JPH0599323A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JPH0599323A
JPH0599323A JP3283858A JP28385891A JPH0599323A JP H0599323 A JPH0599323 A JP H0599323A JP 3283858 A JP3283858 A JP 3283858A JP 28385891 A JP28385891 A JP 28385891A JP H0599323 A JPH0599323 A JP H0599323A
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downshift
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弘道 木村
Hidehiro Oba
秀洋 大庭
Kunihiro Iwatsuki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な変速特性を得る。 【構成】 パワーオンダウンシフト検出手段2と、走行
状態が入力トルクが大きくかつ前記ダウンシフトに伴う
所定の回転部材の回転変化量が小さい走行状態であるか
否かを判定する走行状態判定手段3と、走行状態判定手
段3が前記入力トルクが大きくかつ前記ダウンシフトに
伴う所定の回転部材の回転変化量が小さい走行状態であ
ることを判定した場合の前記入力トルクを低減させる制
御の開始時期を、該走行状態ではないことを前記走行状
態判定手段3が判定した場合の前記入力トルクを低減さ
せる制御の開始時期に比較して早い時期に設定するトル
クダウン時期設定手段4と、該設定された時期に前記入
力トルクを低減させるトルク低減手段5とを具備してい
る自動変速機の変速制御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両用の自動変速機に
おいて変速を制御するための装置に関し、特に変速時に
入力トルクを低減することのできる自動変速機の変速制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、変速時の出力軸トルクの急変すな
わち変速ショックを抑制するために、自動変速機に対す
る入力トルクを一時的に低減させることが行われてい
る。その一例が、特開昭56−35857号公報に記載
されており、この公報に記載された発明では、ダウンシ
フト時のイナーシャ相の終了直前にエンジントルクを下
げるようにしている。すなわち変速後の変速段に同期す
る時点での入力トルクが大きければ、出力軸トルクの変
動も大きくなるので、変速ショックが大きくなる場合が
あり、また変速を実行するために係合させる摩擦係合装
置にかかるトルクが小さければその係合タイミングが遅
れる場合があり、そこでこのような不都合を解消するた
めに、前記従来の発明では、イナーシャ相の終了直前に
エンジントルクを下げて変速ショックを低減することと
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで自動変速機の
変速の形態として、同時変速やクラッチ・ツウ・クラッ
チ変速が知られている。前者の同時変速は、例えば特開
昭64−15560号公報に記載されているように、後
進段および前進3段を設定する主変速部に、高速段と低
速段との二段の変速を行う副変速部を前置した自動変速
機において、主変速部と副変速部とを共に切換動作させ
て自動変速機全体として所定の変速段に変速する変速形
態である。また後者のクラッチ・ツウ・クラッチ変速
は、例えば入力軸と所定の回転部材とを連結しているク
ラッチを解放し、かつ他のクラッチを係合させて入力軸
と他の回転部材とを連結する変速形態である。これらの
変速の場合にも、入力トルクを低減することによって変
速ショックを少なくすることができる。しかしながら切
換動作させる摩擦係合装置に作用するトルクは常には一
定とならないから、入力トルクを低減するタイミングを
前述した従来の発明におけるように、イナーシャ相の終
了直前の一定時期、より具体的には検出した回転数で決
まる所定時点に一律に定めた場合には、以下に述べるよ
うな不都合が生じるおそれがある。すなわちパワーオン
ダウンシフト(エンジンによる駆動状態でのダウンシフ
ト)を低速域で行うと、自動変速機への入力トルクが大
きくかつ変速による回転変化量が小さいことが原因とな
って、摩擦係合装置の解放完了に対して係合の完了が遅
れる。その結果、前述した副変速部の摩擦係合装置を係
合させて高速段に切換えるとともに主変速部をダウンシ
フトして全体としてダウンシフトする場合、たとえ入力
トルクの低減制御を行っても、主変速部でのダウンシフ
トが終了した後に副変速部がアップシフトすることにな
って、変速ショックが大きくなる場合がある。また前述
したクラッチ・ツウ・クラッチ変速の場合には、切換動
作させる二つのクラッチのトルク容量が、共に一時的に
小さくなってエンジンが吹き上がることがある。
【0004】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、走行状態に応じた入力トルクの低減制御を行って
良好な変速特性を得ることのできる変速制御装置を提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、図1に示す
構成とすることにより上記の目的を達成するものであ
る。すなわちこの発明は、変速中に摩擦係合装置1を係
合させる変速の生じる自動変速機Aの変速制御装置にお
いて、駆動状態でのダウンシフト中に摩擦係合装置1を
係合させる変速を検出するパワーオンダウンシフト検出
手段2と、走行状態が前記自動変速機Aへの入力トルク
が大きくかつ前記ダウンシフトに伴う所定の回転部材の
回転変化量が小さい走行状態であるか否かを判定する走
行状態判定手段3と、前記走行状態判定手段3が前記入
力トルクが大きくかつ前記ダウンシフトに伴う所定の回
転部材の回転変化量が小さい走行状態であることを判定
した場合の前記入力トルクを低減させる制御の開始時期
を、該走行状態ではないことを前記走行状態判定手段3
が判定した場合の前記入力トルクを低減させる制御の開
始時期に比較して早い時期に設定するトルクダウン時期
設定手段4と、該設定された時期に前記入力トルクを低
減させるトルク低減手段5とを具備していることを特徴
とするものである。
【0006】
【作用】この発明で対象とする自動変速機Aでは、変速
中に摩擦係合装置1を係合させる変速が生じることがあ
り、このような変速が駆動状態でのダウンシフトであれ
ば、このことをパワーオンダウンシフト検出手段2が検
出する。またその際の走行状態で、自動変速機Aへの入
力トルクが大きくかつダウンシフトに伴う所定の回転部
材の回転変化量が小さい走行状態であるか否かを走行状
態判定手段3が判定する。パワーオンダウンシフト検出
手段2が前記ダウンシフトを検出し、かつ走行状態判定
手段3が走行状態を判定すると、トルクダウン時期設定
手段4が自動変速機Aに対する入力トルクを低減する時
期を設定するが、入力トルクが大きくかつ回転部材の回
転変化量が小さい走行状態であると判定された場合のト
ルク低減制御の開始時期は、このような走行状態ではな
いと判定された場合のトルク低減制御の開始時期より早
い時期に設定される。そしてこの設定された時期に応じ
てトルク低減手段5が入力トルクを下げる。したがって
入力トルクが大きくかつ回転部材の回転変化量が小さい
走行状態の場合には、入力トルクが変速中の早い時期に
低下するので、摩擦係合装置1の係合の遅れが防止さ
れ、その結果、変速特性が良好になる。
【0007】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説
明する。図2はこの発明の一実施例を示すブロック図で
あって、ここに示す自動変速機AはエンジンEから入力
トルクをロックアップクラッチ20を有するトルクコン
バータ21を介して歯車変速機構に伝達するよう構成さ
れ、さらにその歯車変速機構は、一組の遊星歯車機構を
有する第2変速部30と、二組の遊星歯車機構によって
複数の前進段および後進段を設定する第1変速部40と
から構成されている。
【0008】第2変速部30は、ハイ(H)・ロー
(L)の二段の切換えを行うものであって、その遊星歯
車機構のキャリヤ31がトルクコンバータ21のタービ
ンランナ22に連結されており、またこのキャリヤ31
とサンギヤ32との間にはクラッチCo および一方向ク
ラッチFo が相互に並列の関係となるよう設けられ、さ
らにサンギヤ32とハウジングHu との間にブレーキB
o が設けられている。
【0009】第1変速部40の各遊星歯車機構における
サンギヤ41,42は、共通のサンギヤ軸43に設けら
れており、この第1変速部40の図における左側(フロ
ント側)の遊星歯車機構におけるリングギヤ44と第2
変速部30におけるリングギヤ33との間に第1クラッ
チC1 が設けられ、また前記サンギヤ軸43と第2変速
部30のリングギヤ33との間に第2クラッチC2 が設
けられている。第1変速部40における図の左側の遊星
歯車機構のキャリヤ45と右側(リヤ側)の遊星歯車機
構のリングギヤ46とが一体的に連結されるとともに、
これらのキャリヤ45とリングギヤ46とに出力軸47
が連結されている。
【0010】そしてバンドブレーキである第1ブレーキ
B1 がサンギヤ軸43の回転を止めるように、より具体
的には第2クラッチC2 のクラッチドラムの外周側に設
けられており、またサンギヤ軸43とハウジングHu と
の間に、第1一方向クラッチF1 と第2ブレーキB2 と
が直列に配置されており、またリヤ側の遊星歯車機構に
おけるキャリヤ48とハウジングHu との間に第2一方
向クラッチF2 と第3ブレーキB3 とが並列に配置され
ている。
【0011】上記の各クラッチCo ,C1 ,C2 および
前記各ブレーキBo ,B1 ,B2 ,B3 に油圧を給排す
る油圧回路50が設けられている。この油圧回路50
は、第1速ないし第5速の変速を実行するための第1な
いし第3のソレノイドバルブS1 ,S2 ,S3 と、ロッ
クアップクラッチ20のオン・オフ(係合・解放)を実
行するためのロックアップソレノイドバルブSL と、ア
キュームレータ(図示せず)の背圧を制御するための背
圧用ソレノイドバルブSN とを備えている。
【0012】これらのソレノイドバルブS1 ,S2 ,S
3 ,SL ,SN を制御し、またエンジントルクを制御す
るために電子制御装置(ECU)51が設けられてい
る。この電子制御装置51は、中央演算素子および記憶
素子ならびに入出力インターフェースを主体とするもの
であり、各ソレノイドバルブS1 ,S2 ,S3 ,SL ,
SN およびエンジンEの制御のためのデータとして、車
速センサー52で検出した車速信号、エンジンEに取付
けてあるスロットル開度センサー53で検出したスロッ
トル開度信号、シフトレバーポジションセンサー54か
ら出力されるシフトポジション信号、パワーモードやエ
コノミーモードなどのシフトパターン選択スイッチ55
から出力されるパターンセレクト信号、水温センサー5
6で検出されるエンジン水温信号、フットブレーキスイ
ッチ57やサイドブレーキスイッチ58から出力される
ブレーキ信号、第2変速部30のクラッチCo の回転数
Ncoを検出するCo センサー59からの信号、第1変速
部40の第2クラッチC2 の回転数Nc2を検出するC2
センサー60からの信号等が入力されている。
【0013】図3は上記の自動変速機Aにおけるクラッ
チCo ,C1 ,C2 およびブレーキBo ,B1 ,B2 ,
B3 の係合作動表であって、○印は係合、空欄は解放、
△印はエンジンブレーキ時に係合をそれぞれ示す。
【0014】上記の電子制御装置51は、前記シフトパ
ターン選択スイッチ55で選択されたシフトパターンに
応じた変速マップおよび車速ならびにスロットル開度に
主に基づいて設定すべき変速段を判断し、その判断結果
に基づいてソレノイドバルブS1 ,S2 ,S3 を適宜に
ON・OFF制御して図3に示す各変速段を設定する。
そしてその変速時に電子制御装置51からエンジンEに
信号が出力されてトルクの低減制御が行われる。これは
具体的には、エンジンEでの点火時期を遅らせ、あるい
は燃料噴射量を減じるなどのことによって行われる。こ
のエンジントルクの低減制御の開始時期および終了時期
の判定は、出力軸回転数No やC2 センサー60で検出
した第2クラッチC2 の回転数Nc2などの回転数に基づ
いて行うようになっている。
【0015】図4および図5は第3速から第2速へのパ
ワーオンダウンシフトの際の入力トルクの制御ルーチン
を示すフローチャートであって、これらの図で○で囲ん
だ数字は、同一数字の線同士がつながっていることを示
す。
【0016】この変速は、図3の係合作動表から知られ
るように、第1変速部40を第2段から第1段にダウン
シフトし、かつ第2変速部30はブレーキBoを係合さ
せてロー(L)からハイ(H)にアップシフトさせて全
体としてダウンシフトする所謂同時変速である。そこで
先ずステップ1ではパワーオン状態での第3速から第2
速への変速中か否かを判断し、その判断結果が“イエ
ス”であれば、ステップ2に進んでフラグFが“1”か
否かを判断する。このフラグFは入力トルク制御のフェ
ーズを示すものであって、当初はゼロリセットされてお
り、最初のステップ2の判断結果は“ノー”となり、ス
テップ3に進む。ステップ3ではフラグFが“2”か否
かを判断するが、フラグFは当初ゼロリセットされてい
るからその判断結果は“ノー”となり、ステップ4に進
む。ステップ4では、車速Vが予め定めた第1の基準車
速V1 以下か否かの判断を行い、その判断結果が“ノ
ー”であれば、ステップ5に進んで車速Vが第1の基準
車速V1 より大きい値の第2の基準車速V2 (>V1 )
以下か否かの判断を行う。その判断結果が“ノー”であ
れば、高車速での第3速から第2速へのダウンシフトを
行う変速であるから、ステップ6に進んで第2クラッチ
C2の回転数が次式を満たす回転数になったか否かを判
断する。
【0017】Nc2≧(No /ρ2 )−β1 ここでρ2 は第1変速部40における図2の右側(リヤ
側)の遊星歯車機構のギヤ比を示し、またβ1 は予め定
めた定数である。したがってこの式は第2クラッチC2
の回転数が、第2速での同期回転数(No /ρ2 )より
所定回転数(β1)だけ低い回転数に達したか否かを判
断するものであって、その判断結果が“ノー”であれ
ば、制御プロセスはリターンし、また“イエス”であれ
ばステップ7に進んでフラグFを“1”にセットした後
ステップ8に進んで入力トルクの低減制御すなわちこの
実施例ではエンジンEのトルクダウン制御を開始する。
これは具体的には、エンジンEの点火時期を遅らせるこ
とによって行う。
【0018】一方、ステップ4の判断結果が“イエス”
である場合、すなわち車速Vがかなり低車速である場合
には、ステップ9に進んでタイマTでカウントした時間
が予設定した時間T0 以上になったか否かを判断する。
その判断結果が“ノー”であば、制御プロセスはリター
ンし、また“イエス”であればステップ7からステップ
8に進んで、エンジンのトルクダウン制御を実行する。
このタイマTは第3速から第2速へのダウンシフトの判
断と同時にスタートするタイマであり、また設定時間T
0 はかなり短い時間であり、したがって低車速の場合に
は変速開始後の早い時期にエンジントルクの低減制御を
開始することになる。
【0019】またステップ5の判断結果が“イエス”の
場合、すなわち車速が第1の基準車速V1 と第2の基準
車速V2 との間にある場合には、ステップ10に進んで
第2クラッチC2 の回転数Nc2が次式を満たすか否かを
判断する。
【0020】Nc2≧(No /ρ2 )−β2 ここでβ2 は定数であって、前記の定数β1 より大きい
値である。すなわちこのステップ10の制御プロセスは
第2クラッチC2 の回転数Nc2が第2速の同期回転数
(No /ρ2 )よりβ2 だけ低回転数に達したか否かを
判断するものであって、このステップ10の判断結果が
“ノー”であれば、制御プロセスはリータンし、また
“イエス”であれば、ステップ7およびステップ8に進
んでエンジントルクの低減制御を開始する。
【0021】すなわち車速Vが第1の基準車速V1 以下
の低車速の場合には、最も早い時期にエンジントルクの
低減制御を開始し、車速Vが第1の基準車速V1 と第2
の基準車速V2 との間にある場合には、上記の低車速の
場合より若干遅い時期にエンジントルクの低減制御を開
始し、さらに車速が第2の基準車速V2 以上の高車速で
あれば、最も遅い時期にエンジントルクの低減制御を開
始する。
【0022】以上のようにしてエンジントルクの低減制
御を開始した後は、フラグFが“1”となるから、その
状態でのステップ2の判断結果は“イエス”となり、そ
の場合はステップ11に進んで第2クラッチC2 の回転
数Nc2が次式を満たす回転数になったか否かを判断す
る。
【0023】Nc2≧(No /ρ2 )−α ここでαは前記の各定数β1 ,β2 より小さい定数であ
り、したがってステップ11の判断は、第2クラッチC
2 の回転数が第2速の同期回転数に極めて接近したか否
か、より正確には同期回転数より定数αだけ低い回転数
に達したか否かを判断するものであり、その判断結果が
“ノー”であれば、トルクダウンの終期すなわちトルク
復帰制御の開始時期が未だ到来していないことになるの
で制御プロセスはリターンし、また判断結果が“イエ
ス”であれば、ステップ12に進んでフラグFを“2”
に設定した後、ステップ13に進んでエンジンEのトル
クダウン制御の終了すなわちエンジントルクの復帰制御
を開始する。なお、このエンジトルクの復帰制御は、エ
ンジトルクを直ちに本来のトルクまで増大させると、エ
ンジントルクの増大によるショックが大きくなるので、
所定のタイマで設定した時間t0 の間で次第にトルクが
増大するよう復帰させる。
【0024】このトルク復帰制御を行っている間は、フ
ラグFが“2”であるから、前記ステップ3の判断結果
は“イエス”となり、その場合はステップ14に進んで
エンジントルクの復帰が完了したか否かを判断し、その
判断結果が“ノー”あれば制御プロセスはリターンし、
また“イエス”であればステップ15に進んで第3速か
ら第2速への変速を終了する。
【0025】なお、ステップ1の判断結果が“ノー”で
あれば、ステップ16に進んでフラクFを“0”にセッ
トした後にリターンする。
【0026】上述したクラッチCo および第2クラッチ
C2 ならびに出力軸47の回転数Nco,Nc2,No の変
化、点火時期の変化、ブレーキBo および第2ブレーキ
B2の油圧の変化、出力軸トルクの変化をタイムチャー
トで示せば図6のとおりである。すなわちt1 時点で第
3速から第2速へのダウンシフトが判断されると、これ
とほぼ同時にブレーキBo の油圧PBoが供給され始め、
またそれより若干遅れたt2 時点で第2ブレーキB2 か
ら油圧PB2が排出され始める。それに伴って第2クラッ
チC2 の回転数Nc2が次第に増大し始めるとともに、出
力軸トルクが次第に低下する。車速Vが第1の基準車速
V1 と第2の基準車速V2 との間にある場合には、第2
クラッチC2 の回転数Nc2が第2速の同期回転数(No
/ρ2 )より前述した定数β2 だけ低回転数に達した時
点t3 にエンジントルクの低減制御が開始される。具体
的には点火時期が遅らされる。それに伴い第2変速部3
0のブレーキBo が係合し始めてクラッチCo の回転数
Ncoすなわちサンギヤ32の回転数が低下し始める。第
2クラッチC2 の回転数Nc2が図6に実線で示すように
増大し、同期回転数に対してαだけ低い回転数に達した
時点t4 でトルク復帰制御が開始され、その直後に第2
クラッチC2 の回転数がNc2が同期回転数に達し、また
t4 時点から予め設定した時間to を経過した時点でト
ルク復帰制御が終了してエンジントルクが本来のトルク
に戻る。
【0027】また車速Vが第2の基準車速V2 より高車
速の場合には、第2クラッチC2 の回転数Nc2が図6に
一点鎖線で示すように増大し、その回転数Nc2が同期回
転数(No /ρ2 )より前述した定数β1 だけ低回転数
に達した時点t5 にエンジントルクの低減制御が開始さ
れる。具体的には点火時期が遅らされる。そして変速の
進行に伴って第2クラッチC2 の回転数Nc2が図6に一
点鎖線で示すように増大し、同期回転数に対してαだけ
低い回転数に達した時点t6 でトルク復帰制御が開始さ
れ、その直後に第2クラッチC2 の回転数がNc2が同期
回転数に達し、またt6 時点から予め設定した時間to
を経過した時点でトルク復帰制御が終了してエンジント
ルクが本来のトルクに戻る。
【0028】なお、図6には示していないが、車速Vが
第1の基準車速V1 よりも遅い低車速の場合には、第3
速から第2速へのダウンシフトが判断されたt1 時点か
ら僅かな時間T0 を経過した時点(t3 より早い時点)
でエンジントルクの低減制御が開始され、第2変速部3
0のブレーキBo の係合が早期に進行してクラッチCo
の回転数Ncoが早期に低下する。
【0029】上述した第1の基準車速V1 以下の低車速
時、および第1の基準車速V1 と第2の基準車速V2 と
の間の中車速時、ならびに第2の基準車速V2 以上の高
車速時のいずれであっても、それらの走行状態に応じて
エンジンEのトルクダウン制御の開始時期を変えるか
ら、第2変速部30でのブレーキBo の係合の遅れが生
じず、その結果、出力軸トルクの急激な変動がなく、変
速ショックが特には生じない。
【0030】これらの制御に対して従来の制御では、図
6に破線で示してあるように、トルクダウン制御の開始
時期を同期回転数に対してβ1 だけ低車速の時点に固定
してあると、第2ブレーキB2 の解放に対してブレーキ
Bo の係合が遅れてしまってクラッチCo の回転数Nco
の低下が遅くなる。これは図2に示す歯車列において
は、第1変速部40のダウンシフト終了後もしくは終了
時点に第2変速部30のアップシフトが生じることであ
り、その結果、出力軸トルクには図6に破線で示すよう
にブレーキBo の係合が遅れることに伴うイナーシャト
ルクが生じ、これが変速ショックとなる。
【0031】なお、上記の実施例では、第3速から第2
速へのダウンシフトを行う場合を例にとって説明した
が、この発明は、上記の実施例に限定されないのであっ
て、図2に示す自動変速機を対象とする場合には、第4
速から第2速へダウンシフトする場合などの他の変速の
場合にも適用することができる。またこの発明は図2に
示す自動変速機以外の自動変速機を対象とした変速制御
装置にも適用することができる。その場合、所謂クラッ
チ・ツウ・クラッチ変速を行う場合のトルクダウン制御
に適用すれば、クラッチの係合遅れによるエンジンの吹
き上りを防止することができる。さらにこの発明におけ
る入力トルクの低減制御は、前述した実施例におけるエ
ンジンの点火時期を遅らせる以外に、燃料噴射料を減ら
してエンジントルクを低減させ、あるいはトルクコンバ
ータを制御してそのトルク比を変えるなどのことによっ
て行ってもよい。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなようにこの発明
の変速制御装置によれば、入力トルクが大きくかつ変速
に伴う回転部材の回転数の変化量が少ない変速の場合に
は、入力トルクを低減させる制御を、他の変速の場合よ
り早い時期に開始するので、変速を実行するために係合
させる摩擦係合装置の係合の遅れが防止され、その結
果、変速ショックやエンジンの吹き上り等を未然に防止
して、良好な変速特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図3】摩擦係合装置の係合作動表である。
【図4】第3速から第2速へのパワーオンダウンシフト
時のトルクダウン制御のルーチンの一部を示すフローチ
ャートである。
【図5】第3速から第2速へのパワーオンダウンシフト
時のトルクダウン制御のルーチンの他の部分を示すフロ
ーチャートである。
【図6】第3速から第2速へのパワーオンダウンシフト
時の第2変速部のクラッチの回転数および第2クラッチ
の回転数ならびに出力軸の回転数、点火時期、第2変速
部のブレーキの油圧および第2ブレーキの油圧、出力軸
トルクのそれぞれの変化を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 摩擦係合装置 2 パワーオンダウンシフト検出手段 3 走行状態検出手段 4 トルクダウン時期設定手段 5 トルク低減手段 A 自動変速機

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速中に摩擦係合装置を係合させる変速
    の生じる自動変速機の変速制御装置において、 駆動状態でのダウンシフト中に摩擦係合装置を係合させ
    る変速を検出するパワーオンダウンシフト検出手段と、
    走行状態が前記自動変速機への入力トルクが大きくかつ
    前記ダウンシフトに伴う所定の回転部材の回転変化量が
    小さい走行状態であるか否かを判定する走行状態判定手
    段と、前記走行状態判定手段が前記入力トルクが大きく
    かつ前記ダウンシフトに伴う所定の回転部材の回転変化
    量が小さい走行状態であることを判定した場合の前記入
    力トルクを低減させる制御の開始時期を、該走行状態で
    はないことを前記走行状態判定手段が判定した場合の前
    記入力トルクを低減させる制御の開始時期に比較して早
    い時期に設定するトルクダウン時期設定手段と、該設定
    された時期に前記入力トルクを低減させるトルク低減手
    段とを具備していることを特徴とする自動変速機の変速
    制御装置。
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