JPH06196024A - 透明導電プラスチックプレート - Google Patents

透明導電プラスチックプレート

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Publication number
JPH06196024A
JPH06196024A JP34647392A JP34647392A JPH06196024A JP H06196024 A JPH06196024 A JP H06196024A JP 34647392 A JP34647392 A JP 34647392A JP 34647392 A JP34647392 A JP 34647392A JP H06196024 A JPH06196024 A JP H06196024A
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JP
Japan
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weight
meth
parts
conductive layer
resin composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP34647392A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Maruyama
耕司 丸山
Minoru Suezaki
穣 末崎
Toshiya Sugimoto
俊哉 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication of JPH06196024A publication Critical patent/JPH06196024A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】透明性、導電性及び耐磨耗性に優れると共に、
接着加工性にも優れた透明導電プラスチックプレート。 【構成】透明プラスチックプレートの片面に光硬化性樹
脂組成物から形成された導電層Aを有し、他面に熱可塑
性樹脂組成物から形成された導電層Bを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明導電プラスチック
プレートに関し、さらに詳しくは、導電性、透明性、耐
磨耗性、接着加工性に優れた透明導電プラスチックプレ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、合成樹脂を材料とする成形体に
帯電防止性能を付与するために、例えば、カーボン粉末
や金属粉末入り塗料でコーティングしたり、あるいは、
カーボン粉末、カーボン繊維や金属繊維等を成形時に合
成樹脂に練り混んで成形する方法が行われている。
【0003】しかしながら、上記の方法では、塗料や成
形体自体の着色により透明なものが得られず、窓部に使
用した場合、内容物を透視することができないという問
題点がある。
【0004】透明性の優れた導電性の塗料として、特開
昭58−91777号公報には、酸化錫を主成分とする
導電性微粉末をバインダー中に分散させた塗料が開示さ
れている。しかしながら、この塗料はバインダーが熱可
塑性樹脂であるため、塗膜は耐磨耗性及び耐溶剤性の十
分なものが得られないという問題点があった。
【0005】さらに、特開昭60−60166号公報に
は、耐磨耗性及び耐溶剤性の優れた透明な導電性塗膜を
得るために、紫外線又は可視光線等で硬化させる塗料が
開示されている。しかしながら、得られた塗膜は接着性
が悪いので、接着加工を必要とする用途には使用できな
いという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、透明性、導
電性及び耐磨耗性に優れると共に、接着加工性にも優れ
た透明導電プラスチックプレートを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明について以下に説
明する。本発明で使用される導電層Aは、光硬化性樹脂
組成物から形成される。
【0008】上記光硬化性樹脂組成物は、導電性粉末
(a)、バインダー樹脂(b)、アセタール樹脂(c)
及び光重合開始剤(d)よりなる。
【0009】上記導電性粉末(a)は酸化錫を主成分と
する。上記酸化錫中には酸化アンチモンを含有するもの
が好ましく、その含有量は多くなっても、少なくなって
も導電層Aの導電性が低下するので、0.1〜20重量
%が好ましい。
【0010】また、上記酸化錫粉末(a)の粒径は、小
さくなると導電層Aの導電性が低下し、大きくなると可
視光線を散乱し導電層Aの透明性が低下するので、0.
01〜0.4μmに限定される。
【0011】上記樹脂バインダー(b)は、分子内に少
なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する
(メタ)アクリレート化合物を主成分とし、例えば、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ノナプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールトリ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスルトールペント(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスルトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)クリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレー
ト、トリス−(2−ヒドロキシルエチル)−イソシアヌ
ル酸エステル(メタ)アクリレート、2,2−ビス〔4
−(アクリロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(メタクリロキシジエトキシ)フェ
ニル〕プロパン、3−フェノキシ−2−プロパノイルア
クリレート、1,6−ビス(3−アクリロキシ−2−ヒ
ドロキシプロピル)−ヘキシルエーテル等の2官能(メ
タ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、
トリス−(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌル酸エ
ステル(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)アクリ
レート;ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレ
ート等の4官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0012】上記以外の(メタ)アクリレート化合物と
しては、分子末端に(メタ)アクリロイル基を2個以上
有し、分子内にウレタン結合を有するアクリル系ウレタ
ンオリゴマーが挙げられ、該オリゴマーを用いると導電
層Aの硬度及び耐擦傷性が一層向上する。
【0013】上記アクリル系ウレタンオリゴマーは、例
えば、1分子内に2個以上のイソシアネート基を有する
化合物と、活性水素を有する(メタ)アクリレートを作
用させることにより調製される。
【0014】上記1分子内に2個以上のイソシアネート
基を有する化合物としては、例えば、m−フェニレンジ
イソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ト
ルエン−2,4−ジイソシアネート、トルエン−2,5
−ジイソシアネート、トルエン−2,6−ジイソシアネ
ート、トルエン−3,5−ジイソシアネート、m−キシ
リレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、4,4’−ジイソシアネート−3,3’−ジメチル
ビフェニル、4,4’−ジイソシアネート−3,3’−
ジメチルビフェニルメタン等が挙げられる。
【0015】上記活性水素を有する(メタ)アクリレー
トとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
グリセリンジ(メタ)アクリレート、1,6−ビス(3
−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−ヘキシル
エーテル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ
ート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル
酸エステル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸
等が挙げられる。
【0016】上記(メタ)アクリレート化合物は単独で
用いられても併用されてもよく、併用される場合は、上
記(メタ)アクリル系ウレタンオリゴマーが併用される
のが好ましい。
【0017】上記(メタ)アクリル系ウレタンオリゴマ
ーの量は、多くなっても少なくなっても、導電層Aの耐
擦傷性が低下するので、バインダー樹脂(b)中10〜
90重量%が好ましい。
【0018】上記バインダー樹脂(b)の量は、少なく
なると導電層Aの機械的強度が低下し、多くなると導電
性粉末(a)の分散性が悪化し導電層Aの透明性が低下
するので、導電性粉末(a)100重量部に対して10
〜100重量部に限定され、好ましくは20〜60重量
部である。
【0019】上記アセタール樹脂(c)は、主鎖のビニ
ル基にアセタール基が結合した部分と水酸基が結合した
部分から構成される。
【0020】上記アセタール樹脂(c)は、ポリビニル
アルコールにアルデヒドを縮合反応させてアセタール化
することにより得られるものであり、アセタール化に
は、酸触媒の存在下で水系媒体を用いる沈殿法や、アル
コール等の溶媒を用いる溶解法等公知の方法が採用され
る。なお、原料としてポリ酢酸ビニルを用い、ケン化と
アセタール化とを並行的に行って、ポリビニルアセター
ル樹脂を得ることもできる。
【0021】上記アセタール樹脂(c)において、水酸
基が結合したビニル基の部分が少なくなると、前記導電
性粉末(a)を分散する能力が不足して透明性が低下
し、多くなると塗料の粘度が低下して塗工性が悪くなる
ので、水酸基が結合しているビニル基のモル%は、主鎖
中の全ビニル基に対して20〜80モル%に限定され
る。
【0022】また、上記アセタール樹脂(c)は、側鎖
にアセチル基が含有されてもよく、その含有量は、主鎖
中の全ビニル基に対するアセチル基が結合しているビニ
ル基量として、10モル%以下が好ましい。
【0023】上記アセタール樹脂(c)の量は、少なく
なると、導電性粉末(a)の分散性が悪くなって透明性
が低下し、増粘効果も得られず塗工性が悪くなり、多く
なると、導電層Aの硬度や耐擦傷性が低下するので、導
電性粉末(a)100重量部に対して、5〜50重量部
に限定される。
【0024】上記光重合開始剤(d)としては、紫外
線、可視光線等の活性光線により、重合を開始させる性
質を有するものであればよい。
【0025】上記光重合開始剤(d)のうち、紫外線で
活性化するものとしては、例えば、ソジウムメチルジチ
オカーバメイトサルファイド、テトラメチルチウラムモ
ノサルファイド、ジフェニルモノサルファイド、ジベン
ゾチアゾイルモノサルファイド及びジサルファイドなど
のサルファイド類;チオキサントン、2−エチルチオキ
サントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチ
ルチオキサントン等のチオキサントン誘導体;ヒドラゾ
ン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゼンジアゾニウ
ム等の(ジ)アゾ化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチ
ルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾフェノ
ン、ジメチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、
ベンジルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、
2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノ
ン、2−アミノアントラキノン、2−クロロアントラキ
ノン、ベンジルジメチルケタール、メチルフェニルグリ
オキシレート等の芳香族カルボニル化合物;p−ジメチ
ルアミノ安息香酸メチル、p−ジメチルアミノ安息香酸
エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、p−ジエ
チルアミノ安息香酸イソプロピル等のジアルキルアミノ
安息香酸エステル類;ベンゾイルパーオキサイド、ジ−
t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
キュメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物;9−フ
ェニルアクリジン、9−p−メトキシフェニルアクリジ
ン、9−アセチルアミノアクリジン、ベンズアクリジン
等のアクリジン誘導体;9,10−ジメチルベンズフェ
ナジン、9−メチルベンズフェナジン、10−メトキシ
ベンズフェナジン等のフェナジン誘導体;6,4’,
4”−トリメトキシ−2,3−ジフェニルキノキサリン
等のキノキサリン誘導体;2,4,5−トリフェニルイ
ミダゾイル二量体等が挙げられる。
【0026】また、可視光線で活性化するものとして
は、例えば、2−ニトロフルオレン、2,4,6−トリ
フェニルビリリウム四弗化ホウ素塩、2,4,6−トリ
ス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
3,3’−カルボニルビスクマリン、チオミヒラーケト
ン等が挙げられる。
【0027】上記光重合開始剤(d)の量は、少なくな
ると重合反応が進行せず、導電層Aの硬度及び耐擦傷性
が不十分なものとなり、多くなると導電層Aの表面近傍
のみで硬化が起こり、導電層A内部まで完全に硬化しに
くくなるので、導電性粉末(a)100重量部に対して
0.1〜10重量部に限定される。
【0028】上記光硬化性樹脂組成物には、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、熱重合禁止剤、表面改質剤、脱泡剤等
の各種添加剤が添加されていてもよい。
【0029】上記光硬化性樹脂組成物は、バインダー樹
脂(b)、光重合開始剤(d)等を有機溶剤に加えよく
混合した後、アセタール樹脂(c)と導電性粉末(a)
を加えさらに混合することにより得られる。
【0030】上記有機溶剤としては、アセタール樹脂
(c)を溶解しうるものであれば特に限定されず、メタ
ノール、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル等が使用可能である。
【0031】導電性粉末(a)を光硬化性樹脂組成物中
に分散させるには、例えば、サンドミル、ボールミル、
アトライター、高速回転攪拌装置、三本ロール等の装置
が使用される。
【0032】本発明で使用される導電層Bは、熱可塑性
樹脂組成物から形成される。上記熱可塑性樹脂組成物
は、導電性粉末(a)及び共重合体(e)よりなる。上
記導電性粉末(a)は、前記光硬化性樹脂組成物に用い
られる導電性粉末と同様である。
【0033】上記共重合体(e)は、(メタ)アクリル
酸アルキルエステル又は塩化ビニルモノマーと、一般式
(1)又は(2)で表される水酸基含有モノマーを構成
成分とするものである。
【0034】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸
−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキ
シル、(メタ)アクリル酸−2−クロルエチル、(メ
タ)アクリル酸フェニル等が挙げられる。
【0035】上記水酸基含有モノマーは、一般式(1)
又は(2)で表されるものである。
【0036】
【化3】 一般式(1)中、R1 は水素又はメチル基、pは1〜1
0の整数をそれぞれ示す。
【0037】
【化4】 一般式(2)中、R2 は水素又はメチル基、qは1〜9
の整数、rは2〜10の整数をそれぞれ示す。
【0038】一般式(1)及び(2)において、p、q
及びrが大きくなると、導電層の透明性が低下するの
で、上記範囲に限定される。
【0039】一般式(1)で表される水酸基含有モノマ
ーとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシオク
チル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0040】一般式(2)で表される水酸基含有モノマ
ーとしては、例えば、トリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレートレート等のポリエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート類;トリプロピレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート類が挙げられる。
【0041】上記共重合体(e)において、水酸基含有
モノマーの含有量が少なくなると、導電性粉末(a)の
分散性が低下して導電層Bの透明性が悪くなり、多くな
ると導電層Bの耐水性が低下するので、水酸基含有モノ
マーの含有量は5〜40重量%に限定される。
【0042】上記共重合体(e)の量は、少なくなると
導電層Bの透明性が低下し、多くなると導電層Bの導電
性が低下するので、導電性粉末(a)100重量部に対
して、15〜150重量部に限定される。
【0043】上記熱可塑性樹脂組成物には、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、熱重合禁止剤、表面改質剤、脱泡剤等
の各種添加剤が添加されていてもよい。
【0044】上記熱可塑性樹脂組成物は、共重合体
(e)を有機溶剤に溶解した後、導電性粉末(a)を加
えよく混合することにより得られる。
【0045】上記有機溶剤としては、共重合体(e)を
溶解しうるものであれば特に限定されず、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン、トルエン、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル等が使用可能である。
【0046】導電性粉末(a)を熱可塑性樹脂組成物中
に分散させるには、例えば、サンドミル、ボールミル、
アトライター、高速回転攪拌装置、三本ロール等が使用
される。
【0047】本発明に使用されるプラスチックプレート
としては、例えば、透明性を有するポリ塩化ビニル、ポ
リカーボネート、ポリメタクリレート、ABS樹脂等の
プレートが挙げられる。
【0048】本発明に使用される導電層A及びBは、前
記光硬化性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂組成物を、スプ
レー法、ロールコーター法、バーコート法、ドクターブ
レード法等によって、上記プラスチックプレートに塗布
した後、乾燥することにより得られる。
【0049】上記導電層A及びBは、必要に応じて、バ
フ仕上げによって表面を研磨してもよい。バフ仕上げに
より、導電層の透明性が向上し、表面の脱落し易い導電
性粉末(a)が除去されるので、使用中での塵の発生が
なくなり、塵埃を極度に嫌う半導体の製造装置等に使用
可能となる。
【0050】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。 (実施例1) 〔光硬化性樹脂組成物の調製〕粒径0.02μmの酸化
アンチモン含有導電性粉末(三菱マテリアル社製「T−
1」)100重量部、ブチラール化度65モル%、残存
水酸基35モル%及び重合度1900のアセタール樹脂
10重量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト40重量部、ヒドロキノン0.1重量部、エチルセロ
ソルブ250重量部、2,4−ジエチルチオキサントン
1重量部及びジメチルアセトフェノン1重量部をアトラ
イターに仕込み、10時間分散させて光硬化性樹脂組成
物を調製した。
【0051】〔熱可塑性樹脂組成物の調製〕粒径0.0
2μmの酸化アンチモン含有導電性粉末(三菱マテリア
ル社製「T−1」)100重量部、2−ヒドロキシプロ
ピルアクリレート19重量%及び塩化ビニル81重量%
を構成成分とする共重合体(積水化学社製「エスレック
E−HA」)50重量部及びシクロヘキサノン350重
量部をアトライターに仕込み、10時間分散させて熱可
塑性樹脂組成物を調製した。
【0052】〔透明導電プラスチックプレートの作製〕
厚さ3mmの透明アクリルプレートの片面に、光硬化性
樹脂組成物を乾燥後の厚さが2μmとなるようにロール
コーターで塗布、乾燥した後、3kW高圧水銀灯で30
00mJ/cm2 の紫外線を照射して硬化させ、導電層
Aを形成した。次いで、アクリルプレートの他面に、熱
可塑性樹脂組成物を乾燥後の厚さが2μmとなるように
ロールコーターで塗布、乾燥させて導電層Bを形成し
た。さらに、得られた導電層A及びBを、直径30cm
のウール性ポリッシャーにより3000rpmでバフ仕
上げをして、透明導電プラスチックプレートを得た。
【0053】〔透明導電プラスチックプレートの性能評
価〕上記透明導電プラスチックプレートについて、次の
性能評価を行い、その結果を表1に示した。 (1)初期抵抗値 ASTM D257に準拠して、導電層A及びBの表面
固有抵抗を測定し、導電性の指標とした。 (2)テーバー試験後の抵抗値 JIS K7204に準拠して、導電層Aの耐磨耗試験
(荷重500g、100回)を行った後、(1)と同様
の表面固有抵抗を測定した。 (3)接着強度 導電層Bに対して直角となるように、アクリル板(厚さ
3mm、幅50mm)を塩化メチレンを用いて接着し、
図1に示すように、接着部から70mm離れた位置に荷
重を加え、アクリル板が剥離した荷重を接着強度とし
た。 (4)曇価及び全光線透過率 ASTM D1003に準拠して、透明導電プラスチッ
クプレートの曇価及び全光線透過率を測定した。
【0054】(実施例2) 〔光硬化性樹脂組成物の調製〕粒径0.02μmの酸化
アンチモン含有導電性粉末(三菱マテリアル社製「T−
1」)100重量部、ブチラール化度40モル%、アセ
トアセタール化度27モル%、残存水酸基33モル%及
び重合度2000のアセタール樹脂17重量部、ジペン
タエリスリトールテトラアクリレート27重量部、ヒド
ロキノン0.1重量部、エチルセロソルブ380重量
部、2,4−ジエチルチオキサントン1重量部及びジメ
チルアセトフェノン1重量部をアトライターに仕込み、
10時間分散させて光硬化性樹脂組成物を調製した。
【0055】〔熱可塑性樹脂組成物の調製〕粒径0.0
2μmの酸化アンチモン含有導電性粉末(三菱マテリア
ル社製「T−1」)100重量部、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート10重量%及びメチルメタクリレート9
0重量%を構成成分とする共重合体(積水化学社製「エ
スレックE−HA」)60重量部及びシクロヘキサノン
300重量部をアトライターに仕込み、10時間分散さ
せて熱可塑性樹脂組成物を調製した。
【0056】〔透明導電プラスチックプレートの作製及
び性能評価〕上記光硬化性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂
組成物から、実施例1と同様にして、透明導電プラスチ
ックプレートを作製し、実施例1と同様な評価を行い、
その結果を表1に示した。
【0057】(実施例3) 〔光硬化性樹脂組成物の調製〕粒径0.02μmの酸化
アンチモン含有導電性粉末(三菱マテリアル社製「T−
1」)100重量部、アセトアセタール化度65モル
%、残存水酸基35モル%及び重合度2400のアセタ
ール樹脂30重量部、オリゴエステルアクリレート(東
亜合成化学工業社製「M−9050」)28重量部、チ
オキサントン1重量部、p−ジメチルアミノ安息香酸エ
チル1重量部、ヒドロキノン0.1重量部及びエチルセ
ロソルブ430重量部をアトライターに仕込み、10時
間分散させて光硬化性樹脂組成物を調製した。
【0058】〔熱可塑性樹脂組成物の調製〕粒径0.0
2μmの酸化アンチモン含有導電性粉末(三菱マテリア
ル社製「T−1」)100重量部、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート30重量%及びメチルメタクリレート7
0重量%を構成成分とする共重合体(積水化学社製「エ
スレックE−HA」)60重量部及びシクロヘキサノン
300重量部をアトライターに仕込み、10時間分散さ
せて熱可塑性樹脂組成物を調製した。
【0059】〔透明導電プラスチックプレートの作製及
び性能評価〕上記光硬化性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂
組成物から、実施例1と同様にして、透明導電プラスチ
ックプレートを作製し、実施例1と同様な評価を行い、
その結果を表1に示した。
【0060】(比較例1) 〔光硬化性樹脂組成物の調製〕アセタール樹脂を全く加
えなかったこと以外は、実施例1と同様にして、光硬化
性樹脂組成物を調製した。 〔熱可塑性樹脂組成物の調製〕粒径0.02μmの酸化
アンチモン含有導電性粉末(三菱マテリアル社製「T−
1」)100重量部、ポリメタクリル酸メチル(重量平
均分子量47000)50重量部及びシクロヘキサノン
300重量部をアトライターに仕込み、10時間分散さ
せて熱可塑性樹脂組成物を調製した。 〔透明導電プラスチックプレートの作製及び性能評価〕
上記光硬化性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂組成物から、
実施例1と同様にして、透明導電プラスチックプレート
を作製し、実施例1と同様な評価を行い、その結果を表
1に示した。
【0061】(比較例2) 〔光硬化性樹脂組成物の調製〕アセタール樹脂を70重
量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、光硬化
性樹脂組成物を調製した。 〔熱可塑性樹脂組成物の調製〕粒径0.02μmの酸化
アンチモン含有導電性粉末(三菱マテリアル社製「T−
1」)100重量部、2−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート19重量%及び塩化ビニル81重量%を構成成分と
する共重合体(積水化学社製「エスレックE−HA」)
200重量部及びシクロヘキサノン350重量部をアト
ライターに仕込み、10時間分散させて熱可塑性樹脂組
成物を調製した。 〔透明導電プラスチックプレートの作製及び性能評価〕
上記光硬化性樹脂組成物及び熱可塑性樹脂組成物から、
実施例1と同様にして、透明導電プラスチックプレート
を作製し、実施例1と同様な評価を行い、その結果を表
1に示した。
【0062】(比較例3) 〔透明導電プラスチックプレートの作製及び性能評価〕
実施例1で得られた光硬化性樹脂組成物を、厚さ3mm
のアクリルプレートの片面に、乾燥後の厚さが2μmと
なるようにロールコーターで塗布、乾燥した後、3kW
の高圧水銀灯で3000mJ/cm2 の紫外線を照射し
て、導電層を形成した。次いで、上記と同様にして、ア
クリルプレートの他面に導電層を形成した後、両導電層
をバフ仕上げして透明導電プラスチックプレートを作製
した。この透明導電プラスチックプレートにつき、実施
例1と同様な性能評価を行い、その結果を表1に示し
た。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明の透明導電プラスチックプレート
は、上に述べた通りであり、光硬化性樹脂組成物から形
成された導電層は、透明性、導電性及び耐磨耗性に優れ
ており、熱可塑性樹脂組成物から形成された導電層は、
透明性、導電性及び接着加工性に優れているので、透明
性、導電性、耐磨耗性及び接着加工性が要求される機器
カバー類に好適使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透明導電プラスチックプレートの接着
強度の測定に使用される試験片を示す模式側面図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 129/14 PFQ 6904−4J 133/08 PFY 7921−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明なプラスチックプレートの片面に導電
    層Aを有し、他面に導電層Bを有する透明導電プラスチ
    ックプレートであって、 前記導電層Aが、(a)粒径0.01〜0.4μmの酸
    化錫を主成分とする導電性粉末100重量部、(b)分
    子内に少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基を
    有する(メタ)アクリレート化合物を主成分とするバイ
    ンダー樹脂10〜100重量部、(c)水酸基が結合し
    ているビニル基のモル%が、主鎖中の全ビニル基に対し
    て20〜80モル%であるアセタール樹脂5〜50重量
    部、(d)光重合開始剤0.1〜10重量部よりなる光
    硬化性樹脂組成物から形成され、 前記導電層Bが、(a)粒径0.01〜0.4μmの酸
    化錫を主成分とする導電性粉末100重量部、(e)
    (メタ)アクリル酸アルキルエステル又は塩化ビニルモ
    ノマー60〜95重量%と、一般式(1)又は(2)で
    表される水酸基含有モノマー5〜40重量%を構成成分
    とする共重合体15〜150重量部よりなる熱可塑性樹
    脂組成物から形成されていることを特徴とする透明導電
    プラスチックプレート。 【化1】 〔式(1)中、R1 は水素又はメチル基、pは1〜10
    の整数をそれぞれ示す。〕 【化2】 〔式(2)中、R2 は水素又はメチル基、qは1〜9の
    整数、rは2〜10の整数をそれぞれ示す。)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009172953A (ja) * 2008-01-28 2009-08-06 Kuraray Co Ltd ポリカーボネート樹脂積層体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009172953A (ja) * 2008-01-28 2009-08-06 Kuraray Co Ltd ポリカーボネート樹脂積層体

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