JP3039047B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP3039047B2
JP3039047B2 JP3283857A JP28385791A JP3039047B2 JP 3039047 B2 JP3039047 B2 JP 3039047B2 JP 3283857 A JP3283857 A JP 3283857A JP 28385791 A JP28385791 A JP 28385791A JP 3039047 B2 JP3039047 B2 JP 3039047B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両用の自動変速機に
おいて変速を制御する装置に関し、特に変速時に入力ト
ルクを低減する制御をも行う変速制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】周知のように車両用の自動変速機では、
クラッチやブレーキなどの摩擦係合装置の係合・解放の
状態を変えることによって変速を実行しているが、変速
に関与する摩擦係合装置の係合・解放のタイミングが不
適切であれば、出力軸トルクの変動が大きくなって変速
ショックが悪化し、あるいは摩擦係合装置の過剰な滑り
によってその耐久性が低下し、もしくは変速時間が長く
なって変速フィーリングが悪化するなどの不都合が生じ
る。そのため従来、摩擦係合装置に油圧を供給する油路
にアキュームレータを配置し、またその背圧を制御し、
あるいはオリフィスを切換えるなどの手段によって摩擦
係合装置の係合・解放のタイミングの適正化を図ってお
り、さらに変速中にエンジントルクを下げて、切換え動
作する摩擦係合装置にかかるトルクを低減することによ
り、その動作タイミングを適正化することが行われてい
る。
【0003】エンジントルクを下げるなどのことによっ
て自動変速機への入力トルクを低下させれば、出力トル
クも低下するので、走行性能を悪化させないためには、
入力トルクの低減制御(トルクダウン制御)は正確に変
速時に限定することが好ましく、したがって変速の終了
時点から大きく外れることなく入力トルクを本来のトル
クに復帰させることにが好ましい。すなわちトルクダウ
ン制御は変速と同調して行う必要があるから、変速の終
期に応じてトルクの復帰の制御を行えばよいのであり、
したがって例えば特開昭56−35857号公報に記載
された発明では、タービン回転数に基づいて変速の終期
の判定およびトルク復帰の制御を行っている。しかしな
がら歯車列の構成によっては、タービン回転数あるいは
タービンに連結してある入力軸の回転数を直接検出する
ことがスペース上の制約で行えない場合があり、そのた
め例えば特開昭63−17130号公報に記載された発
明では、入力軸とオーバードライブ用の変速部である副
変速部とを連結するクラッチの回転数に応じてトルク復
帰の制御を行うよう構成している。
【0004】また従来、センサー類のフェイルを補完す
るためにタイマ(ガードタイマ)を用いることも行われ
ており、特開昭61−129341号公報に記載された
発明では、そのガードタイマで設定した時間の経過によ
ってトルクの復帰制御を行うよう構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前掲の特開昭63−1
7130号公報に記載された副変速部のクラッチは、係
合して入力軸と共に回転する頻度が高いので、一般には
このクラッチの回転数に基づいて変速の終期およびトル
ク復帰のタイミングを判定することができる。しかしな
がら例えば特開昭64−15560号公報に記載された
主変速部と副変速部とを同時もしくは共に切換えて変速
するものにおいては、第2速においてそのクラッチが解
放されてそのクラッチドラムの回転が止められるから、
第4速から第3速への変速に続けて第3速から第2速へ
変速する所謂多重変速が生じると、回転数を検出すべき
前記クラッチドラムの回転数が第3速での回転数に至る
以前に低下してしまい、したがってそのクラッチの回転
数が変速終期およびトルク復帰のタイミングを決める第
3速の回転数にならないから、トルクダウン制御を継続
したままとなってしまう。このような場合、前述したガ
ードタイマによってトルク復帰の制御のタイミングを決
めることになるが、ガードタイマは各種センサーからの
出力による制御を行えないことを補完することを本来の
目的とするものであるから、その設定時間は、センサー
の出力による制御のタイミングより遅れて制御を開始す
る長さにするのが一般的であり、したがってガードタイ
マによってトルク復帰の判断を行うとすれば、トルク復
帰の遅れによって変速フィーリングが悪化する不都合が
生じる。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、変速時のトルクダウン制御の終了すなわちト
ルク復帰制御を適切なタイミングで行うことのできる自
動変速機の変速制御装置を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、図1に示す
ように構成することにより、上記の目的を達成するもの
である。すなわちこの発明は、第1の変速段から第2の
変速段への第1の変速の際に回転数が増大しかつ第2の
変速段から第3の変速段への第2の変速の際に回転数が
減少する第1の回転部材1と、前記第1の変速の際に回
転数が減少して第1の変速の終期に予め定めたられた所
定回転数になる第2の回転部材2とを有し、変速時に入
力トルクの低減制御を行う自動変速機Aの変速制御装置
において、前記第1の回転部材1の回転数を検出する第
1センサー3と、前記第2の回転部材2の回転数を検出
する第2センサー4と、出力回転数に相当する回転数を
検出する第3センサー7と、前記第1の変速の終期を前
記第1センサー3の出力と第3センサー7の出力とに
づいて判定し、かつ第1の変速の終期が判定される以前
に前記第2の変速が生じた場合に前記第2の回転部材2
が前記予め定めた所定回転数になったことを第2センサ
ー4が検出したことに基づいて第1の変速の終期を判定
する変速終期判定手段5と、この変速終期判定手段5が
第1の変速の終期を判定することに基づいて第1の変速
の入力トルクの低減制御を解除して入力トルクを復帰さ
せる入力トルク復帰手段6とを備えていることを特徴と
するものである。
【0008】
【作用】この発明の自動変速機Aでは、第1の変速段か
ら第2の変速段への第1の変速の際に第2の回転部材1
の回転数が増大し、かつ第2の回転部材2の回転数が減
少する。また第2の変速段から第3の変速段への第2の
変速の際には、第1の回転部材1の回転数が減少する。
そして少なくとも第1の変速の場合に入力トルクを低減
させる制御が行われる。またこれら第1の回転部材1と
第2の回転部材2との回転数は、それぞれ第1センサー
3あるいは第2センサー4によって検出されており、前
記第1の変速が生じた場合、第1の回転部材1の回転数
が増大して第1センサー3の出力および第3センサー7
の出力が所定値に達することにより変速終期判定手段5
が第1の変速の終期になったことを判断する。また第1
の変速が生じた後、変速終期判定手段5が第1の変速の
終期を判断する以前に第2の変速段から第3の変速段へ
の第2の変速が開始した場合、変速終期判定手段5は、
第2センサー4の出力に基づいて第1の変速の終期を判
断する。すなわち第2の回転部材2の回転数が予め定め
られた所定回転数になったことを第2のセンサー4が検
出することに基づいて第1の変速の終期が判断される。
して変速終期判定手段5が第1の変速の終期を判断す
ると、入力トルク復帰手段6が、入力トルクの低減制御
を解除させて入力トルクを復帰させる。
【0009】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説
明すると、図2はこの発明の一実施例を示すブロック図
であり、エンジンEに連結された自動変速機Aには変速
機構として、ロックアップクラッチ20を有するトルク
コンバータ21と、一組の遊星歯車機構を有する第2変
速部30と、二組の遊星歯車機構によって複数の前進段
および後進段を設定する第1変速部40とが設けられて
いる。
【0010】第2変速部30は、ハイ(H)・ロー
(L)の二段の切換えを行うものであって、その遊星歯
車機構のキャリヤ31がトルクコンバータ21のタービ
ンランナ22に連結されており、またこのキャリヤ31
とサンギヤ32との間にはクラッチCo および一方向ク
ラッチFo が相互に並列の関係となるよう設けられ、さ
らにサンギヤ32とハウジングHu との間にブレーキB
o が設けられている。
【0011】第1変速部40の各遊星歯車機構における
サンギヤ41,42は、共通のサンギヤ軸43に設けら
れており、この第1変速部40の図における左側(フロ
ント側)の遊星歯車機構におけるリングギヤ44と第2
変速部30におけるリングギヤ33との間に第1クラッ
チC1 が設けられ、また前記サンギヤ軸43と第2変速
部30のリングギヤ33との間に第2クラッチC2 が設
けられている。第1変速部40における図の左側の遊星
歯車機構のキャリヤ45と右側(リヤ側)の遊星歯車機
構のリングギヤ46とが一体的に連結されるとともに、
これらのキャリヤ45とリングギヤ46とに出力軸47
が連結されている。
【0012】そしてバンドブレーキである第1ブレーキ
B1 がサンギヤ軸43の回転を止めるように、より具体
的には第2クラッチC2 のクラッチドラムの外周側に設
けられており、またサンギヤ軸43とハウジングHu と
の間に、第1一方向クラッチF1 と第2ブレーキB2 と
が直列に配置されており、またリヤ側の遊星歯車機構に
おけるキャリヤ48とハウジングHu との間に第2一方
向クラッチF2 と第3ブレーキB3 とが並列に配置され
ている。
【0013】上記の各クラッチCo ,C1 ,C2 および
前記各ブレーキBo ,B1 ,B2 ,B3 に油圧を給排す
る油圧回路50が設けられている。この油圧回路50
は、第1速ないし第5速の変速を実行するための第1な
いし第3のソレノイドバルブS1 ,S2 ,S3 と、ロッ
クアップクラッチ20のオン・オフ(係合・解放)を実
行するためのロックアップソレノイドバルブSL と、ア
キュームレータ(図示せず)の背圧を制御するための背
圧用ソレノイドバルブSN とを備えている。
【0014】これらのソレノイドバルブS1 ,S2 ,S
3 ,SL ,SN を制御し、またエンジントルクを制御す
るために電子制御装置(ECU)51が設けられてい
る。この電子制御装置51は、中央演算素子および記憶
素子ならびに入出力インターフェースを主体とするもの
であり、各ソレノイドバルブS1 ,S2 ,S3 ,SL ,
SN およびエンジンEの制御のためのデータとして、車
速センサー52で検出した車速信号、エンジンEに取付
けてあるスロットル開度センサー53で検出したスロッ
トル開度信号、シフトレバーポジションセンサー54か
ら出力されるシフトポジション信号、パワーモードやエ
コノミーモードなどのシフトパターン選択スイッチ55
から出力されるパターンセレクト信号、水温センサー5
6で検出されるエンジン水温信号、フットブレーキスイ
ッチ57やサイドブレーキスイッチ58から出力される
ブレーキ信号、第2変速部30のクラッチCo の回転数
Ncoを検出するCo センサー59からの信号、第1変速
部40の第2クラッチC2 の回転数Nc2を検出するC2
センサー60からの信号等が入力されている。
【0015】図3は上記の自動変速機Aにおけるクラッ
チCo ,C1 ,C2 およびブレーキBo ,B1 ,B2 ,
B3 の係合作動表であって、○印は係合、空欄は解放、
△印はエンジンブレーキ時に係合をそれぞれ示す。
【0016】上記の電子制御装置51は、前記シフトパ
ターン選択スイッチ55で選択されたシフトパターンに
応じた変速マップおよび車速ならびにスロットル開度に
主に基づいて設定すべき変速段を判断し、その判断結果
に基づいてソレノイドバルブS1 ,S2 ,S3 を適宜に
ON・OFF制御して図3に示す各変速段を設定する。
そしてその変速時に電子制御装置51からエンジンEに
信号が出力されてトルクの低減制御が行われる。これは
具体的には、エンジンEでの点火時期を遅らせ、あるい
は燃料噴射量を減じるなどのことによって行われる。こ
のエンジントルクの低減制御(トルクダウン制御)の終
了(トルク復帰制御)を行うべきことの判定は、通常は
Co センサー59の出力に基づいて行うが、第2変速部
30におけるクラッチCo の回転数が増加から減少に反
転してしまう所謂多重変速が生じた場合には、C2 セン
サー60の出力に基づいてトルク復帰制御を判定する。
【0017】図4は第4速から第3速へのダウンシフト
および第3速から第2速へのダウンシフトの場合のトル
ク制御のルーチンを示すフローチャートであって、第4
速から第3速への変速を指令する信号の出力があったか
否かをステップ1で判断し、その判断結果が“ノー”で
あればこの制御ルーチンから抜け出し、また“イエス”
であればステップ2に進んで第4速から第3速へのダウ
ンシフト時のトルクダウン制御を行うか否かを判断す
る。これは一例としてクラッチCoの回転数Ncoが次式
を満すか否かによって行われる。
【0018】Nco≧No ×i−α1 ここでNo は出力軸47の回転数、iは第3速での変速
比、α1 は定数である。すなわち第4速から第3速への
ダウンシフトは、図3の作動表に示すように、第2変速
部30をロー(L)に維持したまま、第1変速部40を
第3段から第2段に切換えて実行されるから、クラッチ
Co の回転数Ncoは、出力軸47の回転数No に第3速
での変速比iを掛けた値の回転数にまで増大しようとす
る。したがってステップ2は、その第3速の回転数にな
る時点すなわち第3速に同期する時点よりも、所定の定
数α1 だけ低い回転数に到達した時点を判断するプロセ
スであり、その判断結果が“イエス”になるまでその制
御プロセスを継続して行い、判断結果が“イエス”とな
った時点で第4速から第3速へのダウンシフト時のトル
クダウン制御を開始する(ステップ3)。これは前述し
たように、電子制御装置51からの出力信号に基づいて
エンジンEの点火時期を遅らせ、あるいは燃料噴射量を
減じるなどのことによって行われる。これと同時に、タ
イマ(ガードタイマ)Tをスタートさせ、時間をカウン
トさせる(ステップ4)。さらにステップ5では、第3
速に同期したか否かを判断する。これは一例として、ク
ラッチCo の回転数Ncoが次式を満すか否かによって行
われる。
【0019】Nco≧No ×i−α2 ここでα2 は定数であって、前記の定数α1 より小さい
値である。すなわちこのステップ5の判断は、クラッチ
Co の回転数Ncoが、第3速での回転数に極めて近付い
たか否かを判断することによって行われる。その判断結
果が“イエス”であれば、ステップ6に進んでトルク復
帰制御を行う。これは例えば、点火時期の進角値を元に
戻し、あるいは燃料噴射量を本来の量に増大させること
によって行われる。なお、上述した第3速への同期判断
は、クラッチCo の回転数を検出して行うが、その回転
数が高回転数であるから、同期判断およびそれに伴うト
ルク復帰制御を正確なタイミングで行うことができる。
【0020】一方、ステップ5の判断結果が“ノー”で
あれば、すなわち第3速へのダウンシフト中であれば、
タイマTのカウント値が予め定めた値T0 になったか否
かを判断する(ステップ7)。このタイマTはガードタ
イマであって、センサー類のフェイル等に起因して同期
判断が不能な場合のバックアップとなるものであるか
ら、その設定値T0 は変速が終了するのに要する時間よ
り充分長い時間であり、したがってその判断結果が“イ
エス”であれば、ステップ6に進んでトルク復帰制御を
行う。
【0021】このタイマTによるステップ7の判断結果
が“ノー”であれば、ステップ8に進んで第3速から第
2速へのダウンシフトの指令信号が出力されたか否かを
判断する。その判断結果が“ノー”であれば、第4速か
ら第3速へのダウンシフトを継続することになるから、
制御プロセスはステップ5に戻る。またステップ8の判
断結果が“イエス”であれば、ステップ9に進んで第3
速から第2速へのダウンシフトが開始されたか否かを判
断する。第2速では図3の作動表に示すように第2変速
部30のクラッチCo を解放するとともにブレーキBo
を係合させるから、第3速から第2速への変速が開始さ
れるとクラッチCo の回転数が低下し始める。したがっ
てステップ9の判断は、前回検出したクラッチCo の回
転数に対して今回検出したクラッチCo の回転数が低
く、かつその差が予め定めた値を越えたことによって行
うことができる。また第3速では第2変速部30の全体
が一体となって回転し、そのリングギヤ33とサンギヤ
32との回転数は同一であるが、第2速ではクラッチC
o を解放してブレーキBo を係合させることにより、サ
ンギヤ32の回転数がリングギヤ33の回転数より低く
なるから、C2 センサー60で検出される第2クラッチ
C2 の回転数と出力軸47の回転数No とに基づいて第
1クラッチC1 の回転数すなわちリングギヤ33の回転
数を求めるとともに、その値をCo センサー59で検出
されるクラッチCo の回転数Ncoと比較することにより
ステップ9の判断を行うこともできる。このステップ9
の判断結果が“ノー”であれば、第3速から第2速への
ダウンシフトの指令信号が出力されたものの、未だ第2
速へのダウンシフトが行われていないことになるので、
ステップ5に戻り、またステップ9の判断結果が“イエ
ス”であればステップ10に進んでC2 センサー60で
検出した第2クラッチC2 の回転数(すなわちサンギヤ
軸43の回転数)Nc2に基づいて第3速への同期の判断
を行う。第3速の状態では第2クラッチC2 (すなわち
サンギヤ軸43)は第2ブレーキB2 によって回転が止
められるから、ステップ10の判断結果は、C2 センサ
ー60で検出した回転数Nc2が予め定めた小さい値β以
下になったか否か(Nc2≦β?)を判断することによっ
て行うことができる。その判断結果が“ノー”であれば
ステップ5に戻り、また“イエス”であれば、第4速か
ら第3速への変速が終了したことになるので、ステップ
6に進んでトルク復帰制御を行う。
【0022】上述した変速時におけるクラッチCo およ
び第2クラッチC2 ならびに出力軸47の回転数Nco,
Nc2,No の変化、エンジントルクの変化、出力軸トル
クの変化をタイムチャートで示せば図5のとおりであ
る。すなわち第4速から第3速へのダウンシフトの指令
信号の出力に伴ってt1 時点でこのダウンシフトのイナ
ートャ相が始まり、クラッチCo の回転数Ncoが次第に
増大するとともに第2クラッチC2 の回転数Nc2が次第
に低下する。また出力軸トルクも低下し始める。クラッ
チCo の回転数Ncoが、出力軸回転数No に第3速の変
速比iを掛けた値より予め定めた定数α1 だけ低い回転
数になったt2時点でトルクダウン制御が開始される。
第3速へのダウンシフトがそのまま継続する場合には、
クラッチCo の回転数Ncoは一点鎖線で示すように増大
し、第3速の同期回転数(No ×i)より定数α2 だけ
低い回転数に達したt3 時点で同期判断が行われるとと
もにトルク復帰制御が行われ、エンジントルクが一点鎖
線で示すように元のトルクに次第に復帰する。
【0023】これに対して第3速への同期判断が行われ
るt3 時点より以前のt4 時点で第3速から第2速への
変速が開始すると、クラッチCoの回転数Ncoはその時
点から低下し始め、したがってこの回転数Ncoによって
は第3速への同期を判定できず、トルク復帰の制御を行
えなくなる。この場合、第2クラッチC2 の回転数Nc2
がトルク復帰制御の判断データとして採用され、その値
が予め定めた小さい値β以下となったt5 時点で第3速
への同期が判断され、それに伴ってトルク復帰制御が行
われる。また第2速への変速を行っているために、第2
クラッチC2 の回転数Nc2は逆回転方向に増大する。な
お、図5では絶対値で示してある。
【0024】図5にはガードタイマによるトルク復帰制
御を行った場合の各変化を破線で示してある。前述した
ようにガードタイマで設定する時間は、変速に要する時
間より充分長い時間であるから、トルク復帰制御は前記
t5 時点より大幅に遅れたt6 時点で行うことになり、
その結果、第2クラッチC2 の回転数Nc2の変化および
出力軸トルクの増大に時間的な遅れが生じ、これが所謂
もたつき感となり、変速フィーリングを悪化させる。こ
れに対し図4に示す制御では、Co センサー59の出力
に替えてC2 センサー60で検出した第2クラッチC2
の回転数Nc2に基づいて第3速への同期判断およびそれ
に伴うトルク復帰制御を行うから、エンジントルクの復
帰タイミングが適切になって、変速フィーリングが良好
に維持される。
【0025】なお、この発明は上記の実施例に限定され
ないのであって、この発明は、エンジントルクを低下さ
せること以外の手段で自動変速機の入力トルクを低減す
るよう構成してもよく、また図2に示す歯車列以外の歯
車列を備えた自動変速機を対象とする変速制御装置にも
適用でき、さらに第4速から第3速への変速以外の変速
にも適用することができる。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなようにこの発明
の変速制御装置によれば、変速の終期の判断を、高回転
数の第1の回転部材の回転数に基づいて行い、その第1
の回転部材の回転数が変速途中で低下する変速が生じた
場合には、この変速の際にも従前と同様に回転数が変化
する第2の回転部材の回転数が予め定められた所定回転
数になったことに基づいて変速の終期の判断を行うよう
構成したから、変速の終期の判断を正確に行い、それに
伴ってトルク復帰の制御を適切なタイミングで行うこと
ができ、したがってこの発明によれば変速フィーリング
の良好な変速を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例を模式的に示すブロック図
である。
【図3】その作動表である。
【図4】変速時のトルク制御ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図5】第2変速部のクラッチおよび第2クラッチの回
転数およびエンジントルクならびに出力軸トルクの変化
を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 第1の回転部材 2 第2の回転部材 3 第1センサー 4 第2センサー 5 変速終期判断手段 6 入力トルク復帰手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−45628(JP,A) 特開 平3−243428(JP,A) 特開 昭60−260749(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の変速段から第2の変速段への第1
    の変速の際に回転数が増大しかつ第2の変速段から第3
    の変速段への第2の変速の際に回転数が減少する第1の
    回転部材と、前記第1の変速の際に回転数が減少して第
    1の変速の終期に予め定めたられた所定回転数になる第
    2の回転部材とを有し、変速時に入力トルクの低減制御
    を行う自動変速機の変速制御装置において、 前記第1の回転部材の回転数を検出する第1センサー
    と、前記第2の回転部材の回転数を検出する第2センサ
    ーと、出力回転数に相当する回転数を検出する第3セン
    サーと、前記第1の変速の終期を前記第1センサーの出
    力と第3センサーの出力とに基づいて判定し、かつ第1
    の変速の終期が判定される以前に前記第2の変速が生じ
    た場合に前記第2の回転部材が前記予め定めた所定回転
    数になったことを第2センサーが検出したことに基づい
    て第1の変速の終期を判定する変速終期判定手段と、こ
    の変速終期判定手段が第1の変速の終期を判定すること
    に基づいて第1の変速の入力トルクの低減制御を解除し
    て入力トルクを復帰させる入力トルク復帰手段とを備え
    ていることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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