JP2885205B2 - 磁気記録媒体用潤滑剤並びにこれを用いた磁気記録媒体及び磁気記録装置 - Google Patents

磁気記録媒体用潤滑剤並びにこれを用いた磁気記録媒体及び磁気記録装置

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JP2885205B2 JP30562996A JP30562996A JP2885205B2 JP 2885205 B2 JP2885205 B2 JP 2885205B2 JP 30562996 A JP30562996 A JP 30562996A JP 30562996 A JP30562996 A JP 30562996A JP 2885205 B2 JP2885205 B2 JP 2885205B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パーフルオロポ
リエーテル系化合物からなる磁気記録媒体用潤滑剤(以
下、単に「潤滑剤」という。)、並びにこれを用いた磁
気記録媒体及び磁気記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク装置においては、
装置全体の小型化及び記録容量の増大化への要求が顕著
になるに伴い、高記録密度化を目指した技術開発が進め
られている。ヘッド・ディスク系では、ヘッドとディス
クとの距離をより短縮する、又はディスクをより高速で
回転させることにより、高記録密度化が達成される。こ
のため、ヘッドを搭載しているスライダーとディスクと
の高速接触確率が増加することにより、その結果潤滑剤
が劣化して種々の障害が誘発される問題が顕在化してき
た。
【0003】発明者が検討した結果、潤滑剤の劣化モー
ドは次の二つに大別されることがわかった。その一つは
潤滑剤分子であるパーフルオロポリエーテルの分解であ
り、他の一つは高粘性物質の生成である。
【0004】パーフルオロポリエーテルが分解すると、
潤滑効果が低下し、スライダーとの高速接触による媒体
保護層の摩耗速度が増大して、やがてヘッドクラッシュ
に至る。潤滑効果を長期間保持するための手段として、
パーフルオロポリエーテルの分解を抑制する機構を付与
した潤滑剤に関しては数多くの公知例がある。例えば、
パーフルオロポリエーテルにアルキルアミンを添加した
ものについては、特開平5−20675号公報、特開平
6−145687号公報、特開平7−62378号公
報、特開平7−93744号公報、特開平7−9374
5号公報等に記載されている。これらのうち、例えば特
開平7−93744号公報は、パーフルオロポリエーテ
ルに長鎖アルキルアミンを添加した潤滑剤に関するもの
である。アルキルアミンとしては、直鎖、分岐の何れで
もよく、また炭素数は6以上のものが好ましいとされて
いる。この潤滑剤により、優れた潤滑性を長期に渡って
発現でき、走行性、耐摩耗性、耐久性ともに良好で高性
能化できるとされている。このような潤滑剤はオーディ
オテープやビデオテープ等の磁気テープに用いる限り、
パーフルオロポリエーテルの分解は十分に抑制され、走
行性等の高性能化が図れることが、発明者によっても確
認された。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
ハードディスク装置では、ディスク回転数が5400r
pm、又はこれをさらに超えるものがある。このような
過酷な条件では、上記例をはじめこれまでの公知例で
は、パーフルオロポリエーテルの分解を抑制することが
できず、従って潤滑性能の低下を防止することはできな
い。
【0006】発明者が検討したところ、末端に水酸基を
持つパーフルオロポリエーテルにアルキルアミンを添加
した潤滑剤では、次の作用により潤滑性を長期にわたっ
て発現できたものと考えられる。つまり、摺動によって
潤滑剤中に生成した、パーフルオロポリエーテルの分解
反応の触媒となる酸性物質(主として有機カルボン酸)
を、アルキルアミンによって中和してその触媒作用を消
失させるという作用である。
【0007】ところが、ハードディスク媒体では、摺動
によって生成する酸性物質(主としてフッ化水素酸)が
磁気テープの場合とは異なるためにアルキルアミンでは
十分に中和することができず、またその濃度も磁気テー
プの場合の数百から数万倍におよんでいるために十分な
中和ができなかった。このような条件においてパーフル
オロポリエーテルの分解を抑制するための真に有効な手
段については、これまで公知例は存在しなかった。
【0008】また、潤滑剤の劣化による高粘性物質の生
成は、ヘッド・ディスク系の障害発生原因として更に深
刻である。この高粘性物質は、パーフルオロポリエーテ
ルの分解物と金属イオンとの錯化合物を主成分とした潤
滑剤変性物である。この高粘性物質がスライダーに付着
すると、その空気力学的特性が変化して、スライダーの
浮上量変動、ピッチ角及びロール角変動等、浮上姿勢が
変化する。その結果、記録再生時におけるエラーレート
の増加、スライダーとディスクとの高速接触確率の増
加、スライダーエッジ部とディスクとの高速摺動等が起
こり、短時間でヘッドクラッシュに至る可能性が増加す
る。このような問題を回避するためには、スライダーと
ディスクとの高速接触によっても、高粘性物質が生成し
ない潤滑剤を用いることが極めて有効である。しかしな
がら、このような効果を有する潤滑剤に関する公知例は
存在しなかった。
【0009】
【発明の目的】ハードディスク装置のヘッド・ディスク
系の信頼性を確保するためには、潤滑剤の劣化を防ぐこ
とが非常に有効である。前述の通り、潤滑剤の劣化は、
パーフルオロポリエーテルの分解及び高粘性物質の生成
の二つのモードがあり、それぞれの劣化モードを抑制す
ることが本発明の目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者が鋭意検討した
結果、潤滑剤分子であるパーフルオロポリエーテルの分
解には摩擦による熱分解と、ルイス酸との反応による化
学的分解とがあることがわかった。
【0011】熱分解は、約150℃以上の温度でパーフ
ルオロポリエーテルの主鎖のエーテル結合が解裂するこ
とにより起こる。解裂に伴って2個のフッ素が脱離する
が、このフッ素ラジカルは水分子と反応して速やかに2
分子のフッ化水素酸(HF)に変化する。化学的分解は
このHFとの反応により起こる。すなわち、HF中のH
+ が主鎖のエーテル酸素を攻撃して、エーテル解裂を引
き起こすのである。また、同様の分解反応は、スライダ
ー材料であるAl2O3-TiC との接触によっても起こる。こ
の際、熱分解の場合と同様に新たに2分子のHFが生成
する。すなわち、パーフルオロポリエーテルは、ひとた
び熱分解やAl2O3-TiC との接触分解がおこると、HFに
よる連鎖的な化学的分解反応が引き起こされるのであ
る。
【0012】高粘性物質は、エーテル解裂したパーフル
オロポリエーテルの断片が金属イオンと錯体を形成する
ことによって形成される。金属イオンは、磁性膜の金属
成分が媒体保護層を通して表面に拡散したり、媒体保護
層の摩耗、亀裂、剥離等によって露出した磁性膜が潤滑
剤中のHFと反応したりすることにより発生する。
【0013】潤滑剤分子の連鎖的な化学的分解や金属錯
体の生成を抑制するためには、HF、Al2O3-TiC 、金属
イオン等とパーフルオロポリエーテルとの反応を阻害す
ることが有効であると考えられる。
【0014】すなわち、スライダーとディスクとの高速
接触により潤滑剤が熱的に分解するとHFが生成する
が、このHFとの反応速度がパーフルオロポリエーテル
よりも十分大きい物質を添加することにより、HFとパ
ーフルオロポリエーテルとの反応は事実上問題とならな
い程度まで抑制される。また、Al2O3-TiC の表面に吸着
する物質を添加することにより、パーフルオロポリエー
テルの接触分解が阻害される。更に、高粘性物質の生成
についても金属イオンとの錯生成定数がパーフルオロポ
リエーテルよりも十分大きい物質を添加することによ
り、金属イオンとパーフルオロポリエーテルとの反応も
事実上問題とならない程度まで抑制されると考えられ
る。
【0015】本発明は、このような考え方に立脚してな
されたものである。すなわち、HFとの反応速度がパー
フルオロポリエーテルよりも数百〜数千倍大きく、同時
に金属イオンとの錯生成定数がパーフルオロポリエーテ
ルよりも数十〜数万倍大きい物質の一般式を請求項2〜
11に規定し、Al2O3-TiC の表面に吸着してパーフルオ
ロポリエーテルの接触を阻害する物質の一般式を請求項
2に規定し、さらにこれらの化合物をパーフルオロポリ
エーテルに添加した新規な潤滑剤を請求項1〜11に規
定したものである。また、これらの新規な潤滑剤を用い
た磁気ディスク及び磁気ディスク装置についても請求項
12〜15に規定したものである。
【0016】これらの新規な潤滑剤を磁気ディスクに適
用した結果、スライダーとディスクとの高速接触が定常
的に起こる条件においても、HFによるパーフルオロポ
リエーテルの連鎖的な分解が抑制され、また同時に高粘
性物質の生成も抑制されることが確認された。このこと
は、潤滑性能の観点からはCSS(コンタクト・スター
ト・アンド・ストップ)試験により摩擦係数μの変化が
小さく、また、シーク試験によりヘッドスライダーへの
高粘性物質の付着量が少なくなるという効果が確認され
た。
【0017】本発明は、特に、近年盛んに研究開発が行
われているヘッドと媒体が密接して摺動するタイプのコ
ンタクトレコーディング又はニアコンタクトレコーディ
ングと呼ばれる磁気記録装置に適用した場合効果を発揮
する。すなわち、従来の浮上記録方式の磁気記録装置で
は、ディスク回転時には、ヘッドとディスクが接触しな
いことが前提とされている。しかし、コンタクトレコー
ディング又はニアコンタクトレコーディングでは、ヘッ
ドと回転中のディスク面との接触時間が連続的であるた
めにヘッドとディスクとの摩擦が大きな問題となってく
る。
【0018】このような条件下で、請求項1〜11に記
載の潤滑剤を用いた場合、特に、著しい効果が得られ
る。さらに、当該潤滑剤をフロッピーディスク、オーデ
ィオテープ、ビデオテープに適用した結果、走行性、耐
摩耗性、耐久性ともに良好で高性能化を図ることができ
た。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の主成分であるパーフルオ
ロポリエーテル系化合物の主鎖構造は、例えば次の一般
式で示されるものである。 一般式 -CF2-(O-CF2-CF2)p -(O-CF2)q -O-CF2- 一般式 F-(CF2-CF2-CF2) n -CF2-CF2- 一般式 CF3-(O-CF-(CF3)-CF2)m -(O-CF2)l - 上記p,q,n,m,l は1以上の整数を示す。
【0020】但し、本発明に係るパーフルオロポリエー
テルの主鎖構造は、何等これらに限定されるものではな
い。また、末端官能基の例としては、例えば -CH2OH, -
OH,-CH2COOH, -COOH, -C6H5, 縮合環基を挙げることが
できるが、何等これらに限定されるものではない。分子
量は特に限定しないが、その中心分子量が2000から
4000程度が好ましい。
【0021】本発明の成分のうちパーフルオロポリエー
テル以外の成分の骨格は下記のとおりである。
【0022】
【化17】 〔一般式[1]中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
6 はそれぞれ独立にフェノキシ誘導体基を示す。これら
のフェノキシ誘導体基は、置換基を有していてもよく、
水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換され
ていてもよい。〕
【0023】
【化18】 〔一般式[2]中、Zは窒素原子、リン原子の何れかを
示す。また、R1 、R2、R3 はそれぞれ独立に、水素
原子、水酸基、アルキル基、アリール基の何れかを示
す。これらのアルキル基又はアリール基は、置換基を有
していてもよく、水素原子の一部又は全部がフッ素原子
によって置換されていてもよい。〕
【0024】
【化19】 〔一般式[3]中、Zは窒素原子、リン原子の何れかを
示す。また、R1 は水素原子、水酸基、アルキル基、ア
リール基の何れかを示す。これらのアルキル基又はアリ
ール基は、置換基を有していてもよく、水素原子の一部
又は全部がフッ素原子によって置換されていてもよい。
2 はアルキル基、アリール基の何れかを示す。このア
ルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよ
く、水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換
されていてもよい。〕
【0025】一般式[4] Z≡R 〔一般式[4]中、Zは窒素原子、リン原子の何れかを
示す。Rはアルキル基、アリール基の何れかを示す。こ
のアルキル基又はアリール基は、置換基を有していても
よく、水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置
換されていてもよい。〕
【0026】
【化20】 〔一般式[5]中、Zはそれぞれ独立に窒素原子、リン
原子の何れかを示す。R1 、R2 、R3 、R4 はそれぞ
れ独立に、水素原子、水酸基、アルキル基、アリール基
の何れかを示す。これらのアルキル基又はアリール基
は、置換基を有していてもよく、水素原子の一部又は全
部がフッ素原子によって置換されていてもよい。〕
【0027】
【化21】 〔一般式[6]中、Zはそれぞれ独立に窒素原子、リン
原子の何れかを示す。R1 、R2 、R3 、R4 、R5
それぞれ独立に、アルキル基、アリール基の何れかを示
す。R1 、R2 、R4 、R5 は水素原子又は水酸基でも
よい。これらのアルキル基又はアリール基は、置換基を
有していてもよく、水素原子の一部又は全部がフッ素原
子によって置換されていてもよい。〕
【0028】窒素原子、酸素原子、リン原子、イオウ原
子、の何れか1種類以上を1原子以上含む複素環化合
物、又はこの複素環化合物と他の環状化合物との縮合多
環化合物。上記複素環化合物は、例えば次のような式で
表される。NC4H4, N2C3H5, NC5H5, NC5H11, NC6H6, NC7
H7, NPC8H6, N2C1 2H8, OC4H4, OC5H5, PC4H4, PC5H5, S
C4H4, OSC3H3, AsC4H4, AsC5H5, SeC4H4,SSeC3H3, SbC4
H4, SbC5H5, TeC4H4, Te2C3H3 。但し、本発明における
複素環化合物は、何等これらに限定されるものではな
い。また、これらの基に存在してもよい置換基は、例え
ばアルキル基、アリール基、複素環基、-F, -Cl, -Br -
I, -OH, -CO, -SH, -SCH3, -NH2, -N(CH3)2,-NO, -NO2,
-NOH, -CHO, -COOH, -COOCH3, -CN, -SO, -PH2, -P(CH
3)2, -CH2OCH3等を挙げることができるが、これらに限
定されるものではない。
【0029】一般式[7] R1 −Z−R2 〔一般式[7]中、Zは酸素原子、イオウ原子の何れか
を示す。R1 、R2 はそれぞれ独立に、水素原子、水酸
基、アルキル基、アリール基の何れかを示す。これらの
アルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよ
く、水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換
されていてもよい。〕
【0030】一般式[8] Z=R 〔一般式[8]中、Zは酸素原子、イオウ原子の何れか
を示す。Rはアルキル基、アリール基の何れかを示す。
アルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよ
く、水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換
されていてもよい。〕
【0031】一般式[9] R1 −Z−Z−R2 〔一般式[9]中、Zはそれぞれ独立に酸素原子、イオ
ウ原子の何れかを示す。R1 、R2 はそれぞれ独立に水
素原子、水酸基、アルキル基、アリール基の何れかを示
す。これらのアルキル基又はアリール基は、置換基を有
していてもよく、水素原子の一部又は全部がフッ素原子
によって置換されていてもよい。〕
【0032】一般式[10] R1 −Z−R2 −Z−
3 〔一般式[10]中、Zはそれぞれ独立に酸素原子、イ
オウ原子の何れかを示す。R1 、R2 、R3 はそれぞれ
独立にアルキル基、アリール基の何れかを示す。R1
3 は水素原子又は水酸基でもよい。これらのアルキル
基又はアリール基は、置換基を有していてもよく、水素
原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換されてい
てもよい。〕
【0033】上記一般式[1]〜[10]に記載されて
いるアルキル基又はアリール基は、例えば次のような式
で示されるものである。-CH3, -CH2-CH3, -(CH2)5-CH
3,-(CH2)10-CH3, -(CH2)2 0-CH3, -(CH2)29-CH3, -
(CH2)3=C(CH3)-CH2-CH3, -(CH2)5-C(CH=CH2)2-CH2-C
H3, -(CH2)6-C(CH2-CH2-CH3)2-(CH2)3-CH(CH2-CH2-CH2
-CH3)-CH2-CH3, -CF2-CF3, -(CF2)10-CH3, -(CF2)3-
C(CH3)=CF-CF3, -(CF2)2 6-C(CF3)2-CF3, -C6H5, -C6
H4(-CH3), -C10H7, -C1 0H5(-CH2-CH3)2, -C1 4H9, -
C14H6(-CH3)(-CH=CH2)(-CH2-CH2-CH3), -C30H1 7, -C6
F5, -C10F5(-CH2-CH3)2, -C10F5(-CF2-CF3)2, -C30F
1 7 。但し、本発明におけるアルキル基又はアリール基
は、何等これらに限定されるものではない。また、これ
らの基に存在してもよい置換基は、例えばアルキル基、
アリール基、複素環基、-Cl, -Br -I, -OH, -CO, -SH,
-SCH3, -NH2, -N(CH3)2, -NO, -NO2, -NOH, -CHO, -CO
OH,-COOCH3, -CN, -SO, -PH2, -P(CH3)2, -CH2OCH3
を挙げることができるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0034】本発明の潤滑剤は先に記したパーフルオロ
ポリエーテルに対して、一般式[1]に示される化合物
を0.1〜50wt%含有し、且つ、一般式[2]〜
[10]に示される骨格を有する化合物の少なくとも1
種類を重量百万分率で1〜100000ppm含有した
ものである。
【0035】さらに、本発明の磁気記録媒体は、磁性層
又は保護層上に本発明の潤滑剤を成膜することにより、
ヘッドスライダーと記録媒体との高速接触が多発して
も、潤滑膜が劣化しにくい磁気記録媒体である。
【0036】図1は、本発明の磁気記録媒体の一構成例
を示す断面図である。本発明の磁気記録媒体は、基板1
上に下地層2を介して磁性層3が形成され、その上に保
護層4が形成されている。下地層2及び保護層4はなく
てもよい。潤滑膜5は保護層4の上に塗布してある。
【0037】本発明が適用されるものとしては、記録再
生ヘッド若しくはヘッドスライダーと接触するか、又は
その可能性のある磁気記録媒体であり、具体的にはハー
ドディスク媒体、フロッピーディスク媒体、磁気テープ
等である。これらの磁気記録媒体の支持体としては、非
磁性であることの他には制限はない。すなわち、ハード
ディスク媒体の場合には、アルミニウム、ガラス、プラ
スチック、カーボン、シリコン等が例示され、フロッピ
ーディスクや磁気テープ媒体の場合には、ポリアセテー
ト等の合成樹脂を例示することができる。
【0038】支持体と磁性膜との間に下地層を設けても
よい。下地層の材質、膜厚に関して制限はなく、Cr、
Ni−P等を例示することができる。磁性膜についても
その成膜法、材質、膜厚に制限はない。すなわち、成膜
法としては塗布、メッキ、蒸着、スパッタリング、CV
D法等が例示される。材質については、Fe、Co、N
i等の金属やこれらの酸化物、Co−Ni、Co−P
t、Fe−Ni、Fe−Co−Ni、Co−Cr−Pt
−Ta等が例示される。保護層についても何等制限はな
く、アモルファスカーボン、水素添加カーボン、窒素添
加カーボン、フッ素添加カーボン、各種金属添加カーボ
ン、ダイアモンドライクカーボン、二酸化珪素膜等を例
示することができる。以上示したような磁気記録媒体に
潤滑剤を成膜する方法についても特に制限はないが、ハ
ードディスク媒体の場合には、ディップ法や回転成膜法
を例示することができる。この場合、潤滑膜厚は特に制
限はないが、1〜1000オングストローム程度、好ま
しくは5〜100オングストローム程度である。
【0039】図2は、請求項15に記載の磁気記録装置
を概略的に示した構成図である。図において、磁気ディ
スク9は、例えば4枚が等間隔に固定されている。これ
らの磁気ディスク9は回転機構10により回転される。
各磁気ディスク9の両面には、請求項1〜11に記載の
潤滑剤の少なくとも1つが塗布されている。各磁気ディ
スク9の両面近傍には、各磁気ディスク9を挟む関係に
合計8個の磁気ヘッド6が配置されており、これら磁気
ヘッド6はそれぞれ支持ばね11を介してキャリッジ7
に支持されている。キャリッジ7は、磁気ヘッド移動機
構8により移動制御される。
【0040】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、本明細書において、一般式中で用いられる
「=」は二重結合を意味し、これ以外で用いられる
「=」はイコールを意味する。
【0041】(実施例1〜15)は、請求項2記載の一
般式[1]と、請求項2記載の一般式[2]で示される
化合物のうちZが窒素原子である化合物と、パーフルオ
ロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤についての実
施例である。
【0042】(1) ハードディスク媒体の製造
【0043】・濃度展開サンプルの製造・・・一般式
[1]で示されるもののうちR1 =R2 =R3 =R4
5 =R6 =−O−C6 4 −CF3(パラ位) である分
子構造を有する化合物(添加剤1)を1mgと、一般式
[2]で示されるもののうちZ=N、R1 =R2 =R3
=− (CH2)10−CH3 である分子構造を有する化合物
(添加剤2)を0.01mgとを秤取り、これらをエタ
ノール10mlに溶解し、その溶液をフォンブリンZ−
DOL (モンテフルオス社製) 10gに加えてよく攪拌
した。この混合液について60℃で減圧蒸留を30mi
n継続してエタノールを除去し、本実施例に係る潤滑剤
を得た。この潤滑剤をフルオロカーボン系溶媒であるフ
ロリナートFC−77 (住友スリーエム株式会社製) に
溶解して0.08wt%の溶液を調製した。この溶液を
用いて、スパッタ法でカーボン保護層を成膜したディス
クに、通常のディップ法により潤滑膜を成膜してサンプ
ルディスクを作製した。同様にして、潤滑膜中の濃度が
添加剤1については0.01〜50wt%、添加剤2に
ついては1〜100000ppmである濃度展開サンプ
ルディスクを作製した。
【0044】サンプルディスクの構成は図1に示す通り
である。サンプルディスクは、基板の突起高さが1.5
μ" 以下になるように基板表面に粗面加工を施した直径
3.5"のアルミニウム製基板を用い、この表面にNi−P
下地層を成膜し、その上に磁性層を成膜し、更にスパッ
タ法により水素添加カーボンから成る保護層を10nm
成膜し、保護層の表面にディップ法により潤滑剤を20
オングストローム塗布して製造した。
【0045】・添加剤展開サンプルの製造・・・添加剤
1はR1 =R2 =R3 =R4 =R5=R6 =−O−C6
4 −CF3(パラ位) の化合物を使用し、添加剤2はR
1 、R2 、R3 に種々の置換基を導入した化合物を使用
した。また、その濃度は添加剤1=10wt%、添加剤
2=1000ppmに固定した添加剤展開サンプルディ
スクを作製した。
【0046】・公知ディスクの製造・・・公知例と比較
することを目的として、特開平5−20675号公報に
記載されたアルキルアミンの一種であるトリ−n−ウン
デシルアミン N((CH2)10-CH3)3を1000ppm添加し
た潤滑剤を成膜したサンプルディスクを作製した。以後
公知ディスクと称する。
【0047】・リファレンスディスクの製造・・・添加
剤を加えないこと以外は全く同様の操作を行ったリファ
レンスディスクも作製した。
【0048】(2) 潤滑性能試験
【0049】添加剤展開サンプルディスク、公知ディス
ク、リファレンスディスクの潤滑性能は、CSS及びシ
ーク試験により評価した。
【0050】CSS試験は、評価するディスクをスピン
ドルに装着し、スライダーを予め設定された荷重でディ
スク面を押しつけるように調整して装着し、スライダー
を外周又は内周方向に動かないように固定してディスク
の回転数を0〜3600rpmまで上昇させ、(このと
きのスライダーの浮上量は5nm )直ちに再び0rpmま
で下降させることを1サイクルとし、2万サイクル後の
摩擦係数μを初期の値と比較して評価した。この試験で
使用したスライダーは、大きさがナノスライダー(50%ス
ライダー) の2レールタイプであり、Al2O3-TiC 製でAB
S(レール摺動面) にDLC 保護層が10nm成膜されたもので
あった。
【0051】シーク試験はCSS試験と同様にディスク
及びスライダーを装着し、ディスク回転数を3600r
pm一定に保ち、スライダーを最外周から最内周へ再び
最外周へと高速で繰り返し動作させた。この動作を連続
で72時間行い、試験後、スライダーのレール走行面の
付着物の量を目視で測定した。測定は付着物が覆うレー
ル走行面の面積を11段階に点数化しで評価した。すな
わち、0点は付着物が全く観察されない場合、1点はス
ライダーのレール走行面の1%未満の面積が付着物で被
覆された場合、2点は1%以上2%未満が被覆された場
合、以下同様に10点は10%以上の面積が被覆された
場合とした。
【0052】試験条件をまとめて図3に示す。
【0053】(3) 添加剤濃度と潤滑性能との関係につい
ての検討結果
【0054】濃度展開サンプルディスクの潤滑性能評価
を行った結果を図4に示す。
【0055】図4に示す結果から、実施例1に記載した
本発明に係る潤滑剤は、添加剤1濃度が0.01〜50
wt%、添加剤2濃度が1 〜100000ppm の範囲内で、C
SS後の摩擦係数μの上昇を抑え、スライダー付着物の
生成を抑制する効果があることがわかった。
【0056】(4) 添加剤の種類と潤滑性能の関係につい
ての検討結果
【0057】添加剤展開サンプルディスク及び公知ディ
スクについて、図3に示す条件により潤滑性能の評価を
行った。添加剤の種類と評価結果を図5及び図6に示
す。
【0058】図5及び図6に示す結果から、請求項2記
載の一般式[1]と一般式[2]で示される化合物のう
ちZ=Nである化合物とをパーフルオロポリエーテルに
添加した潤滑剤は、CSS後の摩擦係数μの上昇を抑
え、スライダー付着物の生成を抑制する効果があること
がわかった。また、本発明の評価条件では特開平5−2
0675号公報に記された公知の潤滑剤は、良好な潤滑
性能を得ることができず、また、ヘッド付着物の発生を
抑制することもできないことがわかった。
【0059】(実施例16〜30)は、請求項2記載の
一般式[1]と、請求項2記載の一般式[2]で示され
るもののうちZがリン原子である化合物と、パーフルオ
ロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤についての実
施例である。
【0060】前記実施例1〜15と同様の方法で添加剤
展開サンプルディスク及びリファレンスディスクを作製
し、添加剤の種類と潤滑性能の関係についての検討を行
った。添加剤としては、一般式[1]で示されるものの
うちR1 =R2 =R3 =R4=R5 =R6 =−O−C6
4 −CF3(パラ位) である分子構造を有する化合物、
及び一般式[2]のうちZ=P,R1 、R2 、R3 に種
々の置換基を導入した化合物を使用した。
【0061】評価条件を図7に、評価結果を図8及び図
9に示す。
【0062】図8及び図9に示す結果から、請求項2の
一般式[1]と請求項2記載の一般式[2]で示される
もののうちZ=Pである化合物とをパーフルオロポリエ
ーテルに添加した潤滑剤は、CSS後の摩擦係数μの上
昇を抑え、スライダー付着物の生成を抑制する効果があ
ることがわかった。また、本発明の評価条件では特開平
5−20675号公報に記された公知の潤滑剤は、良好
な潤滑性能を得ることができず、また、ヘッド付着物の
発生を抑制することもできないことが分かった。
【0063】(実施例31〜45)は、請求項2記載の
一般式[1]と、請求項3記載の一般式[3]で示され
るもののうちZが窒素原子である化合物と、パーフルオ
ロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤についての実
施例である。
【0064】一般式[1]で示されるもののうちR1
2 =R3 =R4 =R5 =R6 =−O−C6 4 −CF
3(オルト位) である分子構造を有する化合物(添加剤
3)、及び一般式[3]のうちZ=N,R1 =− (CH
2)10−CH3 ,R2 ==CH (CH2)9 −CH3 である
分子構造を有する化合物(添加剤4)について、前記実
施例1と同様の方法で濃度展開サンプルディスクを作製
した。また、前記実施例1〜15と同様の方法で、添加
剤4のR1 、R2 に種々の置換基を導入した添加剤展開
サンプルディスクを作製した。さらに、特開平5−20
675号公報に記載されたアルキルアミンの一種である
ジ−n−ウンデシルアミンNH((CH210CH3
2 を1000ppm添加した潤滑剤を成膜した公知ディ
スクも作製した。さらにリファレンスディスクも作製し
た。
【0065】評価条件を図10に、濃度展開サンプルデ
ィスクの評価結果を図11に、添加剤展開サンプルディ
スクの評価結果を図12及び図13に示す。
【0066】図11に示す結果から、実施例31に記載
した本発明に係る潤滑剤は、添加剤3濃度が0.01〜
50wt%、添加剤4濃度が1〜100000ppmの
範囲内で、CSS後の摩擦係数μの上昇を抑え、スライ
ダー付着物の生成を抑制する効果があることがわかっ
た。図12及び図13に示す結果から、請求項2記載の
一般式[1]と請求項3記載の一般式[3]で示される
もののうちZ=Nである化合物とをパーフルオロポリエ
ーテルに添加した潤滑剤は、CSS後の摩擦係数μの上
昇を抑え、スライダー付着物の生成を抑制する効果があ
ることがわかった。また、本発明の評価条件では特開平
5−20675号公報に記された公知の潤滑剤は、良好
な潤滑性能を得ることができず、また、ヘッド付着物の
発生を抑制することもできないことがわかった。
【0067】(実施例46〜60)は、請求項2記載の
一般式[1]と、請求項3記載の一般式[3]で示され
るもののうちZがリン原子である化合物と、パーフルオ
ロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤についての実
施例である。
【0068】前記実施例1〜15と同様の方法で添加剤
展開サンプルディスク及びリファレンスディスクを作製
し、添加剤の種類と潤滑性能の関係についての検討を行
った。添加剤としては、一般式[1]で示されるものの
うちR1 =R2 =R3 =R4=R5 =R6 =−O−C6
4 −CF3 (オルト位)である分子構造を有する化合
物、及び一般式[3]のうちZ=P,R1 、R2 に種々
の置換基を導入した化合物を使用した。
【0069】評価条件を図14に、評価結果を図15及
び図16に示す。
【0070】図15及び図16に示す結果から、請求項
2記載の一般式[1]と請求項3記載の一般式[3]で
示されるもののうちZ=Pである化合物とをパーフルオ
ロポリエーテルに添加した潤滑剤は、CSS後のμの上
昇を抑え、スライダー付着物の生成を抑制する効果があ
ることがわかった。また、本発明の評価条件では特開平
5−20675号公報に記された公知の潤滑剤は、良好
な潤滑性能を得ることができず、また、ヘッド付着物の
発生を抑制することもできないことがわかった。
【0071】(実施例61〜75)は、請求項2記載の
一般式[1]と、請求項4記載の一般式[4]で示され
るもののうちZが窒素原子である化合物と、パーフルオ
ロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤についての実
施例である。
【0072】一般式[1]で示されるもののうちR1
2 =R3 =R4 =R5 =R6 =−O−C6 4 −CF
3 (メタ位)である分子構造を有する化合物(添加剤
5)、及び一般式[4]のうちZ=N,R=≡C−(C
2 10−CH3 である分子構造を有する化合物(添加
剤6)について、前記実施例1と同様の方法で濃度展開
サンプルディスクを作製した。また、前記実施例1〜1
5と同様の方法で、添加剤6のRに種々の置換基を導入
した添加剤展開サンプルディスクを作製した。さらに、
特開平5−20675号公報に記載されたアルキルアミ
ンの一種であるn−ウンデシルアミンNH2 (CH2
11を1000ppm添加した潤滑剤を成膜した公知ディ
スクも作製した。さらにリファレンスディスクも作製し
た。
【0073】評価条件を図17に、濃度展開サンプルデ
ィスクの評価結果を図18に、添加剤展開サンプルディ
スクの評価結果を図19に示す。
【0074】図18に示す結果から、実施例61に記載
した本発明に係る潤滑剤は、添加剤5濃度が0.01〜
50wt%、添加剤6濃度が1〜100000ppmの
範囲内で、CSS後の摩擦係数μの上昇を抑え、スライ
ダー付着物の生成を抑制する効果があることがわかっ
た。図19に示す結果から、請求項2の一般式[1]と
請求項4記載の一般式[4]で示されるもののうちZ=
Nである化合物とをパーフルオロポリエーテルに添加し
た潤滑剤は、CSS後のμの上昇を抑え、スライダー付
着物の生成を抑制する効果があることがわかった。ま
た、本発明の評価条件では、特開平5−20675号公
報に記された公知の潤滑剤は、良好な潤滑性能を得るこ
とができず、また、ヘッド付着物の発生を抑制すること
もできないことがわかった。
【0075】(実施例76〜90)は、請求項2記載の
一般式[1]と、請求項4記載の一般式[4]で示され
るもののうちZがリン原子である化合物と、パーフルオ
ロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤についての実
施例である。
【0076】前記実施例1〜15と同様の方法で添加剤
展開サンプルディスク及びリファレンスディスクを作製
し、添加剤の種類と潤滑性能の関係についての検討を行
った。添加剤としては、一般式[1]で示されるものの
うちR1 =R2 =R3 =R4=R5 =R6 =−O−C6
4 −CF3 (パラ位)である分子構造を有する化合
物、及び一般式[4]のうちZ=P,Rに種々の置換基
を導入した化合物を使用した。
【0077】評価条件を図20に、評価結果を図21に
示す。
【0078】図21に示す結果から、請求項2の一般式
[1]と請求項4記載の一般式[4]で示されるものの
うちZ=Pである化合物とをパーフルオロポリエーテル
に添加した潤滑剤は、CSS後のμの上昇を抑え、スラ
イダー付着物の生成を抑制する効果があることがわかっ
た。また、本発明の評価条件では、特開平5−2067
5号公報に記された公知の潤滑剤は、良好な潤滑性能を
得ることができず、また、ヘッド付着物の発生を抑制す
ることもできないことがわかった。
【0079】(実施例91〜105)は、請求項2記載
の一般式[1]と、請求項5記載の一般式[5]で示さ
れるもののうちZ=Nである化合物と、パーフルオロポ
リエーテル系化合物とからなる潤滑剤についての実施例
である。
【0080】一般式[1]で示されるもののうちR1
2 =R3 =R4 =R5 =R6 =−O−C6 4 −CF
3 (パラ位)である分子構造を有する化合物(添加剤
7)、及び一般式[5]のうちZ=N、R1 =R2 =R
3 =R4 =−(CH2 10−CH3 である分子構造を有
する化合物(添加剤8)について、前記実施例1と同様
の方法で濃度展開サンプルディスクを作製した。また、
前記実施例1〜15と同様の方法で、添加剤8のR1
2 、R3 、R4 に種々の置換基を導入した添加剤展開
サンプルディスクを作製した。さらに、特開平5−20
675号公報に記載されたアルキルアミンの一種である
トリ−n−ウンデシルアミンN((CH211OH)3
を1000ppm添加した潤滑剤を成膜した公知ディス
クも作製した。さらにリファレンスディスクも作製し
た。
【0081】評価条件を図22に、濃度展開サンプルデ
ィスクの評価結果を図23に、添加剤展開サンプルディ
スクの評価結果を図24及び図25に示す。
【0082】図23に示す結果から、実施例91に記載
した本発明に係る潤滑剤は、添加剤7濃度が0.01〜
50%、添加剤8濃度が1〜100000ppmの範囲
内で、CSS後の摩擦係数μの上昇を抑え、スライダー
付着物の生成を抑制する効果があることがわかった。図
24及び図25に示す結果から、請求項2記載の一般式
[1]と請求項5記載の一般式[5]で示されるものの
うちZ=Nである化合物とをパーフルオロポリエーテル
に添加した潤滑剤は、CSS後のμの上昇を抑え、スラ
イダー付着物の生成を抑制する効果があることがわかっ
た。
【0083】(実施例106〜120)は、請求項2記
載の一般式[1]と、請求項5記載の一般式[5]で示
されるもののうちZがリン原子である化合物と、パーフ
ルオロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤について
の実施例である。
【0084】前記実施例1〜15と同様の方法で添加剤
展開サンプルディスク及びリファレンスディスクを作製
し、添加剤の種類と潤滑性能との関係についての検討を
行った。添加剤としては、一般式[1]で示されるもの
のうちR1 =R2 =R3 =R4 =R5 =R6 =−O−C
6 4 −CF2 CF3 (パラ位)である分子構造を有す
る化合物、及び一般式[5]のうちZ=P,R1
2 、R3 、R4 に種々の置換基を導入した化合物を使
用した。
【0085】評価条件を図26に、評価結果を図27及
び図28に示す。
【0086】図27及び図28に示す結果から、請求項
2記載の一般式[1]と請求項5記載の一般式[5]で
示されるもののうちZ=Nである化合物とをパーフルオ
ロポリエーテルに添加した潤滑剤は、CSS後の摩擦係
数μの上昇を抑え、スライダー付着物の生成を抑制する
効果があることがわかった。また、本発明の評価条件で
は、特開平5−20675号公報に記された公知の潤滑
剤は、良好な潤滑性能を得ることができず、また、ヘッ
ド付着物の発生を抑制することもできないことがわかっ
た。
【0087】(実施例121〜135)は、請求項2記
載の一般式[1]と、請求項6記載の一般式[6]で示
されるもののうちZが窒素原子である化合物と、パーフ
ルオロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤について
の実施例である。
【0088】一般式[1]で示されるもののうちR1
2 =R3 =R4 =R5 =R6 =−O−C6 4 −CF
2 CF3 (オルト位)である分子構造を有する化合物
(添加剤9)、及び一般式[6]のうちZ=N、R1
2 =R3 =R4 =R5 =−(CH2 10−CH3 、R
3 =−(CH2 10−である分子構造を有する化合物
(添加剤10)について、前記実施例1〜15と同様の
方法で、添加剤10のR1、R2 、R3 、R4 、R5
種々の置換基を導入した添加剤サンプルディスクを作製
した。さらに、特開平5−20675号公報に記載され
たアルキルアミンの一種であるジ−n−ウンデシノール
アミンNH((CH2 11OH)2 を1000ppm添
加した潤滑剤を成膜した公知ディスクも作製した。さら
にリファレンスディスクも作製した。
【0089】評価条件を図29に、濃度展開サンプルデ
ィスクの評価結果を図30に、添加剤展開サンプルディ
スクの評価結果を図31、図32及び図33に示す。
【0090】図30に示す結果から、実施例121に記
載した本発明に係る潤滑剤は、添加剤9濃度が0.01
〜50%、添加剤10濃度が1〜100000ppmの
範囲内で、CSS後の摩擦係数μの上昇を抑え、スライ
ダー付着物の生成を抑制する効果があることがわかっ
た。図31、図32及び図33に示す結果から、請求項
2記載の一般式[1]と請求項6記載の一般式[6]で
示されるもののうちZ=Nである化合物とをパーフルオ
ロポリエーテルに添加した潤滑剤は、CSS後の摩擦係
数μの上昇を抑え、スライダー付着物の生成を抑制する
効果があることがわかった。また、本発明の評価条件で
は、特開平5−20675号公報に記された公知の潤滑
剤は、良好な潤滑性能を得ることができず、また、ヘッ
ド付着物の発生を抑制することもできないことがわかっ
た。
【0091】(実施例136〜150)は、請求項2記
載の一般式[1]と、請求項6記載の一般式[6]で示
されるもののうちZがリン原子である化合物と、パーフ
ルオロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤について
の実施例である。
【0092】前記実施例1〜15と同様の方法で添加剤
展開サンプルディスク及びリファレンスディスクを作製
し、添加剤の種類と潤滑性能の関係についての検討を行
った。添加剤としては、一般式[1]で示されるものの
うちR1 =R2 =R3 =R4=R5 =R6 =−O−C6
4 −CF2 CF3 (オルト位)である分子構造を有す
る化合物、及び一般式[6]のうちZ=P,R1
2 、R3 、R4 、R5 に種々の置換基を導入した化合
物を使用した。
【0093】評価条件を図34に、評価結果を図35、
図36及び図37に示す。
【0094】図35、図36及び図37に示す結果か
ら、請求項2記載の一般式[1]と請求項6記載の一般
式[6]で示されるもののうちZ=Pである化合物とを
パーフルオロポリエーテルに添加した潤滑剤は、CSS
後の摩擦係数μの上昇を抑え、スライダー付着物の生成
を抑制する効果があることがわかった。また、本発明の
評価条件では、特開平5−20675号公報に記された
公知の潤滑剤は、良好な潤滑性能を得ることができず、
また、ヘッド付着物の発生を抑制することもできないこ
とがわかった。
【0095】(実施例151〜165)は、請求項2記
載の一般式[1]と、請求項7記載の複素環化合物又は
複素環化合物と他の環状化合物との縮合多環化合物のう
ち環を構成する炭素以外の原子すなわち異種原子がNで
ある化合物と、パーフルオロポリエーテル系化合物とか
らなる潤滑剤についての実施例である。
【0096】一般式[1]で示されるもののうちR1
2 =R3 =R4 =R5 =R6 =−O−C6 4 −CF
2 CF3 (メタ位)である分子構造を有する化合物(添
加剤11)、及び請求項7記載の複素環化合物のうちピ
ロール(添加剤12)について、前記実施例1と同様の
方法で濃度展開サンプルディスクを作製した。また、前
記実施例1〜15と同様の方法で、種々の複素環化合物
を用いて添加剤展開サンプルディスクを製作した。さら
に、特開平5−20675号公報に記載されたアルキル
アミンの一種であるn−ウンデシノールアミンNH
2 (CH2 11OHを1000ppm添加した潤滑剤を
成膜した公知ディスクも作製した。さらにリファレンス
ディスクも作製した。
【0097】評価条件を図38に、濃度展開サンプルデ
ィスクの評価結果を図39に、添加剤展開サンプルディ
スクの評価結果を図40に示す。
【0098】図39に示す結果から、実施例151に記
載した本発明に係る潤滑剤は、添加剤11濃度が0.0
1〜50%、添加剤12濃度が1〜100000ppm
の範囲内で、CSS後の摩擦係数μの上昇を抑え、スラ
イダー付着物の生成を抑制する効果があることがわかっ
た。
【0099】図40に示す結果から、請求項2記載の一
般式[1]と、請求項7記載の複素環化合物又は複素環
化合物と他の環状化合物との縮合多環化合物のうち環を
構成する炭素以外の原子すなわち異種原子がNである化
合物とを、パーフルオロポリエーテルに添加した潤滑剤
は、CSS後の摩擦係数μの上昇を抑え、スライダー付
着物の生成を抑制する効果があることがわかった。ま
た、本発明の評価条件では、特開平5−20675号公
報に記された公知の潤滑剤は、良好な潤滑性能を得るこ
とができず、また、ヘッド付着物の発生を抑制すること
もできないことがわかった。
【0100】(実施例166〜180)は、請求項2記
載の一般式[1]と、請求項7記載の複素環化合物又は
複素環化合物と他の環状化合物との縮合多環化合物のう
ち環を構成する炭素以外の原子すなわち異種原子がPで
ある化合物と、パーフルオロポリエーテル系化合物とか
らなる潤滑剤についての実施例である。
【0101】前記実施例1〜15と同様の方法で添加剤
展開サンプルディスク及びリファレンスディスクを作製
し、添加剤の種類と潤滑性能の関係についての検討を行
った。添加剤としては、一般式[1]で示されるものの
うちR1 =R2 =R3 =R4=R5 =R6 =−O−C6
4 −CF2 CF3 (メタ位)である分子構造を有する
化合物、及び請求項7記載の複素環化合物又は複素環化
合物と他の環状化合物との縮合多環化合物のうち15種
類の化合物を使用した。
【0102】評価条件を図41に、評価結果を図42に
示す。
【0103】図42に示す結果から、請求項2記載の一
般式[1]と、請求項7記載の複素環化合物又は複素環
化合物と他の環状化合物との縮合多環化合物のうち環を
構成する炭素以外の原子すなわち異種原子がPである化
合物とを、パーフルオロポリエーテルに添加した潤滑剤
は、CSS後の摩擦係数μの上昇を抑え、スライダー付
着物の生成を抑制する効果があることがわかった。ま
た、本発明の評価条件では、特開平5−20675号公
報に記された公知の潤滑剤は、良好な潤滑性能を得るこ
とができず、また、ヘッド付着物の発生を抑制すること
もできないことがわかった。
【0104】(実施例181〜195)は、請求項2記
載の一般式[1]と、請求項8記載の一般式[7]で示
されるもののうちZが塩素原子である化合物と、パーフ
ルオロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤について
の実施例である。
【0105】一般式[1]で示されるもののうち、R1
=R3 =R5 =−O−C6 4 −CF3 (オルト位)、
2 =R4 =R6 =−O−C6 4 −CF3 (パラ位)
である分子構造を有する化合物(添加剤13)、及び一
般式[7]のうちZ=N、R1 =R2 =R4 =R5 =−
(CH2 10−CH3 、R3 =−(CH2 10−である
分子構造を有する化合物(添加剤14)について、前記
実施例1と同様の方法で濃度展開サンプルディスクを作
製した。また、前記実施例1〜15と同様の方法で、添
加剤14のR1 、R2 、R3 、R4 、R5 に種々の置換
基を導入した添加剤サンプルディスクを作製した。さら
に、特開平5−20675号公報に記載されたアルキル
アミンの一種であるトリ−n−ヘキシルアミンN((C
2 6OH)3 を1000ppm添加した潤滑剤を成
膜した公知ディスクも作製した。さらにリファレンスデ
ィスクも作製した。
【0106】評価条件を図43に、濃度展開サンプルデ
ィスクの評価結果を図44に、添加剤展開サンプルディ
スクの評価結果を図45及び図46に示す。
【0107】図44に示す結果から、実施例181に記
載した本発明に係る潤滑剤は、添加剤13濃度が0.0
1〜50%、添加剤14濃度が1〜100000ppm
の範囲内で、CSS後の摩擦係数μの上昇を抑え、スラ
イダー付着物の生成を抑制する効果があることがわかっ
た。図45及び図46に示す結果から、請求項2記載の
一般式[1]と請求項8記載の一般式[7]で示される
もののうちZ=Oである化合物とをパーフルオロポリエ
ーテルに添加した潤滑剤は、CSS後の摩擦係数μの上
昇を抑え、スライダー付着物の生成を抑制する効果があ
ることがわかった。また、本発明の評価条件では、特開
平5−20675号公報に記された公知の潤滑剤は、良
好な潤滑性能を得ることができず、また、ヘッド付着物
の発生を抑制することもできないことがわかった。
【0108】(実施例196〜210)は、請求項2記
載の一般式[1]と、請求項8記載の一般式[7]で示
されるもののうちZがイオウ原子である化合物と、パー
フルオロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤につい
ての実施例である。
【0109】前記実施例1〜15と同様の方法で添加剤
展開サンプルディスク及びリファレンスディスクを作製
し、添加剤の種類と潤滑性能の関係についての検討を行
った。添加剤としては、一般式[1]で示されるものの
うちR1 =R3 =R5 =−O−C6 4 −CF3 (オル
ト位)、R2 =R4 =R6 =−O−C6 4 −CF
3(パラ位)である分子構造を有する化合物、及び一般
式[7]のうちZ=S,R1 、R2 、に種々の置換基を
導入した化合物を使用した。
【0110】評価条件を図47に、評価結果を図48及
び図49に示す。
【0111】図48及び図49に示す結果から、請求項
2記載の一般式[1]と、請求項8記載の一般式[7]
で示されるもののうちZ=Sである化合物とを、パーフ
ルオロポリエーテルに添加した潤滑剤は、CSS後の摩
擦係数μの上昇を抑え、スライダー付着物の生成を抑制
する効果があることがわかった。また、本発明の評価条
件では、特開平5−20675号公報に記された公知の
潤滑剤は、良好な潤滑性能を得ることができず、また、
ヘッド付着物の発生を抑制することもできないことがわ
かった。
【0112】(実施例211〜225)は、請求項2記
載の一般式[1]と、請求項9記載の一般式[8]で示
されるもののうちZが塩素原子である化合物と、パーフ
ルオロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤について
の実施例である。
【0113】一般式[1]で示されるもののうちR1
3 =R5 =−O−C6 4 −CF2 CF3 (オルト
位)、R2 =R4 =R6 =−O−C6 4 −CF2 CF
3 (パラ位)である分子構造を有する化合物(添加剤1
5)、及び一般式[8]のうちZ=O、R=CH(CH
2 9 −CH3 である分子構造を有する化合物(添加剤
16)について、前記実施例1と同様の方法で濃度展開
サンプルディスクを作製した。また、前記実施例1〜1
5と同様の方法で添加剤16のRに種々の置換基を導入
した添加剤サンプルディスクを作製した。さらに、特開
平5−20675号公報に記載されたアルキルアミンの
一種であるジ−n−ヘキシルアミンNH((CH2 5
CH3 2 を1000ppm添加した潤滑剤を成膜した
公知ディスクも作製した。さらにリファレンスディスク
も作製した。
【0114】評価条件を図50に、濃度展開サンプルデ
ィスクの評価結果を図51に、添加剤展開サンプルディ
スクの評価結果を図52に示す。
【0115】図51に示す結果から、実施例211に記
載した本発明に係る潤滑剤は、添加剤15濃度が0.0
1〜50%、添加剤16濃度が1〜100000ppm
の範囲内で、CSS後の摩擦係数μの上昇を抑え、スラ
イダー付着物の生成を抑制する効果があることがわかっ
た。図52に示す結果から、請求項2記載の一般式
[1]と請求項9記載の一般式[8]で示されるものの
うちZ=Oである化合物とをパーフルオロポリエーテル
に添加した潤滑剤は、CSS後の摩擦係数μの上昇を抑
え、スライダー付着物の生成を抑制する効果があること
がわかった。また、本発明の評価条件では、特開平5−
20675号公報に記された公知の潤滑剤は、良好な潤
滑性能を得ることができず、また、ヘッド付着物の発生
を抑制することもできないことがわかった。
【0116】(実施例226〜240)は、請求項2記
載の一般式[1]と、請求項9記載の一般式[8]で示
されるもののうちZ=Sである化合物と、パーフルオロ
ポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤についての実施
例である。
【0117】前記実施例1〜15と同様の方法で添加剤
展開サンプルディスク及びリファレンスディスクを作製
し、添加剤の種類と潤滑性能の関係についての検討を行
った。添加剤としては、一般式[1]で示されるものの
うちR1 =R3 =R5 =−O−C6 4 −CF2 CF3
(オルト位)、R2 =R4 =R6 =−O−C6 4 −C
2 CF3 (パラ位)である分子構造を有する化合物及
び一般式[8]のうち、Z=S,Rに種々の置換基を導
入した化合物を使用した。
【0118】評価条件を図53に、評価結果を図54に
示す。
【0119】図54に示す結果から、請求項2記載の一
般式[1]と請求項8記載の一般式[8]で示されるも
ののうちZ=Sである化合物とをパーフルオロポリエー
テルに添加した潤滑剤は、CSS後の摩擦係数μの上昇
を抑え、スライダー付着物の生成を抑制する効果がある
ことがわかった。また、本発明の評価条件では、特開平
5−20675号公報に記された公知の潤滑剤は、良好
な潤滑性能を得ることができず、また、ヘッド付着物の
発生を抑制することもできないことがわかった。
【0120】(実施例241〜255)は、請求項2記
載の一般式[1]と、請求項10記載の一般式[9]で
示されるもののうちZ=Oである化合物と、パーフルオ
ロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤についての実
施例である。
【0121】一般式[1]で示されるもののうちR1
3 =R5 =−O−C6 4 −CF3 (オルト位)、R
2 =R4 =R6 =−O−C6 4 −CF2 CF3 (パラ
位)である分子構造を有する化合物(添加剤17)、及
び一般式[9]のうちZ=O、R1 =R2 =−(C
2 10−CH3 である分子構造を有する化合物(添加
剤18)について、前記実施例1と同様の方法で濃度展
開サンプルディスクを作製した。また、前記実施例1〜
15と同様の方法で添加剤18のR1 、R2 に種々の置
換基を導入した添加剤サンプルディスクを作製した。さ
らに、特開平5−20675号公報に記載されたアルキ
ルアミンの一種であるn−ヘキシルアミンNH2 (CH
2 6 OHを1000ppm添加した潤滑剤を成膜した
公知ディスクも作製した。さらにリファレンスディスク
も作製した。
【0122】評価条件を図55に、濃度展開サンプルデ
ィスクの評価結果を図56に、添加剤展開サンプルディ
スクの評価結果を図57及び図58に示す。
【0123】図56に示す結果から、実施例241に記
載した本発明に係る潤滑剤は、添加剤15濃度が0.0
1〜50%、添加剤16濃度が1〜100000ppm
の範囲内で、CSS後の摩擦係数μの上昇を抑え、スラ
イダー付着物の生成を抑制する効果があることがわかっ
た。
【0124】図56に示す結果から、請求項2記載の一
般式[1]と請求項10記載の一般式[9]で示される
もののうちZ=Oである化合物とをパーフルオロポリエ
ーテルに添加した潤滑剤は、CSS後の摩擦係数μの上
昇を抑え、スライダー付着物の生成を抑制する効果があ
ることがわかった。また、本発明の評価条件では、特開
平5−20675号公報に記された公知の潤滑剤は、良
好な潤滑性能を得ることができず、また、ヘッド付着物
の発生を抑制することもできないことがわかった。
【0125】(実施例256〜270)は、請求項2記
載の一般式[1]と、請求項10記載の一般式[9]で
示されるもののうちZがイオウ原子である化合物と、パ
ーフルオロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤につ
いての実施例である。
【0126】前記実施例1〜15と同様の方法で添加剤
展開サンプルディスク及びリファレンスディスクを作製
し、添加剤の種類と潤滑性能の関係についての検討を行
った。添加剤としては、一般式[1]で示されるものの
うちR1 =R3 =R5 =−O−C6 4 −CF3 (オル
ト位)、R2 =R4 =R6 =−O−C6 4 −CF2
3 (パラ位)である分子構造を有する化合物、及び一
般式[9]のうちZ=S,Rに種々の置換基を導入した
化合物を使用した。
【0127】評価条件を図59に、評価結果を図60及
び図61に示す。
【0128】図60及び図61に示す結果から、請求項
2記載の一般式[1]と、請求項10記載の一般式
[9]で示されるもののうちZ=Sである化合物とを、
パーフルオロポリエーテルに添加した潤滑剤は、CSS
後の摩擦係数μの上昇を抑え、スライダー付着物の生成
を抑制する効果があることがわかった。また、本発明の
評価条件では、特開平5−20675号公報に記された
公知の潤滑剤は、良好な潤滑性能を得ることができず、
また、ヘッド付着物の発生を抑制することもできないこ
とがわかった。
【0129】(実施例271〜285)は、請求項2記
載の一般式[1]と、請求項11記載の一般式[10]
で示されるもののうちZが酸素原子である化合物と、パ
ーフルオロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤につ
いての実施例である。
【0130】一般式[1]で示されるもののうちR1
3 =R5 =−O−C6 4 −CF2 CF3 (オルト
位)、R2 =R4 =R6 =−O−C6 4 −CF3 (パ
ラ位)である分子構造を有する化合物(添加剤19)、
及び一般式[9]のうちZ=O、R1 =R3 =−(CH
2 10−CH3 ,R2 =−(CH2 10−である分子構
造を有する化合物(添加剤20)について、前記実施例
1と同様の方法で濃度展開サンプルディスクを作製し
た。また、前記実施例1〜15と同様の方法で添加剤2
0のR1 、R2 、R3 に種々の置換基を導入した添加剤
サンプルディスクを作製した。さらに、特開平5−20
675号公報に記載されたアルキルアミンの一種である
トリ−n−ヘキサノールアミンN((CH2 6 OH)
3 を1000ppm添加した潤滑剤を成膜した公知ディ
スクも作製した。さらにリファレンスディスクも作製し
た。
【0131】評価条件を図62に、濃度展開サンプルデ
ィスクの評価結果を図63に、添加剤展開サンプルディ
スクの評価結果を図64及び図65に示す。
【0132】図63に示す結果から、実施例271に記
載した本発明に係る潤滑剤は、添加剤19濃度が0.0
1〜50%、添加剤20濃度が1〜100000ppm
の範囲内で、CSS後の摩擦係数μの上昇を抑え、スラ
イダー付着物の生成を抑制する効果があることがわかっ
た。図64及び図65に示す結果から、請求項2記載の
一般式[1]と、請求項11記載の一般式[10]で示
されるもののうちZ=Oである化合物とを、パーフルオ
ロポリエーテルに添加した潤滑剤は、CSS後の摩擦係
数μの上昇を抑え、スライダー付着物の生成を抑制する
効果があることがわかった。また、本発明の評価条件で
は、特開平5−20675号公報に記された公知の潤滑
剤は、良好な潤滑性能を得ることができず、また、ヘッ
ド付着物の発生を抑制することもできないことがわかっ
た。
【0133】(実施例286〜300)は、請求項2記
載の一般式[1]と、請求項11記載の一般式[10]
で示されるもののうちZ=Sである化合物と、パーフル
オロポリエーテル系化合物とからなる潤滑剤についての
実施例である。
【0134】前記実施例1〜15と同様の方法で添加剤
展開サンプルディスク及びリファレンスディスクを作製
し、添加剤の種類と潤滑性能の関係についての検討を行
った。添加剤としては、一般式[1]で示されるものの
うちR1 =R3 =R5 =−O−C6 4 −CF2 CF3
(オルト位)、R2 =R4 =R6 =−O−C6 4 −C
3 (パラ位)である分子構造を有する化合物、及び一
般式[10]のうちZ=S,R1 ,R2 ,R3 に種々の
置換基を導入した化合物を使用した。
【0135】評価条件を図66に、評価結果を図67及
び図68に示す。
【0136】図67及び図68に示す結果から、請求項
2記載の一般式[1]と、請求項11記載の一般式[1
0]で示されるもののうちZ=Sである化合物とを、パ
ーフルオロポリエーテルに添加した潤滑剤は、CSS後
の摩擦係数μの上昇を抑え、スライダー付着物の生成を
抑制する効果があることがわかった。また、本発明の評
価条件では、特開平5−20675号公報に記された公
知の潤滑剤は、良好な潤滑性能を得ることができず、ま
た、ヘッド付着物の発生を抑制することもできないこと
がわかった。
【0137】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の潤滑剤はパーフルオロポリエーテルの分解及び高粘
性物質の生成を防ぐので、CSSによる摩擦係数μの上
昇を抑え、また、スライダー付着物の生成を抑制する効
果がある。そのために、この潤滑剤を成膜した磁気記録
媒体は、如何なる使用条件下においても長期間にわたっ
てその潤滑性を保つことができる。従ってこの磁気記録
媒体を用いた磁気記録装置は、従来の磁気記録装置より
も信頼性が高く、装置寿命が延長される効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の一構成例を示す要部拡
大断面図である。
【図2】本発明の磁気記録装置を概略的に示す構成図で
ある。
【図3】実施例1〜15における、潤滑性能の評価試験
条件を示す図表である。
【図4】実施例1〜15における、添加剤濃度と潤滑性
能との関係についての評価結果を示す図表である。
【図5】実施例1〜15における、添加剤の種類と潤滑
性能との関係についての評価結果を示す図表である。
【図6】実施例1〜15における、添加剤の種類と潤滑
性能との関係についての評価結果を示す図表である。
【図7】実施例16〜30における、潤滑性能の評価試
験条件を示す図表である。
【図8】実施例16〜30における、添加剤の種類と潤
滑性能との関係についての評価結果を示す図表である。
【図9】実施例16〜30における、添加剤の種類と潤
滑性能との関係についての評価結果を示す図表である。
【図10】実施例31〜45における、潤滑性能の評価
試験条件を示す図表である。
【図11】実施例31〜45における、添加剤濃度と潤
滑性能との関係についての評価結果を示す図表である。
【図12】実施例31〜45における、添加剤の種類と
潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図13】実施例31〜45における、添加剤の種類と
潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図14】実施例46〜60における、潤滑性能の評価
試験条件を示す図表である。
【図15】実施例46〜60における、添加剤の種類と
潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図16】実施例46〜60における、添加剤の種類と
潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図17】実施例61〜75における、潤滑性能の評価
試験条件を示す図表である。
【図18】実施例61〜75における、添加剤濃度と潤
滑性能との関係についての評価結果を示す図表である。
【図19】実施例61〜75における、添加剤の種類と
潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図20】実施例76〜90における、潤滑性能の評価
試験条件を示す図表である。
【図21】実施例76〜90における、添加剤の種類と
潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図22】実施例91〜105における、潤滑性能の評
価試験条件を示す図表である。
【図23】実施例91〜105における、添加剤濃度と
潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図24】実施例91〜105における、添加剤の種類
と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図25】実施例91〜105における、添加剤の種類
と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図26】実施例106〜120における、潤滑性能の
評価試験条件を示す図表である。
【図27】実施例106〜120における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図28】実施例106〜120における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図29】実施例121〜135における、潤滑性能の
評価試験条件を示す図表である。
【図30】実施例121〜135における、添加剤濃度
と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図31】実施例121〜135における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図32】実施例121〜135における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図33】実施例121〜135における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図34】実施例136〜150における、潤滑性能の
評価試験条件を示す図表である。
【図35】実施例136〜150における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図36】実施例136〜150における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図37】実施例136〜150における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図38】実施例151〜165における、潤滑性能の
評価試験条件を示す図表である。
【図39】実施例151〜165における、添加剤濃度
と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図40】実施例151〜165における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図41】実施例165〜180における、潤滑性能の
評価試験条件を示す図表である。
【図42】実施例165〜180における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図43】実施例181〜195における、潤滑性能の
評価試験条件を示す図表である。
【図44】実施例181〜195における、添加剤濃度
と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図45】実施例181〜195における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図46】実施例181〜195における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図47】実施例196〜210における、潤滑性能の
評価試験条件を示す図表である。
【図48】実施例196〜210における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図49】実施例196〜210における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図50】実施例211〜225における、潤滑性能の
評価試験条件を示す図表である。
【図51】実施例211〜225における、添加剤濃度
と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図52】実施例211〜225における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図53】実施例226〜240における、潤滑性能の
評価試験条件を示す図表である。
【図54】実施例226〜240における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図55】実施例241〜255における、潤滑性能の
評価試験条件を示す図表である。
【図56】実施例241〜255における、添加剤濃度
と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図57】実施例241〜255における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図58】実施例241〜255における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図59】実施例256〜270における、潤滑性能の
評価試験条件を示す図表である。
【図60】実施例256〜270における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図61】実施例256〜270における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図62】実施例271〜285における、潤滑性能の
評価試験条件を示す図表である。
【図63】実施例271〜285における、添加剤濃度
と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表であ
る。
【図64】実施例271〜285における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図65】実施例271〜285における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図66】実施例286〜300における、潤滑性能の
評価試験条件を示す図表である。
【図67】実施例286〜300における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【図68】実施例286〜300における、添加剤の種
類と潤滑性能との関係についての評価結果を示す図表で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2 下地層 3 磁性層 4 保護層 5 潤滑膜 6 磁気ヘッド 7 キャリッジ 8 磁気ヘッド移動機構 9 磁気ディスク 10 磁気ディスク回転機構 11 支持ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 5/72 G11B 5/72 // C10N 30:06 40:18 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/66 C10M 107/38 C10M 105/74 C10M 133/02 - 133/14 C10M 137/12 C10M 137/16 G11B 5/72 C10N 30:06 C10N 40:18 WPI/L(QUESTEL)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーフルオロポリエーテル系化合物中
    に、 フォスファーゼンのフェニルエーテル誘導体を0.1〜
    50wt%、 HFとの反応速度が前記パーフルオロポリエーテル系化
    合物よりも大きく、かつ、金属イオンとの錯生成定数が
    前記パーフルオロポリエーテル系化合物よりも大きい物
    質を1〜100000ppm、 含有した磁気記録媒体用潤滑剤。
  2. 【請求項2】 パーフルオロポリエーテル系化合物中
    に、 下記一般式[1]に示される化合物を0.5〜50wt
    %、 下記一般式[2]〜[10]に示される骨格を有する化
    合物のうち少なくとも1種類を1〜100000pp
    m、 含有した磁気記録媒体用潤滑剤。 【化1】 〔一般式[1]中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
    6 はそれぞれ独立にフェノキシ誘導体基を示す。このフ
    ェノキシ誘導体基は、置換基を有していてもよく、水素
    原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換されてい
    てもよい。〕 【化2】 〔一般式[2]中、Zは窒素原子又はリン原子を示す。
    1 、R2 、R3 はそれぞれ独立に、水素原子、水酸
    基、アルキル基、アリール基の何れかを示す。これらの
    アルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよ
    く、水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換
    されていてもよい。〕 【化3】 〔一般式[3]中、Zは窒素原子、リン原子の何れかを
    示す。R1 は水素原子、水酸基、アルキル基、アリール
    基の何れかを示す。これらのアルキル基又はアリール基
    は、置換基を有していてもよく、水素原子の一部又は全
    部がフッ素原子によって置換されていてもよい。R
    2 は、アルキル基、アリール基の何れかを示す。このア
    ルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよ
    く、水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換
    されていてもよい。〕 一般式[4] Z≡R 〔一般式[4]中、Zは窒素原子、リン原子の何れかを
    示す。Rはアルキル基、アリール基の何れかを示す。こ
    のアルキル基又はアリール基は、置換基を有していても
    よく、水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置
    換されていてもよい。〕 【化4】 〔一般式[5]中、Zはそれぞれ独立に窒素原子、リン
    原子の何れかを示す。R1 、R2 、R3 、R4 はそれぞ
    れ独立に、水素原子、水酸基、アルキル基、アリール基
    の何れかを示す。これらのアルキル基又はアリール基
    は、置換基を有していてもよく、水素原子の一部又は全
    部がフッ素原子によって置換されていてもよい。〕 【化5】 〔一般式[6]中、Zはそれぞれ独立に窒素原子、リン
    原子の何れかを示す。R1 、R2 、R3 、R4 、R5
    それぞれ独立に、アルキル基、アリール基の何れかを示
    す。R1 、R2 、R4 、R5 は水素原子又は水酸基でも
    よい。これらのアルキル基又はアリール基は、置換基を
    有していてもよく、水素原子の一部又は全部がフッ素原
    子によって置換されていてもよい。〕 一般式[7] R1 −Z−R2 〔一般式[7]中、Zは酸素原子、イオウ原子の何れか
    を示す。また、R1 、R2 はそれぞれ独立に、水素原
    子、水酸基、アルキル基、アリール基の何れかを示す。
    これらのアルキル基又はアリール基は置換基を有してい
    てもよく、また水素原子の一部又は全部がフッ素原子に
    よって置換されていてもよい。〕 一般式[8] Z=R 〔一般式[8]中、Zは酸素原子、イオウ原子の何れか
    を示す。Rはアルキル基、アリール基の何れかを示す。
    アルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよ
    く、水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換
    されていてもよい。〕 一般式[9] R1 −Z−Z−R2 〔一般式[9]中、Zはそれぞれ独立に酸素原子、イオ
    ウ原子の何れかを示す。R1 、R2 はそれぞれ独立に水
    素原子、水酸基、アルキル基、アリール基の何れかを示
    す。これらのアルキル基又はアリール基は、置換基を有
    していてもよく、水素原子の一部又は全部がフッ素原子
    によって置換されていてもよい。〕 一般式[10] R1 −Z−R2 −Z−R3 〔一般式[10]中、Zはそれぞれ独立に酸素原子、イ
    オウ原子の何れかを示す。また、R1 、R2 、R3 はそ
    れぞれ独立にアルキル基、アリール基の何れかを示す。
    1 、R3 は水素原子又は水酸基でもよい。これらのア
    ルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよ
    く、水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換
    されていてもよい。〕
  3. 【請求項3】 パーフルオロポリエーテル系化合物中
    に、 下記一般式[1]で示される化合物を0.1〜50wt
    %、 下記一般式[3]で示される化合物を1〜100000
    ppm、 含有した磁気記録媒体用潤滑剤。 【化6】 〔一般式[1]中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
    6 はそれぞれ独立にフェノキシ誘導体基を示す。このフ
    ェノキシ誘導体基は、置換基を有していてもよく、水素
    原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換されてい
    てもよい。〕 【化7】 〔一般式[3]中、Zは窒素原子、リン原子の何れかを
    示す。R1 は水素原子、水酸基、アルキル基、アリール
    基の何れかを示す。これらのアルキル基又はアリール基
    は、置換基を有していてもよく、水素原子の一部又は全
    部がフッ素原子によって置換されていてもよい。R
    2 は、アルキル基、アリール基の何れかを示す。このア
    ルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよ
    く、水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換
    されていてもよい。〕
  4. 【請求項4】 パーフルオロポリエーテル系化合物中
    に、 下記一般式[1]で示される化合物を0.1〜50wt
    %、 下記一般式[4]で示される化合物を1〜100000
    ppm、 含有した磁気記録媒体用潤滑剤。 【化8】 〔一般式[1]中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
    6 はそれぞれ独立にフェノキシ誘導体基を示す。このフ
    ェノキシ誘導体基は、置換基を有していてもよく、水素
    原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換されてい
    てもよい。〕 一般式[4] Z≡R 〔一般式[4]中、Zは窒素原子、リン原子の何れかを
    示す。Rはアルキル基、アリール基の何れかを示す。こ
    のアルキル基又はアリール基は、置換基を有していても
    よく、水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置
    換されていてもよい。〕
  5. 【請求項5】 パーフルオロポリエーテル系化合物中
    に、 下記一般式[1]で示される化合物を0.1〜50wt
    %、 下記一般式[5]で示される化合物を1〜100000
    ppm、 含有した磁気記録媒体用潤滑剤。 【化9】 〔一般式[1]中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
    6 はそれぞれ独立にフェノキシ誘導体基を示す。このフ
    ェノキシ誘導体基は、置換基を有していてもよく、水素
    原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換されてい
    てもよい。〕 【化10】 〔一般式[5]中、Zはそれぞれ独立に窒素原子、リン
    原子の何れかを示す。R1 、R2 、R3 、R4 はそれぞ
    れ独立に、水素原子、水酸基、アルキル基、アリール基
    の何れかを示す。これらのアルキル基又はアリール基
    は、置換基を有していてもよく、水素原子の一部又は全
    部がフッ素原子によって置換されていてもよい。〕
  6. 【請求項6】 パーフルオロポリエーテル系化合物中
    に、 下記一般式[6]で示される化合物を1〜100000
    ppm、 下記一般式[1]で示される化合物を0.1〜50wt
    %、 含有した磁気記録媒体用潤滑剤。 【化11】 〔一般式[6]中、Zはそれぞれ独立に窒素原子、リン
    原子の何れかを示す。R1 、R2 、R3 、R4 、R5
    それぞれ独立に、アルキル基、アリール基の何れかを示
    す。R1 、R2 、R4 、R5 は水素原子又は水酸基でも
    よい。これらのアルキル基又はアリール基は、置換基を
    有していてもよく、水素原子の一部又は全部がフッ素原
    子によって置換されていてもよい。〕
  7. 【請求項7】 パーフルオロポリエーテル系化合物中
    に、 窒素原子、酸素原子、リン原子、イオウ原子の何れか1
    種類以上を1原子以上含む複素環化合物、又はこの複素
    環化合物と他の環状化合物との縮合多環化合物を1〜1
    00000ppm、 下記一般式[1]で示される化合物を0.1〜50wt
    %、 含有した磁気記録媒体用潤滑剤。 【化12】 〔一般式[1]中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
    6 はそれぞれ独立にフェノキシ誘導体基を示す。このフ
    ェノキシ誘導体基は、置換基を有していてもよく、水素
    原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換されてい
    てもよい。〕
  8. 【請求項8】 パーフルオロポリエーテル系化合物中
    に、 下記一般式[1]で示される化合物を0.1〜50wt
    %、 下記一般式[7]で示される化合物を1〜100000
    ppm、 含有した磁気記録媒体用潤滑剤。 【化13】 〔一般式[1]中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
    6 はそれぞれ独立にフェノキシ誘導体基を示す。このフ
    ェノキシ誘導体基は、置換基を有していてもよく、水素
    原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換されてい
    てもよい。〕 一般式[7] R1 −Z−R2 〔一般式[7]中、Zは酸素原子、イオウ原子の何れか
    を示す。また、R1 、R2 はそれぞれ独立に、水素原
    子、水酸基、アルキル基、アリール基の何れかを示す。
    これらのアルキル基又はアリール基は置換基を有してい
    てもよく、また水素原子の一部又は全部がフッ素原子に
    よって置換されていてもよい。〕
  9. 【請求項9】 パーフルオロポリエーテル系化合物中
    に、 下記一般式[1]で示される化合物を0.1〜50wt
    %、 下記一般式[8]で示される化合物を1〜100000
    ppm、 含有した磁気記録媒体用潤滑剤。 【化14】 〔一般式[1]中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
    6 はそれぞれ独立にフェノキシ誘導体基を示す。このフ
    ェノキシ誘導体基は、置換基を有していてもよく、水素
    原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換されてい
    てもよい。〕 一般式[8] Z=R 〔一般式[8]中、Zは酸素原子、イオウ原子の何れか
    を示す。Rはアルキル基、アリール基の何れかを示す。
    アルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよ
    く、水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換
    されていてもよい。〕
  10. 【請求項10】 パーフルオロポリエーテル系化合物中
    に、 下記一般式[1]で示される化合物を0.1〜50wt
    %、 下記一般式[9]で示される化合物を1〜100000
    ppm、 含有した磁気記録媒体用潤滑 【化15】 〔一般式[1]中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
    6 はそれぞれ独立にフェノキシ誘導体基を示す。このフ
    ェノキシ誘導体基は、置換基を有していてもよく、水素
    原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換されてい
    てもよい。〕 一般式[9] R1 −Z−Z−R2 〔一般式[9]中、Zはそれぞれ独立に酸素原子、イオ
    ウ原子の何れかを示す。R1 、R2 はそれぞれ独立に水
    素原子、水酸基、アルキル基、アリール基の何れかを示
    す。これらのアルキル基又はアリール基は、置換基を有
    していてもよく、水素原子の一部又は全部がフッ素原子
    によって置換されていてもよい。〕
  11. 【請求項11】 パーフルオロポリエーテル系化合物中
    に、 下記一般式[1]で示される化合物を0.1〜50wt
    %、 下記一般式[10]で示される化合物を1〜10000
    0ppm、 含有した磁気記録媒体用潤滑剤。 【化16】 〔一般式[1]中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
    6 はそれぞれ独立にフェノキシ誘導体基を示す。このフ
    ェノキシ誘導体基は、置換基を有していてもよく、水素
    原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換されてい
    てもよい。〕 一般式[10] R1 −Z−R2 −Z−R3 〔一般式[10]中、Zはそれぞれ独立に酸素原子、イ
    オウ原子の何れかを示す。また、R1 、R2 、R3 はそ
    れぞれ独立にアルキル基、アリール基の何れかを示す。
    1 、R3 は水素原子又は水酸基でもよい。これらのア
    ルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよ
    く、水素原子の一部又は全部がフッ素原子によって置換
    されていてもよい。〕
  12. 【請求項12】 基板上に直接又は下地層を介して磁性
    膜を有し、この磁性膜上に直接又は保護層を介して、請
    求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10又は1
    1記載の磁気記録媒体用潤滑剤のうち少なくとも1種類
    を塗布した、磁気記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記下地層がNi−P又はCrからな
    る、請求項12記載の磁気記録媒体。
  14. 【請求項14】 前記保護層が水素添加カーボン又は水
    素及び窒素添加カーボンからなる、請求項12又は13
    記載の磁気記録媒体。
  15. 【請求項15】 請求項12,13又は14記載の磁気
    記録媒体の何れかと、この磁気記録媒体上に密接された
    状態で相対移動されて情報を記録又は再生する磁気ヘッ
    ドと、この磁気ヘッドを前記磁気記録媒体に押圧させる
    支持ばねとを備えた磁気記録装置。
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