JPH06217576A - 回転機の異常検査装置 - Google Patents

回転機の異常検査装置

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JPH06217576A
JPH06217576A JP50A JP583693A JPH06217576A JP H06217576 A JPH06217576 A JP H06217576A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 583693 A JP583693 A JP 583693A JP H06217576 A JPH06217576 A JP H06217576A
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Hiroyuki Sasai
浩之 笹井
Kenji Mori
健志 森
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検査精度の向上。 【構成】 所定の回転数で回転している状態において、
回転機1からの音圧と振動を、一定時間、検出手段2お
よび3で検出する。この検出音圧L’と検出振動M’の
回転周期毎の標準偏差を標準偏差算出手段4にて算出す
る。この標準偏差の変動幅が基準内であれば測定時に外
部騒音等の外乱がなかったものと判断できる。L’,
M’の時間領域での基準値を越えるピーク数LP’,M
P’を計数手段5にて計数する。L’,M’を周波数分
析し、L’,M’の特定周波数帯域でのパワースペクト
ル密度の基準値を越えるピーク数AP’,BP’を計数
手段6にて計数する。ピーク数LP’,MP’,A
P’,BP’に基づき、判定手段7において、回転機1
の異常を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用発電機である
オルタネータの組立異常の有無を調べるために用いて好
適な回転機の異常検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、例えば特開平1−234083
号公報に示された従来の回転機の異常検査装置の構成を
示す図である。同図において、10は検査対象となるオ
ルタネータ、13はオルタネータ10の駆動装置、15
は回転数を検出する回転数センサ、20は回転音の圧力
を検出するマイクロホンである。マイクロホン20によ
る検出信号は、増幅器22で増幅され、フィルタ24で
所定の周波数成分のみを通過させた後、実効値変換回路
26、対数変換回路28で処理され、音圧信号となる。
一方、回転数センサ15による検出信号は、増幅器16
で増幅され、F/V変換器18で増幅信号の周波数に比
例した電圧に変換されて、回転数信号となる。マイクロ
コンピュータ41は、図10に示す如く、時間tの経過
に応じて、オルタネータ10の回転数が直線的に変化す
るように、駆動装置13を制御するとともに、A/D変
換器42−1および42−2より、音圧信号と回転数信
号を入力する。今、回転数NをX座標、音圧LをY座標
で表すと、図11に示す曲線lで示す応答波形が得られ
る。この曲線l上の座標値(Xi,Yi)から、Y=a
X+bで表される回帰直線Pと、これをαdBだけ上方
にシフトした基準線Qを決定する。回帰直線Pの傾きa
とオフセットbは、次式で算出される。
【0003】
【数1】
【0004】その後、曲線lが基準線Qを越える面積S
と回転数幅ΔNを算出し、いずれかが許容限界値を越え
たときに、異常ありと判定して、駆動回路53により表
示ランプ51に異常表示を行わせる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の異常検査装置によると、オルタネータ10の回
転数Nに応じた音圧Lから、回帰直線Pと基準線Qを決
定するため、オルタネータ10のサンプル毎に回帰直線
Pと基準線Qが変動し、同一機種であっても良品として
得られるオルタネータ10の品質が安定しない問題があ
る。また、ブラシとスリップリング間の傷やごみの付着
で生じるような微小な異常音を検出することができず、
誤って異常を見落としたり、逆に外部の騒音等によって
判定結果を誤ったりする虞れがある。このような問題に
対して、従来の異常検査装置で検査精度を上げるために
は、回転数Nの変化率を下げて、測定点数を増すことが
必要となるが、測定点数に応じて検査時間が長くなり、
生産ラインでのラインタクトに合わなくなるなどの問題
が新たに発生する。
【0006】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、検査時間を
長引かせることなく、検査精度を上げ、また良品として
得られる回転機の品質を安定させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本願の第1発明(請求項1に係る発明)は、
図1(a)に示す如く、回転機1が所定の回転数で回転
している状態において回転機1から発生する音の圧力お
よび機械的振動を一定時間検出する第1および第2の検
出手段2および3と、この第1および第2の検出手段2
および3により検出される音圧および振動の回転周期毎
の標準偏差を算出する標準偏差算出手段4と、第1およ
び第2の検出手段2および3により検出された音圧およ
び振動の時間領域での基準値を越える各ピーク数を計数
する第1の計数手段5と、第1および第2の検出手段2
および3により検出された音圧および振動を周波数分析
し、その音圧および振動の特定周波数帯域でのパワース
ペクトル密度の基準値を越える各ピーク数を計数する第
2の計数手段6と、標準偏差算出手段3で算出される標
準偏差の変動幅が基準内であることを前提として、第1
および第2の計数手段5および6で計数された各ピーク
数に基づき、回転機1の異常を判定する判定手段7とを
備えている。また、その第2発明(請求項2に係る発
明)は、図1(b)に示すように、第1および第2の検
出手段2および3と標準偏差算出手段4と第1および第
2の計数手段5および6と、標準偏差算出手段4で算出
される標準偏差の変動幅が基準内であることを前提とし
て、第1および第2の計数手段5および6で計数された
各ピーク数の各基準ピーク数との比率が全て良品レベル
を越えていた場合、これを回転機1の異常として判定す
る第1の判定手段7’と、標準偏差算出手段4で算出さ
れる標準偏差の変動幅が基準内であることを前提とし
て、第1および第2の計数手段5および6で計数された
各ピーク数の各基準ピーク数との比率の一部が良品レベ
ルを越えていた場合、再度第1および第2の検出手段2
および3で音圧および振動を検出させ直し、標準偏差算
出手段4で標準偏差を算出させ直し、第1および第2の
計数手段5および6で各ピーク数を計数させ直し、この
計数され直された各ピーク数の各基準ピーク数との比率
の良品レベルを越えるものが前回と同じである場合、こ
れを回転機1の異常として判定する第2の判定手段8と
を備えている。
【0008】
【作用】したがってこの発明によれば、その第1発明で
は、回転機1が所定の回転数で回転している状態におい
て、回転機1から発生する音の圧力および機械的振動
が、一定時間、第1および第2の検出手段2および3に
より検出される。そして、この第1および第2の検出手
段2および3により検出される音圧L’および振動M’
の回転周期毎の標準偏差が、標準偏差算出手段4にて算
出される。この算出された標準偏差の変動幅が基準内で
あれば測定時に外部騒音等の外乱がなかったものと判断
できる。第1の計数手段5は音圧L’および振動M’の
時間領域での基準値を越える各ピーク数LP’およびM
P’を計数する。第2の計数手段6は音圧L’および振
動M’を周波数分析し、その音圧L’および振動M’の
特定周波数帯域でのパワースペクトル密度の基準値を越
える各ピーク数AP’およびBP’を計数する。判定手
段7は、標準偏差算出手段4での標準偏差の変動幅が基
準内であることを前提として、第1および第2の計数手
段5および6で計数された各ピーク数LP’,MP’,
AP’,BP’に基づき、回転機1の異常を判定する。
また、その第2発明では、第1発明と同様にして、第1
および第2の検出手段2および3が音圧L’および振動
M’を検出し、標準偏差算出手段4が音圧L’および振
動M’の標準偏差を算出し、第1および第2の計数手段
5および6が各ピーク数LP’,MP’およびAP’,
BP’を計数する。第1の判定手段7’は、標準偏差算
出手段3での標準偏差の変動幅が基準内であることを前
提として、第1および第2の計数手段5および6で計数
された各ピーク数LP’,MP’,AP’,BP’の各
基準ピーク数との比率Ln’,Mn’,An’,Bn’
を求め、これらの比率が全て良品レベルLt,Mt,A
t,Btを越えていた場合、これを回転機1の異常とし
て判定する。第2の判定手段8は、上記比率Ln’,M
n’,An’,Bn’の一部が良品レベルLt,Mt,
At,Btを越えていた場合、再度音圧および振動を測
定させ直し、再度比率Ln’,Mn’,An’,Bn’
を求め、良品レベルを越えるものが前回と同じである場
合、これを回転機1の異常として判定する。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。
【0010】実施例1 図2はこの発明の一実施例を示す構成図であり、オルタ
ネータ10に異常検査装置が適用された例を示してい
る。この異常検査装置は、マイクロホン20と加速度ピ
ックアップ30とを有しており、モータ12とオルタネ
ータ10がカップリング16で連結され、オルタネータ
10が所定の回転数で回転している状態において、オル
タネータ10から発生する音の圧力と機械的振動を一定
時間検出し、異常の有無を判定するものである。
【0011】マイクロホン20で検出された音圧は、増
幅器22で増幅され、騒音等の外乱を除去するフィルタ
24を通り、音圧信号としてA/D変換器42に入る。
同様に、加速度ピックアップ30で検出された振動は、
増幅器32で増幅され、床振動等の外乱を除去するフィ
ルタ34を通り、振動信号としてA/D変換器42に入
る。
【0012】モータ制御部52は、演算制御部40の指
示に従い、モータ12が所定の回転数になるよう制御を
行う。モータ12の回転数は、モータ12に取り付けら
れているエンコーダ14によって検出し、所定の回転数
に安定したとき、モータ制御部52から演算制御部40
へ回転完了信号が送られる。
【0013】演算制御部40は、この回転完了信号を受
けて、A/D変換器42に変換開始信号を送り、音圧信
号と振動信号のアナログ/ディジタル変換を一定時間、
所定のサンプリング間隔で行う。ディジタル値に変換さ
れた音圧信号と振動信号は、波形メモリ44に格納され
た後、演算制御部40および信号処理プロセッサ46で
の演算処理に応じて、随時呼び出される。
【0014】信号処理プロセッサ46は、波形の周波数
分析など演算制御部40では演算時間がかかる信号処理
を高速に実行するもので、処理内容は予めROMでプロ
グラミングされているか、演算制御部40からダウンロ
ードされるものとする。
【0015】演算制御部40および信号処理プロセッサ
46での演算処理の結果、検査したオルタネータ10の
異常の有無は、表示部50に表示し、判定内容を作業者
および他の設備に知らせる。
【0016】次に、良品判定基準の作成方法について説
明する。先ず、良品のオルタネータ10をモータ12に
連結し、マイクロホン20と加速度ピックアップ30を
介して、音圧信号と振動信号を一定時間(n回転分)だ
け測定する。
【0017】図3にA/D変換器42に入力される音圧
信号Lと振動信号Mを示す。波形メモリ44に格納され
るデータは、この音圧信号Lと振動信号Mをサンプル時
間毎にA/D変換したものである。サンプル時間は、オ
ルタネータ10の1回転時間よりも充分に短く、サンプ
リングで離散値化を行っても、音圧および振動の測定に
必要な周波数帯域まで再現できるものとする。
【0018】測定した音圧信号Lと振動信号Mを回転周
期毎に分割し、標準偏差L1〜Ln、M1〜Mnを算出
する。今、標準偏差値の変動幅ΔL、ΔMは、次式で算
出され、
【0019】
【数2】
【0020】それぞれ許容限度Ls、Ms内(ΔL<L
s、ΔM<Ms)のとき、入力したデータには、外乱等
がないものとして、測定時間全域での標準偏差値を求
め、これを3倍したものを時間領域でのピーク判定基準
値Ll、Mlとする。
【0021】逆に、標準偏差値の変動幅ΔL、ΔMが許
容限度Ls、Msを越えていた場合には、騒音等の外乱
が入った恐れがあるので、再度音圧と振動を入力する。
【0022】ピーク判定基準値Ll、Mlが決定された
後、音圧信号Lと振動信号Mの絶対値がこの判定基準値
Ll、Mlを越えるピーク数を計数し、時間領域でのピ
ーク計数値(基準ピーク数)LpとMpを算出する。
【0023】周波数領域の検査では、測定した音圧信号
Lと振動信号Mの周波数をオルタネータ10の1回転分
毎に分析し、平均化して、周波数に対するパワースペク
トル密度A、Bを算出する(図4参照)。このパワース
ペクトル密度A、Bから、特定の周波数帯域、例えばF
min(Hz)からFmax(Hz)の領域での標準偏
差値を求め、これを3倍したものを周波数領域でのピー
ク判定基準値Al、Blとする。
【0024】ピーク判定基準値Al、Blが決定された
後、音圧信号Lと振動信号Mのパワースペクトル密度
A、Bがこの判定基準値AlとBlを越えるピーク数を
計数し、周波数領域でのピーク計数値(基準ピーク数)
ApとBpを算出する。
【0025】最後に、時間領域でのピーク計数値Lp、
Mpと、周波数領域でのピーク計数値Ap、Bpをもと
に、良品とみなす限界値(良品レベル)Lt,Mtおよ
びAt,Btを設定する。
【0026】以上の方法により、ピーク判定基準値L
l,Ml,Al,Bl、ピーク計数値Lp,Mp,A
p,Bpおよび限界値Lt,Mt,At,Btを、良品
のオルタネータ10を用いて予め求めておき、良品判定
データとして、演算制御部40のメモリ内に格納してお
く。格納された良品判定データは、オルタネータ10の
検査毎に読み出され、サンプル品のピーク計数値L
p’,Mp’,Ap’,Bp’と良品のピーク計数値L
p,Mp,Ap,Bpとの比率を求め、さらに限界値L
t,Mt,At,Btと比較して、良否判定を行う。
【0027】次に、検査手順を具体的に述べる。図7は
検査手順を示したフローチャートであり、このフローチ
ャートに従う処理が演算制御部40および信号処理プロ
セッサ46で実行される。図において、ステップ701
では、オルタネータ10を検査品に交換し、良品判定デ
ータを取った場合と同一条件で、音圧信号L’と振動信
号M’を測定する。
【0028】ステップ702では、測定した音圧信号
L’と振動信号M’を回転周期毎に分割し、標準偏差値
の変動幅ΔL’、ΔM’を算出する。
【0029】変動幅ΔL’、ΔM’が許容限度Ls、M
sを越えていれば、騒音等の外乱が入った恐れがあるの
で、ステップ703でのNOに応じ再度ステップ701
に戻って、音圧信号L’と振動信号M’を測定し直す。
【0030】すなわち、オルタネータ10が組立異常品
のとき、異常が僅かであっても、回転位置に同期して異
常音や異常振動が発生する。このため、回転周期毎の波
形の再現性を調べれば、入力データに対する外部騒音や
振動等の外乱の有無が分かる。ステップ702では、回
転周期毎の標準偏差を算出することで、波形の再現性を
調べており、ステップ703において、変動幅が所定の
範囲外であった場合には、入力異常とし、音圧および振
動を再入力する。
【0031】ステップ704では、音圧信号L’と振動
信号M’が時間領域でのピーク判定基準値Ll、Mlを
越えるピーク数を計数し、時間領域でのピーク計数値L
p’、Mp’を算出する。
【0032】ステップ705では、音圧信号L’と振動
信号M’を1回転毎に分割して、信号処理プロセッサ4
6に送り、パワースペクトル密度A’、B’を求める。
【0033】ステップ706では、特定周波数(Fmi
n〜Fmax)のパワースペクトル密度A’、B’が、
周波数領域でのピーク判定基準値Al、Blを越えるピ
ーク数を計数し、周波数領域でのピーク計数値Ap’、
Bp’を算出する。
【0034】ステップ707では、良品のピーク計数値
Lp,Mp,Ap,Bpと算出したピーク計数値L
p’,Mp’,Ap’,Bp’との比率Ln’,M
n’,An’,Bn’を計算する。
【0035】そして、この比率Ln’,Mn’,A
n’,Bn’と限界値Lt,Mt,At,Btを比較し
て(ステップ708,710)、Ln’≦Lt、かつM
n’≦Mt、かつAn’≦At、かつBn’≦Btであ
る場合は、オルタネータ10は正常とし(ステップ70
9)、検査を終了する。
【0036】逆に、比率がLn’>Lt、かつMn’>
Mt、かつAn’>At、かつBn’>Btである場合
には、オルタネータ10に異常ありとし(ステップ71
1)、検査を終了する。
【0037】ステップ708,710において、正常と
も異常とも判定できなかった場合には、ステップ712
に進む。ステップ712では、比率Ln’,Mn’,A
n’,Bn’が限界値Lt,Mt,At,Btより大き
いか小さいかをそれぞれメモリに格納した後、ステップ
713を経てステップ714へ進み、検査回数を計数す
るカウンタを更新したうえ、ステップ701に戻り、音
圧と振動を測定し直す。
【0038】再度、ステップ710での判定で、異常の
有無が特定できなかった場合、ステップ713におい
て、前回メモリに格納した判定結果と比較し、各検査項
目毎の判定結果が同一であれば、異常ありと判断する
(ステップ711)。逆に、判定結果が異なっていれ
ば、測定誤差が含まれているため、再度カウンタを更新
して(ステップ714)、ステップ701に戻る。
【0039】ステップ713でのNOにより検査が繰り
返される場合には、検査回数の限界値を新たに設定し、
ステップ714でのカウンタ値が限界値を越えた場合、
異常ありと判定させるものとしてもよい。
【0040】ステップ710,713にて、異常の有無
が特定できれば、表示部50に指示を出して、パイロッ
トランプ等を点灯させる。
【0041】図5は本実施例の異常検査装置が異常あり
と判定したオルタネータ10の音圧信号L’と振動信号
M’の一例であり、図6にこの音圧信号L’と振動信号
M’のパワースペクトル密度A’とB’を示す。
【0042】図5,図6ともに、良品と比べてピーク計
数値Lp’,Mp’,Ap’,Bp’に明らかに差があ
り、異常を容易に検出することができた。また、検査を
繰り返しても、検査結果が異なることはなく、安定性も
良好であった。
【0043】以上説明したように、本実施例によると、
音圧と振動の基準値を越えるピーク数を時間領域と周波
数領域で計数してオルタネータ10の良否判定を行うも
のとしているため、ブラシとスリップリング等の局部的
な傷による異常や、音圧変化の小さい不良、振動変化の
小さい不良に対しても、検査時間を長引かせることな
く、高精度に検出することができるようになる。また、
判定基準が機種毎に固定されているため、良品として得
られるオルタネータ10の品質を安定させることができ
る。逆に、異常品においても、異常レベルをランク付け
したり、異常内容を特定することが可能となり、修復作
業に要する時間を短縮することができるようになる。
【0044】実施例2 なお、実施例1では、オルタネータ10の回転数および
検査すべき周波数帯域を1箇所とし、予め良品と不良品
との特性差が最も顕著に表れる部分を用いているが、回
転数を可変させて数回測定したり、検査すべき周波数帯
域を複数個設けるものとしてもよい。
【0045】実施例3 また、実施例1では、音圧を検出する手段としてマイク
ロホン20を、振動を検出する手段として加速度ピック
アップ30をそれぞれ1個ずつ設けているが、図8に示
すように、オルタネータ10のフロント側とリア側等、
それぞれ複数個設けるものとしてもよく、この場合は異
常箇所の特定に応用することも可能となる。
【0046】実施例4 なお、異常の内容によっては、音圧のみの測定や振動の
みの測定であってもよく、それぞれの検出手段も、マイ
クロホン20や加速度ピックアップ30に特定されるも
のではない。
【0047】実施例5 さらに、音圧信号および振動信号の周波数を分析するの
に、専用の信号処理プロセッサ46を用いたが、検査時
間が問題にならなければ、演算制御部40で演算させる
ようにしてもよい。
【0048】実施例6 また、信号処理プロセッサ46は、演算制御部40と同
様に、プログラムによって自由に処理内容を変えること
ができるので、信号の周波数分析以外に、ディジタルフ
ィルタとして用いてもよく、この場合は、フィルタ24
および34を省略することができ、低コスト化が図られ
る。
【0049】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によると、回転機が所定の回転数で回転している状
態において回転機から発生する音圧および振動を一定時
間検出し、基準値を越えるピーク数を時間領域と周波数
領域で計数し、回転周期毎の音圧および振動の標準偏差
の変動幅が基準内であることを前提として、上記各ピー
ク数に基づいて回転機の異常を検出するようにしたの
で、検査時間を長引かせることなく、検査精度を上げ、
良品として得られる回転機の品質を安定させることがで
きるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要部を示すブロック構成図である。
【図2】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図3】正常品の時間領域での音圧信号および振動信号
を例示する図である。
【図4】正常品の周波数領域での音圧および振動のパワ
ースペクトル密度を例示する図である。
【図5】異常品の時間領域での音圧信号および振動信号
を例示する図である。
【図6】異常品の周波数領域での音圧および振動のパワ
ースペクトル密度を例示する図である。
【図7】演算制御部および信号処理プロセッサの実行す
る処理(検査手順)を示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図9】従来の異常検査装置を示す構成図である。
【図10】従来の異常検査装置においてオルタネータを
駆動する速度パターンを示す図である。
【図11】従来の異常検査装置の回帰直線および基準線
を作成しての異常判定動作を説明する図である。
【符号の説明】
10 オルタネータ 12 モータ 14 エンコーダ 20 マイクロホン 30 加速度ピックアップ 40 演算制御部 42 A/D変換器 44 波形メモリ 46 信号処理プロセッサ 52 モータ制御部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転機が所定の回転数で回転している状
    態において前記回転機から発生する音の圧力および機械
    的振動を一定時間検出する第1および第2の検出手段
    と、 この第1および第2の検出手段により検出される音圧お
    よび振動の回転周期毎の標準偏差を算出する標準偏差算
    出手段と、 前記第1および第2の検出手段により検出された音圧お
    よび振動の時間領域での基準値を越える各ピーク数を計
    数する第1の計数手段と、 前記第1および第2の検出手段により検出された音圧お
    よび振動を周波数分析し、その音圧および振動の特定周
    波数帯域でのパワースペクトル密度の基準値を越える各
    ピーク数を計数する第2の計数手段と、 前記標準偏差算出手段で算出される標準偏差の変動幅が
    基準内であることを前提として、前記第1および第2の
    計数手段で計数された各ピーク数に基づき、前記回転機
    の異常を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする
    回転機の異常検査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転機の異常検査装置に
    おいて、判定手段のかわりに、 前記標準偏差算出手段で算出される標準偏差の変動幅が
    基準内であることを前提として、前記第1および第2の
    計数手段で計数された各ピーク数の各基準ピーク数との
    比率が全て良品レベルを越えていた場合、これを回転機
    の異常として判定する第1の判定手段と、 前記標準偏差算出手段で算出される標準偏差の変動幅が
    基準内であることを前提として、前記第1および第2の
    計数手段で計数された各ピーク数の各基準ピーク数との
    比率の一部が良品レベルを越えていた場合、再度前記第
    1および第2の検出手段で音圧および振動を検出させ直
    し、前記標準偏差算出手段で標準偏差を算出させ直し、
    前記第1および第2の計数手段で各ピーク数を計数させ
    直し、この計数され直された各ピーク数の各基準ピーク
    数との比率の良品レベルを越えるものが前回と同じであ
    る場合、これを回転機の異常として判定する第2の判定
    手段とを備えたことを特徴とする回転機の異常検査装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH10290810A (ja) * 1997-04-21 1998-11-04 Osada Res Inst Ltd 歯科治療用ハンドピース
JP2011185846A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Mitsubishi Electric Corp 基準値作成装置及び基準値作成方法
JP2017156315A (ja) * 2016-03-04 2017-09-07 三菱重工業株式会社 異常検知装置及び異常検知方法
CN113433218A (zh) * 2021-06-25 2021-09-24 西安热工研究院有限公司 一种在役风力机叶片结构损伤等级评估装置、***及方法

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