JPH06128260A - 新規なイミダゾピロロキノリン化合物 - Google Patents

新規なイミダゾピロロキノリン化合物

Info

Publication number
JPH06128260A
JPH06128260A JP27615992A JP27615992A JPH06128260A JP H06128260 A JPH06128260 A JP H06128260A JP 27615992 A JP27615992 A JP 27615992A JP 27615992 A JP27615992 A JP 27615992A JP H06128260 A JPH06128260 A JP H06128260A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pqq
compound
tricarboxy
pyrrolo
quinoline
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27615992A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisaya Araki
久哉 荒木
Akinori Oda
晃規 小田
Hiroyuki Yasaka
博幸 家坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP27615992A priority Critical patent/JPH06128260A/ja
Publication of JPH06128260A publication Critical patent/JPH06128260A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】式 で示されるイミダゾピロロキノリンおよびその塩。 【効果】 新しい生理活性物質として、医薬あるいは農
薬としての用途が期待できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なイミダゾピロロ
キノリン化合物に関し、さらに詳細には、2−置換−
5,7,9−トリカルボキシ−1H,6H−イミダゾ
[4,5−h]ピロロ[2,3−f]キノリンおよびそ
の塩である。本化合物は、ピロロキノリンキノン(2,
7,9−トリカルボキシ−4,5−ジヒドロ−4,5−
ジオキソ−1H−ピロロ[2,3−f]キノリン、以下
PQQと記す)の誘導体であり、今後医薬品として開発
しうる重要な物質である。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】PQQ
は、細菌に限らず、真核生物のカビ、酵母、さらには、
哺乳動物にも存在し、補酵素として重要な働きをになっ
ている。また、さらに、近年までに細胞の増殖促進作用
(特開昭61−58584号公報,同63−23378
3号公報)、抗白内障作用(特開昭63−41421号
公報,同63−48215号公報,同64−29313
号公報)、肝臓疾患予防治療作用(特開昭63−192
717号公報)、創傷治癒作用(特開昭63−1523
09号公報)、抗アレルギ−作用(特開昭63−174
93号公報)、逆転写酵素阻害作用(特開昭63−15
6724号公報,特開平1−29313号公報)および
グリオキサラ−ゼI阻害作用−制癌作用(特開昭63−
215628号公報,特開平1−29313号公報)な
ど多くの生理活性が明らかにされている。しかしなが
ら、PQQは、腎毒性を有することが近年明らかにされ
(渡辺ら、Hiroshima J. Med. Sci., 第38巻, 1号, 頁
49〜51 (1989年) )、毒性および腎毒性が低く安全なP
QQ誘導体の開発が望まれている。
【0003】
【課題を解決するための手段、作用】本発明者らは、生
理活性の高いPQQ誘導体について鋭意研究を重ねた結
果、PQQとアンモニア、蟻酸およびアルデヒドとを反
応させることにより、新規なイミダゾピロロキノリン化
合物が得られることを見いだし、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は下記の化2で示される2−置換−
5,7,9−トリカルボキシ−1H,6H−イミダゾ
[4,5−h]ピロロ[2,3−f]キノリン(以下I
PQと記す)およびその塩に関する。IPQの塩として
は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウ
ム塩などがある(IPQおよびIPQ塩を総称して、以
下IPQ類と記すこともある)。
【0004】
【化2】 [ただし、化2においてRはアルキル基、アリル基、フ
ェニル基、および置換フェニル基を示す]
【0005】本発明のIPQ類を得る方法としては、P
QQを含有する溶液に、アンモニア、蟻酸およびアルデ
ヒドを添加し、PQQをIPQに変化させ、これを精
製、回収する方法が比較的簡単であり、実用的である。
【0006】本発明において使用されるPQQを含有す
る溶液としては、 1.メタノールの資化性を有し、かつ、PQQを菌体外
に生産する能力を有する細菌をメタノールを炭素源とす
る培地中に培養して得られるPQQを含有する培養液、 2.メタノールの資化性を有し、かつ、PQQを菌体外
に生産する能力を有する細菌をメタノールを炭素源とす
る培地中に培養して得られるPQQを含有する培養液
を、酸性処理,塩析処理などの方法により回収して得ら
れたPQQを含有する粉体を水または、緩衝液に溶解し
て得られる溶液、 3.高純度のPQQおよびPQQ塩を、水または、緩衝
液に溶解して得られる溶液などがある。
【0007】このようにして得られたPQQを含有する
溶液に、アンモニア、蟻酸およびアルデヒドを添加し、
該溶液中に含まれるPQQとで反応させる。但し、該溶
液がPQQを含有する培養液で、十分量のアンモニアを
すでに含有している場合は、蟻酸とアルデヒドのみの添
加でも良い。
【0008】このとき添加されるアンモニアとしては、
硫酸アンモニウム,塩化アンモニウムなどのアンモニウ
ム塩類、アンモニア水、アンモニアガスなどがあげられ
るが、実用上は、25%アンモニア水、アンモニウム塩
類が用いられる。
【0009】アルデヒドとしては、アセトアルデヒド、
n−ブチルアルデヒドおよびn−オクチルアルデヒド等
の脂肪族アルデヒド、ベンズアルデヒドおよびパラヒド
ロキシベンズアルデヒド等の芳香族アルデヒドなどがあ
げられる。また、添加される蟻酸としては、蟻酸のほか
にその塩化合物を用いることができる。
【0010】これらの化合物の添加量は、化学理論量以
上であればよく、特に制限はないが、実用上は、アンモ
ニアとしては該溶液中に含有されているPQQに対して
1〜3000モル倍が好ましく、特に30〜1000モ
ル倍が好ましい。アルデヒドとしては、該溶液中に含有
されているPQQに対して1〜1000モル倍が好まし
く、特に5〜200モル倍が好ましい。
【0011】但し、アルデヒドに対するアンモニアのモ
ル比率が、低いときには、副生物として、オキサゾピロ
ロキノリン(2、7、9−トリカルボキシ−1H−オキ
サゾ[5、4−h]ピロロ[2,3−f]キノリン、以
下OPQと略す)が生成するので、アルデヒドに対する
アンモニアのモル比率は、5〜30モル倍が好ましい。
反応液のpHは、3〜10の範囲が好ましく、pH5〜
9が特に好ましい。反応温度は、0〜80゜Cが好まし
く、実用上特に25〜50゜Cが好ましい。
【0012】このようにして得られた反応生成液は、P
QQを含有する溶液としてPQQを含有する培養液など
を用いた場合、菌体やアルデヒドにより変性されたタン
パク質などの固形物が含まれているので、濾過もしくは
遠心分離などの通常の固液分離手段によって、固形分を
除去し、上澄液を得る。
【0013】pH3〜5などの低pHでIPQを生成さ
せた場合、生成したIPQが反応液中で沈澱物として存
在している場合もあるので、反応液のpHを中性以上に
し、生成したIPQを一旦溶解した後、上澄液を得る必
要がある。得られた上澄液からIPQが分離・回収され
る。
【0014】上澄液からのIPQの分離、採取方法は、
それ自体公知の方法によって行なうことが出来る。たと
えば、イオン交換クロマトグラフィー、濃縮物のゲル濾
過、凍結乾燥物の溶解抽出、逆相カラムクロマトグラフ
ィー、再結晶あるいはアフィニィティクロマトグラフィ
ーなどが利用できる。
【0015】また、PQQを含有する溶液として高純度
のPQQおよびPQQ塩を水または緩衝液に溶解して得
られる溶液を用いた場合、該反応液中にほとんど不純物
が含まれないため、酸性側でIPQを沈澱させ、これを
pH8の水溶液に溶解させた後ヘキサンなどの有機溶媒
で余剰のアルデヒドを抽出除去することによって、容易
に高純度のIPQを得ることができる。
【0016】IPQ類の同定には、元素分析、核磁気共
鳴スペクトル、赤外吸収スペクトルおよび紫外・可視吸
収スペクトルなどの手段が用いられる。また、IPQ類
の定量は、高速液体クロマトグラフィーにより行なうこ
とが出来る。
【0017】本発明に係わるIPQの具体例としては以
下化合物を挙げることができる。 化合物1:2−メチル−5,7,9−トリカルボキシ−
1H,6H−イミダゾ[4,5−h]ピロロ[2,3−
f]キノリン 化合物2:2−プロピル−5,7,9−トリカルボキシ
−1H,6H−イミダゾ[4,5−h]ピロロ[2,3
−f]キノリン 化合物3:2−ヘプチル−5,7,9−トリカルボキシ
−1H,6H−イミダゾ[4,5−h]ピロロ[2,3
−f]キノリン 化合物4:2−フェニル−5,7,9−トリカルボキシ
−1H,6H−イミダゾ[4,5−h]ピロロ[2,3
−f]キノリン 化合物5:2−(4−ヒドロキシフェニル)−5,7,
9−トリカルボキシ−1H,6H−イミダゾ[4,5−
h]ピロロ[2,3−f]キノリン 化合物の物性を以下の表1に示した。
【0018】
【表1】
【0019】
【実施例】本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 100ml容のビーカー中に、100mg(0.303
mmol)のPQQを含む水溶液25mlを入れ、これ
に50mlの20%塩化アンモニウム(w/w%)と
0.5gの蟻酸ナトリウムを添加した。この溶液に各種
アルデヒド10mmolを加えて室温で36時間攪拌
し。反応溶液のpHを塩酸で2とし、析出する固体を濾
別した。固体を100mlの蒸留水にpH8で溶解さ
せ、この溶液をヘキサンで洗浄した。水層をまた塩酸に
てpH2とし、析出した固体を濾別、乾燥し、表2に示
す結果を得た。純度は高速液体クロマトグラフィーによ
って分析した。
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】本発明の新規化合物は、新規なイミダゾ
ピロロキノリン化合物であり、その構造は、PQQに類
似しており、新しい生理活性物質として医薬あるいは農
薬としての用途が期待される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1で示されるイミダゾピロロキノリン
    化合物およびその塩。 【化1】 [ただし、化1においてRはアルキル基、アリル基、フ
    ェニル基、および置換フェニル基を示す]
JP27615992A 1992-10-14 1992-10-14 新規なイミダゾピロロキノリン化合物 Pending JPH06128260A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27615992A JPH06128260A (ja) 1992-10-14 1992-10-14 新規なイミダゾピロロキノリン化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27615992A JPH06128260A (ja) 1992-10-14 1992-10-14 新規なイミダゾピロロキノリン化合物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06128260A true JPH06128260A (ja) 1994-05-10

Family

ID=17565566

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27615992A Pending JPH06128260A (ja) 1992-10-14 1992-10-14 新規なイミダゾピロロキノリン化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06128260A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018209601A1 (zh) * 2017-05-17 2018-11-22 南京舒鹏生物科技有限公司 吡咯喹啉醌衍生物及其组合物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018209601A1 (zh) * 2017-05-17 2018-11-22 南京舒鹏生物科技有限公司 吡咯喹啉醌衍生物及其组合物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102686568B (zh) 麦角硫因及类似物的合成方法
JP2004527577A (ja) 4−フェニル酪酸の合成
US20110034690A1 (en) Process for the preparation of pure prulifloxacin
JPH06128260A (ja) 新規なイミダゾピロロキノリン化合物
JPH01216983A (ja) (±)−テトラヒドロフラン−2−カルボン酸の光学分割方法
JPH0291035A (ja) 天然ゴム漿液中のl−クエブラキトールの採取方法
JP3716376B2 (ja) 光学分割剤およびそれを用いた光学活性3−アミノピロリジン誘導体の製造法
JP3791554B2 (ja) イミダゾピロロキノリンの製造法
JPH0570460A (ja) 新規なピロロキノリン化合物
JPH0633259B2 (ja) ベルベリンアルカロイドの分離精製法
JPH0565284A (ja) 新規なイミダゾピロロキノリン化合物
RO111677B1 (ro) Procedeu si intermediar pentru prepararea oxitetraciclinei pure
CN114195761B (zh) 一种高纯度西他沙星3/2水合物的制备方法
JPH06128258A (ja) イミダゾピロロキノリンの製造方法
CN109369642B (zh) 一种阿哌沙班有关物质及其制备方法和用途
JPH078853B2 (ja) ドーパミン誘導体の製法
JPH11180948A (ja) S−(1,2− ジカルボキシエチル) グルタチオンの製造法
JP2728735B2 (ja) 天然ゴム漿液中のl―クエブラキトールの採取方法
JP3864996B2 (ja) 新規なイミダゾピロロキノリン化合物
JPH0753524A (ja) 2−ブチル−4−クロロイミダゾール−5−カルバルデヒドの製造法
JPH03123781A (ja) ピロロキノリンキノンエステル
JPH0899984A (ja) サルコミンの製法
JPS5929689A (ja) 5−メチル−7−ジエチルアミノ−↓s−トリアゾロ〔1,5−↓a〕ピリミジンの精製法
JPS5939896A (ja) 5−メチル−7−ジエチルアミノ−s−トリアゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの精製法
JPH0158190B2 (ja)