JPH0619834B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH0619834B2
JPH0619834B2 JP59129146A JP12914684A JPH0619834B2 JP H0619834 B2 JPH0619834 B2 JP H0619834B2 JP 59129146 A JP59129146 A JP 59129146A JP 12914684 A JP12914684 A JP 12914684A JP H0619834 B2 JPH0619834 B2 JP H0619834B2
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勇武 佐藤
康子 安藤
孝典 宮本
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、耐摩耗性の向上を図るべく表面に潤滑剤をオ
ーバコートした磁気記録媒体の製造方法に関するもので
ある。
〔従来技術〕
磁気テープ装置あるいはフロツピーデイスク装置のよう
に可撓体の基板上に磁性膜を形成した磁気記録媒体を使
用する装置では信号の記録再生時に磁気ヘツドと磁気記
録媒体が接触走行している。
一方,アルミニウムなどの剛体基板上に磁性膜を形成し
た磁気記録媒体を用いる磁気デイスク装置においては、
動圧気体軸受である浮動ヘツドスライダを用いて高速で
回転する記録媒体上に磁気ヘツドを微小すきまで浮上さ
せ、非接触状態で信号の記録再生を行つているが、記録
媒体の表面が粗い場合や塵埃の混入などの外乱によつて
磁気へツドの浮上すきまが低下した場合には磁気ヘツド
と記録媒体の接触がおこる。
また近年では磁気ヘツドを記録媒体上に静止させた状態
で、記録媒体を回転させる駆動モータの起動・停止を行
うコンタクトスタートストツプ(CSS)方式の磁気デイ
スク装置が主流になつてきており、この場合磁気ヘツド
の浮上すきまが所期の値に達しない一定回転数以下の状
態ではヘツドと媒体の接触走行がおこる。
このように、種々の状態で磁気ヘツドと磁気記録媒体の
接触走行が起こるが、一般に磁気記録媒体の磁性膜自体
は潤滑性を有さず、あるいは有しても極めて低い潤滑性
であるため長時間の接触走行がおこると磁気ヘツドある
いは磁気記録媒体の磁性膜が摩耗し、いわゆるヘツドク
ラツシユが生ずる。
そこで一般に、磁気記録媒体の表面に潤滑剤をオーバコ
ートしてその潤滑性能を高めることが広く行なわれてい
る。なお、ここで潤滑剤を多量に用いれば、循環性能が
高まるが磁気ヘツドと記録媒体の摩擦係数が大きくなる
結果、回転起動時に磁気ヘツドが記録媒体面に吸着して
両者を損傷するので、摩擦係数を高めないよう適量用い
ることが必要である。
従来使用されている表面潤滑剤としてはフツ素と炭素を
主成分とするフロロカーボン系液体潤滑剤が一般的であ
る。中でもパーフロロアルキルポリエーテルと呼ばれる
液体潤滑剤に化学的に安定で表面張力が小さく蒸発しに
くいという性質をもち、通常の使用状態では優れた潤滑
性能を有するため、磁気デイスク装置や磁気テープ媒体
の潤滑剤として広く使われている。
しかし、パーフロロアルキルポリエーテルは、ヘツドと
媒体とが高速で接触するような状態においては液体潤滑
剤であるが故に潤滑膜が破断しやすく、ヘツド・媒体の
摩耗及び損傷が進展しやすいという欠点があつた。
この潤滑膜の破断を防止するためには、分子量が大きい
すなわち粘度の高いパーフロロアルキルエーテルを用い
れば良いのであるが、粘度を高くすると磁気ヘツドが記
録媒体面に密着しやすくなり、摩擦係数の増大を余儀な
くされる。
特に、スパツタ法あるいはめつき法で磁性膜を形成した
連続薄膜媒体では、その表面が従来の酸化鉄粒子をコー
テイングした塗布媒体に比べ平滑なため、高粘度の潤滑
油を用いると極めて少量付与するだけでもヘツドと媒体
面の強固な密着がおこり、非常に大きな摩擦係数を有す
ることになつてしまうという欠点があつた。
このような欠点を解消するために、パーフロロアルキル
ポリエーテル基油中にへき開性ラメラ構造を有する有機
系固定潤滑剤粉末を分散した表面潤滑剤がすでに提案さ
れ、これはパーフロロアルキルポリエーテル単体よりも
同一粘度では潤滑膜が破断しにくく、優れた耐摩耗性が
あることが報告されている。
しかしながらパーフロロアルキルポリエーテル基油はそ
の分子中に極性基をもたないため、 へき開性ラメラ構造を有する有機系固体潤滑剤と基
油との分散状態が必ずしも充分に望ましいものとはなら
ず、記録媒体面上にオーバコートすると0.2以下の摩
擦係数を安定に維持することが困難である、 極圧状態のような過酷な条件では、基油自身の記録
媒体面上への密着力が十分とは言えず、潤滑膜が破断し
やすい、 という問題点があつた。
〔発明の概要〕
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、表面に潤滑剤をオーバコートした磁気
記録媒体において、潤滑膜を破断しにくくすることによ
り高い耐摩耗性を確保し、しかも磁気ヘツドと記録媒体
の摩擦係数を低減し、さらに、耐磨耗性および摩擦係数
のバラツキを減少し、高耐磨耗性,低摩擦係数を安定に
得ることができる磁気記録媒体の製造方法を提供するこ
とにある。
かかる目的を達成するために、本発明の磁気記録媒体製
造方法は、2つ以上の活性な極性基をもつフツ素と炭素
を主成分とするフロロカーボン潤滑基油を溶解した溶媒
中にへき開性ラメラ構造を有する有機系固体潤滑剤の粉
末を投入して撹拌する第1の工程と、この第1の工程で
作られた溶液で磁気記録媒体表面をオーバコートした後
80℃以上の温度で加熱焼成する第2の工程から成るも
のである。
以下、実施例とともに本発明を詳細に説明する。
〔実施例〕
へき開性ラメラ構造を有する有機系固体潤滑剤粉末とし
てメラミンとシアヌル酸の分子付加物1grを界面活性
剤で分散処理を行つた後、これをCH3−OOC−CF3O(C
F2)m−(C2F4O)n−CF−COO−CF3(但しm,nは整
数)の分子式で示される分子鎖の末端に2つの極性基を
もつパーフロロアルキルポリエーテルを0.005%の濃度
で溶解したフレオン溶液中に撹拌して表面潤滑剤を作成
する。
この表面潤滑剤溶液をγ−Fe2O3 連続薄膜を磁性膜とす
る磁気デイスク媒体上にオーバコートした後、80℃以
上の温度で加熱焼成する。
第1図は、上述のへき開性ラメラ構造をもつ分子付加物
を、末端に2つ以上の極性基をもつパーフロロアルキル
ポリエーテル溶液中に分散し、これを上記磁気デイスク
媒体表面にオーバコートしたうえ、約20℃〜160℃
の範囲にわたつて温度を変えて加熱焼成したときの加熱
焼成温度と磁気ヘツド・磁気デイスク媒体間の摩擦係数
を測定した結果を示したものである。なお、ここで、パ
ーフロロアルキルポリエーテルのフレオン溶液中での濃
度等焼成温度以外の条件はすべて同一である。
この図から明らかなように、20℃の加熱焼成温度では
2.0もあつた摩擦係数が、80℃以上の加熱焼成温度
では0.2以下の低い摩擦係数が安定に得られた。これ
は加熱焼成により極性基が常温のときよりもさらに活性
化し、その潤滑膜が磁気デイスク媒体表面に均一に拡散
して良好な潤滑面をもつことによるものと推察される。
第2図は、表面潤滑剤のオーバコート量と磁気ヘツド・
磁気デイスク媒体間の摩擦係数を測定した結果を示す特
性図である。なお、ここにおけるオーバコート量は、直
径210mmのデイスク片面にオーバコートしたときの潤滑
剤の重畳である。
同図において特性曲線Aは本実施例に用いた表面潤滑剤
すなわち基油として2つの極性基をもつパーフロロアル
キルポリエーテルを用い、その中にラメラ構造をもつ分
子付加物を分散させたものの場合を示し、特性曲線Bは
基油として従来のパーフロロアルキルポリエーテルを用
い、同じくラメラ構造をもつ分子付加物を分散させたも
のの場合を示している。
同図から明らかなように基油として2つの極性基をもつ
パーフロロアルキルポリエーテルを用いた場合(特性曲
線A)は、従来のパーフロロアルキルポリエーテルを基
油として用いた場合(特性曲線B)に比べて摩擦係数は
1/4以下であり、潤滑剤オーバコート量の増加に対して
も摩擦係数はむしろ漸減する傾向にあり、オーバコート
量1mg以上の領域で0.2以下の摩擦係数が安定にえら
れた。
したがつて、実際の製造過程において、潤滑剤のオーバ
コート量を厳格に管理しなくとも、常に安定した低い摩
擦係数を得ることができる。
第3図は、フエライトピンの押付荷重に対する磁気デイ
スクの摩耗深さを測定した結果を示す特性図である。具
体的には、直径2.3mmのフエライトポールピンを押圧
して1m/sの速度で摺動した場合の磁性膜の摩耗深さ
を測定したものである。
同図において、特性曲線Aは本実施例の場合を示し、特
性曲線Bは表面潤滑剤として極性基をもたないパーフロ
ロアルキルポリエーテル中にラメラ構造をもつ分子付加
物を分散させたものを用いた場合を示し、特性曲線C,
Dはそれぞれ、2つの極性基をもつパーフロロアルキル
ポリエーテルを用いた場合、極性基をもたない従来のパ
ーフロアルキルポリエーテルのみを表面潤滑剤として用
いた場合を示している。なお、焼成温度はいずれも80
℃であり、その他の条件もすべて同一である。
同図から明らかなように10grの押付荷重において
は、特性曲線Aの示す摩耗深さは特性曲線Bの示す摩耗
深さの1/5以下,特性曲線Cに比べると1/25,さらに特
性曲線Dに比べると1/40以下であり、良好な耐摩耗特性
が得られていることがわかる。
なお、本実施例では、活性な極性基としてカルボキシル
基(CH3COO)を用いているが、スルホン基,アミノ基等
その他の極性基でもかまわない。
また、へき開性ラメラ構造を有する有機系固体潤滑剤の
粉末として、メラミンとシアヌル酸の分子付加物を用い
ているが、二硫化モリブデン,グラフアイト,フツ素化
グラフアイト等その他の固体潤滑剤でも構わない。
また、本実施例では、高耐摩耗性・低摩擦係数が強く要
求されるγ−Fe2O3連続薄膜を磁性膜とする磁気デイス
ク媒体を用いているが、磁気テープ,フロツピーデイス
ク等の他の磁気記録媒体であつてもよいことは言うまで
もない。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の磁気記録媒体の製造方法
によれば、2つ以上の活性な極性基をもつフツ素と炭素
を主成分とするフロロカーボン潤滑基油を溶解した溶媒
中にへき開性ラメラ構造を有する有機系固体潤滑剤の粉
末を投入して撹拌し、この溶液で磁気記録媒体表面をオ
ーバコートした後80℃以上の温度で加熱焼成するとい
う簡単な工程で上述のすぐれた磁気記録媒体を製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における加熱焼成温度と磁気
ヘツド・磁気デイスク間の摩擦係数の関係を示す特性
図、第2図は表面潤滑剤オーバコート量と摩擦係数の関
係を示す特性図、第3図はフエライトボールの押付荷重
と磁気デイスクの磁性膜の摩耗深さを示す特性図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つ以上の活性な極性基をもつフッ素と炭
    素を主成分とするフロロカーボン潤滑基油を溶解した溶
    媒中にへき開性ラメラ構造を有する有機系固体潤滑剤の
    粉末を投入して撹拌する第1の工程と、この第1の工程
    で作られた溶液で磁気記録媒体表面をオーバコートした
    後80℃以上の温度で加熱焼成する第2の工程から成る
    ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
JP59129146A 1984-06-25 1984-06-25 磁気記録媒体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0619834B2 (ja)

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JPS5829147A (ja) * 1981-08-15 1983-02-21 Sony Corp 磁気記録媒体
JPS58175136A (ja) * 1982-04-08 1983-10-14 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 磁気記録媒体用表面潤滑剤

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