JPH06107020A - 自動変速機付車両の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機付車両の油圧制御装置

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JPH06107020A
JPH06107020A JP26014692A JP26014692A JPH06107020A JP H06107020 A JPH06107020 A JP H06107020A JP 26014692 A JP26014692 A JP 26014692A JP 26014692 A JP26014692 A JP 26014692A JP H06107020 A JPH06107020 A JP H06107020A
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JP
Japan
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control device
oil pressure
oil
automatic transmission
hydraulic control
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Application number
JP26014692A
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English (en)
Inventor
Shinji Kasuga
慎司 春日
Yasuo Hojo
康夫 北條
Akira Hoshino
明良 星野
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自動変速機と動力分配機の油圧装置が連結さ
れ、共通の油圧発生源から該油圧制御装置へ制御油が供
給されるタイプの車両用制御装置において、油圧発生源
の大容量化及び増設を図ることなく、自動変速機側油圧
制御装置の制御性を確保する 【構成】自動変速機1の油圧制御装置40(第1油圧制
御装置)と動力分配機2の油圧制御装置100(第2油
圧制御装置)とを油圧的に連結すると共に、共通の油圧
発生源30を有した車両用油圧制御装置において、第1
油圧制御装置側の必要な制御油流量が増加することを判
断手段5(動力分配機用電子制御装置)が検知した時
は、第2油圧制御装置が制御油を必要としていても所定
時間だけ第2油圧制御装置側へ供給される制御油流量を
制限する流量制限手段を備え、自動変速機側の制御性の
悪化を抑制した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の油圧制御装置
において、特に、自動変速機の油圧制御装置と動力分配
機の油圧制御装置が油圧連結されている油圧制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に車両用の自動変速機は、該自動
変速機における各摩擦係合手段の油圧アチュエータに車
両状態に応じて油圧の給排を行うことで制御されてい
る。又、近年、エンジンからの駆動力を前後又は左右に
分配する動力分配機に摩擦係合手段を設け、該摩擦係合
手段へ制御油の給排を制御することよって前後又は左右
の差動回転や動力の切り換え等を任意に制御する動力分
配機も提案されている。その中でも、動力分配機を制御
する車両と制御しない車両における装置又は部品の共通
化を図る為、自動変速機の油圧制御装置に動力分配機の
油圧制御装置を連結して、共通の油圧発生源を共用する
技術が、例えば、特開昭61−44031号公報などに
記載されている。
【0003】この公報には、自動変速機(以後A/T)
の油圧制御装置と4輪駆動用トランスファ(以後T/
F)の油圧制御装置を連結し、A/Tの油圧制御装置に
て調圧したライン圧をT/Fの制御油の元圧として用い
ている点が開示されている。この制御油は、該T/Fに
設けられた2輪−4輪切換え用クラッチ及び副変速機の
クラッチ及びブレーキの制御に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記装置は、A/Tの
油圧制御装置とT/Fの油圧制御装置が各々独立して制
御可能となっている。その為、例えばT/Fの油圧制御
装置に制御油圧を供給している時、A/Tの油圧制御装
置にも制御油の供給が必要となると一時的に流量が不足
し、A/Tの制御性が悪くなるという問題が生じる。特
に、車庫入れや縦列駐車等を行う際、T/Fをある状態
に保つためT/F油圧制御装置に制御油の供給を行いつ
つ、シフトレバーをニュートラル(N)から前進レンジ
又は後進レンジに切り換えた場合には、A/T油圧制御
装置へ供給する制御油流量が不足し変速時間が延び操作
フィーリングを著しく悪化させてしまうという問題を生
じてしまう。
【0005】本発明は上記の事情を背景としてなされた
ものであって、A/Tの油圧制御装置とT/Fの油圧制
御装置を連結し且つ共通の油圧発生源を用いた自動変速
機付車両の油圧制御装置において、油圧発生源の大容量
化又は増設を行うことなく制御性に優れた油圧制御装置
を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、自動変速機の変速を制御する第1油圧制御
装置と、該自動変速機からの出力を各車輪に分配する動
力分配機と、その動力分配機を制御する第2油圧制御装
置とを備え、第1及び第2油圧制御装置が相互に油圧連
結され且つ共通の油圧発生源を有すると共に、前記第1
及び第2油圧制御装置が各々独立して制御可能な自動変
速機付車両の油圧制御装置において、第1の油圧制御装
置に用いる制御油の必要流量が増加するのを検出又は予
測する判断手段と、該判断手段が第1油圧制御装置の必
要流量が増加すると判断した時、第2油圧制御装置へ制
御油の供給が必要又は供給している状態においても、所
定時間第2油圧制御装置への制御油の供給を制限する流
量制限手段とを備えている。
【0007】
【作用】本発明は上記構成により、定常時は自動変速機
の油圧制御装置(第1油圧制御装置)及び動力分配機の
油圧制御装置(第2油圧制御装置)それぞれに独立した
制御が可能であると共に、第1油圧制御装置に用いる制
御油流量が増加すると判断した時は、第2油圧制御装置
への制御油の供給が所定時間制限される為、第1油圧制
御装置に必要な制御油流量を確保できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は実施例の概要を模式図で示したものであ
る。図2は図1の特徴部分を更に詳細に表したものであ
る。
【0009】先ず、図1について説明する。実施例は、
本発明を自動変速機付きの四輪駆動車両に適応したもの
であり、エンジン3、エンジン3によって常時駆動され
る油圧発生源30、自動変速機1、該自動変速機を構成
する摩擦式多板クラッチ又はブレーキを押圧可能に設け
られる油圧アクチュエータへの、制御油の給排を車両状
態に応じて制御する第1油圧制御装置40を備えてい
る。さらに、その自動変速機から出力される動力を前後
輪に分配する動力分配機2を備えており、第2油圧制御
装置100は、該動力分配機2内に設けられる油圧アク
チュエータへ制御油の給排を制御することによって動力
分配機2の働きをコントロールする制御装置である。
【0010】12実施例では、自動変速機用電子制御装
置(ECU)などからの情報に基づいて第1油圧制御装
置40の必要流量が増加することを判断手段5が検知し
た場合、第2油圧制御装置100に設けられた流量制限
手段によって第2油圧制御装置への制御油の流入を制限
する。この場合、例え、動力分配機の油圧アクチュエー
タへ制御油が供給されていたとしても、また、供給が開
始されようとしていたとしても一時的にその制御が禁止
され、動力分配機の油圧アクチュエータへの制御油の供
給が制限されるように構成されている。
【0011】上述した実施例の特徴部分を詳細に記載し
た図2、自動変速機1の各摩擦係合要素の係脱とシフト
ポジョンの関係を示した図3及び、動力分配機2のクラ
ッチの制御フローを示した図4に基づいて、更に説明す
る。
【0012】図2に示される自動変速機1は、3つの遊
星歯車装置,3つの摩擦式多板クラッチ、4つの摩擦ブ
レーキから構成されており、図3に示すようにシフトレ
バーのポジションがパーキングレンジ(P)又はニュー
トラルレンジ(N)のときは、クラッチC0 以外は全て
開放状態にある。その状態から、前進レンジ(例えばD
レンジ:車両停止中又は停止状態に近い時は1速段とな
る)やリバースレンジ(R)にシフトした場合、Dレン
ジの時で1つ、Rレンジの時は2つの摩擦クラッチ又は
ブレーキを開放状態から係合状態としなければならず、
第1油圧制御装置は自動変速機側のクラッチ又はブレー
キを係合させる為、大量の制御油を該クラッチ又はブレ
ーキの油圧アクチュエータに供給しなしなければならな
い。このようにN又はPレンジから前進段(D)レンジ
やRレンジに切り換えられる時第1油圧制御装置の必要
な制御油流量は増加することとなる。この時、第1油圧
制御装置側に必要流量が確保されない場合、変速時間の
遅延を引き起こすこととなり、操作フィーリングの悪化
を招く恐れがある。
【0013】一方、実施例におけるトランスファー(動
力分配機)2は、シングルプラネタリから構成されるセ
ンターデフ15を備えている。該センターデフ15の2
つの出力メンバーであるサンギヤ12,リングギヤ14
は、それぞれ後輪側出力軸10と、後輪側への出力軸1
0と平行に配置される前輪側出力軸(図示せず)に動力
を伝達する駆動側スプロケット20に連結されている。
更に、該サンギヤ12はクラッチC10を介して入力部材
であるキャリア16と連結可能となっている。このよう
に構成されるトランスファ2は、クラッチC10が開放さ
れている所謂センタデフフリーの四輪駆動状態(この状
態を第1状態)、クラッチC10が係合しているセンター
デフロックの四輪駆動状態(この状態を第2状態)、ク
ラッチC 10を目標の動力分配状態になるように制御して
いるトルクスプリット四輪駆動状態(この状態を第3状
態)の、計3つの四輪駆動状態を車両状態に応じて設定
可能となっている。
【0014】詳しくは、第1状態では、センターデフは
自動変速機からの駆動力を前輪側(サンギヤ12)に
3、後輪側(リングギヤ14)に7の割合で分配し、第
2状態では、入力メンバーであるキャリア16とサンギ
ヤ12がクラッチC10により連結されている為、センタ
ーデフ15を構成するリングギヤ14、キャリア16、
サンギヤ12の3部材は一体的に回転することとなり前
後輪の差動を許容しない所謂デフロック(直結)状態と
なり、駆動力を前後輪に略5:5の割合いで分配するこ
ととなる。〔尚、センターデフが上記直結状態の場合、
前後輪への分配比は、前後輪の路面状態また前後輪の接
地荷重(加減速度によっても変化する)によって変動す
る為、ここでは、略5:5と表現する〕。また、第3の
状態は、クラッチC10の係合力を制御することによって
前後輪への駆動力分配を3:7〜略5:5(直結)の範
囲で可変制御している。
【0015】尚、本実施例では、車両の安定性をより向
上させる為、特開昭55−72420号公報にて知られ
ような『発進時のセンターデフロック制御』を行ってい
る。その為、発進時には前記クラッチC10が完全係合即
ち第2状態となるように、第2油圧制御装置側100を
介してクラッチC10に制御圧がほぼ最大値で供給される
よう制御機構が構成されている。
【0016】次に油圧制御機構について説明する。ま
ず、オイルポンプ30(油圧発生源)から供給される制
御油は自動変速機1側に適した圧となるように車両状態
(例えば車速、変速段、スロットル開度等のエンジン負
荷)に応じ第1油圧制御装置40内に設けられた調圧弁
(図示せず)にて調圧される。該調圧された圧はライン
圧(PL )と称され油路42に常時供給されている。こ
の油路42は第2油圧制御装置100にも連結されてお
り、前述したクラッチC10への供給元圧となっている。
【0017】クラッチC10を制御する第2油圧制御装置
は減圧弁50、電磁比例弁60、コントロール弁70か
ら構成されている。図2に示された各弁は、中心対象に
左右側で異なる作動状態を示しており、電磁比例弁60
及びコントロール弁70においては、図左側が第1状態
で図右側が第2状態を示している。
【0018】油路42は第2油圧制御装置内で分岐し、
一方は減圧弁50のポート51へ、他方はコントロール
弁70のポート72にそれぞれ連結されている。減圧弁
50はスプール53を挟んで両側に対向配置される油室
を備えており、一方側の油室57には該スプールを図示
上方に付勢する即ち、ポート52から出力される圧が増
圧される側に付勢するように作用するスプリング54を
有しており、また、他方側の油室55にはポート52か
ら出力される圧が溝56を介して供給されていおり、ポ
ート52からの出力圧が高まると逆に減圧する側にスプ
ールを移動させるように作用する。このように対向する
両室の力が釣り合うようスプール53の位置が制御され
ることにより、ポート51から供給されるライン圧が減
圧され略一定のモジュレイト圧(PMO)をポート52か
ら出力するように構成されている。
【0019】そのモジュレイト圧(PMO)は電磁比例弁
60のポート63に供給される。該電磁比例弁60はソ
レノイド65に流す電流に応じて生じる推力をプランジ
ャ66を介してスプール64に作用させており、上記電
流は車両状態に応じたトランスファ用電子制御装置(判
断手段5)からの制御信号によりコントロールされてい
る。そして該スプール64が上下方向に移動することに
より、ポート61を介して連通される油路62の油圧
(制御圧:PSOL )を任意の圧に調圧可能となってい
る。尚、該制御圧PSOL は、クラッチC10の係合状態を
決定するクラッチ圧(PC )と1対1で対応するように
設定されている。
【0020】コントロール弁70は、スプール74を挟
んで対向する両端に油室73及び75が構成され、油室
75には前述した制御圧(PSOL )が供給され、油室7
3には該制御圧とは反対向きに作用するスプリング76
が配設されると共に油路72の圧がフィードバックとし
て供給されている。更に、コントロール弁75にはドレ
ン(大気開放)室に連通されるポート77、78、油路
42と連通されライン圧(PL )が供給されるポート7
2、センターデフ15の差動を制御するクラッチC10
油圧アクチュエータ(図示せず)と連通される油路72
にクラッチ圧(PC )を出力するポート71がそれぞれ
形成されており,各ポートがスプール74に設けられた
3つのランドによって断続可能となっている。例えば、
図2の左側の状態は、油室75の制御圧(PSOL )がほ
ぼ最小値となっている為、油室73の図示上方への付勢
力が上回り、スプール74が上方に移動した状態を示し
ており、その場合、真ん中のランド79によってライン
圧(PL )の供給が遮断されると共に、油路72がドレ
ンポート78に連通される。その結果、クラッチC 10
油圧アクチュエータ内のクラッチ圧(PC )は排出され
完全開放状態(即ち、第1状態)となる。
【0021】上記電磁比例弁60とコントロール弁70
は、本発明を構成する流量制限手段をも構成しており、
制御油の洩れが存在するクラッチC10側への供給流量を
制限可能になっている。この流量制限手段は、予め設定
されたクラッチC10への供給量よりも、自動変速機側の
第1油圧制御装置40の必要な制御油流量が確保できる
だけ制限すればよいが、本実施例においては、制御の容
易性上、トランスァ電子制御装置(判断手段5)が第1
油圧制御装置40の必要流量が増加すると判断した場合
には、電磁比例弁60から出力される制御圧(PSOL
をほぼ0とし、コトロール弁70を上述した図2の左側
の状態に切り換えるように設定されている。なお、通常
は第1状態を設定する場合でも、直ぐに第2及び第3状
態への移行が可能となるように、スタンバイ機構とし
て、油路62の制御圧に若干の油圧が生じるようにする
為、電磁比例弁には若干の電流が流れており、図2の左
側る示したスプール64の位置よりも少し下方側に位置
せしめられている。
【0022】以上、説明した構成に基づき、図4に示し
た制御フローを説明する。この制御フローは、クラッチ
10への供給されるクラッチ圧PC の算出方法に関する
フローである。このクラッチ圧PC と、該クラッチ圧P
C を得るために電磁比例弁60によって調圧されコント
ロール弁70に供給される制御圧PSOL とは1対1に対
応して設定されている。その為、実際にはこの制御の
後、設定クラッチ圧PCを得る為に対応するPSOL 圧を
求め、その圧が得られるように予め設定された電流を電
磁比例弁60に供給する制御がなされることとなる。こ
の制御(図4開示の制御)の結果、どの様にクラッチ圧
C が変化するのかを図5に示している。
【0023】尚、トランスファ2のクラッチC10は車両
状態に応じて第1乃至第3状態の何れかとなるように制
御されているが、本実施例では発進時、該クラッチC10
を係合した第2状態とすることで、前後輪間の差動回転
を制限し車両の安定性を向上させることを狙っている。
しかしながら、以下の制御フローでは前述の発進時にお
けるセンターデフ差動制限制御を実施するような条件下
であっても、その制御を実行することによって、自動変
速機側の第1油圧制御装置で制御油流量の不足が生じシ
フトフィールに悪影響を及ぼすような場合には、トラン
スファ側への制御油の流入を制限しクラッチC10を開放
状態とすることを表している。
【0024】先ず、図4に示したステップ(以後S)1
として発進状態か否かを判断する為に、現在の車速
(V)が所定車速(V0 )よりも小さい略停止状態で、
且つ、ニュートラルレンジ(N)又はパーキングレンジ
(P)から前進段(Dレンジ,2ndレンジ等)又は後
進段レンジ(R)に切り換えられたか否かを判断する。
ここで両条件ともに満たした場合、発進状態と判断しS
2に移り、そうでない場合はリターンされる。
【0025】尚、今回の発進状態とは、特に上述した条
件が成立した場合、即ちドライバーのシフト操作を伴う
発進状態を指しており、第1油圧制御装置40側の制御
油の必要流量が増大し、流量不足が生じる可能性が大き
くなる条件ともなっている。よって、例えばDレンジ状
態時ブレーキオンによる停止状態からブレーキを解除す
ることによって生じる発進状態等、第1油圧制御装置4
0側の必要流量が増大しないような発進状態は除いて設
定されている。
【0026】S2は、クラッチ圧PC を現時点でのクラ
ッチ圧PCTとなるよにう制御することを示している。こ
のクラッチ圧PC は、図5のタイムチャートに示すよう
に、S1以前の制御では所定のクラッチ圧となるように
トランスファ用電子制御装置によって制御されており、
センタデフ15は若干の制限が加えられた第3状態とな
っている。今回はS2の状態で制限状態となるような圧
が供給されているが、車両状態においては、S2におけ
るPCT圧が第1状態となる圧であっても良い。尚、この
S2の制御は、S3〜S4のステップによって所定時間
A 維持される。この所定時間TA は、制御判断(S
2)開始から次のステップに移るまでのディレイタイム
を形成し、不必要なクラッチC10の切換えを防止する為
の時間である。この所定時間TA は、実際にS1のシフ
ト切換えが行われたか否かを自動変速機1側の電子制御
装置で判断する為に設定されているディレイ時間と同じ
ように設定してあってもよい。
【0027】S4で所定時間TA が経過したと判断され
るとS5に移り、自動変速機側で流量不足による変速フ
ィールの悪化が生じる条件か否かをより詳細に判断す
る。そこで、ブレーキが踏まれており、シフトレンジが
ニュートラルレンジ以外であり、且つスロットル開度θ
が所定開度以下ならば、変速遅れが特にフィールの悪化
としてドライバラーに伝達される可能性が大きいと判断
し、S6を実行する。この制御条件は、ブレーキオン時
は車両が停止していると考えられ、又、スロットル開度
が小さい時は車両の滑らかな発進が期待されると考えら
れる為、特に変速の遅れによるフィーリング悪化が増長
されドライバーに伝えられると考えて設定されており、
今回の制御では特にその場合いのみ流量制限制御が実行
されるようにS6を設定している。
【0028】また、今回、制御圧の元圧として用いてい
るライン圧は、通常エンジン負荷に応じて増大するよう
に設定されているため、判断基準に用いたスロットル開
度θ 0 を、現在のスロットル開度θがその値θ0 以上で
あればオイルポンプが発生する制御油の流量が、第1及
び第2油圧制御装置側40,100を同時に制御しても
必要十分な状態となるような値に設定してもよい。ま
た、S5の判断条件が満たされない場合は、後述のS9
に移り設定クラッチ圧PC をPCTに復帰させる制御を実
行する。
【0029】S6では、クラッチ圧PC の設定圧を0と
する。クラッチ圧PC を0にする為には、前述の第2油
圧制御装置100の説明で述べたように、電磁比例弁6
0の制御電流を遮断し、制御圧PSOL をほぼ0とするこ
とによって、コントロール弁70を図2左側の状態に切
り換える。その結果、油圧42から油路72への制御油
の供給が遮断されると共に、油路72がドレンポート7
8と連通される為、油路72のクラッチ圧PC はほぼ0
となる。この為、コントロール弁からクラッチC10に至
る油圧装置間での洩れ等による制御油消費は好適に低減
され、ライン油路412第1油圧制御装置で必要な制御
油流量が確保されることとなる。
【0030】その後のS7、S8では、所定時間TB
制御がS9に移るのを制限している。この所定時間TB
は、自動変速機の変速が実際に変速を開始してから完了
するまでに必要な時間に設定するのが好ましく、予め記
憶した時間を、エンジン負荷や変速レンジに応じて補正
するようにしてもよい。また、所定時間TB 間の間にS
5による判断条件が不成立となった場合には、S5から
S9ヘ移る。
【0031】S9では、TB 時間経過後、設定クラッチ
圧PC を前述の制御開始時点のクラッチ圧PCTとなるよ
うに開示した式に基づいて復帰させることを示してい
る。S9に示した式の係数K1 及びK2 は復帰させる際
の過渡特性を決定するもので条件に応じて変化させても
よい。
【0032】12上、図1〜図5を基に実施例の説明を
行ったが、上記実施例に限定されることなく、本発明を
逸脱しない範囲で更に別の態様での実施が可能である。
例えば、実施例は、本発明を四輪駆動車両のトランスフ
ァ用油圧制御装置に用いた例を開示したが、FF車両
や、FR車両などにおける左右輪に動力を分配するフロ
ントデフやリアデフ等の油圧制御装置に用いても良い。
【0033】また、本実施例においては流量制御手段を
第2油圧制御装置内に配置し、電磁比例弁60とコント
ロール弁70にその働きを兼用させたが、図1のA及び
Bにて示すような箇所に新たに流量制限手段を設けるこ
とも可能である。
【0034】更には、図4の制御フローS1では必要流
量が増大する条件を予め予測し、その条件の成立によっ
て流量増大を判断したが、各種センサーを設けて実際の
制御油の流量を検出してその判断をおこなってよい。
【0035】また、S6で示したクラッチ圧PC =0と
する制御を、S1の条件を成立後直ぐに実行するように
しても良い。しかしこの場合、PC =0を維持する時間
は、所定時間TA 及びTB の両方を考慮した時間に設定
されるのが好ましい。もちろん、S4の後にS9を実行
することも同様に可能である。
【0036】また、実施例の差動制限クラッチ以外の、
例えば、動力伝達の断続クラッチやトランスファ装置の
副変速機の切り換えクラッチやブレーキ等の油圧制御装
置であっても同様の制御が可能である。
【0037】本実施例では、第2油圧制御装置側に流出
する制御油を制限する条件を、発進時におけるシフトレ
ンジの切り換え時を設定したが、その他、温度による条
件であっても良い。例えば、低温時(暖気前)の油の粘
性抵抗の増大に伴う第1油圧制御装置の必要流量不足、
制御油高温時のリーク量増大に伴う必要流量の不足など
を考慮して設定してもよい。
【0038】
【発明の効果】本発明を行うことによって、自動変速機
側油圧制御装置(第1油圧制御装置)と動力分配機側油
圧制御装置(第2油圧制御装置)を油圧的に連結し共通
の油圧発生源を用いた場合でも、定常時は各々の油圧制
御を独立して実行可能であると共に、自動変速機側での
必要な制御油流量が増加するような過渡時においても、
所定時間のみ第2油圧制御装置への制御油の供給が制限
されることとなり、第1油圧制御装置の必要流量は確保
される。この為、油圧発生源の容量アップ(第2油圧制
御装置を備えていないタイプに比べ)、又は油圧発生源
の増設を極力抑制しつつ自動変速機側の制御性を確保す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の模式図
【図2】実施例のポイント部分を開示した図
【図3】図2に開示された自動変速機におけるクラッチ
及びブレーキの係合表
【図4】実施例の制御フローチャート
【図5】クラッチ圧PC の時間変化を示したタイムチャ
ート
【符号の説明】
1 自動変速機 2 駆動力分配装置(トランスファ) 5 判断手段(トランスファ用電子制御装置) 40 第1油圧制御装置 60 電磁比例弁(流量制限手段) 70 コントロール弁(流量制限手段) 100 第2油圧制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動変速機の変速を制御する第1油圧制
    御装置と、該自動変速機からの出力を各車輪に分配する
    動力分配機と、その動力分配機を制御する第2油圧制御
    装置とを備え、第1及び第2油圧制御装置が相互に油圧
    連結され且つ共通の油圧発生源を有すると共に、前記第
    1及び第2油圧制御装置が各々独立して制御可能な自動
    変速機付車両の油圧制御装置において、 第1の油圧制御装置に用いる制御油の必要流量が増加す
    るのを検出又は予測する判断手段と、該判断手段が第1
    油圧制御装置の必要流量が増加すると判断した時、第2
    油圧制御装置へ制御油の供給が必要又は供給している状
    態においても、所定時間第2油圧制御装置への制御油の
    供給を制限する流量制限手段と、 を備えることを特徴とする自動変速機付車両の油圧制御
    装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20100105460A (ko) 2009-03-18 2010-09-29 제이에스알 가부시끼가이샤 액정 배향제, 액정 배향막, 액정 표시 소자, 폴리아믹산, 이미드화 중합체 및 디아민 화합물
KR20100112073A (ko) 2009-04-08 2010-10-18 제이에스알 가부시끼가이샤 액정 배향제 및 액정 표시 소자
KR20100133300A (ko) 2009-06-11 2010-12-21 제이에스알 가부시끼가이샤 액정 배향제 및 그의 관련 화합물, 및 액정 표시 소자
KR20110023734A (ko) 2009-08-28 2011-03-08 제이에스알 가부시끼가이샤 액정 배향제, 액정 배향막, 액정 표시 소자, 화합물 및 이 화합물의 제조 방법
KR20110023735A (ko) 2009-08-28 2011-03-08 제이에스알 가부시끼가이샤 액정 배향제, 액정 배향막, 액정 표시 소자, 화합물 및 이 화합물의 제조 방법
KR20110046257A (ko) 2009-10-28 2011-05-04 제이에스알 가부시끼가이샤 액정 배향제, 액정 표시 소자, 및 이에 포함된 화합물 및 중합체

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