JPH06104656B2 - スルホニウム化合物およびその製造方法 - Google Patents
スルホニウム化合物およびその製造方法Info
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- JPH06104656B2 JPH06104656B2 JP15098586A JP15098586A JPH06104656B2 JP H06104656 B2 JPH06104656 B2 JP H06104656B2 JP 15098586 A JP15098586 A JP 15098586A JP 15098586 A JP15098586 A JP 15098586A JP H06104656 B2 JPH06104656 B2 JP H06104656B2
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- sulfonium compound
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- acid
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なスルホニウム化合物及びその合成方法に
関する。
関する。
さらに詳しくは、有機化合物のアシル化反応に関して、
特に水溶液中においてアシル化を可能にする、優れたア
シル化試薬としての用途をもつ新規なスルホニウム化合
物、及びその合成方法に関する。
特に水溶液中においてアシル化を可能にする、優れたア
シル化試薬としての用途をもつ新規なスルホニウム化合
物、及びその合成方法に関する。
[従来技術] 4−ヒドロキシ−2−メチルフェニルジメチルスルホニ
ウム ヨージドはJ.Amer.Chem.Soc.,80,3425(1958)に
記載された公知化合物であり、酸性度の高い水溶性フェ
ノール誘導体として知られている。しかしながら、この
化合物をエステルに誘導し、かつ、その活性エステルと
しての機能を報告した例はない。
ウム ヨージドはJ.Amer.Chem.Soc.,80,3425(1958)に
記載された公知化合物であり、酸性度の高い水溶性フェ
ノール誘導体として知られている。しかしながら、この
化合物をエステルに誘導し、かつ、その活性エステルと
しての機能を報告した例はない。
[発明の構成] 本発明は、下記一般式(1)で示される新規スルホニウ
ム化合物に関する。
ム化合物に関する。
(ここでR1はアルキル基、tert−ブチロキシ基、ベンジ
ルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基のいずれか
を示す。Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基のい
ずれかである。R2,R3は独立してC1〜C4のアルキル基を
示す。Yはハロゲン原子、過塩素酸、アルキル硫酸、硫
酸水素あるいはp−トルエンスルホン酸のいずれかであ
る。) 本化合物の好ましい態様を例示すれば、4−アセトキシ
フェニルジメチルスルホニウム メチル硫酸塩,4−アセ
トキシフェニルジメチルスルホニウム クロライド,4−
アセトキシフェニル ジエチルスルホニウム エチル硫
酸塩,4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニル
ジメチルスルホニウム メチル硫酸塩,4−(ベンジルオ
キシカルボニルオキシ)フェニルジメチルスルホニウム
過塩素酸塩,4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)
フェニルジメチルスルホニウム p−トルエンスルホン酸塩,4−(tert−ブチルオキシカ
ルボニルオキシ)フェニルジメチルスルホニウム メチ
ル硫酸塩,4−(p−メトキシベンジルオキシカルボニル
オキシ)フェニルジメチルスルホニウム メチル硫酸塩
が示される。
ルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基のいずれか
を示す。Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基のい
ずれかである。R2,R3は独立してC1〜C4のアルキル基を
示す。Yはハロゲン原子、過塩素酸、アルキル硫酸、硫
酸水素あるいはp−トルエンスルホン酸のいずれかであ
る。) 本化合物の好ましい態様を例示すれば、4−アセトキシ
フェニルジメチルスルホニウム メチル硫酸塩,4−アセ
トキシフェニルジメチルスルホニウム クロライド,4−
アセトキシフェニル ジエチルスルホニウム エチル硫
酸塩,4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニル
ジメチルスルホニウム メチル硫酸塩,4−(ベンジルオ
キシカルボニルオキシ)フェニルジメチルスルホニウム
過塩素酸塩,4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)
フェニルジメチルスルホニウム p−トルエンスルホン酸塩,4−(tert−ブチルオキシカ
ルボニルオキシ)フェニルジメチルスルホニウム メチ
ル硫酸塩,4−(p−メトキシベンジルオキシカルボニル
オキシ)フェニルジメチルスルホニウム メチル硫酸塩
が示される。
本化合物は、一般式(2)で表わされる4−ヒドロキシ
ジアルキルスルホニウム化合物とR1−CO−Cl(ここでR1
はアルキル基、tert−ブチロキシ基、ベンジルオキシ
基、p−メトキシベンジルオキシ基のいずれかを示
す。)で表わされる酸クロリドを有機溶剤中で第三級ア
ミンの存在下にアセトニトリル中で反応させて合成でき
る。
ジアルキルスルホニウム化合物とR1−CO−Cl(ここでR1
はアルキル基、tert−ブチロキシ基、ベンジルオキシ
基、p−メトキシベンジルオキシ基のいずれかを示
す。)で表わされる酸クロリドを有機溶剤中で第三級ア
ミンの存在下にアセトニトリル中で反応させて合成でき
る。
(ここでXは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基のい
ずれかである。R2,R3は独立してC1〜C4のアルキル基を
示す。Yはハロゲン原子、過塩素酸、アルキル硫酸、硫
酸水素あるいはp−トルエンスルホン酸のいずれかであ
る。) 反応に使用される有機溶剤は、アセトニトリルが好まし
い。他の極性溶媒を使用したのでは、好ましい収率とな
らない。また、上記の第三級アミンを例示すれば、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリ
ン、ピリジン等があげられる。反応温度はこの反応が発
熱反応であるので、15℃以下が好ましく、さらに好まし
くは、0〜10℃である。
ずれかである。R2,R3は独立してC1〜C4のアルキル基を
示す。Yはハロゲン原子、過塩素酸、アルキル硫酸、硫
酸水素あるいはp−トルエンスルホン酸のいずれかであ
る。) 反応に使用される有機溶剤は、アセトニトリルが好まし
い。他の極性溶媒を使用したのでは、好ましい収率とな
らない。また、上記の第三級アミンを例示すれば、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリ
ン、ピリジン等があげられる。反応温度はこの反応が発
熱反応であるので、15℃以下が好ましく、さらに好まし
くは、0〜10℃である。
また、一般式(2)で表わされる化合物と、R1−COOH
(ここでR1は上記定義に従う)で表わされるカルボン酸
とをアセトニトリル中でジシクロヘキシルカルボジイミ
ド等の脱水剤を作用させることによっても合成できる。
(ここでR1は上記定義に従う)で表わされるカルボン酸
とをアセトニトリル中でジシクロヘキシルカルボジイミ
ド等の脱水剤を作用させることによっても合成できる。
以上、いずれの合成法においても、溶媒としてはアセト
ニトリルが好ましく、他の溶媒では好ましい結果が得ら
れない。
ニトリルが好ましく、他の溶媒では好ましい結果が得ら
れない。
[作用] 従来、アシル化試薬としては、ペンタクロロフェノー
ル、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシスクシミド
に目的とするアシル部分の導入された活性エステルタイ
プのアシル化試薬や、アシルイミダゾール類に代表され
る活性アミドタイプのアシル化試薬が開発されている。
ル、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシスクシミド
に目的とするアシル部分の導入された活性エステルタイ
プのアシル化試薬や、アシルイミダゾール類に代表され
る活性アミドタイプのアシル化試薬が開発されている。
しかしながらこれらのアシル化試薬においては、化合物
自体水溶性あるいは親水性がないために、反応によって
生じるヒドロキシ化合物の除去が困難である。また、有
機溶媒に不安定な化合物、例えばタンパク質やペプチド
を基質とした場合には、非常に効率の悪い反応となる。
自体水溶性あるいは親水性がないために、反応によって
生じるヒドロキシ化合物の除去が困難である。また、有
機溶媒に不安定な化合物、例えばタンパク質やペプチド
を基質とした場合には、非常に効率の悪い反応となる。
本発明の化合物においてアシル化試薬として他に比類の
ない特徴としては、ほとんどの化合物が親水性ないし水
溶性であり、特に先に記載の一般式(1)において、X
=H,R2=R3=CH3,であり、Y=メチル硫酸および硫酸
水素の場合には、水への溶解度は30%以上ある。このこ
とにより従来困難であったアミノ酸、ペプチド、タンパ
ク質などの生体試料を水溶液中温和な条件下で容易にア
シル化することが可能である。
ない特徴としては、ほとんどの化合物が親水性ないし水
溶性であり、特に先に記載の一般式(1)において、X
=H,R2=R3=CH3,であり、Y=メチル硫酸および硫酸
水素の場合には、水への溶解度は30%以上ある。このこ
とにより従来困難であったアミノ酸、ペプチド、タンパ
ク質などの生体試料を水溶液中温和な条件下で容易にア
シル化することが可能である。
[実施例] 以下合成例ならびに使用例にて本発明を詳細にするが、
本発明の有用性は下記のみに限定されるものではない。
本発明の有用性は下記のみに限定されるものではない。
合成例1 4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニルジメ
チルスルホニウム メチル硫酸塩の合成 4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム メチル
硫酸塩2.6gをアセトニトリル20mlに溶解し10℃以下で撹
拌しながらベンジルオキシカルボニルクロリド1.6mlお
よびトリエチルアミン1.4mlを滴下した。析出するトリ
エチルアミン塩酸塩を除くため、反応液をろ過し、ろ液
を減圧下濃縮し残渣にエーテルを加えて結晶化した。
チルスルホニウム メチル硫酸塩の合成 4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム メチル
硫酸塩2.6gをアセトニトリル20mlに溶解し10℃以下で撹
拌しながらベンジルオキシカルボニルクロリド1.6mlお
よびトリエチルアミン1.4mlを滴下した。析出するトリ
エチルアミン塩酸塩を除くため、反応液をろ過し、ろ液
を減圧下濃縮し残渣にエーテルを加えて結晶化した。
収量 3.8g(95%) m.p 76〜80℃ IR 1760cm-1 (C=0) 元素分析値 C,51.33% H,5.11% S,15.91%
(理論値) (51.01) (4.99) (15.9
9) 合成例2 4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)−3−メチル
フェニルジメチルスルホニウム 過塩素酸塩の合成 4−ヒドロキシ−3−メチルフェニルジメチルスルホニ
ウム 過塩素酸塩2.68gをアセトニトリル30mlに溶解し1
0℃以下で撹拌しながら、ベンジルオキシカルボニルク
ロリド1.6mlおよびトリエチルアミン1.4mlを滴下した。
析出するトリエチルアミン塩酸塩を除くため反応液をろ
過しろ液を減圧下濃縮し残渣にエーテルを加えて結晶化
した。
(理論値) (51.01) (4.99) (15.9
9) 合成例2 4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)−3−メチル
フェニルジメチルスルホニウム 過塩素酸塩の合成 4−ヒドロキシ−3−メチルフェニルジメチルスルホニ
ウム 過塩素酸塩2.68gをアセトニトリル30mlに溶解し1
0℃以下で撹拌しながら、ベンジルオキシカルボニルク
ロリド1.6mlおよびトリエチルアミン1.4mlを滴下した。
析出するトリエチルアミン塩酸塩を除くため反応液をろ
過しろ液を減圧下濃縮し残渣にエーテルを加えて結晶化
した。
収量 3.5g(91%) m.p 129〜133℃ IR 1760cm-1 (C=0) 元素分析値 C,49.37% H,4.15% S,8.31%
(理論値) (49.15) (4.37) (8.24) 合成例3 4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウム メチル
硫酸塩の合成 4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム メチル
硫酸塩2.6gをアセトニトリル30mlに溶解し室温で撹はん
しながら塩化アセチル0.8mlおよびトリエチルアミン1.4
mlを滴下した。析出するトリエチルアミン塩酸塩を除く
ため、反応液をろ過し、ろ液を減圧下濃縮し残渣にエー
テルを加えて結晶化した。
(理論値) (49.15) (4.37) (8.24) 合成例3 4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウム メチル
硫酸塩の合成 4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム メチル
硫酸塩2.6gをアセトニトリル30mlに溶解し室温で撹はん
しながら塩化アセチル0.8mlおよびトリエチルアミン1.4
mlを滴下した。析出するトリエチルアミン塩酸塩を除く
ため、反応液をろ過し、ろ液を減圧下濃縮し残渣にエー
テルを加えて結晶化した。
収量 2.8g(92%) m.p 84〜86℃ IR 1760cm-1 (C=0) 元素分析値 C,42.54% H,4.99% S,21.05
% (理論値) (42.87) (5.19) (20.8
1) 合成例4 4−パルミトイルオキシフェニルジメチルスルホニウム
メチル硫酸塩の合成 4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム メチル
硫酸塩2.6gをアセトニトリル20mlに溶解し室温で撹拌し
ながらパルミチン酸クロリド3.3mlおよびトリエチルア
ミン1.4mlを滴下した。析出するトリエチルアミン塩酸
塩を除くため、反応液をろ過し、ろ液を減圧下濃縮し残
渣にエーテルを加えて結晶化した。
% (理論値) (42.87) (5.19) (20.8
1) 合成例4 4−パルミトイルオキシフェニルジメチルスルホニウム
メチル硫酸塩の合成 4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム メチル
硫酸塩2.6gをアセトニトリル20mlに溶解し室温で撹拌し
ながらパルミチン酸クロリド3.3mlおよびトリエチルア
ミン1.4mlを滴下した。析出するトリエチルアミン塩酸
塩を除くため、反応液をろ過し、ろ液を減圧下濃縮し残
渣にエーテルを加えて結晶化した。
この合成結果、および同様な方法で合成した各種スルホ
ニウム化合物の合成結果を表に示す。
ニウム化合物の合成結果を表に示す。
比較例(溶媒変更例) 4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニルジメ
チルスルホニウム メチル硫酸塩の合成 4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム メチル
硫酸塩2.6gをテトラヒドロフラン20mlにけん濁させ、10
℃以下で撹拌しながらベンジルオキシカルボニルクロリ
ド1.6mlおよびトリエチルアミン1.4mlを滴下した。析出
するトリエチルアミン塩酸塩を除くため、反応液をろ過
し、ろ液を減圧下濃縮し残渣にエーテルを加えて結晶化
した。収率は27%であった。
チルスルホニウム メチル硫酸塩の合成 4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム メチル
硫酸塩2.6gをテトラヒドロフラン20mlにけん濁させ、10
℃以下で撹拌しながらベンジルオキシカルボニルクロリ
ド1.6mlおよびトリエチルアミン1.4mlを滴下した。析出
するトリエチルアミン塩酸塩を除くため、反応液をろ過
し、ろ液を減圧下濃縮し残渣にエーテルを加えて結晶化
した。収率は27%であった。
なお、テトラヒドロフランに代えてジクロルメタンを使
用しても収率は24%であった。
用しても収率は24%であった。
以下、使用例として、水溶液中でのアシル化反応を例示
する。
する。
使用例1 ベンジルオキシカルボニルグリシンの合成 合成例1で調整した4−(ベンジルオキシカルボニルオ
キシ)フェニルジメチルスルホニウム メチル硫酸塩4.
0gを水20mlに溶解し室温にて撹拌しながらグリシン0.75
gとトリエチルアミン1.4mlとの水溶液20mlを滴下した。
さらに室温で8時間撹拌し反応液に2%HClを加えpH2と
し、水溶液を酢酸エチル50mlにて2回抽出した。酢酸エ
チル層を乾燥し、減圧下濃縮して得られた残渣にエーテ
ルを加えて白色結晶を得た。
キシ)フェニルジメチルスルホニウム メチル硫酸塩4.
0gを水20mlに溶解し室温にて撹拌しながらグリシン0.75
gとトリエチルアミン1.4mlとの水溶液20mlを滴下した。
さらに室温で8時間撹拌し反応液に2%HClを加えpH2と
し、水溶液を酢酸エチル50mlにて2回抽出した。酢酸エ
チル層を乾燥し、減圧下濃縮して得られた残渣にエーテ
ルを加えて白色結晶を得た。
収量 1.78g(85.05%) m.p 119〜120℃(文献値120℃) 使用例2 N−アセチルフェニルアラニンの合成 合成例3で調整した4−アセトキシフェニルジメチルス
ルホニウム メチル硫酸塩3.1gを水30mlに溶解し、室温
で撹拌しながらフェニルアラニン1.64gとトリエチルア
ミン1.4mlとの水溶液20mlを滴下した。さらに室温で12
時間撹拌し、反応液に2%HClを加えpH2とし、水溶液を
酢酸エチル50mlにて2回抽出した。酢酸エチル層を乾燥
し、減圧下濃縮して得られた残渣にエーテルを加えて白
色結晶を得た。
ルホニウム メチル硫酸塩3.1gを水30mlに溶解し、室温
で撹拌しながらフェニルアラニン1.64gとトリエチルア
ミン1.4mlとの水溶液20mlを滴下した。さらに室温で12
時間撹拌し、反応液に2%HClを加えpH2とし、水溶液を
酢酸エチル50mlにて2回抽出した。酢酸エチル層を乾燥
し、減圧下濃縮して得られた残渣にエーテルを加えて白
色結晶を得た。
収量 1.4g(70%) m.p 167〜168℃ (文献値168℃) [α]D +42° (文献値+47°) 使用例3 ベンジルオキシカルボニルアルギニン合成 合成例1で調整した4−(ベンジルオキシカルボニルオ
キシ)フェニルジメチルスルホニウム メチル硫酸塩4.
0gを水30mlに溶解し、室温で撹拌しながら、アルギニン
1.74gとトリエチルアミン1.4mlとの水溶液20mlを滴下し
た。さらに室温で10時間撹拌し反応液を5℃まで冷却す
ると白色結晶が析出する。結晶物をろ過し、水洗して目
的物を得た。
キシ)フェニルジメチルスルホニウム メチル硫酸塩4.
0gを水30mlに溶解し、室温で撹拌しながら、アルギニン
1.74gとトリエチルアミン1.4mlとの水溶液20mlを滴下し
た。さらに室温で10時間撹拌し反応液を5℃まで冷却す
ると白色結晶が析出する。結晶物をろ過し、水洗して目
的物を得た。
収量 2.3g(75%) m.p 174〜175℃ (文献値175℃) 使用例4 N−パルミトイルグリシンの合成 合成例4で調整した4−パルミトイルオキシフェニルジ
メチルスルホニウム メチル硫酸塩5.0gを水20mlに溶解
し、室温にて撹拌しながらグリシン0.75gとトリエチル
アミン1.4mlとの水溶液20mlを滴下した。さらに室温で
8時間撹拌し、反応液に2%HClを加えpH2とし、水溶液
を酢酸エチル50mlにて2回抽出した。酢酸エチル層を乾
燥し、減圧下濃縮して得られた残渣にエーテルを加えて
白色結晶を得た。
メチルスルホニウム メチル硫酸塩5.0gを水20mlに溶解
し、室温にて撹拌しながらグリシン0.75gとトリエチル
アミン1.4mlとの水溶液20mlを滴下した。さらに室温で
8時間撹拌し、反応液に2%HClを加えpH2とし、水溶液
を酢酸エチル50mlにて2回抽出した。酢酸エチル層を乾
燥し、減圧下濃縮して得られた残渣にエーテルを加えて
白色結晶を得た。
収量 2.42g (85.0%) m.p 107〜109℃ 元素分析値 C18H35NO3 C,75.37% H,1.27% N,4.95%
(理論値) (75.88) (1.51) (4.91)
[発明の効果] 本発明に係る新規スルホニウム化合物は、実施例記載の
とおり有用なアシル化試薬として、例えば生化学分野に
おいて寄与することが判明した。
(理論値) (75.88) (1.51) (4.91)
[発明の効果] 本発明に係る新規スルホニウム化合物は、実施例記載の
とおり有用なアシル化試薬として、例えば生化学分野に
おいて寄与することが判明した。
Claims (5)
- 【請求項1】一般式(1)で表わされるスルホニウム化
合物 (ここでR1はアルキル基、tert−ブチロキシ基、ベンジ
ルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基のいずれか
を示す。Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基のい
ずれかである。R2,R3は独立してC1〜C4のアルキル基を
示す。Yはハロゲン原子、過塩素酸、アルキル硫酸、硫
酸水素あるいはp−トルエンスルホン酸のいずれかであ
る。) - 【請求項2】4−アセトキシフェニルジメチルスルホニ
ウム メチル硫酸塩である特許請求の範囲第1項記載の
スルホニウム化合物 - 【請求項3】4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)
フェニルジメチルスルホニウム メチル硫酸塩である特
許請求の範囲第1項記載のスルホニウム化合物 - 【請求項4】4−(tert−ブチルオキシカルボニルオキ
シ)フェニルジメチルスルホニウム メチル硫酸塩であ
る特許請求の範囲第1項記載のスルホニウム化合物 - 【請求項5】一般式(2)で表わされるスルホニウム化
合物とR1‐CO-Zで表わされる酸ハライドを第三級アミン
の存在下、アセトニトリル中で反応させることを特徴と
する一般式(3)で表わされるスルホニウム化合物の製
造方法 (ここでR1はアルキル基、tert−ブチロキシ基、ベンジ
ルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基のいずれか
を示す。Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基のい
ずれかである。R2,R3は独立してC1〜C4のアルキル基を
示す。Yはハロゲン原子、過塩素酸、アルキル硫酸、硫
酸水素あるいはp−トルエンスルホン酸のいずれかであ
る。Zはハロゲン原子である。)
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15098586A JPH06104656B2 (ja) | 1986-06-26 | 1986-06-26 | スルホニウム化合物およびその製造方法 |
US07/023,251 US4857656A (en) | 1986-05-08 | 1987-03-09 | Active esters used for production of esters or amides and process for producing esters or amides |
DE8787105406T DE3771920D1 (de) | 1986-05-08 | 1987-04-11 | P-hydroxyphenylsulfoniumsalze und deren verwendung bei der herstellung von estern und amiden. |
EP87105406A EP0245662B1 (en) | 1986-05-08 | 1987-04-11 | P-hydroxyphenylsulfonium salts and their use in the preparation of esters and amides |
US07/368,824 US5117031A (en) | 1986-05-08 | 1989-06-20 | Active esters used for production of esters or amides and process for producing esters or amides |
US07/368,794 US5216125A (en) | 1986-05-08 | 1989-06-20 | Active ester used for production of acylated amino acids |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15098586A JPH06104656B2 (ja) | 1986-06-26 | 1986-06-26 | スルホニウム化合物およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS638365A JPS638365A (ja) | 1988-01-14 |
JPH06104656B2 true JPH06104656B2 (ja) | 1994-12-21 |
Family
ID=15508765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15098586A Expired - Fee Related JPH06104656B2 (ja) | 1986-05-08 | 1986-06-26 | スルホニウム化合物およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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