JPH06156619A - 荷揃え方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】多品種の荷物の積付けを簡単な操作により、適
切で著しく能率も積載安定性も良く行い、荷積み作業性
を大幅に向上させる。 【構成】同一アイテム品または同一グループ品を物品搬
送コンベア１或いはフローラック若しくは回転棚２を用
いて入出庫する際に、物品入庫時に相対的に出荷数量の
多いアイテムは各単一アイテムでコンベアライン或いは
フローラックラインに集積プールし、また相対的に出荷
数量の少ないアイテムは回転棚ラインに集積プールする
仕分けをして、各アイテムを出庫ポジションへ搬送集約
し、該出庫ポジションの両プール部から各配送先別にケ
ース単位のピッキング出庫することで、荷物の種類，個
数，パレットに応じて最も効率のよい積付けを選択し、
積付け条件をも考慮して限られたパレット上の空間に適
確に積載処理スピードがアップし、スペース効率を向上
し、トータルコストの低減が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、貨物その他の荷物や物
品など輸送すべき包装体をパレット搬送する際に、パレ
ット上に荷積または積み重ね荷役作業を、各配貨先順の
配送に便利な与えられた条件下に行う荷揃え方法に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、荷揃え方法では積み付け易さよ
りも自動倉庫からの切出しスピードやピッキングしやす
さの方に主眼が置かれていたため、積み付けが人力に頼
ることとなり、荷役作業が多大な労力と時間を要するこ
ととなって負担がかかり過ぎる。 特に、多種荷物を複
数店舗に配送する場合、パレット上に単一アイテムで極
力一層（フェース）を作り、配送逆順に積み、フェース
にならない荷物は上に載せる方式を採用している。即
ち、複数店舗分の荷物を荷物の種別毎でフェースを作っ
て積み上げるため、各層は各店舗の荷物が混在状態とな
り、フェースにならない荷物は上に載せる方式とした
り、或いは各店舗分ごとに一フェースを作って順に各店
舗ごとに積み重ね、フェースにならない余分は上に各店
舗の荷物を混在させて載せる方式があるが、各店舗で注
文が必ずしもフェース単位にならないし、常にバラ品を
上に載せることになることが多いし、かつ荷下し順が決
っていてもバラ品の他店舗の分が下の店舗分を荷下しす
る際の邪魔となるし、フォークリフトのない届け先で
は、トラック荷物台上での荷下し作業で奥の荷物がすこ
ぶる取りずらく、検品時間もかかって作業性を著しく低
下し、労力、負担も多大にかかる。従来、包装体を含む
荷物や貨物をパレット，コンテナ等に積付けるパレット
搬送では、届け先配送逆順に荷物を出してゆき、積め込
時に作業者がパレット上の荷積位置を逐一考えながら物
品を個々に配列し、下の層から平面に積み付けて一段目
が平面的に配列できたら二段目を平面的に順次層状に重
ねることが行われていて、熟練者でも多大な時間と手数
とを要して疲労度も著しく大きく、またロボットによる
自動化は同一形状，同一寸法の貨物に限られ、多品種少
量化の輸送システムのような一つのパレットに積付ける
べき品種数が多くなればなるほど、その動作制御が複雑
化して、しかもロボットには多品種になる程、瞬発力が
劣ってきてその作業性が極端に悪くなり、実際には貨物
の積付けが不可能か、或いは時間がかかり過ぎて全く実
用的ではない。さらに、近年積載効率を上げるためのコ
ンピュータソフトによって指定の順番に荷物を切出せ
ば、考えずに積めるようになってきたが、積付位置にと
まどい、下層から上層に順次平面積みするのに指定位置
にずれることなく積付ける必要ができ、作業が却ってし
ずらく、十分満足できるものではなかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】これら従来の出入庫の
ためのシステムではスペースを有効に使いながら、一個
一個確実に順序整列する手段として配慮しなければなら
ない点においては、荷揃え対象となるグループの中味が
アイテム別に注文量が多いもの、少ないものが必ずあっ
て、特にグループを作る際に、配送エリア単位、一車単
位、一届け先単位、一パレット単位で取扱うことが多い
ことから、各アイテムの管理が問題となる点である。し
かし、従来での順序整列でアイテムを順番にピッキング
する方法では、作業スピードが遅く、自動倉庫からの切
出しの時点でピッキングすると途中で順番が狂うことが
あるし、一方、ケースフローラックにアイテム別に商品
を準備し、順番を制御する方法では、保管作業スペース
が極めて大きなものを要し、待ち時間が多くかかって作
業効率を悪くするし、大積載量の回転棚を用いる方法で
も、この回転棚を棚に増して多段数にしても保管容量が
決められていて、搬送速度も遅く、作業性も悪く、ラッ
クに入らない大きさの物品は扱えない問題がある。例え
ば、一車単位の荷物の容積・重量がマチマチであるため
頻度の高いもの程数量が多く、回転棚の棚数を決める際
に、最も多い場合に備えて棚数を設定すると、頻度の低
いもの空隙率が増え、通常時の空隙率が極めて高くなる
欠点となるし、一方平均的な場合を考えて棚数を設定す
ると、収納しきれない率が高くなる欠点となり、いずれ
の場合もコスト的にも割高となって、作業効率も十分満
足できるものではなかった。本発明は、これら従来の欠
点を除去し、簡単な操作により、各配送ごとの荷積処理
スピードを向上させ、空隙率も大巾に低減し、スペース
効率をあげると共に、トータルコストの大巾削減もでき
る荷揃え方法を提供することを目的としたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、複数の輸送届
先にまたがる荷物、または異種多品種荷物をパレット上
に積付ける際に、予め切り出し順を決めてコンベアで搬
送すると共に、該搬送コンベアで切り出されてくる荷物
をパレットなどの積載面上に積付ける荷揃え方法におい
て、物品入庫時に相対的に出荷数量の多いアイテムは各
単一アイテムでコンベアライン或いはフローラックライ
ンに集積プールし、また相対的に出荷数量の少ないアイ
テムは回転棚ラインに集積プールする仕分けをして各ア
イテムを出庫ポジションへ搬送集約し、該出庫ポジショ
ンの両プール部から、各配送先別にケース単位のピッキ
ング出庫することを特徴とする荷揃え方法である。

【０００５】

【作用】多種アイテムの荷物を複数店舗の各配送先ごと
に出庫するのに、物品搬送コンベア或いはフローラック
若しくは回転棚を用いて入出庫する際に、物品入庫時に
相対的に出荷数量の多いアイテムは各単一アイテムでコ
ンベアライン或いはフローラックラインに集積プール
し、また相対的に出荷数量の少ないアイテムは回転棚ラ
インに集積プールする仕分けをして各アイテムを出庫ポ
ジションへ搬送集約し、該出庫ポジションの両プール部
から、各配送先別にケース単位のピッキング出庫するこ
とで出荷数量の多いアイテムを一梱あたり単価の低価格
のコンベアラインに集積して、回転棚ラインに入れない
ので、空隙率が低くなり、トータルコストも低減するこ
ととなるほか、切出しスピードが速いコンベアラインに
より梱数が多いアイテムを効率よくコンベアラインから
切出すことができ、一方、収納間口の広い回転棚の空隙
率を増加させずに効率良く生かし、出荷梱数の比較的少
ないアイテムを数多く収納し、効率良く荷揃えすること
ができる。そして、必要個数一括して荷積すると処理ス
ピードが大巾にアップされ、しかも回転棚ラインに寸法
的に挿入できないアイテムもコンベアラインに廻して容
易に取扱い処理することもできて作業性を大巾に改善で
きるものである。

【０００６】

【実施例】本発明の実施例を図１の例で説明すると、荷
物Ａ，Ｂの形状及び寸法，数量，並びに重量などをキー
ボードで入力してコンピュータの制御機構で演算し、積
付パターン記憶部に記憶することで、複数の輸送届先に
またがる荷物または異種多品種荷物をパレット３上に積
付ける際に、予め切り出し順を決めてコンベア１で搬送
すると共に、該搬送コンベア１で切り出されてくる荷物
Ａでのパレット３上に積付ける荷揃え方法において、同
一アイテム品または同一グループ品の物品を物品搬送コ
ンベア１或いはフローラック若しくは回転棚２を用いて
入出庫する際に、物品入庫時に相対的に出荷数量の多い
アイテムの荷物Ａは、各単一アイテムでコンベアライン
或いはフローラックラインに集積プールし、また相対的
に出荷数量の少ないアイテムの荷物Ｂは回転棚ラインに
集積プールする仕分けをして、各アイテムを出庫ポジシ
ョンへ搬送集約し、該出庫ポジションの両プール部か
ら、各配送先別にケース単位のピッキングにてパレット
３上の上下方向に積層された状態で順次載置していく荷
揃え方法である。なお搬送コンベア１で切り出される同
一グループ品は、壁面となる水平または鉛直状態に維持
した支え板に乗せ若しくは突き当てて当接して棒状に並
べて行き、並べられた物品Ａを一括して両端位置から例
えばフォークでまとめて押圧挾み込むと共に、棒状に並
んだ物品Ａのサイドをバキューム或いはクランプで支え
てパレット３上の奥側から手前側に積付けるのがよい。

【０００７】この場合、コンベア１の長さは一定（例え
ば１０ｍ）であるので、コンベアラインの選定にはコン
ベア１本のときは最も多く集積できるものを選び、コン
ベア２本またはそれ以上のときは順次どれを選ぶかを選
定していけばよく、いずれにしてもコンベア１のライン
と回転棚２とを並設して、必要に応じ集積コンベア４を
付設して入出庫するシステムとしてある。

【０００８】また図２に示すように、前記搬送コンベア
１、例えばローラコンベア或いはフローラックで切り出
されてくる物品Ａをコンベア上で順次移送し、この移送
中に並設された回転棚２から、各物品Ｂを必要量だけ移
載し、この並んだ物品を所定数まとめて各物品Ａ，Ｂを
パレット３上に奥から手前に積付けるのが、作業効率を
大幅に向上できて便利である。この場合、前記搬送コン
ベア１で切り出されてくる同一グループ品を、順次一列
に並べて行き、所定数重合配列させたのち、まとめて棒
状に挾圧保持して、前記パレット３上に積付ける荷積も
有効であり、サイド面はバキュウムまたはクランプで保
持する手段を用いるのがよい。

【０００９】図２の例では、集積コンベア４をはさんで
コンベア１のラインと回転棚２のラインを並設し、それ
ぞれ集積コンベア４へ切出し搬送するようにしてある
が、回転棚２は２基またはそれ以上付設して多種荷物に
対応させることもできる。またコンベア１上では、指定
積付位置への流し方向規制例えば仕分けプッシャ、横方
向ローラとの組合せ、或いはチャネライザーなどを用い
るのが配慮される。また物品をサイドからバキュームク
ランプで挾みパレットごと起こすのが有効である。な
お、物品Ａの流れは多連の搬送コンベア１のそれぞれに
配分するロッド或いはグリッパを巾方向に移動させて送
り込み、さらに繰り出すプッシャ或いは移送機構を用い
て物品Ａを整列することも選んで用いられる。

【００１０】また、前記パレットに代えて、コンテナ或
いは荷台等を活用して用いることもできるし、積付けソ
フトを使用して組合せ積付け作業をすることも効果的で
あり、さらに届先，商品名，数量の受注データを入力
し、商品マスター例えば寸法，重量，容積，形状等を付
加して総重量，総面積，届先数によりユニット単位を決
定したのち、重量群，底面積み，側面積み，棲面積み可
能なフラッグより商品順位を決定して商品供給ラインに
指示し、ユニット内を届先逆順毎で切り出し順毎に並べ
ることや、積付けルール、即ち、積付け法例えば最大積
付け高さ、寸法近似品のグループ分け（寸法近い物は上
に積んで良い）及び積付け禁止事項（軽い物の上に重い
物は禁止）等の条件に合わせた状態で積付け位置並びに
荷積方向を計算し、長辺方向に流すか短辺方向に流すか
を決定して荷積すべき商品の搬送と積付けを行うことが
できる。この場合、前記荷物搬送としては、重量の大き
い順次にし、同等重量群内では荷物の底面積の大きいも
の、或いは底面積と棲面積とを比較して、大きい面積を
優先して切出し順を決めて搬送したり、同一輸送届先ご
とにパレット上に荷積することや、前記荷物搬送が、輸
送届先ごとの荷物を区切って搬送することが配慮され
る。

【００１１】なお、荷物２の梱数が最大な物をコンベア
ラインに集積するという考え方を、段ボール寸法が大き
い物をコンベアラインに集積するという様に変更すれ
ば、回転棚の各棚寸法を小さくできる。即ち、回転棚に
入らない物はコンベアラインに回すようにすればよい。
また、コンベア１の長さは一定（例、１０ｍ）であるの
で、コンベアラインに集積するアイテムは表１のような
場合についてみると、コンベアラインの選定においては
コンベア１本の場合、最も多く集積できる（ロ）を選
び、コンベア２本の場合には次に（イ）を選んでコンベ
アラインを構成するのがよい。

【００１２】

【表１】

【００１３】前記回転棚２では、天面または側面のいず
れかに集積コンベアを設け、連動させるようにしてある
が、この集積コンベア４の位置は棚の中央部であっても
よいし、多段であってもよい。図中５，６は入荷用のコ
ンベアである。

【００１４】

【発明の効果】本発明は、物品入庫時に相対的に出荷数
量の多いアイテムは各単一アイテムでコンベアライン或
いはフローラックラインに集積プールし、また出荷数量
の少ないアイテムは回転棚ラインに集積プールする仕分
けをして各アイテムを出庫ポジションへ搬送集約し、該
出庫ポジションの両プール部から、各配送先別にケース
単位のピッキング出庫することにより、集積機能と順序
整列機能とを併用できて多品種商品の組合せを積付ける
ことが容易に可能となり、積載効率並びに積付け後の積
載状態の安定性が大幅に向上でき、簡単な操作によりパ
レット上に荷物を適切で著しく能率良く積付けることを
可能にし、各輸送届先ごとへの荷卸作業をも簡便化し、
作業効率の大幅な向上が実現できると共に、回転棚の空
隙率が減り、処理スピードもアップして、トータルコス
トの低減が図られ、スペース効率も大巾に高められる
し、殊に、荷物の種類，個数，パレットに応じて最も効
率のよい積付けを選択し、積付け条件をも考慮して、限
られたパレット上の空間に的確に積み付けることがで
き、輸送コストの低減と、積付計画時間の短縮化とが可
能で、届先での受取り側へのサービス性向上にも役立ち
積付作業の円滑化と安全輸送の確保もできるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す系統説明図である。

【図２】他の実施例法の系統説明図である。

【符号の説明】

１ 搬送コンベア ２ 回転棚 ３ パレット Ａ 荷物 Ｂ 荷物

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の輸送届先にまたがる荷物、または
   異種多品種荷物をパレット上に積付ける際に、予め切り
   出し順を決めてコンベアで搬送すると共に、該搬送コン
   ベアで切り出されてくる荷物をパレットなどの積載面上
   に積付ける荷揃え方法において、物品入庫時に相対的に
   出荷数量の多いアイテムは各単一アイテムでコンベアラ
   イン或いはフローラックラインに集積プールし、また相
   対的に出荷数量の少ないアイテムは回転棚ラインに集積
   プールする仕分けをして各アイテムを出庫ポジションへ
   搬送集約し、該出庫ポジションの両プール部から、各配
   送先別にケース単位のピッキング出庫することを特徴と
   する荷揃え方法。