JPH06150813A - カラーブラウン管用シャドウマスクのマスクフレームの黒化膜形成方法 - Google Patents

カラーブラウン管用シャドウマスクのマスクフレームの黒化膜形成方法

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JPH06150813A
JPH06150813A JP29957892A JP29957892A JPH06150813A JP H06150813 A JPH06150813 A JP H06150813A JP 29957892 A JP29957892 A JP 29957892A JP 29957892 A JP29957892 A JP 29957892A JP H06150813 A JPH06150813 A JP H06150813A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask frame
oxide film
mask
black oxide
ray tube
Prior art date
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Pending
Application number
JP29957892A
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English (en)
Inventor
Seiichiro Okura
誠一郎 大倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH06150813A publication Critical patent/JPH06150813A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 カラーブラウン管用シャドウマスクのマスク
フレームの黒化膜形成方法において、マスクフレームを
所定形状に成形したのち、表面を清浄することなく40
0〜500℃の還元性雰囲気中で3分以上加熱したの
ち、このマスクフレームを550〜650℃の酸化性雰
囲気中で加熱して表面に黒色酸化膜を形成するようにし
た。 【効果】 マスクフレームに強度の低下や変形をおこさ
せることなく、密着性がよく、かつ錆の発生しにくい黒
化膜を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラーブラウン管用
シャドウマスクのマスクフレームの黒化膜形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラーブラウン管は、図2に示す
ように、パネル1 およびファンネル2からなる外囲器を
有し、そのパネル1 の内面に、青、緑、赤に発光する3
色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン3 が形成され、こ
の蛍光体スクリーン3 に接近かつ対向して、その内側に
シャドウマスク4 が配置されている。一方、ファンネル
2 のネック5 内に3電子ビーム6B,6G,6Rを放出する電
子銃7 が配設されている。そして、この電子銃7 から放
出される3電子ビーム6B,6G,6Rをファンネル2の外側
に装着された偏向ヨーク8 の発生する磁界により偏向
し、上記シャドウマスク4 を介して、蛍光体スクリーン
3 を水平、垂直走査することにより、カラー画像を表示
する構造に形成されている。
【0003】通常、上記シャドウマスク4 は、図3に示
すように、多数の電子ビーム通過孔10が形成されたマス
ク本体11と、このマスク本体11の周辺部に溶接固定され
た断面L字形のマスクフレーム12とからなり、これらマ
スク本体11およびマスクフレーム12は、鋼材、アンバー
材などを基材として、その表面にカラーブラウン管の製
造工程中の発錆防止および熱輻射率の向上を目的とした
黒色酸化膜が形成されている。そして、このシャドウマ
スク4 は、マスクフレーム11の外側面に溶接固定された
弾性支持体13をパネル1 のスカート部14の内面に固定さ
れた支持ピン15に着脱可能に係止することにより、パネ
ル1 の内側に支持されている。
【0004】従来よりこのシャドウマスク4 の組立方法
として、所定形状に成形しその表面に黒色酸化膜を形成
したマスク本体1 に、同じく所定形状に成形しその表面
に黒色酸化膜を形成したマスクフレーム12を抵抗溶接に
より溶接し、その後、そのマスクフレーム12に弾性支持
体13を抵抗溶接により溶接することにより組立てる方法
がある。そのマスクフレーム12の黒色酸化膜の形成は、
成形されたマスクフレームを水蒸気雰囲気中で550〜
650℃に加熱することによりおこなわれている。
【0005】しかし、上記方法により形成される黒色酸
化膜は、基材に対する密着力が弱く、その密着力が不安
定なため、マスク本体11にマスクフレーム12を溶接する
とき、およびマスクフレーム12に弾性支持体13を溶接す
るとき、溶接点近傍に黒色酸化膜の剥がれが生ずる。ま
たカラーブラウン管の製造時の熱処理工程において、5
50〜650℃の大気中で加熱され、このとき、黒色酸
化膜の浮上りや剥がれ、錆などが発生し、その剥離した
黒色酸化膜や錆の脱落により、シャドウマスクの電子ビ
ーム通過孔が目詰りして画像欠陥が生じたり、あるいは
耐電圧特性が劣化するなどの問題が生ずる。
【0006】その対策として、黒色酸化膜を形成する前
に成形したマスクフレームを酸洗いし、この酸洗いした
マスクフレームにNi めっきを施したり、あるいは脱脂
後、ショットブラストを施し、その後、黒色酸化膜を形
成する方法がある。これら方法は、板厚が1.6〜2.
5mm程度の従来のマスクフレームに対しては、有効であ
るが、軽量化のため板厚を0.6〜0.8mmと薄肉化し
たマスクフレームに対しては、つぎのような問題があ
る。
【0007】すなわち、黒色酸化膜を形成する前の前処
理として、酸洗い、Ni めっきを施す方法は、酸洗いに
よりエッチングされて板厚が薄くなり、マスクフレーム
の強度が低下する。またショットブラストを施す方法
は、マスクフレームが変形し、ともにシャドウマスクの
組立精度が大幅に低下するという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、シャド
ウマスクのマスクフレームは、表面にカラーブラウン管
の製造工程中の発錆防止および熱輻射率の向上を目的と
した黒色酸化膜が形成されている。従来、そのマスクフ
レームの黒色酸化膜の形成は、成形されたマスクフレー
ムを水蒸気雰囲気中で550〜650℃に加熱すること
によりおこなわれている。しかし、この方法により形成
される黒色酸化膜は、基材に対する密着力が弱く、マス
ク本体にマスクフレームを溶接するとき、あるいはマス
クフレームに弾性支持体を溶接するとき、溶接点近傍に
黒色酸化膜の剥がれが生ずる。またカラーブラウン管の
製造時の熱処理工程において、550〜650℃の大気
中で加熱されるとき、黒色酸化膜の浮上りや剥がれ、錆
などが発生し、その剥離した黒色酸化膜や錆の脱落によ
り、シャドウマスクの電子ビーム通過孔の目詰りにより
画像欠陥が生じたり、あるいは耐電圧特性を劣化するな
どの問題が生ずる。
【0009】その対策として、黒色酸化膜を形成する前
に、成形したマスクフレームを酸洗いしたのちNi めっ
きを施したり、あるいは脱脂後ショットブラストを施す
方法がある。これら方法は、従来の板厚の厚いマスクフ
レームに対しては、有効であるが、軽量化のため板厚を
薄くしたマスクフレームに対してこれら方法を適用する
と、黒色酸化膜を形成する前に酸洗いする方法について
は、エッチングされて板厚が薄くなり、マスクフレーム
の強度が低下する。またショットブラストを施す方法に
ついては、マスクフレームが変形し、ともにシャドウマ
スクの組立精度が大幅に低下するという問題がある。
【0010】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、従来のマスクフレームは勿論、軽量化のた
め板厚を薄くしたマスクフレームに対しても、基材に対
して密着力が強く、溶接により剥がれにくく、かつカラ
ーブラウン管の製造時に錆を生じにくい黒色酸化膜を形
成する黒色化膜形成方法を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】カラーブラウン管用シャ
ドウマスクのマスクフレームの黒化膜形成方法におい
て、マスクフレームを所定形状に成形したのち、表面を
清浄することなく400〜500℃の還元性雰囲気中で
3分以上加熱し、その後このマスクフレームを550〜
650℃の酸化性雰囲気中で加熱して表面に黒色酸化膜
を形成するようにした。
【0012】
【作用】上記のように、所定形状に成形したマスクフレ
ームを400〜500℃の還元性雰囲気中で3分以上加
熱すると、表面に付着している油、汚れ、ごみなどを分
解除去でき、黒色酸化膜形成前の前処理としての脱脂洗
浄が不要となるばかりでなく、酸洗いによりエッチング
されるために生ずる強度低下や、ショットブラストによ
る変形を回避することができ、その後の酸化性雰囲気中
での加熱により、密着性のよい所要の黒色酸化膜を形成
することができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0014】たとえば板厚が0.8mmの鋼板を素材とし
て、プレス成形加工により、図1に示すように、側壁20
の一端縁に内側張出部21の形成された断面L字形のほぼ
矩形状のマスクフレームを成形する。
【0015】つぎに上記成形されたマスクフレームを、
油、汚れ、ごみの付着した状態で、400〜500℃に
加熱されたH2 ガスからなる還元性雰囲気中で3分以上
加熱処理する。ついで550〜650℃に加熱された下
記酸化性雰囲気中で加熱処理して、表面にFe3 4
Fe2 3 を主成分とする黒色酸化膜を形成する。
【0016】上記酸化性雰囲気としては、たとえばCO
2 を9容量%、COを0.2〜2容量%を含むN2 ガス
に対して、0.2〜2容量%のO2 を混合した変性ガス
が使用される。
【0017】上記のように所定形状に成形したマスクフ
レームを400〜500℃に加熱された還元性雰囲気中
で3分以上加熱処理すると、表面に付着している油、汚
れ、ごみなどを分解除去して、表面を清浄にすることが
でき、黒色酸化膜形成前の前処理としての脱脂洗浄が不
要となるばかりでなく、酸洗いやショットブラストもお
こなう必要がなく、酸洗いによりエッチングされるため
に生ずる強度低下や、ショットブラストによる変形を回
避することができる。そしてその後の酸化性雰囲気中で
の加熱により、基材に対して密着性がよく、溶接による
剥がれ、およびカラーブラウン管の製造時の大気中での
加熱による浮上りや剥がれ、錆などが生じにくい所要の
黒色酸化膜を形成することができる。
【0018】
【発明の効果】所定形状に成形したマスクフレームを、
表面を清浄することなく400〜500℃の還元性雰囲
気中で3分以上加熱したのち、550〜650℃の酸化
性雰囲気中で加熱して表面に黒色酸化膜を形成すると、
その400〜500℃の還元性雰囲気中での加熱によ
り、表面に付着している油、汚れ、ごみなどを分解除去
でき、黒色酸化膜形成前の前処理としての脱脂洗浄が不
要となるばかりでなく、酸洗いやショットブラストも必
要でなくなり、酸洗いによりエッチングされるために生
ずる強度低下や、ショットブラストによる変形を回避す
ることができる。しかもその後の酸化性雰囲気中での加
熱により、基材に対する密着性がよく、溶接により剥が
れにくく、かつカラーブラウン管の製造時の大気中での
加熱により、浮上りや剥がれ、錆などの生じにくい所要
の黒色酸化膜を形成することができ、板厚の厚いマスク
フレームは勿論、軽量化のため板厚の薄いマスクフレー
ムに適用して、所要のマスクフレームとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である黒化膜形成に用いら
れるマスクフレームを説明するための図である。
【図2】カラーブラウン管の構成を説明するための図で
ある。
【図3】そのシャドウマスクの構成を説明するための図
である。
【符号の説明】
20…側壁 21…内側張出部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクフレームを所定形状に成形したの
    ち、表面を清浄することなく400〜500℃の還元性
    雰囲気中で3分以上加熱する工程と、 上記還元性雰囲気中で加熱されたマスクフレームを55
    0〜650℃の酸化性雰囲気中で加熱して表面に黒色酸
    化膜を形成することを特徴とするカラーブラウン管用シ
    ャドウマスクのマスクフレームの黒化膜形成方法。
JP29957892A 1992-11-10 1992-11-10 カラーブラウン管用シャドウマスクのマスクフレームの黒化膜形成方法 Pending JPH06150813A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5545264A (en) * 1994-04-26 1996-08-13 Eiwa Co., Ltd. Method of and apparatus for processing metal material
US5948287A (en) * 1996-08-05 1999-09-07 Samsung Display Devices Co., Ltd. Process for the production of mask frames

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5545264A (en) * 1994-04-26 1996-08-13 Eiwa Co., Ltd. Method of and apparatus for processing metal material
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