JPH0613590B2 - ゴム変性スチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

ゴム変性スチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂組成物の製造方法

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JPH0613590B2
JPH0613590B2 JP58053897A JP5389783A JPH0613590B2 JP H0613590 B2 JPH0613590 B2 JP H0613590B2 JP 58053897 A JP58053897 A JP 58053897A JP 5389783 A JP5389783 A JP 5389783A JP H0613590 B2 JPH0613590 B2 JP H0613590B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ゴム状重合体により衝撃性を改良されたスチ
レン・アクリロニトリル系共重合樹脂組成物の製造方法
に関する。更に詳しくは、ゴム状重合体の存在下に連続
塊状または溶液重合法によりスチレン系単量体およびア
クリロニトリル系単量体を共重合して得られる光沢およ
び衝撃性の改良された樹脂組成物の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、ゴム状重合体およびスチレン・アクリロニトリル
系共重合体より成る三元共重合の樹脂は、衝撃強度、機
械的強度等のすぐれた樹脂として各種の機械部品や電気
製品の基材として広く用いられている。かかる三元共重
合樹脂は従来、主として乳化重合法で製造されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
一方、連続塊状または溶液重合法は、乳化重合法に比べ
て低コストであり工程が容易で更に排水処理が簡便であ
る等の生産上の優位性があるが、反面樹脂の光沢が低
く、あるいは耐衝撃性が不十分であること等から、工業
製品としての品質には問題があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らはかかる問題の重要性に鑑み鋭意検討を重ね
た結果、連続塊状または溶液重合法において、特定のゴ
ム状重合体を用い、特定のゴム状重合体粒子径および混
合溶液指数を有し、更に特定の単量体組成にある組成物
において、光沢と耐衝撃性が著しく改善され、乳化重合
の性能バランスに匹敵する事を見出し、本発明に到達し
た。
即ち、本発明は溶液粘度が20〜50センチストークス
であるゴム状重合体1〜20重量部の存在下、連続塊状
または溶液重合法によりスチレン系単量体65〜92重
量部とアクリロニトリル系単量体8〜35重量部とを共
重合し、かつ、 1)得られたゴム変性スチレン・アクリロニトリル系共
重合樹脂組成物の、トルエンとメチルエチルケトンとの
混合比が7/3である混合溶剤での混合溶液指数が6〜
14倍であり、 2)該樹脂組成物中のゴム状重合体粒子の平均粒子径が
0.5〜1.5μであり、 3)該樹脂組成物をメチルエチルケトンとメタノールと
の7/3の混合溶液に溶解した際、該混合溶液に可溶で
ある重合体部分のアクリロニトリル系単量体重量組成
(WSA)とスチレン系単量体重量組成(WSS)、及
び該混合溶液に不溶であり、かつゴム重合体以外の重合
体部分のアクリロニトリル系単量体重量組成(WDA
とスチレン系単量体重量組成(WDS)の関係が次式
(I) (I)1.2≧X/X≧0.9 但し、 を満足するように共重合を制御することを特徴とするゴ
ム変性スチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂組成物
の製造方法である。
本発明でいう連続塊状または溶液重合法としては、公知
の方法あるいはその組み合わせが用いられ特に限定する
ものではない。塊状重合法について、一例をあげて説明
すると、単量体にゴム状重合体を溶解し、分子量調節
剤、重合開始剤等を添加または添加しないで該ゴム状重
合体の単量体溶液を攪拌式反応器に連続的に供給し、1
個またはそれ以上の攪拌式反応器により単量体の10〜
60%が重合体に転化されるまで予備重合を行い、同時
にゴム状重合体を分散した粒子の形状に転化させる。次
いで更に1個またはそれ以上の個数の反応器により主重
合を継続し、重合に供した単量体の総量の50〜99%
を重合体に転化せしめた後、脱揮発分槽にこの重合液を
導き、未反応単量体更にはオリゴマーの一部を除去し、
更に造粒工程を経て粒状の樹脂組成物が得られる。また
連続溶液重合の例においては、上記のゴム溶解工程、反
応工程の1個所以上の工程において、エチルベンゼン、
トルエン、メチルエチルケトン等の溶剤が供給され、そ
の大部分は単量体と共に脱揮発分工程にて回収される。
塊状および溶液重合のいずれの重合法においても、分子
量調節剤、重合開始剤等は任意の個所で供給されるが、
単量体の重合体への転化率が0〜50%の範囲で供給さ
れる事が好ましい。また、単量体も任意の工程で増量添
加して重合が継続される。
本発明で得られる樹脂組成物において、混合溶液指数は
6〜14倍の範囲、好ましくは6.5〜13倍、より好
ましくは6.5〜11倍の範囲である。この値が6未満
においても、また14を越えても本発明の目的は達成さ
れない。本発明でいう混合溶液指数とは、試料役1.0
grを30mlのトルエンとメチルエチルケトンの7/3
の比率の混合液に投入放置後、遠心分離し、混合液に可
溶成分を傾斜法により除去し、ただちに混合液で膨潤状
態にある不溶成分の重量(W)を測定し、しかる後該
成分を真空乾燥により乾燥して求めた不溶成分の重量
(W)を測定し、W/Wの値を倍として表示す
る。かかる混合溶液指数は、重合時のゴム状重合体の
量、分子量調節剤の量、溶剤の量、重合開始剤の量と種
類、重合後の脱揮発分工程及び造粒工程での滞留時間並
びに処理温度等を調節する事により調整され、当業者に
おいてはトライアンドエラー法によって所定の値に調節
することができる。分子量調節剤の量を多くすると、混
合溶液指数は小となり、溶剤の量を多くすると、混合溶
液指数は大となり、重合開始剤の量を多くすると、混合
溶液指数は小となる。また、重合後の脱揮発分工程及び
造粒工程での滞留時間を多くすると、混合溶液指数は小
となり、重合後の脱揮発分工程及び造粒工程での処理温
度を高くすると、混合溶液指数は小となる。このよう
に、これらの条件を調節することにより混合溶液指数を
制御することができる。本発明でいう混合溶液指数の範
囲になる組成物の光沢や耐衝撃性能が向上する理由は明
らかではないが、混合溶液指数に対して樹脂性能が極め
て鋭敏に変化することから、かかる指数は連続塊状また
は溶液重合により共重合して得られるゴム変性スチレン
・アクリロニトリル系共重合樹脂組成物においてゴム状
重合体粒子の性状を反映する指標であると考えられる。
本発明でいう混合溶液指数の測定において、本発明でい
う混合溶剤のかわりにトルエンを用いた場合は性能向上
に関する何らの教唆も得られない。
本発明においてゴム状重合体粒子の平均粒子径は0.5
〜1.5μ、好ましくは0.6〜1.3μ、より好まし
くは0.6〜1.1μの範囲である。この値が0.5μ
未満でも、また1.5μを越えても本発明の効果は得ら
れない。本発明において、ゴム状重合体粒子の平均粒子
径は次の様にして測定される。即ち、樹脂の超薄切片法
による電子顕微鏡写真において、ゴム状重合体粒子の5
0〜200個の粒子径を測定し、次式により平均したも
のである。
平均粒子径=ΣnD/ΣnD (但し、nは粒子径Dのゴム状重合体粒子の個数であ
る。) ゴム状重合体の平均粒子径は、樹脂製造工程における予
備重合工程の条件、例えば、予備重合工程におけるゴム
状重合体の使用量、単量体の使用量、分子量調節剤の
量、重合開始剤の量及び種類、単量体の重合体への転化
率、重合温度、重合速度等を調節することにより調整さ
れ、当業者においてはトライアンドエラー法により所望
の平均粒子径に調整することができる。予備重合工程に
おけるゴム状重合体の使用量を多くすると、ゴム状重合
体の平均粒子径は大きくなり、分子量調節剤の量を多く
すると、ゴム状重合体の平均粒子径は大きくなり、重合
開始剤の量を多くすると、ゴム状重合体の平均粒子径は
小さくなる。また、単量体の重合体への転化率を少なく
すると、ゴム状重合体の平均粒子径は大きくなり、重合
温度を高くすると、ゴム状重合体の平均粒子径は大きく
なる。このように、これらの条件を調節することによ
り、ゴム状重合体の平均粒子径を制御することができ
る。
本発明においてゴム変性スチレン・アクリロニトリル系
共重合樹脂組成物をメチルエチルケトンとメタノールの
7/3の混合溶液に溶解した際に、該混合溶液に可溶で
ある重合体部分の、アクリロニトリル系単量体重量組成
(WSA)とスチレン系単量体重量組成(WSS)、及
び不溶でありかつゴム状重合体以外の重合体部分のアク
リロニトリル系単量体重量組成(WDA)とスチレン系
単量体重量組成(WDS)の関係は次式(I)、好まし
くは次式(II)を満足するものである。
(I)1.2≧X/X≧X0.9 (II)1.05≧X/X≧X0.95 但し、 かかる理由は明確ではないが、ゴム変性スチレン・アク
リロニトリル系共重合樹脂組成物のメチルエチルケトン
とメタノールの7/3の混合溶液に可溶である重合体部
分と、この溶媒に不溶である重合体部分からゴム成分を
除いた重合体部分の組成が近いこと、すなわち、X
が1に近いことが好ましい。
上式におけるWSA、WSS、WDAおよびWDSは夫
々次の様にして測定される。
即ち、樹脂約1gを30mlのメチルエチルケトンとメタ
ノールの7/3の混合溶液中に放置し、部分的な溶解を
達成させた後、遠心分離し該混合溶液に可溶である重合
体部分と不溶である重合体部分とを傾斜法により分離す
る。次いで真空乾燥により両部分より溶剤を除去し、そ
の乾燥物のN元素の元素分析値に基き、各部分の重合体
を構成するアクリロニトリル系単量体の重量組成を求め
る。また、各部分の重合体を構成するスチレン系単量体
の重量組成は、例えば原料と生成重合体、及び上記混合
液の可溶部分と不溶部分との重量値の収支をとることに
よって求められる。X/Xの値は、単量体の重合体
への転化率が10〜70%域での重合混合物中のスチレ
ン系単量体とアクリロニトリル系単量体の濃度比
(a)、及び転化率が40〜99%域でのスチレン系単
量体とアクリロニトリル系単量体の濃度比(b)の割
合、即ち(a)/(b)、両転化率域での重合温度、脱
揮発分工程の操作等で調節され、当業者においてはトラ
イアンドエラー法により所望の値とすることができる。
(a)/(b)を大きくすると、X/Xの値は小さ
くなり、(a)/(b)を0.9〜1.2とすることに
より、所定の範囲に調節することができる。転化率が1
0〜70%域での重合温度を高くすると、X/X
値は小さくなり、転化率が40〜99%域での重合温度
を高くすると、X/Xの値は大きくなる。単量体の
重合体への転化率を50〜90%、好ましくは50〜8
0%、より好ましくは55〜70%の範囲に制御し、脱
揮発操作を施す方法が好ましく用いられる。
本発明でいうゴム状重合体とは、常温でゴム的性質を示
すものであればよく、例えば、ポリブタジエン類、スチ
レン−ブタジエン共重合体類、スチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体類、エチレン−プロピレン系共重合体
類、エチレン−プロピレン−非共役ジエンの三元共重合
体類、イソプロピレン共重合体類、エチレン−イソプレ
ン共重合体類、クロロプレン共重合体類、ブタジエン−
アクリロニトリル共重合体類、アクリル酸エステル共重
合体類、シリコンゴム類等の一種以上が用いられる。こ
れらのゴム状重合体のうちではポリブタジエン類、スチ
レン−ブタジエン共重合体類が好ましく、ポリプタジエ
ン類の使用が特に好ましい。
本発明で用いるゴム状重合体の溶液粘度は20〜50c
st、好ましくは30〜50cstの範囲である。しか
し20cst未満でも、また50cstを越えても耐衝
撃性と光沢の性能バランスは低下する。かかるゴム状重
合体においてそのミクロ構造は特に限定を要しないが、
ゴム状重合体を構成する全ブタジエン成分を100部と
した時、1,4シス結合ブタジエン成分が20〜40
部、または91部以上のもの好ましく使用され、また
1,2ビニル結合ブタジエン成分が25部以下のものが
より好ましく使用される。
本発明のゴム変性スチレン−アクリロニトリル系共重合
樹脂組成物は、特に限定されるものではないが、ゴム状
重合体を2〜25重量%含有していることが好ましく、
特に好ましくは4〜18重量%の範囲で含むものであ
る。
本発明のゴム変性スチレン−アクリロニトリル系共重合
樹脂組成物の製造に使用されるスチレン系単量体として
は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o,m,
p−メチルスチレン、エチルスチレン類、イソプロピル
スチレン類、ブチルスチレン類等のビニル置換又は核置
換のアルキルスチレン類、α,o,m,p−ブロモスチ
レン、クロロスチレン類等のビニル置換又は核置換のハ
ロゲン化スチレン類、ハロゲン化アルキルスチレン類等
の一種以上が用いられる。これらの中ではスチレンおよ
びパラメチルスチレンが好ましく使用される。また、ア
クリロニトリル系単量体としては、例えば、アクリロニ
トリル、メタアクリロニトリル、α−クロロアクリロニ
トリル等の一種以上が用いられ、アクリロニトリルおよ
びメタアクリロニトリルが好ましく用いられる。
スチレン系単量体とアクリロニトリル系単量体の重合体
部分での組成は、両者の合計を100重合体として、通
常スチレン系単量体65〜92重合体、好ましくは70
〜80重量部の範囲が用いられる。また、20重量部を
越えない範囲でメチルメタアクリレート、無水マレイン
酸等の1種以上を重合体の構成成分として加えることも
できる。
本発明で得られる樹脂組成物の製造において、有機過酸
化物が使用されてもよい。かかる有機過酸化物としては
公知の有機過酸化物が用いられる。中でも、10時間半
減期温度が50〜140℃であるものが好ましく、60
〜130℃にあるものがより好ましく用いられる。ま
た、本発明の組成物の製造においては、スチレン系重合
体の製造に用いられる公知の分子量調節剤が同様に用い
られ、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカ
プタン、アルファメチルスチレン2量体等が好ましく用
いられる。
本発明で得られるゴム変性スチレン・アクリロニトリル
系共重合樹脂組成物は、単独で用いることが出来るが、
他の樹脂、例えばポリカーボネート、スチレン・アクリ
ロニトリル共重合樹脂、スチレン・無水マレイン酸系共
重合樹脂等と混合して使用しても良い。また、本発明の
組成物に熱、光、酸素に対する安定剤、難燃化剤、可塑
剤、着色剤、滑材、帯電防止剤等の一種以上を添加して
使用する事は好ましい。
〔実施例〕 次に本発明を実施例により更に説明する。
実施例1 a.製造方法 スチレン75.5重量部、アクリロニトリル24.5重
量部、エチルベンゼン5重量部、ゴム状重合体7重量部
(宇部興産(株)製ポリブタジエン、商品名ウベポール
13HB、溶液粘度41cst)、有機過酸化物〔1,1
−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシク
ロヘキサン〕0.05重量部、t−ドデシルメルカプタ
ン0.2重量部よりなる原料溶液を作成した。3段の攪
拌式重合槽列反応器にて重合を行った。第1段目の槽か
ら原料溶液を連続的に供給した。第1段目の槽の攪拌数
は200rpmとした。3段目の槽より重合液を2段の
直列の各々の予熱器と真空室より成る脱揮発分槽に導い
た。第1段目の脱揮発分槽入口の単量体の量は35重量
部であり、重合体に転化した単量体の総量は65重量部
であった。第1段目の脱揮発分槽出口での単量体の残量
を10重量部として温度90〜140℃で平均滞留時間
45分の流通領域を通過させた後、第2の脱揮発分槽に
導き、残余の単量体及び溶剤を実質的完全に除去し、2
75℃の重合体を得、更に造粒工程を経てゴム変性スチ
レン・アクリロニトリル系共重合樹脂組成物を得た。
b.分析及び性能評価 得られたゴム変性スチレン・アクリロニトリル共重合樹
脂組成物の分析及び性能評価の結果を表1に示した。性
能評価は次の方法によった。
耐衝撃性:落錘衝撃強度の測定により評価した。
金属性の重量物を落下高さを順次大きくして落下させ、
試験片に割れの発生する高さを求め、その高さと重量物
の重量の積により耐衝撃性を表記した。
光沢:JIS K−8741に準じて測定した。
流動性:射出成形において、ショートショットを生じな
い最低の射出圧力に必要な成形機の油圧(ショートショ
ット油圧)により評価した。
表1には参考例を基準として差異を正負の値で記載し
た。
(負の場合は参考例よりも油圧が低く、成形加工時の流
動性の良好な材料として評価される。) 耐熱性:ASTM−D1525に準じてビカット軟化点
を測定した。
実施例2、3及び比較例1、2 実施例1において、第1段目の攪拌層の回転数を表2の
ように変更した他は、実施例1と同様にして実験してゴ
ム状重合体粒子径の異なるゴム変性スチレン・アクリロ
ニトリル系共重合樹脂組成物を得た。分析評価結果を表
1に示した。
参考例 市販の乳化重合によるゴム変性スチレン・アクリロニト
リル系共重合樹脂組成物の評価結果を表1に示した。
比較例3 実施例1において、第1段目の攪拌槽に供給するアクリ
ロニトリルの量を12重量部とし、第2段目の攪拌槽に
12.5重量部のアクリロニトリルを供給した他は実施
例1と同様にして実験した。結果を表1に示した。
比較例4 実施例1において、第1段目の攪拌槽に供給するスチレ
ンの量を60重量部とし、第2段目の攪拌槽に15.5
重量部のスチレンを供給した他は実施例1と同様に実験
した。結果を表1に示した。実施例4、5及び比較例
5、6、7 実施例1において、第1段目の脱揮発分槽出口での単量
体の残量、第2段目の脱揮発分槽への流通領域の温度及
び第2段目の脱揮発分槽の操作温度を表2のように変更
した他は実施例1と同様にして実験した。結果を表1に
示した。
実施例6 ゴム状重合体として旭化成(株)製ポリブタジエンの商
品名アサプレン700A(溶液粘度43cst)を用
い、第1段目の攪拌槽の回転数を表2のように変更した
他は実施例1と同様にして実験した。結果を表1に示し
た。
比較例8 実施例1において、ゴム状重合体として旭化成(株)製
ポリブタジエンの商品名ジエン35(溶液粘度89cs
t)を用い、第1段目の攪拌層の回転数を表2のように
変更した他は実施例1と同様にして実験した。結果を表
1に示した。
実施例7 スチレン75.5重量部、アクリロニトリル24.5重
量部、エチルベンゼン5重量部、ゴム状重合体(旭化成
(株)製スチレン−ブタジエン共重合体、商品名タフデ
ン2000AS、スチレン含量25重量%、溶液粘度5
0cst)7重量部、有機過酸化物〔1,1−ビス(t−
ブチルパーオキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン〕
0.05重量部、t−ドデシルメルカプタン0.2重量
部よりなる原料溶液を作成した。3段の攪拌式重合槽列
反応器にて重合を行った。第1段目の槽から原料溶液を
連続的に供給した。第1段目の槽の攪拌数は200rp
mとした。3段目の槽より重合液を2段の直列の各々の
予熱器と真空室より成る脱揮発分槽に導いた。第1段目
の脱揮発分槽入口の単量体の量は35重量部であり、重
合体に転化した単量体の総量は65重量部であった。第
1段目の脱揮発分槽出口での単量体の残量を10重量部
として温度90〜140℃で平均滞留時間45分の流通
領域を通過させた後、第2の脱揮発分槽に導き、残余の
単量体及び溶剤を実質的完全に除去し、275℃の重合
体を得、更に造粒工程を経て、ゴム変性スチレン・アク
リロニトリル系共重合樹脂組成物を得た。
分析評価結果を表1に示した。
実施例8 スチレン75.5重量部、アクリロニトリル24.5重
量部、ゴム状重合体(宇部興産(株)製ポリブタジエ
ン、商品名ウベポール13HB、溶液粘度41cst)
7重量部、有機過酸化物〔1,1−ビス(t−ブチルパー
オキシ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン〕0.04重
量部、t−ドデシルメルカプタン0.3重量部よりなる
原料溶液を作成した。3段の攪拌式重合槽列反応器にて
重合を行った。第1段目の槽から原料溶液を連続的に供
給した。第1段目の槽の攪拌数は200rpmとした。
3段目の槽より重合液を2段の直列の各々の予熱器と真
空室より成る脱揮発分槽に導いた。第1段目の脱揮発分
槽入口の単量体の量は35重量部であり、重合体に転化
した単量体の総量は65重量部であった。第1段目の脱
揮発分槽出口での単量体の残量を10重量部として温度
90〜140℃で平均滞留時間45分の流通領域を通過
させた後、第2の脱揮発分槽に導き、残余の単量体及び
溶剤を実質的完全に除去し、275℃の重合体を得、更
に造粒工程を経て、ゴム変性スチレン・アクリロニトリ
ル系共重合樹脂組成物を得た。
分析評価結果を表1に示した。
比較例9 スチレン75重量部、アクリロニトリル25重量部、ゴ
ム状重合体(宇部興産(株)製ポリブタジエン、商品名
ウベポール13HB、溶液粘度41cst)7重量部、
t−ドデシルメルカプタン0.2重量部、有機過酸化物
(t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート)
0.05重量部よりなる原料溶液を作成した。攪拌機付
き反応器にて、単量体の重合体への転化率が22%に到
るまで重合した。その後t−ブチルパーオキシ−2−エ
チルヘキサノエート0.05重量部を加え、更にアクリ
ロニトリル2重量部、水200重量部、懸濁安定剤0.
2重量部を加え攪拌下に懸濁重合を行い、単量体の重合
体への転化率が72%に至った時点において、重合を終
了し水蒸気蒸留法により残余の単量体を除去した。次い
で押出工程を経てゴム変性スチレン・アクリロニトリル
系共重合樹脂組成物を得た。
分析評価結果を表1に示した。
〔発明の効果〕 本発明の方法は、乳化重合法に較べて格段に低コストで
あり、更に工程が簡易で排水処理が簡便である等の生産
上の優位性がある。
そのうえ、本発明の連続塊状または溶液重合法で得られ
るゴム変性スチレン/アクリロニトリル系共重合樹脂組
成物は、極めて高い光沢と耐衝撃性能を有するものであ
り、この事は従来の技術からは予想されない結果であり
工業的利用価値は極めて大きいものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 柿崎 良男 (56)参考文献 特開 昭56−72010(JP,A) 特開 昭55−36201(JP,A) 特公 昭57−57058(JP,B2)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶液粘度が20〜50センチストークスで
    あるゴム状重合体1〜20重量部の存在下、連続塊状ま
    たは溶液重合法によりスチレン系単量体65〜92重量
    部とアクリロニトリル系単量体8〜35重量部とを共重
    合し、かつ、 1)得られたゴム変性スチレン・アクリロニトリル系共
    重合樹脂組成物の、トルエンとメチルエチルケトンとの
    混合比が7/3である混合溶剤での混合溶液指数が6〜
    14倍であり、 2)該樹脂組成物中のゴム状重合体粒子の平均粒子径が
    0.5〜1.5μであり、 3)該樹脂組成物をメチルエチルケトンとメタノールと
    の7/3の混合溶液に溶解した際、該混合溶液に可溶で
    ある重合体部分のアクリロニトリル系単量体重量組成
    (WSA)とスチレン系単量体重量組成(WSS)、及
    び該混合溶液に不溶であり、かつゴム状重合体以外の重
    合体部分のアクリロニトリル系単量体重量組成
    (WDA)とスチレン系単量体重量組成(WDS)の関
    係が次式(I) (I)1.2≧X/X≧0.9 但し、 を満足するように共重合を制御することを特徴とするゴ
    ム変性スチレン・アクリロニトリル系共重合樹脂組成物
    の製造方法。
  2. 【請求項2】次式(II)を満たすように共重合を制御する
    特許請求の範囲第1項記載のゴム変性スチレン・アクリ
    ロニトリル系共重合体樹脂組成物の製造方法。 (II)1.05≧X/X≧0.95
  3. 【請求項3】連続塊状または溶液重合法に多段攪拌槽列
    反応器を用いる特許請求の範囲第1項記載のゴム変性ス
    チレン・アクリロニトリル系共重合樹脂組成物の製造方
    法。
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