JPH0598122A - ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents

ポリプロピレン樹脂組成物

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JPH0598122A
JPH0598122A JP3262261A JP26226191A JPH0598122A JP H0598122 A JPH0598122 A JP H0598122A JP 3262261 A JP3262261 A JP 3262261A JP 26226191 A JP26226191 A JP 26226191A JP H0598122 A JPH0598122 A JP H0598122A
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JP
Japan
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ethylene
propylene
copolymer
weight
elastomer
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Application number
JP3262261A
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English (en)
Inventor
Eiichi Sugihara
永一 杉原
Takashi Miyazaki
孝志 宮崎
Hideki Todoroki
秀樹 轟
Keigo Suehiro
啓吾 末広
Shigeru Kimura
茂 木村
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 メルトインデックスが30〜120g/10
minのエチレン−プロピレンブロック共重合体(A)
100重量部、エチレンとプロピレンまたはブテン−1
の二元共重合体エラストマー及びこれらとシクロペンタ
ジエン、エチリデンノルボルネンとの三元共重合体より
選ばれた共重合体エラストマー(B)30〜100重量
部、無機フィラー(C)0〜30重量部からなり、エチ
レン−プロピレンブロック共重合体(A)が分子量分布
(Mw/Mn)が2〜5でエチレン含有量0〜2wt%
のホモまたは、エチレン−プロピレン共重合体部(a)
80〜99wt%と[η]が3〜8、エチレン含有量が
30〜80wt%のエチレン−プロピレン共重合体部
(b)1〜20wt%からなることを特徴とするポリプ
ロピレン樹脂組成物 【効果】引張破断伸び、曲げ弾性率、耐衝撃強さに優れ
たポリプロピレン樹脂組成物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は引張破断伸び、剛性、耐
衝撃強さ、流動性に優れたポリプロピレン樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のバンパー、フェンダー等の外装
材にポリプロピレン樹脂組成物が金属材料に代わり使用
される様になってきた。ポリプロピレンはそのままで
は、衝撃強さが不足するのでエチレン−プロピレンエラ
ストマー(EPM,EPDM)等を加えて改良する。また、曲げ
弾性率を高めるにはタルク等の板状または繊維状無機フ
ィラーを加え改良する。更にポリプロピレンは結晶性の
樹脂であり成形収縮率、線膨張係数が高いがこれを低く
する為には、エチレン−プロピレンエラストマー(EPM,
EPDM)等のエラストマーとタルク等の板状無機フィラ
ー、硝子繊維等の繊維状無機フィラーを添加し改良して
いる。
【0003】一方、ポリプロピレンの結晶性を高めると
剛性、表面硬度が高まる。その様なポリプロピレンとし
て特開昭63-00338、特開昭64-66217、特開昭59-22913等
に挙げられる高結晶性ポリプロピレンや、特開昭57-307
08、特開昭56-30407、特開昭56-26907等の重合方法によ
り得られる高結晶性ポリプロピレンが挙げられる。これ
らの高結晶性ポリプロピレンは、エチレン−プロピレン
エラストマー等の耐衝撃性改良剤を添加しても、自動車
のバンパー等の成形品の材料としてほぼ満足しうる剛性
と耐衝撃強さのバランスを有していた。ところが、最近
の自動車のバンパー等は、大型化し、形状も複雑化し、
また軽量化を目的として薄肉化している。その結果材料
の流動性を高める要求が強い。通常バンパー等の用途に
用いる材料は、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
エラストマー、タルクからなるが、エチレン−プロピレ
ンエラストマーは、ポリプロピレンに比べ、溶融時の流
動性が悪くポリプロピレンの流動性を高めて成形材料と
してのポリプロピレン樹脂組成物の流動性を高める必要
がある。ところが、一般的に高流動性のポリプロピレン
は、引張破断伸びが低く、特に高結晶ポリプロピレンで
は、その傾向が強く、高流動性、高結晶性ポリプロピレ
ンにエチレン−プロピレンエラストマー等を加えても、
引張破断伸びは十分に高まらず、十分な引張破断伸びを
得るには、著しく多くのエラストマーを配合する必要が
あり、その結果不必要に剛性、表面硬度等の低下を生じ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明は、
引張破断伸び、剛性、耐衝撃強さ、流動性に優れたポリ
プロピレン樹脂組成物を提供する事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前述の問
題点を解決すべく鋭意研究を進めた結果、特定のエチレ
ン−プロピレン共重合体にエラストマーを配合すること
により引張破断伸びが高まる事を見いだし本発明に至っ
た。すなわち本発明は、メルトインデックスが30〜1
20g/10minのエチレン−プロピレンブロック共
重合体(A)100重量部、エチレンとプロピレンまた
はブテン−1の二元共重合体エラストマーおよびこれら
とシクロペンタジエンまたはエチリデンノルボルネンと
の三元共重合体より選ばれた共重合体エラストマー
(B)30〜100重量部、無機フィラー(C)0〜3
0重量部からなり、エチレン−プロピレンブロック共重
合体(A)が分子量分布(Mw/Mn)が2〜6でエチ
レン含有量0〜2wt%のホモまたはプロピレン−エチ
レン共重合部(a)80〜99wt%と[η]が3〜
8、エチレン含有量が30〜80wt%のエチレン−プ
ロピレン共重合体部(b)1〜20wt%からなること
を特徴とするポリプロピレン樹脂組成物である。
【0006】なお本発明で[η]は、135 ℃のテトラリ
ン中で測定される極限粘度を言う。本発明で用いるメル
トインデックスが30〜120g/10minのエチレ
ン−プロピレン共重合体(A)は、分子量分布(Mw/
Mn)が2〜5でエチレン含有量0〜2wt%のホモま
たはプロピレン−エチレン共重合部(a)80〜99w
t%と[η]が3〜8 、エチレン含有量が30〜80w
t%のエチレン−プロピレン共重合体部(b)1〜20
wt%である。エチレン含有量が0〜2wt%のホモま
たは、エチレン−プロピレン共重合体部(a)は、通常
のエチレン−プロピレンブロック共重合体のホモ部に相
当する部分であり、2wt%以下のエチレン含有量のも
のを用いると引張破断伸びに優れ好ましく、エチレン含
有量が2wt%を越えては、耐熱性に劣る。この重合部
分の分子量分布(Mw/Mn)が5を越えるものは、引
張破断伸びが十分に高くない。エチレン含有量が30〜
80wt%のエチレン−プロピレン共重合体部(b)
は、通常のエチレン−プロピレンブロック共重合体のエ
ラストマー部分に相当する部分であり、エチレン−プロ
ピレン共重合体エラストマーの他に副生するポリエチレ
ン等の混合物を含む。この部分のエチレン含有量が30
wt%未満のものは耐衝撃強さに劣り、80wt%のも
のは、副生するポリエチレンが不必要に多くなり耐衝撃
強さが低く、この共重合体部の[η]が、3 以下では、
引張破断伸びが低く、また耐衝撃強さも低い。8を越え
るものは、加工性、曲げ弾性率に劣る。
【0007】本発明のポリプロピレン樹脂組成物で用い
るエチレン−プロピレンブロック共重合体のエチレン含
有量が0〜2wt%のホモまたは、エチレン−プロピレ
ン共重合体部(a)とエチレン含有量が30〜80wt
%のエチレン−プロピレン共重合体部(b)の割合は、9
9:1〜80:20wt%でありエチレン含有量が30
〜80wt%のエチレン−プロピレン共重合体部(b)
が1wt%未満では、耐衝撃強さに劣り、20wt%を
越えては剛性、表面硬度に劣る。また、エチレン−プロ
ピレンブロック共重合体のメルトインデックスは、30
〜120g/10minであり30g/10min未満
では、エラストマー成分を配合した場合に流動性が低く
大型成形品、肉薄成形品等の射出成形には、不適当であ
る。更に、フローマーク等の成形品の外観を損なう場合
もある。また、120g/10minを越えるものを用
いると耐衝撃強さに劣る。
【0008】本発明のポリプロピレン樹脂組成物で用い
るエチレン−プロピレンブロック共重合体は、エチレン
含有量0〜2wt%のホモまたはプロピレン−エチレン
共重合部の分子量分布が狭い必要があり、このようなポ
リプロピレンを得る方法としては例えば特開昭59-47210
の実施例1等に開示されている坦体型チタン系触媒、特
開平2-41303 に開示されているメタロセン及びアルミノ
キサン錯体等の触媒を用い通常のスラリー重量法、塊状
重合方法、気相重合方法により得る事が可能であり、特
にスラリー法により重合し得た樹脂を使用すると剛性、
表面硬度に優れたものが得られ好ましい。 更に、エチ
レン−プロピレンブロック共重合体の他に引張破断伸
び、剛性、耐衝撃強さ、表面硬度、耐熱性を著しく低下
させない範囲で、エチレン−プロピレンブロック共重合
体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、高密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニルエステル共重合体、エチレン
−エチルアセテート共重合体、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、ポリブテン等の他の樹脂を配合しても良い。
【0009】本発明のポリプロピレン樹脂組成物では、
エチレン−プロピレンブロック共重合体100 重量部に対
してエチレン、プロピレン、ブテン−1、シクロペンタ
ジエン、エチリデンノルボルネンの群から選ばれる少な
くとも2種類以上のモノマーからなる共重合体エラスト
マー(B)30〜100重量部配合する。30重量部未
満では、引張破断伸、耐衝撃強さが低く、自動車等の外
板材としては不適当であり、100重量部を越えては、
表面硬度が低く、傷つき易い。また、剛性も低く、多量
のフィラーを配合する必要がありその結果、得られる材
料の比重が大きくなり自動車のバンパー等の大型成形品
の材料として使用した場合、必要以上に重くなり燃費の
悪化などの問題が生じる。
【0010】本発明で用いるエラストマーとしては、好
ましくはエチレン含有量が80〜90wt%であるエチ
レン−ブテン−1共重合体エラストマ―(d)、エチレ
ン含有量が75〜85wt%であるエチレン−プロピレ
ン共重合体エラストマー(e)を、3;7〜7:3の重
量比でで用いると特に表面硬度と耐衝撃強さのバランス
が良く、特にエチレン−ブテン−1共重合体(d)がエ
チレン−プロピレン共重合体より多い場合は、引張破断
伸び、表面硬度に優れる。エチレン−ブテン−1共重合
体エラストマー(d)の割合が3以下では、表面硬度が
十分なポリプロピレン樹脂が得難く、7を越えた割合で
は、十分な衝撃強さを得るは、エチレン−プロピレンブ
ロック共重合体100重量部に対して50重量部以上の
エラストマーが必要な場合がある。
【0011】本発明のポリプロピレン樹脂組成物では、
エチレン−プロピレン共重合体エラストマーとエチレン
−プロピレン共重合体エラストマーをエチレン−プロピ
レンブロック共重合体100重量部に対して50重量部
以上使用すると引張破断伸びに特に優れ、複雑な形状を
したり肉薄の成形品には最適である。
【0012】本発明で用いるエチレン−ブテン−1共重
合体エラストマー(d)のエチレン含有量は、80〜9
0wt%が好ましく、エチレン含有量が80wt%以下
のエチレン−ブテン−1共重合体エラストマーを用いて
も十分高い表面硬度が得難く、エチレン含有量が90wt
% 以上のエチレン−ブテン−1共重合体エラストマーを
用いると、常温付近での耐衝撃強さは、十分であるが、
低温衝撃強さが不足する。
【0013】本発明で使用する無機フィラーとしては、
金属粉、カーボンブラック、グラファイト、炭酸カルシ
ウム、炭素繊維、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化
鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化アンチ
モン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライ
ト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、マイカ、珪
酸カルシウム、硝子繊維、チタン酸カルシウム、チタン
酸ジルコン酸鉛、窒化アルミニウム、炭化珪素等が挙げ
られ、特にタルク、硫酸マグネシウムウィスカ、繊維状
炭酸カルシウム、繊維状チタン酸カリウムは、線膨張係
数、成形収縮率を小さく抑えることが可能で優れ、繊維
状のフィラーを、使用するとフィラーの配向方向への引
張破断伸びは、板状のタルク等より優れ好ましい。本発
明では、エチレン−プロピレンブロック共重合体100 重
量部に対して無機フィラーを0〜30重量部配合する。30
重量部以上では、衝撃強さが低下し、また比重が不要に
大きくなり、自動車等の部品に用いた場合燃費の低下を
招く。
【0014】本発明の樹脂組成物は、必要により各種の
添加剤を添加しても良い。例えば、酸化防止剤、分散
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、滑剤、難
燃剤、可塑剤等が挙げられる。
【0015】本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、リ
ボンブレンダー、ヘンシェルミキサー等により混合した
後、バンバリーミキサー、熱ロール、押出機、コニーダ
ー等の装置に溶融混練しペレット状にした後、押出機に
よりシート状に押出し、真空成形、圧空成形、真空圧空
成形、プレス成形等の方法により二次成形する方法、ブ
ロー成形する方法、射出成形する方法等が可能である。
特に、本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、流動性に
優れるので射出成形法による大型成形品、肉薄成形品に
最適である。
【0016】
【実施例】以下実施例により詳細に説明する。なお、分
子量分布(Mw/Mn)は、ポリプロピレンを1,2,4-ト
リクロロベンゼンに溶解しGPC法により測定したM
w、Mnより求め、表面硬度の測定方法としてASTM
D−758法(測定試験片として直径が50mm、厚
み 2mmの正方形の板を2枚重ねて使用)によりロッ
クウエル硬度(Rスケール)を測定し、衝撃強さの測定
方法として −10℃と−30℃におけるIzod衝撃
強さをASTM D−256法(測定試験片として厚み
3mm、巾12.5mmのの金型ノッチ付試験片を使
用)により測定し、曲げ弾性率は、ASTM D-790法(曲げ
速度 2mm/min ) により測定し、引張破断伸びは、AS
TM D−638法(引張速度50mm/min)によ
り測定し、メルトインデックス(MI)は、230℃、
2.16kg/cm2 の条件で測定した。
【0017】実施例1、2、3 特開昭59-47210の実施例1に開示の方法により無水塩化
マグネシウム、無水フタル酸、四塩化チタン等を原料と
してチタン触媒成分を得た。200リットルのオートク
レーブでヘプタンを溶媒とし、トリエチルアルミニウム
、ジフェニルジメトキシシラン、前記チタン触媒成分
の3成分を触媒系として全重合量の90wt%をプロピ
レンのホモ重合(生成物のMw/Mnは4.8)し、次
いで残りの10wt%を[η]が4.1 、エチレン含有量
が60wt% のエチレン−プロピレン共重合体部を生成さ
せ、メルトインデックスが60g/10minのエチレ
ン−プロピレンブロック共重合体を得た〔PP−A〕。
このエチレンープロピレンブロック共重合体100重量
部、安定剤としてイルガノックス1010 0.1重量
部、、アイオノール 0.05重量部、分散剤としてス
テアリン酸カルシウム0.1重量部、エチレン−ブテン
−1共重合体エラストマーとして”EBM 1041
P”(日本合成ゴム(株)製、エチレン含有量 85w
t%、MI 5.8g/10min)18、20、30
重量部、エチレン−プロピレン共重合体エラストマーと
して″EP 961SP”(日本合成ゴム(株)製、エ
チレン含有量 78wt%、MI 0.7g/10mi
n)18、20、30重量部、タルク″CT−8″(浅
田製粉(株))を15重量部を配合し、φ36mm二軸
押出機にて190℃で溶融混練しペレットを得、型締圧
100トンの射出成形機にて、物性測定用の試験片を得
た。表−1に、ポリプロピレン樹脂組成物の組成比と物
性を示す。
【0018】実施例4、5、6 実施例1と同様のポリプロピレン100重量部と、同様
なエチレン−ブテン−1共重合体エラストマー20、3
0、40重量部、エチレン−プロピレン共重合体エラス
トマー30、20、40重量部、タルク15重量部とし
た以外は、実施例1と同様にして溶融混練し、物性測定
用の試験片を得た。表−1にポリプロピレン樹脂組成物
の組成比と物性を示す。
【0019】実施例7、8 タルクの量を0重量部、20重量部とした以外は実施例
1と同様にして溶融混練し、物性測定用の試験片を得
た。表−2に、ポリプロピレン樹脂組成物の組成比と物
性を示す。
【0020】比較例1 エチレン−ブテン−1共重合体エラストマーを10重量
部、エチレン−プロピレン共重合体エラストマーを10
重量部とした以外は、実施例1と同様にして溶融混練
し、物性測定用の試験片を得た。曲げ弾性率、ロックウ
エル硬度、メルトインデックスは、優れるが、耐衝撃強
さ、引張破断伸びが低かった。表−2にポリプロピレン
樹脂組成物の組成比と物性を示す。
【0021】比較例2 触媒として四塩化チタンを有機アルミニウム化合物で還
元し、ジイソアミルエーテル、四塩化チタンで活性化し
た″ソルベー触媒″(丸紅ソルベー社製)とジエチルア
ルミニウムモノクロライドを触媒として用い、実施例1
と同様にスラリー法により分子量分布(Mw/Mn)が
9.1 のホモ部91wt%、[η]が4.0、エチレン含有
量が58wt%のエチレン−プロピレン共重合体部9w
t%からなりメルトインデックスが65wt%のエチレ
ン−プロピレンブロック共重合体を得た〔PP−B〕。
実施例2と同様と同様のエチレン−ブテン−1共重合体
エラストマーとエチレン−プロピレン共重合体エラスト
マー、タルクを配合し溶融混練し、物性測定用の試験片
を得た。実施例2と比べ、引張破断伸びが低かった。表
−2に、ポリプロピレン樹脂組成物の組成比と物性を示
す。
【0022】比較例3 実施例1の方法に準じて分子量分布(Mw/Mn)が
4.8のホモ部88%、[η]が1.8、エチレン含有
量が58のエチレン−プロピレン共重合体部12wt%
からなりメルトインデックスが55g/10minのエ
チレン−プロピレンブロック共重合体を得た〔PP−
C〕。実施例2と同様と同様のエチレン−ブテン−1共
重合体エラストマーとエチレン−プロピレン共重合体エ
ラストマー、タルクを配合し溶融混練し、物性測定用の
試験片を得た。実施例2と比べ、耐衝撃強さ、引張破断
伸びが低かった。表−2に、ポリプロピレン樹脂組成物
の組成比と物性を示す。
【0023】比較例4 実施例1の方法に準じて分子量分布(Mw/Mn)が
4.8のホモ部90wt%、[η]が3.5、エチレン
含有量が88wt%のエチレン−プロピレン共重合体部
10wt%からなりメルトインデックスが70g/10
minのエチレン−プロピレンブロック共重合体を得た
〔PP−D〕。このポリプロピレンに実施例2と同様に
エチレン−ブテン−1共重合体エラストマー、エチレン
−プロピレン共重合体エラストマー、タルクを配合し溶
融混練し、物性測定用の試験片を得た。耐衝撃強さ、引
張破断伸びが低かった。表−2にポリプロピレン樹脂組
成物の組成比と物性を示す。
【0024】比較例5 エチレン−ブテン−1共重合体エラストマーを70重量
部、エチレン−プロピレン共重合体エラストマーを70
重量部とした以外は、比較例2と同様にして溶融混練
し、物性測定用の試験片を得た。耐衝撃強さ、引張破断
伸びは優れるが、曲げ弾性率、ロックウエル硬度、メル
トインデックスが低かった。また、成形品の表面に少し
フローマークが見られた。表−2にポリプロピレン樹脂
組成物の組成比と物性を示す。
【0025】実施例9 実施例1と同様の方法に準じて分子量分布(Mw/M
n)が4.2、エチレン含有量が0.5wt%のエチレ
ン−プロピレン共重合体部85wt%、[η]が6.
0、エチレン含有量が48wt%のエチレン−プロピレ
ン共重合体部15wt%からなりメルトインデックスが
65g/10minのエチレン−プロピレンブロック共
重合体を得た〔PP−E〕。このエチレンープロピレン
ブロック共重合体100 重量部、実施例1と同様の安定剤
と分散剤を加え、エチレン−ブテン−1共重合体エラス
トマーとして、エチレン含有量が83wt%、メルトイ
ンデックスが3.4g/10minのエチレン−ブテン
−1共重合体エラストマー”B−65”を使用しこれを
22重量部、エチレン−プロピレン共重合体エラストマ
ーとして″EP181SP”(日本合成ゴム(株)製、
エチレン含有量 75wt%、MI 0.5g/10m
in) 25重量部、実施例1と同様のタルク15重量部
を配合し溶融混練し、物性測定用の試験片を得た。表−
3に、ポリプロピレン樹脂組成物の組成比と物性を示
す。
【0026】実施例10 実施例9で使用したエチレン−ブテン−1共重合体エラ
ストマー20重量部、、エチレン−プロピレン共重合体
エラストマー15重量部以外にエチレン−プロピレン−
エチリデンノルボルネン(ENB)共重合体エラストマ
ー(EPDM)″EP 57P″(日本合成ゴム(株)製、プロピレ
ン含有量 72wt%、よう素価15wt%、MI
0.4g/10min)8重量部使用した以外は、実施
例9と同様にして、配合し、溶融混練し、物性測定用の
試験片を得た。表−3にポリプロピレン樹脂組成物の組
成比と物性を示す。
【0027】実施例11 無機フィラーとして硫酸マグネシウムウィスカ″モスハ
イジ″(宇部興産(株)製)を15重量部使用した以外
は実施例9と同様にして、配合し、溶融混練し、物性測
定用の試験片を得た。曲げ弾性率が実施例9より更に優
れていた。また、引張破断伸びは、実施例9より優れて
いた。表−3にポリプロピレン樹脂組成物の組成比と物
性を示す。
【0028】実施例12 エチレン−プロピレン共重合体エラストマーを47重量
部、用いた以外は実施例9と同様にして配合し、溶融混
練し、物性測定用の試験片を得た。表−3にポリプロピ
レン樹脂組成物の組成比と物性を示す。
【0029】比較例6 実施例1とに準じて分子量分布(Mw/Mn)が4.
0、エチレン含有量が0.4wt%のエチレン−プロピ
レン共重合体部85wt%、[η]が7.0、エチレン
含有量が65wt%のエチレン−プロピレン共重合体部
15wt%からなりメルトインデックスが15g/10
minのエチレン−プロピレンブロック共重合体を得た
〔PP−F〕。表−1に各性質を示す。このポリプロピ
レンに実施例9と同様にして配合し溶融混練し、物性測
定用の試験片を得た。引張破断伸び、耐衝撃強さ、曲げ
弾性率は実施例9と比べて同等以上だがメルトフローイ
ンデックスが低く成形品にフローマークを生じた。表−
3にポリプロピレン樹脂組成物の組成比と物性を示す。
【0030】なお、表1〜3において、MIはメルトイ
ンデックスを、曲げ弾性率はkg/cm2 、破断時
伸びは引張破断時伸び(%)、硬度はロックウエル硬度
(R)を、IzodはIzod衝撃強さ(kg・cm/
cm)で表には1/100の数字で示した値を、表面状
態は成形品のフローマークの有無を示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、
流動性、曲げ弾性率に優れ、自動車のバンパー等の大型
成形品の材料として最適であり、薄肉化が可能であり、
成形時に流動性の不足から生じるフローマーク等の成形
上の不都合が生じ難い。更に従来の高流動性ポリプロピ
レン樹脂組成物では著しく低かった引張破断伸びが本発
明のポリプロピレン樹脂組成物では改良され、複雑な形
状の射出成形品等のを得ることが可能である。また、特
定のエチレン−ブテン−1共重合体エラストマーとエチ
レン−プロピレン共重合体エラストマーを特定の比率で
使用することにより、表面硬度、耐衝撃強さに優れる材
料が得られ、従来軟らかく傷つき易い事が問題であった
自動車の軟質バンパー等の材料として最適である。
フロントページの続き (72)発明者 末広 啓吾 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 木村 茂 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルトインデックスが30〜120g/
    10minのエチレン−プロピレンブロック共重合体
    (A)100重量部、エチレンとプロピレンまたはブテ
    ン−1の二元共重合体エラストマーおよびこれらとシク
    ロペンタジエンまたはエチリデンノルボルネンとの三元
    共重合体より選ばれた共重合体エラストマー(B)30
    〜100重量部、無機フィラー(C)0〜30重量部か
    らなり、エチレン−プロピレンブロック共重合体(A)
    が分子量分布(Mw/Mn)が2〜5でエチレン含有量
    0〜2wt%のホモまたはプロピレン−エチレン共重合
    部(a)80〜99wt%と[η]が3〜8、エチレン
    含有量が30〜80wt%のエチレン−プロピレン共重
    合体部(b)1〜20wt%からなることを特徴とする
    ポリプロピレン樹脂組成物
  2. 【請求項2】 共重合体エラストマー(B)がエチレン
    含有量が80〜90wt%であるエチレン−ブテン−1
    共重合体エラストマ―(d)、エチレン含有量が75〜
    85wt%であるエチレン−プロピレン共重合体エラス
    トマー(e)を、3;7〜7:3の重量比で配合たもの
    からなることを特徴とする請求項1記載のポリプロピレ
    ン樹脂組成物。
JP3262261A 1991-10-09 1991-10-09 ポリプロピレン樹脂組成物 Pending JPH0598122A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019518111A (ja) * 2016-05-13 2019-06-27 イメリーズ ミネラルズ リミテッド 射出成形により物品を製造する方法、ポリマー樹脂における相溶化剤の使用、およびポリマー樹脂

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JP2019518111A (ja) * 2016-05-13 2019-06-27 イメリーズ ミネラルズ リミテッド 射出成形により物品を製造する方法、ポリマー樹脂における相溶化剤の使用、およびポリマー樹脂

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