JPH06225231A - 車載用表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】表示装置本体に、テレビ文字放送の番組情報を
所定量にまとめて一挙にかつ即座に表示してカーナビゲ
ーションに必要なリアルタイムサービスを向上させる。 【構成】テレビ文字放送を受信するテレビ文字放送受信
装置１０と、このテレビ文字放送受信装置により受信さ
れたテレビ文字放送の番組情報とカーナビゲーション情
報とを切換自在に表示する表示装置本体７を設ける。テ
レビ文字放送の番組を予約する番組予約手段と、テレビ
文字放送受信装置１０により受信された番組情報を記憶
する手段と、記表示装置本体７によりカーナビゲーショ
ン情報を表示中のときに、番組予約手段により予約され
たテレビ文字放送番組情報を記憶手段により記憶させる
一方、このメモリにより記憶されたテレビ文字放送番組
情報を手動選択に応じて表示装置本体１０に表示させる
表示制御手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はカーナビゲーション機能
を有する車載用表示装置に係り、特に、テレビ文字放送
受信装置を設けた車載用表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のカーナビゲーション装置
を備えた車載用表示装置の一例としてはＧＰＳ（Global
Positioning System 汎地球測位システム）の複数の
人工衛星からの航法電波を受信して自己車両の現在位置
（自車位置）を検出するＧＰＳ受信装置を有するものが
ある。

【０００３】そして、この自車位置を、ＣＤ−ＲＯＭ等
から読み出した地図上に重ねてＬＣＤ（液晶表示装置）
等の表示画面上に表示すると共に、自車位置から目的地
までの誘導経路等を表示する等、車両の走行に必要な情
報をカーナビゲーション情報として表示装置に与えて表
示させる。

【０００４】また、この種のカーナビゲーション装置に
はＣＤ−ＲＯＭから走行地の名所観光に関する情報等を
地図表示から切り換えて表示装置本体やスピーカ等に与
えて表示させ、あるいは音楽用ＣＤを演奏させることが
できる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のカーナビゲーション装置を備えた車載用表示
装置ではテレビ文字放送を受信する手段がない。つま
り、テレビ文字放送は、交通情報を提供する番組等、カ
ーナビゲーションにとって有益な情報を提供する番組等
が多数あるが、これら番組を車両走行中に受信する場合
には、受信環境が劣悪な場合があり、この場合は即座に
所要の文字放送番組を受信し表示することができない上
に、テレビ文字放送の一番組についての番組情報を所定
量に蓄積させるまでには相当な時間が掛かるという課題
がある。

【０００６】そこで本発明はこのような事情を考慮して
なされたもので、その目的は、テレビ文字放送の番組情
報を所定量にまとめて迅速に提供し、カーナビゲーショ
ンに必要なリアルタイムサービスを向上することができ
る車載用表示装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために次のように構成される。

【０００８】本願の請求項１に記載の発明（以下、第１
の発明という）は、テレビ文字放送を受信するテレビ文
字放送受信装置と、このテレビ文字放送受信装置により
受信されたテレビ文字放送の番組情報とその他の情報と
を切換自在に表示する表示装置本体と、前記テレビ文字
放送の番組を予約する番組予約手段と、前記テレビ文字
放送受信装置により受信された番組情報を記憶する手段
と、前記表示装置本体により前記その他の情報を表示中
のときに、前記番組予約手段により予約されたテレビ文
字放送番組情報を前記記憶手段により記憶させる一方、
この記憶手段により記憶された前記テレビ文字放送番組
情報を手動選択に応じて前記表示装置本体に表示させる
表示制御手段と、を有することを特徴とする。

【０００９】また、本願の請求項２に記載の発明（以
下、第２の発明という）は、表示制御手段は、テレビ文
字放送受信装置により受信されたデータの誤りを検出す
る手段と、この検出手段により受信データの誤りを検出
したときに、その受信データを記憶手段に記憶させない
手段と、を有することを特徴とする。

【００１０】さらに、本願の請求項３に記載の発明（以
下、第３の発明という）は、車両の走行に必要なカーナ
ビゲーション情報をその他の情報として表示装置本体に
提供するカーナビゲーション装置を有することを特徴と
する。

【００１１】

【作用】〈第１の発明〉テレビ文字放送の番組情報以外
のカーナビゲーション情報等のその他の情報が表示装置
本体に表示中のときは、番組予約手段により予約された
テレビ文字放送の番組情報がテレビ文字放送受信装置に
より受信されて表示制御手段により記憶手段に記憶され
て蓄積される。

【００１２】そして、この後、カーナビゲーション情報
等からテレビ文字放送番組を表示するように手動選択さ
れると、表示制御手段により記憶手段に蓄積されたテレ
ビ文字放送の番組情報が表示装置本体に表示される。

【００１３】したがって本発明によれば、一般にテレビ
文字放送の例えば一番組についての番組情報を所定量に
蓄積するのに時間が掛かるが、その蓄積は、カーナビゲ
ーション情報等のその他の情報を表示装置本体に表示中
に行なうので、テレビ文字放送を表示装置本体に表示す
る場合には即時に、この蓄積したテレビ文字放送番組を
一挙に表示させることができ、リアルタイムサービスを
向上させることができる。

【００１４】〈第２の発明〉車両の走行中に、テレビ文
字放送を受信する場合には受信環境が劣悪な場合がある
が、テレビ文字放送受信装置により受信されたデータの
誤りは誤り検出手段により検出され、その誤りデータは
記憶手段に記憶されずに破棄される。

【００１５】したがって本発明によれば、表示装置本体
に表示されるテレビ文字放送の番組情報の正確性ないし
精度を高めることができる。

【００１６】〈第３の発明〉カーナビゲーション情報と
テレビ文字放送の番組情報のいずれかを表示装置本体に
選択的に表示することができるので、カーナビゲーショ
ンに必要な情報をテレビ文字放送の番組情報から収集す
ることにより、カーナビゲーション機能を高めることが
できる。

【００１７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１８】図１は本発明の一実施例の全体構成を示す
ブロック図であり、図において、車載用表示装置１は、
自動車等の移動体に搭載されてカーナビゲーション機能
を備えたものであり、ＧＰＳ（Global Positioning Sys
tem 汎地球測位システム）の複数の人工衛星２からの
航法電波を受信して自己車両の現在位置（自車位置）を
検出するＧＰＳ受信装置３、地図情報等を多数蓄積した
ＣＤ−ＲＯＭ（読取り専用のコンパクト・ディスク・メ
モリ）４等の記憶媒体を駆動して地図情報等を出力する
ＣＤ−ＲＯＭドライバ５、キーボードやタッチパネル等
の入力装置６、スピーカ７ａを付設したＣＲＴ（陰極線
管）やＬＣＤ（液晶表示装置）等の表示装置本体である
表示装置７、ＣＰＵ（中央演算処理装置）８ａとその記
憶および作業領域としてのＲＯＭ８ｂ、ＲＡＭ８ｃ等を
備えたマイクロプロセッサ等より成る情報処理装置８を
有する。

【００１９】また、車載用表示装置１はテレビ文字放送
を受信してテレビ映像と音声信号に復調するＴＶチュー
ナ９と、文字放送受信装置１０とを有する。この文字放
送受信装置１０は、ＴＶチューナ９からの映像信号と音
声信号とを受けて、これらの信号に重畳されている文字
放送の番組情報を抽出し、その内容をメモリに記憶さ
せ、映像信号を表示装置７へ、音声信号をスピーカ７ａ
へ与えるものである。

【００２０】一方、ＧＰＳ受信装置３は高精度な時計を
それぞれ内蔵し、ＧＰＳ衛星２から電波送信時刻と地球
周回の軌道情報とを航法電波としてＧＰＳ受信装置３に
より受信して、この受信電波の到達時間をＧＰＳ受信装
置３の内蔵時計により測定することにより、受信機間の
距離を検出することができる。また、１個のＧＰＳ衛星
２からの距離が分ると、受信地点、つまり自車位置はそ
のＧＰＳ衛星を中心とする球面のいずれかに存在するこ
ととなる。

【００２１】そこで、例えば４個のＧＰＳ衛星２から同
様の情報を受信することにより、それぞれの球面の交点
を受信位置、つまり自車位置とすることができ、３次元
座標で現在位置を検出することができる。この航法の最
大の特徴は世界中何処でも自車の現在位置を検出するこ
とができることにある。

【００２２】また、ＧＰＳ受信装置３は各ＧＰＳ衛星２
からの電波のドップラ周波数を測定することにより、Ｇ
ＰＳ衛星２と自車位置の変化、つまり自車の移動速度と
方位を算出することができる。

【００２３】入力装置６はＣＤ−ＲＯＭ４に蓄積された
地図情報の提供の操作、ＴＶチューナ９の受信チャンネ
ルの変更、文字放送受信装置１０の収集記憶番組の変更
予約等を操作するものである。

【００２４】ところで、文字放送受信装置１０により受
信される文字放送（文字多重放送）は、音声多重放送の
ようにテレビ電波の隙間を利用して放送する情報伝達シ
ステムである。内容は文字と図形で構成される画像と付
加音と呼ばれる音楽情報であり、図２に文字信号ａが重
畳されたテレビ信号ＴＶｓを示す。これは、テレビ画面
に現われない映像信号のＶＢＬ（垂直帰線消去期間）内
の各Ｈ（水平走査期間）に、文字信号ａを重畳して伝送
するものである。原理的に第１０（２７３）Ｈ〜第２１
（２８４）Ｈの各水平走査期間に文字信号ａを重畳する
ことが可能であり、テレビ受像機の映像や音声に妨害を
発生させない両立性を確保し、放送局の運営の為の信号
を重畳している期間を除いた、第１４（２７７）Ｈ〜第
１６（２７９）Ｈおよび第２１（２８４）Ｈが現在割り
当てられている。

【００２５】そして、これら文字放送の各番組は例えば
図３に示すように種々あるが、これら番組の情報は、ま
ず、第１頁分が全番組毎に順次伝送され、以下、第２頁
以下の情報が全番組毎に順次伝送されて１つの番組情報
を伝送する方式である上に、例えば１放送局で１００番
組程あるので、１つの番組情報としてまとまるまでには
相当の時間が掛かる。なお、各番組には番組毎に番号が
あり、例えばＮＨＫ交通情報は＃６０１〜＃６０３等、
番組番号を予約し、受信データをメモリに入れる。この
番組予約手段とメモリは文字放送受信装置１０に設けて
いる。

【００２６】そして、情報処理装置８はＧＰＳ受信装置
３から自車位置情報を読み出す一方、ＣＤ−ＲＯＭドラ
イバ５を介してＣＤ−ＲＯＭ４から地図情報を読み出
し、この自車位置を地図上に重ねて表示装置７に表示さ
せると共に、ＴＶチューナ９の受信チャンネルの制御、
文字放送受信装置１０の制御、表示装置７へ出力する映
像信号の選択、スピーカ７ａへの出力音声信号の選択等
の制御を行なうものであり、表示制御手段と受信データ
誤り検出手段とを有する。

【００２７】表示制御手段は、カーナビゲーション情報
を表示装置７に表示中のときには、文字放送受信装置１
０の番組予約手段により予約された文字放送番組情報を
メモリに記憶させて蓄積する一方、このメモリに記憶さ
れたテレビ文字放送番組情報を手動選択に応じて表示装
置７に表示させるものである。

【００２８】受信データ誤り検出手段はテレビ文字放送
受信装置１０により受信されたデータの誤りを検出し
て、その受信データの誤りを検出したときにその受信デ
ータを文字放送受信のメモリに保存せずに破棄するもの
である。

【００２９】この表示制御手段の機能の一部であるテレ
ビ文字放送の予約番組自動受信プログラムを図４に示
し、以下これを説明する。なお、図４中、Ｓ１〜Ｓ１０
はフローチャートの各ステップを示す。

【００３０】まず、Ｓ１で、情報処理装置８は入力装置
６によりテレビ放送、文字放送以外の表示が手動選択さ
れるまで待つ。この選択の入力があったときに、Ｓ１で
自動受信開始指示が文字放送受信装置１０に与えられ、
Ｓ２で自動受信モードが開始される。

【００３１】次のＳ３では、テレビチャンネルの変更の
入力があるか否か判断し、変更指示があったときに、Ｓ
４でＴＶチューナ９のチャンネルを指示に従って変更す
る。しかし、Ｓ３でＴＶチャンネル変更指示がないと
き、またはＳ４の次は、Ｓ５へ進み、ここで受信データ
に誤りがあるか否か判断する。これは、受信データのＣ
Ｉ（制御信号）不連続指標を検出することにより受信デ
ータの誤りを判断し、エラーデータはＳ６で破棄する。

【００３２】つまり、移動受信を行なうためにテレビ電
波受信環境の良好な時間は連続せずに断続的である。そ
こで、番組データ毎に受信誤りのない番組データのみを
更新し、誤りを生じた番組は更新を行なわないように制
御し、提供する情報量の多量化と正確化を図っている。

【００３３】そして、エラーのない情報のみをＳ７で記
憶し、Ｓ８でその番組の情報収集・記憶が終了したか否
かをチェックし、これが終了した時点で入力装置６によ
りテレビ放送および文字放送の表示が手動選択されてい
れば、自動受信終了の指示が文字放送受信装置１０に与
えられるが、そのチェックをＳ９で行なう。この終了指
示がない場合はＳ１０で次の予約番組の受信を開始し、
終了指示が与えられるまでＳ３に戻ってＳ３以下の処理
を繰り返す。

【００３４】次に本実施例の作用を説明する。

【００３５】利用者は例えば車両のドライブを開始させ
て動き出す前に、入力装置６により表示装置７を文字放
送予約のメニュー画面に切り換えて表示させる。ここで
必要とする文字放送番組を予め登録して予約する。この
予約は文字放送受信装置１０内の番組予約手段により予
約登録される。

【００３６】次に、利用者は例えば通常のナビゲーショ
ン情報を表示装置７に表示するように切り換えながらド
ライブを開始する。

【００３７】すると、情報処理装置８はＧＰＳ受信装置
３から自車位置データを読み込むと共に、その自車位置
データに基づいてＣＤ−ＲＯＭドライバ５を動作させて
ＣＤ−ＲＯＭ４から自車位置を含む地図を読み出し、こ
の地図上に自車位置を重ねて表示装置７へ出力して表示
させる。このとき、情報処理装置８は利用者に対して地
図画面により走行の進行と共に地図をスクロールしてナ
ビゲーションのモニタリングを提供するが、その他方で
は、テレビ放送も文字放送もその復調出力を表示画面に
出力する必要がないので、自由にＴＶチューナ９のチャ
ンネルを次々と切り換え、文字放送受信装置１０により
予約番組の情報を収集する。

【００３８】そして、車両の走行を進めるなかで、利用
者が例えば行先地の渋滞あるいは規制情報を入手しよう
とする場合は入力装置６により文字放送画面の表示に切
り換える手動選択を行なう。すると、これまでに収集・
記憶して準備していたテレビ文字放送の交通情報番組等
を即座に表示装置７に表示する。

【００３９】したがって本実施例によれば、表示装置に
テレビ文字放送以外のカーナビゲーション情報等を表示
中に、テレビ文字放送の番組情報を受信して蓄積してお
くので、表示装置本体をテレビ文字放送番組に切り換え
るように手動選択したときには、この記憶して蓄積して
いたテレビ文字放送の番組情報を所定量にまとめた形で
一挙に表示装置７に表示することができ、カーナビゲー
ション情報に特に必要なリアルタイムサービスを向上さ
せることができる。また、テレビ文字放送の受信データ
に誤りを検出したときには、その誤ったデータを表示装
置７に表示させないので、文字放送番組の情報の精度を
高めることができる。

【００４０】さらに、表示装置７に、カーナビゲーショ
ン情報とテレビ文字放送番組情報とを適宜選択して表示
させることができるので、テレビ文字放送番組の中で交
通情報提供番組等の情報を表示装置７に表示させること
により、カーナビゲーション機能を一層高めることがで
きる。

【００４１】

【発明の効果】以上説明したように本願第１の発明は、
表示装置本体に、カーナビゲーション情報等のその他の
情報を表示中には、テレビ文字放送番組の情報をメモリ
手段にメモリして蓄積しておくので、表示装置本体をテ
レビ文字放送番組の表示に切り換えたときには、このメ
モリで蓄積した文字放送番組の情報を即座に一挙に表示
させることができるので、カーナビゲーションに必要な
リアルタイムサービスを向上させることができる。

【００４２】また、本願第２の発明は、テレビ文字放送
受信装置により受信されたデータの誤りを検出したとき
は、その受信データを記憶手段に記憶させないので、誤
ったデータが表示装置本体に表示されるのを防止するこ
とができ、表示装置本体に表示される情報の精度を高め
ることができる。

【００４３】さらに、本願第３の発明は、カーナビゲー
ション情報とテレビ文字放送の番組情報とを表示装置本
体に切換自在に表示することができるので、利用者に提
供する情報量の増大を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願第１〜第３の発明を含む車載用表示装置の
一実施例の全体構成を示すブロック図。

【図２】図１で示す文字放送受信装置により受信される
文字放送番組情報を重畳したテレビ信号の構成を示す波
形図。

【図３】図１で示す文字放送受信装置により受信される
文字放送の番組の一部を示す図。

【図４】図１で示す情報処理装置のＲＯＭに内蔵される
予約番組自動受信プログラムのフローチャート。

【符号の説明】

１ 車載用表示装置 ２ ＧＰＳ人工衛星 ３ ＧＰＳ受信装置 ４ ＣＤ−ＲＯＭ ５ ＣＤ−ＲＯＭドライバ ６ 入力装置 ７ 表示装置 ７ａ スピーカ ８ 情報処理装置 ９ ＴＶチューナ １０ 文字放送受信装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 テレビ文字放送を受信するテレビ文字放
   送受信装置と、このテレビ文字放送受信装置により受信
   されたテレビ文字放送の番組情報とその他の情報とを切
   換自在に表示する表示装置本体と、前記テレビ文字放送
   の番組を予約する番組予約手段と、前記テレビ文字放送
   受信装置により受信された番組情報を記憶する手段と、
   前記表示装置本体により前記その他の情報を表示中のと
   きに、前記番組予約手段により予約されたテレビ文字放
   送番組情報を前記記憶手段により記憶させる一方、この
   記憶手段により記憶された前記テレビ文字放送番組情報
   を手動選択に応じて前記表示装置本体に表示させる表示
   制御手段と、を有することを特徴とする車載用表示装
   置。
2. 【請求項２】 表示制御手段は、テレビ文字放送受信装
   置により受信されたデータの誤りを検出する手段と、こ
   の検出手段により受信データの誤りを検出したときに、
   その受信データを記憶手段に記憶させない手段と、を有
   することを特徴とする請求項１記載の車載用表示装置。
3. 【請求項３】 車両の走行に必要なカーナビゲーション
   情報をその他の情報として表示装置本体に提供するカー
   ナビゲーション装置を有することを特徴とする請求項１
   または２記載の車載用表示装置。