JPH06100148B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

Info

Publication number
JPH06100148B2
JPH06100148B2 JP10736587A JP10736587A JPH06100148B2 JP H06100148 B2 JPH06100148 B2 JP H06100148B2 JP 10736587 A JP10736587 A JP 10736587A JP 10736587 A JP10736587 A JP 10736587A JP H06100148 B2 JPH06100148 B2 JP H06100148B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
amount
air
fuel ratio
correction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10736587A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63272935A (ja
Inventor
克統 寺坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP10736587A priority Critical patent/JPH06100148B2/ja
Priority to US07/188,510 priority patent/US4942848A/en
Publication of JPS63272935A publication Critical patent/JPS63272935A/ja
Publication of JPH06100148B2 publication Critical patent/JPH06100148B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は内燃機関の制御装置、特に燃料性状のうち揮発
性が変化した場合に対処させるものに関する。
(従来の技術) 機関への供給燃料が給油により標準燃料から重質燃料へ
と変化した場合にも排気エミッションや運転性を悪化さ
せることがないように対処した装置が提案されている
(特公昭56−32451号公報参照)。
この例は、目標空燃比が得られるように機関への燃料制
御を行うものに適用したもので、空燃比が対象となるの
は、排気三成分(HC,CO,NOx)の排出濃度に空燃比が大
きく影響を及ぼすからである。たとえば、第11図に示す
空燃比に対する三元触媒の転化率の特性より、仮に排気
三成分の総ての転化率が80%以上であるようにしようと
すれば、図中の所定幅Wの範囲内に実際の空燃比を収め
る必要がある。このため、標準燃料にあっては所定幅W
の中心の空燃比(ほぼ理論空燃比である)Aが目標空燃
比として定められる。
これを第10図に示すL−ジェトロニック方式の燃料噴射
機関で実現するには、吸気ポート2に設けた燃料噴射弁
7に付与する基本空燃比を得るための噴射パルス幅Tp
(=K×Qa/N、ただし、Kは定数、Qaは絞り弁4上流の
空気量センサ5で検出される吸入空気量、Nはクランク
角センサ6にて検出される機関回転数である)を、フィ
ードバック補正量α(理論空燃比を境に出力が急変する
センサ9の出力に基づいて演算される)にて補正演算す
ることにより基本空燃比と理論空燃比のずれを解消させ
る。なお、同図において3は吸気管、8は排気管、11は
水温センサ、12は点火プラグ、13はコントロールユニッ
トである。
この場合、標準燃料よりも揮発性の低い燃料(重質燃
料)が使用されると、加速時に実際の空燃比が目標空燃
比よりも大きくリーン化し、運転性の不具合を発生した
り、排気エミッションを不良にする。これは供給燃料の
蒸留性状にて吸気管内での揮発性が定まるので、重質留
分の含有量が多くなるほど、機関シリンダに流入する燃
料量のうち吸気管壁面を液状で流れる燃料分(壁流分)
の割合が吸気管内をガス状で流れる燃料分よりも増加す
る点に起因する。
すなわち、定常運転時は吸気管に供給された燃料量のう
ち壁流分となる量と壁流分からシリンダ内に吸入されて
いく量との収支がバランスする状態(平衡状態)となる
ので、蒸留性状の相違による壁流分自体の多少が機関に
要求される空燃比の値に影響することはない。ところ
が、過渡運転時には運転変化後の平衡状態に壁流分が落
ち着くまでの間シリンダに吸入されるべき燃料量が壁流
分の増加として奪われる。ここに、壁流分の増加として
奪われる燃料量は重質燃料のほうが標準燃料よりも多
く、したがって重質燃料では過渡時に空燃比が大きくリ
ーン化する。
そこで、第11図においてAよりも若干リッチ側の空燃比
Bに目標空燃比をずらせて設定しておくことにより、重
質燃料が使用されると思われる地域(たとえぱ北アメリ
カ)においても過渡運転性と排気エミッションを両立さ
せている。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、このような装置は予め使用されるであろう燃
料(重質燃料)を想定して、目標空燃比を第11図のBの
位置に設定するものであるため、予想と相違する燃料
(たとえばアルコール混入ガソリンのように標準燃料よ
りも逆に揮発性の高い(軽質燃料)が使用された場合に
は実際の空燃比が過渡時に一気にリッチ化して排気エミ
ッションが悪化する。その理由は、軽質燃料に対して目
標空燃比を設定するとすれば第11図においてAよりも若
干リーン側の空燃比Cとすべきであるところ、Bを目標
空燃比とする重質燃料仕様ではBC間のずれが生ずること
になるからである。しかも、Aを目標空燃比とする標準
燃料仕様に対して軽質燃料が使用された場合にはAC間の
ずれで済むことを考えれば、Bを目標空燃比とする仕様
において悪化の程度が却って大きくなっている。
一方、昨今は理論空燃比に限らず広範囲の空燃比に対し
て線形の特性を有するセンサ(広範囲空燃比センサ)が
開発されているので、こうしたセンサを用いれば、理論
空燃比から外れてリッチ化あるいはリーン化した空燃比
を正確に検出することができる。そこで、このセンサを
用いて過渡時の排気空燃比を検出し、この検出値をフィ
ードバック制御信号として使用すれば、燃料性状(揮発
性)の相違に対処させることができるが、過渡時に対処
させるにはかなりの頻度で補正量(燃料性状に関する補
正量)の演算を行うことが必要となり、燃料噴射量や点
火時期の演算時間が増大するので、応答良く燃料噴射量
等を付与させることができなくなる。また、応答性を補
うべく高速の演算速度を有するマイクロコンピュータを
採用するのではコストアップとなる。
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたも
ので、燃料性状に関する補正量を導入するとともに、こ
の補正量の演算を、燃料が供給された場合で、かつ燃料
性状に応じて変化する因子が所定の範囲に収まるまでに
限るようにした制御装置を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明では、第1図に示すように機関運転条件の検出値
に基づいて燃焼に関与する制御量(空燃比または点火時
期)を演算する手段21と、燃料の残量を検出する手段22
と、この検出量から給油がされたかどうかを判別する手
段23と、給油されたことが判別された場合に揮発性の相
違に応じて変化する因子(たとえば過渡時の実空燃比、
バックファイヤの発生、低温始動時の完爆時間)の検出
値に基づいて、当該因子が所定の範囲に収まるかどうか
により標準燃料から重質燃料または軽質燃料へと変化し
たかどうかを判別する手段25と、変化したことが判別さ
れた場合に変化後の燃料性状に関する補正量(空燃比に
関する補正量KFまたは点火時期に関する補正量ΔADV)
を演算する手段26と、この補正量を記憶する手段27と、
記憶された補正量にて過渡的に前記制御量を補正演算す
る手段28と、この補正により前記因子が所定の範囲に収
まった後は前記補正量の演算を停止させる手段29とを設
けた。なお、24は前記揮発性の相違に応じて変化する因
子を検出する手段である。
(作用) 市販燃料の相違により標準燃料から重質あるいは軽質の
いずれの燃料に変化しようと、これが判別され、変化後
の燃料に応じて補正量が演算される。ここに、使用され
るであろう燃料を想定しておく必要はないので、予定し
ない燃料が使用されることによる排気エミッションや運
転性が不良となる事態が回避される。
また、給油が判別された場合で、かつ前記因子が所定の
範囲に収まらない場合に限って補正量の演算が行われ、
所定の範囲に収まった後はその演算が停止される。すな
わち、演算停止後は、補正量については読み出す操作だ
けで済むのでその分燃料噴射量や点火時期の演算時間が
相対的に短縮され、これにより過渡時補正にあっても応
答性が十分に高められる。
(実施例) 第2図は本発明の第1実施例で、絞り弁開度と機関回転
数とを運転変数の基本値とする燃料噴射機関に適用した
システム図である。同図において燃料供給系は燃料タン
ク33、燃料供給通路34、燃料ポンプ35、ダンパ36、圧力
調整器37及び燃料戻し通路38から構成される。また、燃
料の残量を検出するフュエルゲージ(たとえば静電容量
式)39がタンク33内に設けられる。この検出信号からは
給油が行なわれたかどうかが判別される。
一方、制御系は各種のセンサ類と、これらの信号が入力
されるコントロールユニット40と、コントロールユニッ
ト40からの制御信号が出力される燃料噴射弁7とから構
成される。詳しくは、吸気絞り弁開度を検出するセンサ
32、機関クランク角の基準位置と単位角度を検出するセ
ンサ(クランク角センサ)6、機関の冷却水温Twを検出
するセンサ11が機関各部に配設される。ここに、クラン
ク角の単位角度信号からは機関回転数Nが計算され、単
位角度と基準位置の両信号からは気筒判別がなされる。
また、排気管8には排気の空燃比を検出するセンサ31が
装着される。ただし、センサ31は理論空燃比よりリッチ
側、リーン側のいずれにおいても線形の特性を有するセ
ンサ(広範囲空燃比センサ)である。この検出信号は燃
料性状の判別に使用される。すなわち、揮発性の相違に
より過渡時空燃比が相違してくるので、過渡時空燃比を
検出すると逆に使用燃料の性状が分かるのである。な
お、絞り弁開度信号からは過渡時であるかどうかが判別
される。空燃比センサ31の信号は空燃比フィードバック
補正係数αを演算するための信号としても使用される。
コントロールユニット40では燃料噴射弁7を制御対象と
して燃料制御を行う。ここに、噴射弁7に付与する燃料
噴射パルス幅Tiは、 Ti=Tp×COEF×α+Ts なる基本式にて計算される。同式において、Tpは基本空
燃比を得るための噴射量に相当するパルス幅、COEFは各
種の補正係数(たとえば冷却水温Twに基づく水温増量補
正係数等)の総和、αは基本空燃比と理論空燃比のずれ
の補正値としての意味合いを有する空燃比フィードバッ
ク補正係数、Tsはバッテリ電圧Vに基づく無効パルス
幅であり、L−ジェトロニック方式において従来より知
られているところである。
さて、上式は標準燃料に対する式であるから標準燃料と
揮発性の相違する重質燃料や軽質燃料が使用された場
合、過渡時に空燃比が理論空燃比を大きく外れてリーン
化したりリッチ化する。したがって、この例では揮発性
に関する補正係数KFを導入し、このKFにて噴射量(Ti)
を補正演算させる。すなわち、第3図に示すように、過
渡時にはTi×KFを改めてTiと置く(ステップ44,45)。
ここに、Tiを直接補正する形式としたのは、絞り弁開度
と回転数に基づいてTpを演算する方式では高い演算精度
が得られるので、Tiを直接補正することにしても、精度
上問題ないからである。
また、KFは従来より過渡時補正量として導入されている
加速増量補正係数Kccと併用して採用される。併用で
きる理由はKccが標準燃料を使用した場合に加速時に
生ずる空燃比のリーン化を防止するために導入される値
であり、これに対して揮発性の相違に関して導入される
KFとは導入の目的が相違するからである。
なお、補正形式はTiを直接補正する方式に限定されるも
のではない。たとえば、吸入空気量Qaと機関回転数Nと
を基本値とするL−ジェトロニック方式においては、KF
によりTiの全体を補正するのではなく、 COEF=1+Kt+Kcc×KF のようにKccを基本値としてこれを補正することが考
えられる。なお、同式において、KtはKcc以外の各種
補正係数の総和である。
次に、第4図は機関を始動したときに1回だけ実行され
るルーチンで、給油されたかどうかの判別を行う。給油
の如何をみるのは給油されない限り使用燃料の揮発性が
変化することは考えられず、揮発性が変化するとすれば
給油に基づくからである。そして、揮発性が変化したか
どうかは運転中かなりの頻度で判別しなくとも、給油さ
れた場合にのみ判別すれば足りるからである。
すなわち、フュエルゲージ39の検出値FG2を読み取り、
前回読み取った検出値FG1との差ΔFG(=FG2−FG1)を
基準値FG0と比較することにより、ΔFGがFG0以上であれ
ば給油されたと判別して、判別されたことを示すフラグ
FLACを“1"とする(ステップ51〜53)。そして、この場
合には給油に伴って揮発性が変化したかどうかを判別す
る必要があるので、第5図に示すステップ62以降へと進
むことになる(ステップ61)。なお、第5図で使用する
フラグ(FLAGOKとFLAGK)の初期化をも行う(ステップ5
3)。一方、給油されなかった場合にはFG2をFG1として
メモリに格納しておく(ステップ52,54)。
第5図は給油に伴って標準燃料から重質あるいは軽質燃
料へと変化したかどうかの判別と、重質または軽質燃料
であることが判別された場合に判別された燃料に応じて
補正係数KFの演算を行うルーチンである。なお、排気空
燃比の検出値に基づいて揮発性がいずれにあるかを判別
することは過渡時に限って可能となる。その理由は、揮
発性の相違に応じて吸気系燃料の壁流分の割合が変化
し、この変化により過渡時における目標空燃比からのず
れ量が相違してくるからである。たとえば、標準燃料に
対して目標空燃比に許容される幅を定めておけば、重質
燃料では壁流分が標準燃料よりも多いので、過渡時空燃
比がこの許容幅を越えてリーン化する。この逆に軽質燃
料では許容幅を越えてリッチ化する。
したがって、過渡時であることを条件として、過渡時空
燃比の目標空燃比からのずれ量ΔA/F(空燃比検出値−
目標空燃比)と標準燃料に対する目標空燃比の許容幅
(リーン側の許容幅をAFL、リッチ側の許容幅をAFRとす
る。)とを比較し、ΔA/F>AFLであれば過度にリーン化
しているので重質燃料であると判別される(ステップ6
6)。同様にして、ΔA/F≦AFL、かつ|ΔA/F|>AFRであ
れば軽質燃料であると判別される(ステップ66,70)。
なお、許容幅(AFL,AFR)の目安としては、目標空燃比
への制御精度が低温になるほど低下することを考慮し
て、低温なるほど許容幅を広く設けておくことが必要と
なる。このため、TwをパラメータとしてAFL,AFRの値を
定めた2次元テーブル(AFLテーブルとAFRテーブル)を
参照してAFLとAFRを求めさせる(ステップ64,65)。な
お、同一温度では機関安定性を考慮してAFLのほうをAFR
よりも狭くすることが望ましい。
次に、KFの内容であるが、吸気系燃料の挙動が水温Twの
影響を大きく受け低温になるほど壁流分として奪われる
燃料量も多くなることを考慮すれば、KFにはTwをパラメ
ータとして低温になるほど大きな値を付与する必要があ
る。ただし、数値の具体的決定に当たってはマッチング
を行い、マッチングにて得られたデータを2次元テーブ
ル(重質燃料用のKFテーブル(KFテーブル)と軽質燃
料用のKFテーブル(KFテーブル))として記憶させて
おき、この2次元テーブルを参照をさせる(ステップ6
6,67、70,71)。たとえば、第6図にKFテーブルの内容
の一例を示す。
最後に、テーブル参照したKFまたはKFを改めてKFと
置き、これをメモリ(不揮発性メモリ)に格納する(ス
テップ68,69、72,69)。ここに、KFを用いて過渡時にTi
が補正されると(ステップ42〜45)、過渡時空燃比は標
準燃料に対する目標空燃比の許容幅内に落ち着くはずで
ある。そこで、補正により許容幅内に収まった(ΔA/F
≦AFL、かつ|ΔA/F|≦AFR)ことを判別すると、補正係
数KFの演算を停止させるフラグFLAGOKを“1"とし、同時
にフラグFLAGCを“0"とする(66,70,73)。これによ
り、以後はメモリに格納されたKFの値(一定値)が読み
出されて使用されるだけであるので、無駄な演算が行な
われない(ステップ61,62)。
したがって、この例によれば標準燃料から重質あるいは
軽質のいずれの燃料に変化しようと、これが判別され、
変化後の燃料に応じて補正係数KFが演算される(ステッ
プ63〜69、70〜72,69)。ここに、使用されるであろう
燃料を想定しておく必要はなく、揮発性の相違に関する
限り総ての燃料への適用が可能となるので、市販燃料の
不明な地域において予定しない燃料が使用されることが
あっても、排気エミッションや運転性が不良となる事態
が回避される。
また、KFの演算は給油が判別された場合で(ステップ51
〜53,61)、かつ過渡時空燃比が標準燃料に対する目標
空燃比の許容幅内に収まらない場合に限られ、過渡時空
燃比が許容幅内に収まったと判断するやKFの演算が即座
に停止される(ステップ66,70,73)。すなわち、KFの演
算停止後はメモリに格納された値(一定値)が読み出さ
れて用いられる(ステップ41,42)。この状態では、KF
についてはメモリから読み出す操作だけで済むのでその
分噴射量の演算時間が相対的に短縮され、これにより十
分な応答性を持ち得ることとなる。したがって、KFによ
る噴射量補正は過渡時補正であるが、こうした過渡時で
あっても制御精度を高く維持することができる。
なお、給油前に重質または軽質燃料が使用されており、
この状態において給油されてもその燃料性状が変化しな
い場合は改めてKFの演算が行なわれることはなく、給油
前のKFの値が継続して使用される。
次に、第3図に示すように重質または軽質燃料が使用さ
れている場合において、Twが所定値Tw0(たとえば60
℃)を越えない低温状態では、過渡時であるかどうかに
関係なくKFにてTiを補正している(ステップ43,45)。
その理由は、このような低温時は定常時態においても揮
発性の相違に伴うずれが生じてくると思われ、こうした
場合に対処させるためである。
なお、第3図ないし第5図はコントロールユニット40を
マイクロコンピユータで構成した場合にCPU内で実行さ
れるルーチンである。
次に、第8図と第9図は本発明の第2実施例と第3実施
例で、第5図に対応する。第1実施例との相違はいずれ
も燃料性状の判別方法にある。
まず、第8図に示す第2実施例ではバックファイヤの発
生に着目する。すなわち、軽質燃料では生じることはな
いが、重質燃料では空燃比が過度にリーン化したときに
バックファイヤが発生するので、バックファイヤの発生
をもって重質燃料であると判別することができる。ここ
に、バックファイヤが生じると、吸気管圧力が一時的に
急上昇するので、第7図に示すように吸気管3に圧力セ
ンサ81を設けておき、このセンサ81の検出値PINが基準
値PKを越えている場合に重質燃料であると判別させる
(ステップ91)。なお、バックファイヤが発生するのは
過渡時に限られてないので、第5図のステップ63は設け
られていない。これは後述する第9図でも同様である。
ただし、PINがPK以下の場合にあっても即座にKFの演算
を停止させる(FLAGC=1,FLAGOK=1とする)のではな
く、バックファイヤの発生回数をカウントするカウンタ
としてフラグFLAGKを使用し、FLADKが所定値(たとえば
5)を越えたかどうかを判別させる(ステップ95,9
6)。その理由は、バックファイヤは重質燃料でなくと
も種々の原因でまれに発生するものなので、一回発生し
たから重質燃料であると即断するのは好ましくないから
である。
そこで、発生回数が所定値を越えた場合にKFの演算を停
止させる(ステップ96,97)。
なお、バックファイヤは、吸気系の各部(絞り弁、スワ
ールバルブ、吸気管本体など)の歪み量の測定により、
また吸気管中のバックファイヤそのものを光学的,電気
的に検出することもできる。
次に、第9図に示す第3実施例では低温始動時の完爆時
間に着目する。すなわち、低温始動時には揮発性の相違
により完爆時間が相違し、完爆時間が長い場合は重質燃
料であると、この逆に完爆時間が短い場合は軽質燃料で
あると予想される。
そこで、実際の完爆時間TSと標準燃料に対する完爆時間
(その下限値をTL、上限値をTUとする)とを比較し、TS
>TUである場合に軽質燃料であると、TS>TUである場合
に重質燃料であると判別する(ステップ102)。なお、T
L,TUはTwをパラメータとする2次元テーブル(TLテーブ
ルとTUテーブル)を参照して求める(ステップ101)。
また、完爆時間も変動要因が大きいので、第8図と同様
にフラグFLAGKをカウンタとして用い、所定回転数のチ
ェックが必要であると思われる(ステップ95,96)。
これら2つの実施例によれば、広範囲空燃比センサ31を
使用する場合に比べて、より簡便に燃料性状の判別を行
うことができる。
なお、第8図に示すKFテーブルは第5図に示すKF
ーブルと、また第9図に示すKFテーブルは第5図に示
すKFまたはKFテーブルと同様の内容を有することは
いうまでもない。
次に、以上3つの実施例では燃料噴射量に対して補正量
(KF)を導入したが、第4の実施例では点火時期に対し
て補正量を導入する。その理由は、標準燃料から重質あ
るいは軽質燃料へと変化した場合には要求点火時期が変
化するので、点火時期に対しても補正を加える必要があ
るからである。したがって、点火時期について燃料性状
に関する補正量ΔADVを導入し、標準燃料に対して演算
される点火進角値(ADV)に加算する構成とする。これ
によれば、揮発性の相違に伴う要求点火時期の変化にも
対処することが可能となる。
さらに、燃焼制御に対し噴射量と点火時期とが密接に関
連することを考慮すれば、双方を関連させて補正するこ
とが望ましい。
なお、燃料噴射装置については多点噴射方式、単点噴射
方式のいずれであっても構わない。
(発明の効果) 以上説明しように、本発明では揮発性の相違に応じて変
化する因子の検出値に基づいて、当該因子が所定の範囲
に収まるかどうかにより標準燃料から重質燃料または軽
質燃料へと変化したかどうかを判別し、変化したことが
判別された場合に変化後の燃料性状に関する補正量を演
算し、この補正量にて燃焼に関する制御量を補正演算す
るようにしたので、揮発性の相違に関する限り総ての燃
料への適用が可能となり、予定しない燃料が使用される
ことにより排気エミッションや運転性が不良となる事態
が回避される。
また、給油が判別された場合で、かつ前記因子が所定の
範囲に収まらない場合に限って補正量の演算を行い、所
定の範囲に収まった後は補正量の演算を停止し、以後は
記憶手段に格納された補正量を用いて前記制御装量を補
正することにしたので、制御量の演算時間が相対的に短
縮され、これにより過渡運転性と排気エミッションとを
最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成図、第2図は本発明の第1実施例
の燃料供給系と制御系のシステム図、第3図ないし第5
図は同実施例の演算内容を示す流れ図、第6図は同実施
例の補正係数KFの特性を表す線図である。 第7図は本発明の第2実施例のシステム図、第8図と第
9図は本発明の第2実施例と第3実施例の演算内容を示
す流れ図である。 第10図は従来例のシステム図、第11図は三元触媒の転化
率を示す特性線図である。 6……クランク角センサ、7……燃料噴射弁、11……水
温センサ、21……燃焼関与制御量演算手段、22……燃料
残量検出手段、23……給油判別手段、24……変化因子検
出手段、25……燃料性状変化判別手段、26……補正量演
算手段、27……記憶手段、28……補正量演算手段、29…
…演算停止手段、31……広範囲空燃比センサ、32……絞
り弁開度センサ、33……燃料タンク、39……フュエルゲ
ージ、40……コントロールユニット、81……圧力セン
サ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関運転条件の検出値に基づいて燃焼に関
    与する制御量を演算する手段と、燃料の残量を検出する
    手段と、この検出量から給油がされたかどうかを判別す
    る手段と、給油されたことが判別された場合に揮発性の
    相違に応じて変化する因子の検出値に基づいて、当該因
    子が所定の範囲に収まるかどうかにより標準燃料から重
    質燃料または軽質燃料へと変化したかどうかを判別する
    手段と、変化したことが判別された場合に変化後の燃料
    性状に関する補正量を演算する手段と、この補正量を記
    憶する手段と、記憶された補正量にて過渡的に前記制御
    量を補正演算する手段と、この補正により前記因子が所
    定の範囲に収まった後は前記補正量の演算を停止させる
    手段とを設けたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
JP10736587A 1987-04-30 1987-04-30 内燃機関の制御装置 Expired - Lifetime JPH06100148B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10736587A JPH06100148B2 (ja) 1987-04-30 1987-04-30 内燃機関の制御装置
US07/188,510 US4942848A (en) 1987-04-30 1988-04-29 Air-fuel ratio control system for automotive internal combustion engine or the like with fuel type discrimination capabilities

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10736587A JPH06100148B2 (ja) 1987-04-30 1987-04-30 内燃機関の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63272935A JPS63272935A (ja) 1988-11-10
JPH06100148B2 true JPH06100148B2 (ja) 1994-12-12

Family

ID=14457235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10736587A Expired - Lifetime JPH06100148B2 (ja) 1987-04-30 1987-04-30 内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06100148B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01224417A (ja) * 1988-03-02 1989-09-07 Japan Electron Control Syst Co Ltd 燃料噴射制御装置
JPH03160139A (ja) * 1989-11-17 1991-07-10 Toyota Motor Corp 内燃機関の回転数制御装置
JPH03179150A (ja) * 1989-12-08 1991-08-05 Japan Electron Control Syst Co Ltd 内燃機関の燃料供給制御装置及び点火時期制御装置
JP2796419B2 (ja) * 1990-10-19 1998-09-10 株式会社日立製作所 電子制御燃料噴射装置
JPH0617693A (ja) * 1992-04-17 1994-01-25 Nippondenso Co Ltd 内燃機関の電子制御システム
JP2000337207A (ja) 1999-05-24 2000-12-05 Mitsubishi Electric Corp 内燃機関の燃料性状判別装置
JP4835520B2 (ja) * 2007-06-15 2011-12-14 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP4920077B2 (ja) * 2009-12-24 2012-04-18 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
CN103732894A (zh) * 2011-08-03 2014-04-16 丰田自动车株式会社 内燃机的控制装置
JP6332335B2 (ja) 2016-06-09 2018-05-30 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63272935A (ja) 1988-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6975933B2 (en) Fuel properties estimation for internal combustion engine
US4942848A (en) Air-fuel ratio control system for automotive internal combustion engine or the like with fuel type discrimination capabilities
US6928998B2 (en) Fuel properties estimation for internal combustion engine
US20090125214A1 (en) Air-fuel ratio control device of internal combustion engine
US4763629A (en) Air-fuel ratio control system for engine
JP2887056B2 (ja) 内燃機関の燃料性状判定装置
JPH01237333A (ja) 内燃機関の制御装置
JPH06100148B2 (ja) 内燃機関の制御装置
US4909223A (en) Air-fuel ratio control apparatus for multicylinder engine
JPH06100149B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP3780539B2 (ja) 酸素濃度センサの劣化検出装置
JPH01224424A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3182357B2 (ja) 内燃機関の希薄燃焼制御限界検出方法
JP3409877B2 (ja) 希薄燃焼エンジンの制御方法及び制御装置
JP2929744B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP2847454B2 (ja) 内燃機関における空燃比検出装置
WO2023209848A1 (ja) 内燃機関の空燃比センサ出力値補正装置
JPH07269407A (ja) エンジンの失火検出装置
JP2631587B2 (ja) 内燃機関の燃料供給制御装置
JP2757065B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP2627826B2 (ja) 内燃機関の燃料供給制御装置
JPH0443833A (ja) 内燃機関の燃料供給装置
JP2734076B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JPH1144238A (ja) 筒内噴射式エンジン
JPH0432939B2 (ja)