JPH06181007A - テープ状エナメル電線及びその製造方法 - Google Patents
テープ状エナメル電線及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH06181007A JPH06181007A JP35243492A JP35243492A JPH06181007A JP H06181007 A JPH06181007 A JP H06181007A JP 35243492 A JP35243492 A JP 35243492A JP 35243492 A JP35243492 A JP 35243492A JP H06181007 A JPH06181007 A JP H06181007A
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- Japan
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- tape
- enamel
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- Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 極めて薄くて、占積率が小さく、接着集合形
状の精度が高く、曲げ易く、巻層が正確でコンパクトな
テープ状エナメル電線を提供する。 【構成】 断面円形の導体の周囲に、合成樹脂の焼付被
覆と自己融着性被覆層を順次設けたエナメル電線素線を
複数状並列して、自己融着性樹脂又は溶剤可溶性樹脂で
一括共有被覆したテープ状電線を、ロールで押し圧して
各素線の断面を長円形にするようにしたテープ状エナメ
ル電線の製造方法及びこの方法で製造された電線で、好
ましい変形率は断面円形の導体の直径ｄ1 ，断面長円形
の導体の短径ｄ2 とする時に、（ｄ2 ／ｄ1 ）×１００
＝６６％以上である。
状の精度が高く、曲げ易く、巻層が正確でコンパクトな
テープ状エナメル電線を提供する。 【構成】 断面円形の導体の周囲に、合成樹脂の焼付被
覆と自己融着性被覆層を順次設けたエナメル電線素線を
複数状並列して、自己融着性樹脂又は溶剤可溶性樹脂で
一括共有被覆したテープ状電線を、ロールで押し圧して
各素線の断面を長円形にするようにしたテープ状エナメ
ル電線の製造方法及びこの方法で製造された電線で、好
ましい変形率は断面円形の導体の直径ｄ1 ，断面長円形
の導体の短径ｄ2 とする時に、（ｄ2 ／ｄ1 ）×１００
＝６６％以上である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は小型のモータ、電子装置
用コイル、電子回路の引出用リード線など、多層巻きさ
れるのに適したエナメル線特に薄型に形成され、一括処
理の容易なテープ状エナメル線及びその製造方法に関す
るものである。
用コイル、電子回路の引出用リード線など、多層巻きさ
れるのに適したエナメル線特に薄型に形成され、一括処
理の容易なテープ状エナメル線及びその製造方法に関す
るものである。
【０００２】
【従来の技術】極細のエナメル電線は小型のモータ、画
像伝送用電線、電子回路のリード線など各方面に利用さ
れている。従来一般に用いられてきているエナメル線は
単線の断面円形のものであって、導体の周囲に合成樹脂
の焼付被覆と、自己融着性被覆とを順次設けたのもの
が、例えば層形成など巻線作業に有利であることから用
いられてきた。しかし近時においてはその作業性を向上
し小型化することと、電子機器の高周波特性に対応して
導体の表皮効果等を対応させるため、多数条の上記丸型
エナメル線を同一平面内に平行に配列（並列）して、各
線相互を接合するか、共通被覆により一体化するか又は
プラスチックテープで一体化する等したテープ電線が出
現した。しかしかゝるテープ電線は各素線が丸型である
ために、素線が各層でづれないような重ね巻がむづかし
く、占検率もまだ大きいと云わざるを得ない。
像伝送用電線、電子回路のリード線など各方面に利用さ
れている。従来一般に用いられてきているエナメル線は
単線の断面円形のものであって、導体の周囲に合成樹脂
の焼付被覆と、自己融着性被覆とを順次設けたのもの
が、例えば層形成など巻線作業に有利であることから用
いられてきた。しかし近時においてはその作業性を向上
し小型化することと、電子機器の高周波特性に対応して
導体の表皮効果等を対応させるため、多数条の上記丸型
エナメル線を同一平面内に平行に配列（並列）して、各
線相互を接合するか、共通被覆により一体化するか又は
プラスチックテープで一体化する等したテープ電線が出
現した。しかしかゝるテープ電線は各素線が丸型である
ために、素線が各層でづれないような重ね巻がむづかし
く、占検率もまだ大きいと云わざるを得ない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決することを目的とし、従来実現されていない超薄
型のテープ状多心エナメル線を提供しようとするもので
ある。
を解決することを目的とし、従来実現されていない超薄
型のテープ状多心エナメル線を提供しようとするもので
ある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解
決するためになされたもので、その概要は下記のとおり
である。請求項１の発明は、断面長円形状の導体の周囲
に、合成樹脂の焼付被覆層と自己融着性被覆層とを順次
設けたエナメル電線を素線とし、その複数条が、並列
（同一平面上）に配置され、自己融着性樹脂もしくは溶
剤可溶性樹脂による一括共通被覆層を設けたテープ状電
線である。
決するためになされたもので、その概要は下記のとおり
である。請求項１の発明は、断面長円形状の導体の周囲
に、合成樹脂の焼付被覆層と自己融着性被覆層とを順次
設けたエナメル電線を素線とし、その複数条が、並列
（同一平面上）に配置され、自己融着性樹脂もしくは溶
剤可溶性樹脂による一括共通被覆層を設けたテープ状電
線である。
【０００５】請求項２の発明は、断面円形の導体の周囲
に、合成樹脂の焼付被覆層と自己融着性被覆層とを順次
設けたエナメル電線を素線として、その複数条を並列に
配置し、自己融着性もしくは溶剤可溶性樹脂による一括
共通被覆層を設けて、各素線の断面が円形のテープ状の
エナメル電線を形成する工程と、前記各素線の断面が円
形のテープ状のエナメル電線をロールで押圧して各素線
の断面を長円形状に変形せしめる工程とからなることを
特徴とするテープ状エナメル電線の製造方法である。
又、請求項３の発明は上記請求項２の発明において出発
時の断面円形の導体径ｄ1 ，製品の断面長円形状の導体
の短径ｄ2 とするときに、（ｄ2 ／ｄ1 ）×１００＝６
６％以上とすることを特徴とするテープ状エナメル電線
の製造方法である。
に、合成樹脂の焼付被覆層と自己融着性被覆層とを順次
設けたエナメル電線を素線として、その複数条を並列に
配置し、自己融着性もしくは溶剤可溶性樹脂による一括
共通被覆層を設けて、各素線の断面が円形のテープ状の
エナメル電線を形成する工程と、前記各素線の断面が円
形のテープ状のエナメル電線をロールで押圧して各素線
の断面を長円形状に変形せしめる工程とからなることを
特徴とするテープ状エナメル電線の製造方法である。
又、請求項３の発明は上記請求項２の発明において出発
時の断面円形の導体径ｄ1 ，製品の断面長円形状の導体
の短径ｄ2 とするときに、（ｄ2 ／ｄ1 ）×１００＝６
６％以上とすることを特徴とするテープ状エナメル電線
の製造方法である。
【０００６】本発明の具体的内容を図面により説明すれ
ば、図３は本発明のテープ状電線の出発形態のテープ電
線一例を示す斜視図で、従来のテープ電線の代表例でも
あり、図４の断面図に示す如き断面円形の導体１（導体
径ｄ1 ）の周囲に合成樹脂の焼付された皮膜層２を設
け、その外部に自己融着性被覆層３を設けたエナメル素
線４の複数条を隣接配置して、自己融着性被覆層もしく
は溶剤可溶性樹脂層（例えばアルコール可溶性樹脂層）
からなる一括共通被覆層５を設けてテープ状エナメル線
６が形成されてなるものである。図１は図３に示した断
面円形のエナメル素線を用いたテープ状エナメル電線
を、ロールで押圧変形し、図１は本発明のテープ状電線
の斜視図で、その素線は図２の断面図に示す如き断面長
円形の導体１１（短軸径ｄ2 、長軸径ｄ3 ）の周囲に合
成樹脂の焼付された皮膜層１２を有し、その外部に自己
融着性被覆層１３を設けたエナメル素線１４の複数条が
隣接配置され、自己融着性被覆層もしくは溶剤可溶性樹
脂層（例えばアルコール可溶性樹脂層）からなる一括共
通被覆層１５を有するテープ状エナメル線１６が形成さ
れてなるものである。本発明の製造方法は、図３の如き
断面円形の導体からなるテープ状エナメル線を出発材料
として、これをロールで押し圧変形させて、図１に示す
ような断面長円形の導体を有するテープ状エナメル電線
を得るものである。
ば、図３は本発明のテープ状電線の出発形態のテープ電
線一例を示す斜視図で、従来のテープ電線の代表例でも
あり、図４の断面図に示す如き断面円形の導体１（導体
径ｄ1 ）の周囲に合成樹脂の焼付された皮膜層２を設
け、その外部に自己融着性被覆層３を設けたエナメル素
線４の複数条を隣接配置して、自己融着性被覆層もしく
は溶剤可溶性樹脂層（例えばアルコール可溶性樹脂層）
からなる一括共通被覆層５を設けてテープ状エナメル線
６が形成されてなるものである。図１は図３に示した断
面円形のエナメル素線を用いたテープ状エナメル電線
を、ロールで押圧変形し、図１は本発明のテープ状電線
の斜視図で、その素線は図２の断面図に示す如き断面長
円形の導体１１（短軸径ｄ2 、長軸径ｄ3 ）の周囲に合
成樹脂の焼付された皮膜層１２を有し、その外部に自己
融着性被覆層１３を設けたエナメル素線１４の複数条が
隣接配置され、自己融着性被覆層もしくは溶剤可溶性樹
脂層（例えばアルコール可溶性樹脂層）からなる一括共
通被覆層１５を有するテープ状エナメル線１６が形成さ
れてなるものである。本発明の製造方法は、図３の如き
断面円形の導体からなるテープ状エナメル線を出発材料
として、これをロールで押し圧変形させて、図１に示す
ような断面長円形の導体を有するテープ状エナメル電線
を得るものである。
【０００７】
【作用】本発明によるテープ状エナメル電線は各エナメ
ル素線が断面長円形状であるために、これを層巻きした
場合、内側の導体の位置と外側の導体の位置が全く重な
るように形成することが出来る。この場合一括被覆層１
５が自己融着性であれば加熱により接触面を融着し、溶
剤可溶性樹脂であれば、アルコール等の溶剤の塗布によ
り軟化し接触面を融着することができる。この点テープ
電線が従来のように円形導体からなる場合は層巻きした
場合内外の導体が位置ずれするのが避けられなかったが
本発明ではそのようなことは無く、層巻きした場合、従
来に比して外径の著しい減少と共に、素線が整列して内
外層間で位置ずれがないという大きなメリットがある。
又、縦方向の厚さが減少しそのために柔らかさが出るの
で巻き易く、又積層面が平滑であり、積層巻きした場合
厚さ方向の占積率がよくなる。又更に、導体が断面円形
導体であると並列した導体間で凹凸が避けられないが、
本発明によるものは導体断面が長円形状であるので、並
列した導体間で凹凸が無くなり、本発明の方法により一
括圧延することによって、長さ方向に生じている波形凹
凸を修正することができ、しかも寸法精度を高めること
ができる。
ル素線が断面長円形状であるために、これを層巻きした
場合、内側の導体の位置と外側の導体の位置が全く重な
るように形成することが出来る。この場合一括被覆層１
５が自己融着性であれば加熱により接触面を融着し、溶
剤可溶性樹脂であれば、アルコール等の溶剤の塗布によ
り軟化し接触面を融着することができる。この点テープ
電線が従来のように円形導体からなる場合は層巻きした
場合内外の導体が位置ずれするのが避けられなかったが
本発明ではそのようなことは無く、層巻きした場合、従
来に比して外径の著しい減少と共に、素線が整列して内
外層間で位置ずれがないという大きなメリットがある。
又、縦方向の厚さが減少しそのために柔らかさが出るの
で巻き易く、又積層面が平滑であり、積層巻きした場合
厚さ方向の占積率がよくなる。又更に、導体が断面円形
導体であると並列した導体間で凹凸が避けられないが、
本発明によるものは導体断面が長円形状であるので、並
列した導体間で凹凸が無くなり、本発明の方法により一
括圧延することによって、長さ方向に生じている波形凹
凸を修正することができ、しかも寸法精度を高めること
ができる。
【０００８】尚又、本発明の製造方法は断面円形の素線
からなるテープ状電線を押圧変形（多くは１回のロール
押圧で所望のサイズに変形できる）することにより、断
面長円形の素線からなるテープ状の電線を得るので、極
めて生産能率がよく、低コストでテープ状のエナメル電
線を得ることができる。なお、素線が押し圧変形するこ
とに伴い、最も懸念された絶縁性能の低下をしないもの
が簡単に得られることは当初の予測に反したことであ
り、特に生産速度をあげ絶縁層に異常の発生を防止する
観点からは、出発時のエナメル線の円形導体の径を
ｄ1 、製品のエナメル線の短軸径をｄ2 、長軸径ｄ3 と
するとき（ｄ2／ｄ1 ）×１００＝６６％（変形率）以
上とすることにより達成されることが判った。なお、変
形率を６６％以上の例えば矩形導体にする場合は線速と
圧力に細心の注意が必要である。
からなるテープ状電線を押圧変形（多くは１回のロール
押圧で所望のサイズに変形できる）することにより、断
面長円形の素線からなるテープ状の電線を得るので、極
めて生産能率がよく、低コストでテープ状のエナメル電
線を得ることができる。なお、素線が押し圧変形するこ
とに伴い、最も懸念された絶縁性能の低下をしないもの
が簡単に得られることは当初の予測に反したことであ
り、特に生産速度をあげ絶縁層に異常の発生を防止する
観点からは、出発時のエナメル線の円形導体の径を
ｄ1 、製品のエナメル線の短軸径をｄ2 、長軸径ｄ3 と
するとき（ｄ2／ｄ1 ）×１００＝６６％（変形率）以
上とすることにより達成されることが判った。なお、変
形率を６６％以上の例えば矩形導体にする場合は線速と
圧力に細心の注意が必要である。
【０００９】以下本発明で使用する各材料について説明
する。本発明に用いられる導体は、銅、銅合金、アルミ
ニウム、アルミニウム合金等からなる導電性金属の平型
導体で、ダイス線引もしくはロール成型により容易に製
造することができる。又、その上の絶縁層に用いられる
合成樹脂は、ポリウレタン、ポリビニルホルマール、ポ
リエステル、ポリエステルイミド、ポリヒダントイン、
ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステルアミド、
ポリエステルアミドイミド、ポリヒダントインエステル
等の樹脂塗料を塗布焼付することによって焼付皮膜を均
一厚さに形成することができる。なお上記の絶縁層の上
の自己融着性被覆層にはポリアミド、ポリビニルブチラ
ール、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、エポキシ
樹脂、フェノキシ樹脂等を用いることができる。更に並
行に配置された自己融着性平型エナメル絶縁導体の周囲
は、自己融着性樹脂被覆層もしくは溶剤可溶性樹脂被覆
層で一括共通被覆で一体化されるが、この自己融着性樹
脂被覆層は素線の自己融着被覆層と同一の材料を使用で
き、溶剤可溶性樹脂被覆には、例えばアルコール可溶性
のブチラール樹脂を適用することができる。前者のよう
に各絶縁導体の自己融着性被覆層と複数条の絶縁導体の
共通被覆用樹脂被覆層とが同一材料からなる場合は複数
の絶縁導体を並行配置の状態で一体化するのに極めて有
利であり、かつ低温で融着するので巻層間の接合が容易
である。後者のように各絶縁導体の自己融着層とは相容
性薄い接着性樹脂で共通被覆をする場合には配線加工の
際に溶剤を軽く塗布して表面を溶解し巻層間を容易に接
合することができる。
する。本発明に用いられる導体は、銅、銅合金、アルミ
ニウム、アルミニウム合金等からなる導電性金属の平型
導体で、ダイス線引もしくはロール成型により容易に製
造することができる。又、その上の絶縁層に用いられる
合成樹脂は、ポリウレタン、ポリビニルホルマール、ポ
リエステル、ポリエステルイミド、ポリヒダントイン、
ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステルアミド、
ポリエステルアミドイミド、ポリヒダントインエステル
等の樹脂塗料を塗布焼付することによって焼付皮膜を均
一厚さに形成することができる。なお上記の絶縁層の上
の自己融着性被覆層にはポリアミド、ポリビニルブチラ
ール、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、エポキシ
樹脂、フェノキシ樹脂等を用いることができる。更に並
行に配置された自己融着性平型エナメル絶縁導体の周囲
は、自己融着性樹脂被覆層もしくは溶剤可溶性樹脂被覆
層で一括共通被覆で一体化されるが、この自己融着性樹
脂被覆層は素線の自己融着被覆層と同一の材料を使用で
き、溶剤可溶性樹脂被覆には、例えばアルコール可溶性
のブチラール樹脂を適用することができる。前者のよう
に各絶縁導体の自己融着性被覆層と複数条の絶縁導体の
共通被覆用樹脂被覆層とが同一材料からなる場合は複数
の絶縁導体を並行配置の状態で一体化するのに極めて有
利であり、かつ低温で融着するので巻層間の接合が容易
である。後者のように各絶縁導体の自己融着層とは相容
性薄い接着性樹脂で共通被覆をする場合には配線加工の
際に溶剤を軽く塗布して表面を溶解し巻層間を容易に接
合することができる。
【００１０】
【実施例】導体径０．１２ｍｍの軟銅線の外部に常法に
よりエステルイミド樹脂の焼付エナメル皮膜厚１０μ
ｍ，自己融着性塗料としてポリアミド樹脂の塗膜厚６．
５μｍを設けた自己融着性エナメル線を得、これを複数
条（例えば２０本）隣接して配置し、走行させながら自
己融着性塗料としてポリアミドを用い塗膜厚１．０μｍ
の一括共通被覆層を形成し、断面円形導体のエナメル素
線からなるテープ状エナメル電線を製造した。このテー
プ状エナメル電線を１０ｍ／分〜１２ｍ／分で連続進行
させながらロールで加圧変形せしめて、前記断面円形の
導体を素線とするエナメル素線を断面長円形にエナメル
素線に加圧変形を生じせしめ、本発明のテープ状エナメ
ル電線を得た。この場合接着本数が２０本では厚さ方向
に０．１５５ｍｍ×幅方向に３．１ｍｍ×２０のテープ
電線が得られた。本発明による電線の製造には、導体径
０．０８ｍｍ〜０．４０ｍｍの断面円形の軟銅線が適用
できる。次に本発明の方法で得られたテープ状電線の短
径ｄ2 、長径ｄ3 と、出発時の断面円形の導体径ｄ
1 と、（ｄ2 ／ｄ1 ）×１００（％）・（短軸方向の変
形率）と、エナメル絶縁皮膜の破壊電圧、ピンホール試
験の結果、曲げ試験結果などを示せば表１とおりであ
る。
よりエステルイミド樹脂の焼付エナメル皮膜厚１０μ
ｍ，自己融着性塗料としてポリアミド樹脂の塗膜厚６．
５μｍを設けた自己融着性エナメル線を得、これを複数
条（例えば２０本）隣接して配置し、走行させながら自
己融着性塗料としてポリアミドを用い塗膜厚１．０μｍ
の一括共通被覆層を形成し、断面円形導体のエナメル素
線からなるテープ状エナメル電線を製造した。このテー
プ状エナメル電線を１０ｍ／分〜１２ｍ／分で連続進行
させながらロールで加圧変形せしめて、前記断面円形の
導体を素線とするエナメル素線を断面長円形にエナメル
素線に加圧変形を生じせしめ、本発明のテープ状エナメ
ル電線を得た。この場合接着本数が２０本では厚さ方向
に０．１５５ｍｍ×幅方向に３．１ｍｍ×２０のテープ
電線が得られた。本発明による電線の製造には、導体径
０．０８ｍｍ〜０．４０ｍｍの断面円形の軟銅線が適用
できる。次に本発明の方法で得られたテープ状電線の短
径ｄ2 、長径ｄ3 と、出発時の断面円形の導体径ｄ
1 と、（ｄ2 ／ｄ1 ）×１００（％）・（短軸方向の変
形率）と、エナメル絶縁皮膜の破壊電圧、ピンホール試
験の結果、曲げ試験結果などを示せば表１とおりであ
る。
【００１１】
【表１】
【００１２】ただしピンホール数はＪＩＳ Ｇ ３００
３ 電気用銅線及びアルミニウム線の試験方法６項、破
壊電圧は、同じく１１項により測定した。又曲げ特性
（柔らかさ）はブッシュ法（１０ｍｍのギャップで支点
の長さ２５ｍｍでテープ状エナメル線に生じた押しつぶ
し荷重を測定）によった。これによれば本発明の断面平
型の素線からなるテープ状エナメル電線は（ｄ2／
ｄ1 ）×１００（％）で表わされる変形が６６％以上の
場合、ピンホールも０で何の支障もなく、又、柔軟性も
十分であった。
３ 電気用銅線及びアルミニウム線の試験方法６項、破
壊電圧は、同じく１１項により測定した。又曲げ特性
（柔らかさ）はブッシュ法（１０ｍｍのギャップで支点
の長さ２５ｍｍでテープ状エナメル線に生じた押しつぶ
し荷重を測定）によった。これによれば本発明の断面平
型の素線からなるテープ状エナメル電線は（ｄ2／
ｄ1 ）×１００（％）で表わされる変形が６６％以上の
場合、ピンホールも０で何の支障もなく、又、柔軟性も
十分であった。
【００１３】
【発明の効果】本発明で得られた断面長円形の素線を有
するテープ電線は、その占積率が極めて小さく、これを
巻き付けて積層して使用する場合、接着集合形状の精度
が高くでき、長さ方向のワイヤーの折れ曲がり硬さが素
線の同一断面形状のものより柔かくでき、更にテープ電
線を積層接着使用する場合に、接着面を広くとれて接着
が確実となり、更に又、テープ電線を巻線使用する際に
コイル占積率向上することができるという効果がある。
特に（ｄ2 ／ｄ1 ）×１００（％）＝６６以上の場合は
特に注意を払わなくても特性上安全なテープ電線を提供
することができる。
するテープ電線は、その占積率が極めて小さく、これを
巻き付けて積層して使用する場合、接着集合形状の精度
が高くでき、長さ方向のワイヤーの折れ曲がり硬さが素
線の同一断面形状のものより柔かくでき、更にテープ電
線を積層接着使用する場合に、接着面を広くとれて接着
が確実となり、更に又、テープ電線を巻線使用する際に
コイル占積率向上することができるという効果がある。
特に（ｄ2 ／ｄ1 ）×１００（％）＝６６以上の場合は
特に注意を払わなくても特性上安全なテープ電線を提供
することができる。
【図１】本発明によるテープ状電線の斜視図
【図２】本発明によるテープ状電線の素線の断面図
【図３】従来の断面円形の導体のテープ状電線の斜視図
【図４】従来の断面円形の導体のテープ状電線の素線の
断面図
断面図
１ 断面長円形状の導体 ２ 合成樹脂焼付被覆層 ３ 自己融着性被覆層 ４ 素線 ５ 一括共通被覆層 １１ 断面円形の導体 １２ 合成樹脂焼付被覆層 １３ 自己融着性被覆層 １４ 素線 １５ 一括共通被覆層
Claims (3)
- 【請求項１】 断面長円形状の導体の周囲に、合成樹脂
の焼付被覆層と自己融着性被覆層とを順次設けたエナメ
ル電線素線の複数条が、並列に配置され、自己融着性も
しくは溶剤可溶性樹脂による一括共通被覆層が設けられ
ていることを特徴とするテープ状エナメル電線。 - 【請求項２】 断面円形状の導体の周囲に、合成樹脂の
焼付被覆層と自己融着性被覆層とを順次設けたエナメル
電線素線の複数条を並列に配置し、自己融着性樹脂もし
くは溶剤可溶性樹脂による一括共通被覆層を設けて各素
線の断面が円形のテープ状のエナメル電線を形成する工
程と、前記各素線の断面が円形のテープ状のエナメル電
線をロールで押圧して各素線を断面長円形状に変形せし
める工程とからなることを特徴とするテープ状エナメル
電線の製造方法。 - 【請求項３】 断面円形の導体の直径ｄ1 、押圧により
断面長円形とされた導体の短軸径ｄ2 とするときに（ｄ
2 ／ｄ1 ）×１００＝６６（％）以上とした請求項２記
載のテープ状エナメル電線の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35243492A JPH06181007A (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | テープ状エナメル電線及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35243492A JPH06181007A (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | テープ状エナメル電線及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06181007A true JPH06181007A (ja) | 1994-06-28 |
Family
ID=18424056
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35243492A Pending JPH06181007A (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | テープ状エナメル電線及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06181007A (ja) |
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-
1992
- 1992-12-11 JP JP35243492A patent/JPH06181007A/ja active Pending
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