JPS6269440A - カラ−ブラウン管及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はカラーブラウン管及びその製造方法に係り、特
にシャドウマスクとこのシャドウマスクのスカート部を
複数の溶接点でマスクフレームに支持してなるシャドウ
マスク構体に関するものである。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

一般のシャドウマスク形カラーブラウン管は、管内に３
本の電子ビームを発生する電子銃と、この電子ビームを
選択的に色別に振分けるシャドウマスクと、このシャド
ウマスクのスカート部を複数の溶接点で支持するマスク
フレームと、電子ビームの励起により赤、緑、青３色に
発光する蛍光体スクリーンを有しており、この蛍光体ス
クリーンに描かれる画像を外囲器のパネルを通してｗ４
察する構造になっている。このシャドウマスクには多数
の透孔が設けられており、蛍光体スクリーンの各色蛍光
体パターンと透孔とは精密に対応している。

しかし、透孔を通過する有効電子ビーム量はカラーブラ
ウン管の動作上１７３以下であり、残りの電子ビームは
シャドウマスクに射突して熱エネルギーに変換され、こ
の熱エネルギーによりシャドウマスクを８０℃以上に加
熱させる。このシャドウマスクは熱膨張係数が約］、、
２　ｘ　１．ｏ−ｓ／℃の冷間圧延鋼からなる厚さ０．
１ｍｍ〜０．３１の薄板から形成されており、このシャ
ドウマスクを支持するマスクフレームは厚さｉｎｎ前後
の強固な断面り型の黒化処理を施された同じく冷間圧延
鋼から形成されている。従って、加熱されたシャドウマ
スクは容易に熱膨張するが、その周辺部は黒化処理を施
された熱容量の大きなマスクフレームに接合しているた
め、輻射や伝導によりシャドウマスク周辺からマスクフ
レームに熱移動し、シャドウマスク周辺の温度がマスク
中央部より低くなる。従ってシャドウマスクの中央部と
周辺部に温度差を生じ、相対的に中央部を主体として加
熱膨張されたいわゆるドーミング現象となり、ピユリテ
ィドリフトを生じる。この結果シャドウマスクと蛍光体
スクリーンとの距離が変化し、電子ビームの正確なラン
ディングが乱され、色純度の劣化を生じる。

このような現象は特にカラーブラウン管の動作初期にお
いて顕著である。また局部的に高輝度の画像を描かせる
場合も同じくシャドウマスクに局部的なドーミング現象
を生じる。

このドーミング現象に対しては、シャドウマスクの中央
部からの熱の放射の促進やシャドウマスクへの熱伝導の
阻止という観点より多数の提案がなされている。例えば
米国特許第２８２６５３８号ではシャドウマスクの熱放
射を促進すべくシャドウマスクの表面に黒鉛または炭素
被膜よりなる黒色層を設ける提案がなされている。この
ようなカラーブラウン管では、この黒鉛層が良好な放熱
器として作用するのでシャドウマスクの温度は低下する
。

しかし、その効果は充分とはいい難いため、更に特性向
上のために、シャドウマスク面に鉄よりも低熱膨張係数
の鉛硼酸塩ガラスを塗布−する技術が提案されてい−る
。

この技術によって、さらに鉄材のシャドウマスクやアン
バー材のシャドウマスクのピユリティドリフト特性およ
び耐振動性をも向上させることができたが、ガラス成分
に高原子番号の鉛が含まれるためにシャドウマスクに射
突する電子の弾性反射を低減することが難しい。また、
この鉛硼酸塩ガラスの形成は高温加熱により溶融させた
のち冷却するため、シャドウマスクとガラス層の間に応
力が残ると共にガラス層の厚みにばらつきがありシャド
ウマスクの変形の原因となっている。またシリカを主成
分としＡ　Ｑ　２ｏ３９ＦｅｔＣｈ　＃ＺｒＯ２ｔｓ、
ｔｃを含む所謂グラス力を形成する構造も考えられてい
るが、通常シャドウマスクの表面には、錆防止などのた
め酸化膜層が形成されており、シリカが主成分の層とシ
ャドウマスクとの接着力が弱く、カラーブラウン管の製
造中や製品になってがら、このシリカを主成分とする層
が剥離、落下し耐電圧特性の劣化等の不良を発生する原
因となっていた。

これは鉛硼酸塩ガラス層の場合も同様である。即ち、シ
ャドウマスクにガラス層、シリカ層を形成する上でシャ
ドウマスクの酸化膜層は両者の接着力を弱くし剥離の原
因となる問題点がある。

また、シリカ層は絶縁物であるためシャドウマスクの透
孔を含む両面に形成すると、このシリカ層が電子ビーム
によりチャージアップしてしまい、この電子ビームが反
発されるためカラーブラウン管としての機能がなくなる
問題点がある。

〔発明の目的〕

本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、
シャドウマスクのみかシャドウマスクとマスクフレーム
からなるシャドウマスク構体の全面に酸化膜層を介する
ことなくシリカを主成分とし、グラファイト及びジルコ
ニア、酸化鉄、アルミナを含むセラミック層を形成する
ことにより、シャドウマスクやマスクフレームとの接着
力を強くシ、剥離による品位劣化を減少し、かつグラフ
ァイトを含ませることによって透孔を有するシャドウマ
スクの導電性を損うことがないカラーブラウン管とその
製造方法を提供することを目的としている。

〔発明の概要〕

即ち、本発明は、プレス成形されたシャドウマスクのマ
スクフレームとの溶接点を除く全面にシリカを主成分と
し、グラファイト及びジルコニア、酸化鉄アルミナを含
むセラミック層が形成されたもの、プレス成形されたシ
ャドウマスクとマスクフレームとを複数の溶接点で溶接
してなるシャドウマスク構体の全面にシリカを主成分と
し、グラファイト及びジルコニア、酸化鉄、アルミナを
含むセラミック層が形成されたもの及びこれらの製造方
法である。

〔発明の実施例〕

次に、本発明のカラーブラウン管及びその製造方法の一
実施例を第１図乃至第３図により説明する。

即ち、カラー受像管はガラスで形成された外囲器（ｌＯ
）が実質的に矩形状のパネル（１１）と漏斗状のファン
ネル（１２）及びネック（１３）とから構成されている
。そしてパネル（１１）の内面には、赤、緑及び青に夫
々発光するストライブ状の蛍光体スクリーン（１４）が
設けられ、一方ネツク（１３）にはパネル（１１）の水
平軸線に沿って一列に配列され、赤、緑及び青に対応す
る３本の電子ビーム（３０）を射出するインライン型電
子銃（１６）が設けられている。また、スクリーン（１
４）に近接対向して多数の透孔の穿設された主面を有す
るシャドウマスク（１５）が配設される。このシャドウ
マスク（１５）の周辺部はパネル（１１）の外形に対応
して折曲げられたスカート部（１８）を有し、このスカ
ート部（工８）は断面Ｌ′＄型の枠からなるマスクフレ
ーム（１７）に複数溶接点（２１）で溶接固定され、さ
らにマスクフレーム（１７）はスプリング（１９）を介
してパネル（１１）内側壁に埋め込まれたピン（２０）
に係止されている。

このようなカラー受像管において、電子銃（１６）から
射出された３本の電子ビーム（３０）はファンネル（Ｉ
２）近傍の外部に配置された偏向装置（図示せず）によ
って偏向され、パネル（１１）に対応する矩形状の範囲
を走査し、シャドウマスク（１５）の透孔（１５ａ）を
介して色選別され各色発光ストライプ状蛍光体に正しく
対応射突させてカラー画像を描かせるようになっている
。

このシャドウマスク（１５）は例えば０．１２ｍｍの軟
鋼板より作成され通常のフォトエツチングにより透孔が
穿設された後、プレスによって所定曲面に成形される。

この成形されたシャドウマスク（１５）の透孔（１５ａ
　）を含む全面には、シリカ（Ｓｉｎ２）を主成分とし
グラファイト（Ｃ）及びジルコニア（ＺｒＯｚ　）、酸
化鉄（Ｆｅ、　Ｏｓ　）、アルミナ（ＡＩ２２０ｉ）そ
の他を含むセラミック層（２ｚ）が形成されている。こ
のセラミック層（２２）の形成方法は、例えばＳｉ０□
８３％、Ｃ２％、　ｚｒｏ２ｓ％、　Ｆａ、０．　３％
、ＡＱ２０，２％の各粉末をイソプロピルアルコール（
ＩＰＡ）よりなる稀釈剤を用いて液状として容器に入れ
、酸化膜形成前のシャドウマスク（１５）を浸漬し、全
面にセラミック層の材料膜を作る。その後、アニールを
行うことによりシャドウマスク（１５）のアニールとセ
ラミック層（２２）の接着が同時に行われる。但し、こ
の場合、次工程でマスクフレーム（１９）と溶接点（２
１）近傍にはセラミック層（２２）を形成させないこと
が必要である。

この様にして形成されたセラミック層付シャドウマスク
は、シャドウマスク（１５）とセラミック層（２２）と
の接着力が強く、またシャドウマスク（１５）のアニー
ルと同時に接着されるため、シャドウマスク（１５）と
セラミック層（２２）との間に歪が入らなし）。

セラミック層（２２）を透孔（１５ａ）を含む全面に形
成する主目的は酸化膜層をなしたことによる錆を防止す
るためであるが、この時、セラミック層（２２）にグラ
ファイトを含ませ、セラミック層（２２）を抵抗体とし
であるので電子の反発は発生しない。

これ迄の工程を示すと第３図に示すようにシャドウマス
クのプレス成形工程（４１）、加熱炉による脱脂工程（
４２）、セラミック層材料の塗布工程（４３）、シャド
ウマスクのアニールとセラミック層形成工程（４４）、
マスクフレームとシャドウマスクの溶接工程（４５）と
なる。

上述した実施例では予め、シャドウマスクにセラミック
層を形成後に耐酸化処理したマスクフレームに溶接固定
したが、これに限定されるものではなく第４図に示すよ
うにシャドウマスクのプレス成形工程（４１）、加熱炉
による脱脂工程（４２）、マスクフレームとシャドウマ
スクの溶接工程（４５）。

セラミック層材料の塗布工程（４３）、シャドウマスク
の７ニールとセラミック層形成工程（４４）としてもよ
い。この場合マスクフレームは特に耐酸化処理をする必
要がないことは説明する迄もない。

またセラミック層材料の塗布方法としては上述した浸漬
による他にスプレー塗布、静電塗布などによってもよい
ことは勿論である。

〔発明の効果〕

上述のように本発明によればセラミック層にグラファイ
トを含ませることにより抵抗層とし、シャドラマラフの
酸化膜層を取り去ることにより主としてシャドウマスク
とセラミック層の接着力が強力になり、剥離によるカラ
ーブラウン管の特性劣化を減小させることが可能となっ
た。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本発明の一実施例を示す図であり、
第１図は縦断面図、第２図は第１図のシャドウマスクの
一部を拡大して示す断面図、第３図は製造工程図、第４
図は本発明の他の実施例の製造工程図である。 １１・・・パネル　　　　　　１４・・・蛍光体スクリ
ーン１５・・・シャドウマスク　　１５ａ・・・透孔１
６・・・電子銃１７・・・マスクフレーム１８・・・ス
カート部　　　　２１・・・溶接点２２・・・セラミッ
ク層 代理人　弁理士　　井　上　−男 第　１　図 第　２　図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）プレス成形されたシャドウマスクのマスクフレー
   ムとの溶接点を除く全面にシリカを主成分とし、グラフ
   ァイト及びジルコニア、酸化鉄、アルミナを含むセラミ
   ック層が形成されていることを特徴とするカラーブラウ
   ン管。
2. （２）プレス成形されたシャドウマスクとマスクフレー
   ムとを複数の溶接点で溶接してなるシャドウマスク構成
   体の全面にシリカを主成分とし、グラファイト及びジル
   コニア、酸化鉄、アルミナを含むセラミック層が形成さ
   れていることを特徴とするカラーブラウン管。
3. （３）シャドウマスクをプレス成形後加熱・脱脂を行う
   工程と、シリカを主成分とし、グラファイト及びジルコ
   ニア、酸化鉄、アルミナを含むセラミック層材料と稀釈
   剤の混合液を前記シャドウマスクの全面に塗布する工程
   と、前記シャドウマスクのアニール及びセラミック層を
   形成するための加熱を行う加熱工程と、前記シャドウマ
   スクを耐酸化処理したマスクフレームに溶接固定する工
   程とを具備することを特徴とするカラーブラウン管の製
   造方法。
4. （４）シャドウマスクをプレス成形後、加熱・脱脂を行
   う工程と、前記シャドウマスクとマスクフレームとを溶
   接固定してシャドウマスク構体を形成する工程と、シリ
   カを主成分とし、グラファイト及びジネコニア、酸化鉄
   、アルミナを含むセラミック層の材料と稀釈剤の混合液
   を前記シャドウマスク構体の全面に塗布する工程と、前
   記シャドウマスク構体のアニール及びセラミック層を形
   成するための加熱を行う加熱工程とを具備することを特
   徴とするカラーブラウン管の製造方法。