JPH06119825A - リッツ線及びその製造方法 - Google Patents
リッツ線及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH06119825A JPH06119825A JP26397192A JP26397192A JPH06119825A JP H06119825 A JPH06119825 A JP H06119825A JP 26397192 A JP26397192 A JP 26397192A JP 26397192 A JP26397192 A JP 26397192A JP H06119825 A JPH06119825 A JP H06119825A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- litz wire
- enamel
- self
- wire
- wires
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Insulated Conductors (AREA)
- Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】占積率に優れしかも部分放電や電磁振動劣化を
低減できる新規なリッツ線及びその製造方法を提供す
る。 【構成】導体１の上にエナメル絶縁被覆２を有するエナ
メル線３を、７本撚合せ、円形ダイスを通すことにより
エナメル線に損傷を与えない程度に圧延し外径を圧縮し
た後、自己融着層４を塗布焼付した。エナメル絶縁被覆
２については従来公知のエナメル線材料を選べば良く、
特に限定はされない。又、自己融着層４についても従来
公知の材料を選べば良く限定はされない。なお、リッツ
線を構成する素線の数は、上記７本撚に限定されるもの
ではなく、使用用途に合わせ更に多数本撚合せる場合で
あっても本発明を十分に適用できる。
低減できる新規なリッツ線及びその製造方法を提供す
る。 【構成】導体１の上にエナメル絶縁被覆２を有するエナ
メル線３を、７本撚合せ、円形ダイスを通すことにより
エナメル線に損傷を与えない程度に圧延し外径を圧縮し
た後、自己融着層４を塗布焼付した。エナメル絶縁被覆
２については従来公知のエナメル線材料を選べば良く、
特に限定はされない。又、自己融着層４についても従来
公知の材料を選べば良く限定はされない。なお、リッツ
線を構成する素線の数は、上記７本撚に限定されるもの
ではなく、使用用途に合わせ更に多数本撚合せる場合で
あっても本発明を十分に適用できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波電気機器等にお
ける高周波利得を向上し得ると同時に、コイル巻線時の
占績率に優れたリッツ線及びその製造方法に関するもの
である。
ける高周波利得を向上し得ると同時に、コイル巻線時の
占績率に優れたリッツ線及びその製造方法に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】高周波電気機器等には、従来よりエナメ
ル線を複数本数撚合せし多導体化したリッツ線が使用さ
れてきた。
ル線を複数本数撚合せし多導体化したリッツ線が使用さ
れてきた。
【０００３】これは、通電される電流の周波数が高くな
ると表皮効果によって交流抵抗が増加しロスが大きくな
るため、絶縁皮膜を有するエナメル線を用いて導体を多
数本に分断し交流抵抗の増加を防止しようとするもので
ある。（例えば、実公昭61-28331号公報，特開平3-1842
14号公報参照）近年、電気機器の小型高性能化に伴ない
インバータ制御が高周波化される様になったり、テレビ
の偏向ヨークコイルにおいても画像向上のため高周波さ
れる様になり上記リッツ線の需要が増大している。
ると表皮効果によって交流抵抗が増加しロスが大きくな
るため、絶縁皮膜を有するエナメル線を用いて導体を多
数本に分断し交流抵抗の増加を防止しようとするもので
ある。（例えば、実公昭61-28331号公報，特開平3-1842
14号公報参照）近年、電気機器の小型高性能化に伴ない
インバータ制御が高周波化される様になったり、テレビ
の偏向ヨークコイルにおいても画像向上のため高周波さ
れる様になり上記リッツ線の需要が増大している。
【０００４】従来のリッツ線の一例としては、図２に示
すように、例えば導体１の外側をエナメル絶縁被覆で覆
ったエナメル線３を例えば７本同心撚したものである。
すように、例えば導体１の外側をエナメル絶縁被覆で覆
ったエナメル線３を例えば７本同心撚したものである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】リッツ線は上記の様に
エナメル線を多数本撚合せたものであるが、撚合せ方法
が同心撚，集合撚，複合撚のいずれであっても、撚合せ
たエナメル線が増加するとそれだけエナメル線間の空間
も増大し、リッツ線でコイルを巻線する場合、エナメル
線単線を巻線したコイルに比べるとコイル形状が大きく
なってしまう等の問題がある。
エナメル線を多数本撚合せたものであるが、撚合せ方法
が同心撚，集合撚，複合撚のいずれであっても、撚合せ
たエナメル線が増加するとそれだけエナメル線間の空間
も増大し、リッツ線でコイルを巻線する場合、エナメル
線単線を巻線したコイルに比べるとコイル形状が大きく
なってしまう等の問題がある。
【０００６】このため、占績率に優れたリッツ線が要求
されていた。
されていた。
【０００７】また、巻線されたコイルにおいては、電磁
振動等によるエナメル皮膜の劣化防止のため、一般的に
は、処理ワニスによりコイルが固着されるが、この場
合、ワニスがコイルの内部まで浸透しない場合があり、
線間の部分放電や電磁振動により劣化しやすい状態にあ
る。
振動等によるエナメル皮膜の劣化防止のため、一般的に
は、処理ワニスによりコイルが固着されるが、この場
合、ワニスがコイルの内部まで浸透しない場合があり、
線間の部分放電や電磁振動により劣化しやすい状態にあ
る。
【０００８】本発明の目的は、上記した問題点を考慮
し、占績率に優れしかも部分放電や電磁振動劣化を低減
できる新規なリッツ線及びその製造方法を提供すること
にある。
し、占績率に優れしかも部分放電や電磁振動劣化を低減
できる新規なリッツ線及びその製造方法を提供すること
にある。
【０００９】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の要旨
は、エナメル線の複数本を撚合せし円形ダイスを通過さ
せて圧縮により外径を小さくすることにより、コイル巻
線時の占績率を大幅に向上させ、また、その外周に自己
融着層を形成することによりコイル巻線時、加熱するだ
けでコイル内部まで一様な固着ができ、絶縁信頼性を大
幅に向上させたものである。
は、エナメル線の複数本を撚合せし円形ダイスを通過さ
せて圧縮により外径を小さくすることにより、コイル巻
線時の占績率を大幅に向上させ、また、その外周に自己
融着層を形成することによりコイル巻線時、加熱するだ
けでコイル内部まで一様な固着ができ、絶縁信頼性を大
幅に向上させたものである。
【００１０】即ち、本発明の上記目的は、複数本のエナ
メル線より成る撚線を、外側より円形に圧縮しエナメル
線を相互に密着させたものの外側に、自己融着層を有す
ることを特徴とするリッツ線。
メル線より成る撚線を、外側より円形に圧縮しエナメル
線を相互に密着させたものの外側に、自己融着層を有す
ることを特徴とするリッツ線。
【００１１】又は、複数本のエナメル線を撚合せた後、
該撚線を円形ダイスを通過させて圧縮し、その外周上に
更に自己融着層を施すことを特徴とするリッツ線の製造
方法によって達成される。
該撚線を円形ダイスを通過させて圧縮し、その外周上に
更に自己融着層を施すことを特徴とするリッツ線の製造
方法によって達成される。
【００１２】本発明において、複数本のエナメル線と
は、例えば７本〜２００本という様に広い範囲において
考えられ、これらの撚線を外側より円形に圧縮するに
は、エナメル線間の空隙を追出し、リッツ線の断面積を
複数のエナメル線の総断面積からエナメル線の導体部分
の総断面積に相当する内径の円形ダイスを通過させるこ
とによって行うことが出来る。
は、例えば７本〜２００本という様に広い範囲において
考えられ、これらの撚線を外側より円形に圧縮するに
は、エナメル線間の空隙を追出し、リッツ線の断面積を
複数のエナメル線の総断面積からエナメル線の導体部分
の総断面積に相当する内径の円形ダイスを通過させるこ
とによって行うことが出来る。
【００１３】そうすることによってエナメル線間の無駄
な空隙が追出され、且つエナメル線同志が密着すること
によって占績率の優れた１本の撚線が形成される。その
外側に絶縁体である自己融着層を更に施すことによっ
て、コイルの層間短絡の発生を防止することが出来る。
な空隙が追出され、且つエナメル線同志が密着すること
によって占績率の優れた１本の撚線が形成される。その
外側に絶縁体である自己融着層を更に施すことによっ
て、コイルの層間短絡の発生を防止することが出来る。
【００１４】
【実施例】図１は、本発明に係わるリッツ線の一実施例
を示す断面図であり、７本撚りをもって構成した例を示
す。但し本発明は本実施例のみに限られるものではな
い。
を示す断面図であり、７本撚りをもって構成した例を示
す。但し本発明は本実施例のみに限られるものではな
い。
【００１５】本実施例においては、導体１の上にエナメ
ル絶縁被覆２を有するエナメル線３を、７本撚合せ、円
形ダイスを通すことによりエナメル線に損傷を与えない
程度に圧延し外径を圧縮した後、自己融着層４を塗布焼
付したリッツ線の断面図である。
ル絶縁被覆２を有するエナメル線３を、７本撚合せ、円
形ダイスを通すことによりエナメル線に損傷を与えない
程度に圧延し外径を圧縮した後、自己融着層４を塗布焼
付したリッツ線の断面図である。
【００１６】エナメル絶縁被覆２については従来公知の
エナメル線材料を選べば良く、特に限定はされない。ま
た、自己融着層４についても従来公知の材料を選べば良
く限定はされない。なお、リッツ線を構成する素線の数
は、上記７本撚に限定されるものではなく、使用用途に
合わせ更に多数本撚合せる場合であっても本発明を十分
に適用できる。
エナメル線材料を選べば良く、特に限定はされない。ま
た、自己融着層４についても従来公知の材料を選べば良
く限定はされない。なお、リッツ線を構成する素線の数
は、上記７本撚に限定されるものではなく、使用用途に
合わせ更に多数本撚合せる場合であっても本発明を十分
に適用できる。
【００１７】
【発明の効果】以上の通り、本発明によるリッツ線によ
れば圧縮することによりリッツ線のみかけの外径が小さ
くなり、コイル占績率も大幅に向上するばかりでなく、
コイル巻線後、加熱処理を行なうことによりコイル内部
まで一様な固着が可能となり絶縁信頼性が大幅に向上す
ることから工業上非常に有用である。
れば圧縮することによりリッツ線のみかけの外径が小さ
くなり、コイル占績率も大幅に向上するばかりでなく、
コイル巻線後、加熱処理を行なうことによりコイル内部
まで一様な固着が可能となり絶縁信頼性が大幅に向上す
ることから工業上非常に有用である。
【図１】本発明によるリッツ線の一実施例を示す断面
図。
図。
【図２】従来のリッツ線のエナメル線を７本同心撚した
一例の断面図。
一例の断面図。
１ 導体 ２ エナメル絶縁皮膜 ３ エナメル線 ４ 自己融着層
Claims (2)
- 【請求項１】複数本のエナメル線より成る撚線を、外側
より円形に圧縮してエナメル線を相互に密着させたもの
の外周上に、自己融着層を設けて成ることを特徴とする
リッツ線。 - 【請求項２】複数本のエナメル線を撚り合わせた後、該
撚線を円形ダイスを通過させて圧縮し、その外周上に自
己融着層を施すことを特徴とするリッツ線の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26397192A JPH06119825A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | リッツ線及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26397192A JPH06119825A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | リッツ線及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06119825A true JPH06119825A (ja) | 1994-04-28 |
Family
ID=17396765
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26397192A Pending JPH06119825A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | リッツ線及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06119825A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002358840A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-13 | Totoku Electric Co Ltd | 高周波コイル用平編みリッツ線 |
| WO2010086944A1 (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-05 | 東京特殊電線株式会社 | 絶縁電線およびコイル |
| WO2014097571A1 (ja) * | 2012-12-17 | 2014-06-26 | 昭和電線デバイステクノロジー株式会社 | リッツ線コイル |
| TWI459408B (zh) * | 2010-04-27 | 2014-11-01 | Totoku Electric | Insulated wires and coils |
| CN104347187A (zh) * | 2014-11-24 | 2015-02-11 | 无锡江南电缆有限公司 | 一种分层式分割导体 |
| JP2015516644A (ja) * | 2012-03-05 | 2015-06-11 | フーバー ＋ スーナー アーゲー | 同軸ケーブル用の撚り合わされた内部導体を製造するための方法および同軸ケーブル |
| TWI550648B (zh) * | 2015-01-19 | 2016-09-21 | Totoku Electric | Insulated wires and manufacturing methods using such coils and insulated wires |
| US20180212488A1 (en) * | 2015-07-20 | 2018-07-26 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Coil winding comprising hf litz wire, electrical machine comprising a coil winding of this kind, and method for producing said coil winding |
-
1992
- 1992-10-02 JP JP26397192A patent/JPH06119825A/ja active Pending
Cited By (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002358840A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-13 | Totoku Electric Co Ltd | 高周波コイル用平編みリッツ線 |
| WO2010086944A1 (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-05 | 東京特殊電線株式会社 | 絶縁電線およびコイル |
| JP2010177075A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-12 | Totoku Electric Co Ltd | 絶縁電線およびコイル |
| TWI459408B (zh) * | 2010-04-27 | 2014-11-01 | Totoku Electric | Insulated wires and coils |
| JP2015516644A (ja) * | 2012-03-05 | 2015-06-11 | フーバー ＋ スーナー アーゲー | 同軸ケーブル用の撚り合わされた内部導体を製造するための方法および同軸ケーブル |
| US10056172B2 (en) | 2012-03-05 | 2018-08-21 | Huber+Suhner Ag | Method for producing a coaxial cable |
| US9842681B2 (en) | 2012-12-17 | 2017-12-12 | Swcc Showa Cable System Co., Ltd. | Litz wire coil |
| WO2014097571A1 (ja) * | 2012-12-17 | 2014-06-26 | 昭和電線デバイステクノロジー株式会社 | リッツ線コイル |
| JP2014120325A (ja) * | 2012-12-17 | 2014-06-30 | Swcc Showa Device Technology Co Ltd | リッツ線コイル |
| CN104838459A (zh) * | 2012-12-17 | 2015-08-12 | 昭和电线配件技术株式会社 | 绞合线线圈 |
| CN104347187A (zh) * | 2014-11-24 | 2015-02-11 | 无锡江南电缆有限公司 | 一种分层式分割导体 |
| CN106062891A (zh) * | 2015-01-19 | 2016-10-26 | 东京特殊电线株式会社 | 绝缘电线和使用其的线圈以及绝缘电线的制造方法 |
| TWI550648B (zh) * | 2015-01-19 | 2016-09-21 | Totoku Electric | Insulated wires and manufacturing methods using such coils and insulated wires |
| US20180212488A1 (en) * | 2015-07-20 | 2018-07-26 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Coil winding comprising hf litz wire, electrical machine comprising a coil winding of this kind, and method for producing said coil winding |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3274727B2 (ja) | 高周波トランス用リッツ線並びに二重編組リッツ線及びこれらの製造方法 | |
| US4431860A (en) | Multistranded component conductor continuously transposed cable | |
| JPH06119825A (ja) | リッツ線及びその製造方法 | |
| JPH033322B2 (ja) | ||
| JP2002358840A (ja) | 高周波コイル用平編みリッツ線 | |
| CN210575151U (zh) | 一种耐水绕组线 | |
| CN110580975A (zh) | 一种耐水绕组线及其制造方法 | |
| JP2517793Y2 (ja) | 機器配線用電線 | |
| JPH0136281Y2 (ja) | ||
| JPH0430728Y2 (ja) | ||
| JPH06260270A (ja) | 加熱コイル | |
| JPH03184214A (ja) | 自己融着性集合電線およびその製造方法 | |
| JP2930273B2 (ja) | 電磁誘導機器巻線の製造方法 | |
| US20240212886A1 (en) | Compressed stranded conductor, method of manufacturing compressed stranded conductor, insulated electric wire, and wire harness | |
| JP3410490B2 (ja) | 偏向ヨーク用集合撚線及び偏向ヨーク | |
| JPH0973818A (ja) | 断面異形自己融着性絶縁電線およびその製造方法 | |
| JPH03248506A (ja) | 集合絶縁電線 | |
| JP2785610B2 (ja) | 端末バラケ防止リッツ線 | |
| JPH02126514A (ja) | 集束絶縁電線及びそれを用いた偏向ヨーク | |
| JP3410491B2 (ja) | 偏向ヨーク用集合撚線及び偏向ヨーク | |
| JP2002163946A (ja) | 平角絶縁電線の製造方法 | |
| JPH11232936A (ja) | 高耐圧高周波コイル用リッツ線およびその製造方法 | |
| JP2001110252A (ja) | 電力ケーブル用複合導体 | |
| JPH11111067A (ja) | 高周波用積層タイプ平角絶縁電線 | |
| JP2002184244A (ja) | 多数の撚り導体 |