JPH06171067A - 印刷機の給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 旧巻取紙と新巻取紙の中心を容易かつ確実に
整合させること。 【構成】 旧巻取紙Ｐo と新巻取紙Ｐとが、各々独立し
て軸方向に移動自在に設けられている。旧巻取紙Ｐo の
両端および新巻取紙Ｐの両端は、各々一対の第１検知装
置７９，８０および一対の第２検知装置８２により検知
されるようになっている。第１検知装置および第２検知
装置の各々の一方は、一対のホルダのうちの一方の側７
０ａに保持され、第１検知装置および第２検知装置の各
々の他方は他方側のホルダ７０ｂに保持されている。第
１検出装置７９，８０および第２検出装置８２からの信
号に基づいて、制御回路８４により新巻取紙Ｐが移動し
て、旧巻取紙Ｐo と新巻取紙Ｐの中心合せが行なわれ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、印刷機における旧巻取
紙から新巻取紙への紙継ぎ時に、各々の巻取紙を整合さ
せることができる印刷機の給紙装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】印刷機の給紙装置は、ターレットアーム
の一端に取付けられた旧巻取紙と、ターレットアームの
他端に取付けられた新巻取紙とを有している。この場
合、旧巻取紙の残量が少なくなると、旧巻取紙から新巻
取紙への紙継ぎを行なって、印刷機の版胴側に連続して
給紙を行なうようになっている。この紙継ぎの際、従来
はオペレータが目視により新旧巻取紙の互いの中心が一
致するように確認しながら、新巻取紙を保持するチャッ
キング装置を動作させている。このように、オペレータ
により新旧巻取紙の互いの中心を合わせる作業は、効率
が悪く時間を要している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】これに対し、旧巻取紙
の片側端位置を検知する第１検知装置と、新巻取紙の片
側端位置を検知する第２検知装置とを設け、新旧巻取紙
の片側端位置だけを検知して互いに中心を合わせる位置
合せ装置が開発されている。しかしながら、この装置に
よれば、新旧巻取紙の巻取り幅が異なる場合、新巻取紙
と旧巻取紙の中心を合わすことがむずかしく、新巻取紙
が旧巻取紙のどちらかの側端に寄ってしまう。また合わ
せ精度の問題で誤差の累積及び巻取側端の不均一が重な
って新巻取紙がどちらかの側端に寄る場合もある。

【０００４】一般に印刷機においては、紙の中心を基準
に印刷位置を決めているため、このような新旧巻取紙の
片側端を基準とする位置合せ装置では、紙幅の異なる場
合、手動で新旧巻取紙の中心を合せなければならず、効
率が悪くなっている。

【０００５】また、新旧巻取紙の紙幅が異なる理由とし
て、各巻取紙のサイズが変る場合、あるいは同一サイズ
でも巻取紙の巻取体の幅が仕上げ寸法誤差によって若干
異なる場合がある。このような場合、従来の片側端を基
準とする位置合せ装置では、例えば新巻取紙の幅が旧巻
取紙より若干広い場合、片側端で合わせた反対側の端で
は広がった紙幅の寸法分がそのままはみ出すことにな
る。この状態で印刷を続けると、版胴に於いて、紙がこ
れまで通過していない部分にはみ出すことになる。この
部分にはインキが転移しており、ここにはみ出した紙が
通過すると紙端がインキに付着し、版胴に紙が巻き込ま
れて紙が切れるばかりか、版胴そのものも壊れるという
重大事故にもなりかねない。

【０００６】また同じ紙巾の巻取を順次紙継していく場
合でも巻取紙の半径方向内側面と半径方向外側面でずれ
等が生じると、新巻取紙の半径方向外側面と旧巻取紙を
紙継した後、新巻取紙を正規位置に修正する必要があ
る。

【０００７】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、旧巻取紙、新巻取紙の中心を容易かつ確実
に整合させることにより、常時印刷機の版胴側の正しい
位置に連続的に給紙することができる印刷機の給紙装置
を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、旧巻取紙と新
巻取紙とを各々保持するとともに、各々軸方向に移動自
在の第１チャッキング装置および第２チャッキング装置
と、旧巻取紙の両端位置を検知する一対の第１検知装置
と、新巻取紙の両端位置を検知する一対の第２検知装置
と、第１検知装置および第２検知装置の各々の一方を一
体に保持する一方側ホルダと、第１検知装置および第２
検知装置の各々の他方を一体に保持する他方側ホルダと
からなり、互いに離接自在の一対のホルダと、前記第１
検知装置および前記第２検知装置からの信号に基づい
て、前記第１チャッキング装置および第２チャッキング
装置のうち少なくとも一方の動作を制御して旧巻取紙と
新巻取紙の中心合せを行なう制御装置とを備えたことを
特徴とする印刷機の給紙装置、および版胴側へ給紙する
旧巻取紙と、旧巻取紙との間で紙継可能な新巻取紙を各
々保持するとともに、各々独立して軸方向に移動自在の
第１チャッキング装置および第２チャッキング装置と、
新巻取紙の両端位置を検知する一対の検知装置と、前記
一対の検知装置からの信号に基づいて前記第２チャッキ
ング装置の動作を制御して新巻取紙と版胴の中心合せを
行なう制御装置とを備えたことを特徴とする印刷機の給
紙装置である。

【０００９】

【作用】請求項１記載の発明によれは、一対のホルダを
中心側に互いに接近させ、第１検知装置により旧巻取紙
の両端位置を検知するとともに、第２検知装置により新
巻取紙の両端位置を検知する。第１検知装置および第２
検知装置からの信号に基づいて、制御装置により第１チ
ャッキング装置および第２チャッキング装置のうち少な
くとも一方の動作を制御して旧巻取紙と新巻取紙の中心
合せを行なう。

【００１０】請求項２記載の発明によれば、一対の検知
装置により新巻取紙の両端位置を検知する。一対の検知
装置からの信号に基づいて、制御装置により第２チャッ
キング装置の動作を制御して新巻取紙と版胴の中心合せ
を行なう。

【００１１】

【発明の実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例
について説明する。図１乃至図６は本発明による印刷機
の給紙装置の第１の実施例を示す図である。

【００１２】図１において、ターレットアーム２２に
は、新巻取紙Ｐと走行している旧巻取紙Ｐ₀ とが回転自
在に支持され、旧巻取紙Ｐ₀ はターレットアームの中央
部に突出設置されたガイドローラ２３に案内されつつア
キュムレータ（図示せず）を介して印刷機内の版胴に印
刷用紙を供給している。前記新巻取紙Ｐの側方にはフレ
ーム１に揺動自在に取付けられた紙継ぎ装置２６が設け
られ、この紙継ぎ装置２６にサイドレー装置２４が取付
けられている。

【００１３】また、前記フレーム１の上部には、紙継ぎ
用の両面テープを新巻取紙Ｐのウェブ先端に貼着するた
めののり付け装置２５が設けられている。前記紙継ぎ装
置２６は、図２に示すように、左右に間隔を配して揺動
自在に設けられた揺動アーム２７，２７を有し、この揺
動アーム２７は、軸３によってフレーム１に取付けら
れ、この軸３にはウェブを案内するための図示しないロ
ーラが回転自在に取付けられている。

【００１４】前記揺動アーム２７間には紙継ぎ時に旧巻
取紙Ｐ₀ のウェブを新巻取紙Ｐの上に押付けるためのブ
ラシ２８および紙継ぎ後に旧巻取紙Ｐ₀ を切断するカッ
ター２９が設けられている。

【００１５】前記サイドレー装置２４は、図２および図
３に示すようにケーシング２４ａ，２４ｂを有し、この
ケーシング２４ａ，２４ｂの側面に沿ってセンサーホル
ダー７０ａ，７０ｂが支持されている。なお、一対のケ
ーシング２４ａ，２４ｂおよび一対のセンサーホルダー
７０ａ，７０ｂはいずれも同一構成のものが左右対象に
配置されている。このセンサーホルダー７０ａ，７０ｂ
はラック部材７１の先端に取付けられ、このラック部材
７１はモータ７２に取付けられたピニオン７３と噛合し
ており、ケーシング２４ａ，２４ｂ内に設けたモータ７
２の回転によりセンサーホルダー７０ａ，７０ｂが左右
に移動する。前記ラック部材７１の下側には棒部材７５
が設けられ、この棒部材７５上には２つのリミットスイ
ッチ７６，７７が固着されている。図上左側のリミット
スイッチ７６は前記センサーホルダー７０ａ，７０ｂを
その内側限界点で停止せしめるためのものであり、図上
右側のリミットスイッチ７７は前記センサーホルダー７
０ａ，７０ｂを原点で停止せしめるためのものである。
これらリミットスイッチ７６，７７は前記ラック部材７
１の下面に取付けられたリミットスイッチ作動片７８と
協働する。

【００１６】前記センサーホルダー７０ａ，７０ｂの上
部（旧紙対応位置）には走行している旧紙（ウェブ）を
検知するための検知用透過センサー７９，８０（第１検
知装置）が取付けられ、この光学センサー７９，８０の
レンズのゴミ（紙粉）を除去するためにセンサーホルダ
ー７０ａ，７０ｂにはエヤーコンプレッサー８１が設け
られている。前記センサーホルダー７０ａ，７０ｂの下
部（新巻取紙対応位置）には新巻取紙（ロール）を両端
から非接触で位置を検知でき、かつ新巻取紙Ｐの両端位
置の距離を測定できるレーザー式変位検知器８２（第２
検知装置）が設けられている。また、センサーホルダー
７０ａ，７０ｂにはリミットスイッチ８３が取付けられ
ており、このリミットスイッチ８３は安全用として動作
する。なお、前記センサー７９，８０およびリミットス
イッチ８３，レーザー式検知器８２は前記紙継装置２６
を待機位置から紙継位置に移動させたときに旧紙および
新紙に対応する位置をとる。

【００１７】前記サイドレー装置２４は、検知用透過セ
ンサー７９，８０間に旧紙（ウェーブ）が入り込み、そ
の光電管が旧紙の両面を検知したときに制御回路８４を
経てモータ７２を停止せしめるように動作する。同時に
ポランションメーター９０によりセンサーホルダー７０
ａ，７０ｂが原点から何mm動いたかがわかる。これを制
御回路８４に取込み演算する事で旧巻取りの紙幅を算出
する。この状態においてターレットアーム２２に支持さ
れた新巻取紙Ｐを図４に示したチャッキング装置５３，
５４により図４の右側あるいは左側に移動せしめて、上
記旧巻取紙Ｐoの中心に新巻取紙Ｐの中心が来るように
する。すなわち、センサー７９，８０およびレーザー変
位式検知器８２によって旧巻取紙Ｐo と新巻取紙Ｐの中
心を制御回路８４で演算し、算出結果を基に新巻取紙Ｐ
の移動量を定め、図４の駆動モーター６５を駆動してチ
ャッキング装置５３，５４を右側あるいは左側に移動す
る。

【００１８】この場合、チャッキング装置５３，５４の
移動量はポランションメーター９１により検出されて制
御回路８４にフィードバックされ、算出した移動量と実
際の移動量が一致したときにチャッキング装置５３，５
４が停止する。なお、図４においてチャッキング装置５
３，５４は新巻取紙Ｐ用のチャッキング装置（第２チャ
ッキング装置）を示しているが、旧巻取紙Ｐo 用のチャ
ッキング装置（第１チャッキング装置）も第２チャッキ
ング装置と同一の構成となっている。

【００１９】次にチャッキング装置について図４で詳述
する。前記フレーム２０に回転自在に支持された回転軸
２１は図４に示すように、その一端にギア５０を有し、
このギァ５０は駆動ギア５１に噛合し、この駆動ギア５
１はモータ５２によって駆動され、この機構（ターレッ
トアーム回転装置）によりターレットアーム２２が回動
する。前記アーム２０の先端には巻取紙Ｐを保持するた
めのチャッキンク装置５３，５４が取付けられている。
前記チャッキング装置５３は、モータ５６と、このモー
タ５６の歯車５７と、この歯車５７に噛合する歯車５８
と、さらにこれに噛合する歯車５９を有し、この歯車５
９はコーン軸６０の後端に取付けられ、歯車５９は歯車
１００を介してアーム２２に取付けられたパウダーブレ
ーキ６１と連結され、このブレーキ６１によりコーン軸
６０は回転を停止せしめられる。前記コーン軸６０は左
右方向に移動する移動スリーブ６２内に回転自在に保持
され、この移動スリーブ６２はその周囲にラック６２ａ
が形成され、このラック６２ａにピニオン６３が噛合
し、このピニオン６３にモータ５５の歯車１６４が噛合
しており、これら各部がサイドレー装置の一部を形成し
ている。

【００２０】また、他方のチャッキンク装置５４は、エ
ヤーシリンダー６４と、この油圧シリンダー６４に連結
されたピニオン６５と、このピニオン６５に噛合するラ
ック部６６ａが形成された移動部材６６と、この部材６
６内に回転自在に保持されたコーン軸６７とからなる。

【００２１】次にこのような構成からなる本実施例の作
用について説明する。まず、ターレットアーム２２を適
宜回動させて図１に示すような紙継ぎ位置までもってく
る。このとき、紙継ぎ装置２６も待機位置から実線で示
す作動位置まで揺動する。この状態において、揺動フレ
ームが作動位置にきたことを図示しないリミットスイッ
チで検知しモータ７２を回転させ、図３において、一対
のセンサーホルダー７０ａ，７０ｂを中心側へ移動させ
る（図５参照）。このとき各センサーホルダ７０ａ，７
０ｂのセンサー７９，８０間に旧巻取紙Ｐo のウェブが
進入してきてセンサー７９，８０がウェブの各側端を検
知すると、各センサーホルダー７０ａ，７０ｂが停止す
る。同時に、一対のセンサーホルダ７０ａ，７０ｂに設
けられたレーザー式変位検知器８２によって、新巻取紙
Ｐの両端位置が検出される。

【００２２】センサー７９，８０およびレーザー式変位
検知器８２からの信号は制御回路８４に送られ、制御回
路８４において以下のような演算が行なわれる。

【００２３】まず、図６に示すように中心へ移動する各
センサーホルダー７０ａ，７０ｂのセンサー７９，８０
間に旧巻取紙Ｐo のウェブが進入してきて各センサーホ
ルダー７０ａ，７０ｂが停止した場合に、センサーホル
ダー７０ａの基準線９５ａからの距離をＳ、センサーホ
ルダー７０ｂの基準線９５ｂからの距離をｔとする。な
お、印刷機の版胴１００は基準線９５ａ，９５ｂの中心
にその中央位置がくるよう配置されている。

【００２４】この場合、旧巻取紙Ｐo の紙幅および旧巻
取紙Ｐo の中心は、次のように表わされる。

【００２５】 旧巻取紙Ｐo の紙幅＝ｘ−ｓ−ｔ−２Ｙ …（１） ここで、Ｙはセンサーホルダー７０ａ，７０ｂからセン
サー７９，８０までの距離である。

【００２６】また、新巻取紙Ｐの紙幅および新巻取紙Ｐ
の中心は次のように表わされる。

【００２７】 新巻取紙Ｐの紙幅＝ｘ−ｓ−ｔ−２Ｚ−ｄ−ｅ …（３） ここでｄおよびｅは、レーザー式変位検知器８２から新
巻取紙Ｐまでの距離である。

【００２８】次に（２）式および（４）式から、旧巻取
紙Ｐo と新巻取紙Ｐの

【００２９】次に制御回路８４からの信号に基づいてチ
ャッキング装置５３，５４により新巻取紙Ｐを上記の移
動量だけ移動させ、旧巻取紙Ｐo と新巻取紙Ｐとの中心
合せを行なう。続いて旧巻取紙Ｐo と新規巻取紙Ｐとの
紙継ぎを行なう。

【００３０】新巻取紙Ｐを移動させた後、新巻取紙Ｐの
中心位置は、（２）式で表わされる旧巻取紙Ｐo の中心
位置にある。その後制御回路８４は（２）式に基づい
て、 だけ移動させるようチャッキング装置５３，５４に信号
を出力し、新巻取紙Ｐの中心を基準線９５ａ，９５ｂの
中心にもってくる。このようにして新巻取紙Ｐと印刷機
の版胴１００の中心合せを行なう。

【００３１】以上説明したように、本実施例によれば、
旧巻取紙と新巻取紙の中心を容易かつ確実に整合させて
旧巻取紙と新巻取紙との引継ぎを行ない、その後、新巻
取紙の中心を版胴の中心に整合させることにより、印刷
機の版胴の正しい位置に連続的に給紙することができ
る。

【００３２】次に本発明による印刷機の給紙装置の第２
の実施例について図７乃至図９によって説明する。

【００３３】図１に示す第１の実施例と同様、ターレッ
トアーム２２には、新巻取紙Ｐと走行している旧巻取紙
Ｐ₀ とが回転自在に支持され、旧巻取紙Ｐ₀ はターレッ
トアームの中央部に突出設置されたガイドローラ２３に
案内されつつアキュムレータを介して印刷機内に印刷用
紙を供給している。前記新巻取紙Ｐの側方にはフレーム
１に揺動自在に取付けられた紙継ぎ装置２６が設けら
れ、この紙継ぎ装置２６に本発明に係るサイドレー装置
２４が取付けられている。

【００３４】また、前記フレーム１の上部には、紙継ぎ
用の両面テープを新巻取紙Ｐのウェブ先端に貼着するた
めののり付け装置２５が設けられている。前記紙継ぎ装
置２６は、図７に示すように、左右に間隔を配して揺動
自在に設けられた揺動アーム２７，２７を有し、この揺
動アーム２７は、軸３によってフレーム１に取付けら
れ、この軸３にはウェブを案内するためのローラ２９が
回転自在に取付けられている。

【００３５】前記揺動アーム２７間には紙継ぎ時に旧巻
取紙Ｐ₀ のウェブを新巻取紙Ｐの上に押付けるためのブ
ラシ２８および紙継ぎ後に旧巻取紙Ｐ₀ を切断するカッ
ター２９が設けられている。

【００３６】前記サイドレー装置２４は、図７および図
８に示すようにケーシング２４ａを有し、このケーシン
グ２４ａの側面に沿ってセンサーホルダー７０が支持さ
れ、このセンサーホルダー７０はラック部材７１の先端
に取付けられ、このラック部材７１はモータ７２に取付
けられたピニオン７３と噛合しており、ケーシング２４
ａ内に設けたモータ７２の回転によりセンサーホルダー
７０が左右に移動する。前記ラック部材７１の下側には
棒部材７５が設けられ、この棒部材７５上には２つのリ
ミットスイッチ７６，７７が固着されている。図上左側
のリミットスイッチ７６は前記センサーホルダー７０を
その左限界点で停止せしめるためのものであり、図上右
側のリミットスイッチ７７は前記センサーホルダー７０
を原点で停止せしめるためのものである。これらリミッ
トスイッチ７６，７７は前記ラック部材７１の下面に取
付けられたリミットスイッチ作動片７８と協働する。

【００３７】前記センサーホルダー７０の上部（旧紙対
応位置）には走行している旧紙（ウェブ）を検知するた
めの検知用透過センサー７９，８０（第１検知装置）が
取付けられ、この光学センサー７９，８０のレンズのゴ
ミ（紙粉）を除去するためにセンサーホルダー７０の後
側にはエヤーコンプレッサー８１が設けられている。前
記検知フレーム７０の下部（新巻取紙対応位置）には新
巻取紙（ロール）の端面に当接するリミットスイッチ８
２，８３（第２検知装置）が設けられ、リミットスイッ
チ８２は検知用、リミットスイッチ８３は安全用として
動作する。なお、前記センサー７９，８０およびリミッ
トスイッチ８２，８３は前記紙継装置２６を待機位置か
ら紙継位置に移動させたときに旧紙および新紙に対応す
る位置をとる。

【００３８】前記サイドレー装置２４は、検知用透過セ
ンサー７９，８０間に旧紙（ウェーブ）が入り込み、そ
の光電管が旧紙の端面を検知したときに制御回路８４を
経てモータ７２を停止せしめるように動作する。この場
合、モータ７２に設けられたポテンションメータ８５の
出力からＡ／Ｄを変換器８６を用いて旧巻取紙Ｐo の位
置を検出することができる。これを演算装置８７に入力
し、正規の位置とのズレ（印刷機の版胴とのズレ）をも
とめる。旧巻取紙Ｐo の位置ズレは、その後制御回路８
４に入力される。この状態において、ターレットアーム
２２に支持された新巻取紙Ｐを図４に示す第１の実施例
と同様、チャッキング装置５３，５４により図右側へ移
動せしめてその端面がリミットスイッチ８２に当接した
ときに制御回路８４を経て新巻取紙Ｐのチャッキング装
置５３，５４を停止せしめる。このようにして旧巻取紙
Ｐo と新規巻取紙Ｐの中心合せを行なうことがてきる。
なお、新巻取紙Ｐはターレットアーム間に支持されてい
るが、サイドレー作業の前にはそれを図上左側によせて
常に検知用透過センサー７９，８０が旧紙の端面を検知
した後に新巻取紙Ｐがリミットスイッチ８２に当接する
ようにさせる（図９）。旧巻取紙Ｐo と新巻取紙Ｐとの
中心合わせが終了した後、旧巻取紙Ｐo と新巻取紙Ｐと
の紙継ぎを行なう。

【００３９】次にチャッキング装置について詳述する。
図４に示す第１の実施例と同様、フレーム２０に回転自
在に支持された回転軸２１は、その一端にギア５０を有
し、このギァ５０は駆動ギア５１に噛合し、この駆動ギ
ア５１はモータ５２によって駆動され、この機構（ター
レットアーム回転装置）によりターレットアーム２２が
回動する。前記アーム２０の先端には巻取紙Ｐを保持す
るためのチャッキンク装置５３，５４が取付けられてい
る。前記チャッキング装置５３は、モータ５６と、この
モータ５６の歯車５７と、この歯車５７に噛合する歯車
５８と、さらにこれに噛合する歯車５９を有し、この歯
車５９はコーン軸６０の後端に取付けられ、歯車５９は
歯車１００を介してアーム２２に取付けられたパウダー
ブレーキ６１と連結され、このブレーキ６１によりコー
ン軸６０は回転を停止せしめられる。前記コーン軸６０
は左右方向に移動する移動スリーブ６２内に回転自在に
保持され、この移動スリーブ６２はその周囲にラック６
２ａが形成され、このラック６２ａにピニオン６３が噛
合し、このピニオン６３にモータ５５の歯車１６４が噛
合しており、これら各部がサイドレー装置の一部を形成
している。

【００４０】また、他方のチャッキンク装置５４は、エ
ヤーシリンダー６４と、この油圧シリンダー６４に連結
されたピニオン６５と、このピニオン６５に噛合するラ
ック部６６ａが形成された移動部材６６と、この部材６
６内に回転自在に保持されたコーン軸６７とからなる。
チャッキング装置５３，５４は、旧巻取紙Ｐo および新
巻取紙Ｐが正規位置からズレている場合、紙継ぎ作業終
了後に制御回路８４からの信号に基づいて、チャッキン
グ装置５３，５４を移動させ、新巻取紙Ｐを正規位置に
定める（図７〜図９参照）。また片側端合わせのみによ
っても新巻取紙Ｐを正規位置に補正することができる。
すなわち、上述と同様にして信号に基づいて、紙継後に
新巻取紙Ｐを正規位置に修正することができる。

【００４１】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１記載の発
明によれば、旧巻取紙と新巻取紙の中心を容易かつ確実
に整合させることができる。このため、旧巻取紙と新巻
取紙の紙継ぎ作業を容易に行なうことができる。

【００４２】また請求項２記載の発明によれば、新巻取
紙の中心を印刷機の版胴の中心に容易に整合させること
ができるので、版胴の正確な位置に連続的に給紙するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による印刷機の給紙装置の第１の実施例
を示す側面図。

【図２】紙継ぎ装置の斜視図。

【図３】サイドレー装置の構成概略図。

【図４】チャッキング装置の構成図。

【図５】本発明の第１の実施例の作用を示すフローチャ
ート。

【図６】制御回路内における演算を行う際の各部間の距
離を示す図。

【図７】本発明による印刷機の給紙装置の第２の実施例
を示す紙継ぎ装置の斜視図。

【図８】サイドレー装置の構成概略図。

【図９】サイドレー装置の作用説明図。

【符号の説明】

２４ サイドレー装置 ７０ センサーホルダー ７０ａ，７０ｂ センサーホルダー ７９，８０ センサー ８２ レーザー式変位検知器 ８４ 制御回路 Ｐo 旧巻取紙 Ｐ 新巻取紙

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】旧巻取紙と新巻取紙とを各々保持するとと
   もに、各々軸方向に移動自在の第１チャッキング装置お
   よび第２チャッキング装置と、 旧巻取紙の両端位置を検知する一対の第１検知装置と、 新巻取紙の両端位置を検知する一対の第２検知装置と、 第１検知装置および第２検知装置の各々の一方を一体に
   保持する一方側ホルダと、第１検知装置および第２検知
   装置の各々の他方を一体に保持する他方側ホルダとから
   なり、互いに離接自在の一対のホルダと、 前記第１検知装置および前記第２検知装置からの信号に
   基づいて、前記第１チャッキング装置および第２チャッ
   キング装置のうち少なくとも一方の動作を制御して旧巻
   取紙と新巻取紙の中心合せを行なう制御装置とを備えた
   ことを特徴とする印刷機の給紙装置。
2. 【請求項２】版胴側へ給紙する旧巻取紙と、旧巻取紙と
   の間で紙継可能な新巻取紙を各々保持するとともに、各
   々独立して軸方向に移動自在の第１チャッキング装置お
   よび第２チャッキング装置と、 新巻取紙の両端位置を検知する一対の検知装置と、 紙継後に前記一対の検知装置からの信号に基づいて前記
   第１あるいは第２チャッキング装置の動作を制御して紙
   継された新巻取紙を正規の巻取位置に合わせる制御装置
   とを備えたことを特徴とする印刷機の給紙装置。
3. 【請求項３】回動自在のターレットアームの一端に保持
   され印刷機に印刷用紙を供給している旧巻取紙の側端位
   置を検知する第１検知装置と、 前記旧巻取紙に紙継ぎされ前記ターレットアームの他端
   に保持された新巻取紙の側端を検知する第２検知装置
   と、 前記新巻取紙を保持して新巻取紙をその軸方向に移動せ
   しめるチャッキング装置と、 第１及び第２の検知装置からの信号に基づいて前記チャ
   ッキング装置の動作を制御し且つ紙継後の新巻取紙を正
   規の巻取位置に合わせる制御装置とを備えたことを特徴
   とする印刷機の給紙装置。