】(9)また、好ましくは、上記(2)又は
(8)において、上記2つの特徴パラメータを使って測
定サンプルで処理した複数の粒子データの2次元散布図
を作成する段階を備え、作成した2次元散布図からサン
プル流れの形状情報を得る。
【0038】(10)また、好ましくは、上記(9)に
おいて、得られた2次元散布図情報から、サンプル形状
の特徴を抽出する段階を備える。
【0039】(11)また、好ましくは、上記(3)に
おいて、上記レベル分散情報における光源の光量変動ま
たは撮像系の感度変動を補正する段階を備える。
【0040】(12)また、好ましくは、上記(11)
において、上記光量変動または感度変動の補正を粒子画
像の背景レベル特徴量を使って行う。
【0041】(13)また、好ましくは、上記(12)
において、Riを補正後の粒子信号レベルとし、Boを基準
の背景レベルとし、Bkを撮像系の黒レベルとし、Biを実
際に粒子画像を撮像したときの背景レベルとし、Miを実
際に得られた粒子画像の信号レベルとしたとき、補正式
として(Ri=((Bo-Bk)/(Bi-Bk))Mi)を使って、上記粒子
信号レベルを補正する。
【0042】(14)また、好ましくは、上記(1)又
は(2)において、複数の測定モードを有する場合に
は、各測定モードでサンプル流れ情報を得る。
【0043】(15)また、好ましくは、上記(1)又
は(2)において、さらに、粒子検出系する段階を備
え、粒子の撮像位置情報からサンプル流れの乱れ情報を
得る段階を備える。
【0044】(16)粒子を懸濁した液体サンプルをフ
ローセル中に流し、このフローセル中の撮像領域を通過
する粒子の静止画像を粒子撮像系により撮像する撮像段
階と、画像解析により上記静止画像中の粒子の形態学的
分類を行う解析段階とを有するフロー式粒子画像解析方
法において、サイズの揃った標準粒子を測定サンプルと
して使用する段階と、上記測定サンプルを用いて測定さ
れた粒子画像からサンプル流れの光軸位置情報を表す粒
子画像特徴パラメータ及び粒子サイズ情報を抽出する段
階と、上記粒子画像特徴パラメータ及び粒子サイズ情報
を使って測定サンプルで処理した複数の粒子データから
焦点調節情報を得る。
【0045】(17)好ましくは、上記(16)におい
て、上記光軸位置情報を表す粒子画像特徴パラメータ及
び粒子サイズ情報を2次元散布図に表現する段階を備え
る。
【0046】(18)また、好ましくは、上記(17)
において、得られた焦点調節情報に基づいて、焦点調節
を行う段階を備える。
【0047】(19)また、好ましくは、上記(17)
において、粒子サイズ情報の最小値近傍の値より、光学
系倍率が正しく調整されているかをチェックする段階を
備える。
【0048】(20)粒子を懸濁した液体サンプルをフ
ローセル中に流し、このフローセル中の撮像領域を通過
する粒子の静止画像を粒子撮像系により撮像する撮像手
段と、画像解析手段により上記静止画像中の粒子の形態
学的分類を行う解析手段とを有するフロー式粒子画像解
析装置において、サイズの揃った標準粒子を測定サンプ
ルとして使用する手段と、上記測定サンプルを用いて測
定された粒子画像からサンプル流れの光軸位置情報を表
す粒子画像特徴パラメータを抽出する手段と、測定され
た複数の粒子データから上記粒子画像特徴パラメータを
使ってサンプル流れの形状情報を得る手段とを備える。
【0049】(21)好ましくは、上記(20)におい
て、さらに、測定粒子のサンプル流れ位置情報を粒子画
像から得る手段を備える。
【0050】(22)また、好ましくは、上記(20)
又は(21)において、測定された粒子画像からサンプ
ル流れの光軸位置情報を表す粒子画像特徴パラメータを
抽出する手段は、粒子画像特徴量として粒子画像のレベ
ル分散情報を使用する。
【0051】(23)また、好ましくは、上記(22)
において、上記特徴パラメータを使って測定サンプルで
処理した複数の粒子データの2次元散布図を作成する手
段を備え、2次元散布図からサンプル流れの形状情報を
得る。
【0052】(24)また、好ましくは、上記(22)
において、上記レベル分散情報における光源の光量変動
または撮像系の感度変動を補正する手段を備える。
【0053】(25)粒子を懸濁した液体サンプルをフ
ローセル中に流し、このフローセル中の撮像領域を通過
する粒子の静止画像を粒子撮像系により撮像する撮像手
段と、画像解析手段により上記静止画像中の粒子の形態
学的分類を行う解析手段とを有するフロー式粒子画像解
析装置において、サイズの揃った標準粒子を測定サンプ
ルとして使用する手段と、上記測定サンプルを用いて測
定された粒子画像からサンプル流れの光軸位置情報を表
す粒子画像特徴パラメータ及び粒子サイズ情報を抽出す
る手段とを備え、上記粒子画像特徴パラメータ及び粒子
サイズ情報を使って測定サンプルで処理した複数の粒子
データから焦点調節情報を得る。
【0054】(26)好ましくは、上記(25)におい
て、得られた焦点調節情報に基づいて焦点調節を行う手
段を備える。
【0055】(27)また、好ましくは、上記(1)〜
(19)において、解析対象が生物細胞である。
【0056】(28)また、好ましくは、上記(1)〜
(19)において、解析対象が血液中に存在する血球成
分である。
【0057】(29)また、好ましくは、上記(1)〜
(19)において、解析対象が尿中に存在する尿沈渣成
分である。
【0058】
【発明の実施の形態】まず、本発明の原理を以下に説明
する。粒子を懸濁した液体サンプルをフローセル中に流
し、このフローセル中の撮像領域を通過する粒子の静止
画像を粒子撮像系により撮像する撮像段階と、画像解析
により画像中の粒子の形態学的分類を行う解析段階とか
らなるフロー式粒子画像解析装置を考える。
【0059】サンプルは連続して流れているため、粒子
画像は発光時間が非常に短いパルス発光するフラッシュ
ランプを使用する。粒子画像撮像領域に常に粒子が存在
するようにするためには、流れの上流に粒子通過を検出
する粒子検出系を設けて、粒子が丁度、撮像領域の特定
の位置に来た時にフラッシュランプを発光させる方法が
採用されている。
【0060】粒子検出系を設けるのは、サンプル流れの
変動情報を知りたい時には必要であるが、単にサンプル
流れ形状情報を知るためだけには必ずしも必要ではな
い。しかし、粒子画像を効率よく取得できるので、フロ
ー式粒子画像解析装置としては粒子検出系を備える方が
良い。
【0061】サンプル流れに関する情報を得るために、
本発明では、粒子サイズの揃った標準粒子を使用する。
粒子サイズが揃っていないと、後述する粒子画像特徴パ
ラメータの値が大きく変動する原因となるからである。
【0062】通常は、ポリエチレン、ポリスチレン等の
透明な球形標準粒子として市販されているものが適して
おり、サイズの分散が小さいものを選択して使用するの
がよい。サンプル液中の粒子濃度は、球形標準粒子同士
が連接しないような条件まで希釈し、良く攪拌されてい
ることが望ましい。
【0063】フラッシュランプが点灯し、1フレーム分
の画像が撮影される。これ以後の説明を分かりやすくす
るために、図2に示したXYZ座標系を設定する。ただ
し、顕微鏡の光軸方向をZ方向とする。このZ方向は上
述したように、サンプル流れの厚さ情報に関係する方向
である。
【0064】一方、サンプル流れの方向をX方向とし、
X方向とZ方向との両方向に垂直な方向をY方向とす
る。このY方向はサンプルの流れ幅に関係する位置情報
を与える方向である。なお、座標の原点は任意の点で良
い。
【0065】撮像された粒子画像から粒子自身の画像特
徴量を抽出する。撮像された1フレーム画像の中から、
粒子画像に相当する部分を切り出し、粒子毎に本発明で
必要な特徴パラメータデータを画像処理部で演算するこ
とで求める。粒子の存在する位置は、1フレーム画像の
XY座標で知ることが出来る。
【0066】サンプル流れのZ方向の位置情報は、粒子
画像信号のレベル分散Cvを計算することで求める。具
体的には、次式(1)に示した演算式で計算する。
【0067】
【数1】 上記(1)式において、Riは粒子画像の各絵素の信号
レベル、Nは粒子画像の全絵素数を表す。通常は粒子画
像の面積情報Csは粒子画像の総絵素数を割り当てるこ
とが多いので、その場合にはCs=Nである。
【0068】直径約11μmのポリスチレン球形標準粒
子を使い、対物レンズの位置をZ方向に前後移動させ粒
子画像を撮影した粒子画像から上記式(1)によりレベ
ル分散Cvを計算し、複数の粒子に関して平均レベル分
散Cvを測定した例を図3に示す。
【0069】一般に、透明なポリスチレン球形粒子をサ
ンプル液中に懸濁して顕微鏡観察し、焦点を調節して、
合焦点位置の前後で対物レンズとサンプル流れとの間の
距離をZ方向に変化させると、球形粒子の屈折率が溶媒
(通常は水)に対して大きいため、球形粒子がレンズ作
用を起こし、白く輝く画像や全体が暗くなる画像が得ら
れる。
【0070】合焦点位置ではこの2つの状態(白く輝く
状態と、暗くなる状態)の中間状態で見える。一方、粒
子画像面積は合焦点位置前後ではボケが生じ、粒子面積
Csが合焦点位置より増加する。粒子面積Csの増加程
度は、先のレンズ作用より小さいので、レベル分散に対
する効果は、レンズ作用による粒子画像の白黒の変化の
程度を反映したものになる。
【0071】図3から分かるように、合焦点位置の前後
に、焦点位置とレベル分散との関係に直線的に変化する
領域が認められる。
【0072】本発明は、この直線部分の存在する事実を
利用することを特徴とする。レベル分散以外の特徴パラ
メータでは、粒子画像のテクスチャ情報に関連するパラ
メータ、例えば、異なる位置の粒子の信号レベルの差の
二重和等を使うことで、レベル分散と同じような効果を
期待することが出来る。
【0073】また、粒子画像の色分解された赤、青、緑
画像では屈折率の微妙な違いから、観測される粒子画像
の濃度の違いが生じる。約11μmのポリスチレン粒子
(透明微小球形粒子)では、屈折率の大きい赤画像成分
は合焦点位置前後のバランスの良い結果が得られる。
【0074】レベル分散Cvの値は、上述したように、
合焦点位置からどのくらいずれて粒子が通過したかの情
報を表しており、レベル分散Cvだけでは絶対位置情報
にならないが、合焦点位置情報との対応を考慮すると、
粒子が何処の位置を通過したか複数の粒子データを集め
ることでき、結果的にサンプル液がどのようになってい
るか形状を推定できる。
【0075】この粒子のレベル分散Cvと粒子撮像位置
のY座標とを2次元グラフとして描いたものを散布図と
いう。描かれたパラメータの分布形状から、サンプル流
れの断面形状情報を知ることが出来る。
【0076】次に、測定例を2つ示す。図4は、第1の
測定例を示すグラフであり、横軸は粒子通過のY座標を
表し、縦軸は標準粒子で測定したレベル分散Cvを表し
ている。プロットされた各点は、粒子1個に相当する。
この第1の測定例ではサンプル流れが光軸に対して傾い
ていることと、図3の結果からY方向の幾何学的な寸法
データからサンプル流れの傾きまでを知ることが出来
る。
【0077】また、サンプル流れと粒子撮像画面との関
係から、1フレームの幅に十分流れが収まっていること
も知ることが出来る。
【0078】図5は、第2の測定例を示すグラフであ
り、図4に示したグラフと同様に、横軸は粒子通過のY
座標を表し、縦軸は標準粒子で測定したレベル分散Cv
を表している。
【0079】この図5に示した例においては、サンプル
流れの傾きは余り大きくないが、流れの厚さが非常に厚
い状態になっていることが分かる。しかも、サンプル流
れはフレーム画面の一部にかかっていること、Y座標の
100付近でのレベル分散Cvの変動が小さいことによ
り、サンプル流れ自体がZ方向に前後に変動はしていな
いことまで知ることが出来る。
【0080】図4及び図5の測定結果を見ながら、サン
プル流れ状態を監視したり、フローセルの位置調整、フ
ロー系の流れの条件をチェックすることが出来るように
なる。また、2次元散布図から、サンプル流れ形状を推
定することが可能になる。
【0081】しかし、レベル分散Cvのパラメータの安
定性に関して注意しなければならない問題がある。レベ
ル分散Cvの値は、撮像された画像の明るさによって変
化するパラメータであるから、フラッシュランプの光量
変化やTVカメラの感度変動の影響を受けやすい。ラン
プ電源や発光アークの安定性の影響でフラッシュランプ
の光量変動は数%から10%程度まで変化するからであ
る。
【0082】また、TVカメラでは、カメラ周辺の温度
変化に伴って、撮像素子の感度が変動する事実もある。
これらの変動を補正する段階が必要になってくる。
【0083】これらの変動の影響は、直接粒子画像の背
景レベルの変化として観測することが出来る。よって、
粒子画像の背景レベルを基にして、粒子画像の信号成分
を補正することでこれらの影響を無くすことが可能であ
る。
【0084】具体的な補正式を次式(2)に示す。
【0085】
【数2】 ただし、上記式(2)において、Riは補正後の粒子信
号レベル、Miは実際に得られた粒子画像の信号レベ
ル、Boはレファレンス(基準)の背景レベル、Biは実
際に粒子画像を撮像した時の背景レベル、BkはTVカ
メラの黒レベルを表す。この黒レベルは先の変動要因の
影響を受けないので一定値と考えている。背景レベルは
背景を構成する複数絵素の平均値を取るのが良い。
【0086】なお、データの補正方法は上記式(2)以
外の方法でも可能であり、この式(2)による方法に限
定されるものではない。
【0087】また、上述した内容は、1つの流れ条件で
調べられるべきもので、サンプル流れ条件が大きく異な
る場合には、各測定条件で、上述した操作を繰り返すこ
とが必要である。
【0088】さらに、粒子検出系を別に有し、一定時間
おいてフラッシュランプを点灯させる手段を有している
場合には、各粒子の流れ方向(X方向)の撮像位置の変
動具合を観測することで、サンプル流れの流速変化情報
(サンプル流れの乱れ情報)をも得ることが出来る。
【0089】レベル分散Cvのようなテクスチャ情報
は、光学系倍率の調整不良で変動することがある。
【0090】よって、光学系倍率を正確に合わせる調整
段階が必要である。
【0091】通常は、フローセル中のサンプル流れ位置
からTVカメラの撮像位置の距離を変化させて倍率を微
調整している。この倍率の微調整は、合焦点位置での標
準粒子画像サイズ、たとえば粒子面積Csを調べながら
行うことになる。
【0092】図6は、レベル分散Cvと粒子画像面積Cs
との関係の測定結果の一例を示すグラフである。レベル
分散Cvが光軸方向の粒子通過位置に対応することを考
慮すると、面積Csが合焦点位置前後で増加傾向を示し
ている事実が分かる。
【0093】図6に示す例では、合焦点位置の粒子面積
Csは560程度の値であることがわかる。複数の装置
で倍率の調整をこのCsを観察しながら行うことが出来
る。
【0094】以上に述べてきた粒子画像特徴パラメータ
や複数のパラメータの組み合わせにより合焦点位置情報
(光軸位置情報)を取得し、それに基づいて、フロー式
粒子画像解析装置の焦点調節を行うことが出来る。
【0095】図3の場合では、レベル分散Cvの値が7
00付近に合焦点位置にあることから、実際の装置でも
この値に近づける操作を行えばよい。すなわち、合焦点
位置のレベル分散Cvの値に対する実際の装置のレベル
分散Cvの大小関係から、合焦点位置がZ方向のどちら
の方向にあるか、さらに、その時の対物レンズの移動距
離がどの程度であるかを推定できる。
【0096】また、図6に示すような2組のパラメータ
の関係が得られた場合には、粒子面積Csが620でレ
ベル分散Cvが700付近になるような操作を行う。
【0097】次に、本発明の実施形態を図1および図7
を参照しながら説明する。
【0098】図1は、本発明の一実施形態に係るフロー
式粒子画像解析方法を実施するフロー式粒子画像解析装
置の概略構成図である。
【0099】図1において、100はフローセル、10
1は画像撮像手段、102は粒子解析手段、103は粒
子検出手段、1はフラッシュランプ、1aはフラッシュ
ランプ駆動回路、2はフィールドレンズである。
【0100】また、3は顕微鏡コンデンサレンズ、5は
顕微鏡対物レンズ、6は結像位置、7は投影レンズ、8
はTVカメラ、11は視野絞り、12は開口絞り、14
はレーザ光束、、15は半導体レーザ、16はコリメー
タレンズ、17はシリンドリカルレンズ、18は反射
鏡、19は微小反射鏡、20はビームスプリッタであ
る。
【0101】また、21は絞り、22は光検出回路、2
3はフラッシュランプ点灯制御回路、24はAD変換
器、25は画像メモリ、26は画像処理制御回路、27
は特徴抽出回路、28は識別回路、29は中央制御/演
算処理部、40は粒子検出処理部、50は表示部であ
る。
【0102】図7は、図1における中央制御/演算処理
部29の内部ブロック図である。図7において、51は
データ補正部、52はデータ格納部、53は流れ形状抽
出、59は測定条件設定部、61は中央制御部である。
【0103】図1において、本発明の一実施形態に係る
フロー式粒子画像解析方法に用いられるフロー式粒子画
像解析装置は、粒子を懸濁させたサンプル液が供給され
るフローセル100と、このフローセル100中のサン
プル液を撮像する画像撮像手段101と、粒子検出する
粒子検出手段103と、撮像された画像から粒子を解析
する粒子画像解析手段102とを備えている。
【0104】フローセル100には、サンプル液110
と共にシース液111が供給され、サンプル液110が
シース液111に包まれた形状の流れを形成する。
【0105】そして、サンプル液流れ110は、画像撮
像手段101(後述する)の顕微鏡光軸9に対して垂直
方向に偏平な断面形状を有する安定した定常流、いわゆ
るシースフローとなり、フローセル100の中心を紙面
の上方から下方への方向に向かって流れる。
【0106】このサンプル液流れ110の流速は、中央
制御/演算処理部29により制御される。
【0107】画像撮像手段101は、顕微鏡としての機
能を有し、パルス光源であるフラッシュランプ1と、こ
のフラッシュランプ1を発光させるフラッシュランプ駆
動回路1aと、フラッシュランプ1からのパルス光束を
平行にするフィールドレンズ2と、このフィールドレン
ズ2からの平行なパルス光束10をフローセル100内
のサンプル液流れ110に集束させる顕微鏡コンデンサ
レンズ3と、フローセル100内のサンプル液流れ11
0に照射されたパルス光束10を集光し結像位置6に結
像させる顕微鏡対物レンズ5と、投影レンズ7を介して
投影した結像位置6の粒子像を、いわゆるインターレー
ス方式により取り込み電気信号である画像データ信号に
変換するTVカメラ8と、パルス光束10の幅を制限す
る視野絞り11および開口絞り12とを備えている。
【0108】なお、上記TVカメラ8としては、残像の
少ないCCDカメラ等が一般に用いられる。
【0109】粒子検出手段103は、検出光としてのレ
ーザ光を発する検出光源である半導体レーザ15と、こ
の半導体レーザ15からのレーザ光を平行なレーザ光束
14にするコリメータレンズ16と、このコリメータレ
ンズ16からのレーザ光束14の一方向のみを集束させ
るシリンドリカルレンズ17と、このシリンドリカルレ
ンズ17からのレーザ光束14を反射させる反射鏡18
と、顕微鏡コンデンサレンズ3とフローセル100との
間に位置し、反射鏡18からのレーザ光束14をサンプ
ル液流れ110上の画像取り込み領域の上流側近傍に導
く微小反射鏡19とを備える。
【0110】さらに、粒子検出手段103は、粒子によ
るレーザ光束14の散乱光を集光する顕微鏡対物レンズ
5(この顕微鏡対物レンズ5は、画像撮像手段101の
結像用の顕微鏡対物レンズ5と共用される)と、顕微鏡
対物レンズ5で集光された散乱光を反射させるビームス
プリッタ20と、このビームスプリッタ20からの散乱
光を絞り21を介して受光し、その強度に基づく電気信
号を出力する光検出回路22と、この光検出回路22か
らの電気信号に基づいてフラッシュランプ駆動回路1a
を作動させるフラッシュランプ点灯制御回路23とを備
えている。
【0111】また、粒子解析手段102は、TVカメラ
8から転送された画像データ信号をデジタル信号に変換
するAD変換器24と、このAD変換器24からの信号
に基づくデータを所定のアドレスに記憶する画像メモリ
25と、この画像メモリ25におけるデータの書き込み
および読み出しの制御を行う画像処理制御回路26と、
画像メモリ25からの信号に基づき画像処理を行い粒子
数や分類を行う特徴抽出回路27と、識別回路28と、
中央制御/演算処理部29と、サンプル液110中の粒
子数を決定し粒子検出系を制御しかつ粒子画像の演算を
行う粒子検出処理部40と、上記の画像処理の結果であ
る粒子数や分類結果を表示する表示部50とを備えてい
る。
【0112】また、中央制御/演算処理部29は、TV
カメラ8の撮影条件やフローセル100のサンプル液の
流れ条件、画像処理制御回路26の制御、識別回路28
からの画像処理結果の記憶、粒子検出処理部40とのデ
ータの授受、表示部50への表示等を行うように構成さ
れている。
【0113】図7において、データ補正部51は、特徴
抽出部27で算出したデータの補正を行い、データ格納
部52に補正されたデータおよび無補正データが格納さ
れる。流れ形状抽出部53では、得られたデータを基に
サンプル流れ形状を推定し、中央処理部61に伝え、必
要な場合には表示部50に分析結果を表示する。測定条
件設定部59は装置の動作条件を設定している。
【0114】次に、上述した構成のフロー式粒子画像解
析装置の動作について説明する。
【0115】図1において、まず、画像撮像手段101
と、粒子検出手段103との動作を説明する。半導体レ
ーザ15は、常時連続的に発振しており、サンプル11
0中の粒子が検出領域を通過するのを常に観測してい
る。
【0116】半導体レーザ15からのレーザ光束14
は、コリメータレンズ16により平行なレーザ光束に変
換され、シリンドリカルレンズ17にて光束14の一方
向のみ集束される。
【0117】次に、レーザ光束14は、反射鏡18およ
び微小反射鏡19で反射されフローセル100内のサン
プル液流れ110上に照射される。この照射位置は、シ
リンドリカルレンズ17によってレーザ光束14が集束
する粒子検出位置であり、サンプル液流れ110上の画
像取り込み領域の上流側近傍の位置である。解析対象で
ある粒子がレーザ光束14を横切ると、このレーザ光束
14は散乱される。
【0118】レーザ光束14の散乱光は、ビームスプリ
ッタ20で反射され、絞り21を介して光検出回路22
にて受光され、その強度に基づく電気信号に変換され
る。さらに、光検出回路22の出力信号は、粒子検出処
理部40に送られ、送られた信号のうちの所定のレベル
及び所定のパルス幅以上のものを、検出粒子とみなし、
結果をフラッシュランプ点灯制御回路23に伝える。
【0119】粒子が検出されると、画像処理対象粒子が
通過したものとし、検出信号はフラッシュランプ点灯制
御回路23に伝送される。所定の遅延時間は、粒子検出
位置と画像取り込み領域との距離およびサンプル液11
0の流速等により決定される。
【0120】フラッシュ発光信号がフラッシュランプ駆
動回路1aに伝送されると、フラッシュランプ駆動回路
1aはフラッシュランプ1を発光させる。そして、フラ
ッシュランプ1から発せられたパルス光は顕微鏡光軸9
上を進み、フィールドレンズ2により平行光となり、顕
微鏡コンデンサレンズ3により集束されてフローセル1
00内のサンプル液流れ110上に照射される。
【0121】なお、視野絞り11及び開口絞り12によ
りパルス光束10の幅が制限される。フローセル100
内のサンプル液流れ110に照射されたパルス光束は、
顕微鏡対物レンズ5で集光され、ビームスプリッタ20
を通過して、結像位置6に像を結像する。この結像位置
6の像は、投影レンズ7によりTVカメラ8の撮像面上
に投影され、インターレース方式により画像データ信号
に変換される。
【0122】このようにして、サンプル液流れ110内
の粒子の静止粒子画像が撮像されることになる。なお、
図1の例において、結像位置6を直接にTVカメラ8の
撮像位置とすることができる場合には、投影レンズ7は
不要である。
【0123】上記TVカメラ8における撮像条件は、中
央制御/演算処理部29に予め設定されており、この設
定された撮像条件によって、TVカメラ8の撮像動作が
制御される。
【0124】次に、粒子解析手段102の動作について
説明する。上記TVカメラ8により撮像され、インター
レース方式により変換される画像データ信号は、AD変
換器24でデジタル信号に変換され、画像メモリ25に
供給される。
【0125】そして、画像メモリ25に供給されたデジ
タル信号に基づくデータは、画像処理制御回路26に制
御されて、画像メモリ25内の所定のアドレスに記憶さ
れる。
【0126】画像メモリ25に記憶されたデータは、画
像処理制御回路26の制御により読み出され、特徴抽出
回路27を介して識別回路28に入力されて画像処理が
行われ、中央制御/演算処理部29にその結果が記憶さ
れる。
【0127】中央制御/演算処理部29に記憶される内
容は、粒子分類に用いられた粒子識別特徴パラメータと
粒子分類結果データとである。
【0128】粒子の分類識別処理は、通常行われている
パターン認識処理により自動的に行われる。この画像処
理結果と測定条件および画像処理された画像情報が、画
像処理制御回路26から粒子検出処理部40に送られ
る。中央制御/演算処理部29の詳細は図7を用いて次
に述べる。
【0129】図7において、光検出器22により所定の
信号レベル以上の粒子検出信号を検出する。粒子検出レ
ベルは、粒子検出処理部40で設定されており、この設
定値を超えた電気信号を検出粒子信号とする。このフロ
ー式粒子画像解析装置は、複数の測定モードを有するの
で、各測定モード毎に検出レベルは異なり、中央制御部
61を介して測定条件設定部59の指示で検出レベルが
指定される。
【0130】フローセル中の粒子検出領域を粒子が通過
すると、その粒子画像を撮像出来るかどうか、すなわ
ち、1つ前に撮像した画像をTVカメラ8で取り込み中
であるか、画像処理中であるかどうかを粒子検出処理部
40にて判断して、処理中でなければフラッシュランプ
点灯制御部23およびフラッシュランプ駆動回路1aを
介してフラッシュランプ1を点灯させる。
【0131】粒子検出位置と粒子画像撮像位置とは一般
に場所が異なるため、この2点間の距離とサンプル流速
から計算されるランプ点灯までの時間遅れを、測定条件
設定部59で設定している。
【0132】粒子画像は特徴抽出回路27および識別回
路28でパターン認識され、粒子分類が行われる。特徴
抽出回路27、識別回路28により、各々の粒子画像の
サイズパラメータ情報、テクスチャ情報、さらに、粒子
画像周辺の背景データを知ることが出来る。これらの粒
子特徴パラメータを基に各粒子ごとに粒子分類処理を識
別回路28で行う。
【0133】サンプル流れのZ方向の位置情報は、特徴
抽出回路27にて粒子画像信号のレベル分散Cvを計算
することで求める。具体的には上述した式(1)の演算
式で計算する。
【0134】本発明は、サンプル流れの形状を把握する
ことを目的としているから、測定対象となる粒子はサイ
ズの揃ったポリスチレン粒子などの球形標準粒子であ
る。識別回路28では、測定された粒子画像の中から測
定対象粒子だけを取り出す処理が行われる。
【0135】すなわち、標準粒子同士が連接している粒
子画像や、ゴミなどの標準粒子以外の粒子画像を処理対
象から除く処理を行う。単一の標準粒子と分類された粒
子画像に関する特徴パラメータ情報は、一部、データ補
正部51で補正され、データ格納部52に順次貯えられ
る。
【0136】次に、得られたサンプル単位のデータを使
って流れ形状抽出部53でサンプル流れ形状に関するパ
ラメータを抽出する。これらの得られたデータや流れ形
状分析結果は、中央制御部61を介して表示部50にデ
ィスプレイされる。
【0137】なお、レベル分散Cvのパラメータの安定
性に関して注意しなければならない問題がある。レベル
分散Cvの値は、撮像された画像の明るさによって変化
するパラメータであるから、フラッシュランプ1の光量
変化やTVカメラ8の感度変動の影響を受ける。これら
の変動の補正を行うのが、データ補正部51の役割であ
る。
【0138】これら光量変化や感度変動の影響は、直
接、粒子画像の背景レベルの変化として観測することが
出来る。よって、特徴抽出回路27で得た粒子画像の背
景レベルを基にして、粒子画像の信号成分を補正する。
具体的な補正式は上記式(2)に示される。
【0139】図8は、図1に示したフロー式粒子画像解
析装置の以上の処理の流れを図8に従って説明する。 第1段階:測定モードでの測定条件を設定する。この測
定条件としては、測定時間、サンプル流れ条件、粒子検
出レベルの値が設定される。また、測定対象であるサイ
ズの揃った標準粒子を懸濁したサンプル溶液を装置にセ
ットする。
【0140】第2段階:1つの測定サンプルの測定が終
了したか否かを判断する段階であり、測定が終了してい
なければ、次ぎの第3段階に進む。また、この第2段階
で、測定が終了したならば、第8段階に進む。
【0141】第3段階:粒子検出処理を続け、粒子が検
出されると、一定時間経過後に検出粒子が粒子撮像位置
に達したところで、フラッシュランプ1を点灯させる。
このフラシュランプ1が点灯すると、TVカメラ8にて
粒子画像を撮影し、パターン認識に必要な粒子画像処理
を行う。通常は、画像の輝度むらの補正、粒子画像を切
り出すための切り出しレベルの決定、さらに、粒子画像
の切り出しまでを行う。
【0142】第4段階:切り出された粒子画像からパタ
ーン認識に必要な特徴パラメータの抽出と、その特徴パ
ラメータを使って粒子画像の自動分類を行う。粒子の特
徴パラメータは粒子分類するために必要な複数の特徴量
を粒子画像から取り出す。特徴パラメータとしては、粒
子画像のサイズ情報、色彩情報及びテクスチャ情報など
が使われる。本発明では、特に、粒子のレベル分散、粒
子面積情報、および粒子画像周辺の背景レベル情報が重
要である。また、1フレーム画像の粒子撮像位置のX座
標及びY座標におけるサンプル流れの形状を推測する場
合に必要である。レベル分散Cvを抽出するには、上記
式(1)を使う。
【0143】第5段階:第4段階で得られた粒子画像の
特徴パラメータを使って、粒子画像の分類・識別処理を
実行する。標準粒子をサンプル対象とする場合には、複
数の粒子が連接していないかどうか、ゴミ等の不要粒子
を取り除く処理も行われる。
【0144】第6段階:第4段階で得られた粒子毎の特
徴パラメータの中で、フラッシュランプ1やTVカメラ
8の感度変動の補正をする必要なパラメータに対して実
施する。補正には式(2)を使う。
【0145】第7段階:第4及び第6段階で抽出された
粒子特徴パラメータ・データをデータ格納部52に記憶
する。その後、処理は第2段階に進む。
【0146】第8段階:第2段階で測定が終了している
場合には、この第8段階に進む。そして、1つのサンプ
ルの測定が終了しているので、データ格納部52に記憶
されているデータに基づいて、サンプル流れの形状を推
定する。
【0147】第9段階:また、サンプル流れ110の状
態から、このサンプル流れ110のZ方向の位置を推定
し、粒子画像が合焦点状態にあるかどうかを判断し、合
焦点状態でなければ、Z軸方向のどちらの方向に合焦点
位置があるか、さらに、対物レンズ等の調整移動距離が
どの程度あるかを推定する。
【0148】第10段階:第8段階及び第9段階で処理
した結果を、表示部50にディスプレイする。
【0149】第11段階:第9段階で得られた焦点調節
情報に基づいて、光学系を調整して合焦点位置に持って
いく。また、サンプル流れ形状情報を使って、フローセ
ル100、サンプル流れ条件の再調整を実施する。ま
た、光学系の倍率調整状態を粒子サイズ情報から調べ、
対物レンズやTVカメラ8の位置調整を行う。
【0150】上述した第1段階〜第11段階により、サ
ンプル流れの状態を検出することができる。
【0151】なお、上述した例においては、1つの粒子
測定モードについて考えてきたが、サンプル流れ条件が
複数存在する場合には、各測定モードごとに同じ過程を
実施する必要がある。これは、サンプル流れ条件が変わ
れば、サンプル流れ形状が大きく変化するからである。
【0152】以上のように、本発明の一実施形態によれ
ば、標準粒子を用いて粒子画像解析を行い、レベル分散
Cvを算出して、このレベル分散Cvと焦点位置との関係
に基づいて、Y座標位置とレベル分散Cvとの関係や、
粒子面積とレベル分散Cvとの関係から、サンプル流れ
の形状を検出して、顕微鏡の焦点位置のズレや光軸に対
するサンプル流れの傾き等を算出することができる。
【0153】したがって、フローセル中のサンプルの実
際の流れ形状を観察することが可能なフロー式粒子画像
解析方法及びフロー式粒子画像解析装置を実現すること
ができる。
【0154】なお、本発明の一実施形態に係るフロー式
粒子画像解析方法及びフロー式粒子画像解析装置は、以
下に述べるような測定対象を測定することを目的として
おり、測定開始時および装置組立時における装置状態を
把握するためのものである。
【0155】つまり、本来の測定対象としては、液体中
に懸濁した生物サンプルや細胞、血液中の赤血球や白血
球などの血球成分、または尿中に存在する尿沈渣成分で
あり、本発明は、これらの分類および分析に有効であ
る。
【0156】また、粒子検出系の粒子検出として、半導
体レーザからのレーザ光束を検出光として用い、粒子で
散乱されたレーザ光束を利用する場合について述べた
が、これに限らず粒子からの蛍光や透過光を利用するこ
ともできる。
【0157】また、粒子検出系を持たないフロー式粒子
画像解析装置に対しても有効である。
【0158】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ため、フローセル中のサンプルの実際の流れ形状を観察
することが可能なフロー式粒子画像解析方法及びフロー
式粒子画像解析装置を実現することができる。
【0159】また、本発明によれば、以下の効果を得る
ことができる。 1.フロー式粒子画像解析装置における、サンプル流れ
情報を簡単に得ることが出来る。 2.サンプル流れ形状情報から装置の調整状態を把握で
き、どこに問題があるかを知ることが出来る。 3.サンプル流れ情報データをもとに、装置の調整、特
に、フローセル、サンプルおよびシース液の流量条件を
最適化でき、合わせて、フローセル内の気泡発生に対す
る除去処理状態を把握することが出来る。 4.サンプル流れ形状とサンプル流れ位置情報から、焦
点調節状態が正常であるかどうかチェックできる。 5.4.の事実を使って、合焦点位置がZ方向のどちら
の方向にあるか、さらに、対物レンズ等の調整量がいく
ら必要かの情報が得られる。 6.サンプル流れ状態および焦点調節状態を把握するこ
とが出来る結果、焦点の合った鮮明な粒子画像を撮影す
ることが出来、粒子画像の分類・識別の正確性を向上さ
せることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るフロー式粒子画像解
析方法に用いられるフロー式粒子画像解析装置の概略構
成図である。
【図2】フローセルとサンプル流れの形状とを示す説明
図である。
【図3】本発明の原理である、フォーカス位置とレベル
分散(平均値)との関係を示す測定データを示すグラフ
である。
【図4】実測されたサンプル流れ形状を示す散布図の一
例を示すグラフである。
【図5】実測されたサンプル流れ形状を示す散布図の他
の例を示すグラフである。
【図6】実測されたレベル分散と粒子面積の関係を示す
散布図を示すグラフである。
【図7】図1に示した実施形態であるフロー式粒子画像
解析装置における中央処理/演算処理部のブロック図で
ある。
【図8】本発明の一実施形態であるフロー式粒子画像解
析装置の動作フローチャートである。
【符号の説明】
1 フラッシュランプ 1a フラッシュランプ駆動回路 2 フィールドレンズ 3 顕微鏡コンデンサレンズ 5 顕微鏡対物レンズ 6 結像位置 7 投影レンズ 8 TVカメラ 11 視野絞り 12 開口絞り 15 半導体レーザ 16 コリメータレンズ 17 シリンドリカルレンズ 18 反射鏡 19 微小反射鏡 20 ビームスプリッタ 21 絞り 22 光検出回路 23 フラッシュランプ点灯制御回路 24 AD変換器 25 画像メモリ 26 画像処理制御回路 27 特徴抽出回路 28 識別回路 29 中央制御/演算処理部 40 粒子検出処理部 51 データ補正部 52 データ格納部 53 流れ形状抽出部 59 測定条件設定部 61 中央制御部 100 フローセル 101 画像撮像手段 102 粒子検出手段 103 粒子解析手段 110 サンプル流れ 111 シース液

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子を懸濁した液体サンプルをフローセル
    中に流し、このフローセル中の撮像領域を通過する粒子
    の静止画像を粒子撮像系により撮像する撮像段階と、画
    像解析により上記静止画像中の粒子の形態学的分類を行
    う解析段階とを有するフロー式粒子画像解析方法におい
    て、 サイズの揃った標準粒子を測定サンプルとして使用する
    段階と、 上記測定サンプルを用いて測定された粒子画像からサン
    プル流れの光軸位置情報を表す粒子画像特徴パラメータ
    を抽出する段階と、 測定された複数の粒子データから上記粒子画像特徴パラ
    メータを使ってサンプル流れの形状情報を得る段階と、 を備えることを特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のフロー式粒子画像解析方法
    において、さらに、測定粒子のサンプル流れ位置情報を
    粒子画像から得る段階を備えることを特徴とするフロー
    式粒子画像解析方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のフロー式粒子画像解
    析方法において、測定された粒子画像からサンプル流れ
    の光軸方向位置情報を表す粒子画像特徴パラメータを抽
    出する段階において、粒子画像特徴量として粒子画像の
    レベル分散情報を使用することを特徴とするフロー式粒
    子画像解析方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載のフロー式粒子画像解析方法
    において、上記粒子画像のレベル分散Cvとして、Riを粒
    子画像の各絵素の信号レベルとし、Nを粒子画像の全絵
    素数とし、RiをR1からRNまで変化させるとしたとき、式
    (Cv=(ΣRi2)/N - (ΣRi)2/N 2)を用いて、上記レベル
    分散Cvを演算することを特徴とするフロー式粒子画像解
    析方法。
  5. 【請求項5】請求項1から4のうちのいずれか一項記載
    のフロー式粒子画像解析方法において、上記サイズの揃
    った標準粒子として、屈折率が一様な球形粒子を使用す
    ることを特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  6. 【請求項6】請求項5記載のフロー式粒子画像解析方法
    において、上記標準粒子としてポリエチレンまたはポリ
    スチレンを成分とする透明微小球形粒子を使用すること
    を特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  7. 【請求項7】請求項3又は4記載のフロー式粒子画像解
    析方法において、粒子画像の特徴量として粒子画像の赤
    画像のレベル分散情報を使用することを特徴とするフロ
    ー式粒子画像解析方法。
  8. 【請求項8】請求項2記載のフロー式粒子画像解析方法
    において、サンプル流れ位置情報として、撮像された1
    フレーム画像中のサンプル流れの幅方向の位置を使用す
    ることを特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  9. 【請求項9】請求項2又は8記載のフロー式粒子画像解
    析方法において、上記2つの特徴パラメータを使って測
    定サンプルで処理した複数の粒子データの2次元散布図
    を作成する段階を備え、作成した2次元散布図からサン
    プル流れの形状情報を得ることを特徴とするフロー式粒
    子画像解析方法。
  10. 【請求項10】請求項9記載のフロー式粒子画像解析方
    法において、得られた2次元散布図情報から、サンプル
    形状の特徴を抽出する段階を備えることを特徴とするフ
    ロー式粒子画像解析方法。
  11. 【請求項11】請求項3記載のフロー式粒子画像解析方
    法において、上記レベル分散情報における光源の光量変
    動または撮像系の感度変動を補正する段階を備えること
    を特徴とするフロー式粒子画像解析方法。
  12. 【請求項12】請求項11記載のフロー式粒子画像解析
    方法において、上記光量変動または感度変動の補正を粒
    子画像の背景レベル特徴量を使って行うことを特徴とす
    るフロー式粒子画像解析方法。
  13. 【請求項13】請求項12記載のフロー式粒子画像解析
    方法において、Riを補正後の粒子信号レベルとし、Boを
    基準の背景レベルとし、Bkを撮像系の黒レベルとし、Bi
    を実際に粒子画像を撮像したときの背景レベルとし、Mi
    を実際に得られた粒子画像の信号レベルとしたとき、補
    正式として(Ri=((Bo-Bk)/(Bi-Bk))Mi)を使って、上記
    粒子信号レベルを補正することを特徴とするフロー式粒
    子画像解析方法。
  14. 【請求項14】請求項1又は2記載のフロー式粒子画像
    解析方法において、複数の測定モードを有する場合に
    は、各測定モードでサンプル流れ情報を得ることを特徴
    とするフロー式粒子画像解析方法。
  15. 【請求項15】請求項1又は2記載のフロー式粒子画像
    解析方法において、さらに、粒子検出系する段階を備
    え、粒子の撮像位置情報からサンプル流れの乱れ情報を
    得る段階を備えることを特徴とするフロー式粒子画像解
    析方法。
  16. 【請求項16】粒子を懸濁した液体サンプルをフローセ
    ル中に流し、このフローセル中の撮像領域を通過する粒
    子の静止画像を粒子撮像系により撮像する撮像段階と、
    画像解析により上記静止画像中の粒子の形態学的分類を
    行う解析段階とを有するフロー式粒子画像解析方法にお
    いて、 サイズの揃った標準粒子を測定サンプルとして使用する
    段階と、 上記測定サンプルを用いて測定された粒子画像からサン
    プル流れの光軸位置情報を表す粒子画像特徴パラメータ
    及び粒子サイズ情報を抽出する段階と、 上記粒子画像特徴パラメータ及び粒子サイズ情報を使っ
    て測定サンプルで処理した複数の粒子データから焦点調
    節情報を得ることを特徴とするフロー式粒子画像解析方
    法。
  17. 【請求項17】請求項16記載のフロー式粒子画像解析
    方法において、上記光軸位置情報を表す粒子画像特徴パ
    ラメータ及び粒子サイズ情報を2次元散布図に表現する
    段階を備えることを特徴とするフロー式粒子画像解析方
    法。
  18. 【請求項18】請求項17記載のフロー式粒子画像解析
    方法において、得られた焦点調節情報に基づいて、焦点
    調節を行う段階を備えることを特徴とするフロー式粒子
    画像解析方法。
  19. 【請求項19】請求項17記載のフロー式粒子画像解析
    方法において、粒子サイズ情報の最小値近傍の値より、
    光学系倍率が正しく調整されているかをチェックする段
    階を備えることを特徴とするフロー式粒子画像解析方
    法。
  20. 【請求項20】粒子を懸濁した液体サンプルをフローセ
    ル中に流し、このフローセル中の撮像領域を通過する粒
    子の静止画像を粒子撮像系により撮像する撮像手段と、
    画像解析手段により上記静止画像中の粒子の形態学的分
    類を行う解析手段とを有するフロー式粒子画像解析装置
    において、 サイズの揃った標準粒子を測定サンプルとして使用する
    手段と、 上記測定サンプルを用いて測定された粒子画像からサン
    プル流れの光軸位置情報を表す粒子画像特徴パラメータ
    を抽出する手段と、 測定された複数の粒子データから上記粒子画像特徴パラ
    メータを使ってサンプル流れの形状情報を得る手段と、 を備えることを特徴とするフロー式粒子画像解析装置。
  21. 【請求項21】請求項20記載のフロー式粒子画像解析
    装置において、さらに、測定粒子のサンプル流れ位置情
    報を粒子画像から得る手段を備えることを特徴とするフ
    ロー式粒子画像解析装置。
  22. 【請求項22】請求項20又は21記載のフロー式粒子
    画像解析装置において、測定された粒子画像からサンプ
    ル流れの光軸位置情報を表す粒子画像特徴パラメータを
    抽出する手段は、粒子画像特徴量として粒子画像のレベ
    ル分散情報を使用することを特徴とするフロー式粒子画
    像解析装置。
  23. 【請求項23】請求項22記載のフロー式粒子画像解析
    装置において、上記特徴パラメータを使って測定サンプ
    ルで処理した複数の粒子データの2次元散布図を作成す
    る手段を備え、2次元散布図からサンプル流れの形状情
    報を得ることを特徴とするフロー式粒子画像解析装置。
  24. 【請求項24】請求項22記載のフロー式粒子画像解析
    装置において、上記レベル分散情報における光源の光量
    変動または撮像系の感度変動を補正する手段を備えるこ
    とを特徴とするフロー式粒子画像解析装置。
  25. 【請求項25】粒子を懸濁した液体サンプルをフローセ
    ル中に流し、このフローセル中の撮像領域を通過する粒
    子の静止画像を粒子撮像系により撮像する撮像手段と、
    画像解析手段により上記静止画像中の粒子の形態学的分
    類を行う解析手段とを有するフロー式粒子画像解析装置
    において、 サイズの揃った標準粒子を測定サンプルとして使用する
    手段と、 上記測定サンプルを用いて測定された粒子画像からサン
    プル流れの光軸位置情報を表す粒子画像特徴パラメータ
    及び粒子サイズ情報を抽出する手段と、 を備え、上記粒子画像特徴パラメータ及び粒子サイズ情
    報を使って測定サンプルで処理した複数の粒子データか
    ら焦点調節情報を得ることを特徴とするフロー式粒子画
    像解析装置。
  26. 【請求項26】請求項25記載のフロー式粒子画像解析
    装置において、得られた焦点調節情報に基づいて焦点調
    節を行う手段を備えることを特徴とするフロー式粒子画
    像解析装置。
  27. 【請求項27】請求項1〜19のうちのいずれか一項記
    載のフロー式粒子画像解析方法において、解析対象が生
    物細胞であることを特徴とするフロー式粒子画像解析方
    法。
  28. 【請求項28】請求項1〜19のうちのいずれか一項記
    載のフロー式粒子画像解析方法において、解析対象が血
    液中に存在する血球成分であることを特徴とするフロー
    式粒子画像解析方法。
  29. 【請求項29】請求項1〜19のうちのいずれか一項記
    載のフロー式粒子画像解析方法において、解析対象が尿
    中に存在する尿沈渣成分であることを特徴とするフロー
    式粒子画像解析方法。
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